JPH11221023A - 電子レンジを用いてハード状アイスクリームからソフト状アイスクリームを製造する方法 - Google Patents
電子レンジを用いてハード状アイスクリームからソフト状アイスクリームを製造する方法Info
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Abstract
0℃〜−8℃程度のソフト状アイスクリームを製造する
に際し、その組成を保つためには急速昇温軟化が必須と
なる。これらの問題点を解決し、また急激に増大するソ
フト状アイスクリームの需要に対処する製造方法を提供
することが要望されていた。本発明者はハード状アイス
クリームを電子レンジで昇温して軟化し、極めて容易に
ソフト状アイスクリームを製造する方法を発明し、数多
の実験によりこれを確認した。 【解決手段】 電子レンジにより、 ハード状アイスクリ
ームを昇温軟化して、ソフト状アイスクリームを製造す
る方法、つまり電子レンジ処理による凍結状態にあるハ
ード状アイスクリームの昇温軟化法は、温度の差による
冷凍状態の変化による硬度の変化のみを行うものであっ
て、このような電子レンジを使用して形状が保存されて
いるハード状アイスクリームを、 秒単位の極めて短時間
内に、しかもアイスクリームの組成を変化させず製造す
るものであり、これまで全く不可能であった方法であ
る。
Description
リームから最終製品としてのソフト状アイスクリームを
事業的規模で行う製造方法に関し、 特に専業の乳業会
社、製菓メーカーなどの衛生設備の完備した工場から供
給されているハード状アイスクリームの前駆体として−
2℃〜−6℃程度に製造された、柔軟で、半流動性を持
つソフト状アイスクリームを、 枕形袋体の容器を含む紙
製、プラスチック製、またはモナカ等の可食性容器の内
部に注入し、このように注入されたソフト状アイスクリ
ームを事業的規模で直ちに−30℃〜−40℃の温度に
急速凍結硬化してハード状アイスクリームとして、これ
を保冷配送により同一の温度で冷蔵システムに送って保
管し、このように保管されたハード状アイスクリームの
注入された上記各種容器を、電子レンジにより加熱し
て、 0℃〜−8℃程度のソフト状アイスクリームとし、
そのまま、もしくはその内容物をモナカ、コーン、カッ
プ等の受器内に注いで喫食者に供給するソフト状アイス
クリームの製造方法に関する。この製造方法は、 さらに
ソフト状アイスクリームが注入された、 モナカ、コー
ン、カップ等の受器の外方を枕形袋体の容器で被覆し、
この枕形袋体の容器を単に、 モナカ、コーン、カップ等
のソフト状アイスクリームの受器の外部包装として利用
する製造方法にも関する。
び、 乳糖、水あめなどの糖類を主原料に、安定剤、乳化
剤、香料、着色料の助剤などを水とともに混合して、3
0℃〜70℃の加温タンクで中で溶かしながら充分に混
合する。このようにされた混合体をミックスと呼ぶ。 2)エージング このミックスを、さらに68℃以上で充分殺菌し、また
有害な微生物、酵素を死滅除去したのち、5℃〜0℃に
冷却して一定時間貯蔵する。この間、ミックス中の水分
や脂肪分を微細化して、すべての成分を充分に混成し、
次の工程であるフリージング(−2℃〜−6℃)の準備
をする。この工程をミックスのエージングと呼ぶ。 3)フリージング 前記のエージング工程を終わったミックスを、アイスク
リーム製造の工程の中で最も重要なフリージング工程に
移す。フリージングは、フリーザーと呼ばれる凍結撹拌
機を用いて行われる。この装置の主たる作業は、外部か
ら冷却される高速回転円筒にミックスを注入し、これに
空気を巻き込ませ、この空気を含めたミックス中の固
体、気体、液体のすべてを、 この工程で微細で均一な粒
子を形成させ、均斉に併存させる。この生成物は半流動
性を有し、ソフト状アイスクリームと呼ばれている。
分が微粒子として均斉に併存している構成を、アイスク
リームの組成といい、この組成を保つために、原アイス
クリームと呼ばれるソフト状アイスクリームを、 −30
℃〜−40℃で通常−35℃前後まで急速凍結してハー
ド状に急凍硬化する。したがって、このハード状アイス
クリームを昇温軟化して0℃〜−8℃程度のソフト状ア
イスクリームを製造するに際し、その組成を保つために
は急速昇温軟化が必須となる。一般にアイスクリームメ
ーカーは、ハード状アイスクリームの前駆体であるソフ
ト状アイスクリームの生成温度である−2℃〜−6℃の
温度帯が、アイスクリームの組成の崩れやすい−4℃〜
−8℃の温度域と一部重なるため、これをカップ、ステ
