JP2007158224A - 露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光装置外に起因する線幅誤差を露光装置内で高精度に補正可能な露光方法を提供する。
【解決手段】走査方向と直交する方向に対応する方向を長手方向とするスリットを介して前記レチクルを照明し、前記レチクルと被露光体とを走査することにより、前記レチクルのパターンで前記被露光体を露光するステップと、前記スリットの前記長手方向の各位置における走査方向の積算照度を補正するステップを有し、前記補正ステップは、前記パターンがそれぞれ転写される前記被露光体の複数の領域に共通の第1の補正量を算出するステップと、前記領域固有の第2の補正量を算出するステップとを有し、前記第1及び第2の補正量に基づいて前記積算照度を補正するステップとを有することを特徴とする露光方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般には、フォトリソグラフィ工程に使用される投影露光装置に係り、特に、走査型露光装置における露光量制御に関する。
レチクル(マスク)パターンを投影光学系によってウェハ等に露光する投影露光装置は従来から使用されており、近年では、大画面露光のために走査型露光装置も実用化されている。また、微細化が進むにつれてパターンの線幅(Critical Dimension:CD)均一性に要求される精度が厳しくなっている。
CD均一性を悪化させる画面内の照度ムラを改善するために、従来の走査型露光装置は露光領域(スリット)を規定するスキャンマスキングブレードの近傍に設けた遮光板によって露光量を制御していた。例えば、光学系の光軸近傍(中心)の方が周辺よりも透過率が高い場合には遮光板で周辺の露光量を大きく設定する。
従来技術としては、例えば、特許文献1と非特許文献1がある。
特開平09-190969号公報 アクティブスキャナ補正によるCD均一性の改善、ジャン・ヴァン・スクート等、オプティカル・マイクロリソグラフィXV、アンソニー・エン、エディター、プロシーディングス・オブ・SPIE、4691号、SPIE、2002年、304−314頁(CD Uniformity Improvement by Active Scanner Corrections, Jan Van Schootet al., Proceedings of SPIE, Vol.4691,SPIE,2002, pp.304−314)
従来の露光装置は、特許文献1に開示されているように、主として露光装置に起因するCD誤差を補正し、ていた。このような従来の露光装置では、走査方向に直交する方向に対応する方向の照度ムラをスリット幅可変機構を用いて調整していた。スリット幅可変機構は一般に機械的なブレードを有し、照度ムラの調整は照明モードや投影光学系の開口数(NA)が変更される場合に行い、ウェハ間、ショット間では照度ムラの調整は行っていなかった。
しかし、非特許文献1に開示されているように、近年では、露光装置以外の装置や工程に起因するCD誤差の劣化を露光装置で補正することが要求されてきた。このような露光装置以外の装置や工程としては、例えば、コーターデベロッパー、エッチャー、レチクル描画装置などを含む。非特許文献1は、位置に応じて分布が異なるグレーフィルタを走査方向に移動して照度ムラを調整する手段を開示している。しかし、走査方向に対応する方向に駆動して照度ムラを調整するにはレチクルステージと同程度の駆動機構が必要になるために装置の大型化やコストアップを招く。
本発明は、露光装置外に起因する線幅誤差を露光装置内で高精度に可能な露光方法を提供する。
本発明の一側面としての露光方法は、走査方向と直交する方向に対応する方向を長手方向とするスリットを介して前記レチクルを照明し、前記レチクルと被露光体とを走査することにより、前記レチクルのパターンで前記被露光体を露光するステップと、前記スリットの前記長手方向の各位置における走査方向の積算照度を補正するステップを有し、前記補正ステップは、前記パターンがそれぞれ転写される前記被露光体の複数の領域に共通の第1の補正量を算出するステップと、前記領域固有の第2の補正量を算出するステップとを有し、前記第1及び第2の補正量に基づいて前記積算照度を補正するステップとを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、露光装置外に起因する線幅誤差を露光装置内で高速により簡単な機構で補正することが可能な走査型露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての走査型露光装置100について説明する。ここで、図1は、露光装置100の構成を示す概略断面図である。露光装置100は、レチクル200に形成された回路パターンをステップアンドスキャン方式でプレート400に露光する投影露光装置である。露光装置100は、図1に示すように、照明装置110と、レチクル200を載置するレチクルステージ210と、投影光学系300と、プレート400を載置するウェハステージ410と、測定装置500と、制御系600とを有する。
照明装置110は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル200を照明し、光源部120と、照明光学系(130、140)とを有する。
光源部120は、本実施形態では、光源として、波長193nmのArFエキシマレーザーを使用する。但し、光源部120は、ArFエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのFレーザーを使用してもよい。レーザーの種類、個数は限定されず、光源部の種類も限定されない。
照明光学系は、レチクル200を走査露光領域としてのスリットを介して均一に照明し、導入部130とユニフォーマー部140とを有する。
