JP2005178027A - ゴムローラの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
電子写真装置等に用いるゴムローラを、凹み等の欠陥が無く、かつ表面粗さが良い低硬度なゴムローラを、低コストでかつ安定して製造する方法を提供する。
【解決手段】
芯金上に形成された未加硫未発泡層および未加硫非発泡層を積層して一体的に押出し、原料ゴムローラを得、次いで金型内で加硫・発泡をして、芯金の外周面上に発泡ゴム層、さらに該発泡ゴム層の外周面上に非発泡ゴム層を設けてなるゴムローラを製造するに際し、該未加硫非発泡層の加硫速度が該未加硫未発泡層の発泡速度よりも遅くする。なお、原料で調節しても、芯金側からの加熱によっても良い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真プロセスを利用した画像形成装置に用いる帯電・転写ローラ、現像ローラ、あるいは搬送ローラ、定着ローラ、中間転写体等に用いるゴムローラの製造方法、該製造方法で製造されたゴムローラ及びそのゴムローラを組み込んでなる画像形成装置に関する。
従来、電子写真プロセスにおいて、帯電・転写プロセスはコロナ放電を利用して行ってきた。しかし、コロナ放電時にオゾンが発生する、また、オゾン等は感光体表面の劣化を進行させてしまう、ワイヤーの汚れが画像に影響し、画像白抜けや黒スジを生じる等の問題があった。
こうした欠点を補うために、従来から接触帯電・転写の手法が多く研究されている。図7は、接触帯電・転写部材を用いた電子写真装置の構成を模式的に示したものである。図において、1は被帯電体としての像担持体であり、アルミニウムを用いた導電性の基体層とその外周面に形成した光導電層の二層からなるドラム型の電子写真プロセスに用いる感光体である。2はこの感光体1に接し、感光体1表面を所定の電位に一様に帯電させる帯電部材であり、本例ではローラ形状のもの(帯電ローラ)を示した。
この帯電ローラ2は、中心部の芯金と、その外周に形成した導電性弾性体の層からなる。この帯電ローラ2はバネ等の圧接手段で感光体1に所定の圧接力をもって圧接され、感光体1の回転にともない従動回転する。また、この芯金部に直流+交流(又は、直流のみ)バイアスを印加することで感光体1を所定の電位に接触帯電する。つまり、良好なコピー画像を得るためには、均一な接触状態と、導電性が必要になる。帯電ローラ2で所定の電位に帯電された感光体1の表面が、レーザー、LED等の露光手段3によって画像情報を露光されることによって、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
次いで、その潜像を現像手段4によってトナー画像として可視像化する。このトナー画像は、転写部材6によって転写材5の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで感光体1の表面のトナー画像が転写材5の表面側に転写される。トナー画像の転写を受けた転写材5は感光体1から分離され、定着部材7によって熱圧力で固着される。また、像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段8で転写時の残留トナー等の付着物が除去されて清浄面化され、くり返し作像に供される。
こうした帯電、転写、現像部材等に用いられるローラは、両端において回転可能に支持される芯金と、芯金の周囲に円柱状に設けられた導電性の弾性体によって構成される。このようなローラに用いられる導電性弾性体には、交流成分を印加したことに起因する帯電音を抑制するためや、感光体を傷つけること無きよう、硬度が低い発泡体に導電粒子を分散させる等して、抵抗を調整したものを用いることが多い。
しかし、発泡体表面のように表面粗さが粗く、感光体との接触が不均一であると、導電性が不均一になり、例えば帯電ローラにおいては画像不良が発生したり、繰り返し使用に伴って感光体表面が不均一に削れやすく、寿命が短くなったりしてしまうなどの問題が発生する。
そこで、導電性の弾性体の上に導電性の塗料を塗工したり、導電性チューブを被覆したりするなどして被覆層を形成し、ローラ抵抗、表面粗さ等を調節して用いる場合がある。
その製造方法としては、発泡体のポリマー原料と発泡剤と各種添加剤を配合し混練された原料組成物を円筒状に押出した物を加硫・発泡させた後に、芯金に圧入・研磨して外径を整える方法や、前記原料組成物を芯金と共に成形金型の内部に配置し、成形金型を加熱することによって加硫・発泡を行い、芯金の周囲に発泡弾性体を円筒状に形成することで、発泡体ローラを得る方法等が知られている。
