JP4208581B2 - 画像形成装置用発泡ローラの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置用発泡ローラの製造方法に関し、詳しくは、本発明は電子写真プロセスを利用した画像形成装置に用いられる発泡ローラであって、帯電・転写ローラ、現像ローラ、或いは搬送ローラ、定着ローラ、中間転写体等に用いられる画像形成装置用発泡ローラを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真プロセスにおいて、帯電・転写プロセスはコロナ放電を利用して行ってきた。しかし、コロナ放電時にオゾンが発生すること、又、オゾン等は感光体表面の劣化を進行させてしまうこと、ワイヤーの汚れが画像に影響し、画像白抜けや黒すじを生じる等の問題があった。
【0003】
こうした欠点を補うために、従来から接触帯電・転写の手法が多く研究されている。図1は、接触帯電方式で転写手段を用いた電子写真装置の構成を模式的に示す図である。1は被帯電体としての像担持体であり、アルミニウムを用いた導電性の基体層とその外周面に形成した光導電層の二層からなるドラム型の電子写真プロセスに用いられる感光体である。2はこの感光体に接し、感光体面を所定の電位に一様に帯電させる帯電部材であり、本例はローラ形状のものを示す。
【0004】
この帯電ローラは、中心部の芯金と、その外周に形成した導電性弾性体の層から構成される。この帯電ローラは、バネ等の圧接手段で感光体1に所定の圧接力をもって圧接され、感光体1の回転にともない従動回転する。また、この芯金部に直流+交流(又は、直流のみ)バイアスを印加することで感光体1は所定の電位に接触帯電される。つまり、良好なコピー画像を得るためには、均一な接触状態と、導電性が必要になる。帯電部材2で所定の電位に帯電された感光体1の表面において、レーザー、LED等の露光手段3によって画像情報を露光されることによって、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0005】
次いで、その潜像を現像手段4によってトナー画像として可視像化する。このトナー画像は、転写手段6によって転写材5の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで感光体1の表面のトナー画像9が転写材5の表面側に転写される。トナー画像の転写を受けた転写材5は感光体1から分離され、該トナー画像9は定着手段7によって熱、圧力で固着される。また、像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段8で転写時における残留トナー等の付着物の除去を受けて清浄面化され、くり返し作像に供される。
【0006】
こうした帯電、転写、現像手段等に用いられるローラは、両端において回転可能に支持される芯金と、芯金の周囲に円柱状に設けられた導電性の弾性体によって構成される。また、抵抗・表面性等を調整する目的で、弾性体の上に調整層を設けて用いられることもある。
【0007】
その製造方法としては、ポリマー原料と発泡剤と各種添加剤を配合し混練された原料組成物をチューブ状に押し出した物を加硫させた後に、あらかじめ接着剤を塗布した芯金に圧入し、円筒研磨機等を用いて研磨して外径を整える方法や、あらかじめ接着剤を塗布した芯金をクロスヘッドを備える押出し機にて原料組成物と共に押出し、加硫させた後に、研磨によって外径を整える方法が知られている。
【0008】
また、これらの方法において、感光体等の被当接物を傷つけることがないように、低硬度の発泡体を用いることがある。その場合には、前記原料組成物をあらかじめ接着剤が塗布された芯金の周囲に円筒状に押出した後に、得られた成型品を成型金型の内部に配置し、成型金型を加熱することによって加硫・発泡を行い、芯金の周囲に発泡弾性体を円筒状に形成することで、発泡ローラを得ることができる。
【0009】
しかし、加硫時に発生するガスが多い場合等には、芯金とゴムとの間、或いはゴムと金型との間に溜り、ローラの膨れ、凹み或いは接着不良等が生じやすい。
【0010】
さらに、未加硫未発泡原料組成物の成型品の外周上に少なくとも一層の未加硫非発泡原料組成物の層を同時に形成する場合には、ガスが発生する発泡層の外側を非発泡層が覆っているため、ガスの抜ける通路がほとんど無く、特に不良品が発生しやすい。