導入部130は、レーザー光をインコヒーレント化する機構、ビーム整形系を有する。ビーム整形系は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等を使用することができる。ビーム整形系は、レーザーからの平行光の断面形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にするなど)ことによりビーム形状を所望のものに整形する。
ユニフォーマー部140は、レチクルパターンの転写領域を規定する。ユニフォーマー部140は、スキャンマスキングブレード143と第1の照度ムラ補正手段150を含む。また、ユニフォーマー部140は、図2に示すように、ハエの目レンズ141、レンズ142、結像光学系を更に有する。ここで、図2は、ユニフォーマー部140の概略断面図である。
ハエの目レンズ141は、被照射面を均一に照明する機能を有し、入射光の波面を分割して光出射面又はその近傍に複数の光源を形成する波面分割型ライトインテグレーターである。ハエの目レンズ141は入射光の角度分布を位置分布に変換して出射し、入射面と出射面はフーリエ変換の関係になっている。ここで、フーリエ変換の関係とは、光学的に瞳面と物体面(又は像面)、物体面(又は像面)と瞳面となる関係を意味する。ハエの目レンズ141の射出面近傍は2次光源として機能する。ハエの目レンズ141は、本実施形態では、微小レンズ素子を多数組み合わせて構成されている。もっとも、ハエの目レンズ141は、2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーターを含むが、光学ロッドや回折素子に置換されてもよい。
レンズ142は、ハエの目レンズ141の射出面とスキャンマスキングブレード143とを共役な関係に結合する。この結果、スキャンマスキングブレード143はハエの目レンズ141からの光でケーラー照明される。スキャンマスキングブレード143は、レチクル200のパターン面に共役な位置に配置され、走査露光時に、ステージ210及び410と同期して、プレート400上の転写領域であるスリットの寸法を規定する。
結像光学系は、レンズ144、折り曲げミラー145、レンズ146を有し、スキャンマスキングブレード143とレチクル200のパターン面とを共役な関係に維持する。この結果、レチクル200のパターン面はケーラー照明される。折り曲げミラー145は、図2では、光路を約45度に折り曲げている。図2では、走査方向はY方向であるが、折り曲げミラー145がなければZ方向に対応する。折り曲げミラーの有無に拘らず走査方向とXYZ方向とを対応させるため、本出願では偏向されて最終的に所定の方向に変換される方向又は偏向されずに所定の方向と一致する方向を「所定の方向に対応する方向」呼ぶ場合がある。図2においては、走査方向はY方向であるが、走査方向又はスリット幅方向に対応する方向はZ方向である。スリット長手方向に対応する方向はX方向である。
なお、レンズ142、144、146は、それぞれ複数のレンズ群より構成されるが、図2では簡略化している。
本実施例の照明光学系は、第1の照度ムラ補正手段150と、第2の照度ムラ補正手段160と、第3の照度ムラ補正手段170とを有する。補正手段150乃至170は、走査方向とは直交するスリットの長手方向の各位置における積算照度を調整する補正手段として機能する。なお、第3の照度ムラ補正手段170を設けるかどうかは選択的である。
補正手段150は、露光装置に起因するCD誤差(照度ムラ)を補正する機能を有し、スキャンマスキングブレード143の手前(レチクル200のパターン面と略共役な面)に配置される。図3(c)は、補正手段150が形成するスリット(照射領域)Sを示す概略平面図である。補正手段150は、各ショットに対して設定された照度分布を維持するスリット幅可変機構を有する。補正手段150は、図4に示すように、可動ブレード(遮光板)151と、固定ブレード152から構成される。ここで、図4は、補正手段150の概略平面図である。可動ブレード151は、長手方向(図示X方向)に並んだ複数の調整機構151a〜151dを有し、走査方向に対応するZ方向のブレード151と152の間隔であるスリット幅をスリットの長手方向の各位置において任意に調整することができる。このとき、スリット中心部の積算照度が変化しないように、中心部に固定軸153を有する。補正手段150は、図3(c)に示すように、レチクル面での照度ムラを周辺高になるようにスリット幅を設定して投影光学系300を介したプレート400面で積算照度を均一に維持する。
露光装置100に起因するCD誤差要因は、A)照明光学系、投影光学系の残存光学収差、B)照明光学系、投影光学系の透過率特性、C)照明光学系、投影光学系の露光条件変更(投影光学系のNAや変形照明などの照明モード)を含む。要因Aは、光学設計上の残存収差により生じる照度ムラであり、像高や要因Cによって異なる。要因Bは、主に光学薄膜の光学特性により、画面中心部に対して画面周辺部の透過率が低下する回転対象の変化傾向がある。また、光学系内の高反射ミラーの折り曲げ方向によっては、画面周辺での透過率低下の度合いが非対称となる場合もある。更に、0.5%〜1%程度のレベルでは、露光装置100の高NA化に伴って大型化したレンズ、ミラーの面内膜特性の不均一性により、露光装置の積算照度がうねりを生じて変化する。要因Bも、像高や要因Cによって異なる。要因Cの露光条件は製品、プロセスにより変更される。補正手段150は、露光用のJob毎に装置要因照度ムラを補正する。
補正手段160は、補正手段150による調整対象とならない以下の要因によるプレート400面内のCD不均一性を改善する。かかる要因は、まず、1)レチクル描画誤差を含む。更に、2)投影系とプレート面との多重反射フレア、3)コーターによるレジスト塗布不均一、4)デベロッパーによるレジスト現像不均一、5)エッチャーによるエッチング不均一、6)その他、プロセス機器による不均一を含む。要因1は、出荷されたレチクル毎にそのCD誤差量は測定されており、各レチクル固有の補正量として知ることができる。要因2は、レジスト塗布されたプレート面の反射率、投影光学系の反射率、レンズ形状及びプレート上への焼き付けショットレイアウトの情報があれば計算によりフレア量を算出し、CD誤差への換算ができる。残りのプロセス装置要因は個々に、CD均一性への誤差量を知ることができる。また、これらの要因は、パイロットウェハを露光しCD誤差を測定することにより、各要因の複合誤差として実測して知ることができる。