これらの発泡体ローラの表面に欠陥等なく表面粗さの良い被覆層を塗工するためには、表面の荒れたローラにおいては、被覆層を厚くする必要があるため、ローラ硬度が高い、コストが高くなるなどの問題が発生していた。
そこで、金型によって成形した発泡体ローラの表面粗さが所望の低い値を得られないときには、発泡材料と非発泡材料を別々の押出し機を用いて、同時一体的に円筒状に成形した後に、加硫と発泡を行い、発泡層の外側に非発泡層を設けることで表面粗さの良いローラを得る方法が知られている。
外側に非発泡層がない場合には、原料組成物は発泡反応の開始とともに、隣接するセルの隙間によって形成される微少な凹凸を表面に有しながら膨張し、金型内壁に押し付けられることで、表面の微少な凹凸がつぶされてローラ表面を形成するため、微少な凹凸や、しわが残存してしまう事が多く、また表面にセルが露出してピンホールを形成することもある。
それに対し、外側に非発泡層を設けた場合には、隣接するセルに隙間があっても外側の非発泡層に支えられ、表面に微少な凹凸、しわは発生しにくく、表面粗さの良いローラが得られる事になる。
しかし、外側に非発泡層を設けた場合であっても、外側の非発泡層と内側の発泡層の、厚さ、ムーニー粘度・加硫速度、発泡速度等のバランスとタイミングによっては、内側の発泡層をなす組成物は十分に発泡できずに、外径、振れ等の形状精度が低下させてしまう共に、ローラ表面の凹みや表面を荒らしてしまうことが問題となる。
この問題に対し、外側の未加硫非発泡原料組成物の加硫速度が内側の未加硫未発泡原料組成物の加硫速度よりも遅く、かつ外側の該未加硫非発泡原料組成物のムーニー粘度が内側の未加硫未発泡原料組成物のムーニー粘度よりも低くすることによって、比較的に安定して外径精度の良いローラを得られてはいるが、膜厚が特に厚い場合や、発泡倍率が低い場合などには、凹みや表面粗さに対しては効果的でない場合がある。
また、発泡時に気泡が外部へ達し、ピンホールを生成する事を防止するために、非発泡層のスコーチタイムを発泡層のスコーチタイムよりも短くすることが知られている(例えば、特許文献1)が、発泡が抑制されて発生する凹みに対しては効果的でない場合がある。
特開平10−156917号公報
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、電子写真装置等に用いるゴムローラを、凹み等の欠陥が無く、かつ表面粗さが良い低硬度なゴムローラを、低コストでかつ安定して製造する方法を提供することにある。
本発明は、芯金を成形金型内周面と同心軸上に保持するための蓋体を両端に有する円筒状の成型金型を用い、発泡体のポリマー原料と発泡剤と各種添加剤を配合し混練された未加硫未発泡原料組成物と、ポリマー原料と各種添加剤を配合し混練された未加硫非発泡原料組成物を、未加硫未発泡原料組成物の外周面上に未加硫非発泡原料組成物を一体的かつ、同時に押し出すことで、芯金の外径より大きく円筒状の型の内径よりも小さい略円筒状の積層体を形成した後、該積層体を芯金と共に金型内に配置し、加硫と発泡を行うことで、芯金の外周面上に発泡ゴム層と該発泡ゴム層の外周面上に非発泡ゴム層を設けてなるゴムローラを製造するに際し、該加硫・発泡において該未加硫非発泡原料組成物の加硫速度が該未加硫未発泡原料組成物の発泡速度よりも遅いことを特徴とするゴムローラの製造方法である。
また、本発明は、芯金から加熱することを特徴とする上記のゴムローラの製造方法である。
上記において、芯金を円筒状となし、該円筒内部に加熱した熱媒を流すことが好ましいゴムローラの製造方法である。
さらに、金型自体の加熱より前に芯金からの加熱を行なうことが好ましいゴムローラの製造方法である。
本発明によれば、未加硫未発泡原料組成物の外周面上に未加硫非発泡原料組成物を一体的かつ、同時に押し出すことで、略円筒状の積層体を形成した後、円筒状の金型内で加硫と発泡を行うゴムローラを製造するに際し、該未加硫非発泡原料組成物の加硫速度が該未加硫未発泡原料組成物の発泡速度よりも遅くなるように配合を調整することや、芯金を加熱すること、あるいはその両方によって、ローラ表面に凹み等無く、表面粗さの良いローラを製造することが可能となる。また、同時に外径精度等の安定性も向上するので製品としての安定性を向上させることが可能となる。さらに、これら製造方法で製造されたゴムローラは画像形成装置に好ましく使用できる。
