JPH11223492A - 冷却塔およびその運転方法および冷却塔運転制御プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

冷却塔およびその運転方法および冷却塔運転制御プログラムを記録した記録媒体

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JPH11223492A
JPH11223492A JP2683298A JP2683298A JPH11223492A JP H11223492 A JPH11223492 A JP H11223492A JP 2683298 A JP2683298 A JP 2683298A JP 2683298 A JP2683298 A JP 2683298A JP H11223492 A JPH11223492 A JP H11223492A
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JP
Japan
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heat exchanger
blower
outside air
fluid
cooled
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JP2683298A
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Mitsuaki Fukushima
光明 福島
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り込み外気量の不均一による局所的な冷却
効率の低下を防いで均一な冷却特性及び高冷却効率が得
られ、しかも熱負荷の変動に対応可能な冷却塔、及びそ
の運転方法、及び冷却塔運転手順が記録された記録媒体
を提供する。 【解決手段】 送風機80と、被冷却流体Wを通す熱交
換器5と、熱交換器5の外表面に散水する散水部7と、
熱交換器5の周囲に配設されたルーバー41〜4Kを備
え、送風機によりルーバー41〜4Kを経て吸入された
外気SFが熱交換器5の外表面上で散水8を蒸発させて
被冷却流体Wを冷却し、送風機80に近い位置に取付け
られたルーバー41の、水平方向に対して張る傾斜角度
θ1を大きく、送風機80から遠いルーバー4Kの傾斜
角度θKを小さく設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却塔、およびそ
の運転方法、および冷却塔運転手順をコンピュータに実
行させるためのプログラムを記録したコンピュータが読
み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体生産工程等で使用される工業用水
の冷却や、空気調和設備におけるファンコイル冷却用冷
媒としての循環水を冷却する装置として、冷却塔が広く
使用されている。このような従来の冷却塔として、工業
用水などの被冷却流体を熱交換器である銅チューブ内に
流し、一方、銅チューブ外表面に蒸発用の水を散水し、
銅チューブ外表面を濡らせた水の蒸発時の潜熱による熱
除去効果を利用して、銅チューブ内に流れる被冷却流体
を冷却する構成のものがある。
【0003】すなわち、熱交換器の上方に置かれた上部
水槽から散水された蒸発用の水が銅チューブ表面に滴下
し、その銅チューブ周りの湿球温度によりチューブ表面
での水の蒸発を促すものである。このように、空気線図
上の飽和温度と湿球温度との差が蒸発の推進力となるか
ら、この銅チューブ周りの湿球温度が常に飽和に達しな
い状態を維持する必要があり、このため送風機により外
気を取り込み、銅チューブ外表面に接触する空気が継続
的に入れ替わる構成となっている。ここで銅チューブの
周囲にはルーバーが配設されており、外気はルーバーを
経て吸い込まれ、銅チューブの外表面に達するように構
成されている。
【0004】図14は、前記の構成における送風機のフ
ァンによる外気の吸い込み状態の説明図であり、また図
15は送風機のファンによる外気吸込圧特性図である。
さらに図16は、外気吸込時のルーバーによる流入抵抗
特性図であり、図17はルーバーを経た外気吸い込み状
態の説明図である。
【0005】図14に示されるように、一般的にファン
2による外気12の吸い込み量は、ファン2からの距離
Zが増大するにつれて減少する。すなわち、図15に示
されるように、ファンによる外気の吸込圧SPは、ファ
ン2からの距離Zの増加とともに漸減する。同図で、吸
込圧特性SP51、SP52、SP53はファンの構造
に依存して変化し、例えば軸流ファンやターボファン、
シロッコファン等で変化するものの、いずれも距離Zの
増加とともに漸減するという共通した傾向を有してい
る。
【0006】一方、図17に示されるように、短冊葉状
の板であるルーバー104が複数枚、距離Z方向に並
び、さらにこれらルーバー104が熱交換器5の外側を
囲むように配設され、外気吸込面105を形成してい
る。また各ルーバー104は、外側に向かい水平方向か
ら傾斜角度θ50の傾きを有して等間隔で配設されてい
る。従来の構成におけるこの傾斜角度の主たる目的は、
散水飛沫の冷却塔外部への飛散の防止にある。
【0007】このように、各ルーバー104は傾斜角度
θ50の同じ傾きを有しているから、所定の線速度で各
ルーバー104を経て流入する外気に作用する流入抵抗
RF50は、図16に示されるように、各ルーバー10
4につき同じ値となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、流入する外
気流量SFと、吸込圧SPと、流入抵抗RFには、 SF=SP/RF の関係が成立し、また流入抵抗RFは外気の流入速度に
も依存するものの、その変動率は吸込圧SPの変動率に
比して小さいから、外気吸込量SF50は図17に示さ
れるように、ファン2に最も近い位置において最大とな
り、ファン2からの距離Zの増加とともに漸減する。
【0009】前記のように、外気吸込面105に沿って
配置されている各ルーバーが等しい傾斜角度θ50を有
するため、上部にあるファンにより吸込まれる外気吸込
量SF50は各ルーバー毎に異なり、均一にならず偏り
が発生する。とりわけ、ファンに近い位置のルーバーか
ら流入する外気は線速度が大の偏流となって散水の飛沫
が発生しやすく、塔外への飛散が問題となる。
【0010】さらに、下方に位置するルーバーを経て吸
い込まれる外気量が減少して、熱交換器5の下方に属す
る銅チューブ外表面での外気の入れ替え量が減少し、こ
の結果として銅チューブ外表面での水の蒸発量が減少し
て冷却効率が低下するという問題があった。
【0011】さらに、こうした冷却塔は除去すべき熱
量、すなわち熱負荷の変動に応じて運転条件を変更する
必要があるが、前記のような従来技術においてはファン
の回転数の調節や、散水量の制御によって対応していた
ものの、このような構成は制御特性、とりわけ動特性の
制御において必ずしも好適なものではなく、制御遅れな
どが発生するという問題があった。しかも前記のような
偏流発生が未解決となっていた。
