JPH11223979A - 導電性ローラー及びその製造方法、並びに導電性ローラー成形用金型 - Google Patents

導電性ローラー及びその製造方法、並びに導電性ローラー成形用金型

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JPH11223979A
JPH11223979A JP2744798A JP2744798A JPH11223979A JP H11223979 A JPH11223979 A JP H11223979A JP 2744798 A JP2744798 A JP 2744798A JP 2744798 A JP2744798 A JP 2744798A JP H11223979 A JPH11223979 A JP H11223979A
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JP
Japan
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conductive
tube
roller
conductive roller
mold
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Application number
JP2744798A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mayuzumi
博志 黛
Nobutoshi Hayashi
信俊 林
Yukinori Nagata
之則 永田
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の固形ゴムの成形に起因する偏芯や接着
強度のバラ付き等の問題が生じない導電性ローラーを簡
易に製造できる方法、その方法により得た導電性ローラ
ー及びその方法に用いる金型を提供する。 【解決手段】 円筒金型23の内壁に導電性チューブ2
2を添装し、芯金20とチューブ22の間に液状ゴムを
注入し、発泡硬化させると同時にチューブ22内面とゴ
ムを接着させて発泡ゴムから成る基層と導電性チューブ
22から成る表層とを有する導電性ローラーを製造す
る。この金型は、円筒金型23と上部及び下部金型2
4、25を有し、チューブ23の内面と芯金20の外周
面により液状ゴム成形空間(円筒孔28)を構成でき、
下部金型25には液状ゴム注入口27が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子写真装
置における帯電ローラー、転写ローラー、現像ローラー
等の用途に使用される導電性ローラーを製造するための
方法、その方法により製造された導電性ローラー、及
び、その方法に用いる金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、転写式の電子写真装置の一例を
示す概略図である。この装置においては、画像担持体と
しての回転ドラム型の電子写真感光体(感光ドラム1)
が、矢示の時計方向に所定の周速度(プロセススピー
ド)をもって回転駆動される。また、帯電部材としての
帯電ローラ2は、所定の押圧力をもって感光ドラム1の
周面に圧接され、感光ドラム1の回転に従動して回転す
る。この帯電ローラー2に対し、不図示の帯電バイアス
印加回路によって所定の帯電バイアスが印加され、回転
する感光ドラム1の周面が所定の極性・電位に一次帯電
処理される。
【0003】この一次帯電処理面に対して、不図示の露
光装置により目的の画像情報が露光(L:スリット露光
・走査露光等)されて、感光ドラム1の周面に目的の画
像情報に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像
が、非磁性一成分現像方式の現像装置3により、トナー
画像として現像される。現像ローラ4には、不図示の現
像バイアス印加回路によって所定の現像バイアスが印加
される。また、この現像ローラー4に対するトナー塗布
ローラー5も備えられている。
【0004】一方、給紙カセット6から給紙ローラー7
により記録材としての転写材Pが1枚宛繰り出されて、
搬送ローラー8、レジストローラー9を経て、感光ドラ
ム1とこれに所定の押圧力をもって圧接させた転写ロー
ラー10との圧接ニップ部である転写部Nに、所定のタ
イミングで給送され、挟持搬送される。
【0005】転写ローラー10には、不図示の転写バイ
アス印加回路によって、所定の転写バイアスが所定のタ
イミングで印加される。そして、転写部Nを挟持搬送さ
