JPH11222367A - エレベータの非常止め装置 - Google Patents

エレベータの非常止め装置

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JPH11222367A
JPH11222367A JP2527098A JP2527098A JPH11222367A JP H11222367 A JPH11222367 A JP H11222367A JP 2527098 A JP2527098 A JP 2527098A JP 2527098 A JP2527098 A JP 2527098A JP H11222367 A JPH11222367 A JP H11222367A
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JP
Japan
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plate
wedge
elevator
emergency stop
guide
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JP2527098A
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English (en)
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Masaki Sawamura
正樹 澤村
Hidehiko Kobayashi
英彦 小林
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Toshiba Corp
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Elevator Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外形を増やすことなく、組立と調整が容易で所
定の制動特性を容易に発揮することのできるエレベータ
の非常止め装置を得ること。 【解決手段】非常止め装置の主枠を構成する上部板9A
と下部板9Bの背面に対して、軟鋼板の厚板から長方形
に形成した補強板11Aをボルト23で固定する。この補強
板11Aには、内部のくさび3の下端とガイドレール1と
の間隙を点検する点検穴を設けてもよく、この点検穴の
縁部に対して、くさび3の下端の基準位置や、上昇した
くさび3の上端の位置を示す位置マークを形成して、据
付調整時の作業を容易にしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの非常
止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータでは、安全装置として、建築
基準法施行令の第 129条の9第七号において、下降する
かごの速度が規定された値を超えると、かごの降下を自
動的に制止する装置を設けなければならないことが規定
されている。
【0003】このため、昇降路の上端の機械室には、か
ごの下降速度を検出する調速機が設置され、この調速機
に上端が巻装された調整機ロープの下端は、ピットに立
設されたロープ緊張用張り車に巻装されている。
【0004】調速機用ロープの中間部は、かごの上端の
側面から突き出たリンクの先端に繋止されて、かごの昇
降に伴って上下に駆動される。リンクには、かごの側面
に添設された引上棒の上端が連結され、この引上棒の下
端には、かごの下端両側に設けられた本発明の対象とな
る非常止め装置に組み込まれた後述する一対のくさびが
連結されている。
【0005】調速機は、かごの下降速度が前述した規定
値を超えると、この調速機に組み込まれたロープつかみ
部が作動して、調速機ロープを把持し、この結果かごの
リンクが作動し、下降するかごの引上棒の下降を止め
る。すなわち、かご側から見ると引上棒は上昇する。
【0006】すると、この引上棒の下端に連結されたく
さびも引き上げられて、このくさびの間に遊嵌し昇降路
に縦設されたたガイドレールを両側から挟み、かごの下
降を停止する。
【0007】図8(a)は、従来の非常止め装置がかご
