JP3605047B2 - 照明装置、露光装置、デバイス製造方法及びデバイス - Google Patents

照明装置、露光装置、デバイス製造方法及びデバイス Download PDF

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、照明光学系に関し、特に、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板などの被処理体を露光するのに使用される照明光学系の照明装置、及び露光装置に関する。本発明は、例えば、フォトリソグラフィ工程において半導体ウェハ用の単結晶基板をステップ・アンド・スキャン投影方式によって露光する露光装置用の照明装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要請から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要求はますます高くなっている。例えば、マスクパターンに対するデザインルールはライン・アンド・スペース(L&S)0.1μm以下の寸法像を広範囲に形成することが要求され、今後は更に80nm以下の回路パターン形成に移行することが予想される。L&Sは露光においてラインとスペースの幅が等しい状態でウェハ上に投影された像であり、露光の解像度を示す尺度である。
【0003】
半導体製造用の代表的な露光装置である投影露光装置は、一般に、マスクを照明する照明光学系とマスクと被処理体との間に配置される投影光学系とを有する。照明光学系においては、均一な照明領域を得るために光源からの光束をオプティカルインテグレータに導入し、オプティカルインテグレータの射出面又はその近傍で形成される複数の光源を2次光源面としてコンデンサーレンズでマスク面を照明する。
【0004】
投影露光装置の解像度Rは、光源の波長λと投影光学系の開口数(NA)を用いて以下のレーリーの式で与えられる。
【0005】
【数1】
Figure 0003605047
【0006】
ここで、kは現像プロセスなどによって定まる定数であり、通常露光の場合にはkは約0.5〜0.7である。
【0007】
上述したように、近年のデバイスの高集積化に対応して、転写されるパターンの微細化、即ち、高解像度化が益々要求されている。高解像力を得るには、上式から開口数NAを大きくすること、及び、波長λを小さくすることが有効であると考えられる。近年では、露光光源の波長はKrFエキシマレーザー(波長約248nm)からArFエキシマレーザー(波長約193nm)に、NAは約0.6から約0.75になろうとしている。また、Fエキシマレーザー(波長約157nm)の実用化も進んでいる。
【0008】
一方、レンズの設計は開口数が上がるにつれて困難になり、収差は開口数と関係している。例えば、球面収差は3次収差論において、開口数の3次に比例する。よって、開口数が上がるとレンズの設計が非常に難しくなる。また、開口数以外に画角(投影レンズの投影可能な領域)も収差に関係している。例えば歪曲収差は3次収差論において、画角の3次に比例している。よって、画角が大きくなってもレンズの設計が非常に難しくなる。
【0009】
そこで、近年、半導体製造工程におけるリソグラフィ工程は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置を用いて走査露光を行うのが主流になってきている。走査型投影露光装置は、高解像力と画面サイズを拡大できると共に、画角を一括型投影露光装置に比べて小さくできるため収差を小さくすることができるために好ましいという長所を有する。このような走査型露光装置において、高解像度のパターンを得るためにはウェハ面上を均一な光量分布(即ち、均一な有効光源)で走査露光する必要があり、マスク面上を照明する照明装置は均一な照明領域を形成することが求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の照明装置は、マスク面等の被照明面を均一かつ効果的に(即ち、所望の照度で)照明することの検証が十分になされていなかった。走査型投影露光における照明装置は、一般的に、矩形状の照明領域を形成しそれを用いて被照明面を照明するが、従来の照明装置は照明領域の長手方向における周辺の照度が中央のそれと比べて低くなっており、不均一な照明となっていた。不均一な照明はレジストへのパターン転写が不十分になり高品位な半導体ウェハ、LCD、薄膜磁気ヘッドなどが提供できなくなる。これに対して、被照明面(マスク面に対し略共役となる面)に照明領域を画定するブレード(例えば、開口形状を可変とするスリットであって、視野絞りと称する場合もある)を設け、照明領域の長手方向に関し中央付近に対応するスリットの幅を周辺のそれより小さくすることで、被照明面における積算照度を均一とすることも可能である。しかし、長手方向の周辺照度の低下が著しいほどスリット中央の幅を小さくしなければならず、これによって被照明面の照明に供される光束は遮光部分が増えるため光利用効率が大きく低下してしまう。それはすなわち、スループットの低下を意味する。
【0011】
