JP2002184676A - 照明光学装置および該照明光学装置を備えた露光装置 - Google Patents

照明光学装置および該照明光学装置を備えた露光装置

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JP2002184676A
JP2002184676A JP2000383445A JP2000383445A JP2002184676A JP 2002184676 A JP2002184676 A JP 2002184676A JP 2000383445 A JP2000383445 A JP 2000383445A JP 2000383445 A JP2000383445 A JP 2000383445A JP 2002184676 A JP2002184676 A JP 2002184676A
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illuminated
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light beam
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Yuji Kudo
祐司 工藤
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明条件の変化に際して、被照射面における
照度分布を調整するとともに、被照射面の各箇所への照
明光束の瞳形状をほぼ均一化する。 【解決手段】 多数の光源からなる二次光源を照明瞳の
位置に形成するための二次光源形成手段(2,3)と、
二次光源形成手段からの光束を被照射面(10)へ導く
ための導光光学系(5,7,9)と、被照射面における
照明領域を規定するための光透過部を有する照明視野絞
り(6,12)と、被照射面の複数箇所への照明光束の
断面形状をほぼ均一化するための光束形状均一化手段
(5a,5b)とを備えている。光透過部は、照明領域
における照度分布を調整するために可変エッジを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明光学装置およ
び該照明光学装置を備えた露光装置に関し、特に半導体
素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のマ
イクロデバイスをリソグラフィー工程で製造するための
スキャン型露光装置に好適な照明光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の露光装置では、レーザー
光源から発せられた光束が、ビーム整形系によって照明
条件に応じた所望の形状に変換され、オプティカルイン
テグレータとしてのフライアイレンズに入射する。フラ
イアイレンズに入射した光束は、二次元的に分割され、
その後側焦点位置に多数の光源(集光点)からなる実質
的な面光源すなわち二次光源を形成する。
【0003】二次光源からの光束は、開口絞りによって
制限された後、コンデンサーレンズによって集光され、
マスク共役面を重畳的に照明する。マスク共役面を介し
た照明光は、リレー光学系によってマスク上に投影され
る。マスク共役面上には可変視野絞りが配置されてお
り、この可変視野絞りの作用により、マスク上に形成さ
れる照野の形状が変化する。また、ビーム整形系と開口
絞りとの作用により、マスクを照明する光の瞳形状(照
明瞳における光束の形状すなわち開口絞りにより制限さ
れた二次光源の形状)が変化する。
【0004】照明されたマスクからの光は、投影光学系
を介して、ウェハのような感光性基板上に結像する。す
なわち、マスク上に描かれたパターンは、投影光学系に
よって、ウェハ上に所望の投影倍率で投影露光される。
このとき、マスクおよびウェハを投影倍率に応じた速度
比率で所定の走査方向(スキャン方向)に沿って同期的
に移動させながら投影露光を行うスキャン露光動作によ
り、ウェハ上の各露光領域には大きな面積に亘ってマス
クパターンが転写される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
露光装置では、ビーム整形系によってフライアイレンズ
に入射する光束の形状または大きさを変化させたり、開
口絞りの開口部(光透過部)の形状または大きさを変更
したりすることにより、照明光の瞳形状を変化させ、ひ
いては照明条件を変化させている。しかしながら、照明
光の瞳形状の変化により、光学系の透過率の不均一性等
に起因して、ウェハ面上での照度分布が変化する。
【0006】その結果、スキャン方向に直交する方向
(以下、「非スキャン方向」という)の露光量均一性が
悪化し、ウェハ面上に転写されるパターンの精度(線幅
均一性や忠実性(一様性)など)が悪化するという不都
合があった。また、光学材料の透過率の経時変化や光学
部材の汚れなどの要因によっても、ウェハ面上の照度分
布が変化してしまうことが知られている。さらに、照明
光の瞳形状がウェハ面の各像高において同一でない場合
にも、ウェハ面上に転写されるパターンの精度が悪化す
ることが知られている。
【0007】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、照明条件の変化に際して被照射面における照
度分布を調整するとともに被照射面の各箇所への照明光
束の瞳形状をほぼ均一化することのできる、照明光学装
置を提供することを目的とする。また、照明条件の変化
に際して非スキャン方向の露光量均一性を良好に保つと
ともに感光性基板上の各箇所への照明光束の瞳形状をほ
ぼ均一化することにより、感光性基板上にマスクパター
ンを忠実に転写することのできる露光装置を提供するこ
とを目的とする。さらに、感光性基板上にマスクパター
ンを忠実に転写することのできる露光装置を用いて、良
好なマイクロデバイスを製造することのできるマイクロ
デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、光源からの光束に基づいて
被照射面を照明する照明光学装置において、前記光源と
前記被照射面との間の光路中に配置されて、多数の光源
からなる二次光源を照明瞳の位置に形成するための二次
光源形成手段と、前記二次光源形成手段と前記被照射面
との間の光路中に配置されて、前記二次光源形成手段か
らの光束を前記被照射面へ導くための導光光学系と、前
記被照射面と光学的にほぼ共役な位置に配置されて、前
記被照射面における照明領域を規定するための光透過部
を有する照明視野絞りと、前記光源と前記被照射面との
間の光路中に配置されて、前記被照射面の複数箇所への
照明光束の断面形状をほぼ均一化するための光束形状均
一化手段とを備え、前記光透過部は、前記照明領域にお
ける照度分布を調整するために可変エッジを有すること
を特徴とする照明光学装置を提供する。
【0009】第1発明の好ましい態様によれば、照明条
件の変更に応じて、前記光束形状均一化手段による前記
照明光束の断面形状の均一化と、前記可変エッジによる
前記照度分布の調整とが行われる。
【0010】本発明の第2発明では、光源からの光束に
基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、前
記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、多
数の光源からなる二次光源を照明瞳の位置に形成するた
めの二次光源形成手段と、前記二次光源形成手段と前記
被照射面との間の光路中に配置されて、前記二次光源形
成手段からの光束を前記被照射面へ導くための導光光学
系と、前記被照射面と光学的にほぼ共役な位置に配置さ
れて、前記被照射面における照明領域を規定するための
光透過部を有する照明視野絞りと、前記光源と前記被照
射面との間の光路中に配置されて、前記被照射面へ向か
う照明光束のテレセントリシティを調整するためのテレ
セン調整手段とを備え、前記光透過部は、前記照明領域
における照度分布を調整するために可変エッジを有する
ことを特徴とする照明光学装置を提供する。
【0011】第2発明の好ましい態様によれば、前記光
源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、前記被
