JP2004311742A - 光学系の調整方法、照明光学装置、露光装置、および露光方法 - Google Patents
光学系の調整方法、照明光学装置、露光装置、および露光方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】変倍光学系を含む光学系において、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正する。
【解決手段】第2変倍光学系(6)を所定の変倍状態に固定し且つ第1変倍光学系(4)を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて第2変倍光学系を経た光束を観測する。この観測結果に基づいて、第1変倍光学系による光束の位置変動を補正する。次いで、第1変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ第2変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて第2変倍光学系を経た光束を観測する。この観測結果に基づいて、第2変倍光学系による光束の位置変動および第1変倍光学系と第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正する。
【選択図】 図2
【解決手段】第2変倍光学系(6)を所定の変倍状態に固定し且つ第1変倍光学系(4)を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて第2変倍光学系を経た光束を観測する。この観測結果に基づいて、第1変倍光学系による光束の位置変動を補正する。次いで、第1変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ第2変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて第2変倍光学系を経た光束を観測する。この観測結果に基づいて、第2変倍光学系による光束の位置変動および第1変倍光学系と第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学系の調整方法、照明光学装置、露光装置、および露光方法に関する。さらに詳細には、本発明は、たとえば半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスをリソグラフィー工程で製造する際に使用される露光装置に搭載される照明光学系の光学調整に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の典型的な露光装置においては、光源から射出された光束が、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ(またはマイクロレンズアレイ)を介して、多数の光源からなる実質的な面光源としての二次光源を形成する。二次光源からの光束は、フライアイレンズの後側焦点面の近傍に配置された開口絞りを介して制限された後、コンデンサーレンズに入射する。
【0003】
コンデンサーレンズにより集光された光束は、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクのパターンを透過した光は、投影光学系を介してウェハ上に結像する。こうして、ウェハ上には、マスクパターンが投影露光(転写)される。なお、マスクに形成されたパターンは高集積化されており、この微細パターンをウェハ上に正確に転写するにはウェハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
【0004】
そこで、フライアイレンズの後側焦点面に円形状の二次光源を形成し、その大きさを変化させて照明のコヒーレンシィσ(σ値=開口絞り径/投影光学系の瞳径、あるいはσ値=照明光学系の射出側開口数/投影光学系の入射側開口数)を変化させる技術が注目されている。また、フライアイレンズの後側焦点面に輪帯状や4極状の二次光源を形成し、投影光学系の焦点深度や解像力を向上させる技術が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうして、露光装置では、フライアイレンズに入射する光束の形状や大きさなどを適宜変化させて光量損失を抑えつつ様々な円形照明や変形照明(輪帯照明や4極照明)を行うために、照明光学系の光路中には変倍光学系が配置されている。ここで、変倍光学系の製造誤差や組立誤差などに起因して、その変倍に際してフライアイレンズに入射する光束が位置変動したり光軸に対して偏心したりすると、二次光源を所望の位置に形成することができなくなり、ひいてはマスクのパターンをウェハに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現することができなくなる。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、変倍光学系を含む光学系において、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正することのできる調整方法を提供することを目的とする。また、本発明は、変倍光学系を含む照明光学系において、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正して、たとえば二次光源を所望の位置に形成することのできる照明光学装置を提供することを目的とする。また、本発明は、たとえば二次光源を所望の位置に形成することのできる照明光学装置を用いて、適切な照明条件のもとで忠実な転写露光を行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、変倍光学系を含む光学系の調整方法において、
前記変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記変倍光学系を経た光束を観測する観測工程と、
前記観測工程の観測結果に基づいて、前記変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正する補正工程とを含むことを特徴とする調整方法を提供する。
【0008】
第1形態の好ましい態様によれば、前記補正工程は、第1の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束と前記第1の倍率状態とは異なる第2の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する位置変動補正工程と、該位置変動補正工程の後に前記変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正する偏心誤差補正工程とを含む。この場合、前記第1の倍率状態は最小倍率状態であり、前記第2の倍率状態は最大倍率状態であることが好ましい。
【0009】
また、第1形態の好ましい態様によれば、前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系よりも前側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含む。また、前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。また、前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系よりも前側に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。また、前記偏心誤差補正工程は、前記変倍光学系よりも後側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0010】
本発明の第2形態では、第1変倍光学系と該第1変倍光学系よりも後側に配置された第2変倍光学系とを含む光学系の調整方法において、
前記第2変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ前記第1変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記第2変倍光学系を経た光束を観測する第1観測工程と、
前記第1観測工程の観測結果に基づいて、前記第1変倍光学系による光束の位置変動を補正する第1補正工程と、
前記第1補正工程を経た後に、前記第1変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ前記第2変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記第2変倍光学系を経た光束を観測する第2観測工程と、
前記第2観測工程の観測結果に基づいて、前記第2変倍光学系による光束の位置変動および前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正する第2補正工程とを含むことを特徴とする調整方法を提供する。
【0011】
第2形態の好ましい態様によれば、前記第1観測工程は、前記第2変倍光学系を最大倍率状態に固定し且つ前記第1変倍光学系を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる工程を含む。この場合、前記第1補正工程は、前記最小倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束と前記最大倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する第1位置変動補正工程を含むことが好ましい。また、この場合、前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0012】
また、第2形態の好ましい態様によれば、前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含む。また、前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。
【0013】
また、第2形態の好ましい態様によれば、前記第2観測工程は、前記第1変倍光学系を最小倍率状態に固定し且つ前記第2変倍光学系を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる工程を含む。この場合、前記第2補正工程は、前記最小倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束と前記最大倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する第2位置変動補正工程と、該第2位置変動補正工程の後に前記第1変倍光学系および前記第2変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正する偏心誤差補正工程とを含むことが好ましい。また、この場合、前記第2位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0014】
また、第2形態の好ましい態様によれば、前記第2位置変動補正工程は、前記第2変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含む。また、前記第2位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。また、前記偏心誤差補正工程は、前記第2変倍光学系よりも後側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0015】
本発明の第3形態では、変倍光学系を含み、光源からの光束に基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、
前記変倍光学系を経た光束を観測するための観測手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正するための補正手段とを備えていることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0016】