の下端の下梁10の両側に対称的に取り付けられた状態を
示す斜視図である。図8(a)において、かご28の下端
の下梁10の両側から立設された縦梁29の上端には、一対
の溝形鋼から製作された上梁30が溶接され、この上梁30
の両端の上面にガイドローラ26A,26Bが取り付けられ
ている。
【0008】一方、下梁10の両端の下面には、前述した
非常止め装置27が複数のボルトで取り付けられ、これら
の非常止め装置27の更に下面に対して、ガイドローラ26
A,26Bが取り付けられている。
【0009】このうち、ガイドローラ26Aは、図8
(a)の左側のガイドローラの部分の横断面拡大図を示
す図8(b)に示すように、昇降路の壁31に沿って縦設
されたガイドレール1の頭部の頂面に接触し、他のガイ
ドローラ26Bは、ガイドレール1の頂部の側面に当接し
ている。
【0010】なお、図8(a)に示したかご28の乗りか
ご28aの前面には、両開き2枚戸のかご戸32が示され、
乗りかご28aの前端の下部には、かごの昇降によって発
生する騒音を軽減するためのエプロン31が垂設されてい
る。
【0011】ガイドローラ26A,26Bが図8に示すよう
に非常止め装置27の下端に設置される理由は、かご上下
のガイドローラの間隔をより離すことによって、かごの
揺れを減らし、乗り心地を向上させるためである。
【0012】このガイドローラが取り付けられる非常止
め装置は、ガイドローラの反力を非常止め装置の本体枠
で受けるので、この本体枠は高い強度が必要であり、特
に地震発生時に非常止め装置にかかる荷重は、建築基準
法に基づき昭和55年3月に(財)日本建築センターで策
定された「エレベータ耐震設計・施工指針」によると、
図8(b)のX方向にかかる荷重がY方向にかかる荷重
の2倍であり、耐震性を考慮すると本体枠のX方向の強
度はY方向の2倍の強度が必要となる。
【0013】ところで、この非常止め装置には、低速で
小形のかごに用いられる早ぎき非常止め装置と、高速の
かごに用いられる次第ぎき非常止め装置とがある。図9
は、従来の早ぎき非常止め装置の一例を示す正面図、図
10は、図9のB−B断面図である。
【0014】図9及び図10において、この早ぎき非常止
め装置は、かごの下梁に上面が固定され図示しない平面
図ではほぼ正方形の上部板9Aと、この上部板9Aとほ
ぼ同形で板厚が薄い下部板9Bと、これらの上部板9A
と下部板9Bの中間部の間に縦設されて、これらの上部
板9Aと下部板9Bに上下が溶接される溝形鋼製の一対
の柱9Cとで骨組が構成されている。
【0015】これらの上部板9Aと下部板9Bの前面中
央部には、鎖線で示すガイドレール1の頭部が遊嵌する
U字状の溝9aが図10に示すように形成されている。上
部板9Aの前端両側には、段付部9dが形成され、下部
板9Bの前端両側の上面には、略凸字状のガイド受け9
bが固定されている。このガイド受け9bの外側上面に
は、水平な段付部が前述した上部板9Bの段付部9dと
対称的に形成されている。
【0016】これらの段付部9c,9dには、略コ字状
に形成された一対の案内板6Aの上下端の対向側に突設
された係止部6a,6bが外側から挿入され、これらの
案内板6Aの対向面は、下側の間隔が広くなって傾斜し
ている。
【0017】左右の案内板6Aの外側には、コ字状の溝
6cが形成され、この溝6cには、図10に示すようにU
字状に形成された厚板(約30mm)から製作された板ばね
7の両端が遊嵌している。
【0018】この板ばね7の両端には、一対の押圧座8
が内側からあらかじめ挿入され、この押圧座8の頭部の
半球部分の大部分は、案内板6Aの溝6cの上下に形成
された半球状の凹部に嵌合し、板ばね7の復帰力によっ
て凹部に押圧され、板ばね7はその姿勢を維持してい
る。
【0019】符号2は、前述した引上棒を示し、帯板状
の鋼材から製作され、この引上棒2の下端には、ピンを
介して略台形状のくさび3の下端が連結されている。こ
のくさび3の前後面の外面側には、傾斜面と平行な案内
溝が図10に示すように形成されている。同じく、先述し
た各案内板6Aの対向側の前後面にも、図10で示す案内
溝が形成されている。
【0020】この案内板6Aに形成された案内溝と前述
したくさび3に形成された案内溝には、図10に示すよう