【0012】本発明は、前記のような従来技術における
問題点を解決するためなされたもので、取り込み外気量
の不均一による局所的な冷却効率の低下を防いで均一な
冷却特性及び高冷却効率が得られ、しかも熱負荷の変動
に対応可能な冷却塔、およびその運転方法、および冷却
塔運転手順が記録された記録媒体をそれぞれ提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の原理を説
明し、ついで本発明の手段を説明する 一般的に、被冷却流体の冷却においては、熱交換器から
の熱除去分(冷却)が熱負荷Uとなり、この熱負荷Uは
被冷却流体の熱交換器への流入温度Tm1と熱交換器か
らの流出温度TmKとの差と、熱交換器に流入する単位
時間あたりの被冷却流体量F1との積に比例する。 U=C*F1*(Tm1−TmK) ただしCは被冷却流体の比熱である。
【0014】外気は一列に並んだルーバーに添って形成
された外気吸込面の全面から流入して、熱交換器の夫々
対応する部分に至るが、ここで、説明の便宜上、各ルー
バーに対応させて熱交換器を仮想の各ユニット領域HE
iに分割する。図3は、チューブがU字状に連結された
構成の熱交換器5について、このように各ユニット領域
HEiに分割した例の説明図である。
【0015】ルーバーがK枚であり、またユニット領域
HEiがK個であると、熱交換器5の全熱負荷Uは、熱
交換器5の各ユニット領域HEi毎の熱負荷ΔUiの総
和として数1で示される。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、Δui=ΔUi/Cとすると、 Δu1=F1*(Tm1−Tm2) Δu2=F1*(Tm2−Tm3) ‥‥‥‥‥‥‥‥ Δu1=F1*(Tmk−1−TmK) ただし、Tm1は第一ユニット領域HE1への被冷却流
体の流入温度、Tm2は第一ユニット領域HE1からの
被冷却流体の流出温度ならびに第二ユニット領域HE2
への被冷却流体の流入温度を、それぞれ示す。Tm3以
下についても同様である。
【0018】一方、熱交換器5全体の熱除去量Qは、熱
交換器5の各ユニット領域HEi毎の熱除去量ΔQiの
総和として数2で示される。
【0019】
【数2】
【0020】単位量の散水の蒸発潜熱をLq、各ユニッ
ト領域HEiの外表面を通過する外気量をAFi、係数
をHiとすると、ΔQiは ΔQi=Hi*Lq*AFi (i=1、2、‥‥、
K) で示される。ここで係数Hiは、各ユニット領域HEi
の外表面における散水への熱伝達係数、外気温度および
外気湿度に依存するものである。
【0021】一方、各ユニット領域HEiの外表面を通
過する外気量AFiは、当該位置における送風機の吸込
圧SPiと、当該位置における外気の流入抵抗RFに依
存する。ここで、外気の流入抵抗RFは対応する各ルー
バの取付け傾斜角度θiの関数となる。したがって、各
ユニット領域HEiの外表面を通過する外気量AFi
は、対応する各ルーバの取付け傾斜角度θiと、吸込圧
SPiの関数であり、 AFi=SPi/X(θi) (i=1、2、‥‥、
K) として示される。
【0022】したがって、冷却効率を向上させるために
は、各ユニット領域HEi毎の熱負荷ΔUiと熱除去量
ΔQiの差の二乘の総和を、数3で示される目的関数O
bとして、この目的関数Obを最小にする必要がある。
【0023】
【数3】
【0024】そこで本発明の第一の骨子は、使用する送
風機の特性によって固定された吸込圧SPiの下で、且
つ、被冷却流体量F1と、被冷却流体の熱交換器への流
入温度Tm1と、熱交換器からの流出温度TmKと、外
気温度TmAと、外気の湿度HmAが固定された運転条
件下で、目的関数Obを最小にするために、各ルーバの
取付け傾斜角度θi(i=1、2、‥‥、K)を最適に
設定するものである。
【0025】より具体的には、冷却塔の上部の送風機側
から下部に向かって外気吸込み口に並んでいる各ルーバ
の取付け傾斜角度θiを、送風機側においては大きく取
り、下部に向かって順次小さくしていくよう取付けるも
のとする。これにより、外気吸込み口の位置の上下にか
かわらず外気吸込み量の均一化をはかる。
【0026】さらに、本発明の第二の骨子は、使用する
送風機の特性によって固定された吸込圧SPiの下で、
運転条件である被冷却流体量F1と、被冷却流体の熱交
換器への流入温度Tm1と、外気温度TmAと、外気の
湿度HmAの少なくともいずれか一つが変動し、あるい
は操業目標値である熱交換器からの流出温度TmKが変
更された際に、この運転条件下で、目的関数Obを最小
にするために、各ルーバの取付け傾斜角度θi(i=
1、2、3、‥‥、K)を最適に制御するものである。
【0027】より具体的には、冷却塔の上部の送風機側
から下部に向かって外気吸込み口に並んでいる各ルーバ
ーの取付け傾斜角度θiを、変動した被冷却流体量F
1、流入温度Tm1、外気温度TmA、外気の湿度Hm
A、または変更された目標流出温度TmKに対応するよ
う制御し、しかも傾斜角度θiを、送風機側のルーバー
においては大きく取り、下部のルーバーにおいては順次
小さくなるよう取付けるものとする。
【0028】以下、本発明に係る手段を述べる。
【0029】前記原理に基づいて前記従来技術の課題を
解決するため、本発明に係る冷却塔の運転方法は、送風
機と、該送風機の吸込側に配設された熱交換器と、該熱
交換器の外表面に散水する散水部と、該熱交換器を囲ん
で周囲に、水平方向に対して張る傾斜角度を任意に設定
可能に配設された複数枚のルーバーとを備え、前記熱交
換器内に被冷却流体を通し、前記送風機により前記ルー
バーを経て吸入された外気が前記熱交換器の外表面を通
過時に前記散水された水を蒸発させ、前記水の蒸発潜熱
により前記熱交換器内の前記被冷却流体を冷却するとと
もに、前記ルーバーによって前記散水飛沫の外部への流
出を防止する構成の冷却塔の運転方法であって、前記複
数枚の各ルーバーの前記傾斜角度を、前記送風機からの
距離が離れる位置にあるルーバーほど減少するよう設定
して運転することを特徴とする。
【0030】前記の方法によれば、送風機に近い位置に
おいては、ファンによる吸込圧が大であるが、送風機に
近いこの位置におけるルーバーの、水平方向に対して張
る傾斜角度が大になることにより空気の流入抵抗が大と
なるから、よってこの位置における外気吸込量が過大に
なるのが抑制される。
【0031】一方、送風機から遠い位置においては、フ
ァンによる吸込圧が減少するが、送風機から遠いこの位
置におけるルーバーの、水平方向に対して張る傾斜角度
が小になることにより空気の流入抵抗が小さくなり、よ
ってこの位置における外気吸込量が過小になるのが防止
される。
【0032】この結果、送風機に近い位置から遠い位置
に向かい形成される吸気面を通過して流入する外気吸込
量が、吸気面全体に亘り平均化され、よって熱交換器の
送風機に近い位置にある部分の表面を通過する外気量
と、送風機から遠い位置にある熱交換器の部分の表面を
通過する外気量との差がなくなることにより、熱交換器
全体の冷却効果が均一化されて冷却効率が向上する。
【0033】また、本発明に係る冷却塔は、送風機と、
該送風機の吸込側に配設された熱交換器と、該熱交換器
の外表面に散水する散水部と、該熱交換器を囲んで周囲