第3形態の好ましい態様によれば、前記補正手段は、第1の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束と第2の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束との位置変動を補正するための位置変動補正手段と、前記変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段とを有する。この場合、前記位置変動補正手段は、前記変倍光学系よりも前側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することが好ましい。
【0017】
また、第3形態の好ましい態様によれば、前記位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記変倍光学系中の固定レンズを有する。また、前記位置変動補正手段は、前記変倍光学系よりも前側に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することが好ましい。また、前記偏心誤差補正手段は、前記変倍光学系よりも後側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することが好ましい。
【0018】
本発明の第4形態では、第1変倍光学系と該第1変倍光学系よりも後側に配置された第2変倍光学系とを含み、光源からの光束に基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、
前記第2変倍光学系を経た光束を観測するための観測手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第1変倍光学系による光束の位置変動を補正するための第1位置変動補正手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第2変倍光学系による光束の位置変動を補正するための第2位置変動補正手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段とを備えていることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0019】
第4形態の好ましい態様によれば、前記第1位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有する。また、前記第1位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記第1変倍光学系中の固定レンズを有することが好ましい。また、前記第1位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することが好ましい。
【0020】
また、第4形態の好ましい態様によれば、前記第2位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有する。また、前記第2位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記第2変倍光学系中の固定レンズを有することが好ましい。また、前記第2位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することが好ましい。また、前記偏心誤差補正手段は、前記第2変倍光学系よりも後側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することが好ましい。
【0021】
本発明の第5形態では、マスクを照明するための第3形態または第4形態の照明光学装置を備え、前記被照射面に配置された前記マスクのパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置を提供する。
【0022】
本発明の第6形態では、第3形態または第4形態の照明光学装置を介して前記被照射面に配置されたマスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光することを特徴とする露光方法を提供する。
【0023】
本発明の第7形態では、マスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光する露光方法において、第1形態または第2形態の調整方法を用いて前記マスクを照明する前記光学系を調整する調整工程を含むことを特徴とする露光方法を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる照明光学装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。本実施形態の露光装置は、露光光(照明光)を供給するためのレーザ光源1を備えている。レーザ光源1として、たとえば248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ光源や193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ光源などを用いることができる。
【0025】
レーザ光源1から射出されたほぼ平行な光束は、一対のレンズ2aおよび2bからなるビームエキスパンダ2に入射する。各レンズ2aおよび2bは、図1の紙面内において負の屈折力および正の屈折力をそれぞれ有する。したがって、ビームエキスパンダ2に入射した光束は、図1の紙面内において拡大され、所定の矩形状の断面を有する光束に整形される。整形光学系としてのビームエキスパンダ2を介したほぼ平行な光束は、回折光学素子3を介して、第1変倍光学系(アフォーカルズームレンズ)4に入射する。
【0026】
一般に、回折光学素子は、基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する作用を有する。具体的には、回折光学素子3は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、そのファーフィールド(またはフラウンホーファー回折領域)に円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、回折光学素子3を介した光束は、第1変倍光学系4の瞳位置に円形状の光強度分布、すなわち円形状の断面を有する光束を形成する。
【0027】
回折光学素子3は、照明光路から退避可能に構成されている。第1変倍光学系4は、アフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。第1変倍光学系4を介した光束は、輪帯照明用の回折光学素子5に入射する。第1変倍光学系4は、回折光学素子3の発散原点と回折光学素子5の回折面とを光学的にほぼ共役に配置している。そして、回折光学素子5の回折面またはその近傍の面の一点に集光する光束の開口数は、第1変倍光学系4の倍率に依存して変化する。
【0028】
輪帯照明用の回折光学素子5は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する機能を有する。回折光学素子5は、照明光路に対して挿脱自在に構成され、且つ4極照明用の回折光学素子や円形照明用の回折光学素子などと切り換え可能に構成されている。4極照明用の回折光学素子、円形照明用の回折光学素子などの構成および作用については後述する。
【0029】
回折光学素子5を介した光束は、第2変倍光学系(ズームレンズ)6に入射する。第2変倍光学系6の後側焦点面の近傍には、マイクロレンズアレイ(またはフライアイレンズ)7の入射面が位置決めされている。マイクロレンズアレイ7は、縦横に且つ稠密に配列された多数の正屈折力を有する微小レンズからなる光学素子である。一般に、マイクロレンズアレイは、たとえば平行平面板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成される。
【0030】
ここで、マイクロレンズアレイを構成する各微小レンズは、フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また、マイクロレンズアレイは、互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり、多数の微小レンズ(微小屈折面)が互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら、正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロレンズアレイはフライアイレンズと同じ波面分割型のオプティカルインテグレータである。
【0031】
上述したように、回折光学素子3を介して第1変倍光学系4の瞳位置に形成される円形状の光強度分布からの光束は、第1変倍光学系4から射出された後、様々な角度成分を有する光束となって回折光学素子5に入射する。一方、回折光学素子5は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する光束変換素子としての機能を有する。したがって、回折光学素子5を介した光束は、第2変倍光学系6の後側焦点面に(ひいてはマイクロレンズアレイ7の入射面に)、たとえば光軸AXを中心とした輪帯状の照野を形成する。
【0032】
マイクロレンズアレイ7の入射面に形成される輪帯状の照野の外径は、第2変倍光学系6の焦点距離に依存して変化する。このように、第2変倍光学系6は、回折光学素子5とマイクロレンズアレイ7の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に配置している。マイクロレンズアレイ7に入射した光束は二次元的に分割され、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面には、入射光束によって形成される照野と同じ輪帯状の多数光源(以下、「二次光源」という)が形成される。
【0033】
マイクロレンズアレイ7の後側焦点面に形成された輪帯状の二次光源からの光束は、コンデンサー光学系8の集光作用を受けた後、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。マスクMのパターンを透過した光束は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にマスクパターンの像を形成する。こうして、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはマスクMのパターンが逐次露光される。
【0034】
本実施形態では、第1変倍光学系4の倍率が変化すると、輪帯状の二次光源の中心高さ(円形状の中心線の光軸AXからの距離)が変化することなく、その幅(外径(直径)と内径(直径)との差の1/2)だけが変化する。すなわち、第1変倍光学系4の倍率を変化させることにより、輪帯状の二次光源の大きさ(外径)およびその形状(輪帯比:内径/外径)をともに変更することができる。
【0035】
また、第2変倍光学系6の焦点距離が変化すると、輪帯状の二次光源の輪帯比が変化することなく、中心高さおよびその幅がともに変化する。すなわち、第2変倍光学系6の焦点距離(倍率)を変化させることにより、輪帯状の二次光源の輪帯比を変更することなくその外径を変更することができる。以上より、本実施形態では、第1変倍光学系4の倍率と第2変倍光学系6の焦点距離とを適宜変化させることにより、輪帯状の二次光源の外径を変化させることなくその輪帯比だけを変更することができる。
【0036】
なお、輪帯照明用の回折光学素子5に代えて4極照明用の回折光学素子を照明光路中に設定することによって4極照明を行うことができる。4極照明用の回折光学素子は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドに4点状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、4極照明用の回折光学素子を介した光束は、マイクロレンズアレイ7の入射面に、たとえば光軸AXを中心とした4つの円形状の照野からなる4極状の照野を形成する。その結果、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面にも、その入射面に形成された照野と同じ4極状の二次光源が形成される。
【0037】
