JPH11220186A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JPH11220186A
JPH11220186A JP10038108A JP3810898A JPH11220186A JP H11220186 A JPH11220186 A JP H11220186A JP 10038108 A JP10038108 A JP 10038108A JP 3810898 A JP3810898 A JP 3810898A JP H11220186 A JPH11220186 A JP H11220186A
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region
electrode
piezoelectric transformer
electrodes
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Withdrawn
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JP10038108A
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English (en)
Inventor
Mitsunobu Yoshida
光伸 吉田
Koichi Kanayama
光一 金山
Nobuhiro Maruko
展弘 丸子
Hiroaki Saigo
宏明 西郷
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大出力化、高効率化、低コスト化 、薄型化が
図れ、変圧比選択の自由度が高い圧電トランスを提供す
る。 【解決手段】平面図的に見て正方形状の圧電セラミック
ス平板100を、x方向に3分割、y方向に3分割の合
計3×3分割の格子状の9つの領域101〜109に分
割する。中央の領域105の電極5、5’間を平板10
0の2つの主面(表面、裏面)に平行な方向に分極し、
周囲の領域101〜104、106〜109を平板10
0の2つの主面に垂直な方向(z方向)に分極し、中央
の領域105の表面の電極対5、5’を励振用電極およ
び出力用電極の一方とし、周囲の領域101、103、
107、109の表面、裏面に設けられた電極対1と1
0、3と12、7と16、9と18を励振用電極および
出力用電極の他方とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電トランスに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電トランスは、電磁トランスに
比較して高効率、小型、不燃性、低ノイズといった利点
を生かして、変圧器の用途に利用されている。
【0003】主な用途は、昇圧用途としては照明用途
(放電管点灯用)、空気清浄器、オゾン発生器等であ
る。また降圧用途としてはスイッチング電源、ACアダ
プター等に利用されている。
【0004】従来、この種の圧電トランスは図24〜図
26に示すような構成である。
【0005】図24は、従来のRosen 型の圧電トランス
を示す斜視図である。この圧電トランス600は、左側
の一次側領域620と右側の二次側領域630とから構
成されている。一次側領域620においては、圧電基板
610の上下面に一次側電極612がそれぞれ設けられ
圧電基板610は厚さ方向に分極されている。二次側電
極630においては、圧電基板610の上面であって右
側の端部に二次側電極614が設けられ圧電基板610
は長手方向に分極されている。一次側電極間に電源80
から供給された交流電圧を圧電トランス600により昇
圧して二次側電極614より取り出し、負荷91に印加
する。
【0006】また近年、スイッチング電源用として降圧
用途に対応した構造の圧電トランスも発表されている。
以下にその例を示す。
【0007】図25は、従来の(圧電横効果−圧電横効
果)降圧型圧電トランス700を示す斜視図であり、圧
電基板710の厚さ方向に複数層が積層された一次側領
域720と厚さ方向に複数層が積層された二次側領域7
30とから構成されている。
【0008】図26は、従来の(圧電縦効果−圧電縦効
果)降圧型圧電トランス800を示す斜視図であり、圧
電基板810の長手方向に複数層が積層された一次側領
域820と長手方向に複数層が積層された二次側領域8
30とから構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
している問題点は二点ある。
【0010】第一点は、図24に示すRosen 型圧電トラ
ンスのような従来の昇圧用圧電トランス構造では大出力
化が困難な点である。一般に、高効率を維持しつつ出力
電力の増大を図る時の有効な対策として、圧電振動子の
体積を増大させて質量を増大させることが有効と考えら
れている。なぜなら、機械的振動速度が一定のとき、圧
電振動子の質量が大きいほうが、振動子内部に蓄積され
る機械的振動エネルギーが大きくなり、その結果、圧電
効果により出力電極から取り出すことのできるエネルギ
ーが大きくなる為である。
【0011】図24に示すRosen 型の圧電トランスの質
量を増加しようとするとき、厚み、幅、長さを変えるこ
とが方策として考えられるが、これらは以下のような問
題点がある。
【0012】厚みを増す場合の問題点については、まず
入力インピーダンスが高くなり、その結果昇圧比が下が
ることが挙げられる。また厚みを増加するために薄型化
するのが困難になる点である。さらに厚みを増加するた
めに単位体積当たりの放熱面積が少なくなり、放熱効果
が下がる点も挙げられる。
【0013】長手方向を伸ばす場合の問題点は、もし長
手方向を伸ばすと圧電共振周波数を下げなければなら
ず、所望の駆動周波数に設定することが困難な点であ
る。
【0014】幅方向を伸ばす場合の問題点は、幅方向を
大きくするほど、幅方向に伝播する機械的振動エネルギ
ーの割合が多くなり、長手方向に伝播するエネルギーが
多くとることができなくなる点である。
【0015】第二点は、図25、26で示すようなスイ
ッチング電源用の降圧型圧電トランスでは積層数が多く
効率が悪化すること、また積層数が多いため製造コスト
が高くなることである。図25、図26に示す構造で
は、単板では入出力インピーダンスの比を変えることが
できないため、多積層化し入力側の積層数と出力側の積
層数の比を変化させて所望の昇圧比を得る必要がある。
しかし、積層数が多くなると、エネルギー変換効率が下
がる一方製造コストが増大するという問題点がある。
【0016】本発明は以上のような2つの問題点を解決
しようとするもので、昇圧用トランスとして用いた場合
には出力電力の増大を図ることができ、降圧用圧電トラ
ンスとして用いた場合には大電力化、低コスト化、高効
率化、薄型化を図ることができる圧電トランスを提供す
ることを目的としたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、圧電
材料からなり、互いに対向し互いにほぼ平行な2つの主
面を備える平板であって、前記主面内の第1の方向にm
(mは2以上の整数)区分、前記主面内の第2の方向で
あって前記第1の方向と交差する前記第2の方向にn
(nは2以上の整数)区分の格子状に分割された複数の
領域を有する前記平板と、前記複数の領域のうちの少な
くとも1つの領域である第1の領域内の前記2つの主面
にそれぞれ設けられた第1および第2の電極と、前記複
数の領域の残りの領域のうちの少なくとも1つの他の領
域である第2の領域内の前記2つの主面の少なくとも一
方に設けられた第3の電極と、を備え、前記第1の電極
と前記第2の電極との間の前記第1の領域が前記主面に
