JP2670138B2 - 紙幣搬送装置 - Google Patents

紙幣搬送装置

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JP2670138B2
JP2670138B2 JP1072362A JP7236289A JP2670138B2 JP 2670138 B2 JP2670138 B2 JP 2670138B2 JP 1072362 A JP1072362 A JP 1072362A JP 7236289 A JP7236289 A JP 7236289A JP 2670138 B2 JP2670138 B2 JP 2670138B2
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聡 北村
統久 加藤
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ニコー電子株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,ワンマンバス等に設置される料金収納装置
内に組付けられる紙幣搬送装置に関するものである。
〔従来の技術〕
ワンマンバス等に設置される料金収納装置は,一般に
硬貨や乗車券を扱う機能の他に,紙幣を扱う機能を有し
ている。この機能は,紙幣を挿入口から挿入すると,ま
ず紙幣認識装置によって正常な紙幣か否かが検知され,
紙幣が不正なものである場合には,紙幣認識装置が自動
的に逆回転することによってその不正紙幣を送り戻す仕
組みとなっている。紙幣が正常である場合は,そのまま
次の紙幣搬送装置に送られ,その紙幣搬送装置によって
さらに搬送され,金庫内の紙幣巻取装置に巻き取られる
仕組みとなっている。
この従来の紙幣搬送装置は,紙幣認識装置から送られ
てきた紙幣を,搬送ベルトと固定組付けされた回転片と
で挟持しながら搬送するものである。投入された紙幣の
検知が完了する時点においては,その紙幣の下端部はす
でに最初の回転片と搬送ベルトとによって挟持された状
態にある。従って,従来の紙幣搬送装置にあっては,紙
幣が不正であるとの検知があった場合には,搬送ベルト
を逆方向に周回させることによってその挟持した不正紙
幣の送り戻しを達成する仕組みとしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
こうした従来の紙幣搬送装置にあっては,搬送ベルト
を正逆両方向に周回させる必要があるので,搬送ベルト
のたわみをなくするため等の理由で搬送ベルトを駆動す
るための正逆それぞれ専用の駆動ローラおよび駆動源,
又,それに伴う多くの機構を必要としていた。
従って,装置が高価となると共に,構造が複雑とな
り,点検修理に多大な労力を要する等,極めて非経済的
であった。
本発明は,こうした問題に鑑み創案されたもので,従
来の紙幣搬送装置において構造的な無駄をなくすること
によって,故障等が少なく高性能で経済性に優れた紙幣
搬送装置を提供することをその技術的課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのための手段として,従来の,無端搬送ベルト2,複
数のローラ3および複数の回転片5を主な構成要件とす
る紙幣搬送装置1において,複数の回転片5の内,紙幣
認識装置8に最も近い回転片5である第一回転片5aを,
紙幣認識装置8からの正常紙幣検知信号によって搬送ベ
ルト2に当接させると共に,搬送方向下流側からの搬送
完了信号によって搬送ベルト2から離脱させる構成とし
た。
又,第一回転片5aの次に位置する第二回転片5bを,紙
幣認識装置8による検知中の紙幣9が到達不可能な箇所
に設置した。
〔作用〕
本発明の作用を,第1図から第4図を参照しながら説
明する。
まず,紙幣9が挿入口から挿入され紙幣認識装置8に
達する。ここでは,その挿入された紙幣9が偽造された
もの等でなく正常なものであるか否かの検知が行われ
る。紙幣9が不正なものである場合には,紙幣認識装置
8が逆回転してその紙幣9を送り戻す。この場合,紙幣
9の検知が完了する時点においては,その紙幣9の少な
くとも下端部が第一回転片5aに到達しているが,第一回
転片5aは搬送ベルト2から離脱した状態にあると共に,
第二回転片5bをその紙幣9が到達しない箇所に設けてい
るので,紙幣9が噛み取られ誤って搬送されたり,又,
紙幣9の送り戻しの邪魔になることがない。
紙幣9が正常なものである場合には,それを示す正常
紙幣検知信号が発せられ,その信号によって第一回転片
5aが搬送ベルト2に当接し,搬送ベルト2の搬送力によ
