JPH11114978A - 導電性発泡体ローラ製造方法 - Google Patents

導電性発泡体ローラ製造方法

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JPH11114978A
JPH11114978A JP9278736A JP27873697A JPH11114978A JP H11114978 A JPH11114978 A JP H11114978A JP 9278736 A JP9278736 A JP 9278736A JP 27873697 A JP27873697 A JP 27873697A JP H11114978 A JPH11114978 A JP H11114978A
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JP
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heating
temperature
roller
conductive foam
heating means
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JP9278736A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Nishimura
芳明 西村
Atsushi Murata
淳 村田
Hiroshi Mayuzumi
博志 黛
Akinari Kume
昭也 久米
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気泡径のバラツキが少なく、かつ圧縮歪みの
少ない導電性発泡体ローラの製造方法を提供すること。 【解決手段】 芯金、及び加硫した導電性発泡体を必須
部材として構成される導電性発泡体ローラを得る製造法
において、加硫発泡前の未加硫未発泡体である原料組成
物を該芯金に組込めるように成形し、該成形物の加熱手
段として直接加圧水蒸気で加熱する加硫缶を用い、加硫
缶内に加圧水蒸気を入気して設定加熱温度になるまでの
平均昇温速度を50〜320℃/分に制御することを特
徴とする導電性発泡体ローラ製造方法の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローラ製造方法の
加熱法に関し、特に複写機、レーザビームプリンター、
LEDプリンターなどの電子写真や電子写真製版システ
ムなどに利用する発泡体ローラの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真装置などには、帯電ロー
ラ、現像ローラ、転写ローラなどが使用されている。こ
れらのローラは図1に示すようにローラ本体1から芯金
2の一部が突出した形態をなし、ローラ本体1は、像担
持体などに均一に圧接させるために、ゴム、エラストマ
ーなどの発泡体で構成された弾性体より形成されてい
る。
【0003】また、バイアス電圧を印加して、被帯電体
を帯電させるために、導電性を発泡体に付与したローラ
が多く使用されている。またこの導電性発泡体の上に導
電性の塗料を塗工することによってローラ抵抗を調節し
て用いる2層ローラものもある。
【0004】図2に、これらのローラを用いた電子写真
装置の構成を模式的に断面図で示した。画像形成プロセ
スについて説明すると3は被帯電体としての像担持体で
あり、アルミニウムを用いた導電性の基体層とその外周
面に形成した光導電層の二層からなるドラム型の電子写
真プロセスに用いる感光体である。4はこの感光体に接
し、感光体面を所定の電位に一様に帯電させる帯電部材
であり、本例はローラ形状のものを示す。
【0005】この帯電ローラ4は、中心部の芯金と、そ
の外周に形成した導電性弾性体の層からなる。この帯電
ローラ4をバネなどの圧接手段で感光体3に所定の圧接
力をもって圧接され、感光体3の回転に伴い従動回転す
る。また、この芯金部に直流+交流バイアスを印加する
ことで感光体3を所定の電位に接触帯電される。つま
り、良好なコピー画像を得るためには、均一な接触状態
と、導電性が必要になる。帯電ローラ4で所定の電位に