ィック、枕形袋体の容器、その他各種の形状の容器に収
容して、−30℃〜−40℃程度まで急冷し、ハード状
アイスクリームにする。それ故に、ソフト状アイスクリ
ームの販売は、店頭用小形フリーザーによる店頭製造販
売が主であるが、小形機と言えどもアイスクリームの製
造機であるため法的な衛生管理が厳行されている。この
ことから、衛生上の点から一旦事故が発生した場合を懸
念し、製造者が警戒するため、 嗜好が急増しているにも
拘わらず、販売量がこれに充分伴わないことも先願(特
願平9−256266号)に触れたところである。
であるのは、フリージングによるソフト状アイスクリー
ムの生成温度が、ちょうどアイスクリームの組成が崩れ
やすい−8℃〜−4℃程度の温度帯に当たるからであ
る。ソフト状アイスクリームを−30℃〜−40℃の低
温に急凍硬化してハード状アイスクリームにすれば温度
的に安定するが、これを再び喫食のためソフト状アイス
クリームに戻すには、 この凍結固化したハード状アイス
クリームを昇温してアイスクリームの組成の崩れやす
い、−4℃〜−8℃の不安定な温度帯を短時間に昇温経
過させ組成変化を生じさせず、フリージング工程で生成
したソフト状アイスクリームと同一の軟度に戻さなけれ
ばならない。この難点を解決するために、本発明では、
特願平9−256266号でハード状アイスクリームの
昇温軟化させる方法として、 所定の軟化温度に調節した
空気を該ハード状アイスクリーム周辺にムラなく均一に
循環させることを提唱し、 これを適温空気循環軟化法と
呼ぶ。
イスクリームメーカーが、製造、急冷、保冷している市
販のハード状アイスクリームを昇温軟化させ、例えば枕
形袋体の容器等の内部に圧出して、ソフト状アイスクリ
ームとして喫食者に供する方法とともに、ハード状アイ
スクリームの昇温軟化の方法として適温空気循環軟化法
を出願したが、この出願も新たなる設備を必要とし、し
かも昇温軟化にかなりの費用と時間を必要とするなど、
経済的、作業的に解決すべき問題点が多い。−10℃〜
−15℃の半球、または半提灯形等の容器に充填してあ
るハード状アイスクリームを、容器を加圧(縮減)して
半硬状のアイスクリームを圧出し、モナカ等の受器に注
下して喫食者に提供する商品がある。これは、 −10℃
より高温でのソフト状アイスクリームの組成の不安定温
度帯を避けているものと推測される。後述するソフト状
アイスクリームの適味温度表から明らかなように、ソフ
ト状アイスクリームの呼称は、 0℃〜−8℃程度の温度
範囲にあるアイスクリームを指すものである。これらの
問題点を解決し、また急激に増大するソフト状アイスク
リームの需要に対処するため、本発明者はハード状アイ
スクリームを電子レンジで昇温して軟化し、極めて容易
にソフト状アイスクリームを製造する方法を発明し、数
多の実験によりこれを確認した。
は、現在ほとんどの家庭や、コンビニエンス・ストアな
どに普及している。一般に電子レンジの使用は、 冷凍食
品の解凍と調理を目的としており、電子レンジ処理と冷
凍食品処理とは同義語となっている。電子レンジによる
解凍は、例えば「さしみ」のように凍結前の状態に戻す
ものと、 「グラタン」や「茶碗蒸し」のように凍結前の
状態から、 さらに高温の調理状態にするとか、いろいろ
と調理の状態を考えて、移送、防腐等に便利な状態とし
て凍結したものを凍結前の状態に戻し、あるいは更に調
理したりすることなど広い範囲の用途を含め「電子レン
ジの解凍と調理」と呼んでいる。いずれも水の変態、す
なわち、水分の固相(固体)→液相(液体)→気相(気
体)の状態変化に関するものである。本発明の電子レン
ジにより、 ハード状アイスクリームを昇温軟化して、ソ
フト状アイスクリームを製造する方法、つまり電子レン
ジ処理による凍結状態にあるハード状アイスクリームの
昇温軟化法は、アイスクリームのような凍結の解除、つ
まり凍結以前の液状のミックスに解凍するためではな
く、固相状態を保ったまま組成を変化させず、温度の差
による冷凍による硬度の変化のみを行うものであって、
このような電子レンジの使用法は従来無かったものであ
る。
ぼ均一に昇温軟化して、ソフト状アイスクリームを、 秒
単位の極めて短時間内に、しかもアイスクリームの組成
を変化させず製造するという、これまで全く不可能なソ
フト状アイスクリームの製造を電子レンジを使用し加熱
することにより可能にした点に本発明の意義がある。電
子レンジ処理法により、凍結硬化しているハード状アイ
スクリームをアイスクリームの組成を変化させずに、 つ