【0011】
そこで、従来は、多孔質体(セラミック)の型を用いて、型内発泡で成型することを特徴とする製造方法等が知られているが、ローラ表面が多孔質の型面と同じ表面粗さになるため、表面粗さが悪くなる或いは型にゴムが詰まって表面粗さが不安定になる等の課題があった(参照:特許文献1)。
【0012】
また、孔のあいた芯金にシリコーンゴムを被覆し、発泡させる製造方法等も知られているが、発泡する材料の流動性によっては孔の部分から、材料が流出することによって外径精度の低下、或いは凹み等を生じる場合があり、好ましくない(参照:特許文献2)。
【0013】
【特許文献1】
特開平6−320635号公報
【特許文献2】
特開平7−241933号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点を鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、凹み、膨らみ等の欠点のない電子写真装置等に用いる発泡ローラを、外径精度が良く安定した条件で製造する方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明は、芯金を成型金型内周面と同心軸上に保持するための蓋体を両端に有する円筒状の成型金型を用いて画像形成装置用発泡ローラを製造する方法であって
(i)ポリマー原料と添加剤を配合し混練することによって得られた未加硫原料組成物を円筒状に成型する工程と
(ii)工程(i)の後、得られた該未加硫原料組成物の円筒状の成型品を芯金と共に該成型金型内に配置する工程と、
(iii)工程(ii)の後、該成型金型内で該未加硫原料組成物の加硫と発泡を行って画像形成装置用発泡ローラを得る工程と
を有する画像形成装置用発泡ローラの製造方法において、
該芯金として、平均孔径が5〜30μmである多孔質体を用いることを特徴とする画像形成装置用発泡ローラの製造方法である
【0016】
【発明の実施の形態】
図4は、芯金と未加硫組成物を共に押出すための押出し機を模式的に示す図である。押出し機18にクロスヘッド17を備え、クロスヘッド17の後方から芯金19を挿入しクロスヘッド17に備わるダイスから芯金19の周囲に同心円筒状に未加硫組成物を押出して成型品20を形成するものである。
【0017】
なお、円筒上の未加硫原料組成物のみを押出しによって成型し、芯金と共に金型内に仕込んでもよい。
【0018】
また、金型と蓋体の一例を図2に模式的に示す。芯金14の周囲に円筒状の未加硫組成物を成型した状態で仕込めるように、成型金型本体10の両端部に芯金14を同心軸上に保持できる蓋体11を備える。芯金14を保持する蓋体11は、材料の軸方向の長さを規制する役割も果たし、さらに、発泡ガスをキャビティ内から抜くための孔12を備える。20は、図4と同様、未加硫組成物の成型品を示す。
【0019】
なお、本発明でいう多孔質体とは、孔部の径・形状等はどのようなものでも良いが、孔の無い芯金にドリルなどの機械加工によって後から孔を設けたものでなく、空孔同士が芯金の内部まで連なるように成型されたものを指す。
【0020】
具体的には、セラミックス等や、粉末金属等の焼結や鋳造、発泡剤によって発泡させた金属等が挙げられる。また、成型法によっては、円筒状の成型した後に研磨等によって、表面に孔を露出させる工程を設けても良い。
【0022】
芯金の孔径が大きすぎると、材料の流動性や発泡時の圧力によっては材料が孔の中に流入する等して、外径精度の低下、凹み等を招くため、好ましくない。従って、芯金の孔径(平均孔径)としては100μm以下が良いが、芯金の剛性等を考慮すると5〜30μmが特に好ましい。
【0023】
また、孔径が小さい場合に、孔の数も少なくなると通気性が低下し、本発明の効果が十分でなくなる。また孔径が大きくなると芯金の強度が不足するため好ましくない。従って、前記多孔質体の表面における孔部面積(平均空孔率)が芯金表面積全体の1%〜30%であることが好ましい。
【0024】
平均孔径及び平均空孔率の測定は、共に芯金表面の任意の0.25mm2の面積分を顕微鏡等で拡大し、画像として記録して、画像処理することで行うことができる。平均孔径に関しては、得られた画像中の孔の中から面積が大きい順に10個選択し、各々の面積を真円に換算した時の円の直径を平均した値とした。また、平均空孔率は、画像処理によって孔部の総面積を求め、画像の面積に対する孔部の総面積の比率を算出することによって得た。