ほぼ直角方向に分極され、前記第2の領域の少なくとも
一部が、前記主面に平行な分極成分を有するように分極
され、前記第1の領域を励振用領域および出力用領域の
いずれか一方とし、前記第2の領域を励振用領域および
出力用領域の他方とし、前記第2の領域が前記励振用領
域である場合には前記第3の電極を励振用電極とし、前
記第2の領域が前記出力用電極である場合には前記第3
の電極を出力用電極とすることを特徴とする圧電トラン
スが提供される。
【0018】また、請求項2によれば、互いに対向し互
いにほぼ平行な2つの主面を備え、前記主面内の第1の
方向にm(mは2以上の整数)区分、前記主面内の第2
の方向であって前記第1の方向と交差する前記第2の方
向にn(nは2以上の整数)区分の格子状に分割された
複数の領域を有する圧電体と、前記複数の領域のうちの
少なくとも1つの領域である第1の領域内に、前記2つ
の主面とほぼ平行であって互いに対向して設けられた第
1および第2の電極と、前記複数の領域の残りの領域の
うちの少なくとも1つの他の領域である第2の領域内に
設けられた第3の電極とを備え、、前記第1の電極が前
記第1の領域内の前記2つの主面のうちのいずれか一方
上または前記第1の領域内の前記圧電体の内部に設けら
れ、前記第2の電極が前記第1の領域内の前記2つの主
面のうちの他方上または前記第1の領域内の前記圧電体
の内部に設けられ、前記第1の電極と前記第2の電極と
の間の前記第1の領域が前記主面にほぼ直角方向に分極
され、前記第2の領域の少なくとも一部が、前記主面に
平行な分極成分を有するように分極され、前記第1の領
域を励振用領域および出力用領域のいずれか一方とし、
前記第2の領域を励振用領域および出力用領域の他方と
し、前記第2の領域が前記励振用領域である場合には前
記第3の電極を励振用電極とし、前記第2の領域が前記
出力用電極である場合には前記第3の電極を出力用電極
とすることを特徴とする圧電トランスが提供される。
【0019】また、請求項3によれば、前記第2の領域
の前記少なくとも一部が、前記第1および前記第2の電
極のいずれか一方と前記第3の電極とを結ぶ方向にほぼ
沿って分極されていることを特徴とする請求項1または
2記載の圧電トランスが提供される。
【0020】また、請求項4によれば、前記第2の領域
内の前記2つの主面の少なくとも一方に設けられた第4
の電極であって、前記主面に垂直な方向から平面図的に
見て前記第3の電極と離間して設けられた前記第4の電
極をさらに備え、前記第2の領域の前記少なくとも一部
が、前記第3の電極と前記第4の電極とを結ぶ方向にほ
ぼ沿って分極されていることを特徴とする請求項1記載
の圧電トランスが提供される。
【0021】また、請求項5によれば、前記第2の領域
内に設けられた第4の電極であって、前記主面に垂直な
方向から平面図的に見て前記第3の電極と離間して設け
られた前記第4の電極をさらに備え、前記第2の領域の
前記少なくとも一部が、前記第3の電極と前記第4の電
極とを結ぶ方向にほぼ沿って分極されていることを特徴
とする請求項2記載の圧電トランスが提供される。
【0022】また、請求項6によれば、前記圧電体が、
圧電材料からなる複数の平板を積層して構成され、前記
複数の平板が、前記2つの主面とほぼ平行な2つの副主
面をそれぞれ備え、前記複数の平板が、前記第1の方向
に前記m区分、前記第2の方向に前記n区分の格子状に
分割された複数の副領域をそれぞれ有し、前記第1およ
び第2の電極が、前記第1の領域内の前記複数の平板の
前記副主面のうちのいずれか2つの副主面上にそれぞれ
設けられ、前記第3の電極が、前記第2の領域内の前記
複数の平板の前記副主面のうちのいずれかの副主面上に
設けられていることを特徴とする請求項2記載の圧電ト
ランスが提供される。
【0023】また、請求項7によれば、複数の圧電体層
が積層された圧電トランスにおいて、励振用電極と出力
用電極とが同一の圧電体層または同一面内に配置されな
いことを特徴とする請求項2、3、5または6記載の圧
電トランスが提供される。
【0024】また、請求項8によれば、前記第3の電極
の形状が、前記主面に垂直な方向から平面図的に見てほ
ぼ円形であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれ
かに記載の圧電トランスが提供される。
【0025】また、請求項9によれば、前記第3および
第4の電極の一方の外側の形状が、前記主面に垂直な方
向から平面図的に見てほぼ円形であり、前記第3および
第4の電極の他方の内側の形状が、前記主面に垂直な方
向から平面図的に見てほぼ円形であり、前記第3および
第4の電極の前記一方が前記第3および第4の電極の前
記他方の内側に設けられ、前記第3および第4の電極の
前記一方の外側の前記ほぼ円形状と前記第3および第4
の電極の前記他方の内側の前記ほぼ円形状とがほぼ同心
円状に配置されていることを特徴とする請求項4または
5記載の圧電トランスが提供される。
【0026】また、請求項10によれば、互いに対向し
互いにほぼ平行な2つの主面を備え、前記主面内の第1
の方向にm(mは2以上の整数)区分、前記主面内の第
2の方向であって前記第1の方向と交差する前記第2の
方向にn(nは2以上の整数)区分の格子状に分割され
た複数の領域を有する圧電体を備える圧電トランスであ
って、前記複数の領域のうちの少なくとも1つの領域で
ある第1の領域の少なくとも一部が前記主面にほぼ直角
方向に分極され、前記複数の領域の残りの領域のうちの
少なくとも1つの他の領域である第2の領域の少なくと
も一部が、前記主面に平行な分極成分を有するように分
極され、前記第1の領域および第2の領域の一方を励振
用領域とし、前記第1の領域および第2の領域の他方を
出力用領域とすることを特徴とする圧電トランスが提供
される。
【0027】また、請求項11によれば、前記格子状に
配列された複数の領域のうち前記格子のいずれか1つの
角の前記領域の座標を前記第1および前記第2の方向に
おいて共に1とし、前記いずれか1つの角の領域から前
記第1の方向に沿ってp番面の領域の前記第1の方向に
おける座標をpとし、前記いずれか1つの角の領域から
前記第2の方向に沿ってq番面の領域の前記第2の方向
における座標をqとした場合に、前記格子状に配列され
た複数の領域のうち、前記pと前記qとの和(p+q)
が奇数である領域を第1の領域群とし、前記pと前記q
との和(p+q)が偶数である領域を第2の領域群と
し、前記第1の領域群または前記第2の領域群のうちの
いずれか一方の領域群のみに含まれる前記領域のうちの
少なくとも2つの前記領域を並列に接続して、前記励振
用領域または前記出力用領域としたことを特徴とする請
求項1乃至10のいずれかに記載の圧電トランスが提供
される。
【0028】また、請求項12によれば、前記格子状に
配列された複数の領域のうち前記格子のいずれか1つの
角の前記領域の座標を前記第1および前記第2の方向に
おいて共に1とし、前記いずれか1つの角の領域から前
記第1の方向に沿ってp番面の領域の前記第1の方向に
おける座標をpとし、前記いずれか1つの角の領域から
前記第2の方向に沿ってq番面の領域の前記第2の方向
における座標をqとした場合に、前記格子状に配列され
た複数の領域のうち、前記pと前記qとの和(p+q)
が奇数である領域を第1の領域群とし、前記pと前記q
との和(p+q)が偶数である領域を第2の領域群と
し、前記励振用領域および前記出力用領域を共に前記第
1の領域群または前記第2の領域群のうちのいずれか一
方の領域群のみに設けることを特徴とする請求項1乃至
10のいずれかに記載の圧電トランスが提供される。
【0029】また、請求項13によれば、前記領域の前
記第1の方向の長さと前記第2の方向の長さの比が0.