まりソフト状アイスクリームと呼ばれて、組成が変化し
易い不安定温度帯にあるアイスクリームを、 好まれる味
覚の温度範囲である適味温度にまで正確に昇温軟化させ
得ることが実験により確認された。電子レンジ処理法に
よるハード状アイスクリームの昇温軟化の諸実験の前
に、それらの基礎となるソフト状アイスクリームの適味
温度帯の確認を行ったのが第1表である。
温度の確認) ソフト状アイスクリームの軟化度の目安としてハード状
アイスクリームの昇温中に下記の各温度での喫食者の味
覚、嗜好の度合いを調査して第1表を得た。 第1表 ソフト状アイスクリームの軟化温度と味覚との関係(適味温度) 昇温温度 喫食味覚 市場呼称名 (測定温度はアイスクリーム (舌ざわり) 充填容器の周辺3ケ所と 中心部の平均値) −3℃以上 柔らかすぎ シェークアイス −5℃〜−3℃未満 やや軟 ソフトクリーム −6℃〜−7℃ 適度 (ヨーグルト風味を含む) −8℃〜−10℃ やや硬 ジェラード −10℃〜−12℃ 硬く冷たい −13℃以下 硬すぎ 市場呼称名は、販売者の商品名であってアイスクリーム
の温度との関係はないが参考として記載する。この第1
表の結果により、−5℃〜−7℃が喫食者が一般的に好
む温度帯(適温温度帯)と思考される。この温度帯以外
でも、必要により電子レンジ処理により秒単位の短時間
で、適宜な温度に昇温し得るものである。
イスクリームの紙カップ入りで、表示容量200mlで
測定重量は160グラム、−15℃に調整した冷凍庫に
20時間以上保冷後、実験した。 使用電子レンジは、市販品出力500ワット 測定温度は、JIS K式熱電対 時間測定は、市販計測用ストップウォッチによる。 また、被験アイスクリームの量はすべて重量(グラム)
を用い、160グラムを基準重量とし、被験物重量が基
準重量と異なる場合は、その重量と160グラムの比を
基準重量比として処理時間を調整した。前記第1表の結
果により、−5℃〜−7℃前後はアイスクリーム組成崩
壊の危険域にあるが、喫食者の多くに好まれる温度帯で
もあるので、適味温度帯と名付けて、この温度帯を基準
に電子レンジによる数多の昇温処理の実験の結果、ハー
ド状アイスクリームを適温に急速に到達せしめ、喫食者
の嗜好に適合するソフト状アイスクリームを、 喫食者が
位置する近傍において、秒単位の短時間でアイスクリー
ムの組成を変化させることなく製造し得る方法を確立し
た。電子レンジに装着されたマグネトロンが放射するマ
イクロ波は、2450メガヘルツ、すなわち毎秒24億
5000万回(+)、(−)の転換をする電磁波であ
り、食品の分子、特に食品中の水分は電磁波の振動によ
り水分子が激しく動きだし、水分子同士が擦れ合って発
熱する。これまでの加熱は、すべて対象物の外表面から
行われていたが、電子レンジでは、 電波が食品の内部と
外部との水の分子をほぼ同時に発熱させるので、食品内
外が均一に温められることになる。
の急速昇温によるソフト状アイスクリームの製造実験 (実施例1)マイクロ波照射時間とハード状アイスクリ
ームの昇温軟化 被験アイスクリーム紙カップ容器200ml(160グ
ラム)入りの1個の場合、この実験により下記第2表の
結果を得た。 第2表 A B C D E=(A/D) 実験 処理時間 初期温度 処理による昇温温度 温度差 昇温時間係数 (秒) (℃) (℃) (℃) 1 10 −15.4 −10.2 5.2 1.923 2 15 −14.9 − 7.1 7.8 1.923 3 18 −15.7 − 6.4 9.3 1.935 4 20 −16.0 − 5.6 10.4 1.923 平均 1.931 初期温度(B)とは、保冷中の被験アイスクリームを電
子レンジに封入したときの温度であり、温度差(D)と
は、初期温度(B)から昇温温度(C)に達するまでの
温度差で、昇温時間係数(E)とは処理時間(A)を
(D)で割ったものである。すなわち、上記(E)が少
ないほど昇温効果は良い。
成変化が少ない。この昇温時間係数を用いれば、任意の
アイスクリーム量を処理による昇温温度(℃)にするに
必要な処理時間を算出し得る。 例)電子レンジによる被験アイスクリーム100グラ
ム、昇温温度を−5℃にするに要する時間を求める。た
だし、この被験アイスクリームは、上記実験に用いたア
イスクリームと同一のもの、また、初期温度は−5℃で
ある。 必要処理時間(A)=昇温時間係数(E)×温度差
(D) 1.931×(15℃−5℃)×100グラム/160
グラム=12.0℃≒12秒程度となる。 また、ここで使用した紙カップは、 特にその形状を問題