【0025】
さらに、表面粗さを所望の値に制御したい場合には、前記発明において、前記成型品が、未加硫未発泡原料組成物の成型品の外周上に少なくとも一層の未加硫非発泡原料組成物の層を同時に形成することが好ましい。
【0026】
図5は、前記円筒状の積層体を成型するために用いた押し出し機の概要を模式的に示す図である。
【0027】
未加硫未発泡の原料組成物、未加硫非発泡の原料組成物を、それぞれ22,23に示す押し出し機を用いて送り、押し出しヘッド24において、内側の未加硫未発泡の原料組成物と、外側の未加硫非発泡の原料組成物が合わさり、内側の未加硫未発泡の層の外周上に外側の未加硫非発泡の層が被覆される形で、円筒状の積層体が形成される。
【0028】
2層以上の円筒上の積層体において、上層に非発泡層が設けられている場合には、発泡ガスが非発泡層を通過して積層体の外周面からは抜けずらくなる。故に非発泡層の厚さや、粘度によっては、非発泡層に発泡ガスによるエア溜りが混入したり、表面に凹み、孔等の形で外径精度、表面粗さを悪化させたりするため好ましくない。
【0029】
そこで、本発明を用いれば、円筒上の積層体の有無に関らず芯金から発泡ガスを逃がすことができ、精度よく安定した成型が可能となる。
【0030】
また、型の内面を所望の表面粗さにしておけば、安定して所望の表面粗さを持つ発泡ローラを得ることができる。
【0031】
また、好ましくは、前記発明において、前記発泡ローラが導電性を有する。
【0032】
発泡ゴムに導電性フィラーが分散される等して導電性が与えられている場合において、発泡ガスが十分に抜けない場合には、長手方向に発泡ガスの抜け方が異なる。このことから、外形不良を招くだけでなく、成型時の型内圧分布のために、抵抗の均一性が低下してしまう場合がある。
【0033】
そこで、本発明を用いれば、発泡ガスがローラ長手方向全域から均一に逃げるため、従来品より抵抗均一性の高いローラを成型することができる。
【0034】
好ましくは、前記発明において、前記多孔質体の体積抵抗が109Ω・cm以下である。
【0035】
発泡ゴムが導電性を有し、通電した状態で用いられる導電性発泡ローラにおいては、芯金に金属或いは導電性の樹脂等を用いることによって、芯金から導通を取ることが多くの電子写真装置の構成上好ましい。
【0036】
従って、電子写真装置の導電発泡ゴムとして用いられる抵抗値よりも低い109Ω・cm以下の抵抗値のものが好ましく、特に好ましくは、104Ω・cm以下のもの、金属等が良い。
【0037】
また好ましくは、導電性発泡ローラは電子写真感光体表面に接触配置されて該電子写真感光体表面を帯電する帯電ローラとして使用される。
【0038】
電子写真装置に用いる導電性発泡ローラは、高精度な外径精度と所望の表面粗さが必要とされる。特に、高精細な画像を出力する装置或いは高速で出力される装置において、感光体に圧接して使用される帯電ローラ等は外径精度が高いことが好ましい。
【0039】
従って、本発明に従って帯電ローラを作製すれば、外径精度の高精度化、所望の表面粗さ、抵抗の均一化が図れるため、安定して高画質を実現できる。
【0040】
未加硫組成物の加熱は、熱風炉、加硫缶、熱盤、遠・近赤外線、誘導加熱等いずれの手法でもよく、加熱温度は130℃〜250℃で、加熱時間は5分間〜120分間、好ましくは140℃〜220℃で、10分間〜40分間で行われる。この後、必要に応じて2次加硫することもできる。
【0041】
導電性ローラのポリマーとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッソゴム、塩素ゴム等、いずれでもよい。
【0042】
前記ポリマー中に分散させる導電粉としてはカーボンブラック、導電性カーボン等のカーボン類、グラファイト、TiO2、SnO2、ZnO等の金属酸化物、SnO2とSb23の固溶体、ZnOとAl23の固溶体等の複酸化物、Cu、Ag等の金属粉、導電性の繊維、等が挙げられ、前記ポリマー原料100質量部に対して5〜200質量部添加される。
【0043】