照射面の複数箇所への照明光束の断面形状をほぼ均一化
するための光束形状均一化手段をさらに備え、照明条件
の変更に応じて、前記光束形状均一化手段による前記照
明光束の断面形状の均一化と、前記可変エッジによる前
記照度分布の調整と、前記テレセン調整手段によるテレ
セントリシティの調整とが行われる。
【0012】本発明の第3発明では、光源からの光束に
基づいて被照射面を照明する照明光学装置において、前
記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、多
数の光源からなる二次光源を照明瞳の位置に形成するた
めの二次光源形成手段と、前記二次光源形成手段と前記
被照射面との間の光路中に配置されて、前記二次光源形
成手段からの光束を前記被照射面へ導くための導光光学
系と、前記被照射面と光学的にほぼ共役な位置に配置さ
れて、前記被照射面における照明領域を規定するための
光透過部を有する照明視野絞りとを備え、前記光透過部
は、前記照明領域における照度分布を調整するために可
変エッジを有し、前記可変エッジの先端部は、基準光軸
にほぼ垂直な第1面と、前記照明視野絞りを通過する光
束の開口数に対応する角度よりも大きな角度を前記基準
光軸との間でなす第2面とを有することを特徴とする照
明光学装置を提供する。
【0013】第3発明の好ましい態様によれば、前記可
変エッジの先端部の前記第1面は光源側に向けられてい
る。また、第1発明〜第3発明の好ましい態様によれ
ば、前記照明視野絞りは、実質的に矩形状の光透過部を
有し、前記可変エッジは、前記光透過部の長辺方向に沿
って延びている。さらに、第1発明〜第3発明の好まし
い態様によれば、前記照明視野絞りは、ルーズホールを
介したピン接合により連接された複数の羽根部材と、該
複数の羽根部材の間の各ピン接合部を移動させるための
駆動手段とを有する。
【0014】あるいは、第1発明〜第3発明の好ましい
態様によれば、前記照明視野絞りの前記可変エッジは、
所定の弾性部材の変形に応答して形状変化する。この場
合、前記照明視野絞りは、ルーズホールを介したピン接
合により連接された複数の羽根部材と、前記弾性部材と
前記複数の羽根部材の間の各ピン接合部とを連結するた
めの複数の連結部材と、前記弾性部材を弾性変形させる
ための駆動手段とを有することが好ましい。
【0015】本発明の第4発明では、第1発明〜第3発
明の照明光学装置を備え、前記導光光学系は、前記被照
射面に配置された感光性基板にマスクのパターンを投影
露光するための投影光学系を有することを特徴とする露
光装置を提供する。この場合、所定の走査方向に沿って
前記マスクおよび前記感光性基板を前記投影光学系に対
して相対移動させて投影露光を行う露光装置であって、
前記照明領域の長手方向は前記走査方向を横切る方向に
設定されていることが好ましい。なお、前記照明視野絞
りは、多角形状または円弧形状の光透過部を有し、前記
可変エッジは、前記光透過部の長辺方向に沿って延びて
いることが好ましい。ここで、多角形状は、長方形状、
台形状、菱形状、平行四辺形状および六角形状のいずれ
かを含むものである。
【0016】本発明の第5発明では、第4発明の露光装
置により前記マスクのパターンを前記感光性基板上に露
光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記
感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とす
るマイクロデバイスの製造方法を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一形態によれば、被照射
面における照明領域を規定するための光透過部を有する
照明視野絞りが、照明領域における照度分布を調整する
ための可変エッジを有する。また、被照射面の複数箇所
への照明光束の断面形状をほぼ均一化するための光束形
状均一化手段を備えている。したがって、照明条件の変
更に応じて、光束形状均一化手段による照明光束の断面
形状の均一化と、可変エッジによる照度分布の調整とを
行うことができる。
【0018】この場合、被照射面へ向かう照明光束のテ
レセントリシティを調整するためのテレセン調整手段を
さらに備えることにより、照明条件の変更に応じて、照
明光束の断面形状の均一化と、照度分布の調整と、テレ
セントリシティの調整とを行うことができる。なお、照
明視野絞りにおける迷光の発生を防ぐために、可変エッ
ジの先端部は、基準光軸にほぼ垂直な第1面と、照明視
野絞りを通過する光束の開口数に対応する角度よりも大
きな角度を基準光軸との間でなす第2面とを有すること
が好ましい。
【0019】また、可変エッジを形成するために、照明
視野絞りは、たとえばルーズホールを介したピン接合に
より連接された複数の羽根部材と、この複数の羽根部材
の間の各ピン接合部を移動させるための駆動手段とを有
することが好ましい。以上のように、本発明の照明光学
装置では、照明条件の変化に際して、被照射面における
照度分布を調整し、被照射面の各箇所への照明光束の瞳
形状をほぼ均一化し、被照射面の各箇所への照明光束の
テレセントリシティを調整することができる。
【0020】したがって、本発明の照明光学装置を走査
露光型の露光装置に搭載することにより、照明条件の変
化に際して、非スキャン方向の露光量均一性を良好に保
ち、感光性基板上の各箇所への照明光束の瞳形状をほぼ
均一化し、感光性基板上の各箇所への照明光束のテレセ
ントリシティを調整することができる。その結果、本発
明の露光装置では、感光性基板上にマスクパターンを忠
実に転写することができる。また、感光性基板上にマス
クパターンを忠実に転写することのできる本発明の露光
装置を用いて、良好なマイクロデバイスを製造すること
ができる。
【0021】本発明の実施形態を、添付図面に基づいて
説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる照明光学
装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。
また、図2は、図1のビーム整形系の内部構成の一例を
概略的に示す図である。図1の露光装置は、露光光(照
明光)を供給するための光源1として、たとえば248
nm(KrF)または193nm(ArF)の波長の光
を供給するエキシマレーザー光源を備えている。
【0022】光源1から射出されたほぼ平行光束は、所
要の照明条件(瞳形状)に応じて光源1からの光束を所
望の形状(輪帯状、4極状、円形状など)および大きさ
を有する光束に整形するためのビーム整形系2に入射す
る。すなわち、ビーム整形系2は、後続のフライアイレ
ンズ3に、所望の形状および大きさを有する光束を入射
させる機能を有する。ビーム整形系2の光束整形は、制
御系21からの指令に基づいて動作する第1駆動系22
によって駆動制御される。
【0023】図2を参照すると、光源1から射出された
ほぼ平行光束は、一対のレンズ30aおよび30bから
なるビームエキスパンダー30に入射する。各レンズ3
0aおよび30bは、図2の紙面内において負の屈折力
および正の屈折力をそれぞれ有する。したがって、ビー
ムエキスパンダー30に入射した光束は、図2の紙面内
において拡大され、所定の矩形状の断面を有する光束に
整形される。
【0024】ビームエキスパンダー30を介したほぼ平
行な光束は、マイクロレンズアレイ31に入射する。マ
イクロレンズアレイ31は、縦横に且つ稠密に配列され
た多数の正六角形状の正屈折力を有する微小レンズから
なる光学素子である。一般に、マイクロレンズアレイ
は、たとえば平行平面ガラス板にエッチング処理を施し
て微小レンズ群を形成することによって構成される。な
お、図2では、図面の明瞭化のために、マイクロレンズ
アレイ31を構成する微小レンズの数を実際よりも非常
に少なく表示している。
【0025】マイクロレンズアレイ31に入射した光束
は多数の微小レンズにより二次元的に分割され、各微小
レンズの後側焦点面にはそれぞれ1つの光源(集光点)
が形成される。マイクロレンズアレイ31の後側焦点面
に形成された多数の光源からの光束は、それぞれ正六角
形状の断面を有する発散光束となって、アフォーカルズ
ームレンズ32に入射する。アフォーカルズームレンズ
32は、アフォーカル系(無焦点光学系)を維持しなが