帯電された感光体3の表面が、レーザー、LEDなどの
露光手段5によって画像情報を露光されることによっ
て、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0006】次いで、その潜像の感光体3に圧接された
現像手段(現像ローラ)6によってトナー画像として可
視像化する。次に、導電性発泡体からなる転写ローラ8
にバイアス電圧をかけ転写材7の裏からトナー11と逆
極性の帯電を行うことで感光体3の表面のトナー画像が
転写材7の表面側に転写される。トナー画像の転写を受
けた転写材7は感光体3から分離され、定着部材9によ
って熱、圧力で固着される。また、像転写後の感光体3
は表面はクリーニング手段10で転写時の残留トナーな
どの付着物の除去を受けて清浄面化され、繰り返し作像
に供される。
【0007】これらのローラを製造するとき未加硫のゴ
ム材料を加硫・発泡させる加熱法として、熱盤プレスを
用いた金型成形加硫、加硫缶を用いた直接蒸気加硫、熱
風加硫、マイクロ波加硫などがあるが、金型成形加硫、
熱風加硫では均一に熱をゴム材料へ伝えにくく均一な発
泡体を得にくい、金型の出し入れによる冷却で熱がゴム
材料へ伝えにくく発泡が加硫により進み微細な気泡を得
にくい、またマイクロ波加硫は極性をもつポリマーには
有効であるが材料に制限があるなどの問題点がる。その
ため均一な熱がかかる加硫缶を用いた直接蒸気加硫が知
られている。
【0008】直接加圧水蒸気で加熱する加硫缶を用いて
加硫・発泡して製造されるこれらのローラは、ポリマー
に導電性カーボン、発泡剤などを均一に練り込み、練ら
れた材料を押出し成形により円筒状の未加硫成形体に
し、この未加硫成形体を加熱により加硫・発泡させた円
筒状成形体の筒孔に芯金を圧入し、円筒状発泡体の外径
を円筒研磨をして得られる。また導電性発泡体の上に導
電性の塗料を塗工する場合はロールコータ、ディピング
などで導電性の塗料を塗工して得られる。
【0009】しかしながら、従来の直接加圧水蒸気で加
熱する加硫缶で未加硫のゴム材料を加硫・発泡して製造
された導電性発泡体ローラは、加硫ロットにより気泡径
がバラツクことがある。1本のローラ内で気泡径がバラ
ツクとローラ硬度がバラツキ像担持体などに均一に圧接
できなくなったり、ローラ硬度が高いと帯電部材に交流
バイアスを印加して使用する場合電界強度の変化に伴う
帯電部材と感光体との間の振動によって発生する帯電音
を小さくすることができないことが問題になっている。
【0010】また導電性発泡体ローラを感光体などに圧
接したまま長期間放置すると、圧接時の変形状態からな
かなかもとに戻らない圧縮永久歪みが生じる。
【0011】例えば、感光体との長期における圧接によ
り圧縮永久歪みが生じたローラを用いて感光体表面に帯
電を行うと、圧縮永久歪みを生じた部分と感光体とのニ
ップ幅は通常のニップ幅より広くなるため、接触面積が
拡大することによって感光体へ電流が多く流れる。この
ように圧縮永久歪みが悪いと瞬間的に多くの電流が流れ
たしまうことにより圧縮永久歪みを生じた部分では画像
不良が発生するなど導電性発泡体ローラとして致命的な
欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みなされたもので気泡径のバラツキが少
なく、かつ圧縮歪みの少ない導電性発泡体ローラの製造
方法を提供することを目的にしたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは上記課題
を解決するために鋭意検討を行った。従来加硫について
は加硫温度のみに注目されていたが、温度以外に加熱し
て加硫する際の昇温速度が発泡体のセル径やそのバラツ
キに大きく影響することを発見して本発明に到達したも
のである。即ち、本発明は以下の発明及び実施態様を包
含する。
【0014】 芯金、及び加硫した導電性発泡体を必
須部材として構成される導電性発泡体ローラを得る製造
法において、加硫発泡前の未加硫未発泡体である原料組
成物を該芯金に組込めるように成形し、該成形物の加熱
手段として直接加圧水蒸気で加熱する加硫缶を用い、加
硫缶内に加圧水蒸気を入気して設定加熱温度になるまで
の平均昇温速度を50〜320℃/分に制御することを