って回転する。この状態においては,紙幣9はその少な
くとも下端部が,第一回転片5aに到達しているので,こ
の第一回転片5aと第一ローラ3aによって支持されている
搬送ベルト2との間に挟持されて搬送方向に搬送され
る。
搬送が完了すると,下流側から発せられる搬送完了信
号によって,第一回転片5aが搬送ベルト2から離脱して
搬送ベルト2との間に間隙を形成する。これによって,
新たに挿入されてくる不正紙幣9を誤って噛み取り,搬
送してしまうことがない。
〔実施例〕
第1図から第4図に,本発明の一実施例を示す。
ローラ3は,枠体16に回転自在に組付けされた七本の
回転軸12のそれぞれに一対づつ等間隔で固定組付けされ
ている。搬送ベルト2は,長短それぞれ一対づつ設け,
上流側二本の回転軸12に組付けられたローラ3に短い搬
送ベルト2を架設すると共に,それ以外の五組のローラ
3に長い搬送ベルト2を架設している。そして,最も上
流側の回転軸12と三番目の回転軸12とを駆動ベルト15と
で連結することによって,一つの駆動源によって両方の
搬送ベルト2を周回させるものとしている。この場合の
駆動源からの駆動力は,第三番目の回転軸12に伝達する
ものとしている(図示せず)が,第一番目の回転軸12に
伝達しても良い。
尚,本実施例においては,搬送ベルト2を上流側の短
いものと,その他の部分の長いものとに分けているが,
これは,設計上の便宜を図ったものであって,勿論,一
本の搬送ベルト2で構成しても良い。
搬送ベルト2と対向して,枠体16の全体にガイド体4
を設けている。このガイド体4は,搬送される紙幣9を
紙幣巻取装置32まで案内するもので,本実施例において
は,搬送ベルト2に対向位置する板状の板壁6と,板壁
6の両側端部からローラ3側に立設した側壁13と,その
側壁13端部から突出設された突出壁14とから構成されて
いる。紙幣9は,板壁6と突出壁14によって前後方向へ
の逸脱,そして側壁13によって左右方向への逸脱が阻止
されるものである。
板壁6の各ローラ3と対向する箇所には,開口部7が
形成され,この開口部7から同じく各ローラ3に対向位
置して設けられた回転片5の周端部が突出して搬送ベル
ト2に当接するものとしている。
本発明の最大の特徴は,この複数の回転片5の内,最
も上流側に位置する第一回転片5aを,搬送ベルト2に当
接するのみでなく,離脱もする構成としていることであ
る。本実施例において,この第一回転片5aは,ソレノイ
ド11によって揺動し,搬送ベルト2に接離するものとし
ている。すなわち,紙幣認識装置8からの正常紙幣検知
信号および搬送方向下流側からの紙幣搬送完了信号によ
って昇降動するソレノイド11のロッド17に連結片18の片
端部を揺動可能に連結すると共に,その連結片18の他端
部に揺動アーム10を同じく揺動可能に連結し,さらに,
揺動アーム10の他端部を軸片19に固定組付けしている。
そして,軸片19に組付板35を,その両端部の鍔部36で固
定組付けすると共にその組付板35の上部から固定片37を
起立設し,その固定片37に第一回転片5aを回転自在に枢
軸している。
こうした構成にあって,紙幣認識装置8から送られて
くる正常紙幣検知信号によってロッド17は下降し,これ
によって揺動アーム10の連結片18側が下降して軸片19が
回転すると共に,その軸片19に組付板35および固定片37
を介して連結されている第一回転片5aが内方に揺動し,
搬送ベルト2に当接するものである。
第一回転片5aは,搬送方向下流側からの搬送完了信号
によって搬送ベルト2から離脱するものであるが,本実
施例においては,金庫31内にこの搬送完了信号を発する
装置を設け(図示せず)ている。この搬送完了信号によ
ってロッド17が上昇して,前記とは逆の動作によって第
一回転片5aが搬送ベルト2より離脱するものである。
尚,本発明において,この第一回転片5aを搬送ベルト
2に対して接離自在とする具体的手段は,本実施例の構
造に限定するものではなく,他に,カム機構等,一般的
な周知機構によって達成する場合を含むものである。
本実施例においては回転検出装置20を設け,例えば表
示ランプを点灯させる等して,本装置が作動しているか
否か,運転手等が容易に確認出来るようにしている。こ
の回転検出装置20は,フォトカプラー22と,搬送ベルト
2を周回させる駆動源と同一の駆動源によって回転する
回転体21とによって構成されている。従って,搬送ベル
ト2が停止すると回転体21も停止し,よってその状態
が,フォトカプラー22によって検知されるものである。
搬送ベルト2の下端部には,一対のテンションローラ
23を設け,搬送ベルト2の張りを適度なものに調節して
いる。
第5図は,本願発明である紙幣搬送装置1を組付けた