に配設された複数枚のルーバーとを備え、前記熱交換器
内に被冷却流体を通し、前記送風機により前記ルーバー
を経て吸入された外気が前記熱交換器の外表面を通過時
に前記散水された水を蒸発させ、前記水の蒸発潜熱によ
り前記熱交換器内の前記被冷却流体を冷却するととも
に、前記ルーバーによって前記散水飛沫の外部への流出
を防止する構成の冷却塔であって、前記各々のルーバー
が、水平方向に対して張る各傾斜角度を任意に設定可能
に配設されており、且つ前記ルーバーの前記傾斜角度
が、前記送風機からの距離が離れる位置にあるルーバー
ほど減少するよう設定されたことを特徴とする。
【0034】前記の構成によれば、送風機に近い位置に
おけるルーバーの、水平方向に対して張る傾斜角度が大
に設定されることにより、空気の流入抵抗が大になり、
よって送風機に近い位置においてファンによる吸込圧が
大であっても、この位置における外気吸込量が過大にな
らず、外気吸込量の抑制がなされる。
【0035】一方、送風機から遠い位置におけるルーバ
ーの、水平方向に対して張る傾斜角度が小に設定される
ことにより、空気の流入抵抗が小さくなり、よって送風
機から遠い位置においてファンによる吸込圧が減少して
も、この位置における外気吸込量の増加が確保される。
【0036】この結果、送風機に近い位置から遠い位置
に向かい形成される吸気面を通過して流入する外気吸込
量が、吸気面全体に亘り平均化され、よって熱交換器の
送風機に近い位置にある部分の表面を通過する外気量
と、送風機から遠い位置にある熱交換器の部分の表面を
通過する外気量との差が小さくなって、熱交換器下部の
蒸発量が増加し、熱交換器全体の冷却効果が均一化され
る。
【0037】さらに、前記の結果として、とりわけ送風
機側での局所的な風速の上昇が抑えられることにより、
散水が風によって巻き上げられることで生じる飛散水量
が減少する。
【0038】また、本発明に係る冷却塔の運転方法は、
送風機と、該送風機の吸込側に配設された熱交換器と、
該熱交換器の外表面に散水する散水部と、該熱交換器を
囲んで周囲に、水平方向に対して張る各々の傾斜角度が
任意に設定可能に配設された複数枚のルーバーとを備
え、前記熱交換器内に被冷却流体を通し、前記送風機に
より前記ルーバーを経て吸入された外気が前記熱交換器
の外表面を通過時に前記散水された水を蒸発させ、前記
水の蒸発潜熱により前記熱交換器内の前記被冷却流体を
冷却して所定の目標流出温度とする構成の冷却塔の運転
方法であって、前記熱交換器内に流入する前記被冷却流
体の流量、前記被冷却流体の流入温度、前記被冷却流体
の目標流出温度、前記外気の温度、前記外気の湿度のう
ちの少なくとも一つの変化に応じて、前記熱交換器の外
表面を通過する外気量が変化するよう前記複数枚の各ル
ーバーの前記傾斜角度を調節し、且つ、前記送風機の吸
込特性に基づいて、前記複数枚の各ルーバーの前記傾斜
角度を、前記送風機からの距離が離れる位置にあるルー
バーほど減少するよう調節して運転することを特徴とす
る。
【0039】前記の運転方法によれば、熱交換器内に流
入する被冷却流体の流量、流入温度、外気温度、外気の
湿度といった運転条件の変化や、被冷却流体の目標流出
温度に変更が生じても、送風機の吸込特性に基づいて各
ルーバーの傾斜角度を調節して吸込外気量を制御するこ
とにより、こうした運転条件の変化や目標流出温度の変
更に対応した運転がなされる。
【0040】また、本発明に係る冷却塔は、送風機と、
該送風機の吸込側に配設された熱交換器と、該熱交換器
の外表面に散水する散水部と、該熱交換器を囲んで周囲
に、水平方向に対して張る各々の傾斜角度が任意に設定
可能に配設された複数枚のルーバーとを備え、前記熱交
換器内に被冷却流体を通し、前記送風機により前記ルー
バーを経て吸入された外気が前記熱交換器の外表面を通
過時に前記散水された水を蒸発させ、前記水の蒸発潜熱
により前記熱交換器内の前記被冷却流体を冷却して所定
の目標流出温度とする構成の冷却塔であって、前記熱交
換器内に流入する前記被冷却流体の流量、前記被冷却流
体の流入温度、前記被冷却流体の目標流出温度、前記外
気の温度、前記外気の湿度のうちの少なくとも一つが変
化した際に、該変化に応じて前記各ルーバー毎の適する
前記傾斜角度を演算し、しかも前記送風機の吸込特性に
基づいて、前記送風機からの距離が離れる位置にあるル
ーバーほど、前記傾斜角度を減少させるよう演算するル
ーバー傾斜角度演算手段と、前記ルーバー傾斜角度演算
手段の演算結果に基づき前記各ルーバーの傾斜角度を個
別に制御する傾斜角度制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0041】前記の構成によれば、熱交換器内に流入す
る被冷却流体の流量、流入温度、外気温度、外気の湿度
といった運転条件の変化や、被冷却流体の目標流出温度
の変更が生じても、送風機の吸込特性に基づいて各ルー
バーの傾斜角度を自動調節して吸込外気量を制御するこ
とにより、こうした運転条件の変化や目標流出温度の変
更に対応した制御がなされる。
【0042】さらに、本発明に係るコンピュータ読み取
り可能な記録媒体は、コンピュータによって、水平方向
に対して張る傾斜角度が自在に調節可能なルーバーが付
設された冷却塔の運転制御をするためのプログラムを記
録した記録媒体であって、該プログラムは、前記ルーバ
ー付き冷却塔の熱交換器内に流入する被冷却流体の流
量、前記被冷却流体の流入温度、前記被冷却流体の目標
流出温度、前記熱交換器の外表面に接触する外気の温
度、前記外気の湿度のうちの少なくとも一つが変化した
際に、該変化に応じて前記各ルーバー毎の適する前記傾
斜角度の演算をコンピュータに実行させ、しかも、前記
送風機の吸込特性に基づいて、前記送風機から離れた位
置にある前記ルーバーほど、前記傾斜角度を減少させる
演算を、コンピュータに実行させるルーバー傾斜角度演
算手順のプログラムであることを特徴とする。
【0043】前記の構成の記録媒体によれば、運転条件
や目標温度の変化に追随可能な冷却塔の運転制御用演算
プログラムが提供可能になる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図を参照して詳細に説明する。なお、以下に述べ
る実施形態は、この発明の本質的な構成と作用を示すた
めの好適な例の一部であり、したがって技術構成上好ま
しい種々の限定が付されている場合があるが、この発明
の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限定する
旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものでは
ない。
【0045】図1は、本発明に係る冷却塔の一実施形態
の模式断面図である。また図2は、図1に示される冷却
塔の要部の動作説明図である。 さらに図3は、図1に
示される冷却塔の外観図であり、図4は、図3のA−
A’断面図である。
【0046】図1に示されるように、本発明に係る冷却
塔1は、外気を吸引するファン2と該吸引ファン2を回
転させるモータ3から成る送風機80と、この送風機8
0の吸込側、すなわちファン2の下側に配設された管式