ら所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができる
ように構成されている。
【0026】アフォーカルズームレンズ32を介した光
束は、輪帯照明用の回折光学素子(DOE)33に入射
する。このとき、マイクロレンズアレイ31の後側焦点
面に形成された各光源からの発散光束は、正六角形状の
断面を維持したまま、回折光学素子33の回折面上に収
束する。すなわち、アフォーカルズームレンズ5は、マ
イクロレンズアレイ31の後側焦点面と回折光学素子3
3の回折面とを光学的に共役に結んでいる。そして、回
折光学素子33の回折面上の一点に集光する光束の開口
数は、アフォーカルズームレンズ32の倍率に依存して
変化する。
【0027】回折光学素子は、ガラス基板に露光光(照
明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成すること
によって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する
作用を有する。具体的には、輪帯照明用の回折光学素子
33は、入射した光束を、光軸AXを中心とした輪帯状
の光束に変換する。回折光学素子33を介した光束は、
ズームレンズ34に入射する。ズームレンズ34の後側
焦点面の近傍には、オプティカルインテグレータとして
のフライアイレンズ3の入射面が位置決めされている。
【0028】したがって、回折光学素子33を介した光
束は、ズームレンズ34の後側焦点面に、ひいてはフラ
イアイレンズ3の入射面に、光軸AXを中心とした輪帯
状の照野を形成する。ここで、アフォーカルズームレン
ズ32の倍率が変化すると、輪帯状の照野の高さ位置
(輪帯状の照野の外接円と内接円との中間円の位置)が
変化することなく、その幅(輪帯状の照野の外径と内径
との差)だけが変化する。また、ズームレンズ34の焦
点距離が変化すると、輪帯状の照野の全体が相似的に拡
大または縮小する。
【0029】なお、回折光学素子33は、照明光路に対
して挿脱自在に構成され、且つ4極照明用の回折光学素
子や通常円形照明用の回折光学素子と切り換え可能に構
成されている。したがって、回折光学素子33に代えて
4極照明用の回折光学素子を照明光路中に設定すること
により、フライアイレンズ3の入射面に4極状の照野が
形成される。この場合、マイクロレンズアレイ31の後
側焦点面に形成された多数の光源からの光束は、アフォ
ーカルズームレンズ32を介して、4極照明用の回折光
学素子に入射する。
【0030】ここで、4極照明用の回折光学素子は、入
射した光束を、光軸AXに関して対称的に偏心した4つ
の光束すなわち4極状の光束に変換する。4極照明用の
回折光学素子を介した光束は、フライアイレンズ3の入
射面に、光軸AXに関して対称的に偏心した4つの照野
すなわち4極状の照野を形成する。ここで、アフォーカ
ルズームレンズ32の倍率が変化すると、4極状の照野
を構成する各照野の高さ位置(各照野の中心位置)が変
化することなく、各照野の大きさだけが変化する。ま
た、ズームレンズ34の焦点距離が変化すると、4極状
の照野の全体が相似的に拡大または縮小する。
【0031】また、マイクロレンズアレイ31を照明光
路から退避させるとともに、円形照明用の回折光学素子
を照明光路中に設定することにより、フライアイレンズ
3の入射面に円形状の照野が形成される。この場合、ア
フォーカルズームレンズ32には、光軸AXに沿って矩
形状の断面を有する光束が入射する。アフォーカルズー
ムレンズ32に入射した光束は、その倍率に応じて拡大
または縮小され、矩形状の断面を有する光束のまま光軸
AXに沿ってアフォーカルズームレンズ32から射出さ
れ、円形照明用の回折光学素子に入射する。
【0032】ここで、円形照明用の回折光学素子は、入
射した矩形状の光束を円形状の光束に変換する機能を有
する。したがって、円形照明用の回折光学素子により形
成された円形状の光束は、ズームレンズ34を介して、
フライアイレンズ3の入射面に光軸AXを中心とした円
形状の照野を形成する。ここで、アフォーカルズームレ
ンズ32の倍率またはズームレンズ34の焦点距離が変
化すると、円形状の照野の全体が相似的に拡大または縮
小する。
【0033】以上のように、ビームエキスパンダー3
0、マイクロレンズアレイ31、アフォーカルズームレ
ンズ32、回折光学素子33およびズームレンズ34
は、光源1からの光束を所望の形状(輪帯状、4極状、
円形状など)および大きさを有する光束に整形してフラ
イアイレンズ3に入射させるためのビーム整形系2を構
成している。なお、図2に示すビーム整形系2の内部構
成は例示的であり、たとえば、球面レンズ、円筒面レン
ズ、円錐面レンズ、角錐面レンズ、回折光学素子、マイ
クロレンズアレイ、ズームレンズなどの光学素子を含む
光学系として様々な変形例が可能である。
【0034】フライアイレンズ3は、正の屈折力を有す
る多数のレンズエレメントを縦横に且つ稠密に配列する
ことによって構成されている。なお、フライアイレンズ
3を構成する各レンズエレメントは、マスク上において
形成すべき照野の形状(ひいてはウェハ上において形成
すべき露光領域の形状)と相似な矩形状の断面を有す
る。また、フライアイレンズ3を構成する各レンズエレ
メントの入射側の面は入射側に凸面を向けた球面状に形
成され、射出側の面は射出側に凸面を向けた球面状に形
成されている。
【0035】したがって、オプティカルインテグレータ
としてのフライアイレンズ3に入射した光束は多数のレ
ンズエレメントにより二次元的に分割され、光束が入射
した各レンズエレメントの後側焦点面には光源がそれぞ
れ形成される。こうして、フライアイレンズ3の後側焦
点面には、フライアイレンズ3への入射光束によって形
成される照野とほぼ同じ光強度分布を有する輪帯状(4
極状または円形状)の実質的な面光源(以下、「二次光
源」という)が形成される。
【0036】このように、光源1、ビーム整形系2およ
びフライアイレンズ3は、光源1からの光束に基づいて
多数の光源からなる二次光源を照明瞳の位置に形成する
ための二次光源形成手段を構成している。フライアイレ
ンズ3の後側焦点面に形成された輪帯状(4極状または
円形状)の二次光源からの光束は、その近傍に配置され
た開口絞り4に入射する。開口絞り4は、他の複数の開
口絞りとともに、光軸AXに平行な所定の軸線回りに回
転可能なターレット(回転板:図1では不図示)上に支
持されている。
【0037】図3は、回転可能なターレットにおいて円
周状に配置された複数の開口絞りのうち典型的な開口絞
りの構成を概略的に示す図である。なお、図3におい
て、斜線部は遮光部を示している。図3に示すように、
ターレットには、円形状の光透過部を有する円形開口絞
り(図3(a)および(c))や、輪帯状の光透過部を
有する輪帯開口絞り(図3(b))や、4極状の光透過
部を有する4極開口絞り(図3(d))が設けられてい
る。
【0038】実際には、輪帯比および大きさの異なる複
数の輪帯開口絞りや4極開口絞り、および大きさの異な
る複数の円形開口絞りが、ターレットにおいて円周状に
配置されている。したがって、ターレットを回転させる
ことにより、複数の開口絞りから選択された1つの開口
絞りを照明光路中に位置決めすることができる。なお、
ターレットの回転すなわち開口絞りの選択は、制御系2
1からの指令に基づいて動作する第2駆動系23により
行われる。
【0039】図1では、フライアイレンズ3の後側焦点
面に輪帯状の二次光源が形成されるので、選択された1
つの輪帯開口絞りが開口絞り4として照明光路中に設定
されている。ただし、ターレット方式の開口絞りに限定
されることなく、たとえばスライド方式の開口絞りを用
いることもできる。また、光透過領域の大きさおよび形
状を適宜変更することの可能な開口絞りを照明光路内に
固定的に取り付けてもよい。さらに、円形開口絞りとし
て、円形開口径を連続的に変化させることのできる虹彩
絞りを設けることもできる。
【0040】以上のように、開口絞り4は、フライアイ
レンズ3によって形成された二次光源を部分的に遮光し
て所望の形状および大きさの二次光源を形成する役割を
有する。すなわち、開口絞り4は、ビーム整形系2と協
働して、多彩な光源形状(瞳形状)を形成する。輪帯状
の開口部(光透過部)を有する開口絞り4を介して制限