4極照明においても輪帯照明の場合と同様に、第1変倍光学系4の倍率を変化させることにより、4極状の二次光源の外径(4つの円形状の面光源に外接する円の直径)および輪帯比(4つの円形状の面光源に内接する円の直径/4つの円形状の面光源に外接する円の直径)をともに変更することができる。また、第2変倍光学系6の焦点距離を変化させることにより、4極状の二次光源の輪帯比を変更することなくその外径を変更することができる。その結果、第1変倍光学系4の倍率と第2変倍光学系6の焦点距離とを適宜変化させることにより、4極状の二次光源の外径を変化させることなくその輪帯比だけを変更することができる。
【0038】
また、回折光学素子3を照明光路から退避させるとともに、輪帯照明用の回折光学素子に代えて円形照明用の回折光学素子を照明光路中に設定することによって、通常の円形照明を行うことができる。この場合、第1変倍光学系4には光軸AXに沿って矩形状の断面を有する光束が入射する。第1変倍光学系4に入射した光束は、その倍率に応じて拡大または縮小され、矩形状の断面を有する光束のまま光軸AXに沿って第1変倍光学系4から射出され、円形照明用の回折光学素子に入射する。
【0039】
ここで、円形照明用の回折光学素子は、回折光学素子3と同様に、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、円形照明用の回折光学素子により形成された円形光束は、第2変倍光学系6を介して、マイクロレンズアレイ7の入射面において光軸AXを中心とした円形状の照野を形成する。その結果、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面にも、光軸AXを中心とした円形状の二次光源が形成される。この場合、第1変倍光学系4の倍率や第2変倍光学系6の焦点距離を変化させることにより、円形状の二次光源の外径を適宜変更することができる。
【0040】
図2は、本実施形態の照明光学装置におけるビームエキスパンダとコンデンサー光学系との間の構成をさらに具体的に示す図である。また、図3は、本実施形態の照明光学装置における光学系の調整手順を概略的に示すフローチャートである。図2を参照すると、ビームエキスパンダ2(図2では不図示)を介したレーザ光源1(図2では不図示)からの光は、第1平面反射鏡M1で偏向された後、回折光学素子3および第1変倍光学系4を介して、第2平面反射鏡M2に入射する。
【0041】
第2平面反射鏡M2で偏向された光は、回折光学素子5および第2変倍光学系6を介して、第3平面反射鏡M3に入射する。第3平面反射鏡M3で偏向された光は、マイクロレンズアレイ7およびコンデンサー光学系8を介して、マスクM(図2では不図示)へ導かれる。図2において、光軸AXに沿って第1平面反射鏡M1に入射した細い光束は、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の変倍状態に関わらず、マイクロレンズアレイ7の入射面において常に光軸AXの位置に達するように設計されている。
【0042】
しかしながら、実際には、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の製造誤差や組立誤差などにより、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の変倍に際してマイクロレンズアレイ7の入射面に達する光の位置が変動したり光軸AXに対して偏心したりする。この場合、前述したように、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面において二次光源を所望の位置に形成することができなくなり、ひいてはマスクMのパターンをウェハWに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現することができなくなる。
【0043】
そこで、本実施形態では、入射光のうち僅かな光だけを透過させる特性を有するビームスプリッターとしての第3平面反射鏡M3の透過側に、CCDまたはラインセンサを有する観測ユニット11を配置している。こうして、第3平面反射鏡M3を透過した光は、観測ユニット11に入射する。ここで、観測ユニット11の光検出面は、マイクロレンズアレイ7の入射面と光学的にほぼ共役に位置決めされている。観測ユニット11の出力は、制御系12へ供給される。
【0044】
本実施形態では、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6を経た光束を観測ユニット11で観測し、その観測手段の観測結果に基づく光学系の調整により、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6による光束の位置変動および偏心誤差を補正する。以下、図2および図3を参照して、本実施形態における照明光学系(2〜8)の調整方法の手順を説明する。
【0045】
本実施形態の調整方法では、制御系12からの指令により動作する駆動系14の作用により、第2変倍光学系6を最大倍率状態に設定する(S1)。そして、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定したまま、制御系12からの指令により動作する駆動系13の作用により、第1変倍光学系4を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる。このとき、観測ユニット11および制御系12を用いて、最小倍率状態の第1変倍光学系4および最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束と、最大倍率状態の第1変倍光学系4および最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束との観測ユニット11の光検出面における位置変動を測定する(S2)。
【0046】
次いで、制御系12からの指令により動作する駆動系15の作用により、第1平面反射鏡M1を光軸AXに対して所定方向に所定角度だけ傾斜させて、第1変倍光学系4の変倍に際して光検出面において発生する光束の位置変動、すなわちマイクロレンズアレイ7の入射面において発生する光束の位置変動を補正する(S3)。次いで、駆動系13の作用により、第1変倍光学系4を最小倍率状態に設定する(S4)。そして、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定したまま、駆動系14の作用により第2変倍光学系6を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる。
【0047】
このとき、観測ユニット11および制御系12を用いて、最小倍率状態の第1変倍光学系4および最小倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束と、最小倍率状態の第1変倍光学系4および最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束との光検出面における位置変動を測定する(S5)。次いで、制御系12からの指令により動作する駆動系16の作用により、第2平面反射鏡M2を光軸AXに対して所定方向に所定角度だけ傾斜させて、第2変倍光学系6の変倍に際して光検出面(マイクロレンズアレイ7の入射面)において発生する光束の位置変動を補正する(S6)。
【0048】
次いで、観測ユニット11および制御系12を用いて、第2変倍光学系6の変倍に際して発生する光束の位置変動を補正した後における光軸AXからの光束の偏心誤差を測定する(S7)。最後に、制御系12からの指令により動作する駆動系17の作用により、第3平面反射鏡M3を光軸AXに対して所定方向に所定角度だけ傾斜させて、第1変倍光学系4と第2変倍光学系6とにより光検出面(マイクロレンズアレイ7の入射面)において発生する光束の偏心誤差を補正する(S8)。すなわち、第2変倍光学系6よりもマスク側(後側)に配置された第3平面反射鏡M3は、第1変倍光学系4と第2変倍光学系6とによる光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段を構成している。
【0049】
以上のように、本実施形態では、上述のS1〜S8の調整工程を行うことにより、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の製造誤差や組立誤差などに起因する、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6による光束の位置変動および偏心誤差を補正することができる。その結果、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面において二次光源を常に所望の位置に形成することができ、ひいてはマスクMのパターンをウェハWに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現すること、すなわち適切な照明条件のもとで忠実な転写露光を行うことができる。
【0050】
なお、上述の実施形態では、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定して、第1変倍光学系4による光束の位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、最小倍率状態を含む任意の変倍状態に第2変倍光学系6を固定して、第1変倍光学系4による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定した方が、第1変倍光学系4による光束の位置変動が最も大きく発生するので、位置変動の補正が容易になる。
【0051】
また、上述の実施形態では、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定して、最小倍率状態の第1変倍光学系4を経た光束と最大倍率状態の第1変倍光学系4を経た光束との位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、第1変倍光学系4を互いに異なる変倍状態の間で変化させて、第1変倍光学系4による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第1変倍光学系4を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる方が、第1変倍光学系4による光束の位置変動が最も大きく発生するので、位置変動の補正が容易になる。
【0052】
また、上述の実施形態では、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定して、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、最大倍率状態を含む任意の変倍状態に第1変倍光学系4を固定して、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定した方が、第1変倍光学系4を経て第2変倍光学系6に入射する光束の光軸AXに対する角度が最も小さくなるので、位置変動の測定および補正が容易になる。
【0053】
また、上述の実施形態では、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定して、最小倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束と最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束との位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、第2変倍光学系6を互いに異なる変倍状態の間で変化させて、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第2変倍光学系6を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる方が、第2変倍光学系6による光束の位置変動が最も大きく発生するので、位置変動の補正が容易になる。
【0054】