そこで、本発明は、照明領域の長手方向に関する照度の均一性を良好とし光利用効率の高い照明光学系、およびそれを用いた露光装置、デバイス製造方法を提供することを例示的目的とする。
【0012】
本発明の一側面としての照明光学系は、光源から射出された光束で被照明面を均一に照明するためのオプティカルインテグレータ有し、前記オプティカルインテグレータからの光を用いて略矩形の照明領域を形成する照明光学系において、
前記オプティカルインテグレータは、前記照明領域の短手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイと、前記照明領域の長手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイとを有し、前記短手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイを入射面側から第1及び第2のレンズ群、及び、前記長手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイを入射面側から第3及び第4のレンズ群とすると、前記オプティカルインテグレータに入射する光束は、第3のレンズ群、第1のレンズ群、第4のレンズ群、第2のレンズ群の順に入射することを特徴とする
【0013】
本発明の別の側面としての露光装置は、上述の照明光学系と、レチクル又はマスクのパターンを被処理体に投影する投影光学系とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の更に別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて前記被処理体を投影露光するステップと、前記投影露光された前記被処理体に所定のプロセスを行うステップとを有する。上述の露光装置の作用と同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、例えば、LSIやVLSIなどの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
【0015】
本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の例示的な露光装置1及び照明装置100について説明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材を表している。ここで、図1は、本発明の例示的な露光装置1及びその一部である照明装置100の概略側面図である。図2は、図1に示す照明装置100の一部を示す概略側面図である。図3は、図1に示す照明装置100の一部を図2とは異なる方向(光軸に関し90°回転した方向)から示す概略側面図である。なお、図2及び図3において、マスキングブレード150は若干簡略的に描かれていることに理解されたい。図1乃至図3において、光軸方向をz軸、光軸に関し垂直な面において直交する2方向(矩形状の照明領域の短手及び長手方向)をy軸及びx軸としている。露光装置1は、図1に示すように、照明装置100と、マスク200と、投影光学系300とを有する。
【0017】
本実施形態の露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式でマスク200に形成された回路パターンを被処理体Wに露光する投影露光装置であるが、本発明はステップ・アンド・リピート方式その他の露光方式を適用することができる。ここで、ステップ・アンド・スキャン方式は、マスクに対して被処理体Wを連続的にスキャンしてマスクパターンを被処理体Wに露光すると共に、1ショットの露光終了後被処理体Wをステップ移動して、次のショットの露光領域に移動する露光法である。また、ステップ・アンド・リピート方式は、被処理体Wのショットの一括露光ごとに被処理体Wをステップ移動して次のショットを露光領域に移動する露光法である。
【0018】
照明装置100は、典型的に、光源部と照明光学系とを有し、転写用パターンが形成されたマスク200を照明する。
【0019】
光源部はレーザー110とビーム成形系120とを有し、照明光学系を照明する光源である。
【0020】
レーザー110は、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのFエキシマレーザーなどのパルスレーザーからの光を使用することができる。レーザー110の種類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、YAGレーザーを使用してもよいし、そのレーザーの個数も限定されない。また、光源は、例えば、一般に500W以上の出力の超高圧水銀ランプ、キセノンランプなどを使用してもよい。また、レーザー110は、水銀ランプのg線(波長約436nm)やi線(波長約365nm)であってもよい。
【0021】
ビーム整形系120は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等を使用することができ、レーザーからの平行光の断面形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にするなど)ことによりビーム形状を所望のものに成形する。ビーム成形系120は、後述するオプティカルインテグレータ130を照明するのに必要な大きさと発散角を持つ光束を形成する。