補正手段160は、上記要因に対するCD補正量を照度ムラに換算して調整を行う。
補正手段160は、要因1に対しては、各ショットに共通な調整を行う。描画誤差が画面全域に亘って略同一傾向があれば補正手段160は各ショットの露光時に共通の調整量を設定する。しかし、要因1が画面内で異なる場合、走査露光に同期して補正手段160は各ショット共通に調整量を変化させる。
補正手段160は、要因2乃至6に対しては、ショット毎に異なる調整を行う。プレート面内では、略プレート外径を中心とした回転対称なCD誤差、面内全体に傾き傾向のCD誤差、あるいは両者を複合したCD誤差が発生し得る。プレート面内でのCD誤差の変化がショット内で略同一傾向があれば、各ショット露光時に固有の調整量を補正手段160は設定する。プレート面内でのCD誤差の変化がショット内で異なる場合は、走査露光に同期して補正手段160の各ショット固有の調整量を変化させる。画面全域に亘って略同一の傾向をもつ要因1が補正手段160による傾き調整では補正できない高次の分布をもつ場合、各ショット露光時に共通の調整量を補正手段150へ設定すればよい。
補正手段150及び160調整対象を表1に示す。
補正手段160及び170は、露光装置外に起因するCD誤差を補正する機能を有する。補正手段160は補正手段150と共に1次関数の合成積算照度を生成し、補正手段160は補正手段150と共に高次の合成積算照度を生成する。
補正手段160及び170は2種類に分類される。第1の種類は、レチクル200のパターン面と光学的に共役な面に配置される補正手段162及び164、172及び174から構成される。第2の種類は、レチクル200のパターン面と光学的にフーリエ変換の関係にある面に配置される補正手段166及び168、176及び178から構成される
補正手段162はスキャンマスキングブレード143の近傍に配置され、補正手段164はハエの目レンズ141の入射面近傍に配置される。補正手段162及び164は、例えば、光学的に透過光量を調整するNDフィルタより構成され、透過率をスリット位置に対応して図示X方向で異ならせる。例えば、図2でハエの目レンズ141を左側から見ると、補正手段164は、1枚の光学基板からなり、光学基板上にハエの目レンズ141一つ分に対応した大きさのNDフィルタ領域がマトリックス状に繰り返し配置される。NDフィルタとしては、位置によりCr膜の厚みを変えて蒸着したり、微小な遮光ドットパターンの配置密度を位置により変更して所定領域の透過率を制御したりする。
第1の種類は、スリット長手方向の積算照度を変化させるため、補正手段162及び164を、図3(a)に示すように、スリット長手方向に対応する方向(X方向)に直線駆動する。単純な直線駆動はスループットを維持した高速移動と耐久性に優れた構造を可能にする。ここで、図3(a)は、補正手段162及び164、172及び174の駆動方向を示す、図2をZ方向から見た概略平面図である。
補正手段166はレンズ144と折り曲げミラー145の間の瞳面に配置され、補正手段168はハエの目レンズ141の射出面近傍に配置される。補正手段166及び168は、例えば、光学的に透過光量を調整し、光束の入射角度により透過率が異なるフィルタである。
補正手段166に同一の角度で入射する光束は、図2では3本の右上がり光束と、3本の平行光束、3本の右下がり光束である。右上がり光束はレチクル200上では図示左に結像し、平行光束は中央、右下がり光束は図示右に結像する。このように補正手段166及び168では、瞳面で入射光束の角度が結像面での位置に対応し、それらに使用される光学フィルタとしては、例えば、バンドパスフィルタが考えられる。バンドパスフィルタは、垂直入射する特定波長のみを高透過させる特性を有し、同一波長の光でも入射角度が異なるほど透過率が低下する。バンドパスフィルタのピーク透過波長を、露光装置の露光波長より若干長波長側に設定すると、垂直入射での透過率を80%、入射角度を10度とした場合にピーク透過率100%を与える薄膜設計が可能となる。
第2の種類は、スリット長手方向の積算照度を変化させるため、補正手段166及び168を、図3(b)に示すように、スリット幅方向又は走査方向に対応するZ方向を軸としてXY平面内に回転駆動する。単純な回転駆動はスループットを維持した高速移動と耐久性に優れた構造を可能にする。ここで、図3(b)は、補正手段166及び168、176及び178の駆動方向を示す、図2をZ方向から見た概略平面図である。
補正手段160を光学フィルタではなく機械的手段(遮光板)によって構成することもできる。図5及び図6を参照して、機械的手段から構成される補正手段162A及び162Bについて説明する。ここで、図5は、補正手段150と162Aの概略平面図であり、図6は、補正手段150と162Bの概略平面図である。
補正手段162Aは、X方向に直線運動させることでスリット内の照度ムラ変化の傾きを調整することができる。補正手段162Bは、光軸に平行なY軸周りに回転可能な回転軸163を有する。補正手段162Bは、補正手段162AのX方向直線駆動で得られるスリット内の照度ムラ変化の傾き量を、Y軸周りの回転で近似する。回転は直線運動に対して駆動ガイドやモーターなどが小型に構成できる利点がある。