の熱交換器5と、ファン2と熱交換器5との間に配設さ
れて熱交換器5の外表面に散水8を行う散水部を構成し
ている上部水槽7と、熱交換器5を囲んで外側に配設さ
れた複数枚のルーバー41〜4Kとを備えている。
【0047】外気は送風機80に吸引されて吸込外気S
Fとなり、ルーバー41〜4Kを経て熱交換器5の外表
面にいたり、熱交換器5の外表面に接触しつつ通過して
高温多湿空気となり、送風機80に吸い込まれるように
構成されている。
【0048】熱交換器5は、図5に示されるように一本
のチューブがつづら折に折り返されてU字部の連結構成
とされ、被冷却流体Wは、流入口20を経てこの熱交換
器5に流入し、熱交換器5内を通過中に冷却されて流出
口21から流出する。
【0049】各々のルーバー41〜4Kは、水平方向に
対して張る各傾斜角度θを90度までの範囲で任意に設
定でき、さらに送風機80に近い位置に取付けられたル
ーバー41の傾斜角度θ1が大きく、取付け位置が送風
機80から遠い、下側のルーバー例えば4Kの傾斜角度
θKが、傾斜角度θ1よりも小さくなるように配設され
ている。
【0050】ファン2によって空気取入口であるルーバ
ー41〜4Kから冷却塔1内に導入された吸込外気SF
は、熱交換部5の外表面に接触して通過し、冷却塔外に
排気される。一方、上部水槽7から散水8が熱交換部5
の外表面に均等に散水される。
【0051】散水8は、図2に示されるように、熱交換
器5の外表面を濡らし、さらに導入された吸込外気SF
と熱交換部5の外表面上で接触して蒸発して蒸発分8’
となり、この蒸発潜熱LHにより熱交換部5内を流れる
流体Wが熱除去されて冷却される。蒸発分8’は吸込外
気SFに載って冷却塔外に排気される。一方、蒸発しな
かった散水8は滴下分8’’として下部水槽9に落下し
て溜まり、散水ポンプ6によって配管14を通り上部水
槽7へ循環供給される。
【0052】ここで、線速度を有する吸込外気SFに衝
突して運動エネルギーを得た散水8の飛沫の外部への流
出が、ルーバー41〜4Kによって阻止される構成とな
っている。
【0053】このように、熱交換器5の上方に置かれた
上部水槽7からの散水8が熱交換器5、たとえば銅チュ
ーブの外表面に滴下し、熱交換器5周りの湿球温度によ
り表面での水の蒸発を促す構成となっている。このよう
に、空気線図上の飽和温度と湿球温度との差が蒸発の推
進力となるから、この熱交換器5周りの湿球温度が常に
飽和に達しない状態を維持する必要があり、このため送
風機80により吸込外気SFを取り込み、熱交換器5外
表面に接触する空気が継続的に入れ替わる構成となって
いる。
【0054】図7は、本発明に係る冷却塔の一実施形態
における送風機の吸込圧特性を示す線図である。図8
は、本発明に係る冷却塔の一実施形態におけるルーバー
による外気流入抵抗特性を示す線図である。さらに図9
は、本発明に係る冷却塔の一実施形態における外気吸込
量の分布図である。
【0055】図7に示されるように、送風機のファンに
よる外気の吸込圧SPは、ファンからの距離Zの増加と
ともに漸減する。同図で、吸込圧特性SP1、SP2、
SP3はファンの羽根形状に依存して変化し、たとえば
ファンのピッチや羽根の捩れ形状に依存した特性とな
る。あるいはさらに、軸流ファンやターボファン、シロ
ッコファン等といった、ファン構造によって異なる特性
を示すが、いずれの構造においても、それぞれ吸込圧特
性はファンの軸上で距離Zの増加とともに漸減するとい
う共通した傾向を有している。
【0056】そこで、本発明においては、ルーバーによ
る外気流入抵抗特性を前記吸込圧特性SP1、あるいは
SP2やSP3に基づいて調整する。たとえばグラフ上
で下方に凸の右下がり曲線の吸込圧特性SP1を有する
ファンを用いた冷却塔においては、ルーバーによる外気
流入抵抗特性を、図8の曲線RF1に示されるような、
グラフ上で下方に凸で右下がりの特性となるように設定
する。
【0057】これは具体的には、図9においてファンに
近い位置、すなわち上方のルーバー41の傾斜角度θ1
を最大に設定し、以下、下方にルーバー42〜48、さ
らに4Kと進むにしたがい、各々のルーバーの傾斜角度
を図8の曲線RF1にしたがい漸減するように設定す
る。
【0058】ところで前述したように、吸込外気流量S
Fと、吸込圧SPと、外気流入抵抗RFには、 SF=SP/RF の関係が成立する。そして上式の分子の吸込圧SPは、
前記のようにファンから距離が離れるにつれて漸減する
特性であるが、本発明においては上式の分母の流入抵抗
RFも、前記のようにファンから距離が離れるにつれて
漸減する特性に構成するから、吸込外気流量SFの変動
を小さくすることができる。
【0059】この結果、図9に示されるように、ファン
として従来の、距離が離れるにつれて吸込圧SPが漸減
する特性のものを用いた構成であっても、外気流入抵抗
RFとしてファンからの距離が離れるにつれて漸減する
特性のルーバー41〜4K(したがって傾斜角度がθ1
〜θK)を用いることによって、吸込外気流量SFを均
一化し、平坦化することが可能になる。
【0060】すなわち、送風機に近い位置においては、
ファンによる吸込圧が大であるが、送風機に近いこの位
置におけるルーバーの、水平方向に対して張る傾斜角度
が大になることにより空気の流入抵抗が大となるから、
よってこの位置における外気吸込量が過大になるのが抑
制される。一方、送風機から遠い位置においては、ファ
ンによる吸込圧が減少するが、送風機から遠いこの位置
におけるルーバーの、水平方向に対して張る傾斜角度が
小になることにより空気の流入抵抗が小さくなり、よっ
てこの位置における外気吸込量が過小になるのが防止さ
れる。
【0061】この結果、送風機に近い位置から遠い位置
に向かい形成される吸気面を通過して流入する外気吸込
量が、吸気面全体に亘り平均化され、よって熱交換器の
送風機に近い位置にある部分の表面を通過する外気量
と、送風機から遠い位置にある熱交換器の部分の表面を
通過する外気量との差がなくなり、偏流がなくなること
により、熱交換器全体の冷却効果が均一化されて冷却効
率が向上する。
【0062】とりわけ下方に位置するルーバーを経て吸
い込まれる外気量が、従来技術におけるよりも著しく増
加するから、熱交換器5の下方に属する銅チューブ外表
面での外気の入れ替え量が減少せず、この結果として銅
チューブ外表面での水の蒸発量が増加して冷却効率が向
上する。
【0063】ところで、前記の実施形態においては、冷
却塔の運転条件が固定されていたが、実際の使用時にあ
っては運転条件に変動が発生する場合が多い。このよう
な運転条件の変動には、被冷却流体の熱交換器への流
量、被冷却流体の熱交換器への流入温度、それに外気温
度、外気湿度の変動があり、被冷却流体が使用されるプ
ラント側での操業条件の変化による熱負荷の変動や、季
節変動がある。さらに、プラント側での操業条件の変化
による被冷却流体のエンタルピ変化がある。これらは、
冷却塔側における運転条件の更新や、被冷却流体の熱交
換器からの目標流出温度の更新として反映されることに
なる。
【0064】こうした運転条件の更新や、目標流出温度
の更新は、冷却塔におけるルーバーの傾斜角度の設定値
の変更を促すことになる。これは例えば、図6におい