された二次光源からの光は、コンデンサー光学系5の集
光作用を受けた後、その後側焦点面を重畳的に照明す
る。こうして、コンデンサー光学系5の後側焦点面に
は、フライアイレンズ3を構成する各レンズエレメント
の形状と相似な矩形状の照野が形成される。
【0041】なお、コンデンサー光学系5は、図示を省
略した複数のレンズ成分から構成され、そのうちの少な
くとも2つのレンズ成分(あるいはレンズ群)5aおよ
び5bが移動可能に構成されている。ここで、可動レン
ズ成分5aは正の屈折力を有し、可動レンズ成分5bは
負の屈折力を有する。また、可動レンズ成分5aおよび
5bの駆動は、制御系21からの指令に基づいて動作す
る第3駆動系24および第4駆動系25によりそれぞれ
行われる。可動レンズ成分5aおよび5bの作用につい
ては後述する。
【0042】コンデンサー光学系5の後側焦点面、すな
わち上述の矩形状の照野が形成される所定面には、照明
視野絞りとしてのマスクブラインド6が配置されてい
る。このマスクブラインド6は、後述するマスク8と光
学的に共役に配置されており、後述のスキャン動作に追
随して移動し、マスク8およびウェハ10上の照明範囲
(露光範囲)を制限する役目を果たしている。
【0043】マスクブラインド6の矩形状の開口部(光
透過部)を介した光束は、結像光学系7の集光作用を受
けた後、所定のパターンが形成されたマスク8を重畳的
に照明する。結像光学系7は、マスクブラインド6とマ
スク8とを光学的に共役に配置するリレー光学系であっ
て、両側テレセントリックな光学系として構成されてい
る。こうして、結像光学系7は、マスクブラインド6の
矩形状の開口部の像をマスク8上に形成することにな
る。
【0044】マスク8のパターンを透過した光束は、投
影光学系9を介して、感光性基板であるウェハ10上に
マスクパターンの像を形成する。なお、マスク8は、投
影光学系9の光軸AXと直交する平面内において二次元
的に移動可能なマスクステージ(不図示)上に保持され
ている。また、ウェハ10は、投影光学系9の光軸AX
と直交する平面内において二次元的に移動可能なウェハ
ステージ(不図示)に保持されている。
【0045】こうして、いわゆるステップ・アンド・ス
キャン方式にしたがって、走査露光(スキャン露光)が
行われる。すなわち、マスク8およびウェハ10を投影
光学系9の投影倍率に応じた速度比率でスキャン方向に
沿って同期的に移動させながらスキャン露光を行うこと
により、ウェハ10の各露光領域(ショット領域)に
は、静止状態での投影光学系9の有効露光範囲よりも広
い範囲に亘ってマスク8のパターンが転写される。ここ
で、走査方向は、マスク8およびウェハ10上に形成さ
れる矩形状の照明領域(露光領域)の短辺方向に一致し
ている。また、投影光学系9の投影倍率が負の場合、走
査露光に際してマスク8とウェハ10とは互いに逆向き
に移動することになる。
【0046】なお、投影光学系9の入射瞳位置には、開
口絞り11が配置されている。開口絞り11は、投影光
学系9の幾何学的開口数(以後、「NA」と表記する)
を変化させる機能を有する。開口絞り11による投影光
学系9のNAの変化は、制御系21からの指令に基づい
て動作する第5駆動系26により行われる。開口絞り1
1は、単に可変開口部の直径を変化させるのみでなく、
中心を遮蔽した輪帯状の開口部を形成したり、絞り内の
透過率分布を所望の分布に変化させることも可能であ
る。こうして、開口絞り11は、開口絞り4と協働し
て、照明条件を決定するσ値(σ値=開口絞り径/投影
光学系の瞳径、あるいはσ値=照明光学系の射出側開口
数/投影光学系の入射側開口数)を所望の値に設定す
る。
【0047】さらに、マスクブラインド6の近傍には、
第2の照明視野絞りとしての可変スリット部12が設け
られている。換言すると、マスクブラインド6と可変ス
リット部12とが照明視野絞りを構成している。可変ス
リット部12の駆動は、制御系21からの指令に基づい
て動作する第6駆動系27により行われる。可変スリッ
ト部12の具体的な構成および作用については後述す
る。また、本実施形態の露光装置には、ウェハ10上の
照度分布、各像高における照明瞳形状、各像高における
照明光束の傾きを測定するための計測系13が設けられ
ている。計測系13の出力は、制御系21に供給され
る。また、制御系21には、たとえばキーボードのよう
な入力系20から入力された露光パラメータ(たとえば
照明光の瞳形状条件、露光量、投影光学系のNAなど)
を含む情報が供給される。
【0048】前述したように、本実施形態の露光装置に
おいて、開口絞り4によって制限された二次光源の形状
または大きさを変化させると、すなわち照明条件を変化
させると、被照射面であるウェハ面上での照度分布が変
化して不均一になる場合がある。また、照明条件の変化
に伴って、ウェハ面上の各箇所へ入射する照明光束の形
状が、すなわち各像高における照明光の瞳形状が不均一
になる場合がある。具体的には、たとえば円形照明時
に、ウェハ面上の露光領域の中心部に入射する照明光束
の断面が円形状であるのに対し、露光領域の周辺部に入
射する照明光束の断面が楕円形状になったり、中心部と
は実質的に直径の異なる円形状になる。
【0049】さらに、照明条件の変化に伴って、ウェハ
面上の各箇所へ入射する照明光束の中心線のウェハ面の
法線に対する傾きが発生し、いわゆる照明テレセントリ
シティが崩れる場合がある。なお、照度分布が不均一に
なると、非スキャン方向の露光量均一性が悪化し、ウェ
ハ面上に転写されるパターンの精度(線幅均一性や忠実
性など)が悪化する。また、照明瞳形状が不均一になっ
たり、照明テレセントリシティが崩れた場合も同様に、
ウェハ面上に転写されるマスクパターンの精度が悪化す
る。
【0050】そこで、本実施形態では、被照射面である
ウェハ面の複数箇所への照明光束の断面形状をほぼ均一
化するための光束形状均一化手段およびウェハ面へ向か
う照明光束のテレセントリシティを調整するためのテレ
セン調整手段として、上述した可動レンズ成分5aおよ
び5bを備えている。また、ウェハ面上の照明領域にお
ける照度分布を調整するために、上述の可変スリット部
12を備えている。まず、光束形状均一化手段およびテ
レセン調整手段としての可動レンズ成分5aおよび5b
の作用について説明する。以下、説明を簡単にするため
に、ウェハ10が円形照明されているものとする。
【0051】本実施形態では、可動レンズ成分5aが光
軸AXに沿って移動可能に構成されている。そして、第
3駆動系24を介して可動レンズ成分5aを光軸AXに
沿って移動させることにより、ウェハ面の複数箇所への
照明光束の断面の大きさをほぼ均一化することができ
る。具体的には、可動レンズ成分5aの移動により、ウ
ェハ面上の露光領域の中心部に入射する照明光束と周辺
部に入射する照明光束との間で、円形状の断面の直径が
ほぼ等しくなるように調整することができる。
【0052】一方、可動レンズ成分5bは、光軸AXに
沿って移動可能で、光軸AXと直交する面に沿ってシフ
ト可能(移動可能)で、且つその中心軸線(レンズ成分
の光軸)を光軸AXに対してチルト可能(傾斜可能)に
構成されている。そして、第4駆動系25を介して可動
レンズ成分5bを光軸AXに沿って移動させることによ
り、ウェハ面上の各箇所へ入射する照明光束の傾き成分
のうち、光軸AXに関して対称な成分すなわち倍率テレ
セン成分を調整することができる。
【0053】また、可動レンズ成分5bをシフトさせる
ことにより、ウェハ面上の各箇所へ入射する照明光束の
傾き成分のうち、光軸AXに対して一様な傾き成分すな
わち傾斜テレセン成分を調整することができる。さら
に、可動レンズ成分5bをチルトさせることにより、ウ
ェハ面の複数箇所への照明光束の断面の形状をほぼ均一
化することができる。具体的には、可動レンズ成分5b
のチルトにより、ウェハ面上の露光領域の周辺部に入射
する照明光束の断面が楕円形状である場合、その楕円率
を調整して中心部と同じような円形状にすることができ
る。
【0054】上述のように、可動レンズ成分5aの移動
および可動レンズ成分5bの移動により光軸AXに関し
て回転対称な変化が起こり、可動レンズ成分5bのシフ
トおよびチルトにより光軸AXに関して回転非対称な変
化が起こる。こうして、本実施形態では、可動レンズ成
分5aおよび5bを適宜駆動することにより、ウェハ面
