JPH1122241A - 摩擦減衰型免震装置 - Google Patents
摩擦減衰型免震装置Info
- Publication number
- JPH1122241A JPH1122241A JP18197297A JP18197297A JPH1122241A JP H1122241 A JPH1122241 A JP H1122241A JP 18197297 A JP18197297 A JP 18197297A JP 18197297 A JP18197297 A JP 18197297A JP H1122241 A JPH1122241 A JP H1122241A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- friction
- rubber
- support
- seismic isolation
- isolation device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 大地震時の減衰効果を得ることは出来るのは
勿論の事、中小地震においても減衰効果が得られ、また
簡単な構造で安価に製造できる摩擦減衰型免震装置を提
供することを目的とするものである。 【解決手段】 摩擦減衰型免震装置１０は、ゴム状弾性
体から成る中空筒状の支承体１１の上部に、上部構造物
１２を固定すると共に、下部に下部構造物１３が設けて
ある。前記支承体１１の中空部１４内には、図１及び図
２に示すように、ゴム状粘弾性体１５を挟んで、その表
裏面に摩擦板１６ａ，１６ｂにより挟持させて一体的に
形成した複数層の摩擦部材１７が内装してある。
勿論の事、中小地震においても減衰効果が得られ、また
簡単な構造で安価に製造できる摩擦減衰型免震装置を提
供することを目的とするものである。 【解決手段】 摩擦減衰型免震装置１０は、ゴム状弾性
体から成る中空筒状の支承体１１の上部に、上部構造物
１２を固定すると共に、下部に下部構造物１３が設けて
ある。前記支承体１１の中空部１４内には、図１及び図
２に示すように、ゴム状粘弾性体１５を挟んで、その表
裏面に摩擦板１６ａ，１６ｂにより挟持させて一体的に
形成した複数層の摩擦部材１７が内装してある。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、摩擦減衰型免震
装置にかかわり、更に詳しくは一般住宅等の構造物の基
礎部分の免震構造として用いる摩擦減衰型免震装置に関
するものである。
装置にかかわり、更に詳しくは一般住宅等の構造物の基
礎部分の免震構造として用いる摩擦減衰型免震装置に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、構造物の免震装置しては種々の装
置が提案されており、例えば、図６に示すように、硬質
板１とゴム状弾性板２とを交互に積層した中空筒状の拘
束体３の上部に、上部構造物４を固定すると共に、下部
に下部構造物５を設け、前記拘束体３の筒形中空部６内
に、滑り易い材料または歪み易い材料から成る摩擦板を
積層させた積層体７を内装して成る減振支承装置（特開
平３−１７７６３７号公報）や、硬質板とゴム状弾性板
とを交互に積層した拘束体の筒形中空部内に、硬質板と
粘弾性体とを交互に積層した柱状の母体を挿入し、この
母体の外周部と拘束体の筒形中空部４の内壁面とを加硫
して一体的に構成した積層ゴム支承体等がある。
置が提案されており、例えば、図６に示すように、硬質
板１とゴム状弾性板２とを交互に積層した中空筒状の拘
束体３の上部に、上部構造物４を固定すると共に、下部
に下部構造物５を設け、前記拘束体３の筒形中空部６内
に、滑り易い材料または歪み易い材料から成る摩擦板を
積層させた積層体７を内装して成る減振支承装置（特開
平３−１７７６３７号公報）や、硬質板とゴム状弾性板
とを交互に積層した拘束体の筒形中空部内に、硬質板と
粘弾性体とを交互に積層した柱状の母体を挿入し、この
母体の外周部と拘束体の筒形中空部４の内壁面とを加硫
して一体的に構成した積層ゴム支承体等がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記のよ
うな装置は、大きな水平力が作用する大地震時には、摩
擦板が摺動して期待する減衰効果を得ることは出来る反
面、水平力が摩擦力より小さい中小地震においては摩擦
板間に相対変位が生じないため、減衰効果が得られない
と言う問題があった。
うな装置は、大きな水平力が作用する大地震時には、摩
擦板が摺動して期待する減衰効果を得ることは出来る反
面、水平力が摩擦力より小さい中小地震においては摩擦
板間に相対変位が生じないため、減衰効果が得られない
と言う問題があった。
【０００４】この発明は、かかる従来の問題点に着目し