特徴とする導電性発泡体ローラ製造方法。
【0015】 記載の加熱(以下第1の加熱手段と
する)の後、さらに第1の加熱手段の温度より少なくと
も温度が高い第2の加熱手段で加熱することを特徴とす
る導電性発泡体ローラの製造方法。
【0016】 第1の加熱手段での加熱温度が135
〜170℃であるまたは記載の導電性発泡体ローラ
の製造方法。
【0017】 第2の加熱手段での加熱温度が140
〜220℃である記載の導電性発泡体ローラの製造方
法。
【0018】 加硫発泡前の未加硫未発泡体がポリマ
ー原料、導電性物質、発泡剤および加硫剤を少なくとも
含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の
導電性発泡体ローラの製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。
【0020】本発明で使用されるポリマー原料として
は、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体)、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、S
BR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロロプレ
ン)、NBR(アクリルニトリルブタジエンゴム)、シ
リコンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムな
どのゴム;RB(ブタジエン樹脂)、SBS(スチレン
−ブタジエン−スチレンエラストマー)などのポリスチ
レン系高分子材料;ポリオレフィン系高分子材料;ポリ
エステル系高分子材料;ポリウレタン系高分子材料;R
VCなどの熱可塑性エラストマーやポリウレタン、ポリ
スチレン、PE,PP,PVC,アクリル系樹脂、スチ
レン酢酸ビニル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体などの高分子材料などやこれらゴム、エラス
トマー、樹脂の混合物を用いることができる。
【0021】また、前記ポリマー原料に添加される導電
性物質としては、導電性カーボンブタック、TiO2
SnO2 ,ZnO,SnO2 とSb25 の固溶体など
の金属酸化物、Cu,Agなどの金属粉などが挙げら
れ、前記ポリマー原料100重量部に対して5〜200
重量部添加する。
【0022】発泡剤としては有機発泡剤例えばA.D.
C.A(アゾジカルボンアミド)系、D.D.T(ジニ
トロソベンタメチレンテトラアミン)系、T.S.H
(P.トルエンスルホニルヒドラジド)系、O.B.
S.H(オキシビスベンゼンスルフェニルヒドラジド)
系などが挙げられる。その添加量は前記ポリマー原料1
00重量部に対して5〜30重量部である。また加硫剤
としては、硫黄、金属酸化物、有機過酸化物などが挙げ
られ、前記ポリマー原料100重量部に対して0.5〜
10重量部添加する。
【0023】また加硫促進剤としてチアゾール系、スル
フェンアミド系、チウラム系、カルバメート系などが挙
げられる。その他公知の無機充填剤、プロセスオイルな
どが適宜添加される。
【0024】次に、加熱手段として均一な加熱が可能で
あり、また熱伝導率が良好であることから、直接加圧水
蒸気で加熱する加硫缶を用い、設定加熱温度は140℃
〜170℃の範囲が好ましく設定加熱時間15分〜40
分の範囲が好ましい。
【0025】前記設定加熱温度にするために、加硫缶に
加圧水蒸気を入気し缶内の温度を上昇されるとき、1分
毎当たりの平均温度上昇を平均昇温速度と呼び、前記平
均昇温速度を50〜320℃/min程度、好ましくは
50〜205℃/minになるように制御することが肝
要である。
【0026】その理由として未加硫の原料組成物を加熱
させ加硫・発泡した発泡体を得るとき、適切な発泡をし
たときに加硫が進んでないと、気泡壁が破壊し発生ガス
が発泡体の外へ逃げて発泡による膨張が若干小さい発泡
体になるとか、気泡径が大きくバラツキのある発泡体に
なってしまう。一方、発泡より加硫が先行し過ぎると気
泡径は小さくなるが、発泡による膨張が少なく低硬度な
発泡体ができない。