の複数箇所への照明光束の断面形状(すなわち瞳形状)
をほぼ均一化するとともに、ウェハ面へ向かう照明光束
のテレセントリシティを調整することができる。
【0055】次に、可変スリット部12の構成および作
用について説明する。図4は、可変スリット部の基本的
な構成とその作用を説明する図である。図中左側の図
は、可変スリット部12の可変開口部の形状を示してい
る。また、図中右側の図は、可変スリット部12の可変
開口部の形状に対応させてウェハ上でのスキャン露光後
の積算露光量を示している。ここで、縦軸はスキャン露
光による積算露光量であり、横軸は非スキャン方向の像
高である。
【0056】図4(a)に示すように、可変スリット部
12は、非スキャン方向に沿って延びる一対の可変エッ
ジ12aおよび12bと、スキャン方向に沿って延びる
一対の固定エッジ12cおよび12dとによって規定さ
れる可変開口部(可変光透過部)12eを有する。すな
わち、可変スリット部12は、全体的に矩形状の可変開
口部12eを有し、図4(b)および(c)に示すよう
に、そのスキャン方向の幅(以下、「スリット幅」とい
う)が非スキャン方向に沿って可変に構成されている。
【0057】可変スリット部12を照明する光の照度分
布が均一である場合、図4(a)に示すように可変エッ
ジ12aおよび12bがともに非スキャン方向に沿って
直線状に延びた基準状態において、スキャン露光後の積
算露光量は非スキャン方向に沿って一定になる。これに
対し、図4(b)に示すように可変エッジ12bが内側
に向かって非対称な凸形状に変化した状態では、スキャ
ン露光後の積算露光量は可変開口部12eのスリット幅
に応じて非スキャン方向に沿って変化する分布となる。
【0058】同様に、図4(c)に示すように可変エッ
ジ12aが非スキャン方向に対して直線状に傾斜し且つ
可変エッジ12bが内側に向かって対称な凸形状に変化
した状態においても、スキャン露光後の積算露光量は図
4(b)のほぼ同じ分布となる。こうして、本実施形態
では、第6駆動系27を介して可変スリット部12の可
変エッジ12aおよび12bを適宜駆動することによ
り、ウェハ面上の照明領域における照度分布を調整する
ことができる。
【0059】図5は、可変スリット部の具体的な要部構
成を概略的に示す図である。また、図6は、図5の可変
スリット部を構成する各羽根部材の構成を概略的に示す
図である。図5に示すように、可変スリット部12は、
ルーズホールを介したピン接合により連接された複数の
羽根部材(120a,120b)を備え、第1の羽根部
材120aと第2の羽根部材120bとが交互に連結さ
れている。また、可変スリット部12は、第1の羽根部
材120aと第2の羽根部材120bとの間の各ピン接
合部を移動させるための駆動手段として、複数のアクチ
ュエータ121を備えている。各アクチュエータ121
と対応する各ピン接合部との間は、棒状部材122によ
って連結されている。
【0060】なお、図6に示すように、第1の羽根部材
120aと第2の羽根部材120bとはほぼ同じ構成を
有するが、アクチュエータ側とは反対側のエッジ部分す
なわち可変スリット部12の可変エッジ(12a,12
b)を形成すべきエッジ部分の構成が異なっている。具
体的には、第1の羽根部材120aおよび第2の羽根部
材120bのエッジ先端部は、光軸AXに垂直な第1面
と光軸AXとの間で所定の角度θをなす第2面(テーパ
面)とを有する片刃状に形成されているが、第1の羽根
部材120aでは第2の羽根部材120bとの当接面で
ある第1面がマスク側に向いているのに対し、第2の羽
根部材120bでは第1の羽根部材120aとの当接面
である第1面が光源側に向いている。
【0061】したがって、互いに連接された状態におい
て、第1の羽根部材120aのエッジ先端と第2の羽根
部材120bのエッジ先端とが光軸AXと直交する同一
平面に沿って直線状または曲線状に延びることになる。
こうして、各アクチュエータ121を駆動することによ
り、第1の羽根部材120aのエッジ先端と第2の羽根
部材120bのエッジ先端とで構成される可変エッジ
(12a,12b)を所望の直線状または曲線状に形成
し、高精度なスリット幅の制御が可能になる。
【0062】なお、迷光の発生を防止するために、テー
パ面が光軸AXとなす角度θを、可変スリット部12を
通過する光束の開口数に対応する角度よりも大きな角度
に設定することが好ましい。また、図5および図6の構
成では、光源側に向けたテーパ面とマスク側に向けたテ
ーパ面とが交互になっているが、可変エッジを連続体で
構成する場合には迷光の発生を防止するためにテーパ面
をマスク側に向けることが好ましい。
【0063】さらに、図5では、5枚の羽根部材で1つ
の可変エッジを構成しているが、この枚数が多いほど滑
らかな曲線を可変エッジに付与することができ、ひいて
は積算露光量の均一性を高めることができる。こうし
て、本実施形態では、可変スリット部12を適宜駆動す
ることにより、ウェハ面上の照明領域における照度分布
を調整することができ、ひいてはスキャン露光後の積算
露光量の非スキャン方向に沿った分布を均一化すること
ができる。
【0064】以上のように、本実施形態では、入力系2
0に入力された情報にしたがって、制御系21が第1駆
動系22および第2駆動系23を介してビーム整形系2
および開口絞り4を駆動し、所望の照明条件を実現す
る。次いで、ビーム整形系2および開口絞り4の駆動に
より開口絞り4を介して制限された二次光源の形状また
は大きさが変化すると、すなわち照明条件(瞳形状)が
変化すると、計測系13の計測結果に応じて、上述の照
度分布の調整、瞳形状(照明光束の断面形状)の均一
化、およびテレセン調整が行われる。
【0065】具体的には、計測系13の出力を受けた制
御系21が第3駆動系24および第4駆動系25を介し
て可動レンズ成分5aを移動させ且つ可動レンズ成分5
bをチルトさせることにより、ウェハ面上の各像高にお
ける瞳形状(照明光束の断面形状)の均一化が行われ
る。また、計測系13の出力を受けた制御系21が第4
駆動系25を介して可動レンズ成分5bを移動させ且つ
シフトさせることにより、ウェハ面上の各像高における
入射光束のテレセン調整が行われる。さらに、計測系1
3の出力を受けた制御系21が第6駆動系27を介して
可変スリット部12を駆動することにより、ウェハ面に
おける照度分布の調整が行われる。
【0066】したがって、本実施形態の走査露光型の露
光装置では、照明条件の変化に際して、非スキャン方向
の露光量均一性を良好に保つとともに、ウェハ面上の各
箇所への照明光束の瞳形状をほぼ均一化し、且つウェハ
面上の各箇所への照明光束のテレセントリシティを調整
することができる。その結果、本実施形態では、ウェハ
面上にマスクパターンを忠実に転写することができる。
【0067】図7は、本実施形態の第1変形例にかかる
可変スリット部の要部構成を概略的に示す図である。図
5に示す構成において、スリット幅の所要変化量が大き
くなると、すなわち各羽根部材の所要移動量が大きくな
ると、羽根部材のアクチュエータ側から光が漏れること
が考えられる。この場合、光の漏れを防ぐために各羽根
部材の幅を単に大きくすると、滑らかな曲線状の可変エ
ッジを得ることが困難になる。
【0068】そこで、図7の変形例に示すように、可変
エッジを構成するために連接された複数の羽根部材(1
20a,120b)のアクチュエータ側に同じように連
接された複数の羽根部材120cを設けることにより、
スリット幅の所要変化量が大きくなっても滑らかな曲線
状の可変エッジを形成しつつ上述の光の漏れを確実に防
ぐことができる。なお、アクチュエータ側に連接された
複数の羽根部材120cは、単に光の漏れを防ぐための
部材であるから、羽根部材(120a,120b)とは
異なり、そのエッジ部が片刃状に鋭利に形成されている
必要はない。また、羽根部材(120a,120b)と
物理的に干渉することがないように、複数の羽根部材1
20cを複数の羽根部材(120a,120b)から光
軸方向に多少ずれた位置に配置することもできる。
【0069】図8は、本実施形態の第2変形例にかかる
可変スリット部の要部構成を概略的に示す図である。図
5の構成では、各ピン接合部を駆動するために、羽根部
材(120a,120b)とほぼ同数のアクチュエータ
121が必要である。これに対し、図8に示す変形例で