【0022】
また、図1には示されていないが、光源部は、コヒーレントなレーザー光束をインコヒーレント化するインコヒーレント化光学系を使用することが好ましい。インコヒーレント化光学系は、例えば、公開特許平成3年第215930号公報の図1に開示されているような、入射光束を光分割面で少なくとも2つの光束(例えば、p偏光とs偏光)に分岐した後で一方の光束を光学部材を介して他方の光束に対してレーザー光のコヒーレンス長以上の光路長差を与えてから分割面に再誘導して他方の光束と重ね合わせて射出されるようにした折り返し系を少なくとも一つ備える光学系を用いることができる。
【0023】
照明光学系は、マスク200を照明する光学系であり、オプティカルインテグレータ(又は、ライトインテグレータ)130、集光レンズ140、マスキングブレード150、結像レンズ160とを有する。また、図1乃至図3には図示されないが、照明光学系は光源部とオプティカルインテグレータ130の間に集光光学系を設けてもよい。集光光学系は必要な折り曲げミラーやレンズ等を含み、それを通過した光束をオプティカルインテグレータ130に効率よく導入する。例えば、集光光学系は、ビーム成形系120の出射面とオプティカルインテグレータ130の入射面(即ち、光学系130a及び光学系130bの各々の入射面)とが光学的に物体面と瞳面(又は瞳面と像面)の関係(かかる関係を本出願ではフーリエ変換の関係と呼ぶ場合がある)になるように配置されたコンデンサーレンズを含み、それを通過した光束の主光線をオプティカルインテグレータ130の中心及び周辺のどのレンズ素子132a及び134aとレンズ素子132b及び134bに対しても平行に維持する。
【0024】
オプティカルインテグレータ130はマスク200に照明される照明光を均一化する機能を有し、本実施形態では、ビーム形成系120から出射した光束を多数の部分光束に分割し有効光源を形成する。また、オプティカルインテグレータ130は被照明面、即ち、マスキングブレード150を略矩形に照明する。本実形態において、オプティカルインテグレータ130は光学系130a及び光学系130bより構成され、その入射面136a及び136bは被照明面と略共役な関係に構成される。
【0025】
光学系130aは、図2及び図3に良く示されるように、x方向に延在する一対のシリンドリカルレンズアレイ132a及び134aをy方向に複数並列に配列したものであって、一対のシリンドリカルレンズアレイ132a及び134aにおいて入射光束の角度分布をy方向(矩形状の照明領域の短手方向)に拡大する。なお、本明細書ではかかる表現をyz平面に主にパワー成分を有すると表現する場合もある。光学系130aを構成する一対のシリンドリカルレンズ132a及び134aは、後述する光学系130bのそれよりも角度分布を拡大するパワーが小さくなるように構成されている。
【0026】
光学系130bは、図2及び図3に良く示されるように、y方向に延在する一対のシリンドリカルレンズアレイ132b及び134bをx方向に複数並列に配列したものであって、一対のシリンドリカルレンズアレイ132b及び134bにおいて入射光束の角度分布をx方向(矩形状の照明領域の長手方向)に拡大する。なお、本明細書ではかかる表現をxz平面に主にパワー成分を有すると表現する場合もある。光学系130bを構成する一対のシリンドリカルレンズ132b及び134bは、後述する光学系132のそれよりも角度分布を拡大するパワーが大きくなるように構成されている。本実施形態では、例示的に走査方向をy方向とするため、光学系130bの方が光学系130aよりもパワー成分が大きくなるように構成されている。
【0027】
かかる光学系130a及び130bにおいて、本実施形態のオプティカルインテグレータ130は、照明領域の長手方向に入射光束の角度分布を拡大する光学系の出射面、即ち、本実施形態における光学系130bの出射面138bが、照明領域の短手方向に入射光束の角度分布を拡大する光学系、即ち、本実施形態における光学系130aよりも被照明面側に位置することを特徴としている。なお、光学系130a及び130bにより出射面138a及び138b側に形成されるyz断面光束の集光位置及びxz断面光束の集光位置は莫大なエネルギー密度となり、各々を構成する光学素子の破壊を防ぐために、後部の空間中に位置する様に設計されていることが好ましい。
【0028】
以上の条件を踏まえ、光学系130a及び130bは、出射面138a及び138b側に形成されるyz断面光束の集光位置と、xz断面光束の集光位置を極端に異ならせないためと、どちらか一方のみのバックフォーカス(集光位置)を極端に伸ばすことを防ぐため、特徴的に光源側から順にシリンドリカルレンズアレイ132a、132b、134a、134bの順に配置されている。
【0029】