としないが、特に枕形袋体の容器と呼ばれるものは、 図
1(A)に示されるように、 模様などのある中空円錐体
形のもの、 (B)のように栽頭円錐体形のもの、(C)
のように、その断面の上、下の両端に横断方向の平坦部
のあるもの、(D)のように全体が円または楕円形で片
側に横断方向の平坦部のあるもの、 及び(E)のように
断面が正方形又は長方形で少なくとも片側に吹き出し口
のあるもの等、多くの形態を取り得る。
アイスクリームの被験体を3個同時処理した場合、つま
り、実施例1での被験体1個に対し、本実施例2では被
験体3個を同一の電子レンジで同時に処理して、加熱の
均一性を確かめた。実験の条件は個数以外はすべて同一
で、 これにより下記第3表の結果を得た。 第3表 A B C D E=(A′/D) 実験 処理時間 初期温度 処理による昇温温度 温度差 昇温時間係数 (秒) (℃) (℃) (℃) 1 30 −15.6 −10.5 5.2 2.000 2 45 −15.3 − 7.7 7.6 1.974 3 54 −15.3 − 6.2 9.1 1.978 4 60 −15.1 − 5.0 10.1 1.980 平均 1.983 A′=A÷3(個) 同組成のアイスクリームの場合、充填容器の形状、保冷
用冷凍庫、昇温用電子レンジが同一の場合は、電子レン
ジに挿入した被験体(封入個数は電子レンジの内容積に
よった)の数に関係なく、昇温時間係数は第2表、第3
表ともほぼ同一であることが実証された。
の四隅が角形の場合、この四角容器に充填したハード状
アイスクリームの電子レンジによる昇温軟化は、 個数が
1個であれば同一である。マイクロ波は被処理物体の角
に集中しやすい性質がある。ハード状アイスクリームの
充填容器の形状、特に正六方柱形の真四角な容器に充填
したアイスクリームについて電子レンジのマイクロ波照
射が、 どのような影響を及ぼすかを調べた。実験の方法
は充填容器以外のすべては実施例1と同様である。アイ
スクリームの充填容器の寸法は、縦、横65mm、高さ
50mmで、アイスクリーム充填量は160グラムで、
これにより下記第4表の結果を得た。 第4表 四隅が角形の場合 A B C D E=(A/D) 備考 実験 処理 初期 昇温温度 温度差 時間係数 照射処理による No. (秒) (℃) (℃) (℃) 1 10 −15.8 −10.5 5.3 1.887 周辺やや軟化 2 15 −15.2 − 6.7 8.5 1.768 周辺やや液状化 3 18 −14.9 − 4.2 10.7 1.679 周辺やや液状化 して拡大 4 20 −15.4 − 3.3 12.1 1.653 周辺液状化部分 が中心に波及 平均 1.747
た結果、四隅が角形の場合は、実施例1と2に比較し、
角の部分に早くから軟化が発生し始め、−5℃前後で四
隅から被験アイスクリームの溶融液化が始まり、これが
時間とともに進んで−5℃程度で液化が急激になった。 E=A/Dは従来の実験と異なり規則性が見られない。 固体状の水分である氷が、 通常の液状の水分になると、
水はマイクロ波の吸収度が氷の600倍以上に大きいた
め、液状化が急速に拡がる。アイスクリームの場合は、
脂肪、蛋白質、糖類、安定剤、界面活性剤が複雑に絡み
合った組成からなっているので、水も組成の一部を成す
ため、単純な水が凍結した氷ほどの液状化が急激に進む
ことはない。しかしながら液状化には、アイスクリーム
の組成の均衡を失わせて各成分の共存を破壊させること
になる。本発明によるハード状アイスクリームの電子レ
ンジ、マイクロ波処理によるソフト状化には、被処理ア
イスクリームの充填容器には、できるだけ角のないもの
が望ましい。
肪の種類と量 アイスクリームは乳等省令(厚生省令第52号1951
/12/7食品衛生施行令政令第229号)と公正競争
規約に基づき、下記の第5表に示すように、名称と内
容、特に乳関係とが法的に規制されている。 第5表 アイスクリーム類の分類 種類別 乳固形分 乳脂肪分 備考 アイスクリーム 15%以上 8.0%以上 乳製品 アイスミルク 10%以上 3.0%以上 乳製品 ラクトアイス 3%以上 − 乳製品 氷菓 − − 一般食品 (実施例4) アイスクリームに含有される乳脂肪の種類と量による昇
温係数の相違 実施例4は、市販アイスクリームの植物性脂肪分13%
含有のラクトアイスと、乳脂肪分10%含有の高級アイ
スクリームとの両者を、 実施例1に準拠して脂肪分が電
子レンジによる急速昇温軟化法に及ぼす影響を比較し、
下記の結果を得た。
結果により、 アイスクリーム含有脂肪量による影響につ