は、複数の羽根部材(120a,120b)とアクチュ
エータ121との間に弾性部材123を介在させること
により、アクチュエータ121の数を羽根部材(120
a,120b)の枚数よりも実質的に少なく構成してい
る。
【0070】具体的には、適当な金属(アルミニウム、
鋼、ステンレス、真鍮など)、ゴム、プラスチックなど
から形成された弾性部材123と、複数の羽根部材(1
20a,120b)の各ピン接合部とが、棒状部材12
5によって連結されている。また、弾性部材123と各
アクチュエータ121とが、棒状部材124によって連
結されている。したがって、各アクチュエータ121を
駆動することにより、弾性部材123が曲線状に変形
(あるいは直線状に変位)し、この弾性部材123の変
形に応答して複数の羽根部材(120a,120b)の
各ピン接合部が駆動され、可変エッジの形状が変化す
る。
【0071】図8の変形例では、各ピン接合部を、ひい
ては各羽根部材を独立に駆動することはできないが、弾
性部材123の変形を利用して、可変エッジの凹凸形状
または傾斜形状を制御することが可能である。なお、弾
性部材123は、アクチュエータ121により所望の形
状に変形するように、予め所定の厚さ分布を有すること
が好ましい。一般的には、弾性部材123を、二次関数
あるいはその逆数になるように変形させることが効果的
である。
【0072】上述の実施形態にかかる露光装置では、照
明光学装置によってマスク(レチクル)を照明し(照明
工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用
のパターンを感光性基板に走査露光する(露光工程)こ
とにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、
液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することがで
きる。以下、上述の実施形態の露光装置を用いて感光性
基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成する
ことによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイ
スを得る際の手法の一例につき図9のフローチャートを
参照して説明する。
【0073】先ず、図9のステップ301において、1
ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ
302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上に
フォトレジストが塗布される。その後、ステップ303
において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク
上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロ
ットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写され
る。その後、ステップ304において、その1ロットの
ウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステッ
プ305において、その1ロットのウェハ上でレジスト
パターンをマスクとしてエッチングを行うことによっ
て、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各
ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に
上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによっ
て、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導
体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パター
ンを有する半導体デバイスをスループット良く得ること
ができる。
【0074】また、上述の実施形態の露光装置では、プ
レート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パター
ン、電極パターン等)を形成することによって、マイク
ロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。
以下、図10のフローチャートを参照して、このときの
手法の一例につき説明する。図10において、パターン
形成工程401では、上述の実施形態の露光装置を用い
てマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布され
たガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ
ー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によっ
て、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターン
が形成される。その後、露光された基板は、現像工程、
エッチング工程、レチクル剥離工程等の各工程を経るこ
とによって、基板上に所定のパターンが形成され、次の
カラーフィルター形成工程402へ移行する。
【0075】次に、カラーフィルター形成工程402で
は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3
つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、
またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組
を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形
成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後
に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立
て工程403では、パターン形成工程401にて得られ
た所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター
形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用い
て液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て
工程403では、例えば、パターン形成工程401にて
得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター
形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に
液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0076】その後、モジュール組み立て工程404に
て、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作
を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付
けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素
子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有
する液晶表示素子をスループット良く得ることができ
る。
【0077】なお、上述の実施形態においては、オプテ
ィカルインテグレータとして、多数のレンズエレメント
を集積して形成されたフライアイレンズ3を用いてい
る。しかしながら、フライアイレンズ3に代えて、マイ
クロフライアイを用いることも可能である。マイクロフ
ライアイは、光透過性基板にエッチングなどの手法によ
り複数の微少レンズ面をマトリックス状に設けたもので
ある。複数の光源像を形成する点に関して、フライアイ
レンズとマイクロフライアイとの間に機能上の差異は実
質的には無いが、1つの要素レンズ(微少レンズ)の開