て案出されたもので、大地震時の減衰効果を得ることは
出来るのは勿論の事、中小地震においても減衰効果が得
られ、また簡単な構造で安価に製造できる摩擦減衰型免
震装置を提供することを目的とするものである。
て案出されたもので、大地震時の減衰効果を得ることは
出来るのは勿論の事、中小地震においても減衰効果が得
られ、また簡単な構造で安価に製造できる摩擦減衰型免
震装置を提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、支承体の中空部内に、ゴム状粘弾性体を
挟んで、その表裏面に摩擦板を一体的に形成した摩擦部
材を複数層積層させて内装したことを要旨とするもので
ある。
達成するため、支承体の中空部内に、ゴム状粘弾性体を
挟んで、その表裏面に摩擦板を一体的に形成した摩擦部
材を複数層積層させて内装したことを要旨とするもので
ある。
【０００６】この発明は、上記のように構成され、ゴム
状弾性体から成る中空円筒状の支承体の中空部内に、摩
擦板によりゴム状粘弾性体板の表裏面を挟持させて一体
的に形成した摩擦部材を、複数枚積層させて内装するこ
とで、大きな水平力が作用する大地震時には、摩擦板が
摺動して減衰効果を得ることは出来、また中小地震時に
は摩擦板は摺動せず、摩擦による減衰効果は得られない
が、摩擦板間のゴム状粘弾性体が剪断変形することによ
る減衰効果が得られ、また大地震時には、摩擦力以上の
水平力が働くため、摩擦板間による相対変位が生じ、摩
擦力による減衰効果が得られるものである。
状弾性体から成る中空円筒状の支承体の中空部内に、摩
擦板によりゴム状粘弾性体板の表裏面を挟持させて一体
的に形成した摩擦部材を、複数枚積層させて内装するこ
とで、大きな水平力が作用する大地震時には、摩擦板が
摺動して減衰効果を得ることは出来、また中小地震時に
は摩擦板は摺動せず、摩擦による減衰効果は得られない
が、摩擦板間のゴム状粘弾性体が剪断変形することによ
る減衰効果が得られ、また大地震時には、摩擦力以上の
水平力が働くため、摩擦板間による相対変位が生じ、摩
擦力による減衰効果が得られるものである。
【０００７】また、支承体の外周部及び内周部に、周方
向全周にわたって、周方向に対して実質的に平行に有機
繊維コードまたはスチールコードから成る補強コードを
少なくとも１層以上埋設して構成することにより、支承
体に垂直荷重が作用してもゴム状弾性体の支承体が外方
向に膨出するのを補強コードにより抑制し、垂直荷重を
支持することが出来るものである。
向全周にわたって、周方向に対して実質的に平行に有機
繊維コードまたはスチールコードから成る補強コードを
少なくとも１層以上埋設して構成することにより、支承
体に垂直荷重が作用してもゴム状弾性体の支承体が外方
向に膨出するのを補強コードにより抑制し、垂直荷重を
支持することが出来るものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づきこの発明
の実施の形態を説明する。図１は、この発明を実施した
摩擦減衰型免震装置１０の正面図を示し、この摩擦減衰
型免震装置１０は、ゴム状弾性体から成る中空筒状の支
承体１１の上部に、上部構造物１２を固定すると共に、
下部に下部構造物１３が設けてある。
の実施の形態を説明する。図１は、この発明を実施した
摩擦減衰型免震装置１０の正面図を示し、この摩擦減衰
型免震装置１０は、ゴム状弾性体から成る中空筒状の支
承体１１の上部に、上部構造物１２を固定すると共に、
下部に下部構造物１３が設けてある。
【０００９】前記支承体１１の中空部１４内には、図１
及び図２に示すように、ゴム状粘弾性体１５を挟んで、
その表裏面に摩擦板１６ａ，１６ｂにより挟持させて一
体的に形成した複数層の摩擦部材１７が内装してある。
及び図２に示すように、ゴム状粘弾性体１５を挟んで、
その表裏面に摩擦板１６ａ，１６ｂにより挟持させて一
体的に形成した複数層の摩擦部材１７が内装してある。
【００１０】前記摩擦部材１７の摩擦板１６ａ，１６ｂ
は、樹脂板または金属板により構成し、ゴム状粘弾性体
１５は、２５℃，１５０％引張時のヒステリシスロス
が、0.15〜0.90の材料を用いるものである。
は、樹脂板または金属板により構成し、ゴム状粘弾性体
１５は、２５℃，１５０％引張時のヒステリシスロス
が、0.15〜0.90の材料を用いるものである。
【００１１】また、前記ゴム状弾性体から成る中空筒状
の支承体１１の外周部（及び内周部）には、図３に示す
ように、周方向全周にわたって、周方向に対して実質的
に平行に有機繊維コードまたはスチールコードから成る
補強コード１８が埋設してあり、この補強コード１８
は、外周部及び内周部に２層以上埋設して構成すること
により、支承体１１に垂直荷重Ｗが作用してもゴム状弾
