JPH11220884A - 自励式変換器の保護装置及び可変速発電電動機システムの制御装置並びに自己消弧形変換器の制御装置 - Google Patents

自励式変換器の保護装置及び可変速発電電動機システムの制御装置並びに自己消弧形変換器の制御装置

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JPH11220884A
JPH11220884A JP10021739A JP2173998A JPH11220884A JP H11220884 A JPH11220884 A JP H11220884A JP 10021739 A JP10021739 A JP 10021739A JP 2173998 A JP2173998 A JP 2173998A JP H11220884 A JPH11220884 A JP H11220884A
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JP10021739A
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Yuzuru Kubota
譲 久保田
Motoo Futami
基生 二見
Masaya Ichinose
雅哉 一瀬
Akihiro Maoka
明洋 真岡
Mikisuke Higuchi
幹祐 樋口
Mitsusachi Motobe
光幸 本部
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インバータの各相毎に過電流検出及びゲートブ
ロック回路を独立に設け、過電流が発生した相のみゲー
トブロックし、他の相はゲート制御を継続する自励式変
換器の保護装置を提供することにある。 【解決手段】インバータの各相毎に過電流検出及びゲー
トブロック回路を独立に設け、過電流が発生した相のみ
ゲートブロックし、他の相はゲート制御を継続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力系統で使用され
る自励式変換器の保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統で使用される自励式変換器は直
流送電システム,周波数変換装置,無効電力補償装置な
どに用いられている。さらに、燃料電池をはじめとする
電力貯蔵システムなどにも広く用いられている。これら
いずれの装置も直流電力から交流電力への変換方法につ
いては共通している。一般に、自励式変換器として自己
消弧素子にダイオードが逆並列接続されている電圧形イ
ンバータが広く用いられているが、本システムの運転中
にインバータが何らかの原因で過電流となった場合、こ
の過電流を検出して自励式変換器を保護する必要があ
る。
【0003】従来、この種の自励式変換器の保護方法と
しては、特開平6−54549号公報に記載されているものが
知られている。すなわち、インバータの各自己消弧形ス
イッチング素子のみ(ダイオード電流は含まれず)を通
して流れる電流の極性及び大きさに基づいてゲートブロ
ックする方式が提案されている。しかし、ダイオードを
介して過電流が流れているアームと対をなす自己消弧形
スイッチング素子がオン,オフする場合の保護について
は何ら考慮されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電圧
形インバータの各相毎にゲートブロックを行うための過
電流検出及びゲートブロック回路を独立に設け、過電流
が発生した相のみゲートブロックし他の相はゲート制御
を継続する自励式変換器の保護装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の自己
消弧形スイッチング素子にダイオードを逆並列接続した
インバータ回路において、インバータの各相毎に過電流
検出回路及びゲートブロック回路を独立に備えることに
より実現できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2を用いて本発
明の一実施例について説明する。図1に自励式電圧形3
相インバータの回路構成を示す。図1において、直流電
源1の両端子間に自己消弧形スイッチング素子、例えば
GTO素子5aとGTO素子5b,GTO素子7aとG
TO7b,GTO素子9aとGTO素子9bをそれぞれ
直列して並列接続するとともに、各GTO素子に並列に
ダイオード6a〜10bを逆極性にしてそれぞれ接続し
たU相,V相,W相の回路から構成されており、直流電
源1側にコンデンサ2、交流U相,V相,W相側に交流
電源や誘導電動機などの負荷3が接続されている。
【0007】一方、3相ブリッジ回路の各相電流は電流
検出器11a〜11cで検出され、これらの各出力信号