いて、乳脂肪量10%の高脂肪のアイスクリームの効果
を実験して、 下記次の第6表の結果を得た。 第6表 動物性高乳脂肪含有量の及ぼす影響 A B C D E=(A/D)実験 処理時間 初期温度 処理による昇温温度 温度差 昇温時間係数 NO. (秒) (℃) (℃) (℃) 1 10 −15.6 −12.4 3.2 2.53 2 15 −15.3 − 9.5 5.8 2.59 3 18 −14.9 − 8.1 6.8 2.65 4 20 −15.5 − 7.5 8.0 2.50 平均 2.57
は、植物性脂肪13%、乳脂肪0%のラクトアイスであ
ったが、実施例4は乳脂肪が10%という高脂肪のもの
である。一般に電子レンジによるマイクロ波の処理効果
は、水に比して脂肪の方が低いとされている。実施例4
のE(昇温時間係数)がこれまでの実験に比し低いのが
注目される。乳脂肪は植物性脂肪に比して、水和性に乏
しい。高乳脂肪アイスクリームは、低脂肪アイスクリー
ムより動物性脂肪が多いためマイクロ波照射の浸透を妨
げているものと考えられる。
ムからのシェークアイスの製造 シェークアイスとは、0℃〜−3℃程度の液状アイスク
リームである。固・液両相の水分が共存しながら、なお
アイスクリームの組成を保つ、 ソフト状アイスクリーム
の1種としての飲料である。このため、アイスクリーム
専業メーカーでは全く製造し得ないものであり、また街
頭の店頭製造販売所でもジェラード、ソフトクリーム、
フローズンアイス等のソフト状アイスクリーム製造フリ
ーザーとは、製造機は別の機種を必要としている。本発
明の電子レンジ処理法によるソフト状アイスクリームの
製造は、ハード状アイスクリーム→電子レンジ→ソフト
状アイスクリームの系列を全く変えることなく、 電子レ
ンジの加熱昇温軟化の時間を調整するのみで、ハード状
アイスクリームからシェークアイスを製造することを、
この実施例5で確認した。シェークアイスの適味温度範
囲は、0℃〜6℃程度の間にある。ハード状アイスクリ
ーム(ラクトアイス)を電子レンジ処理により、シェー
クアイス化するための処理時間と、 アイスクリームの液
化との関係を下記の第7表により確認した。照射時間は
30秒、45秒、60秒である。ハード状アイスクリー
ムから電子レンジによるシェークアイスの製造 電子レ
ンジ処理法によるシェークアイスの製造に用いた設備、
材料、方法は処理時間以外は、 被験アイスクリームをは
じめ、すべてを実施例1と同一にした。実験の結果は下
記の第7表に示す。 第7表 シェークアイス製造の基準実験 A B C 実験 処理時間 初期温度 昇温温度 No . (秒) (℃) (℃) 中心 周辺 平均 1 30 −10.6 −6.3 −1.0 −3.7 2 45 −15.3 −4.7 −0.8 −2.8 3 60 −15.6 −3.0 +6.2 +1.6 D E=(A/D) 温度差 昇温時間係数 (℃) 1 10.9 2.7 2 12.5 3.6 3 25.7 2.39
3.7℃となったが、−6℃以下の塊を中心に、 周辺に
−1℃程度の液状体がこれを囲む。ただし、周辺の液状
化している部分と、中心の固形部分との温度交流が激し
く相互が刻々と温度を変えている。処理時間を長くする
ほどこの傾向は大きくなった。本発明の電子レンジ処理
によるハード状アイスクリームを用いてのシェークアイ
スの製造もソフトクリーム(含ジェラードアイス、フロ
ーズンヨーグルト)の場合と同様、極めて短時間で容易
に可能であることが本願中の実験により明らかになっ
た。ソフトクリームの場合、ソフト化の到達目標温度が
−5℃〜−7℃程度のため周辺部にも液状の状況も見ら
れず、したがって周辺と中心部との温度差、それによる
軟化温度状況の偏倚もあまり見られない。これに対し、
シェークアイスの場合、ほぼ−3℃以上に昇温すると突
然周辺に液状部分が現れ、これが中心に向かって拡が
る。この液状部分が中心に進む部分と、その部分内で
は、 ほとんど温度差は生じないが、周辺部分の温度は刻
々と温度を高める。それに伴って中心部分に進む液状化
も温度が逐次高くなり、また中心部分も逐次温度を高め
るが、中心部が残っている限りは全体の温度、特に溶解
液化部分の温度は、その拡大ほどに高まる様子はない。
この辺りが45秒を過ぎ、60秒近くになっての状況で
ある。
によるシェークアイスの製造 実施例5のシリーズにより、本発明による電子レンジ処
理法でハード状アイスクリームから、 シェークアイスを
喫食者の目前で製造することが可能であることを示して
いる。本発明の方法により、電子レンジを用いてハード