7〜1.3であることを特徴とする請求項1乃至12の
いずれかに記載の圧電トランスが提供される。
【0030】また、請求項14によれば、前記第1の方
向と前記第2の方向がほぼ直交していることを特徴とす
る請求項1乃至13のいずれかに記載の圧電トランスが
提供される。
【0031】また、請求項15によれば、前記mと前記
nが等しいことを特徴とする請求項1乃至14のいずれ
かに記載の圧電トランスが提供される。
【0032】上記発明は、本発明者らが、上述の目的を
達成するために鋭意研究を行った結果、次のような知見
を得たことに基づいてなされたものである。
【0033】すなわち、圧電セラミックスからなる平板
を格子状の複数の領域に分割し、各領域に電極を設け、
各領域を分極処理し、複数の領域の内、少なくとも1つ
の領域を平板の励振用の領域とし、残りの領域の内、少
なくとも1つの領域を出力用の領域とした構成の圧電ト
ランスとすることにより、以下の作用・効果が得られる
ことを見出した。
【0034】一つは大出力化である。大電力化を図る上
で振動子の質量アップが有効である。本圧電トランスで
は、振動周波数を変えずに、高次の圧電共振振動を用い
ることで、縦方向または幅方向の2方向に素子長を長く
することが可能なので、体積増加による質量アップが容
易になる。すなわち大電力化への対応が容易な構造とな
っている。次に平板構造であるため単位面積あたりの放
熱面積が大きい。そのため放熱効果が大きく、大出力化
に有利な構造となっている。
【0035】二つめは低コスト化である。本圧電トラン
スは単板構造でも、平板を分割する領域数を多くするこ
とで、変圧比が大きくとれる。そのため大きな変圧比を
得るのに、従来の圧電トランスよりも低積層数で済む。
その結果、製造コストが大幅に削減できる。
【0036】三つめは高効率化である。本圧電トランス
は必要な変圧比を得るのに従来の圧電トランスに比較し
て低積層数で済む。そのため積層板の界面に生じる機械
的損失が低くなり、高効率化が望める。また電極取り出
し部を振動の節部に設けることができるので、圧電振動
において機械的損失が少なく、高効率化が望める。
【0037】四つめは薄型化である。本圧電トランスは
平板構造で縦と横の面積を拡大できるため、同一体積で
比較すると従来の圧電トランスに比較し、薄型化が図れ
る。
【0038】五つめは変圧比の選択の自由度が高いこと
である。平板をm×n個の領域の格子状に分割すると、
励振用領域数は1個〜(m×n−1)個の選択の自由度
があり、1入力1出力にする場合、出力用領域は(m×
n−1)〜1個の選択の自由度がある。また1入力多出
力にする場合も同様に領域数の選択の自由度が大きい。
【0039】六つめは1入力多出力のトランスとしての
対応が可能なことである。例えば3×3分割の領域を持
つ圧電トランスの場合、1つの領域または2以上の領域
を並列に接続して入力用領域とし、1つの領域または2
以上の領域を並列に接続して第1の出力用領域とし、他
の1つの領域または他の2以上の領域を並列に接続して
第2の出力用領域として1入力2出力の圧電トランスと
して動作することが可能となる。この類推で、1入力3
出力等の圧電トランスも容易に構成することが可能であ
る。
【0040】圧電材料からなる平板を長手方向にm個、
幅方向にn個の合計m×n個の格子状の領域に分割した
上記圧電トランスは、上記平板に圧電共振振動による定
在波を励起させて動作させることができる。上記平板の
ある領域に設けた励振用電極に、隣接する領域が逆位相
の圧電振動をするような周波数の交流電圧波形を印加す
ることにより、上記平板に逆圧電横効果を生じさせ、上
記平板面内に長手方向にm/2波長、幅方向にn/2波
長の圧電共振による機械的振動の定在波を励起させて動
作させる。このように動作させると、例えば図6に示す
ような状態となる。図6(A)、(B)、(C)は3×
3に分割した平板の伸縮状態の一例を示す平面図であ
り、図6(D)は図6(A)の状態における応力分布を
示す図であり、図6(E)は図6(A)の状態における
変位分布を示す図であり、図6(F)は図6(C)の状
態における応力分布を示す図であり、図6(G)は図6
(C)の状態における変位分布を示す図である。
【0041】また、励振用電極に上記周波数の交流電圧
波形を印加するとき、請求項13記載のように格子状に
分割された領域の第1の方向(例えば長手方向)の長さ
と第2の方向(例えば幅方向)の長さの比を0.7〜
1.3、望ましくは1とすることで、励振電極部に圧電
効果で生じた機械的振動エネルギーが第1の方向と第2
の方向に均等に伝播する。伝播するエネルギーが均等に
なることで、応力の集中も緩和され、使用できる電力の
限界値をより高くすることが可能となる。
【0042】また、請求項15記載のように格子状に分
割された区域数m、nが等しく、さらに第1の方向の長
さと第2の方向の長さが等しいとき、この圧電トランス
の形状は正方形となる。このとき、中心の領域に励振用
電極或いは、出力用電極を配置し、周辺部の領域にそれ
ぞれ出力用電極、或いは励振用電極を配置することで、
エネルギー伝播は四方に均等に伝播する。そのため応力
集中も緩和され、使用できる電力の限界値をより高くす
ることが可能となる。
【0043】また、圧電トランスの形状が正方形の場合
のみならずより一般的な形状においても、中心の領域に
励振用電極或いは出力用電極を配置し、周辺部の領域に
それぞれ出力用電極、或いは励振用電極を配置すること
で、機械的共振エネルギーの伝播する断面積が四方にと
れる。このため、単位面積あたりに通過する機械的共振
エネルギーの密度を下げることが可能となり、結果とし
て使用できる電力の限界値をより高くすることが可能と
なる。
【0044】また、請求項11記載のように並列に接続
した領域群を励振用領域とすることで、平板の共振モー
ドを崩すことなく励振することが可能となり、その結
果、高効率が望める。
【0045】また、請求項11記載のように並列に接続
した領域群を出力用領域とすることで、並列に接続して
いる領域の振動モードが揃うことにより、出力電圧波形
が揃い、出力用電極間での電荷の移動に伴う発熱が回避
され、その結果、高効率が望める。
【0046】また、請求項12記載のようにすることに
より、励振用領域および出力用領域の両方において振動
モードが揃うことになり、その結果、高効率が望めるよ
うになる。
【0047】なお、前記平板の機械的振動エネルギーを
圧電横効果あるいは圧電縦効果により交流の電気的エネ
ルギーに変換し、前記出力用電極から取り出すことが可
能となる。
【0048】そして、前記励振用電極のインピーダンス
Zinと前記出力用電極のインピーダンスZoutの比
により入出力の電圧変換を行うことが可能となる。従っ
て、励振用領域数と出力用領域数の組み合わせを変えて
励振用電極数と出力用電極数の組み合わせを変えること
で、変圧比の選択の自由度を高くすることが可能とな
る。例えば、入力インピーダンスと出力インピーダンス
を一致させ、変圧比1で動作させることができる。また
入力インピーダンスを出力インピーダンスより小さくす
ると、変圧比が1以上で動作するようになる。すなわち
昇圧用トランスとして動作する。また入力インピーダン
スを出力インピーダンスより大きくし、変圧比が1以下
で動作させることができる。すなわち降圧用トランスと
して動作する。
【0049】さらに、本発明においては、入力側(励振
側)および出力側の一方を分極が面内に向いた成分を持
つ領域、すなわち、平板の主面に平行な分極成分を有す
るように分極された領域とし、励振側および出力側の他
方を分極が厚さ方向の領域とすることによって、入力イ
ンピーダンスと出力インピーダンスの比を大きく取るこ
とができ、その結果昇圧比または降圧比をより大きく取
ることができる。
【0050】また、請求項7に記載した構造とすること
により、励振用電極と出力用電極間の絶縁性を向上する
ことができ、入出力間の絶縁耐力が大幅に改善でき、商
用交流電源と機器間の電気的独立性を高めることが可能
となる。
【0051】また、請求項8のように、平面図的に見て
ほぼ円形の電極形状とすることにより、分極時における
