JP3019792B2 - 免震支持装置 - Google Patents

免震支持装置

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JP3019792B2
JP3019792B2 JP8355264A JP35526496A JP3019792B2 JP 3019792 B2 JP3019792 B2 JP 3019792B2 JP 8355264 A JP8355264 A JP 8355264A JP 35526496 A JP35526496 A JP 35526496A JP 3019792 B2 JP3019792 B2 JP 3019792B2
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雅良 池永
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は構造体を地震から保
護するための免震支持装置に関し、更に詳細には、交通
振動などの微振動から中・大規模地震まで優れた減衰効
果を発揮する免震支持装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】構造体を地震から保護
するための免震支持装置としては、従来、粘弾性体と補
強板とを交互に積層してなる免震支持装置の積層方向に
設けられた中空部に鉛からなるエネルギ吸収体を密封し
てなるものが実用化されている。
【0003】このような従来の免震支持装置は、一般に
大規模の地震(震度5以上)を想定して減衰力並びに相
対変位を決定しているため、交通振動などの微振動はも
ちろんのこと、小・中規模の地震(震度2〜4程度)で
は、等価剛性が大きく固有周期が小さくなるため、あま
り免震効果が得られないという欠点があった。
【0004】本発明は前記事情に鑑み案出されたもので
あって、本発明の目的は、交通振動などの微振動から、
中・大規模の地震まで優れた減衰効果を発揮する免震支
持装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は以下の構成をとる。
【0006】すなわち、本発明は、粘弾性体と補強板と
を交互に積層してなり、これら粘弾性体と補強板との積
層方向の両端部に補強取付板を有し、かつ当該積層方向
に伸びた中空部を有した荷重支承部と、この荷重支承部
の中空部に配されたエネルギー吸収部とを具備した免震
支持装置であって、エネルギー吸収部は、中空部におい
て荷重支承部の上端面側から下端面側まで伸びた柱状の
鉛体と、外周面が、中空部を規定する粘弾性体、補強板
及び補強取付板のそれぞれの内周面全面に隙間なしに配
されている粘弾性層とを具備しており、この粘弾性層
は、非線形のバネ定数を有するように、各々が、前記積
層方向であって、荷重支承部の上端面側から下端面側ま
で連続して伸びる複数の溝をその内周面に具備してお
り、この溝を除いて、当該粘弾性層は、その内周面が、
鉛体の周面に隙間なしに配されて、中空部において荷重
支承部と鉛体との間に隙間なしに密に介在されている免
震支持装置である。
【0007】そして、前記粘弾性層は中空部に封入され
る鉛体の直径や予め想定される振動変位の量を見込んで
厚さ1〜20mmに形成される。
【0008】また、該粘弾性層は2層以上の構造として
もよく、例えば2層構造とする場合、1層目はバネ定数
の小さな層、2層目をバネ定数の大きな層とし、該粘弾
性層のバネ定数を非線型とする。これにより、微振動か
ら小規模地震、中・大規模地震まで、より優れた減衰効
果を発揮させることができる。
【0009】
【0010】上記粘弾性層に使用される粘弾性体として
は、例えば、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、
ブチルゴム、天然ゴム、シリコンゴム、ポリウレタン等
のゴム材料や該ゴム材料にグラフアイト、カーボンブラ
ック、アスフアルト等の充填剤を配合したものあるい
は、発泡ポリウレタン等のスポンジ状材料等が用いられ
る。
【0011】微振動や小規模の地震により免震支持装置
に小さい水平変位が作用すると、該水平変位により該免
震支持装置にせん断変形が生じる。該せん断変形は該免
震支持装置の中空部に封入された等価剛性の大きな鉛体
にはほとんど作用することなく内壁と鉛体との間に介装
された粘弾性層にて吸収するため本発明の免震支持装置
は該微振動に対して優れた免震効果を発揮する。
【0012】また、大規模の地震により免震支持装置に
大きな水平変位が作用すると、該水平変位により該免震
支持装置にせん断変形が生じる。該せん断変形は、該免
震支持装置の内壁と鉛体との間に介装された粘弾性層を
介して等価剛性の大きな鉛体へと伝達される。該鉛体
は、該水平変位により塑性変形し、該塑性変形によるエ
ネルギーロスにより、大規模の地震を速やかに吸収し優
れた免震効果を発揮する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】第1図は本発明の免震支持装置の基本的な
構成例を示す。
【0015】1は免震支持装置、2は該免震支持装置1
を上部構造に固定するための上部取付板、3は該免震支
持装置1を下部構造に固定するための下部取付板であ
る。該取付板2・3は、該取付板2・3を免震支持装置