て、各ルーバーの傾斜角度の組み合わせを、P1からP
2へ、またはP3へと変化させることを促すものにな
り、したがって冷却塔において前記に対応した制御が必
要になる。
【0065】図10は、このような制御を可能にする構
成を示すもので、本発明に係る冷却塔の他の実施形態の
ブロック構成図である。さらに図11は、図10に示さ
れる制御手段のブロック構成図である。以下、両図に基
づき本発明に係る冷却塔の他の実施形態を説明する。
【0066】図10において、本発明に係る冷却塔1A
は、外気を吸引するファン2と該吸引ファン2を回転さ
せるモータ3から成る送風機80と、この送風機80の
吸込側、すなわちファン2の下側に配設された管式の熱
交換器5と、ファン2と熱交換器5との間に配設されて
熱交換器5の外表面に散水8を行う散水部7Bと、さら
に熱交換器5を囲んで外側に配設された複数枚のルーバ
ー40A〜40Kを備えている。
【0067】ルーバー40A〜40Kの各々にはモータ
31〜3Kがそれぞれ取り付けられており、各モータ3
1〜3Kの回転により各ルーバー40A〜40Kがそれ
ぞれ独立に、異なる傾斜角度を張ることが可能に構成さ
れている。各モータ31〜3Kは、別途設けられている
制御手段20からの制御信号Ct1〜CtKにより作動
する。同様に、ファン2を回転させるモータ3の回転数
は、制御手段20からの制御信号Ct30によって制御
される。
【0068】ルーバー40A〜40Kの近傍には、外気
温度計37と外気湿度計38が設けられ、外気温度計3
7の測定信号TmA、外気湿度計38の測定信号HmA
はそれぞれ制御手段20へ入力される。
【0069】外気は送風機80に吸引されて吸込外気S
Fとなり、ルーバー40A〜40Kを経て熱交換器5の
外表面にいたり、熱交換器5の外表面に接触しつつ通過
して高温多湿空気となり、送風機80に吸い込まれるよ
うに構成されている。
【0070】熱交換器5は、一本の銅チューブがつづら
折に折り返されてU字部の連結構成とされ、被冷却流体
Wは、流入口20を経てこの熱交換器5に流入し、熱交
換器5内を通過中に冷却されて流出口21から流出す
る。
【0071】各々のルーバー40A〜40Kは、水平方
向に対して張る各傾斜角度θを90度までの範囲で任意
に制御でき、さらに送風機80に近い位置に取付けられ
たルーバー40Aの傾斜角度が大きく、他方、取付け位
置が送風機80から遠い、下側のルーバー40Kの傾斜
角度が小さくなるように配設されている。
【0072】ファン2によって空気取入口であるルーバ
ー40A〜40Kから冷却塔1A内に導入された吸込外
気SFは、熱交換部5の外表面に接触して通過し、冷却
塔1A外に排気される。一方、散水部7Bから散水8が
熱交換部5の外表面に均等に散水される。
【0073】このように、熱交換器5の上方に置かれた
散水部7からの散水8が熱交換器5を構成する銅チュー
ブの外表面に滴下し、熱交換器5周りの湿球温度により
表面での水の蒸発を促す構成となっている。したがっ
て、空気線図上の飽和温度と湿球温度との差が蒸発の推
進力となるから、この熱交換器5周りの湿球温度が常に
飽和に達しない状態を維持する必要があり、このため送
風機80により吸込外気SFを取り込み、熱交換器5外
表面に接触する空気を継続的に更新させる構成となって
いる。
【0074】被冷却流体Wの熱交換器5への流入口20
の近傍には、被冷却流体Wの流入温度を測定する温度計
17、および被冷却流体Wの流入量(すなわち流量)を
測定する流量計18が設けられ、それぞれ測定した流入
温度Tm1、流量F1を制御手段20に入力している。
【0075】一方、被冷却流体Wの熱交換器5からの流
出口21の近傍には、冷却された被冷却流体Wの流出温
度を測定する温度計19が設けられ、測定した流出温度
TmKを制御手段20に入力している。
【0076】冷却塔1Aから流出した被冷却流体Wは、
生産現場に導かれて負荷LDにおいて冷熱源として働
き、使用済みの温度が上昇した被冷却流体Wは循環ポン
プCPにより再び冷却塔1Aに送られ、流入口20から
流入する。
【0077】制御手段20は、被冷却流体Wの流入温度
Tm1、流量F1、流出温度TmK、および外気温度T
mA、外気湿度TmAに基づいて、後に詳述する演算を
実行し、これら演算結果に基づいて制御信号Ct1〜C
tK、あるいはさらに制御信号Ct30を発信する。
【0078】つぎに図11に基づいて、制御手段20の
構成を説明する。制御手段20は、中央処理装置(CP
U)61と、レジスタ群63と、テンポラリメモリ64
と、入力インタフェース部65と、出力インタフェース
部66と、読出し専用メモリ(ROM)67が、共通バ
ス(BUS)62にそれぞれ接続されて構成される。こ
の制御手段20は、マイクロコンピュータによって構成
されることが好ましい。
【0079】入力インタフェース部65には、被冷却流
体Wの流入温度Tm1、被冷却流体Wの流量F1、被冷
却流体Wの流出温度TmK、および外気温度TmA、外
気湿度TmAがそれぞれ入力される。さらに、入力設定
値として、目標流出温度TmK’が入力されることもあ
る。
【0080】出力インタフェース部66は、制御信号C
t1〜CtK、あるいは制御信号Ct30を出力する。
【0081】読出し専用メモリ(ROM)67には、い
ずれも中央処理装置(CPU)61によって実行可能な
プログラム構成の、全体制御手段67A、送風機吸込圧
特性値データ67B、ルーバー傾斜角度演算・制御手段
67Cが記録されて構成されている。
【0082】ここで、送風機吸込圧特性値データ67B
は、図示されるような読出し専用メモリ(ROM)67
ではなく、たとえばSRAMなどの不揮発性メモリに格
納される構成とすることもできる。
【0083】同様に、ルーバー傾斜角度演算・制御手段
67Cを、図示されるような読出し専用メモリ(RO
M)67ではなく、たとえばSRAMやフラッシュメモ
リなどの不揮発性メモリに格納される構成とすることも
できる。
【0084】図12は、ルーバー傾斜角度演算・制御手
段67Cの動作フローチャートである。冷却塔の運転条
件である、被冷却流体の熱交換器への流量F1、被冷却
流体の熱交換器への流入温度Tm1、外気温度TmA、
外気湿度HmA夫々の測定値と、被冷却流体の熱交換器
からの目標流出温度TmKが、入力インタフェース部6
5を経て前以てレジスタ群63またはテンポラリメモリ
64中にストアされ、さらに送風機吸込圧特性データ6
7Bが、ROM67またはSRAMなどのRAM(図示
されない)に記憶されているものとし、ステップS1に
おいて、これら流量F1、流入温度Tm1、流出温度T
mK、外気温度TmA、外気湿度HmAをレジスタ群6
3またはテンポラリメモリ64からアクセスする。
【0085】つでステップS2において、アクセスした
運転条件に変化がなければ、ステップS1に戻り、運転
条件のうち外気条件に変化が発生していればステップS
7に進み、また運転条件のうち被冷却流体の条件または
目標値に変化が発生していれば、ステップS3に進む。
【0086】ステップS3において、被冷却流体の熱交
換器への流量F1に変化があれば、ステップS4に移
り、被冷却流体の熱交換器への流入温度Tm1に変化が
あれば、ステップS5に移り、被冷却流体の熱交換器か