に略樋状に形成されたローラ保持板4の両側の曲げ部が
嵌合している。
【0021】前後のローラ保持板4の中心線上に形成さ
れた5箇所の軸穴には、ガイドローラ5の両端に突設さ
れた軸部が挿入されている。したがって、ローラ保持板
4は、案内板6Aに形成された溝に片側が嵌合した曲げ
部によって、ローラ5とともに上方に移動自在となって
いる。
【0022】この非常止め装置では、動作時に案内板6
Aが上部板9Aと9Bとの嵌合部のがたにより傾いて動
作抵抗が急激に増加する現象を防ぐために、上部板9A
と9Bの案内板6Aとの嵌合部を高精度に加工されてい
る。
【0023】また、本体枠は、溶接または鋳造などで一
体で構成し、切削加工により上部板9Aと9Bの案内板
6Aとの嵌合部を高精度に加工することで、分解可能で
且つ組立の誤差に伴う性能の低下を防いでいる。なお、
この非常止め装置は、つり合いおもりにも取り付けられ
ている。
【0024】このように構成された非常止め装置におい
ては、かごの下降速度が規定された値を超えると、調速
機ロープが調速機のつかみ部で把持されて引上棒2がか
ごより先に停止し、かご及び案内板6Aに対して相対的
に上昇することで、この引上棒2の下端に係止されたく
さび3がかごに対して上昇する。
【0025】すると、一対のくさび3の対向面がガイド
レール1の頭部の側面に押圧されて、ガイドレール1を
両側から挟み、このガイドレール1とくさび3の対向と
の間の摩擦によって、かごの下降は停止される。
【0026】くさび3とともに上昇するローラ保持板4
に挿入されたローラ5は、くさび3と案内板6Aとの間
に発生する摩擦を減らし、くさび3の上昇動作を円滑に
し、摩擦に伴うガイドレール1へのくさび3の押圧力の
低下を防ぐために組み込まれている。
【0027】図11は、前述した次第ぎき非常止め装置の
他の一例を示す平面図、図12は、図11の前面図で、図9
に対応し、高速エレベータに採用されるいわゆるフレキ
シブル・ガイド・クランプ式の場合を示す。
【0028】図11及び図12において、前述した図9及び
図10で示した次第ぎき非常止め装置と大きく異なるとこ
ろは、後部にコイルばねを横設し、このコイルばねを後
端で押圧し中間部の前方が軸支されたレバーによって、
くさびによるガイドレールの押圧力の反力をコイルばね
で受けることで、下降するかごの急停止に伴う乗客への
衝撃を減らしたことである。
【0029】この次第ぎき非常止め装置は、高速(45m
/min を超える)エレベータでは、必ず採用しなければ
ならないことが前述した法令で規定されている(建築基
準法施行令第 129条の9第2項)。
【0030】すなわち、図11及び図12においては、図12
において略凹字状に鋳造品で製作された取付台9Dの下
面左右に上端が固定され、相対置した案内板6Bの外面
側の上下に固定された軸受座18に貫設された支軸で、レ
バー12の前端後部が軸支されている。レバー12の前端の
対向面に案内板6Bの背面側が当接し、レバー12の後端
は、ピン12aを介してクレビス形のばね座13の端部が連
結されている。
【0031】このばね座13には、図示しない側面図にお
ける略正方形の座13aの各四隅に対して、両ねじボルト
14が貫挿され、左右のばね座13の座13aの間に対して、
両端が平面にグラインダ加工されたコイルばね11が挿入
され、このコイルばね11は、両ねじボルト14の両端から
螺合されたダブルナットによって、所定の取付圧力で圧
縮されている。
【0032】なお、左右のレバー12の中間部には、両ね
じボルト15が貫挿され、この両ねじボルト15の両端から
螺合されたダブルナットによって締め付けられ、この両
ねじボルト15の中間部は、取付台9Dの後部に図11に示
すように突き出た一対の支持部を貫通している。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このうち、
図9及び図10で示した次第ぎき非常止め装置において
は、所定のばね定数を得ることができる板ばね7Hの板
厚は、この板ばね7Hの板厚が厚いために、設計仕様を
満足する板厚が日本工業規格(JIS)で規定されてな
く、入手性に劣る場合がある。
【0034】また、所定の曲げ幅に製作することも困難
である。その理由は、この板ばね7Hを曲げ成形する場