【0027】つまり適切な発泡と加硫のバランスをとる
ことにより、低硬度で気泡径のバラツキがなくかつ気泡
壁が破壊されてないと緻密な気泡をもった発泡体を得る
ことができる。
【0028】また、発泡体の気泡は加硫工程の加硫缶内
に加圧水蒸気が入気され加硫缶内の温度が上昇し始めて
から設定温度までの平均昇温速度を制御することが重要
である。本発明の製造方法においては、設定加熱温度に
なってからの加熱時間だけでなく加硫缶への加圧水蒸気
の入気時点から設定温度になるまでの到達時間に着目し
て、入気時における平均昇温速度を制御することによ
り、加熱の初期段階(設定加熱温度になるまでの間)で
未加硫の原料組成物に一定の熱量を変えて与えることが
できることを見出した。
【0029】加硫内の平均昇温速度が発泡と加硫のバラ
ンスに対して適切でないとき、つまり昇温スピードが遅
く加硫が遅れる場合気泡径が大きくなったりあるいは気
泡間同士がつながって連泡状になったりして硬度が低く
なり気泡径のバラツキを引き起こしてローラ硬度がバラ
ツキ要因となる。一方あまり平均昇温速度が早く加硫が
先行し過ぎる場合気泡径が小さくなり硬度が高くなる傾
向になる。
【0030】また、特に昇温速度が遅く加硫が遅れる場
合、気泡壁の破損あるいは微少な亀裂により気泡壁の強
度が低下したり、さらに気泡間同士がつながって連泡状
になり、発泡体ローラを感光体に圧接したまま長期間放
置すると、圧接により発泡体が圧縮され気泡中の気体が
押出されて体積が減少するため圧接時の変形状態からな
かなか元に戻らない圧縮永久歪みが生じる原因となると
考えられる。特に導電性発泡体ローラは導電性物質とし
て導電性の金属酸化物または金属粉など多量の充填剤を
含有させると発泡体の気泡壁が脆くなり亀裂が入りやす
い場合がある。
【0031】加硫缶内に加圧水蒸気が入気され加硫缶内
の温度が上昇し始め設定温度までの平均昇温速度を制御
することが重要である。
【0032】また、第1の加熱手段で未加硫で未発泡の
成形物を加硫発泡させて発泡体の気泡壁をほぼ形成させ
る。本発明の方法では第1の加熱手段のみでも良いが、
好ましくは第1の加熱手段よりも高温の第2の加熱手段
で加熱する。第2の加熱手段は第1の加熱手段より5〜
60℃高い温度が好ましく、140〜220℃であり、
加熱時間は10〜120分程度である。
【0033】第2の加熱手段については主要な加硫は終
わっているので、特に特定の加熱手段とする必要はな
く、ローラが該温度にすることのできるものであれば良
い。
【0034】第1の加硫缶による加熱手段の後、さらに
第2の加熱手段で加熱することにより加硫剤、発泡剤な
どの残分を十分に反応させたり、第1の加熱手段の温度
以上で反応する未反応分も反応させることができる。そ
のためよりタイトで加硫が均一な発泡体を得ることがで
きる。
【0035】
【実施例】
実施例1 以下本発明の実施例を詳細に説明する。
【0036】ポリマー原料としてEPDM 100部、
導電性物質として導電性カーボンブラック15部、発泡
剤としてOBSH 10部、加硫剤として硫黄2部、プ
ロセスオイル50部、加硫促進剤としてメルカプトベン
ゾチアゾール2部、を周知の方法で混練り機で均一に練
り込み、混練りされた材料を押出し機により円筒状の未
加硫成形体にして最終製品として必要な寸法にする。
【0037】次に、本発明における第1の加熱手段であ
る加硫缶の加熱温度を設定して加硫缶内の温度が上昇す
る速度を制御する方法を詳細に説明する。図3は第1の
加熱手段である加硫缶内の温度と時間との関係と示した
ものである。T1は加硫缶内に水蒸気が入気して設定加
熱温度160℃になるまでの時間であって温度を検知し
て蒸気圧により設定加熱温度160℃になるまで温度が
上昇する速度を制御している。T1はそのときの加硫缶
内の温度である。T2は設定加熱温度160℃を保持す
る加熱時間30分である。加熱時間終了までは温度を検
知して蒸気圧により温度が一定になるようにして加圧蒸
気で円筒状の未加硫成形体の加硫・発泡を行い、加熱時
間終了後は水蒸気を排気弁により排出して発泡体を取り
出した。T3は設定加熱温度の終了から加硫缶内の蒸気
圧力がゲージ蒸気圧でほぼ0Kgf/cm2 になるまで
の時間が示している。
【0038】次に、表1の実施例1、実施例2、比較例