らの目標流出温度TmKに変更があれば、ステップS6
に移る。
【0087】ステップS4では、被冷却流体の変化した
流量F1と、ROM67などのメモリから読みだした送
風機吸込圧特性データ67Bに基づいて、各ルーバー毎
に最適の傾斜角度θ1〜θKが演算される。このとき同
時に、送風機の吸込特性に基づいて、送風機からの距離
が離れた位置にあるルーバーほど、傾斜角度が減少する
よう演算される。
【0088】ステップS5では、被冷却流体の変化した
流入温度Tm1と、ROM67などのメモリから読みだ
した送風機吸込圧特性データ67Bに基づいて、各ルー
バー毎に最適の傾斜角度θ1〜θKが演算される。この
とき同時に、送風機の吸込特性に基づいて、送風機から
の距離が離れた位置にあるルーバーほど、傾斜角度が減
少するよう演算される。
【0089】ステップS6では、被冷却流体の変更され
た目標流出温度TmKと、ROM67などのメモリから
読みだした送風機吸込圧特性データ67Bに基づいて、
各ルーバー毎に最適の傾斜角度θ1〜θKが演算され
る。このとき同時に、送風機の吸込特性に基づいて、送
風機からの距離が離れた位置にあるルーバーほど、傾斜
角度が減少するよう演算される。
【0090】一方、ステップS7では、外気温度TmA
に変化があれば、ステップS8に移り、外気湿度HmA
に変化があれば、ステップS9に移る。
【0091】ステップS8では、変化した外気温度Tm
Aと、ROM67などのメモリから読みだした送風機吸
込圧特性データ67Bに基づいて、各ルーバー毎に最適
の傾斜角度θ1〜θKが演算される。このとき同時に、
送風機の吸込特性に基づいて、送風機からの距離が離れ
た位置にあるルーバーほど、傾斜角度が減少するよう演
算される。
【0092】さらに、ステップS9では、変化した外気
湿度HmAと、ROM67などのメモリから読みだした
送風機吸込圧特性データ67Bに基づいて、各ルーバー
毎に最適の傾斜角度θ1〜θKが演算される。このとき
同時に、送風機の吸込特性に基づいて、送風機からの距
離が離れた位置にあるルーバーほど、傾斜角度が減少す
るよう演算される。
【0093】ついでステップS10において、各ルーバ
ーの傾斜角度が演算されたθ1〜θKとなるように制御
される。
【0094】上記によって熱交換器の外表面を通過する
外気量を変化させ、散水の蒸発潜熱を調節して熱交換器
全体の熱除去量を制御する。また同時に、熱交換器の各
部分における外表面の通過外気量を均一化することによ
り偏流の発生を防止することができる。
【0095】本発明は前述のような構成になっており、
冷却塔の操業条件に合わせてルーバーの傾斜角度が調節
できるから、冷却効率が高く、しかも水滴の塔外飛散が
ない冷却塔が提供できる。
【0096】図13は、本発明に係る記録媒体の一実施
形態のブロック構成図である。同図に示されるように、
本発明に係る記録媒体70には、水平方向に対して張る
傾斜角度を自動調節可能なルーバーが付設された冷却塔
の運転制御を、コンピュータによって実行するためのプ
ログラムが記録され、且つコンピュータによって読み取
り可能に構成されている。
【0097】このプログラムは、ルーバー傾斜角度演算
・制御手順71であり、このルーバー傾斜角度演算・制
御手順71は、ルーバー付き冷却塔の熱交換器内に流入
する被冷却流体の流量、被冷却流体の流入温度、被冷却
流体の目標流出温度、熱交換器の外表面に接触する外気
の温度、外気の湿度のうちの少なくとも一つが変化した
際に、この変化に応じて各ルーバー毎の適する傾斜角度
の演算をコンピュータに実行させ、しかも、送風機の吸
込特性に基づいて、送風機から離れた位置にあるルーバ
ーほど傾斜角度を減少させる演算を、コンピュータに実
行させるプログラムとして構成されている。
【0098】ルーバー傾斜角度演算・制御手順71がコ
ンピュータによって処理される際の動作を説明すると、
先ず、レジスタまたはテンポラリメモリR1〜R5中に
ストアされた、冷却塔の運転条件である、被冷却流体の
熱交換器への流量F1、被冷却流体の熱交換器への流入
温度Tm1、外気温度TmA、外気湿度HmA夫々の測
定値と、被冷却流体の熱交換器からの目標流出温度Tm
Kが、レジスタまたはテンポラリメモリR1〜R5から
アクセスされる。
【0099】さらにSRAMなどのメモリ75に記憶さ
れた送風機の吸込圧特性データ75aが、SRAMなど
のメモリ75からアクセスされる。
【0100】アクセスされた運転条件または目標値に変
化が発生していれば、この変化した値に基づいて、各ル
ーバー毎に最適の傾斜角度θ1〜θKが演算される。こ
の演算は、被冷却流体の目標流出温度が変更されず、運
転条件に変化があった場合には、新しい運転条件で被冷
却流体の流出温度を目標値にするための熱除去量を更新
演算するとともに、この熱除去量を実現する外気吸込量
を確保可能な傾斜角度θ1〜θKを演算するものであ
り、更新熱除去量は熱交換器内に流入する被冷却流体の
流量、被冷却流体の流入温度、被冷却流体の目標流出温
度、熱交換器の外表面に接触する外気の温度、外気の湿
度を用いて演算される。
【0101】また、被冷却流体の目標流出温度が変更さ
れた場合の演算は、流出温度を変更された目標値にする
ための熱除去量を更新演算するとともに、この熱除去量
を実現する外気吸込量を確保可能な傾斜角度θ1〜θK
を演算するものであり、更新熱除去量は熱交換器内に流
入する被冷却流体の流量、被冷却流体の流入温度、被冷
却流体の目標流出温度、熱交換器の外表面に接触する外
気の温度、外気の湿度を用いて演算される。
【0102】さらに、前記いずれの場合であっても、同
時に、送風機の吸込圧特性に基づいて、送風機からの距
離が離れた位置にあるルーバーほど、傾斜角度が減少す
るよう演算される。
【0103】ついで、各ルーバーの傾斜角度を演算され
たθ1〜θKとするように、制御信号Ct1〜CtKが
発信される。
【0104】このように、本発明に係る記録媒体70
を、水平方向に対して張る傾斜角度の自動調節が可能な
ルーバーが付設された冷却塔に適用して、記録されたル
ーバー傾斜角度演算・制御手順71のプログラムをコン
ピュータによって実行することにより運転制御を行うこ
とで、冷却効率が高く、しかも運転条件や目標温度の変
化に追随可能な冷却塔を実現することができる。
【0105】なお前記記録媒体70は、例えばモノリシ
ック半導体メモリが搭載されたROMメモリチップとし
て実施できるほか、フレキシブルディスク媒体(FD)
や、他の記録用媒体としても実施することができる。
【0106】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
に係る冷却塔の運転方法は、水平方向に対して張る傾斜
角度を任意に設定可能に配設された複数枚のルーバーと
を備えた冷却塔の運転において適用され、複数枚の各ル
ーバーの傾斜角度を、送風機からの距離が離れる位置に
あるルーバーほど、傾斜角度が減少するよう設定して運
転するものであるから、送風機に近い位置におけるルー
バーの、水平方向に対して張る傾斜角度を大とすること
により空気の流入抵抗を大にでき、よって送風機に近い
位置においてファンによる吸込圧が大であっても、この