発泡剤として、有機発泡剤ではADCA(アゾジカルボンアミド)系、DPT(ジニトロソペンタメチレンテトラアミン)系、TSH(p−トルエンスルホニルヒドラジド)系、OBSH(オキシビスベンゼンスルフェニルヒドラジド)系等いずれを用いてもよい。その添加量は前記ポリマー原料100質量部に対して2〜30質量部である。無機発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等があげられる。また、前記発泡剤、発泡助剤等を適宜添加してもよい。
【0044】
加硫剤としては硫黄、金属酸化物、有機酸化物等、無機充填剤としてカーボンブラック、タルク、クレー等があげられ、その他公知の加硫促進剤、プロセスオイル等が適宜添加される。
【0052】
【実施例】
[実施例1]
本実施例で使用した発泡導電性ローラは以下のような方法で製造した。
【0053】
未加硫原料組成物としては、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPT4045 三井石油化学(株)製)100部に対して、導電剤としてケッチェンブラック(ケッチェンブラックEC 三菱化学社製)、SRFカーボンブラック(旭#35 旭カーボン社製)を50部、軟化剤としてパラフィンオイルを40部、加硫促進助剤として、酸化亜鉛5部、ステアリン酸1部、架橋剤として硫黄2部、加硫促進剤としてメルカプトベンゾチアゾール(M)2部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnBDC)1部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)1部、発泡剤としてADCA4部とOBSH8部を、オープンロールにて混合した。
【0054】
得られた原料組成物を芯金の周囲に成型するために、図4に模式的に示す押出し機に内径がφ9.6mmであるダイをセットし、あらかじめダイヘッドを50℃に温調した。次にφ6mmの芯金を用意し、未発泡ローラの成型を行った。その後、原料組成物の長さを金型内の空孔部の長さ224mmに対し、略同一長さになるように余分な未加硫組成物部分の端部切断処理を行った。
【0055】
なお、芯金にはセラミックの多孔質体を用いた。平均孔径は30μmであり、平均空孔率は30%であった。芯金の抵抗値は109Ω・cm以上であった。
【0056】
次に、図2に模式的に示すように、得られた未発泡ローラを金型筒内に挿入し、金型両端に設けられている蓋体で固定した。次に、あらかじめ200℃に熱した加熱盤に挿入し、10分間加熱することで、加硫、発泡を行い、直径φ6mmの芯金上にゴム部の長さが224mm、ゴム部の直径がφ12mmである発泡ローラを得た。
【0057】
なお、本実施例で使用した加熱盤16の模式図を図3に示す。
【0058】
加熱盤16は、円筒状の金型の最大外径と略同一の内径であって、かつ軸方向の長さは金型と略同一長さである空孔部15を有し、円筒状の成型金型の軸方向に平行に分割される装置であり、芯金と共に原料組成物を配置した金型を加熱することによって加硫と発泡を同時に行うものである。
【0059】
以上のようにして作製した10本の発泡ローラにおいて、エア溜まり・凹み等の不良の発生本数を測定し、表1に示した。
【0060】
なお、凹み・膨らみ等の外径精度に関しては、非接触のレーザー測長機を用いて測定を行い、エア溜まり等の不良は指触で観察を行った。外径精度に関してはゴム部の両端部7mmを除いて、10mmピッチで外径の測定を行い、全測定点の平均直径よりも、0.05μm以上の凹み・膨らみがある場合には不良と判定した。
【0061】
その結果、後述の比較例1、2に見られるような凹みや膨らみ、エア溜まり等による外径不良等は無く、安定していた。
【0062】
参考例2]
参考例では、芯金には金属粉末を粉末冶金によって製造された材料を用いて作製した。なお、平均孔径は3μmであり、平均空孔率は25%であった。
【0063】
それ以外は、実施例1と同様の手順で作製した10本の発泡ローラにおいて、エア溜まり・凹み等の不良の発生本数、さらに抵抗ムラを測定し、表1に示した。
【0064】
図7は、導電性ローラの電気抵抗測定装置の概略図を示す図である。導電性ローラ25は芯金の両端部を不図示の押圧手段で円柱状のアルミドラム27に圧接され、アルミドラム27の回転駆動に伴い従動回転する。この状態で、導電性ローラ25の芯金部分に直流電圧100Vを外部電源28にて印加し、アルミドラム27に直列に接続した基準抵抗にかかる電圧から、電気抵抗値を算出した。なお、両端に加圧する加圧力は500gとした。