れる転写材Pの表面側に、感光ドラム1の表面に形成担
持されているトナー画像が、順次静電力と押圧力にて転
写されていく。
【0006】トナー画像の転写を受けた転写材Pは、感
光ドラム1の面から分離され、搬送装置15で定着装置
16へ導入されてトナー画像の定着処理を受け、排紙ロ
ーラー17により、画像形成物(コピー、プリント等)
として排紙トレイ18に排出される。
【0007】また、転写材Pに対するトナー画像転写後
の感光ドラム1の面は、クリーニング装置11のクリー
ニングローラー12により残留トナーの除去を受け、ま
た除電ランプ13により除電露光14を受けて、物理的
・電気的に清掃されて繰り返して作像に供される。
【0008】このような電子写真装置において、帯電ロ
ーラー2や転写ローラー10としては、特開平3−79
66号公報、米国特許第5,034,777号明細書等に
記載のように、体積抵抗値が105Ωcm〜1015Ωc
m内にある半導電性領域の材料が用いられている。また
現像装置3においても、非磁性一成分現像方式では、上
述の帯電ローラー2や転写ローラー10と同様に、現像
ローラー4やトナー塗布ローラー5にも半導電性領域の
材料が用いられている。
【0009】また、これ以外にも、現在の電子写真装置
においては、感光ドラム1の転写残りトナーの除電や転
写材Pの除電等を目的とした部材について、半導電性領
域の材料が用いられてきている。
【0010】上述した電子写真装置に用いる帯電ローラ
ー2、転写ローラー10、現像ローラー4等の導電性ロ
ーラーは、感光ドラム1と接触して使用されるので、ロ
ーラーとの被接触体表面とのニップ巾を適正にすべく、
適度な弾性を保持する必要がある。そこで、ゴムや樹脂
などの弾性体中に、オイルや可塑剤等の軟化剤を添加し
た材料が用いられている。なお、これらの軟化剤は、一
般に移行性があり、感光ドラム1を汚染する場合がある
ので、必要に応じて上層に塗膜が形成されている。
【0011】このような導電性ローラーの製造方法とし
ては、固形ゴム、発泡剤、加硫剤等の混合物を混練り
し、クロスヘッドを装着した押し出し機によりチューブ
状に押し出し、加硫・発泡させ、得られた発泡チューブ
内に芯金を挿入し、表面を研磨することにより所望の形
状に成形して基層とし、この基層表面に導電性の表層材
を塗布し、導電性ローラーを得る方法がある。
【0012】しかし、この方法における導電性ローラー
の基層の表面は、発泡体を研磨することによりポーラス
な面となっているので、この基層上に表層を塗布形成し
ても最終的に表面の凹凸が残る。導電性ローラーの表面
が粗いと、感光ドラム1上にトナー残差や異物が付着し
ている場合、その当接の際にトナー残差や異物が導電性
ローラーと感光ドラム1との間に侵入し、局部的にその
接触を妨げる。さらに、帯電ローラー2の表面が粗い
と、帯電ローラー2に直流電圧と交流電圧の重畳電圧を
印加した場合、帯電ローラー2と感光ドラム1との間に
振動電界が形成され、劣端放電が多量に生じ、感光ドラ
ム1の表面が削れるなど、画像不良や装置寿命の低下の
原因となることがある。
【0013】そこで、表面が粗いことに起因する間題を
防ぐために、固形ゴム、発泡剤及び加硫剤等の混合物を
混練りし、この固形ゴム混合物をクロスヘッドを装着し
た押し出し機により芯金を中心に円筒形に押出し、さら
に円筒金型内部に固定・加熱して成形体を作製し、これ
を導電性ローラーの基層とし、ディッピング、ロールコ
ーター、刷毛塗り、スプレー等により表層材を塗工する
方法が提案されている。また、この基層上に導電性チュ
ーブを被覆することにより表層を形成し、導電性ローラ
ーを得る方法も提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような固形ゴムを用いた型内発泡による方法では、押し
出しの際にゴム材の中心に芯金を配置することが難し
く、また円筒金型の中心に芯金を固定したとしても、成
形過程でのゴム材の流動性が低いので得られる成形体は
偏芯していることが多く、発泡体の硬度や抵抗値も不均
一となり易く、これらが画像不良を発生する原因となっ
ている。
【0015】また、チューブを被覆する方法では、固形
ゴムとチューブ内面間の接着強度を向上させる目的で、
チューブ内面にプライマー処理やブラスト処理等の処理
が施されるが、接着強度のバラ付きや部分的な剥離現象
が生じてしまう。
【0016】本発明は、これら従来技術の課題を解決す
べくなされたものであり、発泡ゴムから成る基層と、導
電性チューブから成る表層とを有する多層ゴム製導電性