また、上述の実施形態では、第1変倍光学系4による光束の位置変動の補正に際して、第1変倍光学系4よりも光源側(前側)に配置された第1平面反射鏡M1を光軸AXに対して傾斜させている。しかしながら、これに限定されることなく、第1変倍光学系4による光束の位置変動を補正するための第1位置変動補正手段として、第1変倍光学系4中の固定レンズ(変倍に際して光軸AXに沿って移動しないレンズ)、または第1変倍光学系4よりも光源側に配置された適当なレンズを光軸AXと交差する方向に沿って移動させてもよい。
【0055】
また、上述の実施形態では、第2変倍光学系6による光束の位置変動の補正に際して、第1変倍光学系4と第2変倍光学系6との光路中に配置された第2平面反射鏡M2を光軸AXに対して傾斜させている。しかしながら、これに限定されることなく、第2変倍光学系6による光束の位置変動を補正するための第2位置変動補正手段として、第2変倍光学系6中の固定レンズ、または第1変倍光学系4と第2変倍光学系6との光路中に配置された適当なレンズを光軸AXと交差する方向に沿って移動させてもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、第2変倍光学系6を経た光束を観測するための観測手段としての観測ユニット11を、第3平面反射鏡M3の透過側に常設している。しかしながら、観測ユニット11を露光装置に搭載することなく、本実施形態にかかる調整方法の実施に際して、マイクロレンズアレイ7の位置に観測ユニット11を一時的に設置することもできる。このとき、観測ユニット11の光検出面は、マイクロレンズアレイ7の入射面とほぼ一致するように位置決めされる。
【0057】
また、上述の実施形態では、2つの変倍光学系(4,6)を含む光学系に対して本発明を適用しているが、1つまたは3つ以上の変倍光学系を含む光学系に対しても同様に本発明を適用することができる。たとえば、図2において、第2変倍光学系6が唯一の変倍光学系である場合、第2変倍光学系6を互いに異なる2つの変倍状態の間(好ましくは最小倍率状態と最大倍率状態との間)で変化させて、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定する。
【0058】
次いで、第2変倍光学系6よりも光源側に配置された第2平面反射鏡M2または第1平面反射鏡M1を光軸AXに対して傾斜させて、あるいは第2変倍光学系6中の固定レンズまたは第2変倍光学系6よりも光源側に配置された適当なレンズを光軸AXと交差する方向に沿って移動させて、第2変倍光学系6による光束の位置変動を補正する。次いで、第2変倍光学系6の変倍に際して発生する光束の位置変動を補正した後における光軸AXからの光束の偏心誤差を測定し、第2変倍光学系6よりもマスク側に配置された第3平面反射鏡M3を光軸AXに対して傾斜させて、第2変倍光学系6による光束の偏心誤差を補正する。
【0059】
ところで、本実施形態の調整方法は、照明光学系の製造(ひいては露光装置の製造)に際して実施することもできるし、必要に応じて製造済みの露光装置における照明光学系の光学調整に際して実施することもできる。すなわち、後者の場合、マスクMに形成されたパターンのウェハW上への露光工程中に、あるいは露光工程に先立って、本実施形態の調整方法を用いて照明光学系を調整することができる。
【0060】
上述の実施形態にかかる露光装置では、照明光学装置によってマスク(レチクル)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、上述の実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図4のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
先ず、図4のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
【0062】
また、上述の実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図5のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図5において、パターン形成工程401では、上述の実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
【0063】
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0064】
その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0065】
なお、上述の実施形態では、コンデンサー光学系8によって二次光源からの光を集光して重畳的にマスクMを照明している。しかしながら、これに限定されることなく、コンデンサー光学系8とマスクMとの間の光路中に、照明視野絞り(マスクブラインド)と、この照明視野絞りの像をマスクM上に形成するリレー光学系とを配置しても良い。この場合、コンデンサー光学系8は、二次光源からの光を集光して重畳的に照明視野絞りを照明することになり、リレー光学系は照明視野絞りの開口部(光透過部)の像をマスクM上に形成することになる。
【0066】
また、上述の実施形態では、露光光としてKrFエキシマレーザ光(波長:248nm)やArFエキシマレーザ光(波長:193nm)を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、他の適当なレーザ光源、たとえば波長157nmのレーザ光を供給するF2レーザ光源や、レーザ光源以外の光源、例えばi線やg線、h線等の紫外光を供給するランプ光源に対して本発明を適用することもできる。
【0067】
また、上述の実施形態では、マスクを照明するための照明光学系の調整方法を説明したが、変倍光学系を含む一般の光学系の調整方法に対して本発明を適用することができる。また、上述の実施形態では、照明光学装置を備えた露光装置を例にとって本発明を説明したが、マスク以外の被照射面を照明するための一般的な照明光学装置に対して本発明を適用することができることは明らかである。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、変倍光学系の製造誤差や組立誤差などに起因する、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正することにより、二次光源を常に所望の位置に形成することができ、ひいてはマスクのパターンをウェハWに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現することができる。したがって、本発明では、適切な照明条件のもとで忠実な転写露光を行うことにより、良好なデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる照明光学装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】本実施形態の照明光学装置におけるビームエキスパンダとコンデンサー光学系との間の構成をさらに具体的に示す図である。
【図3】本実施形態の照明光学装置における光学系の調整手順を概略的に示すフローチャートである。
【図4】マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。
【図5】マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザ光源
3,5 回折光学素子
4 第1変倍光学系(アフォーカルズームレンズ)
6 第2変倍光学系(ズームレンズ)
7 マイクロレンズアレイ(フライアイレンズ)
8 コンデンサー光学系
11 観測ユニット
12 制御系
13〜17 駆動系
M マスク
PL 投影光学系
W ウェハ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学系の調整方法、照明光学装置、露光装置、および露光方法に関する。さらに詳細には、本発明は、たとえば半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイスをリソグラフィー工程で製造する際に使用される露光装置に搭載される照明光学系の光学調整に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の典型的な露光装置においては、光源から射出された光束が、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ(またはマイクロレンズアレイ)を介して、多数の光源からなる実質的な面光源としての二次光源を形成する。二次光源からの光束は、フライアイレンズの後側焦点面の近傍に配置された開口絞りを介して制限された後、コンデンサーレンズに入射する。
【0003】
コンデンサーレンズにより集光された光束は、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクのパターンを透過した光は、投影光学系を介してウェハ上に結像する。こうして、ウェハ上には、マスクパターンが投影露光(転写)される。なお、マスクに形成されたパターンは高集積化されており、この微細パターンをウェハ上に正確に転写するにはウェハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
【0004】
そこで、フライアイレンズの後側焦点面に円形状の二次光源を形成し、その大きさを変化させて照明のコヒーレンシィσ(σ値=開口絞り径/投影光学系の瞳径、あるいはσ値=照明光学系の射出側開口数/投影光学系の入射側開口数)を変化させる技術が注目されている。また、フライアイレンズの後側焦点面に輪帯状や4極状の二次光源を形成し、投影光学系の焦点深度や解像力を向上させる技術が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうして、露光装置では、フライアイレンズに入射する光束の形状や大きさなどを適宜変化させて光量損失を抑えつつ様々な円形照明や変形照明(輪帯照明や4極照明)を行うために、照明光学系の光路中には変倍光学系が配置されている。ここで、変倍光学系の製造誤差や組立誤差などに起因して、その変倍に際してフライアイレンズに入射する光束が位置変動したり光軸に対して偏心したりすると、二次光源を所望の位置に形成することができなくなり、ひいてはマスクのパターンをウェハに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現することができなくなる。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、変倍光学系を含む光学系において、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正することのできる調整方法を提供することを目的とする。また、本発明は、変倍光学系を含む照明光学系において、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正して、たとえば二次光源を所望の位置に形成することのできる照明光学装置を提供することを目的とする。また、本発明は、たとえば二次光源を所望の位置に形成することのできる照明光学装置を用いて、適切な照明条件のもとで忠実な転写露光を行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、変倍光学系を含む光学系の調整方法において、
前記変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記変倍光学系を経た光束を観測する観測工程と、
前記観測工程の観測結果に基づいて、前記変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正する補正工程とを含むことを特徴とする調整方法を提供する。
【0008】
第1形態の好ましい態様によれば、前記補正工程は、第1の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束と前記第1の倍率状態とは異なる第2の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する位置変動補正工程と、該位置変動補正工程の後に前記変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正する偏心誤差補正工程とを含む。この場合、前記第1の倍率状態は最小倍率状態であり、前記第2の倍率状態は最大倍率状態であることが好ましい。
