JPH11222640A - ワイヤ放電加工用電極線 - Google Patents
ワイヤ放電加工用電極線Info
- Publication number
- JPH11222640A JPH11222640A JP3671298A JP3671298A JPH11222640A JP H11222640 A JPH11222640 A JP H11222640A JP 3671298 A JP3671298 A JP 3671298A JP 3671298 A JP3671298 A JP 3671298A JP H11222640 A JPH11222640 A JP H11222640A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- electric discharge
- discharge machining
- tensile strength
- case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ワイヤ放電加工用電極線に関するもので、特
に、放電加工の際の抗張力と放電加工速度の向上をはか
ることが可能なワイヤ放電加工用電極線である。 【解決手段】 Zn:25〜40wt%、Sn:0. 01
〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を含み、残
部Cuと不可避な不純物からなることを特徴とするワイ
ヤ放電加工用電極線である。Zn量を25〜40wt%と
したのは、Zn量が25wt%未満ではSnとFeを添加
しても抗張力、放電加工速度の向上の効果が小さく、4
0wt%を越えるとβ層が急激に多くなり、伸線加工が困
難となるためである。Sn量を0. 01〜0. 4wt%と
したのは、0. 01wt%未満では放電加工速度の向上は
少なく、0. 4wt%を越えると伸線加工性が悪くなる為
である。Fe量を0. 01〜0. 2wt%としたのは、
0. 01wt%未満では抗張力の向上は少なく、0. 2%
を越えると抗張力の向上は図られるものの導電率が悪く
なり、放電加工速度の低下につながる為である。
に、放電加工の際の抗張力と放電加工速度の向上をはか
ることが可能なワイヤ放電加工用電極線である。 【解決手段】 Zn:25〜40wt%、Sn:0. 01
〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を含み、残
部Cuと不可避な不純物からなることを特徴とするワイ
ヤ放電加工用電極線である。Zn量を25〜40wt%と
したのは、Zn量が25wt%未満ではSnとFeを添加
しても抗張力、放電加工速度の向上の効果が小さく、4
0wt%を越えるとβ層が急激に多くなり、伸線加工が困
難となるためである。Sn量を0. 01〜0. 4wt%と
したのは、0. 01wt%未満では放電加工速度の向上は
少なく、0. 4wt%を越えると伸線加工性が悪くなる為
である。Fe量を0. 01〜0. 2wt%としたのは、
0. 01wt%未満では抗張力の向上は少なく、0. 2%
を越えると抗張力の向上は図られるものの導電率が悪く
なり、放電加工速度の低下につながる為である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤ放電加工用
電極線に関するもので、特に、放電加工の際の抗張力と
放電加工速度の向上をはかることが可能なワイヤ放電加
工用電極線である。
電極線に関するもので、特に、放電加工の際の抗張力と
放電加工速度の向上をはかることが可能なワイヤ放電加
工用電極線である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ワイヤ放電加工とは、
電極線と被加工物との間で放電現象を起こさせ、被加工
物を糸のこ式に加工する加工方法で、複雑な形状の加工
に適した加工方法である。この様なワイヤ放電加工用電
極線には、電極線が放電時に発生する圧力によって起こ
るワイヤ振動を少なく出来るよう抗張力の高いワイヤが
要求される。また、放電加工の加工コストを低く抑えら
れるような高速カットが可能なワイヤも要求されてい
る。従来の電極線には、硬銅線やZn:35wt%、残部
Cuと不可避な不純物からなる黄銅線が広く一般的に使
用されてきた。しかし、硬銅線やZn:35wt%、残部
Cuと不可避な不純物からなる黄銅線のいずれも抗張力
および加工速度が優れているわけではなく、より一層の
抗張力と加工速度の向上が望まれていた。
電極線と被加工物との間で放電現象を起こさせ、被加工
物を糸のこ式に加工する加工方法で、複雑な形状の加工
に適した加工方法である。この様なワイヤ放電加工用電
極線には、電極線が放電時に発生する圧力によって起こ
るワイヤ振動を少なく出来るよう抗張力の高いワイヤが
要求される。また、放電加工の加工コストを低く抑えら
れるような高速カットが可能なワイヤも要求されてい
る。従来の電極線には、硬銅線やZn:35wt%、残部
Cuと不可避な不純物からなる黄銅線が広く一般的に使
用されてきた。しかし、硬銅線やZn:35wt%、残部
Cuと不可避な不純物からなる黄銅線のいずれも抗張力
および加工速度が優れているわけではなく、より一層の
抗張力と加工速度の向上が望まれていた。
【0003】
【発明を解決するための手段】本発明のワイヤ放電加工
用電極線は、前述の欠点を解決するもので、Zn:25
〜40wt%、Sn:0. 01〜0. 4wt%、Fe:0.