口の大きさを極めて小さくできること、製造コストを大
幅に削減できること、光軸方向の厚みを非常に薄くでき
ることなどの点で、マイクロフライアイが有利である。
【0078】また、波面分割型のオプティカルインテグ
レータとしてのフライアイレンズ3に代えて、内面反射
型のロッド状オプティカルインテグレータを用いること
もできる。ロッド状オプティカルインテグレータは、石
英ガラスや蛍石のような硝子材料からなる内面反射型の
ガラスロッドであり、内部と外部との境界面すなわち内
面での全反射を利用して集光点を通りロッド入射面に平
行な面に沿って内面反射数に応じた数の光源を形成す
る。ここで、形成される光源のほとんどは虚像である
が、中心(集光点)の光源のみが実像となる。
【0079】すなわち、ロッド状オプティカルインテグ
レータに入射した光束は内面反射により角度方向に分割
され、集光点を通りその入射面に平行な面に沿って多数
の光源像からなる二次光源が形成される。図1に示す実
施形態においてフライアイレンズ3に代えてロッド状オ
プティカルインテグレータを用いる場合、コンデンサー
光学系7に代えて、ロッド状オプティカルインテグレー
タの射出面とマスクブラインド6とを光学的に共役に配
置するリレー結像光学系を用いることになる。
【0080】具体的に図11を参照して、ロッド状オプ
ティカルインテグレータを適用した場合の本実施形態の
第3変形例について説明する。なお、図11では、図1
〜図5に示した実施形態における部材と同じ機能を有す
る部材には、同じ符号を付してある。図11に示す第3
変形例において、図1〜図5の実施形態と異なる点は、
フライアイレンズ3およびコンデンサー光学系5の代わ
りに、集光光学系35、ロッド状オプティカルインテグ
レータ36を設けた点と、結像光学系7を前群70、光
路折り曲げミラー71および後群72で構成した点であ
る。以下、図1〜図5の実施形態と異なる点について説
明する。
【0081】図11において、ビーム整形系2からの所
定断面(例えば輪帯状、4極状、円形状など)を有する
光束は、集光光学系35を介して、ロッド状オプティカ
ルインテグレータ36の入射面あるいはその近傍の位置
に集光する。ロッド状オプティカルインテグレータ36
は、集光光学系35からの光束をその内面で繰り返し反
射させて、ロッド状オプティカルインテグレータ36の
射出面にほぼ均一な光強度分布を形成する。このとき、
ロッド状オプティカルインテグレータ36の入射面の位
置あるいはその近傍の位置(集光光学系35による集光
点位置)には、その位置を通りかつ光軸に垂直な面に沿
って多数の光源像(虚像)からなる二次光源が形成され
る。
【0082】上述の実施形態と同様に、この二次光源の
全体的な形状はビーム整形系2からの光束の断面形状に
対応しており、かつ二次光源の光強度分布はビーム整形
系2による照野(第3変形例ではビーム整形系2と集光
光学系35との間に仮想的に形成される)とほぼ同じ光
強度分布を有する。付言すると、二次光源が形成される
位置は照明瞳であり、照明瞳と光学的にほぼ共役な位置
は結像光学系70〜72中に存在する。
【0083】なお、第3変形例では、ビーム整形系2に
よる光束断面形状の変更によって二次光源形状を決定し
ており、上述の実施形態の開口絞り4は設けていない。
ここで、結像光学系7中の照明瞳と共役な位置の近傍
に、ターレットに設けられた交換可能な開口絞り4を設
けても良いし、この位置の近傍にフレア光を除去するた
めのフレア絞りを設けても良い。
【0084】さて、結像光学系の後群72中の少なくと
も2つのレンズ成分(あるいはレンズ群)72aおよび
72bは、光軸方向、光軸直交方向および/または光軸
直交方向を軸とする回転方向に沿って移動可能に構成さ
れている。この可動レンズ成分72aおよび72bの駆
動は、上述の実施形態と同様に、制御系21からの指令
に基づいて動作する第3駆動系24および第4駆動系2
5により行われる。
【0085】したがって、可動レンズ成分72aの光軸
方向への移動により、ウェハ面の複数箇所への照明光束
の断面の大きさをほぼ均一化することができ、可動レン
ズ成分72bの光軸方向への移動により、ウェハ面上の
各箇所へ入射する照明光束の傾き成分のうち、光軸AX
に関して対称な倍率テレセン成分を調整することができ
る。また、可動レンズ成分72bを光軸直交面内におい
て移動させることにより、ウェハ面上の各箇所へ入射す
る照明光束の傾き成分のうち、光軸AXに対して一様な
傾き成分である傾斜テレセン成分を調整することができ
る。そして、可動レンズ成分72bを光軸直交方向を軸
として回転させることにより、ウェハ面上の各箇所へ入
射する照明光束の断面の形状をほぼ均一化することがで
きる。
【0086】このように、第3変形例では、結像光学系
70〜72中のレンズ成分の移動により、ウエハ面の複
数箇所への照明光束の断面形状(すなわち瞳形状)をほ
ぼ均一化するとともに、ウェハ面へ向かう照明光束のテ
レセントリシティを調整することができる。すなわち、
第3変形例では、結像光学系70〜72が、光束形状均
一化手段およびテレセン調整手段に対応している。
【0087】以上の説明では、ロッド状オプティカルイ
ンテグレータ36よりもウェハ面側の結像光学系70〜
72中のレンズ成分の位置および姿勢を調整することに
より、瞳形状およびテレセントリシティの調整を行って
いるが、ロッド状オプティカルインテグレータ36より
も光源1側の光学部材の調整によっても行うことがで
き、結像光学系70〜72中の光路折り曲げミラー(反
射面)の位置および/または姿勢を調整することによっ
ても調整できる。
【0088】なお、第3変形例における可変スリット部
12の動作は上述の実施形態及び変形例と同様であるた
め、ここでは説明を省略する。また、上述の実施形態お
よび変形例では、可変エッジ部材の透過率を0%と仮定
して説明しているが、可変エッジ部材として、半透明な
部材(透過率が0%より大きく100%未満である部
材)や、エッジに直角な方向に関して透過率が連続的に
変化するような部材を用いても良い。
【0089】また、上述の各実施形態では、光源として
KrFエキシマレーザ(波長:248nm)やArFエ
キシマレーザ(波長:193nm)を用いているが、こ
れに限定されることなく、たとえば超高圧水銀ランプや
X線光源などを含む他の適当な光源に対して本発明を適
用することもできる。
【0090】さらに、上述の各実施形態では、投影光学
系を介して走査露光する露光装置に本発明を適用してい
るが、これに限定されることなく、マスクと感光性基板
とを密着させてコンタクト走査露光する露光装置や、マ
スクと感光性基板とをわずかに離間させてプロキシミテ
ィ走査露光する露光装置に本発明を適用することもでき
る。
【0091】また、上述の各実施形態では、照明光学装
置を備えた投影露光装置を例にとって本発明を説明した
が、マスク以外の被照射面を照明するための一般的な照
明光学装置に本発明を適用することができることは明ら
かである。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の照明光学
装置では、照明条件の変化に際して、被照射面における
照度分布を調整し、被照射面の各箇所への照明光束の瞳
形状をほぼ均一化し、被照射面の各箇所への照明光束の
テレセントリシティを調整することができる。
【0093】したがって、本発明の照明光学装置を走査
露光型の露光装置に搭載することにより、照明条件の変
化に際して、非スキャン方向の露光量均一性を良好に保
ち、感光性基板上の各箇所への照明光束の瞳形状をほぼ
均一化し、感光性基板上の各箇所への照明光束のテレセ
ントリシティを調整することができる。その結果、本発
明の露光装置では、感光性基板上にマスクパターンを忠
実に転写することができる。また、感光性基板上にマス
クパターンを忠実に転写することのできる本発明の露光
装置を用いて、良好なマイクロデバイスを製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる照明光学装置を備え
た露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1のビーム整形系の内部構成の一例を概略的
に示す図である。
【図3】回転可能なターレットにおいて円周状に配置さ