この電極の周囲の電界強度が均一になりやすく、均一な
分極処理が可能となる。
【0052】そして、さらに、請求項9の構造とするこ
とにより、分極時の電界強度がより均一となり、より均
一な分極が可能となる。
【0053】なお、上記のように第1の方向にn区分、
第2の方向にm区分の格子状に分割かれた複数の領域を
備える場合において、励振用領域および出力用領域の一
方を第1の方向においてn区分全部に設ける場合には、
励振用領域および出力用領域の他方は、第1の方向にお
いてn区分全部に設けないことが好ましく、励振用領域
電極および出力用領域の一方を第2の方向においてm区
分全部に設ける場合には、励振用領域および出力用領域
の他方は、第2の方向においてm区分全部に設けないこ
とが好ましい。
【0054】また、mおよびnの上限は特に限定されな
いが、実用的にはそれぞれ100以下が好ましく、より
好ましくはそれぞれ10以下である。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0056】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形
態の圧電トランスを説明するための図であり、図1
(A)は上面図、図1(B)は底面図、図1(C)〜図
1(E)は断面図である。図2は、本実施の形態の圧電
トランスを説明するための部分拡大図であり、図2
(A)、図2(B)はそれぞれ領域105の部分拡大上
面図、部分拡大断面図である。図3は、本実施の形態の
圧電トランスを説明するための斜視図である。図4は、
本実施の形態の圧電トランスの昇圧時の電気的接続を説
明するための回路図である。図5は、本実施の形態の圧
電トランスの降圧時の電気的接続を説明するための回路
図である。図6は、本実施の形態の圧電トランスの共振
動作を説明するための図であり、図6(A)、(B)、
(C)は単板の伸縮状態を示す平面図であり、図6
(D)は図6(A)の状態における応力分布を示す図で
あり、図6(E)は図6(A)の状態における変位分布
を示す図であり、図6(F)は図6(C)の状態におけ
る応力分布を示す図であり、図6(G)は図6(C)の
状態における変位分布を示す図である。
【0057】本実施の形態の圧電トランス501の平板
100はPZT系の圧電セラミックスの単板(24mm
×24mm×1mm)からなる。電極1〜18、5’、
14’はPd−Ag系の導電ペーストからなる。電極パ
ターンは図1に示すように3×3分割の格子内に電極1
〜18、5’、14’をスクリーン印刷により形成す
る。
【0058】電極1〜4、6〜13、15〜18は正方
形状であり、この正方形状の電極形状は電極間の絶縁破
壊強度を高める為に角部、例えば電極1では角部11
1、電極2では角部112、113、電極103では角
部114が丸めてあることが望ましい。電極5’、1
4’の外形も正方形状であり、この正方形状の電極形状
は絶縁破壊強度を高める為に4つの角部全部が丸めてあ
ることが望ましい。
【0059】電極5’、14’の内側は円形形状にくり
抜かれており、円形の開口部120、121がそれぞれ
形成されている。この開口部120、121から平板1
00の表面、底面がそれぞれ露出している。この円形の
開口部120、121とそれぞれ同心円状に円形の電極
5、14がそれぞれ設けられている。電極5’の外形で
ある正方形状の中心部と円形の開口部120の中心と円
形の電極5の中心とは一致し、電極14’の外形である
正方形状の中心部と円形の開口部121の中心と円形の
電極14の中心とは一致している。
【0060】分極処理は油中で行う。分極方向は、周囲
の領域101〜104、106〜109については、図
1に示すように平板100の2つの主面(表面、裏面)
に垂直な方向(z方向)である。なお、図1において、
○の中に・を表示している場合には、上向きの分極方向
を示し、○の中に×を表示している場合には、下向きの
分極方向を示す。このことは第2の実施の形態以降につ
いても同様である。領域105の分極は、図2に示すよ
うに、円状の電極5の中心に対して放射状であって平板
100の主面(表面、裏面)にほぼ平行な方向に分極方
向が向くように電極端子部BとDとの間に電圧を印加し
て行う。また、電極5’と電極14’との間の平板10
0は2つの主面(表面、裏面)に垂直な方向に分極する
ことが好ましい。分極処理した後エージング処理をする
ことにより圧電トランス素子を作製する。
【0061】このようにすることにより、平面図的に見
て正方形状の平板100はx方向に3分割、y方向に3
分割の合計3×3分割の格子状の9つの領域101〜1
09に分割される。
【0062】図3に本実施の形態の圧電トランス501
の斜視図を示す。電気的接続は、領域101、103、
107、109については、圧電トランス501の圧電
共振振動の節点に位置する、正方形状の電極1、3、
7、9、10、12、16、18のそれぞれの中心部か
ら取り出す。領域105においては、電極端子部Bにつ
いては、圧電トランス501の圧電共振振動の節点に位
置する中央の円状の電極5の中心から取り出すが、電極
端子部Dについては、外側の電極5’の角部近傍から取
り出す。電気的接続には導電性弾性体141〜146等
を用いることが望ましい。さらに導電性弾性体141〜
146等に金属端子131〜134を接続することによ
り外部回路との電気的接続をとる。
【0063】本圧電トランスは電気的接続を変えること
で昇圧用途にも降圧用途にも使える。図4に昇圧に使用
するときの電気的接続を示す。図5に降圧に使用すると
きの電気的接続を示す。
【0064】また、本実施の形態の圧電トランスは、図
6に示すような共振動作する。
【0065】本実施の形態においては、中央の領域10
5に励振用電極或いは出力用電極となる電極対5、5’
を配置し、周辺部の領域101、103、107、10
9にそれぞれ出力用電極或いは励振用電極を配置してい
るので、機械的共振エネルギーの伝播する断面積が四方
にとれ、このため、単位面積あたりに通過する機械的共
振エネルギーの密度を下げることが可能となり、結果と
して使用できる電力の限界値をより高くすることが可能
となっている。
【0066】また、周辺部の領域101、103、10
7、109を並列に接続して励振用領域または出力用領
域としているので、平板100の共振モードを崩すこと
なく励振することが可能となり、その結果、高効率が望
めるようになっている。
【0067】さらに、本発明においては、励振用領域お
よび出力用領域の一方を分極が平板100の2つの主面
(表面、裏面)にほぼ平行な方向の領域とし、励振用領
域および出力用領域の他方を分極が平板100の2つの
主面(表面、裏面)にほぼ垂直な方向の領域としている
ので、入力インピーダンスと出力インピーダンスの比を
大きく取ることができ、その結果昇圧比または降圧比を
より大きく取ることができる。
【0068】また、領域105においては、外側の電極
5’の内部に円形の開口部120を設け、その開口部1
20内にこの円形の開口部120と同心の円形の電極5
を設けているので、これらの電極5、5’間に電圧を印
加して分極する場合には、分極時に素子に印加される電
界強度が均一になり、円状の電極5の中心に対して放射
状に均一な分極処理ができる。
【0069】(第2の実施の形態)図7は、本実施の形
態の圧電トランスを説明するための図であり、図7
(A)は上板の上面図、図7(B)は底面図、図7
(C)〜図7(E)は断面図である。図8は、本実施の
形態の圧電トランスを説明するための図であり、図8
(A)は下板の上面図、図8(B)は底面図、図8
(C)〜図8(E)は断面図である。図9は、本実施の
形態の圧電トランスを説明するための斜視図である。図
10は、本実施の形態の圧電トランスの昇圧時の電気的
接続を説明するための回路図である。図11は、本実施
の形態の圧電トランスの降圧時の電気的接続を説明する
ための回路図である。
【0070】本実施の形態の圧電トランス502の平板
はPZT系の圧電セラミックスの平板100、200を
2層積層した積層板510(24mm×24mm×0.