図1に本発明におけるゴムロールの一例を断面図で示した。本発明のゴムローラは、芯金10の周囲に発泡層11を設け、さらにその外周面上に非発泡層12を設けたものである。なお、芯金は金属等の他に、導電性樹脂など導電性をもつものであれば良い。
図2には、前記円筒状の積層体を成形するために用いた押出し機の概要を、図3には該押出し機の押出しヘッド16先端部の断面図を模式的に示した。
未加硫未発泡の原料組成物、未加硫非発泡の原料組成物を、それぞれ14、15に示す別々の押出し機を用いてそれぞれ送り、押出しヘッド16において、内側の未加硫未発泡の原料組成物と、外側の未加硫非発泡の原料組成物が層状に合わさり、内側の未加硫未発泡の層の外周上に外側の未加硫非発泡の層が被覆される形で、円筒状の積層体が形成される。
なお、得られる円筒状の積層体の内外径は、ニップル17とダイス18の径を変えることによって所望の太さに調整でき、内側の未加硫未発泡の層と、未加硫非発泡の層の厚さの比率は、各押出し機の吐出量(回転数)を調節することによって調整可能である。
ここで製造される円筒状積層体は、必要長さに切断され、必要により接着剤を塗布した芯金がはめられ、未加硫未発泡の原料ゴムローラとされる。あるいは、押出しヘッド16として芯金を同時に押し出せるようになったものを用いて、積層体を芯金上に同軸に形成することによっても未加硫未発泡の原料ゴムローラが製造できる。この場合は芯金上にあらかじめ接着剤を塗布しておくことが好ましい。
図4に積層体を加硫・発泡させる金型を、原料ゴムローラを組み込んだものの断面図を示す。図に示すように、芯金の周囲に円筒状に積層した未加硫・未発泡の積層体を有する原料ゴムローラ24を仕込めるように、金型本体21の両端部に芯金を同心軸上に保持できる蓋体22を備える。芯金保持する蓋体22は、材料の軸方向の流れを規制する役割も果たし、さらに、発泡ガスをキャビティ内から抜くための孔23を備える。
内側の未加硫未発泡層の外側に未加硫非発泡層が形成された円筒状の積層体を金型内にて加熱するのであるが、通常は金型の外部から加熱され、外側の非発泡層が先に加硫が進行する。しかし、本発明では、内側の発泡層用原料に外側の非発泡層用原料よりも加硫速度が速くなるように使用する原料を調節することで、あるいは/および、芯金側からの加熱が先行するように芯金側から加熱することで、内側の発泡層の加硫・発泡が外側の非発泡層より早くなる。そうすると、外側の非発泡層は加硫反応がそれほど進行していないので、流動性は低下していないために、非発泡層を金型内径まで膨らむのみ必要な圧力が少なくてすむ。
従って、外側の非発泡層は、発泡による圧力によって金型内壁に十分に押しつけられて金型の内面を転写し、表面に凹み等なく、表面粗さの良い面が形成される。その後、外側の非発泡層の加硫がさらに進行し、ゴムローラ全体の加硫、発泡反応が完了し、製品のゴムローラが得られる。
つまり、外側の非発泡層が加硫による流動性の低下、硬度の上昇がそれほど進まない内に、内側の発泡層の発泡がほぼ終了すれば、膜厚が厚い場合などでも自由に発泡でき、表面に凹み等なく、表面粗さの良いゴムローラを得ることができる。
円筒状の成形金型では、熱盤、熱風炉、赤外線等の加熱手段によって外周面を加熱し、熱伝導によって全体を加熱している。これらの場合、まず金型の筒部外周面が加熱されて筒部全体の温度が上昇し、次に筒部内周面からの輻射熱によって円筒状に積層した未加硫非発泡原料組成物と未加硫未発泡原料組成物が加熱される。従って、円筒状の積層体の外側は未加硫非発泡原料組成物であるから、未加硫非発泡原料組成物が先行して温度が上がり、加硫が進み始める。外側の非発泡層の加硫が先行して進んでしまうと、流動性が低下し、内側の発泡が自由に進行することを抑制してしまう。
なお、蓋体22を通して芯金も加熱されるのであるが、芯金からの熱伝導は少なく、図4に示した金型では筒部内周面からの輻射熱による加熱が先行する。そこで、芯金に電流を流して自発熱させることで芯金からの加熱ができる。しかしながら、芯金に電流を流すことは金型設計、加熱炉設計が複雑になる。
そこで、芯金を円筒状となし、その内部に熱媒体を流すことにより原料ゴムローラを内部から加熱することが好ましい。
図5に、本発明で用いられる円筒状の芯金と金型、円筒状の芯金に熱媒体を流すための装置を模式的に示す。