状アイスクリームを昇温軟化してソフト状アイスクリー
ムを製造する場合は、本発明の方法に沿って使用するハ
ード状アイスクリームについての処理方法(処理時間、
初期温度等)を実験的に設定する必要がある。
クリームを用いたソフト状アイスクリームの製造 名称が乳等省令により法律で決められている同一種のハ
ード状アイスクリームでも、メーカーが異なる場合、実
験的に電子レンジ処理の効果上、多少の差があることが
分かる。 (実施例6)実施例1と同一の電子レンジにより、実施
例1とは別のメーカーのハード状アイスクリーム処理結
果の昇温係数(E)の相違を下記の第8表に示す。使用
のハード状アイスクリームは、N社のラクトアイス(バ
ニラ)、無脂肪固形分60%、植物性脂肪9.0%、2
10ml(実測120グラム)、 基準重量比120/160=0.75 注)実施例1のラクトアイス(バニラ)は、M社製市販
200ml(160グラム)のものである。 第8表 N社のラクトアイスの電子レンジ処理実験とその結果 A B C D E(A/D) 実験 処理時間 初期温度 処理による昇温温度 温度差 昇温時間係数 No. (秒) (℃) (℃) (℃) 1 7.5 −13.2 8.7 4.5 2.222 2 11.5 −12.9 6.1 6.8 2.204 3 13.5 −13.1 5.0 8.1 2.224 4 15.0 −13.4 4.3 9.1 2.198 平均 2.219
名はラクトアイスであり、商品名はバニラである。実施
例1以降実験に使用している実施例4、実施例6以外の
市販品バニラ(M社製)は、無脂乳固形分8.0%、脂
肪分は植物性脂肪13.0%、乳脂肪は0%に対して、
実施例6のN社の分は無脂乳固形分6.0%、脂肪分は
植物性脂肪9.0%、卵黄脂肪0.14%となってい
る。両社の商品の充填容器に表示された成分は上記のよ
うな相違があるが、表示されていない両社の技術の差が
実施例6と実施例1の結果の差に表れているものと思わ
れる。実施例4と実施例6を除いて、 すべて市販のM社
製ラクトアイスのハード状アイスクリーム160グラム
について実験算出したものであるから、組成、重量、ま
たは容量の異なるアイスクリーム等については、それぞ
れの実験に基づく数値の算出が必要である。しかしなが
ら、被験アイスクリームによって得た実験値は、それと
組成が同一のアイスクリームを用いれば、使用電子レン
ジ等の加工具に変更がない限り昇温時間係数はほぼ同一
の結果が得られる。従来のハード状アイスクリームのソ
フト化のため、昇温軟化には特に有効な方法、手段がな
かった。本発明は、 どこの家庭、店頭にもある電子レン
ジで十分であり、特別な費用も技術も必要とせず、ジェ
ラード、ソフトクリームまたはフローズンヨーグルトで
は、 初期温度が−15℃よりやや高温の場合、約25
秒、シェークアイスでは長くても50秒で、希望軟度の
製品を得る優れた方法といえる。
の低温度に凍結保存したハード状アイスクリームを、電
子レンジ処理によるハード状アイスクリームの適度にし
て、且つ均一なソフト状化を急速(秒単位)に可能とす
るに必要な処理時間を算出し得る計算式を見い出した。
この計算式に用いられる係数を、本発明者は昇温時間係
数と呼称したが、いかなるメーカーの、いかなる組成の
アイスクリームであっても、それに関する計算式と係数
とを確定すれば、 それぞれの組成のアイスクリームにも
容易に対処し得るものである。なお、ハード状アイスク
リームを充填した先願の圧縮型の圧出機を用いての圧出
導管付き枕形袋体の容器でも、本発明の電子レンジ処理
により喫食者の眼前で、迅速に、且つ定量を受器に注下
し充填して供給することが可能となった。
れる2450メガヘルツのマイクロ波によって被処理物
(食品)の水分が激しく動き、互いに衝突、擦れ合って
発熱することにより被処理物を加熱するものである。食
品の防腐保存、流動物の固化保存移動等が、冷凍技術の
高度化により容易、且つ一般化したが、これは冷凍食品
の解凍技術が電子レンジ処理により極めて容易になった
ためである。凍結品を凍結前の温度、つまり常温に急速
に戻すのみでなく、電子レンジの急速加熱能力は食品業
界の技術促進を刺激し、常温では食味し得ない、 例えば
「グラタン」、「ピラフ」、「コロッケ」等の高温調理
の処理技術をも電子レンジが持つに至った。従来、加熱
とはすべて熱の移動が外部から内部へ行われるものであ
ったが、電子レンジが出現して以来、加熱が内・外ほぼ
均一に行われるものとなった。これは、 すべて電子レン
ジのマイクロ波による食品の持つ全水分の態様の変化に