ローラーの製造方法において、表面が平滑で、偏芯が無
く、外径精度や空孔が整っており、基層とチューブ内面
間でエアー溜りが無く、基層とチューブ内面間の接着強
度が均一であり、ローラー全体にわたり物性が一様な導
電性ローラーを簡易に製造できる方法、その製造方法に
より得た導電性ローラー、及び、その製造方法に用いる
金型を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性ローラー
の製造方法は、円筒金型の内壁に導電性チューブを添装
し、該円筒金型内に導電性ローラーの芯金を挿入し、該
芯金と該チューブの間に液状ゴムを注入し、該液状ゴム
を発泡硬化させることにより該チューブ内面と該発泡ゴ
ムを接着させることを特徴とする、該チューブに被覆さ
れた導電性ローラーの製造方法である。
【0018】また、本発明の導電性ローラーは、上記本
発明の方法により製造された、液状ゴムから形成した発
泡ゴムから成る基層と、導電性チューブから成る表層と
を有することを特徴とする導電性ローラーである。
【0019】また、本発明の導電性ローラー成形用金型
は、上記本発明の方法に用いるための金型であって、円
筒金型と、該円筒金型の上部及び下部に備えられる上部
金型及び下部金型とを有し、該円筒金型の内壁には導電
性チューブが添装でき、該上部金型及び下部金型には導
電性ローラーの芯金を該円筒金型の同軸上に固定できる
担持部が形成され、該導電性チューブの内面と該芯金の
外周面により液状ゴムを発泡硬化させる空間である円筒
孔を構成でき、該上部金型及び下部金型の少なくとも一
方には該円筒孔内に液状ゴムを注入するための注入口が
形成されていることを特徴とする導電性ローラー成形用
金型である。
【0020】本発明においては、導電性弾性体(基層)
の原料として液状ゴムを使用するので、従来の固形ゴム
を使用した場合に比べて、偏心が無く、基層の肉厚が均
一となる。また本発明においては、この液状ゴムが発泡
・膨張・硬化して導電性チューブ内面と接着するので、
導電性チューブ内面との接着力が均一で且つ物性のムラ
が無く、表層剥離が生じ難くなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。
【0022】図1は、電子写真装置の帯電ローラーの用
途に用いられるローラーであって、本発明による導電性
ローラーの一実施形態を示す模式的断面図である。この
図に示す導電性ローラーは、円筒状芯金20の外周面
に、まず液状ゴムから形成したスポンジゴム(発泡ゴ
ム)から成る基層としての導電性弾性体21が均一の厚
みに設けられ、さらにこの導電性弾性体21の外周面に
表層としての均一厚の導電性チューブ22を設けた多層
ゴム弾性ローラーである。
【0023】なお、本発明は帯電ローラーに限定され
ず、例えば、転写ローラー、現像ローラーなど各種の導
電性ローラーに適用できる。また、各部のサイズ、例え
ば、導電性チューブ22の厚さ、導電性弾性体21の厚
さ等は、その用途や必要とされる物性などに応じて適宜
決定すればよい。
【0024】図2は、本発明による導電性ローラー成形
用金型(成形装置)の一実施形態を示す模式的断面図で
ある。この図に示す金型は、円筒状芯金20の外周面に
対して、所定の間隔で離間し且つその芯金20の外周面
を包囲する円筒金型23を有する。この円筒金型23の
内壁には、導電性チューブ22が添装できる構成になっ
ている。この円筒金型23の内面は、導電性チューブの
金型側表面にオイル、界面活性剤等の離型剤が付着する
ことを防ぐために、フッ素樹脂などにより内面処理して
あることが望ましい。
【0025】また、この円筒金型23の上下には、上部
金型及び下部金型である蓋体24、25が装着されてい
る。この蓋体24、25には、円筒金型23の同軸上
(同心上)に芯金20が固定されるように、凹部(芯金
担持部)が形成されている。上側の蓋体25には、外部
に連通するエア抜き用の開口路26が複数形成され、下
側の蓋体24には、外部に連通する液状ゴム注入口27
が複数形成されている。また、これら蓋体24、25
は、不図示の固定金型により円筒金型23に固定されて
いる。
【0026】この円筒金型23及び蓋体24、25にか
ら成る金型の内部は、導電性チューブ22の内面と芯金
20の外周面により、密閉空間としての円筒孔28が形
成される。この円筒孔28は、液状ゴムを発泡・膨張・
硬化させて基層としての導電性弾性体21を成形するた
めの空間となる。
【0027】次に、図2を参照しつつ、本発明の導電性
ローラーの製造方法の一実施形態について説明する。