1に示すような平均昇温速度で製造した円筒状発泡体の
筒孔に導電性の接着剤が塗られた芯金を圧入・接着し、
周知な方法で円筒状発泡体の外径を円筒研磨をして塗工
前の帯電ローラを得た。
【0039】表1の本実施例1、実施例2、比較例1の
平均昇温速度において発泡体の気泡径がバラツキ、硬度
を比較した。
【0040】
【表1】
【0041】表1より明らかなように平均昇温速度が遅
い場合は1本のローラでの硬度のバラツキが大きい。平
均昇温速度が早くなるとローラ硬度が高くなる傾向にあ
るが気泡径が小さくまた硬度のバラツキがないので適宜
昇温速度を選択して望ましいローラの物性にすることが
できる。
【0042】次に、実施例1、実施例2、比較例1で得
られた導電性発泡体の研磨ローラに周知な方法であるデ
ィピングでポリウレタン溶液に導電性SnO2 を分散し
た導電性の塗料を120μm塗工して塗工後加熱し2層
構成の帯電ローラを得た。仕上り寸法は芯金径φ6m
m、外径φ12mm、芯金長260mm、ゴム長240
mmであった。実施例1、実施例2は塗工後の表面層に
欠陥は見つけられなかったが気泡径が大きくバラツキの
ある比較例1では表面層にピンホール状の欠陥が発生し
ていた。
【0043】また、実施例1、実施例1、比較例1の研
磨ローラを塗工した帯電ローラの圧縮永久歪み量を測定
するために、図4に示すように、芯金端部12に500
gの荷重を両端に加え、φ22mmの感光体13を圧接
させて、30日間放置した。なお、このときの温度・湿
度は、40℃、90%とした。
【0044】次に、これら帯電ローラを感光体13より
取り外し、図5に示すように帯電ローラのローラ本体1
4と感光体との圧接部の変形量つまり圧縮永久歪みの量
15を求めた結果は、表2に示す通りであった。
【0045】
【表2】
【0046】次に、これらの帯電ローラを用いて、実際
に出力される画像の評価を行った結果を表2に合わせて
示した。画像評価は、前述した画像形成プロセスにおい
て上記のように作られた本発明の帯電ローラを感光体面
に対して総圧1Kgで押し当てて配置し、AC帯電方式
(印加電圧DC−700V、AC500Hz2Kvの正
弦波)でありプロセススピード(OPC感光体の周速
度)は24mm/秒で、A4サイズの転写材で4枚/粉
の通紙スピードで解像度300DP」(DP」は1イン
チ当たりの画素数)をもつLBPで画像の評価(1)を
行った。
【0047】画像評価は、ハーフトーンで行い、○は帯
電ローラの変形に起因するムラ画像不良が、全く発生し
ないものであり、×は帯電ローラの変形の箇所で画像不
良が発生し、また表面欠陥に起因する黒ポチ状の画像不
良が発生するものであり、××は上記画像不良がさらに
激しく発生したものである。
【0048】実施例1及び実施例2の平均昇温速度の場
合は画像不良がなく、また変形量の小さなローラが得ら
れた。比較例1のように昇温スピードが遅いと連泡が多
く気泡壁に破壊、亀裂が入り圧縮歪みに起因する画像不
良が発生した。
【0049】平均昇温速度が速いと帯電音は大きくなる
傾向にある。
【0050】実施例3、4、5 次に、第1の加熱手段により第2の加熱温度が高い例と
して熱風加熱方法で加硫缶より容易に高い加熱温度を得
られる。第2の加熱手段の例として実施例1の第1の加
熱手段で得られた円筒状発泡体を熱風炉で表3に示す加
熱条件で追加加熱した。実施例5は第1の加熱手段の温
度でさらに90分追加加熱した。
【0051】得られた円筒状発泡体を実施例1と同様に
2層構成の帯電ローラに作った。実施例1と同様にロー
ラの変形量、画像評価(1)を評価し、新たに画像評価
(2)も評価した。画像評価(2)が画像評価(1)と
特に異なるところはプロセススピード(OPC感光体の
周速度)は96mm/秒で、A4サイズの転写材で16
枚/分の通紙スピードで解像度600D.P.Iをもつ
通紙スピードが速く高解像度のLBPで評価した点であ
る。
【0052】また、この帯電ローラの導電性の均一性を
評価するため、図6に模式的に示した方法を用いて抵抗
の測定を行った。帯電ローラ16をアルミドラム17に
圧接し回転した状態で帯電ローラの芯金部に直流電圧1
00Vを電源18を用いて印加させアルミドラムに直列