ここで、本発明の照明装置100において特徴的なオプティカルインテグレータ130を説明するため、従来の照明装置100Bにおけるオプティカルインテグレータ180について説明する。ここで、図11は従来の露光装置1B及びその一部である照明装置100Bを示す概略側面図である。図12は、図11に示す照明装置100Bの一部を示す概略側面図である。図13は、図11に示す照明装置100Bの一部を図12とは異なる方向(光軸に関し90°回転した方向)から示す概略側面図である。なお、図12及び図13において、マスキングブレード150は若干簡略化して描かれている点に理解されたい。また、本発明の露光装置1及び照明光学系100と同一の部材については同一の参照符号を引用し、重複する説明は省略する。
【0030】
オプティカルインテグレータ180はマスク200に照明される照明光を均一化する機能を有し、ビーム形成系120から出射する光束から多数の部分光束に分割し有効光源を形成する。また、オプティカルインテグレータ180は被照明面、即ち、マスキングブレード150を略矩形に照明する。オプティカルインテグレータ180は光学系180a及び光学系180bより構成され、各光学系180a及び180bの入射面186a及び186bは被照明面と略共役な関係に配置される。
【0031】
光学系180aは、図12及び図13に良く示されるように、x方向に延在する一対のシリンドリカルレンズアレイ182a及び184aをy方向に複数並列に配列したものであって、一対のシリンドリカルレンズアレイ182a及び184aはyz平面に主にパワー成分を有する。光学系180aを構成する一対のシリンドリカルレンズ182a及び184aは、後述する光学系180bのそれよりもパワー成分が小さくなるように構成される。
【0032】
光学系180bは、図12及び図13に良く示されるように、y方向に延在する一対のシリンドリカルレンズアレイ182b及び184bをx方向に複数並列に配列したものであって、一対のシリンドリカルレンズアレイ182b及び184bはxz平面に主にパワー成分を有する。光学系180bを構成する一対のシリンドリカルレンズ182b及び184bは、前述した光学系180aのそれよりもパワー成分が大きくなるように構成される。
以上
【0033】
かかる光学系180a及び180bにおいて、従来のオプティカルインテグレータ180は、照明領域の短手方向に入射光束の角度分布を拡大する光学系、即ち、光学系180aの出射面188aが、照明領域の長手方向に入射光束の角度分布を拡大する光学系の出射面、即ち、光学系180bの出射面188bよりも被照明面側となるように配置されていた。また、光学系180a及び180bにより出射面188a及び188b側に形成されるyz断面光束の集光位置及びxz断面光束の集光位置は莫大なエネルギー密度となり、各々を構成する光学素子の破壊を防ぐために、後部の空間中に位置する様に設計されていた。
【0034】
以上を踏まえ、光学系180a及び180bは、出射面188a及び188b側に形成されるyz断面光束の集光位置と、xz断面光束の集光位置を極端に異ならせないためと、どちらか一方のみのバックフォーカス(集光位置)を極端に伸ばすことを防ぐため、従来のオプティカルインテグレータ180は光源側から順にシリンドリカルレンズアレイ182a、182b、184b、184aの順に配置されていた。
【0035】
ここで、かかる構成よりなる従来のオプティカルインテグレータ180に平行光が入射するものとする。このとき光学系180b、即ちシリンドリカルレンズアレイ182bの入射面186bには図14に実線で示すような平行光が入射する。ここで、図14は、図13に示す照明光学系500の一部を詳細に示す概略側面図である。上述したように、光学系180bにより形成される光束は光学系180bの後部に光学系180aのシリンドリカルレンズアレイ184aが存在するため、バックフォーカス(集光位置)はシリンドリカルレンズアレイ184aよりも後ろ、図中のA0面に位置する様に設計されていた。しかしながら、このバックフォーカス(集光位置)の延長により、A0面では図15に示す様な大きな球面収差(実際はxz断面光束のみだが球面収差と記す)が発生する。図15は、図14に示すA0面における球面収差を示すグラフである。
【0036】
シリンドリカルレンズアレイ182bの入射面186bと被照射面(即ち、マスキングブレード150)は略共役である。入射面186bを物体面、被照明面を像面として評価すると、先の球面収差は図16で示す像面歪み(ディストーション)として表現することが可能である。ここで、図16は、図15に示す球面収差をディストーションとして表現したグラフである。図16より、像高が高いほど本来結像されるべき理想像高よりも高い位置に像がずれてしまうことが理解される。入射面186bに均一な光束が入射した場合、入射面186bの軸外ほど光束が引き伸ばされてしまう。よって、被照明面での照度分布は図17に示す様に軸外へ行くほど大きく下がってしまう。図17は、図14に示す被照明面の照度分布を示したグラフである。
【0037】
再び図11を参照するに、被照射面には照明領域を画定するマスキングブレード150(本実施形態において後述する)が設けられ、照明領域を厳密に制御している。図18は、図11に示すマスキングブレード150を光源側から見た場合の概略平面図である。照明装置100Bにより形成された矩形状の照明領域を破線で示すと、かかる照明領域はその各辺が遮光板152乃至158によって遮光され、例えば図に示すような周辺ほど幅が広くて軸上が最も幅の狭い照明領域(図中、灰色で示した領域)を形成する。