合には、プレス機で行うが、この板ばね7を曲げ型から
外すとスプリングバックで弾性復帰するので、所定の精
度の製品を得るためには、曲げ幅の測定とプレス型への
着脱を何回も繰り返さなければならない。
【0035】また、たとえ規定の寸法に成形した場合で
も、その後の焼入れ工程の結果、寸法が変化するおそれ
もある。すると、取付時の加圧力や作動後の加圧力がば
らつくおそれがあり、そのため、かごの停止に要する時
間が大きくばらつくおそれがある。
【0036】また、本体枠の強度を上げるために、上部
板9Aと下部板9Bの両側の間に縦設され上下に溶接さ
れる柱9Cの形格を上げると、板ばね7が前述の柱9C
を避けるために大きくなる。すると、くさび3の荷重点
とばね7の曲げ部が従来より遠くなるので、外形が大き
くなる。
【0037】そのため、板ばね7の外側を覆う形で上部
板9Aと下部板9Bに固定された本体枠を構成すると、
保守・点検時にばね力を調整するために板ばね7を外す
ときに、非常止め装置全体を外さなければならなくな
り、作業時間が長くなる。
【0038】一方、図11及び図12で示した次第ぎき非常
止め装置においては、ガイドレールを加圧するくさびの
反力をコイルばねで受けるので、組立上の僅かなばらつ
きに起因するかごの停止時の衝撃を緩和することができ
る。
【0039】また、くさびによるガイドレールへの加圧
のタイミングも、ばね座13aとコイルばね11の端面との
間にスペーサを挿入し、両ねじボルト14,15の締付を調
整することで対応することができるが、調整に時間がか
かるだけでなく、大形となるので、取付空間が増える。
すると、限られた昇降路の空間には、組み込むことがで
きなくなるだけでなく、かごの重量も増える。
【0040】さらに、くさびの加圧力の反力を受けるレ
バー12は、案内板6Bの中間部に前端が取り付けられて
いるが、くさび3の摩耗がない組込初期では、くさび3
の上部での圧力が高く、くさび3の摩耗が進行するに従
い下部に移行して、全面で均一とならないので、くさび
の接触面に耐熱性の高いセラミックスを採用した場合に
は、上下の摩擦熱の差で割れが発生するおそれもある。
【0041】また、装置の取り付け調整の際には、昇降
路壁とガイドレール1の距離が狭いので、身体全体がそ
の間に入らないことが多く、ガイドレール1背面からの
ガイドレール1とくさび3の間隙の確認が困難である。
【0042】非常止め装置下部方向からのガイドレール
1とくさび3の確認についても、上下方に向かってガイ
ドレール1が縦設されているので、斜めの方向から確認
することになるため、容易に確認することができない。
【0043】そこで、本発明の目的は、外形を増やすこ
となく、組立と調整が容易で所定の制動特性を容易に発
揮することのできるエレベータの非常止め装置を得るこ
とである。
【0044】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、ガイドレールの両側に対置してエレベータのかご又
はつり合いおもりに設けられかごの下降速度の超過で引
き上げられる引上棒と、この引上棒とともに上昇するく
さびの背面にガイドローラを介して対置する案内板と、
この案内板の外面側を開口端の内側の押圧具を介して押
圧するU字状の板ばねと、案内板の上下に設けられ案内
板の上下端が片側に係合する一対の端板及びこの端板の
中間部を固定する中間柱とを備えたエレベータの非常止
め装置において、端板の他側に上下端が締結される補強
板を設けたことを特徴とする。
【0045】また、特に請求項2に対応する発明のエレ
ベータの非常止め装置は、補強板にくさびの位置を視認
する点検穴を形成したことを特徴とする。また、特に請
求項3に対応する発明のエレベータの非常止め装置は、
補強板を対向部の間隙でくさびの位置を視認する一対の
板で構成したことを特徴とする。
【0046】また、特に請求項4に対応する発明のエレ
ベータの非常止め装置は、補強板にくさびの基準位置を
示す基準印を設けたことを特徴とする。さらに、特に請
求項5に対応する発明のエレベータの非常止め装置は、
案内板の上端が係合する端板の上面に下端が当接し対向
面に傾斜面が形成された補強ブロックを端板が下面に取
り付けられる下梁に設けたことを特徴とする。このよう