25は芯金であり、芯金外周面と同軸上に貫通した流路としての穴26を持つ円筒状の金属を用いることができる。27は流体状の熱媒体を流し込むためのノズルである。接触部分から熱媒体が漏れないようにするためにテーパー状のノズルを両側から加圧して押さえ、熱媒体をノズルにあいている一方の穴から流し込み、他方のノズルから流出させる。
ここで用いる熱媒体としては、例えば、水、空気、溶融塩、オイル(パラフィンオイルやシリコーンオイルなど)等いずれでもよいが、熱容量の大きさや取り扱いの易しさから、パラフィンオイル、シリコーンオイル等が好ましい。
熱媒体を芯金の中に流す場合には、ヒーターの接触、非接触などに起因する芯金の温度分布も少なく、安定して加熱でき、かつ温度制御も容易である。
金型の加熱は、熱風炉、加硫缶、熱盤、遠・近赤外線、誘導加熱などいずれの手法でも良い。例えば、図6に、円筒状芯金を有する原料ゴムローラを加熱して、加硫・発泡を行なう熱盤の側面図および正面図を示す。
円筒状の金型の最大外径と同じ内径、略同一の軸方向の長さである空孔部29を有し、円筒状の成形金型の軸方向に平行に分割されるものであり、この加熱盤30に芯金と共に円筒状の積層体を金型内に配置し、加熱をするものである。また、ノズルを金型に圧接するための穴31は、熱盤の空孔部の両端に設けられている。
なお、芯金の加熱は、金型を加熱するより前にし、先に芯金側から発泡層を加硫・発泡させることが好ましい。
芯金の材質としては、鉄、ステンレス等の金属や、導電性のあるプラスチック等、導電性と強度、耐熱性があるものなら、いずれでも良いが、コストの面から快削鋼(SUM24Lなど)が良く用いられる。また、芯金には防錆や滑り性などの目的で無電解ニッケルメッキ、クロームメッキ等の表面処理を施してもよく、鉄の芯金の場合には無電解ニッケルメッキ等が良く用いられる。
金型および円筒状の芯金に流す熱媒体の加熱温度は、加硫剤、発泡剤、配合処方等により変わるが130〜250℃が適当であり、好ましくは140〜220℃である。また、加熱時間としては、5〜120分、好ましくは10〜40分である。なお、この後、必要に応じて2次加硫することもできる。
次に、積層体原料について記載する。
導電性ローラのポリマーとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッソゴム、塩素ゴムなどが挙げられ、いずれでも良い。
これらのポリマー中に分散させる導電粉としては、カーボンブラック、導電性カーボン、グラファイト等のカーボン類、TiO2、SnO2、ZnOなどの金属酸化物、SnO2とSb23の固溶体、ZnOとAl23の固溶体などの複合酸化物、Cu、Agなどの金属粉、導電性の繊維等が挙げられる。これらは、通常、ポリマー原料100重量部に対して5〜200重量部添加される。
発泡層溶原料に添加される発泡剤としては、有機発泡剤ADCA(アゾジカルボンアミド)系、DPT(ジニトロソペンタメチレンテトラアミン)系、TSH(p−トルエンスルホニルヒドラジド)系、OBSH(オキシビスベンゼンスルフェニルヒドラジド)系等が挙げられる。その添加量はポリマー原料100重量部に対して2〜30重量部である。無機発泡剤としては、例えば重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。また、発泡助剤等を適宜添加してもよい。
加硫剤としては、硫黄、金属酸化物、有機酸化物などが用いられる。また、無機充填剤としてカーボンブラック、タルク、クレーなどがあげられ、その他公知の加硫促進剤、プロセスオイルなどが適宜添加される。
以下、実施例により、本発明を説明する。
実施例1
未加硫非発泡の原料組成物:エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(商品名:EPT4045、三井化学社製)、導電剤としてケッチェンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、三菱化学社製)およびSRFカーボンブラック(商品名:旭#35、旭カーボン社製)、軟化剤としてパラフィンオイル、加硫促進助剤として酸化亜鉛およびステアリン酸、架橋剤として硫黄、加硫促進剤としてメルカプトベンゾチアゾール(M)、ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)およびシクロヘキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)を表1に示す質量部にてオープンロールで混合した。