はゲートパルス発生器12の出力に設けられたゲートパ
ルスブロック回路13a〜13cにそれぞれ入力され
る。このゲートパルスブロック回路13a〜13cは、
通常はゲートパルス発生回路12より発生するゲートパ
ルスに応じて各GTO素子を点弧制御するが、電流検出
器11a〜11cの出力で過電流が検出されると過電流
が発生した相のGTO素子のみゲートパルスブロックす
る機能を有している。
【0008】図2に、ゲートパルスブロック回路の詳細
図を示す。ここでは、U相のGTO素子5aとGTO素
子5bにゲートパルスを与える場合のゲートパルスブロ
ック回路13aについて説明する。ゲートパルスブロッ
ク回路13aは図2に示すように電流検出器11a,過
電流検出器15,NOT回路16、並びにAND回路1
7a,17bから構成されている。
【0009】過電流検出器15は電流検出器11aの出
力を介してゲートブロック指令がAND回路17a,1
7bに与えられる。また、AND回路17a,17bの
他方の入力端子には、ゲートパルス発生回路12の出力
信号が与えられる。このAND回路17a,17bは過
電流検出器15の出力信号を反転させるNOT回路16
出力信号とゲートパルス発生回路12により入力される
出力信号の論理積を出力し、GTO素子5a,5bを点
弧制御する。
【0010】上記の回路においてGTO素子5bが点弧
状態でダイオード6bを介して過電流Iuが流れた場
合、過電流検出器15が動作しAND回路17a及び1
7bの出力信号が“0”となり、GTO素子5b,5a
のゲートパルスをブロックする。
【0011】これにより、GTO素子5aを過電流から
保護することができる。検出した過電流Iuが過電流レ
ベル以下に低下した時にはGTO素子5b及びGTO素
子5aのゲートブロックが解除され、点弧制御が再開さ
れる。なお、V相,W相においても同様のゲートパルス
ブロック回路13b,13cが独立して構成されており
同様の動作を行う。
【0012】以上のようにして、インバータの各相毎に
過電流検出及びゲートブロック回路を独立に設け、過電
流が発生した相のみゲートブロックし、GTO素子を過
電流から保護する。一方、他の相はゲート制御を継続す
ることによりシステムを停止することなく運転継続する
ことができるので装置全体として信頼性を向上できる。
【0013】図3は本発明を可変速揚水発電システムに
適用した場合の構成図である。実施例では電力系統VO
から主変圧器Mtrを介して発電電動機34に接続して
いる。また同じ主変圧器Mtrからさらに励磁用トラン
スEtrを介して励磁装置35を接続し、この励磁装置
35により可変周波数の交流を発生して前記の発電電動
機34の回転子巻線を交流励磁するものである。
【0014】励磁装置35は交流を直流に変換する順変
換器(コンバータ)36,順変換器36の出力を一定に
保つためのコンデンサ2、コンデンサ2の直流をさらに
所望の周波数の交流に変換する逆変換器(インバータ)
37から構成される。
【0015】励磁電流制御装置33により逆変換器37
を制御して可変周波数の交流を出力するが、この交流の
位相を、固定子側に接続した固定周波数交流の電圧位相
と発電電動機の回転位相から決定し、発電電動機の回転
子側に流れる電流、すなわち励磁電流が所定の大きさと
位相になるように励磁装置の出力電圧を制御する。
【0016】励磁制御装置の制御としては発電電動機の
誘起電圧を発生させるd軸方向の電流成分Idとこれに
電気的に直交し、発電電動機の誘起電圧には無関係に有
効電力のみが変化するq軸方向の電流成分Iqの2軸に
励磁電流を分解して制御する。
【0017】そしてこれらの軸方向は固定子側に接続し
た固定周波数の交流の電圧位相と発電電動機の回転位相
から一意に決定できるので、電圧位相検出装置29で検
出した交流電圧位相と回転位相検出装置30で検出した
回転子位相から励磁位相検出装置31で上記のd軸方向
とq軸方向を決定することができる。
【0018】励磁電流検出装置32は可変周波数の交流
電流を励磁位相検出装置31から得られるd軸方向とq
軸方向に分解したd軸方向の電流成分Idとq軸方向の
電流成分Iqを検出する。
【0019】有効電力の制御を行うためには、前記q軸
方向の電流を制御すればよいので有効電力調整装値はそ
の制御出力としてq軸電流指令Iqcを出力する。ま
た、交流電圧の制御を行うためには前記d軸方向の電流
を制御すればよいので交流電圧調整装置28はその制御
出力としてd軸電流指令Idcを出力する。
【0020】励磁電流制御装置33では、励磁電流検出
器32により検出したd軸方向の電流とq軸方向の電流
がそれぞれ交流電圧調整装置28,有効電力調整装置2
1の出力に一致するように制御する。励磁電流制御装置
33の出力信号(変調波信号)はゲートパルス発生器12