【0009】
また、第1形態の好ましい態様によれば、前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系よりも前側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含む。また、前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。また、前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系よりも前側に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。また、前記偏心誤差補正工程は、前記変倍光学系よりも後側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0010】
本発明の第2形態では、第1変倍光学系と該第1変倍光学系よりも後側に配置された第2変倍光学系とを含む光学系の調整方法において、
前記第2変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ前記第1変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記第2変倍光学系を経た光束を観測する第1観測工程と、
前記第1観測工程の観測結果に基づいて、前記第1変倍光学系による光束の位置変動を補正する第1補正工程と、
前記第1補正工程を経た後に、前記第1変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ前記第2変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記第2変倍光学系を経た光束を観測する第2観測工程と、
前記第2観測工程の観測結果に基づいて、前記第2変倍光学系による光束の位置変動および前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正する第2補正工程とを含むことを特徴とする調整方法を提供する。
【0011】
第2形態の好ましい態様によれば、前記第1観測工程は、前記第2変倍光学系を最大倍率状態に固定し且つ前記第1変倍光学系を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる工程を含む。この場合、前記第1補正工程は、前記最小倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束と前記最大倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する第1位置変動補正工程を含むことが好ましい。また、この場合、前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0012】
また、第2形態の好ましい態様によれば、前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含む。また、前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。
【0013】
また、第2形態の好ましい態様によれば、前記第2観測工程は、前記第1変倍光学系を最小倍率状態に固定し且つ前記第2変倍光学系を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる工程を含む。この場合、前記第2補正工程は、前記最小倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束と前記最大倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する第2位置変動補正工程と、該第2位置変動補正工程の後に前記第1変倍光学系および前記第2変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正する偏心誤差補正工程とを含むことが好ましい。また、この場合、前記第2位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0014】
また、第2形態の好ましい態様によれば、前記第2位置変動補正工程は、前記第2変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含む。また、前記第2位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことが好ましい。また、前記偏心誤差補正工程は、前記第2変倍光学系よりも後側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことが好ましい。
【0015】
本発明の第3形態では、変倍光学系を含み、光源からの光束に基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、
前記変倍光学系を経た光束を観測するための観測手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正するための補正手段とを備えていることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0016】
第3形態の好ましい態様によれば、前記補正手段は、第1の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束と第2の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束との位置変動を補正するための位置変動補正手段と、前記変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段とを有する。この場合、前記位置変動補正手段は、前記変倍光学系よりも前側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することが好ましい。
【0017】
また、第3形態の好ましい態様によれば、前記位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記変倍光学系中の固定レンズを有する。また、前記位置変動補正手段は、前記変倍光学系よりも前側に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することが好ましい。また、前記偏心誤差補正手段は、前記変倍光学系よりも後側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することが好ましい。
【0018】
本発明の第4形態では、第1変倍光学系と該第1変倍光学系よりも後側に配置された第2変倍光学系とを含み、光源からの光束に基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、
前記第2変倍光学系を経た光束を観測するための観測手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第1変倍光学系による光束の位置変動を補正するための第1位置変動補正手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第2変倍光学系による光束の位置変動を補正するための第2位置変動補正手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段とを備えていることを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0019】
第4形態の好ましい態様によれば、前記第1位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有する。また、前記第1位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記第1変倍光学系中の固定レンズを有することが好ましい。また、前記第1位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することが好ましい。
【0020】
また、第4形態の好ましい態様によれば、前記第2位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有する。また、前記第2位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記第2変倍光学系中の固定レンズを有することが好ましい。また、前記第2位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することが好ましい。また、前記偏心誤差補正手段は、前記第2変倍光学系よりも後側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することが好ましい。
【0021】
本発明の第5形態では、マスクを照明するための第3形態または第4形態の照明光学装置を備え、前記被照射面に配置された前記マスクのパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置を提供する。
【0022】
本発明の第6形態では、第3形態または第4形態の照明光学装置を介して前記被照射面に配置されたマスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光することを特徴とする露光方法を提供する。
【0023】
本発明の第7形態では、マスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光する露光方法において、第1形態または第2形態の調整方法を用いて前記マスクを照明する前記光学系を調整する調整工程を含むことを特徴とする露光方法を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる照明光学装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。本実施形態の露光装置は、露光光(照明光)を供給するためのレーザ光源1を備えている。レーザ光源1として、たとえば248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ光源や193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ光源などを用いることができる。
【0025】
レーザ光源1から射出されたほぼ平行な光束は、一対のレンズ2aおよび2bからなるビームエキスパンダ2に入射する。各レンズ2aおよび2bは、図1の紙面内において負の屈折力および正の屈折力をそれぞれ有する。したがって、ビームエキスパンダ2に入射した光束は、図1の紙面内において拡大され、所定の矩形状の断面を有する光束に整形される。整形光学系としてのビームエキスパンダ2を介したほぼ平行な光束は、回折光学素子3を介して、第1変倍光学系(アフォーカルズームレンズ)4に入射する。
【0026】
一般に、回折光学素子は、基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する作用を有する。具体的には、回折光学素子3は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、そのファーフィールド(またはフラウンホーファー回折領域)に円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、回折光学素子3を介した光束は、第1変倍光学系4の瞳位置に円形状の光強度分布、すなわち円形状の断面を有する光束を形成する。
【0027】
回折光学素子3は、照明光路から退避可能に構成されている。第1変倍光学系4は、アフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。第1変倍光学系4を介した光束は、輪帯照明用の回折光学素子5に入射する。第1変倍光学系4は、回折光学素子3の発散原点と回折光学素子5の回折面とを光学的にほぼ共役に配置している。そして、回折光学素子5の回折面またはその近傍の面の一点に集光する光束の開口数は、第1変倍光学系4の倍率に依存して変化する。