料金収納装置24を示すものである。この装置24には,本
発明装置1の他に,券銭分離装置26,硬貨選別装置27,硬
貨視認部29,硬貨払出装置30,硬貨搬送装置33等が組付け
られている。
券銭投入口25から投入された乗車券や硬貨は,券銭分
離装置26によって乗車券類と硬貨に分離され,硬貨のみ
が硬貨選別装置27に搬送される。この硬貨選別装置27で
は,硬貨をその種類によって選別し,硬貨視認部29に送
る。ここでは,運転手等によって硬貨を目視することが
出来る。硬貨視認部29の硬貨は,次に,硬貨払出装置30
に搬送され収納される。釣銭が必要な場合は,その釣銭
の額が硬貨払出装置30によって自動的に算出されて硬貨
搬送装置33に送られ,この硬貨搬送装置33によって硬貨
取出口34に釣銭が取り出される仕組みである。
本願発明の紙幣搬送装置1にあっても,紙幣挿入口28
から挿入された紙幣9は,紙幣認識装置8によってその
額が検知され,その検知信号が硬貨払出装置30に送られ
る。そして,硬貨払出装置30で釣銭が算出されて硬貨搬
送装置33に搬出され,最終的に硬貨取出口34に搬送され
取り出されるものである。
〔発明の効果〕
このように本発明は,第一回転片を,紙幣認識装置か
らの正常紙幣信号によって搬送ベルトに当接するものと
すると共に,第二回転片を,紙幣認識装置による検知が
完了する以前の紙幣が到達しない箇所に設けているの
で,不正紙幣を噛み取り,誤って搬送してしまうことが
ないと共に,不正紙幣の送り戻しの弊害となることがな
い。これによって,不正紙幣を確実に送り戻すことが可
能である。
又,従来装置のように,搬送ベルトを正逆両方向に周
回させる必要がないので,両方向に周回させるための余
分の駆動源や駆動ローラおよびそれに付随する部品等が
不要で,その結果,安価で故障が少なく,又,点検修理
に要する労力も低減出来るという極めて優れた経済性を
発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を示す正面図,第2図は
その側面図,第3図はその平面図,第4図は第2図の部
分拡大図,第5図は本発明装置を組付けた料金収納装置
を示す構成図である。 符号の説明 1:紙幣搬送装置,2:搬送ベルト, 3:ローラ,3a:第一ローラ,4:ガイド体, 5:回転片,5a:第一回転片, 5b:第二回転片,6:板壁,7:開口部, 8:紙幣認識装置,9:紙幣, 10:揺動アーム,11:ソレノイド, 12:回転軸,13:側壁,14:突出壁, 15:駆動ベルト,16:枠体,17:ロッド, 18:連結片,19:軸片,20:回転検出装置, 21:回転体,22:フォトカプラー, 23:テンションローラ,24:料金収納装置, 25:券銭投入口,26:券銭分離装置, 27:硬貨選別装置,28:紙幣挿入口, 29:硬貨視認部,30:硬貨払出装置, 31:金庫,32:紙幣巻取装置, 33:硬貨搬送装置,34:硬貨取出口, 35:組付板,36:鍔部,37:固定片。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙幣認識装置(8)に隣接して設けられ,
    複数のローラ(3)によって周回される無端搬送ベルト
    (2)と,複数の回転片(5)との間で挟持して前記紙
    幣認識装置(8)から送られてきた紙幣(9)を搬送す
    る紙幣搬送装置(1)において, 前記複数の回転片(5)の内,前記紙幣認識装置(8)
    に最も近い回転片(5)である第一回転片(5a)を,該
    紙幣認識装置(8)からの正常紙幣検知信号によって前
    記搬送ベルト(2)に当接させると共に,搬送方向下流
    側からの搬送完了信号によって前記搬送ベルト(2)か
    ら離脱させ, 前記第一回転片(5a)の次に位置する第二回転片(5b)
    を,前記紙幣認識装置(8)による検知中の紙幣(9)
    が到達不可能な箇所に設置して成る紙幣搬送装置
    (1)。
  2. 【請求項2】第一回転片(5a)を,正常紙幣検知信号お
    よび搬送完了信号によって作動するソレノイド(11)に
    よって揺動させ,搬送ベルト(2)に当接および離脱さ
    せて成る請求項1記載の紙幣搬送装置(1)。
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JP7242403B2 (ja) * 2019-04-24 2023-03-20 日立チャネルソリューションズ株式会社 紙葉類搬送機構

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