よるもので、 解凍、すなわち氷(固相)から水(液相)への変態 高温調理、すなわち水(液相)から高温水蒸気(気相)
への変態 の変化が、処理食品のすべての部分で同時に生起するか
らである。
であるが、フリーザー(アイスクリーム製造機)から生
じたアイスクリーム(ソフト状アイスクリーム)は、空
気を含むすべての成分が氷を含めてミクロン(μm)の
単位の極微粒子の状態で互いに均斉な構造を保ってい
る。これをアイスクリームの組成という。この組成が崩
れると水分である氷が粗大化したり、組成の重要な一因
子である空気が放散したりしてアイスクリームの味覚を
阻害するものとなる。ソフト状アイスクリームは、その
適味温度帯(−5℃〜−7℃)と、アイスクリームとし
ての組成が不安定な温度帯(−2℃〜−8℃)とが一部
重なる。−15℃付近以下のハード状アイスクリームを
−5℃〜−7℃程度に昇温して軟化することにより、 ソ
フト状アイスクリームを製造し得るとすれば、この危険
な温度帯を急速に経過させる必要がある。加熱を必要と
するアイスクリーム全体を一斉に、且つ均一に加熱する
方法は電子レンジの処理による以外はない。しかし、従
来の電子レンジ処理は解凍、高温調理だけが目的である
ことは前述した。氷(固体の水分)にマイクロ波吸収能
力は水(液体の水分)の600分の1以下である。アイ
スクリームの組成は、その約70%を占める水分が、2
0μm〜100μm以下の微粒子の氷となって他成分の
間に均斉に分布している。この氷が水に変化しないうち
にアイスクリームを急速昇温させ、組成成分の間に均在
する氷の硬構造を緩めれば、ハード状アイスクリームか
らソフト状アイスクリームを製造することは可能であ
る。本発明は各種の実験により、このことを確認し得
た。
よるソフト状アイスクリーム アイスクリーム専業製造工場で、 メーカーがフリーザー
(アイスクリーム製造機)から産出するソフト状アイス
クリームは、これを市場へ移送して喫食者に供給する時
間の経過中にアイスクリームの組成が崩れてしまう。こ
のため専業のアイスクリームメーカーは、この原アイス
クリームと呼ばれるソフト状アイスクリームを直ちにカ
ップ、コーン、スティック、バルク等に成形して−30
℃以下に急速冷凍してハード状アイスクリームとし、以
下これを保冷移動して小売場を経由してハード状アイス
クリームのまま、喫食者に供給する。市場ではアイスク
リームメーカーがフリーザーで産出するソフト状アイス
クリームを、その組成上の不安定さから直接喫食者に供
給しない。市場で喫食者に供給するソフト状アイスクリ
ームのほとんどは、これまで小形のフリーザーを店頭に
設備した小売業者が原料であるミックスを購入してフリ
ーザーによりソフト状アイスクリームを製造して喫食者
に供給している。
製造し、喫食者に供給するハード状アイスクリームに比
較して、量産品でないため下記の点に問題が少なくな
い。 (1)価格が高価で、且つ不安定である(明確な定価が
ない)。 (2)フリーザー等について保健当局の指導が厳重であ
るが、必ずしも常時衛生的とは言い難い。 (3)無包装のまま、手渡しで供給するものがほとんど
である。 (4)ハード状アイスクリームは、容器、包材等に内容
表示(内容者の製造責任者名、原材料成分名、量比、法
律に基づくアイスクリーム類の分類種別名(例、ラクト
アイス等)等の明記)が法令により定められている。 店頭製造のソフト状アイスクリームには、この規制が全
くない。これに比べて、本発明によるソフト状アイスク
リームは、専業のアイスクリームメーカーの量産工場で
の量産により、形状、量目(重量、容量)等が、常に一
定で包装されたハード状アイスクリームを直接喫食者の
眼前で電子レンジにより急速に昇温軟化して製造するた
め、前項の問題点を完全、且つ容易に一掃することにな
り、需要が急増しているソフト状アイスクリーム市場の
拡大に大きく寄与することになる。
ステムにより運動することによるソフト状アイスクリー
ムの製造 本発明においては、ハード状アイスクリームの組成が一
定であれば、このハード状アイスクリームからソフト状
アイスクリームを製造する場合、このハード状アイスク
リームを電子レンジに挿入するときの温度(初期温度)
と、希望軟度のソフト状アイスクリーム製造処理温度
(希望終結温度)の条件が決まれば、ソフト状アイスク
リームを容易に製造し得ることが、本発明に於ける種々
の実験で確認されている。しかしながら、この初期温度
は衛生上、被処理ハード状アイスクリームを保冷中の冷
凍内温度を被処理ハード状アイスクリームの初期温度と
し、該冷凍庫と電子レンジを一連の連結装置とするコン