【0028】
輪帯照明用の回折光学素子5は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する機能を有する。回折光学素子5は、照明光路に対して挿脱自在に構成され、且つ4極照明用の回折光学素子や円形照明用の回折光学素子などと切り換え可能に構成されている。4極照明用の回折光学素子、円形照明用の回折光学素子などの構成および作用については後述する。
【0029】
回折光学素子5を介した光束は、第2変倍光学系(ズームレンズ)6に入射する。第2変倍光学系6の後側焦点面の近傍には、マイクロレンズアレイ(またはフライアイレンズ)7の入射面が位置決めされている。マイクロレンズアレイ7は、縦横に且つ稠密に配列された多数の正屈折力を有する微小レンズからなる光学素子である。一般に、マイクロレンズアレイは、たとえば平行平面板にエッチング処理を施して微小レンズ群を形成することによって構成される。
【0030】
ここで、マイクロレンズアレイを構成する各微小レンズは、フライアイレンズを構成する各レンズエレメントよりも微小である。また、マイクロレンズアレイは、互いに隔絶されたレンズエレメントからなるフライアイレンズとは異なり、多数の微小レンズ(微小屈折面)が互いに隔絶されることなく一体的に形成されている。しかしながら、正屈折力を有するレンズ要素が縦横に配置されている点でマイクロレンズアレイはフライアイレンズと同じ波面分割型のオプティカルインテグレータである。
【0031】
上述したように、回折光学素子3を介して第1変倍光学系4の瞳位置に形成される円形状の光強度分布からの光束は、第1変倍光学系4から射出された後、様々な角度成分を有する光束となって回折光学素子5に入射する。一方、回折光学素子5は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する光束変換素子としての機能を有する。したがって、回折光学素子5を介した光束は、第2変倍光学系6の後側焦点面に(ひいてはマイクロレンズアレイ7の入射面に)、たとえば光軸AXを中心とした輪帯状の照野を形成する。
【0032】
マイクロレンズアレイ7の入射面に形成される輪帯状の照野の外径は、第2変倍光学系6の焦点距離に依存して変化する。このように、第2変倍光学系6は、回折光学素子5とマイクロレンズアレイ7の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に配置している。マイクロレンズアレイ7に入射した光束は二次元的に分割され、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面には、入射光束によって形成される照野と同じ輪帯状の多数光源(以下、「二次光源」という)が形成される。
【0033】
マイクロレンズアレイ7の後側焦点面に形成された輪帯状の二次光源からの光束は、コンデンサー光学系8の集光作用を受けた後、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。マスクMのパターンを透過した光束は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にマスクパターンの像を形成する。こうして、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはマスクMのパターンが逐次露光される。
【0034】
本実施形態では、第1変倍光学系4の倍率が変化すると、輪帯状の二次光源の中心高さ(円形状の中心線の光軸AXからの距離)が変化することなく、その幅(外径(直径)と内径(直径)との差の1/2)だけが変化する。すなわち、第1変倍光学系4の倍率を変化させることにより、輪帯状の二次光源の大きさ(外径)およびその形状(輪帯比:内径/外径)をともに変更することができる。
【0035】
また、第2変倍光学系6の焦点距離が変化すると、輪帯状の二次光源の輪帯比が変化することなく、中心高さおよびその幅がともに変化する。すなわち、第2変倍光学系6の焦点距離(倍率)を変化させることにより、輪帯状の二次光源の輪帯比を変更することなくその外径を変更することができる。以上より、本実施形態では、第1変倍光学系4の倍率と第2変倍光学系6の焦点距離とを適宜変化させることにより、輪帯状の二次光源の外径を変化させることなくその輪帯比だけを変更することができる。
【0036】
なお、輪帯照明用の回折光学素子5に代えて4極照明用の回折光学素子を照明光路中に設定することによって4極照明を行うことができる。4極照明用の回折光学素子は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドに4点状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、4極照明用の回折光学素子を介した光束は、マイクロレンズアレイ7の入射面に、たとえば光軸AXを中心とした4つの円形状の照野からなる4極状の照野を形成する。その結果、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面にも、その入射面に形成された照野と同じ4極状の二次光源が形成される。
【0037】
4極照明においても輪帯照明の場合と同様に、第1変倍光学系4の倍率を変化させることにより、4極状の二次光源の外径(4つの円形状の面光源に外接する円の直径)および輪帯比(4つの円形状の面光源に内接する円の直径/4つの円形状の面光源に外接する円の直径)をともに変更することができる。また、第2変倍光学系6の焦点距離を変化させることにより、4極状の二次光源の輪帯比を変更することなくその外径を変更することができる。その結果、第1変倍光学系4の倍率と第2変倍光学系6の焦点距離とを適宜変化させることにより、4極状の二次光源の外径を変化させることなくその輪帯比だけを変更することができる。
【0038】
また、回折光学素子3を照明光路から退避させるとともに、輪帯照明用の回折光学素子に代えて円形照明用の回折光学素子を照明光路中に設定することによって、通常の円形照明を行うことができる。この場合、第1変倍光学系4には光軸AXに沿って矩形状の断面を有する光束が入射する。第1変倍光学系4に入射した光束は、その倍率に応じて拡大または縮小され、矩形状の断面を有する光束のまま光軸AXに沿って第1変倍光学系4から射出され、円形照明用の回折光学素子に入射する。
【0039】
ここで、円形照明用の回折光学素子は、回折光学素子3と同様に、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、ファーフィールドに円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、円形照明用の回折光学素子により形成された円形光束は、第2変倍光学系6を介して、マイクロレンズアレイ7の入射面において光軸AXを中心とした円形状の照野を形成する。その結果、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面にも、光軸AXを中心とした円形状の二次光源が形成される。この場合、第1変倍光学系4の倍率や第2変倍光学系6の焦点距離を変化させることにより、円形状の二次光源の外径を適宜変更することができる。
【0040】
図2は、本実施形態の照明光学装置におけるビームエキスパンダとコンデンサー光学系との間の構成をさらに具体的に示す図である。また、図3は、本実施形態の照明光学装置における光学系の調整手順を概略的に示すフローチャートである。図2を参照すると、ビームエキスパンダ2(図2では不図示)を介したレーザ光源1(図2では不図示)からの光は、第1平面反射鏡M1で偏向された後、回折光学素子3および第1変倍光学系4を介して、第2平面反射鏡M2に入射する。
【0041】
第2平面反射鏡M2で偏向された光は、回折光学素子5および第2変倍光学系6を介して、第3平面反射鏡M3に入射する。第3平面反射鏡M3で偏向された光は、マイクロレンズアレイ7およびコンデンサー光学系8を介して、マスクM(図2では不図示)へ導かれる。図2において、光軸AXに沿って第1平面反射鏡M1に入射した細い光束は、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の変倍状態に関わらず、マイクロレンズアレイ7の入射面において常に光軸AXの位置に達するように設計されている。
【0042】
しかしながら、実際には、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の製造誤差や組立誤差などにより、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の変倍に際してマイクロレンズアレイ7の入射面に達する光の位置が変動したり光軸AXに対して偏心したりする。この場合、前述したように、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面において二次光源を所望の位置に形成することができなくなり、ひいてはマスクMのパターンをウェハWに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現することができなくなる。
【0043】
そこで、本実施形態では、入射光のうち僅かな光だけを透過させる特性を有するビームスプリッターとしての第3平面反射鏡M3の透過側に、CCDまたはラインセンサを有する観測ユニット11を配置している。こうして、第3平面反射鏡M3を透過した光は、観測ユニット11に入射する。ここで、観測ユニット11の光検出面は、マイクロレンズアレイ7の入射面と光学的にほぼ共役に位置決めされている。観測ユニット11の出力は、制御系12へ供給される。
【0044】
本実施形態では、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6を経た光束を観測ユニット11で観測し、その観測手段の観測結果に基づく光学系の調整により、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6による光束の位置変動および偏心誤差を補正する。以下、図2および図3を参照して、本実施形態における照明光学系(2〜8)の調整方法の手順を説明する。
【0045】
本実施形態の調整方法では、制御系12からの指令により動作する駆動系14の作用により、第2変倍光学系6を最大倍率状態に設定する(S1)。そして、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定したまま、制御系12からの指令により動作する駆動系13の作用により、第1変倍光学系4を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる。このとき、観測ユニット11および制御系12を用いて、最小倍率状態の第1変倍光学系4および最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束と、最大倍率状態の第1変倍光学系4および最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束との観測ユニット11の光検出面における位置変動を測定する(S2)。
【0046】
次いで、制御系12からの指令により動作する駆動系15の作用により、第1平面反射鏡M1を光軸AXに対して所定方向に所定角度だけ傾斜させて、第1変倍光学系4の変倍に際して光検出面において発生する光束の位置変動、すなわちマイクロレンズアレイ7の入射面において発生する光束の位置変動を補正する(S3)。次いで、駆動系13の作用により、第1変倍光学系4を最小倍率状態に設定する(S4)。そして、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定したまま、駆動系14の作用により第2変倍光学系6を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる。
【0047】