5mm×2層)からなる。電極1〜36、5’、1
4’、23’、32’はPd−Ag系の導電ペーストか
らなる。電極パターンは図7、図8に示すように3×3
分割の格子内に電極1〜36、5’、14’、23’、
32’をスクリーン印刷により形成する。
【0071】電極1〜4、6〜13、15〜22、24
〜31、33〜36は正方形状であり、この正方形状の
電極形状は電極間の絶縁破壊強度を高める為に角部、例
えば電極1では角部111、電極2では角部112、1
13、電極103では角部114、電極19では角部2
11、電極20では角部212、213、電極21では
角部214が丸めてあることが望ましい。電極5’、1
4’、23’、32’の外形も正方形状であり、この正
方形状の電極形状は絶縁破壊強度を高めるために4つの
角部全部が丸めてあることが好ましい。
【0072】電極5’、14’、23’、32’の内側
は円形形状にくり抜かれており、円形の開口部120、
121、220、221がそれぞれ形成されている。こ
の開口部120、121から平板100の表面、底面が
それぞれ露出し、開口部220、221から平板200
の表面、底面がそれぞれ露出している。この円形の開口
部120、121、220、221とそれぞれ同心円状
に円形の電極5、14、23、32がそれぞれ設けられ
ている。電極5’の外形である正方形状の中心部と円形
の開口部120の中心と円形の電極5の中心とは一致
し、電極14’の外形である正方形状の中心部と円形の
開口部121の中心と円形の電極14の中心とは一致
し、電極23’の外形である正方形状の中心部と円形の
開口部220の中心と円形の電極23の中心とは一致
し、電極32’の外形である正方形状の中心部と円形の
開口部221の中心と円形の電極32の中心とは一致し
ている。
【0073】分極処理は油中で行う。分極方向は、周囲
の領域101〜104、106〜109、201〜20
4、206〜209については、図7〜図9に示すよう
に平板100、200のそれぞれの2つの主面(表面、
裏面)にそれぞれ垂直な方向(z方向)である。領域1
05の分極は、図7に示すように、円状の電極5の中心
に対して放射状であって平板100の主面(表面、裏
面)にほぼ平行な方向に分極方向が向くように電極端子
部BとDとの間に電圧を印加して行う。また、電極5’
と電極14’との間の平板100は2つの主面(表面、
裏面)に垂直な方向に分極することが好ましい。領域2
05の分極は、図8に示すように、円状の電極23の中
心に対して放射状であって平板200の主面(表面、裏
面)にほぼ平行な方向に分極方向が向くように電極23
と電極23’との間に電圧を印加して行う。また、電極
23’と電極32’との間の平板200は2つの主面
(表面、裏面)に垂直な方向に分極することが好まし
い。分極処理した後エージング処理をすることにより圧
電トランス素子を作製する。
【0074】このようにすることにより、平面図的に見
て正方形状の上板の平板100はx方向に3分割、y方
向に3分割の合計3×3分割の格子状の9つの領域10
1〜109に分割され、平面図的に見て正方形状の下板
の平板200はx方向に3分割、y方向に3分割の合計
3×3分割の格子状の9つの領域201〜209に分割
される。
【0075】図9に本圧電トランス502の斜視図を示
す。電気的接続は、積層板510の上面の領域101、
103、107、109の表面においては圧電トランス
502の圧電共振振動の節点に位置する正方形状の電極
1、3、7、9の中心部からそれぞれ取り出し、積層板
510の下面の領域201、203、207、209の
表面においては圧電トランス502の圧電共振振動の節
点に位置する正方形状の電極28、30、34、36の
中心部からそれぞれ取り出す。領域105においては、
電極端子部Bについては、圧電トランス502の圧電共
振振動の節点に位置する中央の円状の電極5の中心から
取り出すが、電極端子部Dについては、外側の電極5’
の角部近傍から取り出す。電気的接続には導電性弾性体
141〜146等を用いることが望ましい。さらに導電
性弾性体141〜146等に金属端子131、132、
134〜137を接続することにより外部回路との電気
的接続をとる。
【0076】なお、上板100の裏面に設けられた電極
10〜18、14’と下板200の表面に設けられた電
極19〜27、23’の接続は、それぞれ対応する電極
同士をエポキシ系接着剤により貼り合わせるか又は一体
焼結により接合する。そして、このようにすることによ
り上板100と下板200とを一体化した積層板510
を形成する。上板100の裏面に設けられた電極10、
12、16、18、下板200の表面に設けられた電極
19、21、25、27への接続は、振動を阻害しない
ような軟い線で形成された金属端子137をハンダづけ
等することにより行うのが望ましい。
【0077】本実施の形態においては、平板100の中
央の領域105の表面に励振用電極或いは出力用電極と
なる電極対5、5’を配置し、平板100の周辺部の領
域101、103、107、109にそれぞれ出力用電
極或いは励振用電極を配置し、平板200の周辺部の領
域201、203、207、209にそれぞれ出力用電
極或いは励振用電極を配置しているので、機械的共振エ
ネルギーの伝播する断面積が四方にとれ、このため、単
位面積あたりに通過する機械的共振エネルギーの密度を
下げることが可能となり、結果として使用できる電力の
限界値をより高くすることが可能となっている。
【0078】また、平板100の周辺部の領域101、
103、107、109を並列に接続し、平板200の
周辺部の領域201、203、207、209を並列に
接続して励振用領域または出力用領域としているので、
平板100、200から構成される積層体510の共振
モードを崩すことなく励振することが可能となり、その
結果、高効率が望めるようになっている。
【0079】さらに、本実施の形態においては、励振用
領域および出力用領域の一方である領域105、205
を分極が平板100の2つの主面(表面、裏面)および
平板200の2つの主面(表面、裏面)にほぼ平行な方
向の領域とし、励振用領域および出力用領域の他方であ
る領域101、103、107、109、201、20
3、207、209を分極が平板100の2つの主面
(表面、裏面)および平板200の2つの主面(表面、
裏面)にほぼ垂直な方向の領域としているので、入力イ
ンピーダンスと出力インピーダンスの比を大きく取るこ
とができ、その結果昇圧比または降圧比をより大きく取
ることができる。
【0080】また、領域105においては、外側の電極
5’の内部に円形の開口部120を設け、その開口部1
20内にこの円形の開口部120と同心の円形の電極5
を設けているので、これらの電極5、5’間に電圧を印
加して分極する場合には、分極時に素子に印加される電
界強度が均一になり、円状の電極5の中心に対して放射
状に均一な分極処理ができる。領域205においては、
外側の電極23’の内部に円形の開口部220を設け、
その開口部220内にこの円形の開口部220と同心の
円形の電極23を設けているので、これらの電極23、
23’間に電圧を印加して分極する場合には、分極時に
素子に印加される電界強度が均一になり、円状の電極2
3の中心に対して放射状に均一な分極処理ができる。
【0081】本圧電トランス502は電気的接続を変え
ることで昇圧用途にも降圧用途にも使える。図10に昇
圧に使用するときの電気的接続を示す。図11に降圧に
使用するときの電気的接続を示す。
【0082】(第3の実施の形態)図12は、本実施の
形態の圧電トランスを説明するための図であり、図12
(A)は第1層の上面図、図12(B)は底面図であ
る。図13は、本実施の形態の圧電トランスを説明する
ための図であり、図13(A)は第2層の上面図、図1
3(B)は底面図である。図14は、本実施の形態の圧
電トランスを説明するための図であり、図14(A)は
第3層の上面図、図14(B)は底面図である。図15
は、本実施の形態の圧電トランスを説明するための図で
あり、図15(A)は第4層の上面図、図15(B)は
底面図である。図16は本実施の形態の圧電トランスの
領域315、325、335、345を説明するための
部分拡大上面図である。図17は、本実施の形態の圧電
トランスを説明するための斜視図である。図18は、本
実施の形態の圧電トランスの昇圧時の電気的接続を説明
するための回路図である。図19は、本実施の形態の圧
電トランスの降圧時の電気的接続を説明するための回路
図である。
【0083】本実施の形態の圧電トランス505の平板
はPZT系の圧電セラミックスの4層310、320、
330、340の積層板520(24mm×24mm×
0.5×4mm)からなる。電極401〜456、40
1’、406’、415’、424’、433’、44
2’、451’、456’はPd−Ag系の導電ペース
トからなる。電極パターンは図12〜15に示すように
3×3分割の格子内に電極401〜456、401’、
406’、415’、424’、433’、442’、
451’、456’をスクリーン印刷により形成する。
但し、外側に露出する面(第1層310の表面および第