な手段によって、本発明では端板の厚さを増やすことな
く、剛性を上げる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエレベータの非常
止め装置の一実施形態を図面を参照して説明する。図1
は、本発明のエレベータの非常止め装置の第1の実施形
態を示す図で、従来の技術で示した図9に対応し、請求
項1及び請求項2と請求項6に対応する図である。ま
た、図2(a)は、図1のA−A断面図で、同じく図10
に対応する図である。
【0048】図1及び図2において、従来の技術で示し
た図9及び図10と異なるところは、上部板9Aと下部板
9Bの背面を補強板で締付け固定したことで、他は、従
来の技術で示した図9及び図10と同一である。したがっ
て、この図9及び図10と異なるところは、同一符号を付
して説明を省略する。
【0049】すなわち、図1及び図2(a)に示したエ
レベータの非常止め装置においては、上部板9Aと下部
板9Bの背面側に対して、図示しない背面図では軟鋼板
の厚板(例えば、12mm厚)から長方形に製作された補強
板11Aが添設され、上下端が2本のボルトで上部板9A
と下部板9Bに固定されている。
【0050】このように構成されたエレベータの非常止
め装置においては、従来の一対の柱9Cの外側に配置さ
れた補強板11Aによって、図2に示すように断面係数を
増やすことができるので、本体枠の強度と剛性を上げる
ことができる。
【0051】また、ばね力の調整時には、補強板11A
は、容易に取り外すことができるので、板ばね7の取外
しは、従来と同様に容易に行うことができる。さらに、
本体枠の剛性が増えるので、案内板6Aの動作が円滑と
なり、外形を増やすことなく、所定の制動特性を容易に
発揮することのできるエレベータの非常止め装置を得る
ことができる。
【0052】なお、上記実施形態において、柱9Cには
溝形鋼を採用したが、図2(b)に示すようにH形鋼製
の柱9Dを採用してもよい。図3は、本発明のエレベー
タの非常止め装置の第2の実施形態を示す正面図で、請
求項2に対応し、第1の実施形態で示した図1の背面図
に対応する図である。
【0053】図3において、第1の実施形態で示した図
1及び図2と異なるところは、補強板の上下に点検穴を
形成したことで、他は、図1及び図2と同一である。す
なわち、図3において、補強板11Bの下部に対して、前
面側に収納されたくさび3の対向部の角の部分とガイド
レール1の間隙を確認する点検穴22が設けられ、補強板
11Bの上部には、作動時のくさび3の上端面を確認する
点検穴22が設けられている。
【0054】このように補強板11Bが形成されたエレベ
ータの非常止め装置においては、据付時や保守点検時
に、補強板11Bの背面側からくさび3とガイドレール1
の間隙を確認することができるので、据付作業や保守・
点検作業が容易となる。
【0055】なお、図3において、下部板9Bの下面に
は、帯状の厚板から製作された固定板16Aが溶接され、
補強板11Bの下端は、固定板16Aに一対のボルト23で固
定されている。また、固定板16Aの下側には、厚板を略
凸字状に折り曲げて製作されたガイドローラベース18が
設けられ、両端が下部板9Bにボルトで固定されてい
る。
【0056】また、図4は、本発明のエレベータの非常
止め装置の第3の実施形態を示す正面図で、請求項3に
対応し、第1の実施形態で示した図1及び第2の実施形
態で示した図3に対応する図である。
【0057】図4において、特に図1と異なるところ
は、背面側の補強板を2枚で構成したことで、他は、第
1の実施形態で示した図1と同一である。すなわち、図
4においては、図2(a),(b)で示した補強板11A
と比べて幅の狭い一対の補強板11Cが相互の間隔を設け
て取り付けられている。
【0058】この場合には、相互の補強板11Aの間か
ら、くさび3とガイドレール1との間隙を確認すること
ができる。次に、図5は、本発明のエレベータの非常止
め装置の第4の実施形態を示す正面図で、請求項2及び
請求項4に対応し、特に、前述した第2の実施形態で示
した図3に対応する図である。
【0059】図5において、前述した第2の実施形態で
示した図3と異なるところは、補強板11Dに形成された