れた複数の開口絞りのうち典型的な開口絞りの構成を概
略的に示す図である。
【図4】可変スリット部の基本的な構成とその作用を説
明する図である。
【図5】可変スリット部の具体的な要部構成を概略的に
示す図である。
【図6】図5の可変スリット部を構成する各羽根部材の
構成を概略的に示す図である。
【図7】本実施形態の第1変形例にかかる可変スリット
部の要部構成を概略的に示す図である。
【図8】本実施形態の第2変形例にかかる可変スリット
部の要部構成を概略的に示す図である。
【図9】マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得
る際の手法のフローチャートである。
【図10】マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得
る際の手法のフローチャートである。
【図11】ロッド状オプティカルインテグレータを適用
した場合の本実施形態の第3変形例について説明する図
である。
【符号の説明】
1 光源 2 ビーム整形系 3 フライアイレンズ 4 開口絞り 5 コンデンサー光学系 6 マスクブラインド 7 結像光学系 8 マスク 9 投影光学系 10 ウェハ 11 開口絞り 12 可変スリット部 13 計測系 20 入力系 21 制御系 22〜27 駆動系

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光束に基づいて被照射面を照
    明する照明光学装置において、 前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、
    多数の光源からなる二次光源を照明瞳の位置に形成する
    ための二次光源形成手段と、 前記二次光源形成手段と前記被照射面との間の光路中に
    配置されて、前記二次光源形成手段からの光束を前記被
    照射面へ導くための導光光学系と、 前記被照射面と光学的にほぼ共役な位置に配置されて、
    前記被照射面における照明領域を規定するための光透過
    部を有する照明視野絞りと、 前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、
    前記被照射面の複数箇所への照明光束の断面形状をほぼ
    均一化するための光束形状均一化手段とを備え、 前記光透過部は、前記照明領域における照度分布を調整
    するために可変エッジを有することを特徴とする照明光
    学装置。
  2. 【請求項2】 照明条件の変更に応じて、前記光束形状
    均一化手段による前記照明光束の断面形状の均一化と、
    前記可変エッジによる前記照度分布の調整とが行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
  3. 【請求項3】 光源からの光束に基づいて被照射面を照
    明する照明光学装置において、 前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、
    多数の光源からなる二次光源を照明瞳の位置に形成する
    ための二次光源形成手段と、 前記二次光源形成手段と前記被照射面との間の光路中に
    配置されて、前記二次光源形成手段からの光束を前記被
    照射面へ導くための導光光学系と、 前記被照射面と光学的にほぼ共役な位置に配置されて、
    前記被照射面における照明領域を規定するための光透過
    部を有する照明視野絞りと、 前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、
    前記被照射面へ向かう照明光束のテレセントリシティを
    調整するためのテレセン調整手段とを備え、 前記光透過部は、前記照明領域における照度分布を調整
    するために可変エッジを有することを特徴とする照明光
    学装置。
  4. 【請求項4】 前記光源と前記被照射面との間の光路中
    に配置されて、前記被照射面の複数箇所への照明光束の
    断面形状をほぼ均一化するための光束形状均一化手段を
    さらに備え、 照明条件の変更に応じて、前記光束形状均一化手段によ
    る前記照明光束の断面形状の均一化と、前記可変エッジ
    による前記照度分布の調整と、前記テレセン調整手段に
    よるテレセントリシティの調整とが行われることを特徴
    とする請求項3に記載の照明光学装置。
  5. 【請求項5】 光源からの光束に基づいて被照射面を照
    明する照明光学装置において、 前記光源と前記被照射面との間の光路中に配置されて、
    多数の光源からなる二次光源を照明瞳の位置に形成する
    ための二次光源形成手段と、 前記二次光源形成手段と前記被照射面との間の光路中に
    配置されて、前記二次光源形成手段からの光束を前記被
    照射面へ導くための導光光学系と、 前記被照射面と光学的にほぼ共役な位置に配置されて、
    前記被照射面における照明領域を規定するための光透過
    部を有する照明視野絞りとを備え、 前記光透過部は、前記照明領域における照度分布を調整
    するために可変エッジを有し、 前記可変エッジの先端部は、基準光軸にほぼ垂直な第1
    面と、前記照明視野絞りを通過する光束の開口数に対応
    する角度よりも大きな角度を前記基準光軸との間でなす
    第2面とを有することを特徴とする照明光学装置。
  6. 【請求項6】 前記可変エッジの先端部の前記第1面は
    光源側に向けられていることを特徴とする請求項5に記
    載の照明光学装置。
  7. 【請求項7】 前記照明視野絞りは、実質的に矩形状の
    光透過部を有し、 前記可変エッジは、前記光透過部の長辺方向に沿って延
    びていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1
    項に記載の照明光学装置。
  8. 【請求項8】 前記照明視野絞りは、ルーズホールを介
    したピン接合により連接された複数の羽根部材と、該複
    数の羽根部材の間の各ピン接合部を移動させるための駆
    動手段とを有することを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれか1項に記載の照明光学装置。
  9. 【請求項9】 前記照明視野絞りの前記可変エッジは、
    所定の弾性部材の変形に応答して形状変化することを特
    徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照明光
    学装置。
  10. 【請求項10】 前記照明視野絞りは、ルーズホールを
    介したピン接合により連接された複数の羽根部材と、前
    記弾性部材と前記複数の羽根部材の間の各ピン接合部と
    を連結するための複数の連結部材と、前記弾性部材を弾
    性変形させるための駆動手段とを有することを特徴とす
    る請求項9に記載の照明光学装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1項に記
    載の照明光学装置を備え、前記導光光学系は、前記被照
    射面に配置された感光性基板にマスクのパターンを投影
    露光するための投影光学系を有することを特徴とする露
    光装置。
  12. 【請求項12】 所定の走査方向に沿って前記マスクお
    よび前記感光性基板を前記投影光学系に対して相対移動
    させて投影露光を行う露光装置であって、前記照明領域
    の長手方向は前記走査方向を横切る方向に設定されてい
    ることを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 請求項11または12に記載の露光装
    置により前記マスクのパターンを前記感光性基板上に露
    光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記
    感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とす
    るマイクロデバイスの製造方法。
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