4層340の裏面)の電極は中央領域にのみ配置し、そ
れ以外の領域には導電性ペーストを印刷しない。このよ
うな構造とすることで、入出力電極間の距離が長く確保
できる。その為、入出力間の絶縁耐力が増すことにな
る。また、外気中の湿度が一因となるマイグレーション
においても防止効果があがる。
【0084】電極402〜405、407〜414、4
16〜423、425〜432、434〜441、44
3〜450、452〜455は正方形状であり、この正
方形状の電極形状は電極間の絶縁破壊強度を高める為に
角部が丸めてあることが望ましい。電極401’、40
6’、415’、424’、433’、442’、45
1’、456’の外形も正方形状であり、この正方形状
の電極形状は絶縁破壊強度を高めるために4つの角部全
部が丸めてあることが好ましい。
【0085】電極401’、406’、415’、42
4’、433’、442’、451’、456’の内側
は円形形状にくり抜かれており、円形の開口部461、
465、462、466、463、467、464、4
68がそれぞれ形成されている。この開口部461、4
65から平板310の表面、底面がそれぞれ露出し、開
口部462、466から平板320の表面、底面がそれ
ぞれ露出し、開口部463、467から平板330の表
面、底面がそれぞれ露出し、開口部464、468から
平板340の表面、底面がそれぞれ露出している。この
円形の開口部461、465、462、466、46
3、467、464、468とそれぞれ同心円状に円形
の電極401、406、415、424、433、44
2、451、456がそれぞれ設けられている。
【0086】電極401’の外形である正方形状の中心
部と円形の開口部461の中心と円形の電極401の中
心とは一致し、電極406’の外形である正方形状の中
心部と円形の開口部465の中心と円形の電極406の
中心とは一致し、電極415’の外形である正方形状の
中心部と円形の開口部462の中心と円形の電極415
の中心とは一致し、電極424’の外形である正方形状
の中心部と円形の開口部466の中心と円形の電極42
4の中心とは一致し、電極433’の外形である正方形
状の中心部と円形の開口部463の中心と円形の電極4
33の中心とは一致し、電極442’の外形である正方
形状の中心部と円形の開口部467の中心と円形の電極
442の中心とは一致し、電極451’の外形である正
方形状の中心部と円形の開口部464の中心と円形の電
極451の中心とは一致し、電極456’の外形である
正方形状の中心部と円形の開口部468の中心と円形の
電極456の中心とは一致している。
【0087】分極処理は油中で行う。分極方向は、周囲
の領域311〜314、316〜319、321〜32
4、326〜329、331〜334、336〜33
9、341〜344、346〜349については、図1
2〜図15に示すように平板310、320、330、
340のそれぞれの2つの主面(表面、裏面)にそれぞ
れ垂直な方向(z方向)である。領域315の分極は、
図12、16に示すように、円状の電極401、406
の中心に対して放射状であって平板310の主面(表
面、裏面)にほぼ平行な方向に分極方向が向くように電
極端子部BとDとの間に電圧を印加して行う。また、電
極401’と電極406’との間の平板310は2つの
主面(表面、裏面)に垂直な方向に分極することが好ま
しい。領域325の分極は、図13、16に示すよう
に、円状の電極415、424の中心に対して放射状で
あって平板320の主面(表面、裏面)にほぼ平行な方
向に分極方向が向くように電極端子部BとDとの間に電
圧を印加して行う。また、電極415’と電極424’
との間の平板320は2つの主面(表面、裏面)に垂直
な方向に分極することが好ましい。領域335の分極
は、図14、16に示すように、円状の電極433、4
42の中心に対して放射状であって平板330の主面
(表面、裏面)にほぼ平行な方向に分極方向が向くよう
に電極端子部BとDとの間に電圧を印加して行う。ま
た、電極433’と電極442’との間の平板330は
2つの主面(表面、裏面)に垂直な方向に分極すること
が好ましい。領域345の分極は、図15、16に示す
ように、円状の電極451、456の中心に対して放射
状であって平板340の主面(表面、裏面)にほぼ平行
な方向に分極方向が向くように電極端子部BとDとの間
に電圧を印加して行う。また、電極451’と電極45
6’との間の平板340は2つの主面(表面、裏面)に
垂直な方向に分極することが好ましい。分極処理した後
エージング処理をすることにより圧電トランス素子を作
製する。
【0088】このようにすることにより、平面図的に見
て正方形状の第1層の平板310はx方向に3分割、y
方向に3分割の合計3×3分割の格子状の9つの領域3
11〜319に分割され、平面図的に見て正方形状の第
2層の平板320はx方向に3分割、y方向に3分割の
合計3×3分割の格子状の9つの領域321〜329に
分割され、平面図的に見て正方形状の第3層の平板33
0はx方向に3分割、y方向に3分割の合計3×3分割
の格子状の9つの領域331〜339に分割され、平面
図的に見て正方形状の第4層の平板340はx方向に3
分割、y方向に3分割の合計3×3分割の格子状の9つ
の領域341〜349に分割される。
【0089】図12〜17に示すように、電極401、
406、415、424、433、442、451、4
56は平板310、320、330、340に設けたス
ルーホール471により互いに接続され、電極40
1’、406’、415’、424’、433’、44
2’、451’、456’は平板310、320、33
0、340に設けたスルーホール472により互いに接
続されている。このようにスルーホールにより各平板の
電極の導通をとることで、外部と直接接続している層の
みならず、中間層からも効率よく電気エネルギーを入出
力することが可能となる。
【0090】図17に本圧電トランス505の斜視図を
示す。電気的接続は、積層板520の上面においては、
電極端子部Bについては、圧電トランス505の圧電共
振振動の節点に位置する領域315の中央の円状の電極
401の中心部から取り出すが、電極端子部Dについて
は、領域315の外側の電極401’の角部近傍から取
り出す。積層板520の下面においては、圧電トランス
505の圧電共振振動の節点に位置する領域345の中
央の円状の電極471の中心部から電極端子部Bへの取
り出しを行う。電気的接続には導電性弾性体361、3
62等を用いることが望ましい。さらに導電性弾性体3
61、362等に金属端子351、352、356を接
続することにより外部回路との電気的接続をとる。
【0091】なお、第1層の平板310の裏面に設けら
れた電極402〜410、406’と第2層の平板32
0の表面に設けられた電極411〜419、415’の
接続、第2層の平板320の裏面に設けられた電極42
0〜428、424’と第3層の平板330の表面に設
けられた電極429〜437、433’の接続、第3層
の平板330の裏面に設けられた電極438〜446、
442’と第4層の平板340の表面に設けられた電極
447〜455、451’の接続は、それぞれ対応する
電極同士をエポキシ系接着剤により貼り合わせをする
か、又は一体焼結により接合する。そして、このように
することにより第1層〜第4層の平板310、320、
330、340を一体化した積層板520を形成する。
【0092】第1層の平板310の裏面に設けられた電
極402、404、408、410への接続、第2層の
平板320の表面に設けられた電極411、413、4
17、419への接続、第3層の平板330の裏面に設
けられた電極438、440、444、446への接
続、第4層の平板340の表面に設けられた電極44
7、449、453、455への接続は振動を阻害しな
いような軟い線で形成された金属端子353の先端部を
ハンダづけ等することにより行うのが望ましい。なお、
図17においては、金属端子353は図中右側の領域に
のみ接続するように描かれているが、図中左側の領域に
も同様で接続されている。
【0093】また、第2層の平板320の裏面に設けら
れた電極420、422、426、428への接続、第
3層の平板330の表面に設けられた電極429、43
1、435、437への接続は振動を阻害しないような
軟い線で形成された金属端子354の先端部をハンダづ
け等することにより行うのが望ましい。
【0094】本実施の形態においては、第1層の平板3
10の中央の領域315の表面および裏面に励振用電極
或いは出力用電極となる電極対401、401’および
電極対406、406’をそれぞれ配置し、第2層の平
板320の中央の領域325の表面および裏面に励振用
電極或いは出力用電極となる電極対415、415’お
よび電極対424、424’をそれぞれ配置し、第3層
の平板330の中央の領域335の表面および裏面に励
振用電極或いは出力用電極となる電極対4433、43
3’および電極対442、442’をそれぞれ配置し、
第4層の平板340の中央の領域345の表面および裏
面に励振用電極或いは出力用電極となる電極対451、
451’および電極対456、456’をそれぞれ配置
