JPH11224354A - 自動改札機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一括投入型の自動改札機において、乗車券を
１枚ずつに確実に分離できるようにし、乗車券の種別の
判定の確実に行えるようにする。 【解決手段】 投入口に積層されて投入された複数枚の
乗車券を１枚ずつ分離して繰出す繰出部と、その繰出部
から繰出された乗車券を受入れてその繰出部の繰出速度
よりも早い搬送速度で搬送するとともに、その搬送の途
中において乗車券の種別を判別する判別手段を備えた搬
送路と、その搬送路が前記繰出部から乗車券を受入れた
ときに、その受入れられた乗車券がその搬送路で所定距
離搬送されるまで、その繰出部による乗車券の繰出動作
を停止させる制御手段とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【本発明の属する技術分野】本発明は、一人の利用者の
入出場処理に複数枚の乗車券を必要とする場合、例え
ば、特急券と普通乗車券、あるいは、前途券と降車券の
場合のように、複数枚の乗車券を処理することのできる
複数枚対応型の自動改札機に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２は、従来の複数枚対応型の自動改札
機の乗車券繰出部近辺の概略構成図であり、その（ａ）
〜（ｄ）にかけて、図示しない自動改札機の投入口に積
層して投入された複数枚の乗車券（図示の例では券，
券の２枚。以下、複数枚の乗車券を券，券の２枚
の例で説明する。）が１枚ずつに分離されて繰出されて
搬送される状態を示している。

【０００３】この繰出部１は、一対のローラＲ1 ，Ｒ2
を乗車券１枚の厚さの間隔を保って構成するとともに、
その一対のローラのうちの一方のローラ（図示の例では
下側のローラＲ）がモータＭ1 で回転駆動されるように
構成されている。したがって、その一方のローラＲ2 側
に位置している下側に位置している券が最初につなぎ
搬送路Ｌ′側に繰出され、続いて券がつなぎ搬送路
Ｌ′に繰出される。

【０００４】つなぎ搬送路Ｌ′は、投入口に投入される
乗車券のうち最も長さの長い乗車券（図示の例では券
）が位置できる長さを有しているとともに、繰出部１
の駆動用のモータＭ1 で駆動され、券，を整列搬送
路Ｌに送出できるように構成されている。

【０００５】この整列搬送路Ｌは、モータＭ2 によって
駆動され、券，を搬送する途中、券，の一辺を
図示しない基板に当てて姿勢を一定に保ち、この整列搬
送路Ｌに続く読取ヘッド、書込ヘッド、ベリファイヘッ
ド及びパンチ・印字部等を有する主搬送路（図示せず）
に券，を送出できるように構成されている。

【０００６】図２中、Ｓ1 〜Ｓ3 は、券，の搬送位
置を検出するためのセンサであって、ホトセンサ等の周
知のセンサから構成されている。これらセンサＳ1 〜Ｓ
3 は、搬送方向に沿って券，の長さ（券サイズ）を
判別できる所定の間隔を保って設けられている。なお、
複数枚の乗車券の種類が２種以上のときは、それに伴っ
てセンサの数が増加される。以下、図２（ａ）〜（ｄ）
の順に説明する。

【０００７】（ａ）分離繰出し モータＭ1 によって駆動されるローラＲ2 により、下側
の券が最初につなぎ搬送路Ｌ′側に分離されて繰出さ
れる。

【０００８】（ｂ）モータＭ1 の停止 券がつなぎ搬送路Ｌ′と整列搬送路Ｌとの間に設けら
れているセンサＳ1 で検出されてから所定時間経過後、
すなわち、券が整列搬送路Ｌで搬送可能となった時点
でモータＭ1 が停止される。

【０００９】（ｃ）券の種別判定 センサＳ1 ，Ｓ2 及びＳ3 が同時に検出したことにより
券の種別が特定の種類の乗車券であると判定される。
判定された券は、読取ヘッド等を備えた主搬送路側に
送出される。なお、まだ、モータＭ1 は停止状態にあ
る。

【００１０】（ｄ）券の繰出し・判定 券の種別判定後、モータＭ1 が回転駆動され、券が
つなぎ搬送路Ｌ′側に繰出され、さらに、そのつなぎ搬
送路Ｌ′から整列搬送路Ｌ′側に送出される。そして、
センサＳ1 ，Ｓ2 ，Ｓ3 が同時に検出しないことをもっ
て、券は、券と異なる種類の乗車券であると判定さ
れる。この判定後、券も主搬送路側に送出される。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動改札機は、繰出部と整列搬送路との間に、つな
ぎ搬送路を有しているので、カードハンドラの全体の長
さが長くなる欠点があった。

【００１２】また、上記従来の自動改札機は、繰出部か
ら繰出される乗車券の搬送速度、すなわち、つなぎ搬送
路の搬送速度と整列搬送路の搬送速度とが同一であるた
め、繰出し部の不調で複数枚の乗車券（上述の例では券
，）の一部が重なって整列搬送路側に繰出されたと
きは、乗車券同志の区切りがなくなり、判定不能になる
という欠点があった。

【００１３】そこで、本発明は、上記欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、従来のつなぎ
搬送路を省略してカードハンドラの長さを短縮すること
ができるとともに、乗車券同士の分離を確実に行うこと
のできる自動改札機を提供することにある。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】本発明に係る自動改札
機は、上記目的を達成するために、自動改札機の本体の
投入口に積層されて投入された複数枚の乗車券を１枚ず
つ分離して繰出す繰出部と、その繰出部から繰出された
乗車券を受入れてその繰出部の繰出速度よりも早い搬送
速度で搬送するとともに、その搬送の途中において乗車
券の種別を判別する判別手段を備えた搬送路と、その搬
送路が前記繰出部から乗車券を受入れたときに、その受
入れられた乗車券がその搬送路で所定距離搬送されるま
で、その繰出部による乗車券の繰出動作を停止させる制
御手段と、を有することを特徴としている。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の一実施の形態に
係る複数枚対応型の自動改札機の乗車券繰出部近辺の概
略構成図である。なお、従来と同一構成要素には、同一
符号を用いて説明する。