位置における外気吸込量が過大になるのを調整すること
ができる。
【0107】一方、送風機から遠い位置におけるルーバ
ーの、水平方向に対して張る傾斜角度を小にすることに
よって空気の流入抵抗を小さくでき、よって送風機から
遠い位置においてファンによる吸込圧が減少しても、こ
の位置における外気吸込量が過小になるのを防止するこ
とができる。
【0108】この結果、送風機に近い位置から遠い位置
に向かい形成される吸気面を通過して流入する外気吸込
量を、吸気面全体に亘り平均化することができ、よって
熱交換器の送風機に近い位置にある部分の表面を通過す
る外気量と、送風機から遠い位置にある熱交換器の部分
の表面を通過する外気量との差がなくなることにより、
熱交換器全体の冷却効果を均一化して冷却効率を向上さ
せることが可能になる。
【0109】本発明の請求項2に係る冷却塔は、複数枚
のルーバーの各々が、水平方向に対して張る各傾斜角度
を任意に設定可能に配設されており、且つ送風機に近い
位置に取付けられたルーバーの傾斜角度が大きく、取付
け位置が送風機から遠いルーバーの傾斜角度が減少する
よう設定された構成とするものであるから、送風機に近
い位置におけるルーバーの、水平方向に対して張る傾斜
角度が大に設定されることで、空気の流入抵抗を大にで
き、よって送風機に近い位置においてファンによる吸込
圧が大であっても、この位置における外気吸込量が過大
になるのを抑制することができる。
【0110】一方、送風機から遠い位置におけるルーバ
ーの、水平方向に対して張る傾斜角度が小に設定される
ことで、空気の流入抵抗を小さくでき、よって送風機か
ら遠い位置においてファンによる吸込圧が減少しても、
この位置における外気吸込量を増加させることができ
る。
【0111】この結果、送風機に近い位置から遠い位置
に向かい形成される吸気面を通過して流入する外気吸込
量を、吸気面全体に亘り平均化することができ、よって
熱交換器の送風機に近い位置にある部分の表面を通過す
る外気量と、送風機から遠い位置にある熱交換器の部分
の表面を通過する外気量との差を小さく制御することに
より、熱交換器下部の蒸発量を増加させ、熱交換器全体
の冷却効果を均一化して冷却効率を向上させることが可
能になる。
【0112】さらに、前記の結果として、とりわけ送風
機側での局所的な風速の上昇を抑えることにより、散水
が風によって巻き上げられることで生じる飛散水量を減
らすことができるという効果を奏する。
【0113】本発明の請求項3に係る冷却塔の運転方法
は、送風機と、送風機の吸込側に配設された熱交換器
と、熱交換器の外表面に散水する散水部と、熱交換器を
囲んで周囲に、水平方向に対して張る各々の傾斜角度が
任意に設定可能に配設された複数枚のルーバーとを備
え、熱交換器内に被冷却流体を通し、送風機によりルー
バーを経て吸入された外気が熱交換器の外表面を通過時
に散水された水を蒸発させ、この蒸発潜熱により熱交換
器内の被冷却流体を冷却して所定の目標流出温度とする
構成の冷却塔に適用され、熱交換器内に流入する被冷却
流体の流量、流入温度、目標流出温度、外気温度、外気
の湿度の変化に応じて外気量が変化するよう各ルーバー
の傾斜角度を調節し、しかも送風機の吸込特性に基づい
て、送風機からの距離が離れる位置にあるルーバーほど
傾斜角度が減少するよう調節して運転するものである。
【0114】したがって、熱交換器内に流入する被冷却
流体の流量、流入温度、外気温度、外気の湿度といった
運転条件の変化や、被冷却流体の目標流出温度の変更が
生じても、各ルーバーの傾斜角度を調節して吸込外気量
を制御することにより、こうした運転条件の変化や目標
流出温度の変更に効果的に対応可能な運転を実現するこ
とができる。
【0115】本発明の請求項4に係る冷却塔は、送風機
と、送風機の吸込側に配設された熱交換器と、熱交換器
の外表面に散水する散水部と、熱交換器を囲んで周囲
に、水平方向に対して張る各々の傾斜角度が任意に設定
可能に配設された複数枚のルーバーとを備え、熱交換器
内に被冷却流体を通し、送風機によりルーバーを経て吸
入された外気が熱交換器の外表面を通過時に散水された
水を蒸発させ、この蒸発潜熱により熱交換器内の被冷却
流体を冷却して所定の目標流出温度とする構成であり、
且つ、ルーバー傾斜角度演算手段と、傾斜角度制御手段
を備え、このルーバー傾斜角度演算手段は、熱交換器内
に流入する被冷却流体の流量、流入温度、目標流出温
度、外気温度、外気の湿度の変化に応じて各ルーバー毎
の適する傾斜角度を演算するとともに、送風機の吸込特
性に基づいて送風機からの距離が離れる位置にあるルー
バーほど傾斜角度を減少させるよう演算するものであ
り、傾斜角度制御手段は、ルーバー傾斜角度演算手段の
演算結果に基づき各ルーバーの傾斜角度を個別に制御す
るものである。
【0116】したがって、熱交換器内に流入する被冷却
流体の流量、流入温度、外気温度、外気の湿度といった
運転条件の変化や、被冷却流体の目標流出温度の変更が
生じても、各ルーバーの傾斜角度を自動調節して吸込外
気量を制御することにより、こうした運転条件の変化や
目標流出温度の変更に効果的に対応可能な制御系を実現
することができる。
【0117】本発明の請求項5に係るコンピュータ読み
取り可能な記録媒体は、コンピュータによって、水平方
向に対して張る傾斜角度が自在に調節可能なルーバーが
付設された冷却塔の運転制御をするためのプログラムを
記録した記録媒体であって、このプログラムは、ルーバ
ー付き冷却塔の熱交換器内に流入する被冷却流体の流
量、流入温度、目標流出温度、熱交換器の外表面に接触
する外気の温度、外気の湿度が変化した際に、この変化
に応じて各ルーバー毎の適する傾斜角度の演算をコンピ
ュータに実行させ、しかも送風機の吸込特性に基づい
て、送風機から離れる位置にあるルーバーほど傾斜角度
を減少させる演算をコンピュータに実行させる、ルーバ
ー傾斜角度演算手順のプログラムとして構成するもので
ある。
【0118】したがって、運転条件や目標温度の変化に
追随可能な冷却塔の運転制御プログラムを提供可能な記
録媒体を実現することができる。とりわけ、本発明に係
る記録媒体を、傾斜角度の自動調節が可能なルーバーが
付設された冷却塔に適用して、記録されたプログラムを
コンピュータによって実行することにより運転制御を行
うことで、冷却効率が高く、しかも運転条件や目標温度
の変化に追随可能な冷却塔を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却塔の一実施形態の模式断面図
である。
【図2】図1に示される冷却塔の要部の動作説明図であ
る。
【図3】図1に示される冷却塔の外観図である。
【図4】図3のA−A’断面図である。
【図5】本発明に係る冷却塔の一実施形態における熱交
換器のユニット分割図である。
【図6】本発明に係る冷却塔の一実施形態におけるルー
バーの傾斜角度分布図である。
【図7】本発明に係る冷却塔の一実施形態における送風
機の吸込圧特性を示す線図である。
【図8】本発明に係る冷却塔の一実施形態におけるルー
バーによる外気流入抵抗特性を示す線図である。
【図9】本発明に係る冷却塔の一実施形態における外気
吸込量の分布図である。
【図10】本発明に係る冷却塔の他の実施形態のブロッ