【0065】
抵抗ムラは、発泡ローラを一回転させ、その間の電気抵抗値の最大値および最小値を測定し、最大値/最小値より計算される周ムラを指標とすることができる。周ムラは2倍以下が良いが、1.5倍以下が特に好ましい。
【0066】
その結果、比較例1、2に見られるような凹みや膨らみ、エア溜まり等による外径不良等も非常に少なく、安定していた。また、抵抗の均一性も比較例と比べても高いものになっていた。
【0067】
[実施例3]
本実施例では、芯金として平均孔径が20μmのものを用いた以外は、実施例1と同様の手順で発泡ローラを作製した。なお、平均空孔率は28%であった。
【0068】
その結果、比較例1、2に見られるような凹みや膨らみ、エア溜まり等による外径不良等はほぼ無く、安定していた。また、抵抗の均一性も比較例と比べても高いものになっていた。
【0069】
[実施例4]
本実施例で使用した帯電ローラは以下のような方法で製造した。
【0070】
未加硫未発泡の原料組成物としては、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPT8075E 三井石油化学(株)製)120部に対して、導電剤として、SRFカーボンブラック(旭#35 旭カーボン社製)を60部、軟化剤としてパラフィンオイルを40部、加硫促進助剤として、酸化亜鉛5部、ステアリン酸1部、架橋剤として硫黄2部、加硫促進剤としてメルカプトベンゾチアゾール(M)2部、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnBDC)1部、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)1部、発泡剤としてADCA4部とOBSH4部を、オープンロールにて混合した。
【0071】
未加硫非発泡の原料組成物としては、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CG102 ダイソー社製)100部に対して、イオン導電剤としてテトラブチルアンモニウムパークロレート1部、炭カル(シルバーW)60部、加工助剤としてステアリン酸1部、可塑剤としてアジピン酸エステル(W305ELS)20部、加硫剤として硫黄0.5部、架橋助剤としてTRA 1.5部を、オープンロールにて混合した。
【0072】
得られた未加硫非発泡原料組成物と未加硫未発泡原料組成物は、図5に模式的に示した押し出し機、及び芯金を同時押出しできるクロスヘッドに、内径がФ10.0mmであるダイをセットして同時一体的に押し出すことで、芯金と一体となった円筒状の積層体を形成し、長さを金型内の空孔部の長さ224mmに対し、略同一長さにゴム部をカットして芯金の周囲に円筒状の積層体を作製した。
【0073】
その後は実施例1と同様にして作製し、直径φ6mmの芯金上に、発泡層の厚さ2.5mm、非発泡層の厚さ0.5mm、ゴム部全長224mm、直径φ12mmの導電性二層ローラを得た。
【0074】
なお、本実施例で使用した芯金は、実施例1と同じものを用いた。比較例3と比較すると、膨らみ、凹み等の欠陥もなく外径精度がよく、表面粗さが良いローラが得られた。
【0075】
その後、Canon製LBP−1760に帯電ローラとして組み込んで画出しした結果、画像不良等の発生は無かった。
【0076】
[比較例1]
本比較例では、芯金に孔が全く空いてないものを用いた以外は、実施例1と同様の手順で発泡ローラを作製した。
【0077】
その結果、表1に示すように膨らみ、凹み等の欠陥や、芯金と発泡体の間にエア溜まりが生じたものが多く発生し、抵抗ムラも大きいものとなってしまった。
【0078】
[比較例2]
本比較例では、芯金に図6に模式的に示すような孔が空いたものを用いた以外は、実施例1と同様の手順で発泡ローラを作製した。
【0079】
図6の芯金30は、円筒状の鋼材に、周方向に90°おき、長手方向に25mmおきに1mm径の孔29があけられたものである。
【0080】
その結果、芯金の孔部分から材料が流出し、孔に対応した位置の外周面上に凹みが観察されたものが多かった。発生本数と抵抗ムラを表1に示した。
【0081】
[比較例3]
本比較例では、芯金に孔が全く空いてないものを用いた以外は、実施例3と同様の手順で発泡ローラを作製した。