01〜0. 2wt%を含み、残部Cuと不可避な不純物か
らなるワイヤ放電加工用電極線を使用することで、ワイ
ヤの抗張力と放電加工速度の向上を図ったものである。
用電極線は、前述の欠点を解決するもので、Zn:25
〜40wt%、Sn:0. 01〜0. 4wt%、Fe:0.
01〜0. 2wt%を含み、残部Cuと不可避な不純物か
らなるワイヤ放電加工用電極線を使用することで、ワイ
ヤの抗張力と放電加工速度の向上を図ったものである。
【0004】
【作用】以上のことから、Zn量を25〜40wt%とし
たのは、Zn量が25wt%未満ではSnとFeを添加し
ても抗張力、放電加工速度の向上の効果が小さく、40
wt%を越えるとβ層が急激に多くなり、伸線加工が困難
となるためである。Sn量を0. 01〜0. 4wt%とし
たのは、0. 01wt%未満では放電加工速度の向上は少
なく、0. 4wt%を越えると伸線加工性が悪くなる為で
ある。Fe量を0. 01〜0. 2wt%としたのは、0.
01wt%未満では抗張力の向上は少なく、0. 2%を越
えると抗張力の向上は図られるものの導電率が悪くな
り、放電加工速度の低下につながる為である。これによ
り、ワイヤの抗張力と放電加工速度の向上を図ることが
可能になる。
たのは、Zn量が25wt%未満ではSnとFeを添加し
ても抗張力、放電加工速度の向上の効果が小さく、40
wt%を越えるとβ層が急激に多くなり、伸線加工が困難
となるためである。Sn量を0. 01〜0. 4wt%とし
たのは、0. 01wt%未満では放電加工速度の向上は少
なく、0. 4wt%を越えると伸線加工性が悪くなる為で
ある。Fe量を0. 01〜0. 2wt%としたのは、0.
01wt%未満では抗張力の向上は少なく、0. 2%を越
えると抗張力の向上は図られるものの導電率が悪くな
り、放電加工速度の低下につながる為である。これによ
り、ワイヤの抗張力と放電加工速度の向上を図ることが
可能になる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明のワイヤ放電加工用
電極線の実施例について詳細に説明する。本発明のワイ
ヤ放電加工用電極線は、Zn:25〜40wt%、Sn:
0. 01〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を
含み、残部Cuと不可避な不純物からなるワイヤ放電加
工用電極線である。次に、本発明のワイヤ放電加工用電
極線の実施例について具体的に説明する。
電極線の実施例について詳細に説明する。本発明のワイ
ヤ放電加工用電極線は、Zn:25〜40wt%、Sn:
0. 01〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を
含み、残部Cuと不可避な不純物からなるワイヤ放電加
工用電極線である。次に、本発明のワイヤ放電加工用電
極線の実施例について具体的に説明する。
【0006】
【実施例】Zn:25〜40wt%、Sn:0. 01〜
0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を含み、残部
Cuと不可避な不純物からなる合金を、熱間伸線および
冷間伸線と適度の焼鈍を繰り返し行い、ワイヤ直径を
0. 2mmまで伸線加工して得られた電極線を使用し
た。更に、比較の為に同一外径のZn:wt35%残部C
uの黄銅線、Zn:37wt%残部Cuの黄銅線をそれぞ
れワイヤ放電加工機(三菱SX20P)に取付けて加工
条件を変え、直線加工した際に板厚60mmのワーク材
(SKD11)が単位時間内に何mmを加工することが
可能であるかという放電加工実験を行った。その時の放
電加工速度をZn:wt35%残部Cuの黄銅線を100
とし、それとの比を加工速度として記載した。したがっ
て、値が大きいほど放電加工速度が速いことになる。ま
た、電極線の抗張力もそれとは別に測定し、加工速度と
同様にZn:wt35%残部Cuの黄銅線を100とし、
それとの比を抗張力として記載した。したがって、値が
大きいほど抗張力は大きいことになる。その放電加工実
験の加工条件を表1に、その結果を表2に示す。
0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を含み、残部
Cuと不可避な不純物からなる合金を、熱間伸線および
冷間伸線と適度の焼鈍を繰り返し行い、ワイヤ直径を
0. 2mmまで伸線加工して得られた電極線を使用し
た。更に、比較の為に同一外径のZn:wt35%残部C
uの黄銅線、Zn:37wt%残部Cuの黄銅線をそれぞ
れワイヤ放電加工機(三菱SX20P)に取付けて加工
条件を変え、直線加工した際に板厚60mmのワーク材
(SKD11)が単位時間内に何mmを加工することが
可能であるかという放電加工実験を行った。その時の放
電加工速度をZn:wt35%残部Cuの黄銅線を100
とし、それとの比を加工速度として記載した。したがっ
て、値が大きいほど放電加工速度が速いことになる。ま
た、電極線の抗張力もそれとは別に測定し、加工速度と
同様にZn:wt35%残部Cuの黄銅線を100とし、
それとの比を抗張力として記載した。したがって、値が
大きいほど抗張力は大きいことになる。その放電加工実
験の加工条件を表1に、その結果を表2に示す。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】表2から明らかなように、本発明の電極線
の1番、2番、3番と従来の電極線Zn:35wt%、更
に、本発明の電極線の5番、6番と従来の電極線Zn:
37wt%を比較することでSn添加量が増えれば放電加
工速度がそれにつれて向上することは明らかである。こ
れはSnが低融点金属である為、放電加工時の放電エネ
ルギーが増大する為である。また、本発明の電極線の3
番、4番と従来の電極線であるZn:35wt%を比較す
ることでFeの添加量が増えれば抗張力がそれにつれ、
向上することは明らかである。
の1番、2番、3番と従来の電極線Zn:35wt%、更