ク構成図である。
【図11】図10に示される制御手段のブロック構成図
である。
【図12】図10に示される制御手段の動作フローチャ
ートである。
【図13】本発明に係る記録媒体の一実施形態のブロッ
ク構成図である。
【図14】送風機のファンによる外気の吸い込み状態の
説明図である。
【図15】送風機のファンによる外気吸込圧特性図であ
る。
【図16】外気吸込時のルーバーによる流入抵抗特性図
である。
【図17】ルーバーを経た外気吸い込み状態の説明図で
ある。
【符号の説明】
1…冷却塔、2…ファン、3…モータ、5…熱交換器、
6…散水ポンプ、7…上部水槽、8…散水、9…下部水
槽、20…流入口、21…流出口、41…送風機に近い
ルーバー、4K…送風機から遠いルーバー、80…送風
機、SF…吸込外気、W…被冷却流体、θ1…傾斜角
度、θK…傾斜角度

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風機と、該送風機の吸込側に配設され
    た熱交換器と、該熱交換器の外表面に散水する散水部
    と、該熱交換器を囲んで周囲に、水平方向に対して張る
    傾斜角度を任意に設定可能に配設された複数枚のルーバ
    ーとを備え、前記熱交換器内に被冷却流体を通し、前記
    送風機により前記ルーバーを経て吸入された外気が前記
    熱交換器の外表面を通過時に前記散水された水を蒸発さ
    せ、前記水の蒸発潜熱により前記熱交換器内の前記被冷
    却流体を冷却するとともに、前記ルーバーによって前記
    散水飛沫の外部への流出を防止する構成の冷却塔の運転
    方法であって、 前記複数枚の各ルーバーの前記傾斜角度を、前記送風機
    からの距離が離れる位置にあるルーバーほど減少するよ
    う設定して運転することを特徴とする冷却塔の運転方
    法。
  2. 【請求項2】 送風機と、該送風機の吸込側に配設され
    た熱交換器と、該熱交換器の外表面に散水する散水部
    と、該熱交換器を囲んで周囲に配設された複数枚のルー
    バーとを備え、前記熱交換器内に被冷却流体を通し、前
    記送風機により前記ルーバーを経て吸入された外気が前
    記熱交換器の外表面を通過時に前記散水された水を蒸発
    させ、前記水の蒸発潜熱により前記熱交換器内の前記被
    冷却流体を冷却するとともに、前記ルーバーによって前
    記散水飛沫の外部への流出を防止する構成の冷却塔であ
    って、 前記各々のルーバーが、水平方向に対して張る各傾斜角
    度を任意に設定可能に配設されており、且つ前記ルーバ
    ーの前記傾斜角度が、前記送風機からの距離が離れる位
    置にあるルーバーほど減少するよう設定されたことを特
    徴とする冷却塔。
  3. 【請求項3】 送風機と、該送風機の吸込側に配設され
    た熱交換器と、該熱交換器の外表面に散水する散水部
    と、該熱交換器を囲んで周囲に、水平方向に対して張る
    各々の傾斜角度が任意に設定可能に配設された複数枚の
    ルーバーとを備え、前記熱交換器内に被冷却流体を通
    し、前記送風機により前記ルーバーを経て吸入された外
    気が前記熱交換器の外表面を通過時に前記散水された水
    を蒸発させ、前記水の蒸発潜熱により前記熱交換器内の
    前記被冷却流体を冷却して所定の目標流出温度とする構
    成の冷却塔の運転方法であって、 前記熱交換器内に流入する前記被冷却流体の流量、前記
    被冷却流体の流入温度、前記被冷却流体の目標流出温
    度、前記外気の温度、前記外気の湿度のうちの少なくと
    も一つの変化に応じて、前記熱交換器の外表面を通過す
    る外気量が変化するよう前記複数枚の各ルーバーの前記
    傾斜角度を調節し、 且つ、前記送風機の吸込特性に基づいて、前記複数枚の
    各ルーバーの前記傾斜角度を、前記送風機からの距離が
    離れる位置にあるルーバーほど減少するよう調節して運
    転することを特徴とする冷却塔の運転方法。
  4. 【請求項4】 送風機と、該送風機の吸込側に配設され
    た熱交換器と、該熱交換器の外表面に散水する散水部
    と、該熱交換器を囲んで周囲に、水平方向に対して張る
    各々の傾斜角度が任意に設定可能に配設された複数枚の
    ルーバーとを備え、前記熱交換器内に被冷却流体を通
    し、前記送風機により前記ルーバーを経て吸入された外
    気が前記熱交換器の外表面を通過時に前記散水された水
    を蒸発させ、前記水の蒸発潜熱により前記熱交換器内の
    前記被冷却流体を冷却して所定の目標流出温度とする構
    成の冷却塔であって、 前記熱交換器内に流入する前記被冷却流体の流量、前記
    被冷却流体の流入温度、前記被冷却流体の目標流出温
    度、前記外気の温度、前記外気の湿度のうちの少なくと
    も一つが変化した際に、該変化に応じて前記各ルーバー
    毎の適する前記傾斜角度を演算し、しかも前記送風機の
    吸込特性に基づいて、前記送風機からの距離が離れる位
    置にあるルーバーほど、前記傾斜角度を減少させるよう
    演算するルーバー傾斜角度演算手段と、 前記ルーバー傾斜角度演算手段の演算結果に基づき前記
    各ルーバーの傾斜角度を個別に制御する傾斜角度制御手
    段を備えたことを特徴とする冷却塔。
  5. 【請求項5】コンピュータによって、水平方向に対して
    張る傾斜角度が自在に調節可能なルーバーが付設された
    冷却塔の運転制御をするためのプログラムを記録した記
    録媒体であって、 該プログラムは、前記ルーバー付き冷却塔の熱交換器内
    に流入する被冷却流体の流量、前記被冷却流体の流入温
    度、前記被冷却流体の目標流出温度、前記熱交換器の外
    表面に接触する外気の温度、前記外気の湿度のうちの少
    なくとも一つが変化した際に、該変化に応じて前記各ル
    ーバー毎の適する前記傾斜角度の演算をコンピュータに
    実行させ、しかも、前記送風機の吸込特性に基づいて、
    前記送風機から離れる位置にある前記ルーバーほど、前
    記傾斜角度を減少させる演算を、コンピュータに実行さ
    せるルーバー傾斜角度演算手順のプログラムであること
    を特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007285620A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置の室外機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007285620A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置の室外機
JP4654965B2 (ja) * 2006-04-18 2011-03-23 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置の室外機

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