【0028】まず、押出し成形等により導電性チューブ
22を作製する。この導電性チューブ22は、導電性ロ
ーラーの平滑で均一厚の表層を構成できるものであれ
ば、従来よりこの用途に使用されている各種導電性弾性
材料を使用できる。特に、ポリウレタン等の熱可塑性樹
脂に、カーボンブラック等の導電材を配合した材料が好
ましい。
【0029】次に、予め接着剤を塗布しておいた芯金2
0の端部を、下側の蓋体25の凹部に装着し、不図示の
固定金型により円筒金型23をこの蓋体25に固定す
る。次に、導電性チューブ22を円筒金型23の内壁に
添装する。ここで、芯金20の端部は上側の蓋体24に
装着し、固定金型により円筒金型23をこの蓋体24に
固定してもよい。また、導電性チューブ22は、蓋体2
4、25を固定する前に円筒金型23の内壁に添装して
もよい。
【0030】次に、上側の蓋体24を芯金20と円筒金
型23に装着し、不図示の固定金型により固定する。こ
の固定状態において、導電性チューブ22の上下の両端
は、それぞれ蓋体24、25の端部に密着しており、蓋
体24、25の端部と円筒金型23の内面において固定
されている。かくして、金型内部の円筒孔28は密閉空
間となる。
【0031】次に、例えば発泡剤や架橋剤等を含む液状
ゴムを、注入口27より円筒孔28内へ注入し、金型を
オーブンに入れて加熱することにより発泡硬化反応を生
じせしめ、これにより液状ゴムを発泡・膨張・硬化さ
せ、同時に導電性チューブ22の内面と接着させる。な
お、室温反応型の液状ゴムを使用する場合は、必ずしも
加熱手段は必要でない。
【0032】この液状ゴムは、従来使用されていた固形
ゴムとは異なり、所望の注型成形が可能な程度の流動性
を有するものであればよい。液状ゴムの粘度に関して
は、100,000cP以下が望ましい。それ以上だ
と、円筒孔内において発生したウエルドが硬化終了時点
でも残存したり、注型時点で型内面に添装した導電性チ
ューブに歪みを生じさせる等の問題が起る可能性があ
る。
【0033】この液状ゴムとしては、2個以上の活性水
素を含有するポリオールと、2個以上のイソシアネート
基を含有する化合物と、発泡剤とを含む発泡ウレタンゴ
ム形成用液状ゴムが好ましい。このような液状ゴムを用
いると、導電性チューブ22の内面との接着において、
イソシアネート基と導電性チューブ22の材料の反応基
との結合の寄与が加わり、接着力が更に強固なものとな
る。この場合、例えば、イソシアネート基と反応するこ
とが知られているアミノ基、カルボニル基、イソシアネ
ート基、水酸基などの官能基を含む化合物を導電性チュ
ーブ22の素材として用いればよい。
【0034】上述した2個以上の活性水素を含有するポ
リオールとしては、エーテル系ポリオールが好ましい。
この場合、加水分解に対する安定性の高い導電性ローラ
ーが得られる。
【0035】また、2個以上のイソシアネート基を有す
る化合物としては、一般的な軟質ポリウレタンフォーム
やウレタンエラストマーの製造に使用される各種ポリイ
ソシアネートを好適に使用できる。具体的には、例え
ば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4'−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)、これらイ
ソシアネートの混合物や変性物、プレポリマー等の各種
イソシアネートを好適に使用できる。
【0036】また、発泡剤としては、水が一般的であ
る。
【0037】また、液状ゴムには、必要に応じて、カー
ボンブラック、グラファイト等の炭素微粒子、酸化亜
鉛、酸化スズ等の金属酸化物などの導電粉、ポリアニリ
ン、ポリピロール等の導電性重合体、四級アンモニウム
塩、過塩素酸塩などのイオン導電性化合物を添加し、導
電性弾性体21の導電性を上げることもできる。ただし
このような導電材を添加すると、導電材の分散不良によ
り、抵抗ムラ、硬度ムラといった物性のムラをもたらし
たり、液状ゴムの粘度が増加することにより、液状ゴム
の本来の利点を損なう場合がある。そこで、先に述べた
エーテル系ポリオールと、2個以上のイソシアネート基
を含有する化合物と、発泡剤とを含む液状ゴムを用いれ
ば、導電材の添加無しでも適度な導電性を示し且つ低硬
度な導電性が得られ、物性の安定した導電性ローラーを
提供することもできる。
【0038】このような液状ゴムを発泡硬化させて導電
性弾性体21を成形した後、蓋体24、25を円筒金型
23より取り外す。最後に、円筒金型23から軸方向に
ローラを抜き出して、図1に示した導電性ローラーが得
られる。