し、第1層の平板310の周辺部の領域311、31
3、317、319にそれぞれ出力用電極或いは励振用
電極を配置し、第2層の平板320の周辺部の領域32
1、323、327、329にそれぞれ出力用電極或い
は励振用電極を配置し、第3層の平板330の周辺部の
領域331、333、337、339にそれぞれ出力用
電極或いは励振用電極を配置し、第4層の平板340の
周辺部の領域341、343、347、349にそれぞ
れ出力用電極或いは励振用電極を配置しているので、機
械的共振エネルギーの伝播する断面積が四方にとれ、こ
のため、単位面積あたりに通過する機械的共振エネルギ
ーの密度を下げることが可能となり、結果として使用で
きる電力の限界値をより高くすることが可能となってい
る。
【0095】また、第1層の平板310の周辺部の領域
311、313、317、319を並列に接続し、第2
層の平板320の周辺部の領域321、323、32
7、329を並列に接続し、第3層の平板330の周辺
部の領域331、333、337、339を並列に接続
し、第4層の平板340の周辺部の領域341、34
3、347、349を並列に接続して出力用領域または
励振用領域としているので、平板310、320、33
0、340から構成される積層体520の共振モードを
崩すことなく励振することが可能となり、その結果、高
効率が望めるようになっている。
【0096】さらに、本実施の形態においては、励振用
領域および出力用領域の一方である領域315、32
5、335、345を、分極が平板310の2つの主面
(表面、裏面)、平板320の2つの主面(表面、裏
面)、平板330の2つの主面(表面、裏面)および平
板340の2つの主面(表面、裏面)にそれぞれほぼ平
行な方向の領域とし、励振用領域および出力用領域の他
方である領域321、323、327、329、33
1、333、337、339を、分極が平板320の2
つの主面(表面、裏面)および平板330の2つの主面
(表面、裏面)にほぼ垂直な方向の領域としているの
で、入力インピーダンスと出力インピーダンスの比を大
きく取ることができ、その結果昇圧比または降圧比をよ
り大きく取ることができる。
【0097】また、領域315においては、外側の電極
401’の内部に円形の開口部461を設け、その開口
部461内にこの円形の開口部461と同心の円形の電
極401を設け、外側の電極406’の内部に円形の開
口部465を設け、その開口部465内にこの円形の開
口部465と同心の円形の電極406を設けているの
で、これらの電極401、406と401’、406’
との間に電圧を印加して分極する場合には、分極時に素
子に印加される電界強度が均一になり、円状の電極40
1、406の中心に対して放射状に均一な分極処理がで
きる。領域325においては、外側の電極415’の内
部に円形の開口部462を設け、その開口部462内に
この円形の開口部462と同心の円形の電極415を設
け、外側の電極424’の内部に円形の開口部466を
設け、その開口部466内にこの円形の開口部466と
同心の円形の電極424を設けているので、これらの電
極415、424と415’、424’との間に電圧を
印加して分極する場合には、分極時に素子に印加される
電界強度が均一になり、円状の電極415、424の中
心に対して放射状に均一な分極処理ができる。領域33
5においては、外側の電極433’の内部に円形の開口
部463を設け、その開口部463内にこの円形の開口
部463と同心の円形の電極433を設け、外側の電極
442’の内部に円形の開口部467を設け、その開口
部467内にこの円形の開口部467と同心の円形の電
極442を設けているので、これらの電極433、44
2と433’、442’との間に電圧を印加して分極す
る場合には、分極時に素子に印加される電界強度が均一
になり、円状の電極433、442の中心に対して放射
状に均一な分極処理ができる。領域345においては、
外側の電極451’の内部に円形の開口部464を設
け、その開口部464内にこの円形の開口部464と同
心の円形の電極451を設け、外側の電極456’の内
部に円形の開口部468を設け、その開口部468内に
この円形の開口部468と同心の円形の電極456を設
けているので、これらの電極451、456と45
1’、456’との間に電圧を印加して分極する場合に
は、分極時に素子に印加される電界強度が均一になり、
円状の電極451、456の中心に対して放射状に均一
な分極処理ができる。
【0098】本実施の形態では、励振用電極部と出力用
電極部が同一層または同一面内に配置されていないた
め、励振用電極と出力用電極間の絶縁性を向上すること
ができ、圧電トランスの入出力間の絶縁耐力が大幅に改
善でき、たとえば本実施の形態の圧電トランスをACア
ダプタなどに応用した場合、商用交流電源と機器間の電
気的独立性を高めることが可能となる。
【0099】本圧電トランスは電気的接続を変えること
で昇圧用途にも降圧用途にも使える。図18に昇圧に使
用するときの電気的接続を示す。図19に降圧に使用す
るときの電気的接続を示す。
【0100】(第4の実施の形態)図20は、本実施の
形態の圧電トランスを説明するための図であり、図20
(A)は上面図、図20(B)は底面図、図20(C)
〜図20(E)は断面図である。図21は、本実施の形
態の圧電トランスを説明するための斜視図である。図2
2は、本実施の形態の圧電トランスの昇圧時の電気的接
続を説明するための回路図である。図23は、本実施の
形態の圧電トランスの降圧時の電気的接続を説明するた
めの回路図である。
【0101】本実施の形態の圧電トランス503の平板
100はPZT系の圧電セラミックスの単板(24mm
×24mm×1mm)からなる。電極1〜18、5’、
9’14’、18’はPd−Ag系の導電ペーストから
なる。電極パターンは図20に示すように3×3分割の
格子内に電極1〜18、5’、9’、14’、18’を
スクリーン印刷により形成する。
【0102】電極1〜4、6〜8、10〜13、15〜
17は正方形状であり、この正方形状の電極形状は電極
間の絶縁破壊強度を高める為に角部、例えば電極1では
角部111、電極2では角部112、113、電極10
3では角部114が丸めてあることが望ましい。電極
5’、9’、14’、18’の外形も正方形状であり、
電極5’、14’においては、この正方形状の電極形状
は絶縁破壊強度を高める為に3つの角部、例えば電極
5’については角部115〜117が丸めてあることが
望ましい。
【0103】電極5’、9’、14’、18’の内側は
円形形状にくり抜かれており、円形の開口部120、1
22、121、123がそれぞれ形成されている。この
開口部120、122から平板100の表面が露出し、
開口部121、123から平板100の底面がそれぞれ
露出している。この円形の開口部120、122、12
1、123とそれぞれ同心円状に円形の電極5、9、1
4、18がそれぞれ設けられている。電極5’の外形で
ある正方形状の中心部と円形の開口部120の中心と円
形の電極5の中心とは一致し、電極9’の外形である正
方形状の中心部と円形の開口部122の中心と円形の電
極9の中心とは一致し、電極14’の外形である正方形
状の中心部と円形の開口部121の中心と円形の電極1
4の中心とは一致し、電極18’の外形である正方形状
の中心部と円形の開口部123の中心と円形の電極18
の中心とは一致している。
【0104】電極5’の角部118と電極9’の角部1
19とはつながっており、一体化された一つの電極61
として形成されている。この電極61は導電ペーストを
スクリーン印刷することにより形成している。また、電
極14’の角部118’と電極18’の角部119’と
はつながっており、一体化された一つの電極62として
形成されている。この電極62は導電ペーストをスクリ
ーン印刷することにより形成している。このように2箇
所の電極5’、9’間および2箇所の電極14’、1
8’間の電気的接続を導電ペーストをスクリーン印刷す
ることにより実現しているので、電気的接続に要する部
品点数を削減できる。
【0105】分極処理は油中で行う。分極方向は、周囲
の領域101〜104、106〜108については、図
20に示すように平板100の2つの主面(表面、裏
面)に垂直な方向(z方向)である。領域105の分極
は、図20に示すように、円状の電極5、14の中心に
対して放射状であって平板100の主面(表面、裏面)
にほぼ平行な方向に分極方向が向くように電極端子部B
とDとの間に電圧を印加して行う。また、電極5’と電
極14’との間の平板100は2つの主面(表面、裏
面)に垂直な方向に分極することが好ましい。領域10
9の分極は、図20に示すように、円状の電極9、18
の中心に対して放射状であって平板100の主面(表
面、裏面)にほぼ平行な方向に分極方向が向くように電
極端子部BとDとの間に電圧を印加して行う。また、電
極9’と電極18’との間の平板100は2つの主面
(表面、裏面)に垂直な方向に分極することが好まし
い。分極処理した後エージング処理をすることにより圧
電トランス素子を作製する。
【0106】このようにすることにより、平面図的に見