レチクル製造工程は、EB描画、エッチングなどのプロセスを含む。これにより、レチクル面内で略レチクル外径を中心とした回転対称なCD誤差や、面内全体に傾き傾向のCD誤差や、あるいは両者を複合したCD誤差が発生し得る。補正手段170により、レチクル描画誤差に対して回転対象な補正を行う。補正手段170は、図2及び図3(a)及び図3(b)に示すように、レチクル200のパターン面と共役又はフーリエ変換の関係の位置に配置される補正手段172乃至178を有する。例えば、図2において、補正手段160を補正手段166として構成し、補正手段170を補正手段172として構成したりする。あるいは、補正手段160を補正手段164として構成し、補正手段170を補正手段172として構成したりする。
補正手段170は補正手段160と近接した位置又は異なる位置に配置される。補正手段710は、2枚のNDフィルタを有し、各フィルタは、スリット長手方向の積算照度がスリット中心から周辺にかけて変化する傾向をもつ。本実施例では、一方のNDフィルタは3次の増加傾向を有し、他方のNDフィルタは3次の減少傾向をもつものとする。一対のNDフィルタは、中心位置(3次変化の極値)を揃えて重ねたノミナル位置において、スリット長手方向の積算照度がスリット中心から周辺にかけて一定となる。なお、3次関数は例示的で本発明は関数を限定するものではない。
一対の2枚のNDフィルタの相対位置をスリット長手方向にずらすと、スリット長手方向の積算照度を2次変化の傾向で増減することができる。補正手段174も、補正手段164と同様に、ハエの目レンズ141の入射側の像面共役面に、即ち、ハエの目レンズ141の数(図示XZ平面内で数えた個数)それぞれ対応して、光学的に透過光量を調整する2枚のNDフィルタを構成すればよい。
補正手段176、178も、同様に2枚のフィルタから構成される。各フィルタの光学特性は、フィルタの回転駆動に対して、スリット方向位置に対する走査積算照度が3次変化する光学特性を有する。補正手段176及び178は、3次の増加傾向をもつフィルタと3次の減少傾向をもつフィルタを有する。一対の光学フィルタの相対角をずらすと、スリット長手方向の積算照度を2次変化の傾向で増減することができる。
レチクル200は、図示しないレチクル搬送系により露光装置100の外部から搬送され、レチクルステージ210に支持及び駆動される。レチクル200は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターンが形成される。レチクル200から発せられた回折光は、投影光学系300を通り、プレート400上に投影される。レチクル200とプレート400とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置100は、スキャナーであるため、レチクル200とプレート400を縮小倍率比の速度比で走査することにより、レチクル200のパターンをプレート400上に転写する。
レチクルステージ210は、図示しない定盤に取り付けられている。レチクルステージ210は、図示しないレチクルチャックを介してレチクル200を支持し、図示しない移動機構及び制御系600によって移動制御される。図示しない移動機構は、リニアモータなどで構成され、X軸方向にレチクルステージ210を駆動することでレチクル200を移動することができる。
投影光学系300は、レチクル200に形成されたパターンを経た回折光をプレート400上に結像する機能を有する。投影光学系300は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)等を使用することができる。
プレート400は、図示しないウェハ搬送系により露光装置100の外部から搬送され、ウェハステージ410に支持及び駆動される。プレート400は、本実施形態ではウェハであるが、ガラスプレート、液晶基板、その他の被処理体を広く含む。プレート400にはフォトレジストが塗布されている。
ウェハステージ410は、図示しないウェハチャックを介してプレート400を支持する。ウェハステージ410は、プレート400のZ方向の位置や回転方向、傾きを調整する機能を有し、制御系600によって制御される。露光時は、制御系600により投影光学系300の焦点面にプレート400の表面が常に高精度に合致するようにウェハステージ410が制御される。
測定装置500は、照度及び照度ムラを測定し、制御系600は、レチクルステージ210及びウェハステージ410の駆動制御を行う。
露光において、光源部120から発せられた光束は導入部130によりインコヒーレント化及びビーム形状が所望のものに成形され、ユニフォーマー部140に入射する。ハエの目レンズ141で均一化された光はスキャンマスキングブレード143が規定したスリット形状でレチクル200をケーラー照明する。その際、第1の補正手段150が露光装置に起因するCD誤差を補正し、第2及び第3の補正手段160及び170が露光装置外に起因するCD誤差を補正する。
以下、本実施例の補正方法を、図7及び図8を参照して説明する。
まず、図7を参照するに、補正手段150は、スリット長手方向での積算照度をスリット中心から周辺に向けて位置の略2次関数の積算強度Pとなるように調整する。この調整は、図4に示す補正手段150の可変スリット幅を調整することにより行う。このとき、補正手段150は、要因A乃至Cに対してY方向の積算照度を均一に調整した状態を基準に、更にスリット中心から周辺に向けて位置の略2次関数の積算強度となるように調整する。
図7において、補正手段160は、スリット長手方向の積算照度を、補正手段150が形成する積算照度と逆符号となるように、スリット中心から周辺に向けて位置の略2次関数の積算強度Pとなるように調整する。この調整は、補正手段160の特性をノミナル位置(初期位置)に設定した状態で得られる。初期状態で位置の略2次関数の積算強度とならない場合は、初期位置を調整してスリット中心に対して積算強度が左右対称となる位置を補正手段160のノミナル位置に設定し直す。
この結果、補正手段150及び160が形成する積算照度が合成されてプレート面でのスリット長手方向での積算照度は略均一に調整される。実際には、補正手段160をノミナル位置に設定した状態で補正手段150の可変スリット幅を積算照度がスリット中心から周辺に向けて均一になるように調整する。