未加硫未発泡の原料組成物:エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(商品名:EPT8075、三井化学社製)、導電剤としてケッチェンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、三菱化学社製)およびSRFカーボンブラック(商品名:旭#35、旭カーボン社製)、軟化剤としてパラフィンオイル、発泡剤としてADCAとOBSH、加硫促進助剤として酸化亜鉛およびステアリン酸、架橋剤として硫黄、加硫促進剤としてM、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnBDC)、TMTD、CBSを表1に示す質量部にてオープンロールで混合した。
各原料組成物の加硫速度は、JIS K−6300に基づいて、A法の加硫試験を160℃、振れ角1度(JSRキュラストメータIII型)で行ったT30の値(単位:min)を加硫速度とし、発泡速度に関しては東洋精機製ロータレスレオメータ(RLR−3)を用いて160℃、振れ角1度、仕込み量6gで測定し、最大発泡圧に対し90%に達する時間(P90、単位:min)を発泡速度として表1に合わせて示した。
表1に示すように、本実施例で使用した未加硫非発泡の原料組成物の加硫速度は未加硫未発泡の原料組成物の発泡速度よりも遅いものである。
得られた未加硫非発泡原料組成物と未加硫未発泡原料組成物は、図2および図3に模式的に示した押出し機を用い、芯金を同時押出しできるクロスヘッドに、内径がφ10.0mmであるダイをセットして同時一体的に押し出すことで、芯金と一体となった円筒状の積層体を形成した。ゴム部の長さを金型内の空孔部の長さ224mmに対し、略同一長さにカットして芯金の周囲に円筒状の積層体を作成した。なお、芯金(鉄製)はあらかじめ導電性の接着剤を塗布したものを用いた。
ここで、未加硫非発泡原料組成物にはスクリュー径φ50mmの押出し機を、未加硫未発泡原料組成物にはφ75mmの押出し機を用い、回転比を7:3(φ50mm:φ75mm)とすることで、発泡層と非発泡層の厚さを調整した。
次に、図4に示すように、得られた芯金の周囲に形成された円筒状の積層体を、円筒状の金型内に挿入して組み上げた後、金型両端に設けられている蓋体で固定して、金型内部に配置した。さらに、あらかじめ180℃に熱した熱風炉に挿入し、15分加熱して、加硫・発泡を行い、直径φ6mmの芯金上に、直径φ12mm、長さ224mm、厚さ500μmの非発泡層を持つローラを得た。なお、本実施例で用いた成形金型は、金型本体の外径はφ26mm、内径はφ12.3mmであった。
以上のような条件で作成したゴムローラ10本の中での凹みの発生個数と表面粗さの平均を表1に示した。なお、ローラの表面粗さは非接触のレーザー顕微鏡(レーザーテック社製、1LM−21、対物レンズ20倍)を用いてローラ中央部で測定を行った。ここでいう凹みとは、圧接使用した場合に、圧接面に接触しない部分を想定し、大きさ1mm2以上、深さ300μm以上のものとした。
実施例2
原料組成物として、実施例1で用いたものと同じ物を用い、芯金を内径φ2mmの円筒状のもの(鉄製)とし、加熱方法を下記とする以外は実施例1と同じ手順でローラを作成した。得られたローラの凹みの発生個数と表面粗さを測定して、その結果を表1に示した。
加熱手段としては、金型全体はあらかじめ180℃に予熱した熱風炉の中で20分加熱した。また同時に、円筒状の芯金(内径φ2mm)の中にワイヤー状のヒーターをシリコーンゴムでコーティングしたものを挿入し、内部から180℃で加熱した。
実施例3
原料組成物の配合を表1のように変更する以外は実施例2と同様の手順でローラを作成した。なお、未加硫非発泡の原料組成物の加硫速度は未加硫未発泡の原料組成物の発泡速度よりも早いものであった。得られたローラの凹みと表面粗さを実施例1と同様に測定し、その結果を表1に示した。
実施例4
原料組成物として、実施例1で用いたものと同じ物を用い、芯金を内径φ2mmの円筒状のもの(鉄製)とし、加熱方法を下記とする以外は実施例1と同じ手順でローラを作成した。なお、加熱金型としては図5に示したものを用いた。得られたローラの凹みの発生個数と表面粗さを測定して、その結果を表1に示した。