性体の支承体１１が外方向に膨出するのを補強コード１
８により抑制し、垂直荷重を支持することが出来るもの
である。
の支承体１１の外周部（及び内周部）には、図３に示す
ように、周方向全周にわたって、周方向に対して実質的
に平行に有機繊維コードまたはスチールコードから成る
補強コード１８が埋設してあり、この補強コード１８
は、外周部及び内周部に２層以上埋設して構成すること
により、支承体１１に垂直荷重Ｗが作用してもゴム状弾
性体の支承体１１が外方向に膨出するのを補強コード１
８により抑制し、垂直荷重を支持することが出来るもの
である。
【００１２】この発明は、上記のように構成され、例え
ば、中小地震の時の変形としては、図３に示すように、
摩擦板１６ａ，１６ｂは摺動せず、摩擦による減衰効果
は得られないが、摩擦板１６ａ，１６ｂ間のゴム状粘弾
性体１５が剪断変形することによる減衰効果が得られ、
また大地震時には、図４に示すように、摩擦力以上の水
平力が働くため、摩擦板１６ａ，１６ｂ間による相対変
位が生じ、摩擦力による減衰効果が得られるものであ
る。なお、前記摩擦部材１７を中空円盤状に形成するこ
とも可能である。
ば、中小地震の時の変形としては、図３に示すように、
摩擦板１６ａ，１６ｂは摺動せず、摩擦による減衰効果
は得られないが、摩擦板１６ａ，１６ｂ間のゴム状粘弾
性体１５が剪断変形することによる減衰効果が得られ、
また大地震時には、図４に示すように、摩擦力以上の水
平力が働くため、摩擦板１６ａ，１６ｂ間による相対変
位が生じ、摩擦力による減衰効果が得られるものであ
る。なお、前記摩擦部材１７を中空円盤状に形成するこ
とも可能である。
【００１３】次に、この発明の実施例について具体的に
説明する。 〔実施例〕 支承体：外径４０cm，内径３０cmの中空部に粘弾性体の
表裏面にＰＴＦＥ板を一体的に形成した摩擦部材を積層
して内装する。 補強コード：直径0.98mmの撚線スチールコードを、支承
体の外周に２mmピッチで２層配設する。 上記の構成により、鉛直荷重10,000Kgf を支持し、水平
方向に２０cm変形可能な摩擦減衰型免震装置を構成する
ことが出来る。
説明する。 〔実施例〕 支承体：外径４０cm，内径３０cmの中空部に粘弾性体の
表裏面にＰＴＦＥ板を一体的に形成した摩擦部材を積層
して内装する。 補強コード：直径0.98mmの撚線スチールコードを、支承
体の外周に２mmピッチで２層配設する。 上記の構成により、鉛直荷重10,000Kgf を支持し、水平
方向に２０cm変形可能な摩擦減衰型免震装置を構成する
ことが出来る。
【００１４】
【発明の効果】この発明は、上記のように支承体の中空
部内に内装する摩擦板を、ゴム状粘弾性体を挟んで、そ
の表裏面に摩擦板を一体的に形成して摩擦部材を構成
し、この摩擦部材を支承体の中空部内に複数層内装させ
て構成したので、以下のような優れた効果を奏するもの
である。 ．中小地震の時の変形としては、摩擦板は摺動せず、
摩擦による減衰効果は得られないが、摩擦板間のゴム状
粘弾性体が剪断変形することによる減衰効果が得られ、
また大地震時には、摩擦力以上の水平力が働くため、摩
擦板間による相対変位が生じ、摩擦力による減衰効果が
得られる。 ．簡単な構造で安価に製造できる。 ．ゴム状弾性体から成る中空筒状の支承体の外周部
（及び内周部）に、周方向全周にわたって、長手方向に
対して実質的に平行に有機繊維コードまたはスチールコ
ードから成る補強コードを埋設することで、支承体に垂
直荷重が作用してもゴム状弾性体の支承体が外方向に膨
出することがなく、垂直荷重を支持することが出来る。
部内に内装する摩擦板を、ゴム状粘弾性体を挟んで、そ
の表裏面に摩擦板を一体的に形成して摩擦部材を構成
し、この摩擦部材を支承体の中空部内に複数層内装させ
て構成したので、以下のような優れた効果を奏するもの
である。 ．中小地震の時の変形としては、摩擦板は摺動せず、
摩擦による減衰効果は得られないが、摩擦板間のゴム状
粘弾性体が剪断変形することによる減衰効果が得られ、
また大地震時には、摩擦力以上の水平力が働くため、摩
擦板間による相対変位が生じ、摩擦力による減衰効果が
得られる。 ．簡単な構造で安価に製造できる。 ．ゴム状弾性体から成る中空筒状の支承体の外周部
（及び内周部）に、周方向全周にわたって、長手方向に
対して実質的に平行に有機繊維コードまたはスチールコ
ードから成る補強コードを埋設することで、支承体に垂
直荷重が作用してもゴム状弾性体の支承体が外方向に膨
出することがなく、垂直荷重を支持することが出来る。
【図１】この発明を実施した摩擦減衰型免震装置の断面
図である。
図である。
【図２】摩擦部材の断面図である。
【図３】この発明を他の実施形態を示す摩擦減衰型免震