に接続した抵抗19にかかっている電圧から帯電ローラ
の周方向の抵抗ムラを求めた。その抵抗の最大値と最小
値の比(最大値/最小値)を表3中に抵抗ムラとして示
した。
【0053】
【表3】
【0054】その結果、表3で第2の加熱手段のない実
施例1及び実施例1のローラをさらに同じ温度で加熱を
延長した実施例5と実施例3、実施例4を比べると、圧
縮永久歪みに起因する画像不良の発生レベルが画像評価
(1)やLBPの通紙スピードが速くなったり高解像度
になるような画像評価(2)では差はなかったが、第2
の加熱手段を付加した実施例3及び実施例4はローラ変
形量および抵抗ムラが改善されている。また比較例1は
画像評価(1)が不良で、特に画像評価(2)ではさら
に画像不良が激しかった。
【0055】以上のように第2の加熱手段を付加するこ
とで、製造面でも安定してより好ましい帯電ローラを得
ることができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のローラの
製造方法を用いて未加硫のゴム材料を加硫・発泡して製
造された導電性発泡体ローラは、硬度バラツキが少なく
なる。またAC帯電方式の帯電ローラとして用いると帯
電音を低減できる。また導電性発泡体ローラを感光体な
どに圧接したまま長期間放置しても、圧接時の変形状態
からなかなか元に戻らない圧縮永久歪みが少なくなり圧
縮永久歪みに起因する部分的な画像ムラを発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性発泡ローラの概略構成図である。
【図2】電子写真装置の構成を説明する側面図である。
【図3】本発明の昇温スピードの制御方法を説明する図
である。
【図4】圧接放置を説明する図である。
【図5】ローラと感光体との圧接部の変形量を説明する
図である。
【図6】抵抗ムラを測定する装置の図である。
【符号の説明】
1,14 ローラ本体 2 芯金 3,13 感光体 4 帯電ローラ 6 現像ローラ 7 転写材 8 転写ローラ 9 定着部材 10 クリーニング手段 11 トナー 12 芯金端部 15 圧縮永久歪み量 16 帯電ローラ 17 アルミドラム 18 電源 19 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/16 103 G03G 15/16 103 // B29K 105:04 B29L 31:32 (72)発明者 久米 昭也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯金、及び加硫した導電性発泡体を必須
    部材として構成される導電性発泡体ローラを得る製造法
    において、加硫発泡前の未加硫未発泡体である原料組成
    物を該芯金に組込めるように成形し、該成形物の加熱手
    段として直接加圧水蒸気で加熱する加硫缶を用い、加硫
    缶内に加圧水蒸気を入気して設定加熱温度になるまでの
    平均昇温速度を50〜320℃/分に制御することを特
    徴とする導電性発泡体ローラ製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加熱(以下第1の加熱手
    段とする)の後、さらに第1の加熱手段の温度より少な
    くとも温度が高い第2の加熱手段で加熱することを特徴
    とする導電性発泡体ローラの製造方法
  3. 【請求項3】 第1の加熱手段での加熱温度が135〜
    170℃である請求項1または2記載の導電性発泡体ロ
    ーラの製造方法。
  4. 【請求項4】 第2の加熱手段での加熱温度が140〜
    220℃である請求項2記載の導電性発泡体ローラの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 加硫発泡前の未加硫未発泡体がポリマー
    原料、導電性物質、発泡剤および加硫剤を少なくとも含
    むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の導
    電性発泡体ローラの製造方法。
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