ピュータシステムにより電子レンジに連絡する。喫食者
の喫食希望時に、ハード状アイスクリームを一連の電気
冷凍庫より電子レンジ内に移封して、電子レンジに設け
た軟度、軽重別のスイッチのうち、喫食希望の軟度相当
スイッチを押すことにより、従業員の作業練度に関係な
く、また随時に需要者である喫食者の希望する軟度のソ
フト状アイスクリームを製造し得ることも可能である。
このようなシステムは、品質、形状、衛生等の評価し得
る専業メーカーが製造するハード状アイスクリームを用
いて、需要者の眼前でソフト状アイスクリームとして製
造するのを更に容易なものにし得る。
スクリームを、可食性物質等から成り図1に示すコーン
1に注入充填して、直ちに−30℃〜−40℃の温度に
凍結硬化したのち、−15℃〜−25℃程度に保冷し、
上縁1aより上ではノズルにより螺形に上向きに圧出さ
れる。この後顧客の需要に応じて電子レンジにより0℃
〜−8℃に急速昇温軟化することにより、ソフト状アイ
スクリーム10及び20として製造した。このソフト状
アイスクリームを喫食した結果、味覚的にも良好であっ
た。コーン1の底部に近い部分に示した記号Sは補強格
子で、通常アイスクリーム10はこの部分を越えて下方
には流下しない。
ーン10の外部に、直ちに図2に示すように横断方向に
偏平にされた部分31aと31bとを有する枕形袋体の
容器31で被覆した。31aの一部には引き裂き用のノ
ッチ32が設けられて容易に引き裂くことができる。ノ
ッチ32の部分を引き裂いて、内部のソフト状アイスク
リーム20を調べたが、内部のソフト状アイスクリーム
は電子レンジで昇温されたままの状態を保ち形状の保全
と衛生状態の保持の見地から十分なことが確認できた。
が相違するだけなので図面としては変更はない。
方法によれば、電子レンジにより昇温されハード状アイ
スクリームから0℃〜−10℃にされソフト状アイスク
リームは昇温された状態を保ち枕形袋体の容器で、その
外部を被覆して包装した場合も喫食者が手で包装を解き
喫食するまでの間は、完全にその形状を保ち、且つ衛生
的に他人の人手に全く触れることなく保たれるので極め
て有効である。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 アイスクリームの製造機の1種であるフ
リーザーから生成されるハード状アイスクリームの前駆
体としてのソフト状アイスクリームを紙製、プラスチッ
ク製あるいはモナカ等の可食性物質等からなるカップ、
コーンなどの容器内に注入充填して、直ちに−30℃〜
−40℃の温度に急速凍結硬化したのち、−15℃〜−
25℃程度に保冷し、顧客の需要に応じて電子レンジに
より0℃〜−8℃に急速昇温軟化することにより、ソフ
ト状アイスクリームとして製造することを特徴とするソ
フト状アイスクリームの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法により製造された前
記ソフト状アイスクリームが充填されている紙製、プラ
スチック製あるいはモナカ等の可食性物質等からなるカ
ップ、コーンなどを、さらに紙製、プラスチック製の保
全、保健包装として枕形袋体の容器に封入し、喫食者に
ソフト状アイスクリームとして供給することを特徴とす
る製造方法。 - 【請求項3】 店頭製造販売所において、喫食者の需要
に関係なく店頭用小形フリーザーを使用して、多数個の
ソフト状アイスクリームを製造してカップ、コーンなど
の容器に充填し、直ちに冷凍庫に移して、−30℃〜−
40℃に凍結硬化してハード状アイスクリームとした
後、−15℃〜−25℃より下の温度に保冷し、喫食者
の需要が生じた時に、これらハード状アイスクリームか
ら必要個数を取り出して電子レンジにより0℃〜−8℃
程度の温度に昇温軟化して、喫食者にソフト状アイスク
リームとして供給する製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10038151A JPH11221023A (ja) | 1998-02-04 | 1998-02-04 | 電子レンジを用いてハード状アイスクリームからソフト状アイスクリームを製造する方法 |
US09/243,493 US6060099A (en) | 1998-02-04 | 1999-02-03 | Method of making soft ice cream on a commercial scale |
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