次に、図8において、補正手段160は、位置に対する積算強度を横ずらしした略2次関数分布Pで調整する。この結果、補正手段150と160が形成する合成の積算照度は位置に対して1次関数分布Pに調整される。
以下、図9を参照して、第1の実施例の補正方法について説明する。まず、露光Jobを開始し、投影光学系300のNA(ステップ1002)、照明光学系の照明モードの設定(切り替え駆動)を行う(ステップ1004)。次に、補正手段160を初期状態で、走査方向に直交する方向に対応する方向又はスリット長手方向(図2のX方向)の積算照度(積算方向は図2のY方向)を均一となるように補正手段150を調整する(ステップ1006)。
次に、ショット共通の照度ムラ補正を行うかどうかを判断する(ステップ1008)。補正を行わない場合には後述するステップ1020に移行する。ステップ1008が照度ムラ補正を行うと判断すれば、次に、ショット共通のCD誤差補正用のデータを読みこむ(ステップ1010)。補正対象は、主として要因1である。補正用データは、使用するレチクルの検査データ(ショット内座標(x,y)に対する2次元データ)を露光装置で自動に読み込む。
次に、ショット共通の照度ムラ補正量を算出する(ステップ1012)。まず、ショット共通のCD誤差補正値を照度補正量に換算する。照度補正量を、ショット内座標(x,y)に対する2次元データとした場合の個々のオフセットの算出方法を図10に示す。走査方向の照度補正量は2種類のオフセット1及び4として算出され、レーザーの露光量制御に反映される。
以下、図10を参照して、ショット共通の補正量算出方法について説明する。オフセット1は、ショット内座標(x,y)に対する2次元データのうち、スリット中心(x=0又は近傍数点平均値)のみを取り出した、y座標の1次元データに対して算出する(ステップ1102)。この1次元データより誤差が最小となるように、スプライン関数などでフィッティングを行い、y座標に対する傾きを含む高次の連続関数を決定する(ステップ1104)。この関数より決定される値をオフセット1とする(ステップ1106)。
オフセット4は、走査方向に直交する方向の照度補正量を算出するフローで決定される。走査方向に直交する方向の照度補正量は2種類のオフセット2及び3として算出される。まず、ショット内座標(x,y)に対する2次元データを走査方向で平均化することにより、x座標に対する1次元データに変換する(1108)。このx座標の1次元データから、誤差が最小となるように1次項を含む高次項からなる連続関数を決定する。この連続関数を1次項と高次項に分解する(ステップ1109)。x座標に対する高次関数を取得し(ステップ1110)、それより決定される値をオフセット2として補正手段150の駆動量に反映する(ステップ1112)。また、x座標に対する1次関数(傾き成分)を取得し(ステップ1114)、それより決定される値をオフセット3として補正手段160の駆動量に反映する(ステップ1116)。このとき、オフセット3を補正手段160の駆動量に反映させることで生じるスリット中心の積算照度の変化量をオフセット4として決定する。オフセット4は、y座標に対する定数項となり(ステップ1118)、レーザーの露光量制御に反映される(ステップ1120)。オフセット1乃至4は、露光装置の(メモリなど)に設定する(ステップ1014乃至1018)。
次に、プレート内でのショット毎照度ムラ補正を行うかどうかを判断する(ステップ1020)。補正を行わないと判断すれば(ステップ1020)、後述するステップ1030に移行する。補正を行うと判断すれば(ステップ1020)、ショット固有の補正量を読み込む(ステップ1022)。補正対象は要因2乃至6である。補正量は、プレート共通のCD誤差補正用のデータであり、実際に工程で使用されるプロセス機器、露光装置を用いて作成されたパイロットウエハの結果を用いる。パイロットウェハは、製品ウェハからサンプルを抜き取りウェハ面内のCD測定を行った結果を用いてもよい。代替的に、パイロットウェハは、スキャトロメトリー法と呼ばれる検査用L&Sパターンはプレート全面に焼き付けて検査光を当てその回折光測定によりCD均一性を測る手法を用いてもよい。補正用のデータの設定は、プレート内のCDデータを露光装置で自動読み込みしたり、コンソールからユーザーが、焼き付けられたパイロットウェハの結果から補正したい量を手入力する。
次に、プレート内のCD誤差補正値を照度補正量に換算することによって、ショット固有の照度ムラ補正量を算出する(ステップ1024)。以下、ステップ1024の詳細を、図11を参照して説明する。まず、プレート内照度補正量の2次元データより、誤差が最小となるように座標(r、θ)の連続関数、例えば、Zernike関数の各係数を決定する(ステップ1202)。プレート内のCD補正量は、コーターデベロッパーなど回転処理するプロセス機器の影響があるため、極座標(r、θ)の連続関数として表示する方がフィティング精度が高くなり望ましい。Zernike関数は、投影光学系の波面収差を表示するのに一般的に用いられるようになった直交独立の関数である。
次に、この極座標(r、θ)の関数を用いて、プレート上の各焼き付けショト毎の照度補正量を算出する(ステップ1204)。ここで、ショット毎の照度補正量は、ショット内座標(x,y)に対する2次元データとして求める(ステップ1206)。オフセット5乃至7の算出方法は、図10と同様である。
即ち、オフセット5は、ショット内座標(x,y)に対する2次元データのうち、スリット中心(x=0又は近傍数点平均値)のみを取り出した、y座標の1次元データに対して求める(ステップ1208)。この1次元データより誤差が最小となるように、スプライン関数などでフィッティングを行い、y座標に対する傾きを含む高次の連続関数を決定する(ステップ1210)。この関数より決定される値をオフセット5とする(ステップ1212)。