で搬送波信号と比較され、それによって得られたパルス
信号はゲートパルスブロック回路13a〜13cを介し
て逆変換器37にスイッチング指令(ゲート信号)とし
て与えられる。
【0021】一方、可変周波数の交流電流に過電流が発
生した場合には電流検出器11a〜11cの出力信号を
もとにゲートパルスブロック回路13a〜13cが動作
しゲートパルス発生回路12からのスイッチング指令を
停止する。ここで、電流検出器11a〜11c、ゲート
パルス発生回路12並びにゲートパルスブロック回路1
3a〜13cからなる逆変換器28の保護装置は前述し
た本発明の回路構成である。
【0022】交流電圧検出装置27は電力系統VOの大
きさを検出し、交流電圧制御装置28はこの検出した交
流電圧VLが電圧指令Vcに一致するようにd軸電流指
令Idcを調整して交流電圧を制御する。
【0023】速度検出装置26は発電電動機の回転速度
を検出する。速度制御装置24は前記速度検出装置26
で検出した発電電動機の回転速度が速度指令値Ncに一
致するように有効電力補正量dpを調節する。有効電力
補正装置22は外部有効電力指令Pcに有効電力補正量
dpを加算し内部有効電力指令値Psを出力する。
【0024】有効電力調整装置21は有効電力検出装置
25で検出したシステムの有効電力が内部有効電力指令
値Psに一致するようにq軸電流指令Iqcを調整して
システムの有効電力を制御する。
【0025】一方、順変換器36は順変換器の入力電流
及び出力電圧をもとに直流電圧が一定となるように電圧
制御装置38で制御され、ゲート回路39からスイッチ
ング指令が与えられる。
【0026】以上のようにして可変速揚水発電システム
はシステムの有効電力を制御しているが、前述したよう
に、逆変換器37の各相毎に過電流検出及びゲートブロ
ック回路を独立に設けられているので、逆変換器37の
過電流が発生した相のみゲートブロックし、他の相はゲ
ート制御を継続することにより発電電動機の二次側が開
放とならないように制御できる。このため、過電流が発
生した状態においても系統に擾乱を与えることなく系統
の有効電力を継続して制御することができる。以上のよ
うにして、インバータの各相毎に過電流検出及びゲート
ブロック回路を独立に設け、過電流が発生した相のみゲ
ートブロックし、他の相はゲート制御を継続することに
より発電電動機の二次側が開放とならないように制御さ
れるため系統の有効電力を継続して制御できる。
【0027】一方、順変換器36側も同様な制御を行う
ことにより過電流が発生した相のみゲートブロックの状
態で他の相はゲート制御を継続することによりコンバー
タの運転を継続させることができる。したがって、本発
明の適用により可変速揚水発電システムの信頼性が向上
する。
【0028】図4は本発明の他の実施例である。図1と
同一物には同じ番号を付しているので説明を省略する。
図1と異なる点は直流電流検出器51,差電流検出器5
2a〜52cを付加したことにある。直流電流検出器5
1は3相ブリッジ回路の入力側の直流電流を検出するた
めの回路、差電流検出器52a〜52cは電流検出器5
1で検出された出力信号と電流検出器11a〜11cで
検出された出力信号の差が大きくなった場合にゲートブ
ロック回路11a〜13cに出力信号を与えるための回
路である。
【0029】通常、3相ブリッジ回路の直流電流と各相
に流れる交流電流は所定の関係を保っている。このた
め、差電流検出器52a〜52cの出力信号は“0”と
なる。しかし、GTO素子5a及び5bが同時に点弧す
るような直流短絡が発生した場合、前述の関係が崩れ差
電圧検出器52aが動作し出力信号は“1”となる。こ
の結果、ゲートブロック回路13aが動作しGTO素子
5a及び5bのゲートパルスをブロックする。これによ
り、直流短絡を未然に防止できる。
【0030】以上のようにして、自励式変換器の直流入
力電流と各相の交流電流をそれぞれ比較し、両者の差が
大きい相のGTO素子をゲートブロックし他の相GTO
素子は運転を継続することができるので信頼性を向上で
きる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、インバータの各相毎に
過電流検出及びゲートブロック回路を独立に設け、過電
流が発生した相のみゲートブロックし、GTO素子を過
電流及び直流短絡から保護する。一方、他の相はゲート
制御を継続することによりシステムを停止することなく
運転継続することができるので信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における3相電圧形インバー
タの回路図。
【図2】本発明のゲートパルスブロックの動作を説明す
るための回路図。
【図3】本発明を可変速揚水発電システムに適用した場
合の回路図。