加熱手段としては、金型全体はあらかじめ180℃に予熱した熱風炉の中で20分加熱した。また同時に、円筒状の芯金(内径φ2mm)の中にあらかじめ180℃に加熱したシリコーンオイルを流すことで加熱を行った。なお、このオイルを流す機構としては、加熱容器によって所望の温度に加熱されたものをポンプによって吸い上げて片側のノズルから流し、もう片方のノズルから排出されたオイルを再び加熱容器に戻して循環させた。
実施例5
実施例4において、加熱手段として、まず金型を加熱する前に常温下にて芯金は円筒状の芯金の中にあらかじめ180℃に熱したオイルを循環させて加熱し、3分後にノズルを外す事なしに金型全体をあらかじめ180℃に予熱した図6に示す熱盤の中へ移し、金型全体を加熱する以外は実施例4と同じ手順でローラを作成した。得られたローラの凹みの発生個数と表面粗さを測定して、その結果を表1に示した。
比較例1
原料組成物を実施例3と同様のものとする以外は、実施例1と同様の手順でローラを作成した。なお、未加硫非発泡の原料組成物の加硫速度は未加硫未発泡の原料組成物の発泡速度よりも早いものであった。得られたローラの凹みの発生個数と表面粗さを測定したところ、凹み等の不良が多く発生し、表面粗さも悪いものであった。結果を表1に示した。
電子写真に用いる導電性ローラ、特に感光体に圧接配置して使用されるローラとしては、表面粗さ(十点平均粗さ(Rzjis))で15μm以下が良く、特に好ましくは10μm以下であるので、ここで得られたローラは感光体に圧接配置して使用するローラとしては好ましくない。
Figure 2005178027
以上に見られるように、実施例1〜5のロールは凹みも少なく、表面粗度も良好である。
本発明のゴムローラの形態を示した図である。 本発明を実施するための押出し機の一例を表した図である。 押出し機の押出しヘッド16の要部を模式的に表した断面図である。 芯金、円筒状の積層体を組込んだ状態での金型・蓋体の一例を模式的に表した断面図である。 円筒状の芯金を用いた円筒状の積層体を組込んだ状態での金型の一例を模式的に表した断面図である。 本発明を実施するための熱盤の一例を模式的に表した図である。 接触帯電・転写部材を用いた電子写真装置の構成を模式的に示した図である。
符号の説明
1 感光体
2 帯電部材(帯電ローラ)
3 露光手段
4 現像手段
5 転写材
6 転写部材
7 定着部材
8 クリーニング部材
9 トナー
10 芯金
11 発泡層
12 非発泡層
14 押出し機(発泡層用)
15 押出し機(非発泡層用)
16 押出しヘッド
17 ニップル
18 ダイス
19 未加硫非発泡原料の流路
20 未加硫未発泡原料の流路
21 金型本体
22 蓋体(芯金保持部材)
23 ガス抜き孔
24 円筒状の積層体(原料ゴムローラ)
25 円筒状の芯金
26 熱媒体の流路
27 ノズル
28 蓋体(ノズル挿入部分あり)
29 金型を挿入する空孔部
30 熱盤(上下に分割可能)
31 ノズルを金型に圧接するための穴

Claims (6)

  1. 芯金を成形金型内周面と同心軸上に保持するための蓋体を両端に有する円筒状の成型金型を用い、発泡体のポリマー原料と発泡剤と各種添加剤を配合し混練された未加硫未発泡原料組成物と、ポリマー原料と各種添加剤を配合し混練された未加硫非発泡原料組成物を、未加硫未発泡原料組成物の外周面上に未加硫非発泡原料組成物を一体的かつ、同時に押し出すことで、芯金の外径より大きく円筒状の型の内径よりも小さい略円筒状の積層体を形成した後、該積層体を芯金と共に金型内に配置して加硫と発泡を行い、芯金の外周面上に発泡ゴム層、さらに該発泡ゴム層の外周面上に非発泡ゴム層を設けてなるゴムローラを製造するに際し、該加硫・発泡において該未加硫非発泡原料組成物の加硫速度が該未加硫未発泡原料組成物の発泡速度よりも遅いことを特徴とするゴムローラの製造方法。
  2. 芯金から加熱することを特徴とする請求項1に記載のゴムローラの製造方法。
  3. 芯金を円筒状となし、該円筒内部に加熱した熱媒を流すことを特徴とする請求項2に記載のゴムローラの製造方法。
  4. 金型自体の加熱より前に芯金からの加熱を行なうことを特徴とする請求項2または3に記載のゴムローラの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法で製造されたことを特徴とするゴムローラ。
  6. 請求項5に記載のゴムローラを組み込んでなることを特徴とする画像形成装置。
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