【0038】
ここで、照明装置100Bにより矩形の照明領域(図18の破線で示す領域)が均一に照明されていたと仮定し、上述したマスキングブレード150により形成された領域(即ち、図18のハッチングで示した照明領域)を用いて走査露光を行うものとする。その結果、被処理体W上での積算照度は図19に示す様に周辺ほど照度が高くなる。ここで、図19は、図18に示すマスキングブレード150を使用して照明した際の被処理体W上での積算照度に関しシミュレーションした一例を示す概略模式図である。一方、軸上が最も幅が広く、周辺に行くほど幅が狭くなる様にマスキングブレード150の開口を形成するものとする。かかるマスキングブレード150を用いて照明領域を形成したならば、被処理体W上での積算照度分布は図19のシミュレーションとは逆に周辺ほど照度が低くなる。
【0039】
この様に、マスキングブレード150は、照明領域の形状を制御することで被処理体W上での積算照度分布、即ち、非積算方向(x方向)での照度ムラを制御することが可能であることが理解される。従って、先に図17で示したようにx方向の周辺ほど照度が下がっていても、それを照明領域(図18に破線で示す矩形領域)のx方向に対応する方向とすれば、トータルとして図20の様に積算照度を均一とすることができる。ここで、図20は、図18に示すマスキングブレード150を使用して照明した際の被処理体W上での積算照度に関しシミュレーションした一例を示す概略模式図である。即ち、マスキングブレード150の遮光板152及び154で軸上の光束を遮光し、所望の照明領域(図18にハッチングで示すような領域)を形成すればよい。
【0040】
しかしながら、上述したように、図17で示す周辺領域の照度の低下が更に著しい場合、走査露光でトータルとして積算照度を均一とするためには照明領域の周辺の幅よりも軸上の幅を一層小さくしなければならない。これにより、照明装置500で形成した照明領域の遮光部分が増え光利用効率の低下につながる。なお、従来の照明装置100Bであっても、後述する集光レンズ140を使用しマスキングブレード150を重畳的に照明することでディストーションの影響を防止することに努めてきた。しかし、近年の微細化の要求を実現するためには、かかる集光レンズ140だけで対応することは困難になってきている。そこで、本発明者はかかる問題を鋭意検討した結果、オプティカルインテグレータで矩形上の照明領域を形成する際の長手方向に角度分布を拡大する光学系の出射面の位置を変更することを考えた。即ち、像高が高くなるであろう長手方向に拡大する光学系のバックフォーカスの位置を、短手方向に拡大する光学系のバックフォーカスの位置より短くすることで、周辺領域のディストーションを小さくすることができると考えた。
【0041】
図4を参照するに、本実施形態のオプティカルインテグレータ130において、光学系130bにより形成される光束は後部に光学素子が存在しないため、入射面136bに平行光が入射した場合のバックフォーカス(集光位置)はレンズアレイ134b近傍の図中A面に位置する様に設計されている。ここで、図4は、図3に示す照明光学系100の一部を詳細に示す概略側面図である。よって、図5に示すように、本発明の光学系130b(即ち、長手方向にパワーを有する光学系)はバックフォーカスが短いので、図15と比較しても小さい球面収差しか発生しない。ここで、図5は、図4に示すA面における球面収差を示すグラフである。
【0042】
シリンドリカルレンズアレイ132bの入射面136bと被照射面(即ち、マスキングブレード150)は略共役であるので、入射面136bを物体面、被照明面を像面として評価すると、先の球面収差は図6で示すディストーションとして表現することができる。ここで、図6は、図5に示す球面収差をディストーションとして表現したグラフである。これも従来を示した図16と比較して小さい値になることが理解される。なお、被照明面での照度分布は図7に示す様に軸外へ行くほど下がりはするが、従来例の図17と比較すると十分小さな量である。即ち、本発明の照明装置100はx方向の照度ムラを小さくすることに寄与している。ここで、図7は、図4に示す被照明面の照度分布を示したグラフである。
【0043】
本発明は上述した形態のオプティカルインテグレータ130にのみ適用されることを限定しない。即ち、本発明と同様の構成のオプティカルインテグレータを使用するいかなる照明装置に適用されても良い。例えば、図8及び9に良く示されるように、オプティカルインテグレータ130はオプティカルインテグレータ170であっても良い。ここで、図8は、図1に示す照明装置100の変形例である照明装置100Aの一部を示した図2に対応する概略側面図である。図9は、図1に示す照明装置100の変形例である照明装置100Aの一部を示した図3に対応する図である。かかる変形例において、オプティカルインテグレータ170は光学系170a及び光学系170bより構成され、その入射面174a及び174bは各々被照明面と略共役な関係に構成される。