【図4】本発明の他の実施例における3相電圧形インバ
ータの回路図。
【符号の説明】
1…直流電源、2…コンデンサ、3…負荷装置、5a,
5b,7a,7b,9a,9b…GTO素子、6a,6
b,8a,8b,10a,10b…ダイオード、11a
〜11c…電流検出器、12…ゲートパルス発生回路、
13a〜13c…ゲートパルスブロック回路、15…過電
流検出回路、16…NOT回路、17a,17b…AND
回路、Mtr…主変圧器、Etr…励磁用変圧器、Pc
…有効電力指令値、Nc…速度指令値、Vc…電圧指令
値、VL…系統電圧検出値、Idc…d軸電流指令値、
Id…d軸電流検出値、Iqc…q軸電流指令値、Iq
…q軸電流検出値、N…速度検出値、21…有効電力調
節器、22…有効電力指令補正装置、24…速度制御装
置、25…有効電力検出装置、26…速度検出装置、2
7…交流電圧検出装置、28…交流電圧制御装置、29
…電圧位相検出装置、30…回転位相検出装置、31…
励磁位相検出装置、32…励磁電流検出装置、33…励
磁電流制御装置、34…発電電動機、35…周波数変換
装置、36…順変換器、37…逆変換器、51…直流電
流検出器、52a,52b…差電流検出器。
フロントページの続き (72)発明者 真岡 明洋 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 樋口 幹祐 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 本部 光幸 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の自己消弧形スイッチング素子にダイ
    オードを並列接続した構成で、直流電源の直流電力を前
    記自己消弧形スイッチング素子を点弧制御して交流電力
    に変換する自励式変換器において、前記自励式変換器の
    各相毎に過電流検出器及びゲートブロック回路を独立に
    備えたことを特徴とする自励式変換器の保護装置。
  2. 【請求項2】複数の自己消弧形スイッチング素子にダイ
    オードを並列接続した構成で、直流電源の直流電力を前
    記自己消弧形スイッチング素子を点弧制御して交流電力
    に変換する自励式変換器において、前記自励式変換器の
    各相毎に過電流検出器及びゲートブロック回路を独立に
    設け、過電流が発生した相の自己消弧形スイッチング素
    子をゲートブロックし他の相の自己消弧形スイッチング
    素子はゲート制御を継続することを特徴とする自励式変
    換器の制御装置。
  3. 【請求項3】巻線形の回転子及び固定子を有する発電電
    動機と、交流電力を直流に変換する整流後と、整流後の
    直流出力を再び交流電力に変換する逆変換器で構成され
    る直流リンク方式の電力変換器で前記発電電動機の回転
    子に可変周波数の交流電圧を供給し、速度を変化できる
    ようにした可変速発電電動機システムにおいて、前記逆
    変換器あるいは整流器の各相毎に過電流検出回路及びゲ
    ートブロック回路を独立に備えたことを特徴とする可変
    速発電電動機システムの制御装置。
  4. 【請求項4】前記請求項3記載の可変速発電電動機シス
    テムにおいて、前記インバータの各相毎に過電流検出回
    路及びゲートブロック回路を独立に設け、過電流が発生
    した相に接続された素子のみゲートブロックし、他の相
    に接続された素子はスイッチングを継続することを特徴
    とする可変速発電電動機システムの制御装置。
  5. 【請求項5】複数の自己消弧形スイッチング素子にダイ
    オードを並列接続した構成で、直流電源の直流電力を前
    記自己消弧形スイッチング素子を点弧制御して交流電力
    に変換する自励式変換器において、前記自励式変換器の
    直流入力電流と各相の交流電流をそれぞれ比較し、両者
    の差が大きい相のみ自己消弧形スイッチング素子をゲー
    トブロックし、他の相の自己消弧形スイッチング素子は
    ゲート制御を継続することを特徴とする自己消弧形変換
    器の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、検出した過電流が過電流レベル以下に低下したとき
    には素子のスイッチングを再開することを特徴とする自
    励式変換器の保護装置。
JP10021739A 1998-02-03 1998-02-03 自励式変換器の保護装置及び可変速発電電動機システムの制御装置並びに自己消弧形変換器の制御装置 Pending JPH11220884A (ja)

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