【0039】このようにして得た導電性ローラーは、例
えば、図4に示した接触帯電装置に装着して使用でき
る。この接触帯電装置は、帯電ローラー2と電源33か
ら構成され、芯金20とドラム状電子写真感光体(感光
ドラム1)の基体38の間に所望の電流が流れるように
制御する。この感光ドラム1は、R方向に回転可能なド
ラム状基体38に、OPC、アモルファスシリコン、セ
レン、酸化亜鉛等の感光体39を覆接した構造を有す
る。また、その形状はドラム状に限らず、例えば、ベル
ト状、シート状等でもよい。帯電ローラー2は感光体3
9に当接し、且つ所望のニップ部40を構成でき、また
電源33を介して感光体39と接続された電気回路が構
成されている。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0041】<実施例1>図1に示した構成の電子写真
装置の帯電ローラー2を、図2に示した金型を用いて、
以下のようにして作製した。
【0042】まず、チューブ材料として、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂100重量部、導電材としてカーボンブラ
ック10重量部を配合し、これを押出し成形して、外形
10mm、肉厚250μmの導電性チューブ22を得
た。
【0043】次に、芯金20の外周面に約10mm離間
して包囲する円筒金型23を用い、予め接着剤が塗布さ
れた芯金20の端部を蓋体25に装着し、円筒金型23
を蓋体25に固定した。次に、導電性チューブを円筒金
型23の内壁に添装し、蓋体24を芯金部材20と円筒
金型23に装着し、固定した。
【0044】一方、2個以上の活性水素を含有するポリ
オールとしてエステル系ポリオール100重量部と、導
電材としてカーボンブラック10重量部を予め混合し、
粘度50000センチポイズの混合液を得た。次いで、
2個以上のイソシアネート基を有する化合物としてイソ
シアヌレート変性トリレンジイソシアネート(TDI)
40重量部、触媒としてトリエチルアミン0.5重量
部、及び、発泡剤として水2重量部をスタティックミキ
サーにより混合し、液状ゴムを得た。
【0045】この液状ゴムを、注入口27より円筒孔2
8へ注入した。この金型を、オーブンに入れて100℃
で30分加熱し、発泡・膨張・硬化させると共に、チュ
ーブ23の内面と接着させ、発泡ウレタンゴムから成る
導電性弾性体21を成形した。この後、蓋体24、25
を円筒金型23より取り外し、最後に円筒金型23より
軸方向にローラを抜き出して、導電性ローラーを得た。
【0046】この導電性ローラーの表面粗さRzは1.
1μm、抵抗値は6.0×106Ω、表層接着強度(導電
性チューブと弾性体との接着力)は88mg、加水分解
性試験による結果(硬度変化率)は3%であった。
【0047】この抵抗値は、ローラーを円柱状の金属ド
ラムに当接させ回転させた状態で、導電性基体と金属ド
ラム間に直流100Vの電圧を印加し、金属ドラムと直
列に接続した抵抗体にかかる電圧を測定することにより
求めた。
【0048】また、表層接着強度は、ローラーを5mm
の幅で切断し、チューブ層を弾性体に対し90゜の角度
で引き上げた時の荷重により測定した。
【0049】また、加水分解性試験は、導電性ローラー
のスポンジ部(導電性弾性体21)のみを切断により取
り出し、80℃の純水に2日間浸した後、減圧により水
分除去して、開放状態で1日放置して室内状態になじま
せた後、硬度変化率を測定した。
【0050】さらに、この導電性ローラーを、図4に示
した接触帯電装置に帯電ローラーとして装着し、ハーフ
トーン画像により抵抗ムラを評価した。本実施例では、
芯金20と基体38の間に500μAの電流が流れるよ
うに制御し、また感光ドラム1として、OPCの感光体
39を覆接した感光ドラムを使用し、また−670Vの
直流電圧に500HZの交流電圧を変化させながら重畳
したものを印加し、また感光体ドラム1の周速度は50
mm/secとした。このような条件下で抵抗ムラを評
価したところ、異常画像の発生が無く、良好な画像が得
られた。その結果を表1に示す。
【0051】<実施例2>液状ゴムの材料として、2個
以上の活性水素を含有するポリオールとして粘度900
センチポイズのエーテル系ポリオール100重量部、2
個以上のイソシアネート基を有する化合物としてイソシ
アヌレート変性TDI40重量部、触媒としてトリエチ
ルアミン0.5重量部、及び発泡剤として水2重量部を
使用したこと以外は、実施例1と同様にして導電性ロー
ラーを作製した。
【0052】この導電性ローラーの表面粗さRzは1.