1に取り付けるための複数のダボピン4を備える。
【0016】免震支持装置1は、粘弾性体5と補強板6
とを交互に積層してなり、その積層方向の両端部には、
前記ダボピン4を嵌合するための孔を有する補強取付板
7を備える。該粘弾性体5、補強板6及び補強取付板7
は、所定方向に積み重ねられた後、加硫接着により一体
化される。
【0017】免震支持装置1の中央部には、積層方向に
貫通する中空部8が形成されており、該中空部8内に
は、周囲に粘弾性層9を有する鉛体10が密に封入され
ている。該鉛体10は50mmの直径を有し、該粘弾性
層9は5mmの厚さを有する。
【0018】小規模の地震などにより免震支持装置に生
ずる水平変位に対しては、鉛体10にはほとんど作用す
ることなく、該粘弾性層により吸収される。該粘弾性層
9は、予め前記加硫接着時に一体に形成するか、あるい
は、鉛体の封入時に鉛体の周囲に粘弾性層を形成して、
鉛体と一緒に封入して形成する。
【0019】次に本発明の免震支持装置1の作用につい
て説明する。
【0020】微振動や小規模の地震により下部構造を通
して免震支持装置1に小さな水平変位が作用すると、該
水平変位により該免震支持装置1の補強板6と交互に積
層された各粘弾性体5にせん断変形が生じる。該せん断
変形は、該免震支持装置1の中空部8の内壁と鉛体10
との間に介装された粘弾性層9へと伝達され、該粘弾性
層9にて吸収されるため、該水平変位の上部構造への伝
達は僅かである。
【0021】また、大規模の地震により下部構造を通し
て免震支持装置1に大きな水平変位が作用すると、該水
平変位により該免震支持装置1の補強板6と交互に積層
された各粘弾性体5にせん断変形が生じる。該せん断変
形は、該免震支持装置1の中空部8の内壁と鉛体10と
の間に介装された粘弾性層9へと伝達される。該水平変
位の変位量は、粘弾性層9の厚さよりも大きいので、該
水平変位は、該粘弾性層9を介して鉛体10へと伝達さ
れる。該鉛体10は、該水平変位により塑性変形し、該
塑性変形によるエネルギーロスにより、大規模の地震を
速やかに吸収し該水平変位の上部構造への伝達は僅かで
ある。
【0022】第2図および第3図は本発明の免震支持装
置1の中空部8の内壁と鉛体10との間に介層される粘
弾性層11の実施例を示す。
【0023】本実施例の粘弾性層11は、免震支持装置
1の中空部8に沿う方向に延びる複数個の溝12を有す
る。鉛体10の直径並びに粘弾性層11の厚さは、前記
実施例と同様であり、該粘弾性層11に形成された溝1
2は2mmの深さを有する。本実施例は深さ2mmの溝
12を設けることにより、溝形成部位の粘弾性層のばね
定数を小さくして微振動によって起こる微小変位を吸収
するようにしたものである。
【0024】
【発明の効果】本発明は上記構成を採ることにより、以
下の優れた効果を有する。 イ)免震支持装置の中空部の内壁と鉛体との間に粘弾性
層を介装することにより、交通振動等により発生する微
振動から中・大規模の地震動まで優れた免震効果を発揮
する。 ロ)粘弾性層のばね定数を非線型とすることにより、微
振動の免震効果をより一層向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる免震支持装置の
縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係わる免震支持装置の縦
断面図である。
【図3】図2に示す免震支持装置の横断面図である。
【符号の説明】
2 上部取付板 3 下部取付板 5 粘弾性体 6 補強板 8 中空部 9、11 粘弾性層 10 鉛体 12 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−176776(JP,A) 特開 昭64−29541(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/02 - 15/08 E04H 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘弾性体と補強板とを交互に積層してな
    り、これら粘弾性体と補強板との積層方向の両端部に補
    強取付板を有し、かつ当該積層方向に伸びた中空部を有
    した荷重支承部と、この荷重支承部の中空部に配された
    エネルギー吸収部とを具備した免震支持装置であって、 エネルギー吸収部は、中空部において荷重支承部の上端
    面側から下端面側まで伸びた柱状の鉛体と、外周面が、
    中空部を規定する粘弾性体、補強板及び補強取付板のそ
    れぞれの内周面全面に隙間なしに配されている粘弾性層
    とを具備しており、 この粘弾性層は、非線形のバネ定数を有するように、各
    々が、前記積層方向であって、荷重支承部の上端面側か
    ら下端面側まで連続して伸びる複数の溝をその内周面に
    具備しており、この溝を除いて、当該粘弾性層は、その
    内周面が、鉛体の周面に隙間なしに配されて、中空部に
    おいて荷重支承部と鉛体との間に隙間なしに密に介在さ
    れている免震支持装置。
  2. 【請求項2】 粘弾性層は、その厚さが1〜20mmで
    ある請求項1に記載の免震支持装置。
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