点検穴22の外側に対して、組立及び調整用の基準目盛り
を設けたことである。
【0060】すなわち、下側の点検穴22の左右には、く
さび3とガイドレール1との間隙が所定の値の値となる
位置に対して、位置マーク24Aが水平に形成されてい
る。同じく、上側の点検穴22の左右にも、この非常止め
装置が動作したときのくさび3の上端面の位置を示す位
置マーク24Bが形成されている。
【0061】このように、位置マーク24A,24Bが設け
られたエレベータの非常止め装置においては、据付時や
保守・点検時において、位置マーク24A,24Bを基準に
組立や調整を行うことで、作業時間を短縮することがで
きる。
【0062】図6は、請求項5に対応する本発明のエレ
ベータの非常止め装置の第5の実施形態を示す正面図
で、図1に対応する図である。図6において、下梁10の
下面には、調整用のスペーサ25を介して上部板9Aが固
定されており、下梁10の対向面には、対向面が傾斜した
補強ブロック19が複数のボルトで対称的に固定されてい
る。
【0063】この場合には、非常止め装置の動作で上昇
するくさび3が衝突する上部板9Aに印加される衝撃
を、上部板9Aを介して補強ブロック19でも分担して受
けることにより、上部板9Aに加えられる応力を緩和す
ることができるので、上部板9Aの板厚を減らすことが
でき、非常止め装置の軽量化を図ることもできる。
【0064】また、一対の下部梁が熱間圧延された溝形
鋼で製作されているために、左右の補強ブロック19の底
面が上部板9Aに密着しない場合には、図6及び図7に
示すくさび状の治具20をガイドレール1との間に挿入
し、スペーサで調整することで、補強ブロック19の対向
部に形成された斜面が左右対称位置にあるか否かを判断
することができる。
【0065】すなわち、左右が対称位置にない場合に
は、図7に示すように、左右の治具20の上端面の間で段
差が形成される。したがって、この場合には、左側の補
強ブロック19には、背面の中間部と下部にスペーサを挿
入し、右側の補強ブロック19の背面には、上部と中間部
に挿入し、治具20でその枚数を調整しながら行うこと
で、容易に行うことができる。
【0066】なお、上記実施形態では、かごの下部に取
り付けられた非常止め装置の例で説明したが、つり合い
おもりに取り付けられた場合にも、全く同様に適用する
ことができ、かごやつり合いおもりの外形を増やすこと
なく、巻上機の容量の増加を防ぎ、所定の制動特性を発
揮することができる。
【0067】
【発明の効果】以上、請求項1に対応する発明によれ
ば、ガイドレールの両側に対置してエレベータのかご又
はつり合いおもりに設けられかごの下降速度の超過で引
き上げられる引上棒と、この引上棒とともに上昇するく
さびの背面にガイドローラを介して対置する案内板と、
この案内板の外面側を開口端の内側の押圧具を介して押
圧するU字状の板ばねと、案内板の上下に設けられ案内
板の上下端が片側に係合する一対の端板及びこの端板の
中間部を固定する中間柱とを備えたエレベータの非常止
め装置において、端板の他側に上下端が締結される補強
板を設けることで、端板の厚さを増やすことなく剛性を
上げたので、外形を増やすことなく、組立と調整が容易
で、所定の制動特性を容易に発揮することのできるエレ
ベータの非常止め装置を得ることができる。
【0068】また、特に請求項2に対応する発明によれ
ば、くさびの位置を視認する点検穴を設けて端板による
剛性向上に伴う保守性の低下を回避したので、端板の厚
さを増やすことなく組立と調整が容易で、所定の制動特
性を容易に発揮することのできるエレベータの非常止め
装置を得ることができる。
【0069】また、特に請求項3に対応する発明によれ
ば、対向部の間隙でくさびの位置を視認する一対の板で
補強板を構成することで、請求項4に対応する発明によ
れば、くさびの基準位置を示す基準線を補強板に設ける
ことで、端板による剛性向上に伴う保守性の低下を回避
したので、端板の厚さを増やすことなく、所定の制動特
性を容易に発揮することのできるエレベータの非常止め
装置を得ることができる。
【0070】さらに、請求項5に対応する発明によれ
ば、案内板の上端が係合する端板の上面に下端が当接し
対向面に傾斜面が形成された補強ブロックを下梁の対向