このとき、観測ユニット11および制御系12を用いて、最小倍率状態の第1変倍光学系4および最小倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束と、最小倍率状態の第1変倍光学系4および最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束との光検出面における位置変動を測定する(S5)。次いで、制御系12からの指令により動作する駆動系16の作用により、第2平面反射鏡M2を光軸AXに対して所定方向に所定角度だけ傾斜させて、第2変倍光学系6の変倍に際して光検出面(マイクロレンズアレイ7の入射面)において発生する光束の位置変動を補正する(S6)。
【0048】
次いで、観測ユニット11および制御系12を用いて、第2変倍光学系6の変倍に際して発生する光束の位置変動を補正した後における光軸AXからの光束の偏心誤差を測定する(S7)。最後に、制御系12からの指令により動作する駆動系17の作用により、第3平面反射鏡M3を光軸AXに対して所定方向に所定角度だけ傾斜させて、第1変倍光学系4と第2変倍光学系6とにより光検出面(マイクロレンズアレイ7の入射面)において発生する光束の偏心誤差を補正する(S8)。すなわち、第2変倍光学系6よりもマスク側(後側)に配置された第3平面反射鏡M3は、第1変倍光学系4と第2変倍光学系6とによる光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段を構成している。
【0049】
以上のように、本実施形態では、上述のS1〜S8の調整工程を行うことにより、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6の製造誤差や組立誤差などに起因する、第1変倍光学系4および第2変倍光学系6による光束の位置変動および偏心誤差を補正することができる。その結果、マイクロレンズアレイ7の後側焦点面において二次光源を常に所望の位置に形成することができ、ひいてはマスクMのパターンをウェハWに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現すること、すなわち適切な照明条件のもとで忠実な転写露光を行うことができる。
【0050】
なお、上述の実施形態では、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定して、第1変倍光学系4による光束の位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、最小倍率状態を含む任意の変倍状態に第2変倍光学系6を固定して、第1変倍光学系4による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定した方が、第1変倍光学系4による光束の位置変動が最も大きく発生するので、位置変動の補正が容易になる。
【0051】
また、上述の実施形態では、第2変倍光学系6を最大倍率状態に固定して、最小倍率状態の第1変倍光学系4を経た光束と最大倍率状態の第1変倍光学系4を経た光束との位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、第1変倍光学系4を互いに異なる変倍状態の間で変化させて、第1変倍光学系4による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第1変倍光学系4を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる方が、第1変倍光学系4による光束の位置変動が最も大きく発生するので、位置変動の補正が容易になる。
【0052】
また、上述の実施形態では、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定して、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、最大倍率状態を含む任意の変倍状態に第1変倍光学系4を固定して、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定した方が、第1変倍光学系4を経て第2変倍光学系6に入射する光束の光軸AXに対する角度が最も小さくなるので、位置変動の測定および補正が容易になる。
【0053】
また、上述の実施形態では、第1変倍光学系4を最小倍率状態に固定して、最小倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束と最大倍率状態の第2変倍光学系6を経た光束との位置変動を測定している。しかしながら、これに限定されることなく、第2変倍光学系6を互いに異なる変倍状態の間で変化させて、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定することもできる。ただし、第2変倍光学系6を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる方が、第2変倍光学系6による光束の位置変動が最も大きく発生するので、位置変動の補正が容易になる。
【0054】
また、上述の実施形態では、第1変倍光学系4による光束の位置変動の補正に際して、第1変倍光学系4よりも光源側(前側)に配置された第1平面反射鏡M1を光軸AXに対して傾斜させている。しかしながら、これに限定されることなく、第1変倍光学系4による光束の位置変動を補正するための第1位置変動補正手段として、第1変倍光学系4中の固定レンズ(変倍に際して光軸AXに沿って移動しないレンズ)、または第1変倍光学系4よりも光源側に配置された適当なレンズを光軸AXと交差する方向に沿って移動させてもよい。
【0055】
また、上述の実施形態では、第2変倍光学系6による光束の位置変動の補正に際して、第1変倍光学系4と第2変倍光学系6との光路中に配置された第2平面反射鏡M2を光軸AXに対して傾斜させている。しかしながら、これに限定されることなく、第2変倍光学系6による光束の位置変動を補正するための第2位置変動補正手段として、第2変倍光学系6中の固定レンズ、または第1変倍光学系4と第2変倍光学系6との光路中に配置された適当なレンズを光軸AXと交差する方向に沿って移動させてもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、第2変倍光学系6を経た光束を観測するための観測手段としての観測ユニット11を、第3平面反射鏡M3の透過側に常設している。しかしながら、観測ユニット11を露光装置に搭載することなく、本実施形態にかかる調整方法の実施に際して、マイクロレンズアレイ7の位置に観測ユニット11を一時的に設置することもできる。このとき、観測ユニット11の光検出面は、マイクロレンズアレイ7の入射面とほぼ一致するように位置決めされる。
【0057】
また、上述の実施形態では、2つの変倍光学系(4,6)を含む光学系に対して本発明を適用しているが、1つまたは3つ以上の変倍光学系を含む光学系に対しても同様に本発明を適用することができる。たとえば、図2において、第2変倍光学系6が唯一の変倍光学系である場合、第2変倍光学系6を互いに異なる2つの変倍状態の間(好ましくは最小倍率状態と最大倍率状態との間)で変化させて、第2変倍光学系6による光束の位置変動を測定する。
【0058】
次いで、第2変倍光学系6よりも光源側に配置された第2平面反射鏡M2または第1平面反射鏡M1を光軸AXに対して傾斜させて、あるいは第2変倍光学系6中の固定レンズまたは第2変倍光学系6よりも光源側に配置された適当なレンズを光軸AXと交差する方向に沿って移動させて、第2変倍光学系6による光束の位置変動を補正する。次いで、第2変倍光学系6の変倍に際して発生する光束の位置変動を補正した後における光軸AXからの光束の偏心誤差を測定し、第2変倍光学系6よりもマスク側に配置された第3平面反射鏡M3を光軸AXに対して傾斜させて、第2変倍光学系6による光束の偏心誤差を補正する。
【0059】
ところで、本実施形態の調整方法は、照明光学系の製造(ひいては露光装置の製造)に際して実施することもできるし、必要に応じて製造済みの露光装置における照明光学系の光学調整に際して実施することもできる。すなわち、後者の場合、マスクMに形成されたパターンのウェハW上への露光工程中に、あるいは露光工程に先立って、本実施形態の調整方法を用いて照明光学系を調整することができる。
【0060】
上述の実施形態にかかる露光装置では、照明光学装置によってマスク(レチクル)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、上述の実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図4のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
先ず、図4のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
【0062】
また、上述の実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図5のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図5において、パターン形成工程401では、上述の実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
【0063】
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0064】
その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
【0065】
なお、上述の実施形態では、コンデンサー光学系8によって二次光源からの光を集光して重畳的にマスクMを照明している。しかしながら、これに限定されることなく、コンデンサー光学系8とマスクMとの間の光路中に、照明視野絞り(マスクブラインド)と、この照明視野絞りの像をマスクM上に形成するリレー光学系とを配置しても良い。この場合、コンデンサー光学系8は、二次光源からの光を集光して重畳的に照明視野絞りを照明することになり、リレー光学系は照明視野絞りの開口部(光透過部)の像をマスクM上に形成することになる。
【0066】
また、上述の実施形態では、露光光としてKrFエキシマレーザ光(波長:248nm)やArFエキシマレーザ光(波長:193nm)を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、他の適当なレーザ光源、たとえば波長157nmのレーザ光を供給するF2レーザ光源や、レーザ光源以外の光源、例えばi線やg線、h線等の紫外光を供給するランプ光源に対して本発明を適用することもできる。
【0067】
また、上述の実施形態では、マスクを照明するための照明光学系の調整方法を説明したが、変倍光学系を含む一般の光学系の調整方法に対して本発明を適用することができる。また、上述の実施形態では、照明光学装置を備えた露光装置を例にとって本発明を説明したが、マスク以外の被照射面を照明するための一般的な照明光学装置に対して本発明を適用することができることは明らかである。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、変倍光学系の製造誤差や組立誤差などに起因する、変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正することにより、二次光源を常に所望の位置に形成することができ、ひいてはマスクのパターンをウェハWに対して忠実に転写するために必要な適切な照明条件を実現することができる。したがって、本発明では、適切な照明条件のもとで忠実な転写露光を行うことにより、良好なデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる照明光学装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】本実施形態の照明光学装置におけるビームエキスパンダとコンデンサー光学系との間の構成をさらに具体的に示す図である。
【図3】本実施形態の照明光学装置における光学系の調整手順を概略的に示すフローチャートである。
【図4】マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。
【図5】マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザ光源