オフセット6は、走査方向に直交する方向の照度補正量を算出するフローで決定される。まず、ショット内座標(x,y)に対する2次元データを走査方向で平均化することにより、x座標に対する1次元データに変換する(ステップ1214)。このx座標の1次元データから、誤差が最小となるように1次項を含む高次項からなる連続関数を決定する。この連続関数を1次項と高次項に分解する(ステップ1215)。x座標に対する高次関数成分を取得し(ステップ1216)、これより決定される値では補正はしない(ステップ1218)。一方、x座標に対する傾き成分(1次関数)を取得し(ステップ1220)、それより決定される値をオフセット6として補正手段160の駆動量に反映する(ステップ1222)。このとき、オフセット6を補正手段160の駆動量に反映させることで生じるスリット中心の積算照度の変化量をオフセット7として決定する。オフセット7は、y座標に対する定数項となり(ステップ1224)、レーザーの露光量制御に反映される(ステップ1226)。
オフセット5及び6に対しては、それぞれ座標x、yに対する傾き成分のみ考慮すれば十分である。プロセス機器の影響で生じるプレート面内のCD補正量は、1ショットの領域内では単調増加、単調減少の傾向と見なせるからである。
補正手段とオフセット1〜7との関係を表2に示す。
オフセット5乃至7は、露光装置に設定される(ステップ1026、1028)。プレート上のショット数がNとすると、例えば、オフセット5(1)〜5(N)のN個のオフセットを格納する。
次に、補正手段150を所定形状に駆動する(ステップ1030)。このとき、補正手段150は、オフセット2だけスリット幅を駆動する。次に、プレート400を搬入する(ステップ1032)。次に、指定ショット(n番目)が露光位置に来るようにステージ210、410を駆動する(ステップ1034)。次に、補正手段160を駆動する(ステップ1036)。このとき、補正手段160は、各ショット共通のオフセット3とショット毎固有のオフセット6(n)のそれぞれに設定された量を加算した量だけ駆動する。
次に、走査露光を行う(ステップ1038)。マスク200を通過した光束は投影光学系300の結像作用によって、プレート400上に所定倍率で縮小投影される。光源部120と投影光学系300は固定して、マスク200とプレート400を同期走査してショット全体を露光する。更に、ステージ410をステップして、次のショットに移り、プレート400上に多数のショットを露光転写する。これにより、露光装置100は露光装置内外に起因するCD誤差を補正してパターン転写を高精度に行い、高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供する。
光源レーザーのパルスエネルギーを調整したり、照射パルス数(発光間隔)を調整したり、ステージ走査速度を調整することにより、レーザー露光量は走査と同期制御される(ステップ1038)。まず、各ショット共通のオフセット4とショット毎固有のオフセット7(n)に設定された量をそれぞれ加算して、走査中の一律の補正量として設定する。また、各ショット共通のオフセット1とショット毎固有のオフセット5(n)に設定された量をそれぞれ加算して、走査中に同期制御される補正量として設定する。次の指定ショットが露光位置にくるようにステージを駆動し、補正手段160の駆動、走査露光を繰り返す。最終ショットの走査露光が終了したら(ステップ1040)、プレート400を搬出する(ステップ1042)。上記動作を最終プレートまで行いJobを終了する(ステップ1044)。
図9に示す実施例におけるオフセットと走査同期制御の関係を表3に示す。
以下、図12を参照して、第2の実施例の補正方法について説明する。図12に示すステップのうち図9と同一のステップについては同一の参照符号を付し、説明を省略する。図12に示す補正方法は、図9に示す補正方法とステップ1046乃至1054を有する点で相違する。図12では、ステップ1022に続いて、ステップ1024乃至1028の代わりに、ステップ1046乃至1050を有する。
以下図13を参照して、ショット毎固有の補正量算出方法(ステップ1046)について説明する。図13に示すステップのうち図11と同一のステップについては同一の参照符号を付し、説明を省略する。指定ショット(n番目)が露光位置に来るようにステージを駆動する。照度補正量は8(n)のオフセットとして求める。まず、走査方向に直交する方向についてはショット内座標(x,y)に対する2次元データに対して座標Y毎のXデータに関数をフィッティングする(ステップ1228)。次に、x方向の傾きを最小自乗法などにより座標y毎に取得し(ステップ1220)、オフセット8(n)とする(ステップ1230)。このとき、オフセット8(n)を補正手段160の駆動量に反映させることで生じるスリット中心の積算照度の変化量をオフセット9(n)として決定する(ステップ1232)。オフセット9(n)は、y座標に対する傾きを含む高次の連続関数として決定され(ステップ1224)、レーザーの露光量制御に反映される。
補正手段とオフセット1〜9との関係を表4及び5に示す。
オフセット5、8及び9を、露光装置に設定する(ステップ1048及び1050)。プレート上のショット数をNとすると、例えば、オフセット5(1)〜5(N)のN個のオフセットを格納する。
補正手段160を駆動する場合に設定するオフセットは、各ショット共通のオフセット3とショット毎固有のオフセット8(n)の2種類である。補正手段160は、走査に同期して走査方向であるy座標に対して設定されたオフセット8(n)とオフセット3を加算した量の補正駆動を行う(ステップ1054)。走査露光を行う場合、レーザー露光量は、下記を考慮して走査に同期制御される(ステップ1052)。まず、各ショット共通のオフセット4を走査中の一律の補正量として設定する。更に、各ショット共通のオフセット1とショット毎固有のオフセット5(n)、9(n)に設定された量をそれぞれ加算して走査中に走査に同期制御される補正量として設定する。