【0044】
光学系170aは、図8及び図9に良く示されるように、x方向に延在する光学素子172aをy方向に複数並列に配列したものであって、かかる光学素子172aはyz平面に主にパワー成分を有する。かかる光学素子172aは、例えば、凸レンズアレイ又は凹面鏡アレイで(シリンドリカルレンズ)より構成可能であり、ここでの詳細な説明は省略する。光学系170aを構成する光学素子172aは、後述する光学系170bのそれよりも角度分布を拡大するパワーが小さくなるように構成されている。
【0045】
光学系170bは、図8及び図9に良く示されるように、y方向に延在する光学素子172bをx方向に複数並列に配列したものであって、かかる光学素子172bはxz平面に主にパワー成分を有する。かかる光学素子172bは、例えば、凸レンズアレイ又は凹面鏡アレイ(シリンドリカルレンズ)であり、ここでの詳細な説明は省略する。光学系170bを構成する光学素子172bは、上述した光学系170aのそれよりも角度分布を拡大するパワーが大きくなるように構成されている。
【0046】
オプティカルインテグレータ170は、照明領域の長手方向に入射光束の角度分布を拡大する光学系の出射面、即ち、光学系170bの出射面176bが、照明領域の短手方向に入射光束の角度分布を拡大する光学系、即ち、光学系170aの出射面176aよりも被照明面側に位置するように配置すればよい。更に、光学系170a及び170bにより出射面176a及び176b側に形成されるyz断面光束の集光位置及びxz断面光束の集光位置は莫大なエネルギー密度となり、各々を構成する光学素子の破壊を防ぐために、後部の空間中(即ち、光学系170bの後)に位置する様に設計されている。
【0047】
以上を踏まえて、オプティカルインテグレータ170は、光源側から順に光学系170a、170bの順に配置するとよい。かかる構成であっても、上述したオプティカルインテグレータ130と同様の作用を奏し、照明領域の照度の均一性を高めることができる。なお、光学系170aの後段に光学系170bが設けられるため光学系170aのバックフォーカスの位置は若干長くなるが、かかる光学系170bは像高がさほど高くなることがないので無視できる範囲である。即ち、光学系170bの後段に光学系170aを設けた場合の光学系170aのバックフォーカス位置を延長することと比較すれば、照明に必要とされる照度は十分に有効である。
【0048】
再び、図1乃至図3を参照するに、集光レンズ140は、例えば、コンデンサーレンズであって、オプティカルインテグレータ130の出射面近傍で形成された有効光源をできるだけ多く集めてマスキングブレード150上で重畳的に重ね合わせブレード150をケーラー照明する。
【0049】
マスキングブレード150はマスク200面上の露光範囲を制限している。ブレード190は複数の可動な遮光板152乃至158から成り、任意の開口形状が形成される。なお、移動可能な遮光板は遮光版152及び154のみであってもよい。図10を参照するに、照明装置100により形成された照明領域を破線で示すと、かかる照明領域はその各辺が遮光板152、154、156、158によって遮光され、例えば図に示すような周辺程幅が広くて軸上が最も幅の狭い照明領域(図中の灰色で示す領域)を形成する。ここで、図10は、図1に示すマスキングブレード150を光源側から見た場合の概略平面図である。従来例で既に述べたが、照明装置100でx方向(非走査方向)の照度ムラはマスキングブレード150の遮光板152及び154を移動して遮光することにより厳密に形成される。かかるマスキングブレード150は照明領域の形状を画定することでトータルとして積算照度を均一とすることができる。かかるマスキングブレード150により、照明装置100の形成する照明領域は長方形又は円弧形となる。
【0050】
結像レンズ160は、例えば、コンデンサーレンズであって、マスキングブレード150の開口形状を被照射面であるマスク200上に転写している。
【0051】
マスク200は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。マスク200から発せられた回折光は投影光学系300を通り被処理体W上に投影される。被処理体Wは、被処理体でありレジストが塗布されている。マスク200と被処理体Wとは光学的に共役の関係に配置される。本実施形態の露光装置1はステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(即ち、スキャナー)であるため、マスク200と被処理体Wを走査することによりマスク200のパターンを被処理体W上に転写する。なお、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(即ち、「ステッパー」)であれば、マスク200と被処理体Wとを静止させた状態で露光を行う。
【0052】