3,5 回折光学素子
4 第1変倍光学系(アフォーカルズームレンズ)
6 第2変倍光学系(ズームレンズ)
7 マイクロレンズアレイ(フライアイレンズ)
8 コンデンサー光学系
11 観測ユニット
12 制御系
13〜17 駆動系
M マスク
PL 投影光学系
W ウェハ
Claims (36)
- 変倍光学系を含む光学系の調整方法において、
前記変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記変倍光学系を経た光束を観測する観測工程と、
前記観測工程の観測結果に基づいて、前記変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正する補正工程とを含むことを特徴とする調整方法。 - 前記補正工程は、第1の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束と前記第1の倍率状態とは異なる第2の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する位置変動補正工程と、該位置変動補正工程の後に前記変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正する偏心誤差補正工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の調整方法。
- 前記第1の倍率状態は最小倍率状態であり、前記第2の倍率状態は最大倍率状態であることを特徴とする請求項2に記載の調整方法。
- 前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系よりも前側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことを特徴とする請求項2または3に記載の調整方法。
- 前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の調整方法。
- 前記位置変動補正工程は、前記変倍光学系よりも前側に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の調整方法。
- 前記偏心誤差補正工程は、前記変倍光学系よりも後側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の調整方法。
- 第1変倍光学系と該第1変倍光学系よりも後側に配置された第2変倍光学系とを含む光学系の調整方法において、
前記第2変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ前記第1変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記第2変倍光学系を経た光束を観測する第1観測工程と、
前記第1観測工程の観測結果に基づいて、前記第1変倍光学系による光束の位置変動を補正する第1補正工程と、
前記第1補正工程を経た後に、前記第1変倍光学系を所定の変倍状態に固定し且つ前記第2変倍光学系を互いに異なる2つの変倍状態の間で変化させて前記第2変倍光学系を経た光束を観測する第2観測工程と、
前記第2観測工程の観測結果に基づいて、前記第2変倍光学系による光束の位置変動および前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正する第2補正工程とを含むことを特徴とする調整方法。 - 前記第1観測工程は、前記第2変倍光学系を最大倍率状態に固定し且つ前記第1変倍光学系を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の調整方法。
- 前記第1補正工程は、前記最小倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束と前記最大倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する第1位置変動補正工程を含むことを特徴とする請求項9に記載の調整方法。
- 前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の調整方法。
- 前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の調整方法。
- 前記第1位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の調整方法。
- 前記第2観測工程は、前記第1変倍光学系を最小倍率状態に固定し且つ前記第2変倍光学系を最小倍率状態と最大倍率状態との間で変化させる工程を含むことを特徴とする請求項7乃至13のいずれか1項に記載の調整方法。
- 前記第2補正工程は、前記最小倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束と前記最大倍率状態において前記第2変倍光学系を経た光束との位置変動を補正する第2位置変動補正工程と、該第2位置変動補正工程の後に前記第1変倍光学系および前記第2変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正する偏心誤差補正工程とを含むことを特徴とする請求項14に記載の調整方法。
- 前記第2位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことを特徴とする請求項15に記載の調整方法。
- 前記第2位置変動補正工程は、前記第2変倍光学系中の固定レンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項15または16に記載の調整方法。
- 前記第2位置変動補正工程は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されたレンズを光軸と交差する方向に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の調整方法。
- 前記偏心誤差補正工程は、前記第2変倍光学系よりも後側に配置された平面反射鏡を光軸に対して傾斜させる工程を含むことを特徴とする請求項15乃至18のいずれか1項に記載の調整方法。
- 変倍光学系を含み、光源からの光束に基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、
前記変倍光学系を経た光束を観測するための観測手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記変倍光学系による光束の位置変動および偏心誤差を補正するための補正手段とを備えていることを特徴とする照明光学装置。 - 前記補正手段は、第1の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束と第2の倍率状態において前記変倍光学系を経た光束との位置変動を補正するための位置変動補正手段と、前記変倍光学系を経た光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段とを有することを特徴とする請求項20に記載の照明光学装置。
- 前記位置変動補正手段は、前記変倍光学系よりも前側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することを特徴とする請求項21に記載の照明光学装置。
- 前記位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記変倍光学系中の固定レンズを有することを特徴とする請求項21または22に記載の照明光学装置。
- 前記位置変動補正手段は、前記変倍光学系よりも前側に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することを特徴とする請求項21乃至23のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- 前記偏心誤差補正手段は、前記変倍光学系よりも後側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することを特徴とする請求項21乃至24のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- 第1変倍光学系と該第1変倍光学系よりも後側に配置された第2変倍光学系とを含み、光源からの光束に基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、
前記第2変倍光学系を経た光束を観測するための観測手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第1変倍光学系による光束の位置変動を補正するための第1位置変動補正手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第2変倍光学系による光束の位置変動を補正するための第2位置変動補正手段と、
前記観測手段の観測結果に基づいて前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系とによる光束の偏心誤差を補正するための偏心誤差補正手段とを備えていることを特徴とする照明光学装置。 - 前記第1位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することを特徴とする請求項26に記載の照明光学装置。
- 前記第1位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記第1変倍光学系中の固定レンズを有することを特徴とする請求項26または27に記載の照明光学装置。
- 前記第1位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系よりも前側に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することを特徴とする請求項26乃至28のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- 前記第2位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することを特徴とする請求項26乃至29のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- 前記第2位置変動補正手段は、光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成された前記第2変倍光学系中の固定レンズを有することを特徴とする請求項26乃至30のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- 前記第2位置変動補正手段は、前記第1変倍光学系と前記第2変倍光学系との間に配置されて光軸と交差する方向に沿って移動可能に構成されたレンズを有することを特徴とする請求項26乃至31のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- 前記偏心誤差補正手段は、前記第2変倍光学系よりも後側に配置されて光軸に対して傾斜可能に構成された平面反射鏡を有することを特徴とする請求項26乃至32のいずれか1項に記載の照明光学装置。
- マスクを照明するための請求項20乃至33のいずれか1項に記載の照明光学装置を備え、前記被照射面に配置された前記マスクのパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置。
- 請求項20乃至33のいずれか1項に記載の照明光学装置を介して前記被照射面に配置されたマスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光することを特徴とする露光方法。
- マスクを照明し、前記マスクに形成されたパターンを感光性基板上に露光する露光方法において、
請求項1乃至19のいずれか1項に記載の調整方法を用いて前記マスクを照明する前記光学系を調整する調整工程を含むことを特徴とする露光方法。
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