【００１６】この繰出部１は、一対のローラＲ1 ，Ｒ2
を乗車券１枚の厚さの間隔を保って構成するとともに、
その一対のローラのうちの一方のローラ（図示の例では
下側のローラＲ2 ）がモータＭ1 で回転駆動されるよう
に構成されている。したがって、その一方のローラＲ2
側に位置している下側に位置している券が最初に整列
搬送路Ｌ側に繰出され、続いて券が整列搬送路Ｌに繰
出される。なお、本発明では、この整列搬送路も「搬送
路」中に含めている。

【００１７】この整列搬送路Ｌは、モータＭ2 によって
駆動され、券，を搬送する途中、券，の一辺を
図示しない基板に当てて姿勢を一定に保ち、この整列搬
送路Ｌに続く読取ヘッド、書込ヘッド、ベリファイヘッ
ド及びパンチ・印字部等を有する主搬送路（図示せず）
に券，を送出できるように構成されている。

【００１８】この整列搬送路Ｌの搬送速度（ｖ2 ）と繰
出部１から繰出される乗車券（券，）の繰出速度
（ｖ1 ）はｖ1 ＜ｖ2 に決められている。

【００１９】図２中、Ｓ1 〜Ｓ3 は、券，の搬送位
置を検出するためのセンサであって、ホトセンサ等の周
知のセンサから構成されている。これらセンサＳ1 〜Ｓ
3 は、搬送方向に沿って券，の長さを判別できる所
定の間隔を保って整列搬送路Ｌ中に設けられている。な
お、複数枚の乗車券の種類が２種以上のときは、それに
伴ってセンサの数が増加される。以下、図１（ａ）〜
（ｄ）の順に説明する。

【００２０】（ａ）分離繰出し モータＭ1 によって駆動されるローラＲ2 により、下側
の券が最初に整列搬送路Ｌ側に分離されて繰出され
る。

【００２１】（ｂ）モータＭ1 の停止 券が整列搬送路Ｌ中を搬送し、券と券との隙間が
検出されると、モータＭ1 が停止される。すなわち、整
列搬送路Ｌの搬送速度ｖ2 が繰出部１の繰出速度ｖ1 よ
り速いので、繰出部１の繰出時に券，が連なって搬
送されていたものが確実に切り分けられ、券と券と
の間の隙間を形成することができる。なお、モータＭ2
の回転は続行される。

【００２２】（ｃ）券の種別判定 センサＳ1 ，Ｓ2 及びＳ3 が同時に検出したことにより
券の種別が特定の種類の乗車券であると判定される。
判定された券は、読取ヘッド等を備えた図示しない主
搬送路側に送出される。なお、モータＭ1 は停止状態に
ある。

【００２３】（ｄ）券の繰出し・判定 券の種別判定後、モータＭ1 が回転駆動され、券が
整列搬送路Ｌ側に繰出される。そして、センサＳ1 ，Ｓ
2 ，Ｓ3 が同時に検出しないことをもって、券は、券
と異なる種類の乗車券であると判定される。この判定
後、券も主搬送路側に送出される。

【００２４】

【発明の効果】本発明に係る自動改札機は、投入口に積
層されて投入された複数枚の乗車券を１枚ずつ分離して
繰出す繰出部と、その繰出部から繰出された乗車券を受
入れてその繰出部の繰出速度よりも早い搬送速度で搬送
するとともに、その搬送の途中において乗車券の種別を
判別する判別手段を備えた搬送路と、その搬送路が前記
繰出部から乗車券を受入れたときに、その受入れられた
乗車券がその搬送路で所定距離搬送されるまで、その繰
出部による乗車券の繰出動作を停止させる制御手段とか
らなるので、乗車券が積層状態で搬送されるのを防止で
き、したがって、乗車券の種別の判定を確実に行うこと
ができる。また、従来のように、つなぎ搬送路を有して
いないので、カードハンドラの長さを短縮することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る自動改札機の繰出
部付近の概略構成図であり、（ａ）〜（ｄ）は、乗車券
の繰出動作の状態を示している。

【図２】従来の自動改札機の繰出部付近の概略構成図で
あり、（ａ）〜（ｄ）は、乗車券の繰出動作の状態を示
している。

【符号の説明】

１ 繰出部 Ｒ1 ，Ｒ2 ローラ Ｍ1 ，Ｍ2 モータ Ｓ1 〜Ｓ3 センサ Ｌ 整列搬送路（搬送路）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動改札機の本体の投入口に積層されて
   投入された複数枚の乗車券を１枚ずつ分離して繰出す繰
   出部と、 前記繰出部から繰出された乗車券を受入れてその繰出部
   の繰出速度よりも早い搬送速度で搬送するとともに、そ
   の搬送の途中において乗車券の種別を判別する判別手段
   を備えた搬送路と、 前記搬送路が前記繰出部から乗車券を受入れたときに、
   その受入れられた乗車券がその搬送路で所定距離搬送さ
   れるまで、その繰出部による乗車券の繰出動作を停止さ
   せる制御手段と、 を有することを特徴とする自動改札機。