に、本発明の電極線の5番、6番と従来の電極線Zn:
37wt%を比較することでSn添加量が増えれば放電加
工速度がそれにつれて向上することは明らかである。こ
れはSnが低融点金属である為、放電加工時の放電エネ
ルギーが増大する為である。また、本発明の電極線の3
番、4番と従来の電極線であるZn:35wt%を比較す
ることでFeの添加量が増えれば抗張力がそれにつれ、
向上することは明らかである。
【0010】本発明の実施例では、Zn:25〜40wt
%、Sn:0. 01〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜
0. 2wt%を含み、残部Cuと不可避な不純物からなる
ワイヤ放電加工用電極線を代表例にとり説明してきた
が、これに限らず、部分的に変形させたものでも構わな
い。このように、設計上本発明の範囲内で各種の変形を
含むものであることはいうまでもない。
%、Sn:0. 01〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜
0. 2wt%を含み、残部Cuと不可避な不純物からなる
ワイヤ放電加工用電極線を代表例にとり説明してきた
が、これに限らず、部分的に変形させたものでも構わな
い。このように、設計上本発明の範囲内で各種の変形を
含むものであることはいうまでもない。
【0011】
【発明の効果】以上説明の様に、本発明のワイヤ放電加
工用電極線を使用することにより、放電加工の際の抗張
力と放電加工速度の向上をはかることが可能になるとい
う優れた効果があるので、その工業的価値は非常に大き
い。
工用電極線を使用することにより、放電加工の際の抗張
力と放電加工速度の向上をはかることが可能になるとい
う優れた効果があるので、その工業的価値は非常に大き
い。
Claims (1)
- 【請求項1】 Zn:25〜40wt%、Sn:0. 01
〜0. 4wt%、Fe:0. 01〜0. 2wt%を含み、残
部Cuと不可避な不純物からなることを特徴とするワイ
ヤ放電加工用電極線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3671298A JPH11222640A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | ワイヤ放電加工用電極線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3671298A JPH11222640A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | ワイヤ放電加工用電極線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11222640A true JPH11222640A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=12477384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3671298A Pending JPH11222640A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | ワイヤ放電加工用電極線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11222640A (ja) |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP3671298A patent/JPH11222640A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS5924170B2 (ja) | 放電加工用ワイヤ電極用合金 | |
US4673790A (en) | Copper based wire electrode for wire electro-discharge machining | |
JPS6320294B2 (ja) | ||
JPH11222640A (ja) | ワイヤ放電加工用電極線 | |
KR20000059365A (ko) | 방전가공기 전극선용 동-아연-알루미늄, 스트론튬, 티타늄, 보론계 합금 및 그 제조방법 | |
JPH0367813B2 (ja) | ||
JPH1180861A (ja) | 高強度高導電率銅合金線材及びその製造方法 | |
JPS6254382B2 (ja) | ||
JPS58197242A (ja) | ワイアカツト放電加工電極線用合金線 | |
JPS58197244A (ja) | ワイアカツト放電加工電極線用合金線 | |
JPH11320269A (ja) | 放電加工用電極線 | |
JPS61157648A (ja) | ワイヤカツト放電加工用電極材 | |
JPS60127924A (ja) | ワイヤカツト放電加工用電極線およびその製造方法 | |
JPH0397817A (ja) | ワイヤ放電加工用電極線 | |
JPS6320293B2 (ja) | ||
JPH10330869A (ja) | ワイヤカット放電加工用電極線 | |
JPS6320292B2 (ja) | ||
JP3409440B2 (ja) | ワイヤ放電加工用電極線 | |
JPS634619B2 (ja) | ||
JPH11320270A (ja) | 高強度高導電性ワイヤ放電加工用電極線 | |
JPS5950741B2 (ja) | 放電加工用ワイヤ電極用合金 | |
JP3430582B2 (ja) | ワイヤ放電加工用電極線 | |
JPS60263625A (ja) | ワイヤ−カツト放電加工用電極線 | |
JP2002047520A (ja) | ワイヤ放電加工用電極線及びその製造方法 | |
JPS58197243A (ja) | ワイアカツト放電加工電極線用合金線 |