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図４】中小地震時の摩擦部材の変形状態を示す側面図
である。
である。
【図５】大地震時の摩擦部材の変形状態を示す側面図で
ある。
ある。
【図６】従来の摩擦減衰型免震装置の断面図である。
１０ 摩擦減衰型免震装置 １１ 支承体 １２ 上部構造物 １３ 下部構造
物 １４ 中空部 １５ ゴム状粘
弾性体 １６ａ，１６ｂ 摩擦板 １７ 摩擦部材 １８ 補強コード
物 １４ 中空部 １５ ゴム状粘
弾性体 １６ａ，１６ｂ 摩擦板 １７ 摩擦部材 １８ 補強コード
Claims (4)
- 【請求項１】 中空筒状に形成されたゴム状弾性体から
成る支承体の上部に、構造物支持体を設けると共に、下
部に下部構造物支持体を設け、前記支承体の中空部内
に、摩擦板を積層させて内装した摩擦減衰型免震装置に
おいて、前記支承体の中空部内に、ゴム状粘弾性体を挟
んで、その表裏面に摩擦板を一体的に形成した摩擦部材
を複数層積層させて内装したことを特徴とする摩擦減衰
型免震装置。 - 【請求項２】 前記摩擦板が、樹脂板または金属板によ
り構成し、ゴム状粘弾性体の２５℃，１５０％引張時の
ヒステリシスロスが、０．１５〜０．９０である請求項
１に記載の摩擦減衰型免震装置。 - 【請求項３】 前記摩擦部材を中空円盤状に形成した請
求項１または請求項２に記載の摩擦減衰型免震装置。 - 【請求項４】 前記支承体の外周部及び内周部に、周方
向全周にわたって、周方向に対して実質的に平行に有機
繊維コードまたはスチールコードから成る補強コードを
埋設した請求項１ないし請求項３に記載の摩擦減衰型免
震装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18197297A JPH1122241A (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 摩擦減衰型免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18197297A JPH1122241A (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 摩擦減衰型免震装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1122241A true JPH1122241A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16110094
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18197297A Pending JPH1122241A (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 摩擦減衰型免震装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1122241A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100945647B1 (ko) * | 2007-12-21 | 2010-03-04 | 성균관대학교산학협력단 | 수평강성이 작은 면진장치 |
| JP2010255751A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Bridgestone Corp | 免震構造体用プラグ及び免震構造体 |
| KR101292397B1 (ko) * | 2013-01-16 | 2013-08-07 | 오영수 | 면진 및 제진 성능을 향상시킨 다 파장 영역 진동파 흡수패드 |
-
1997
- 1997-07-08 JP JP18197297A patent/JPH1122241A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100945647B1 (ko) * | 2007-12-21 | 2010-03-04 | 성균관대학교산학협력단 | 수평강성이 작은 면진장치 |
| JP2010255751A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Bridgestone Corp | 免震構造体用プラグ及び免震構造体 |
| KR101292397B1 (ko) * | 2013-01-16 | 2013-08-07 | 오영수 | 면진 및 제진 성능을 향상시킨 다 파장 영역 진동파 흡수패드 |
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