3μm、抵抗値は6.2×106Ω、表層接着強度は92
mg、加水分解性試験による結果は0.1%であった。
さらに、実施例1と同様にして抵抗ムラを評価したとこ
ろ、導電性ローラーは異常画像の発生が無く、良好な画
像が得られた。その結果を表1に示す。
【0053】
【表1】 なお、表1における「画像評価」は、抵抗ムラによる黒
/白の斑点(いわゆる砂地画像)が目視試験により画像
に観察されなければ○、観察されれば×、と評価した。
【0054】以上の実施例1及び2の結果から、エステ
ル系ポリオールを含む液状ゴムを用いた場合(実施例
1)も、エーテル系ポリオールを含む液状ゴムを用いた
場合(実施例2)も、共に良好な画像を形成できること
が分かる。さらに、加水分解性試験より、エーテル系ポ
リオールを含む液状ゴムを用いた場合(実施例2)は、
加水分解に対してより良好であり、長期にわたり安定的
に良好な物性を維持できることが分かる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、表面が平滑で、偏芯が
無く、外径精度が整っており、且つ空孔の整った導電性
ローラーを簡易に製造できる。さらに、基層とチューブ
内面間でエアー溜りが無く、基層とチューブ内面間の接
着強度が均一で、ローラー全体にわたり物性が一様な導
電性ローラーを簡易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導電性ローラーの一実施形態を示
す模式的断面図である。
【図2】本発明による導電性ローラー成形用金型(成形
装置)の一実施形態を示す模式的断面図である。
【図3】転写式の電子写真装置の一例を示す概略図であ
る。
【図4】本発明による導電性ローラーを用いた接触帯電
装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラー 20 芯金 21 導電性弾性体 22 導電性チューブ 23 円筒金型 24、25 蓋体(上部金型、下部金型) 26 開口路 27 液状ゴム注入口 28 円筒孔 33 電源 38 基体 39 感光体 40 ニップ部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒金型の内壁に導電性チューブを添装
    し、該円筒金型内に導電性ローラーの芯金を挿入し、該
    芯金と該チューブの間に液状ゴムを注入し、該液状ゴム
    を発泡硬化させることにより該チューブ内面と該発泡ゴ
    ムを接着させることを特徴とする、該チューブに被覆さ
    れた導電性ローラーの製造方法。
  2. 【請求項2】 液状ゴムが、2個以上の活性水素を含有
    するポリオールと、2個以上のイソシアネート基を含有
    する化合物と、発泡剤とを含む請求項1記載の導電性ロ
    ーラーの製造方法。
  3. 【請求項3】 2個以上の活性水素を含有するポリオー
    ルが、エーテル系ポリオールである請求項2記載の導電
    性ローラーの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか一項記載の方法に
    より製造された、液状ゴムから形成した発泡ゴムから成
    る基層と、導電性チューブから成る表層とを有すること
    を特徴とする導電性ローラー。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか一項記載の方法に
    用いるための導電性ローラー成形用金型であって、円筒
    金型と、該円筒金型の上部及び下部に備えられる上部金
    型及び下部金型とを有し、該円筒金型の内壁には導電性
    チューブが添装でき、該上部金型及び下部金型には導電
    性ローラーの芯金を該円筒金型の同軸上に固定できる担
    持部が形成され、該導電性チューブの内面と該芯金の外
    周面により液状ゴムを発泡硬化させる空間である円筒孔
    を構成でき、該上部金型及び下部金型の少なくとも一方
    には該円筒孔内に液状ゴムを注入するための注入口が形
    成されていることを特徴とする導電性ローラー成形用金
    型。
  6. 【請求項6】 注入口は、下部金型に形成されている請
    求項5記載の導電性ローラー成形用金型。
JP2744798A 1998-02-09 1998-02-09 導電性ローラー及びその製造方法、並びに導電性ローラー成形用金型 Pending JPH11223979A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008164791A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Canon Chemicals Inc 導電性ローラの製造方法、現像ローラ及び画像形成装置
JP2010282236A (ja) * 2010-09-27 2010-12-16 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置およびプロセスカートリッジ

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