図12の実施例におけるオフセットと走査同期制御の関係を表6に示す。
図9及び図12に示す実施例では要因A乃至Cにより生じるスリット長手方向の積算照度ムラをJob実行時に調整していた。しかし、要因A及びBの経時変化が十分小さい場合は、予めJobで用いる要因Cにおいて、補正手段160を初期状態で積算照度が均一となる補正手段150のスリット幅の調整位置をオフセット10として装置に格納すればよい。オフセット10は、Jobで用いる要因Cが複数あれば、複数の条件それぞれに対応して設定される。例えば、条件C1〜C10に対して、オフセット101〜オフセット110となる。
Jobを実行する際は、Jobに設定された要因Cが条件C5であれば、条件C5に対応したオフセット105のオフセットを読み出し、表3及び4に示したオフセット2にオフセット105を加算して、補正手段150のスリット幅を駆動する。オフセット10の設定は、経時変化による誤差量が許容可能である期間、例えば、3ヶ月に1回再設定する。これにより、Job実行に要する時間を少なくし装置の稼働時間を向上することができる。
以下、図14を参照して、第3の実施例の補正方法について説明する。図14に示すステップのうち図12と同一のステップについては同一の参照符号を付し、説明を省略する。図14に示す補正方法は、図12に示す補正方法とステップ1046乃至1054を有する点で相違する。図12では、ステップ1022に続いて、ステップ1024乃至1028の代わりに、ステップ1046乃至1050を有する。本実施例は、第三の照度ムラ補正手段170を設け、上述のオフセット10を採用し(ステップ1056)、補正手段160及び170の駆動を走査に連動させている(ステップ1054、1066)。
以下図15を参照して、本実施例のショット共通の補正量算出方法(ステップ1058)を説明する。図15に示すステップのうち図10と同一のステップについては同一の参照符号を付し、説明を省略する。
走査方向に直交する方向の照度補正量はオフセット11及び12として算出される。まず、ショット内座標(x,y)に対する2次元データ(ステップ1012)より、座標y毎にx方向の1次元データに対して誤差が最小となるように2次関数フィッテングを行う(ステップ1112)。この座標y毎のx方向傾きを取得し(ステップ1114)、それをオフセット11とする(ステップ1116)。また、x方向の2次関数成分を取得し(ステップ1118)、それをオフセット12とする(ステップ1120)。オフセット11を補正手段160の駆動量に反映し、オフセット12を補正手段170に反映させることで生じるスリット中心の積算照度の変化量をオフセット13として決定する(ステップ1124)。オフセット13は、y座標に対する傾きを含む高次の連続関数として決定され(ステップ1122)、レーザーの露光量制御に反映される。
補正手段とオフセット1、5、8〜13との関係を表7,8に示す。
オフセット1、11乃至13は、露光装置に設定される(ステップ1060乃至1064)。補正手段150には予め装置に格納されているオフセット10を設定する(ステップ1056)。指定ショット(n番目)が露光位置に来るようにステージを駆動する(ステップ1034)。補正手段150を駆動する場合に設定するオフセットは、各ショット共通のオフセット10である。補正手段160を駆動する場合に設定するオフセットは、各ショット共通のオフセット11とショット毎固有のオフセット8(n)の2種類である(ステップ1054)。補正手段170を駆動する場合に設定するオフセットは、各ショット共通のオフセット12のみである(ステップ1066)。補正手段150は、オフセット10の量の補正駆動を行う。補正手段160、走査に同期して走査方向であるy座標に対して設定されたオフセット11とオフセット3を加算した量の補正駆動を行う。補正手段170も、走査に同期して、走査方向であるy座標に対して設定されたオフセット12の量の補正駆動を行う。走査露光を行う場合、レーザー露光量は、下記を考慮して走査に同期制御される(ステップ1052)。各ショット共通のオフセット1、13とショット毎固有のオフセット5(n)、9(n)に設定された量をそれぞれ加算して、走査動作中に走査に同期制御される補正量として設定する。
図14の実施例におけるオフセットと走査同期制御の関係を表9に示す。
上述の実施例においては、要因2乃至6によるCD誤差は、パイロットウェハの焼き付け結果を外部装置で読み取ったデータを露光装置に読み込む。もっとも、パイロットウェハを露光装置に直接搬入しのCD誤差を露光装置に構成された顕微鏡などで自動読み取りを行い、CD補正の為のデータとしてもよい。
上述の実施例では、ショット共通のCD誤差補正用のデータとして、レチクルの検査データ(ショット内座標(x,y)に対する2次元データ)を用いるが、焼き付けられたパイロットウェハのデータから算出してもよい。この場合は、図11、図13において、各ショット毎のショット内座標(x,y)に対する2次元データをショット内の同一座標でショット数Nの平均値を求める。この各ショットの平均データ(ショット内座標(x,y)に対する2次元データ)を図10に示した各ショット共通の補正量として扱ってやり、オフセット1〜4を決定する。オフセット1乃至13をコンソールからユーザーが直接入力してもよい。