面に設けることで、端板に印加されるくさびの衝撃を補
強ブロックで受けたので、端板による剛性向上に伴う保
守性の低下を回避し、所定の制動特性を容易に発揮する
ことのできるエレベータの非常止め装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベータの非常止め装置の第1の実
施形態を示す正面図。
【図2】(a)は、図1のA−A断面図、(b)は、本
発明のエレベータの非常止め装置の第1の実施形態の他
の実施例を示す横断面図。
【図3】本発明のエレベータの非常止め装置の第2の実
施形態を示す正面図。
【図4】本発明のエレベータの非常止め装置の第3の実
施形態を示す正面図。
【図5】本発明のエレベータの非常止め装置の第4の実
施形態を示す正面図。
【図6】本発明のエレベータの非常止め装置の第5の実
施形態を示す正面図。
【図7】本発明のエレベータの非常止め装置の第5の実
施形態の作用を示す部分正面図。
【図8】従来のエレベータの非常止め装置がかごの下端
に組み込まれた状態を示す斜視図。
【図9】従来の早ぎき形のエレベータの非常止め装置の
一例を示す正面図。
【図10】図9のB−B断面図。
【図11】従来の次第ぎき形のエレベータの非常止め装
置の一例を示す平面図。
【図12】図11の前面図。
【符号の説明】
1…ガイドレール、2…引上棒、3…くさび、4…ロー
ラ保持板、5…ローラ、6A,6B…案内板、7A,7
B,7C,7D,7E,7F,7G,7H…板ばね、8
…押圧座、9A…上部板、9B…下部板、10A,10B…
結束帯、11A,11B,11C,11D…補強板、16A,16B
…固定板、18…ガイドローラベース、19…補強ブロッ
ク、20…治具、22…点検穴、23…ボルト、24A,24B…
位置マーク。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイドレールの両側に対置してエレベー
    タのかご又はつり合いおもりに設けられ前記かごの下降
    速度の超過で引き上げられる引上棒と、この引上棒とと
    もに上昇するくさびの背面にガイドローラを介して対置
    する案内板と、この案内板の外面側を開口端の内側の押
    圧具を介して押圧するU字状の板ばねと、前記案内板の
    上下に設けられ前記案内板の上下端が片側に係合する一
    対の端板及びこの端板の中間部を固定する中間柱とを備
    えたエレベータの非常止め装置において、前記端板の他
    側に上下端が締結される補強板を設けたことを特徴とす
    るエレベータの非常止め装置。
  2. 【請求項2】 前記補強板に、前記くさびの位置を視認
    する点検穴を形成したことを特徴とする請求項1に記載
    のエレベータの非常止め装置。
  3. 【請求項3】 前記補強板を、対向部の間隙で前記くさ
    びの位置を視認する一対の板で構成したことを特徴とす
    る請求項2に記載のエレベータの非常止め装置。
  4. 【請求項4】 前記補強板に、前記くさびの基準位置を
    示す基準印を設けたことを特徴とする請求項2又は請求
    項3に記載のエレベータの非常止め装置。
  5. 【請求項5】 前記案内板の上端が係合する端板の上面
    に下端が当接し対向面に傾斜面が形成された補強ブロッ
    クを前記端板が下面に取り付けられる下梁に設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    エレベータの非常止め装置。
JP2527098A 1998-02-06 1998-02-06 エレベータの非常止め装置 Pending JPH11222367A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015067377A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 株式会社日立製作所 エレベータの非常止め装置
JP2021014335A (ja) * 2019-07-11 2021-02-12 東芝エレベータ株式会社 非常止め装置取付具

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