【0082】
その結果、表1に示すように芯金と発泡体の間にエア溜まりが生じたもの、また発泡体と非発泡層の間にエア溜まりが生じるもの等が多く発生してしまった。また、エア溜まりのせいで安定して回転させることが難しく、抵抗測定は行えなかった。
【0083】
その後、Canon製LBP−1760に帯電ローラとして組み込んで画出しした結果、帯電不足による画像不良等が多く発生してしまった。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】
本発明を用いれば、型内において発泡によって生じたガスは、多孔質芯金内部を通り、芯金端部にむけて流れ、該金型外に出すことができる。従って、芯金とゴム、ゴムと型の間等に発泡ガスが滞留することがなく、外径精度と表面粗さに優れた発泡ローラを得ることができる。
【0086】
また、本発明を用いれば、芯金表面の微妙な凹凸に食い込むように発泡層が形成されるため、接着剤等を使用することなく、得られた発泡ローラを電子写真装置等で使用することができる。
【0087】
さらに、本発明により、発泡ローラの表面性・抵抗の均一性も向上するため、製品としての安定性・高画質化も実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触帯電方式の転写手段を用いた電子写真装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の実施例1に用いた金型・蓋体の一例を模式的に表した図であり、A−A断面図、正面図および側面図を表す。
【図3】本発明を実施するための熱盤の一例を模式的に表した図であり、側面図および正面図を表す。
【図4】本発明を実施するための押出し機の一例を模式的に表す図である。
【図5】本発明を実施するための二層押し出し機の一例を模式的に表す図である。
【図6】本発明における比較例2を実施するための芯金を模式的に示す図であり、側面図および正面図を表す。
【図7】本発明における抵抗測定を実施するための測定装置を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 像担持体としての電子写真装置に用いられる感光体
2 帯電部材
3 露光手段
4 現像手段
5 転写材
6 転写手段
7 定着手段
8 クリーニング手段
9 トナー画像
10 成形金型本体
11 蓋体(芯金保持部材)
12 ガス抜き孔
14 芯金
15 金型を挿入する空孔部
16 加熱盤(上下に分割可能)
17 クロスヘッド
18 押出し機
19 芯金
20 未加硫組成物の成型品
21 材料供給孔
22 押し出し機(発泡層用)
23 押し出し機(非発泡層用)
24 二層用クロスヘッド
25 導電性ローラ
26 芯金
27 アルミドラム
28 外部電源
29 孔
30 芯金

Claims (4)

  1. 芯金を成型金型内周面と同心軸上に保持するための蓋体を両端に有する円筒状の成型金型を用いて画像形成装置用発泡ローラを製造する方法であって
    (i)ポリマー原料と添加剤を配合し混練することによって得られた未加硫原料組成物を円筒状に成型する工程と
    (ii)工程(i)の後、得られた該未加硫原料組成物の円筒状の成型品を芯金と共に該成型金型内に配置する工程と、
    (iii)工程(ii)の後、該成型金型内で該未加硫原料組成物の加硫と発泡を行って画像形成装置用発泡ローラを得る工程と
    を有する画像形成装置用発泡ローラの製造方法において、
    該芯金として、平均孔径が5〜30μmである多孔質体を用いることを特徴とする画像形成装置用発泡ローラの製造方法
  2. 前記多孔質体の体積抵抗が10Ω・cm以下である請求項1に記載の画像形成装置用発泡ローラの製造方法
  3. 前記未加硫原料組成物の円筒状の成型品が、未加硫未発泡原料組成物の外周上に少なくとも一層の未加硫非発泡原料組成物を形成してなるものである請求項1又は2に記載の画像形成装置用発泡ローラの製造方法
  4. 前記画像形成用装置発泡ローラが、電子写真感光体表面に接触配置されて該電子写真感光体表面を帯電する帯電ローラである請求項1〜のいずれかに記載の画像形成用装置発泡ローラの製造方法
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