マスクステージは、マスク200を支持して図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ及び投影光学系300は、例えば、床等に載置されたベースフレームにダンパ等を介して支持されるステージ鏡筒定盤上に設けられる。マスクステージは、当業界周知のいかなる構成をも適用できる。図示しない移動機構はリニアモータなどで構成され、XY方向にマスクステージを駆動することでマスク200を移動することができる。露光装置1は、マスク200と被処理体Wを図示しない制御機構によって同期した状態で走査する。
【0053】
投影光学系300は、マスク200に形成されたパターンを経た光束を被処理体W上に結像する。投影光学系300は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
【0054】
被処理体Wは、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。被処理体Wにはフォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークはベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
【0055】
被処理体Wは図示しないウェハステージに支持される。ステージは、当業界で周知のいかなる構成をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及び動作の説明は省略する。例えば、ステージはリニアモータを利用してxy方向に被処理体Wを移動する。マスク200と被処理体Wは、例えば、同期して走査され、図示しないマスクステージとウェハステージの位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ウェハステージは、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、マスクステージ及び投影光学系300は、例えば、鏡筒定盤は床等に載置されたベースフレーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
【0056】
なお、ウェハステージは結像位置調節装置を有してもよい。結像位置調節装置は、ウェハステージに接続されてウェハステージと共に被処理体Wを焦点深度の範囲内で図1に示すz方向に移動させ、被処理体Wの結像位置を調節する。露光装置1は、z方向において異なる位置に配置された被処理体Wに対して露光を複数回行うことにより、焦点深度内における結像性能のばらつきをなくすことができる。結像位置調節装置は、z方向に伸びる図示しないラックと、ウェハステージに接続されてラック上を移動可能な図示しないピニオンと、ピニオンを回転させる手段など、当業界で周知のいかなる技術をも適用することができるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0057】
露光において、レーザー110から発せられた光束は、ビーム成形系120によりそのビーム形状が所望のものに成形された後で、オプティカルインテグレータ130に入射する。オプティカルインテグレータ130に入射した光束は、光学系130aと光学系130bはパワー成分が異なるため、被照明面を略矩形状、即ち、xz断面の方が長い照明領域が形成される。また、これと同時に、オプティカルインテグレータ130を出射する光束は、多数の部分光束に分割され2次光源を形成する。
【0058】
オプティカルインテグレータ130は集光レンズ140を介してマスキングブレード150を均一に照明する。マスキングブレード150を通過した光束は結像レンズ160を通った後マスク200の照射面を照明する。
【0059】
マスク200を通過した光束は投影光学系300の結像作用によって、被処理体W上に所定倍率で縮小投影される。ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置1であれば、光源部と投影光学系400は固定して、マスク200と被処理体Wの同期走査してショット全体を露光する。更に、被処理体Wのウェハステージをステップして、次のショットに移り、被処理体W上に多数のショットを露光転写する。なお、露光装置1がステップ・アンド・リピート方式であれば、マスク200と被処理体Wを静止させた状態で露光を行う。
【0060】
本発明の露光装置1は、図11に示す従来例に比べてx方向の照度ムラ(照度低下量)が小さいので、マスキングブレード150の遮光板152乃至158による遮光部分を減らすことができ、光利用効率を上げることができる。この結果露光装置1としてスループットを高めることができる。これにより、露光装置1はレジストへのパターン転写を高精度に行って高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【0061】
次に、図21及び図22を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図21は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明のリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0062】