次に、図16及び図17を参照して、露光装置100を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図16は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明のリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図17は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置100によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置100を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の一側面としての走査型露光装置の概略断面図である。 図1に示す露光装置の照明光学系の部分拡大断面図である。 図3(a)及び図3(b)は、図2に示す照度ムラ補正手段の概略平面図である。図3(c)は、図2に示すレチクルに照射されるスリットと走査方向との関係を示す概略平面図である。 図1及び図2に示す第1の照度ムラ補正手段の概略平面図である。 図1及び図2に示す第1及び第2の照度ムラ補正手段の構成例の概略平面図である。 図1及び図2に示す第1及び第2の照度ムラ補正手段の別の構成例の概略平面図である。 図2に示す第1及び第2の照度ムラ補正手段が形成する積算照度の合成例を示すグラフである。 図2に示す第1及び第2の照度ムラ補正手段が形成する積算照度の別の合成例を示すグラフである。 本発明の第1の実施例の照度ムラ補正方法を説明するためのフローチャートである。 図9に示すショット共通の補正量算出方法を説明するためのフローチャートである。 図9に示すショット固有の補正量算出方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施例の照度ムラ補正方法を説明するためのフローチャートである。 図12に示すショット固有の補正量算出方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施例の照度ムラ補正方法を説明するためのフローチャートである。 図4に示すショット共通の補正量算出方法を説明するためのフローチャートである。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図16に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
100 露光装置
143 スキャンマスキングブレード
150 第1の照度ムラ補正手段
160、162、164、166、168 第2の照度ムラ補正手段
170、172、174、176、178 第3の照度ムラ補正手段
200 レチクル

Claims (11)

  1. 走査方向と直交する方向に対応する方向を長手方向とするスリットを介して前記レチクルを照明し、前記レチクルと被露光体とを走査することにより、前記レチクルのパターンで前記被露光体を露光するステップと、
    前記スリットの前記長手方向の各位置における走査方向の積算照度を補正するステップを有し、
    前記補正ステップは、
    前記パターンがそれぞれ転写される前記被露光体の複数の領域に共通の第1の補正量を算出するステップと、
    前記領域固有の第2の補正量を算出するステップとを有し、
    前記第1及び第2の補正量に基づいて前記積算照度を補正するステップとを有することを特徴とする露光方法。
  2. 前記第1の補正量算出ステップは、前記領域に共通の照度補正量の前記領域内座標に対するデータを前記スリットの前記長手方向の座標に関する傾き成分に基づいて算出することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  3. 前記第1の補正量算出ステップは、前記領域に共通の照度補正量の前記領域内座標に対するデータを前記スリットの前記長手方向の座標に関する高次成分に基づいて算出することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  4. 前記第2の補正量算出ステップは、前記領域に固有の照度補正量の前記領域内座標に対するデータを前記スリットの前記長手方向の座標に関する傾き成分に基づいて算出することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  5. 前記第2の補正量算出ステップは、前記領域に共通の照度補正量の前記領域内座標に対するデータを前記スリットの前記長手方向の座標に関する高次成分に基づいて算出することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  6. 前記補正ステップは前記走査露光に同期することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  7. 前記補正ステップは、前記スリットの中心から周辺に向けて前記長手方向の座標に関する高次関数で表される積算強度を形成することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  8. 前記補正ステップは、
    前記被露光体の前記複数の領域に対して照度分布を維持するステップと、
    前記被露光体の各領域に対して照度分布を変更するステップとを有することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  9. 前記走査方向の露光量を補正するステップを更に有し、
    当該露光量補正ステップは、
    前記被露光体の複数の領域に共通の第3の補正量を算出するステップと、
    前記領域固有の第4の補正量を算出するステップとを有し、
    前記第3及び第4の補正量に基づいて前記積算照度を補正するステップとを有することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  10. 前記第3の補正量算出ステップは、前記領域に共通の照度補正量の前記領域内座標に対するデータを前記走査方向に関する傾きを含む高次成分に基づいて算出することを特徴とする請求項8記載の露光方法。
  11. 前記第4の補正量算出ステップは、前記領域に固有の照度補正量の前記領域内座標に対するデータを前記走査方向に関する傾き成分に基づいて算出することを特徴とする請求項8記載の露光方法。
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