図22は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずにその趣旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明の露光装置及びその一部としての照明装置によれば、光束を長手方向に拡大する光学系のバックフォーカス位置を短くするべく、かかる光学系の出射面を最も被照明面側に配置している。これにより、矩形の照明領域において長手方向に関する周辺の照度の低下を防止することができる。即ち、パワーが強い光学系を被照射面側にすることで、照明領域の長手方向をより均一に照明することを可能としている。従ってこの照明装置を投影露光装置に使用すれば、光利用効率が高く、高スループットの投影露光を実現することができる。また、かかる露光装置はレジストへのパターン転写を高精度に行って高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の例示的な露光装置及びその一部である照明装置の概略側面図である。
【図2】図1に示す照明装置の一部を示す概略側面図である。
【図3】図1に示す照明装置の一部を図2とは異なる方向から示す概略側面図である。
【図4】図3に示す照明光学系の一部を詳細に示す概略側面図である。
【図5】図4に示すA面における球面収差を示すグラフである。
【図6】図5に示す球面収差をディストーションとして表現したグラフである。
【図7】図4に示す被照明面の照度分布を示したグラフである。
【図8】図1に示す照明装置の変形例である照明装置の一部を示した図2に対応する概略側面図である。
【図9】図1に示す照明装置の変形例である照明装置の一部を示した図3に対応する概略側面図である。
【図10】図1に示すマスキングブレードを光源側から見た場合の概略平面図である。
【図11】従来の露光装置及びその一部である照明装置を示す概略側面図である。
【図12】図11に示す照明装置の一部を示す概略側面図である。
【図13】図11に示す照明装置の一部を図12とは異なる方向から示す概略側面図である。
【図14】図13に示す照明光学系の一部を詳細に示す概略側面図である。
【図15】図14に示すA0面における球面収差を示すグラフである。
【図16】図15に示す球面収差をディストーションとして表現したグラフである。
【図17】図14に示す被照明面の照度分布を示したグラフである。
【図18】図11に示すマスキングブレードを光源側から見た場合の概略平面図である。
【図19】図18に示すマスキングブレードを使用して照明した際の被処理体W上での積算照度に関しシミュレーションした一例を示す概略模式図である。
【図20】図18に示すマスキングブレードを使用して照明した際の被処理体W上での積算照度に関しシミュレーションした一例を示す概略模式図である。
【図21】デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。
【図22】図21に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
【符号の説明】
1 露光装置
100 照明装置
110 レーザー
120 ビーム整形系
130 オプティカルインテグレータ
132a シリンドリカルレンズアレイ
132b シリンドリカルレンズアレイ
134a シリンドリカルレンズアレイ
134b シリンドリカルレンズアレイ
140 集光レンズ
150 マスキングブレード
160 決像レンズ
170 オプティカルインテグレータ
200 マスク
300 投影光学系

Claims (3)

  1. 光源から射出された光束で被照明面を均一に照明するためのオプティカルインテグレータ有し、前記オプティカルインテグレータからの光を用いて略矩形の照明領域を形成する照明光学系において、
    前記オプティカルインテグレータは、前記照明領域の短手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイと、前記照明領域の長手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイとを有し、
    前記短手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイを入射面側から第1及び第2のレンズ群、及び、前記長手方向と母線が平行する一対のシリンドリカルレンズアレイを入射面側から第3及び第4のレンズ群とすると、
    前記オプティカルインテグレータに入射する光束は、第3のレンズ群、第1のレンズ群、第4のレンズ群、第2のレンズ群の順に入射することを特徴とする照明光学系
  2. 請求項記載の照明光学系と、
    レチクル又はマスクパターンを被処理体に投影する投影光学系とを有することを特徴とする露光装置。
  3. 請求項記載の露光装置を用いて被処理体を露光する工程と、
    前記露光された被処理体に所定のプロセスを行う工程とを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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