て正方形状の平板100はx方向に3分割、y方向に3
分割の合計3×3分割の格子状の9つの領域101〜1
09に分割される。
【0107】図21に本実施の形態の圧電トランス50
3の斜視図を示す。電気的接続は、領域101、10
3、107については、圧電トランス503の圧電共振
振動の節点に位置する、正方形状の電極1、3、7、1
0、12、16のそれぞれの中心部から取り出す。領域
105、109においては、電極端子部Bについては、
圧電トランス503の圧電共振振動の節点に位置する円
状の電極5の中心および円状の電極9の中心から取り出
すが、電極端子部Dについては、外側の電極9’の角部
近傍から取り出す。電気的接続には導電性弾性体251
〜255等を用いることが望ましい。さらに導電性弾性
体251〜255等に金属端子231〜238、241
〜243を接続することにより外部回路との電気的接続
をとる。
【0108】本圧電トランス503では、入力側(また
は出力側)に3つの領域101、103、107を配置
し、出力側(または入力側)に2つの領域を配置してい
る。このように入出力間の領域数を変えることで、様々
な変圧比に対応することが可能となる。
【0109】本圧電トランスは電気的接続を変えること
で昇圧用途にも降圧用途にも使える。図22に昇圧に使
用するときの電気的接続を示す。図23に降圧に使用す
るときの電気的接続を示す。
【0110】本実施の形態においては、領域105、1
09を並列に接続して励振用領域または出力用領域と
し、周辺部の領域101、103、107を並列に接続
して出力用用領域または励振用領域としているので、励
振用領域および出力用領域の両方において振動モードが
揃うことになり、平板100の共振モードを崩すことな
く励振することが可能となり、その結果、高効率が望め
るようになっている。
【0111】さらに、本発明においては、励振用領域お
よび出力用領域の一方を分極が平板100の2つの主面
(表面、裏面)にほぼ平行な方向の領域とし、励振用領
域および出力用領域の他方を分極が平板100の2つの
主面(表面、裏面)にほぼ垂直な方向の領域としている
ので、入力インピーダンスと出力インピーダンスの比を
大きく取ることができ、その結果昇圧比または降圧比を
より大きく取ることができる。
【0112】また、領域105においては、外側の電極
5’の内部に円形の開口部120を設け、その開口部1
20内にこの円形の開口部120と同心の円形の電極5
を設けており、領域109においては、外側の電極9’
の内部に円形の開口部122を設け、その開口部122
内にこの円形の開口部122と同心の円形の電極9を設
けているので、これらの電極5、5’間および電極9、
9’間にそれぞれ電圧を印加して分極する場合には、分
極時に素子に印加される電界強度が均一になり、円状の
電極5、9のそれぞれの中心に対してそれぞれ放射状に
均一な分極処理ができる。
【0113】以上の実施の形態においては、1入力1出
力の圧電トランスを例として示したが、本発明の圧電ト
ランスは、1入力多出力、多入力1出力、多入力多出力
の形態の圧電トランスとしても容易に実現することが可
能である。例えば、図21を参照して説明すれば、入力
用(励振用)領域として、領域101、103、107
を並列に接続して励振用領域とし、領域105、106
を並列に接続して第1の出力用領域とし、領域102、
104、106、108を並列に接続して第2の出力用
領域とすることができる。
【0114】また、以上の実施の形態においては、例え
ば第1の実施の形態においては、平板100の2つの主
面(表面、裏面)にほぼ平行な方向に分極する領域であ
る領域105においては、内側に円形の電極5を設け、
その外側に電極5’を設け、この電極5’の内側を円形
形状にくり抜いて円形の開口部120を設け、電極5と
電極5’との間に分極用の電圧を印加して電極5と電極
5’との間を分極したが、領域105の中央部に内側の
電極5のみを設け、外側の電極5’は設けずに、電極5
と、周囲の領域101〜104、105〜109の電極
1〜4、6〜9との間に分極用の電圧を印加して電極5
の周囲を分極することも可能である。
【0115】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、大出力
化、高効率化、低コスト化 、薄型化が図れ、しかも変
圧比の選択の自由度が高く、1入力多出力のトランスと
しての対応が可能であり、さらには、入力インピーダン
スと出力インピーダンスの比を大きく取ることができそ
の結果昇圧比または降圧比を大きく取ることができる圧
電トランスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスを説
明するための図であり、図1(A)は上面図、図1
(B)は底面図、図1(C)〜図1(E)は断面図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスを説
明するための部分拡大図であり、図2(A)は部分拡大
上面図、図2(B)は部分拡大断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスを説
明するための斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスの昇
圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスの降
圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図6】本発明の一実施の形態の圧電トランスの共振動
作を説明するための図であり、図6(A)、(B)、
(C)は単板の伸縮状態を示す平面図であり、図6
(D)は図6(A)の状態における応力分布を示す図で
あり、図6(E)は図6(A)の状態における変位分布
を示す図であり、図6(F)は図6(C)の状態におけ
る応力分布を示す図であり、図6(G)は図6(C)の
状態における変位分布を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスを説
明するための図であり、図7(A)は上板の上面図、図
7(B)は底面図、図7(C)〜図7(E)は断面図で
ある。
【図8】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスを説
明するための図であり、図8(A)は下板の上面図、図
8(B)は底面図、図8(C)〜図8(E)は断面図で
ある。
【図9】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスを説
明するための斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスの
昇圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスの
降圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを
説明するための図であり、図12(A)は第1層の上面
図、図12(B)は底面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを
説明するための図であり、図13(A)は第2層の上面
図、図13(B)は底面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを
説明するための図であり、図14(A)は第3層の上面
図、図14(B)は底面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを
説明するための図であり、図15(A)は第4層の上面
図、図15(B)は底面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを
説明するための部分拡大上面図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを
説明するための斜視図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスの
昇圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスの
降圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態の圧電トランスを
説明するための図であり、図20(A)は上面図、図2
0(B)は底面図、図20(C)〜図20(E)は断面
図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態の圧電トランスを
説明するための斜視図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態の圧電トランスの
昇圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図23】本発明の第4の実施の形態の圧電トランスの
降圧時の電気的接続を説明するための回路図である。
【図24】従来のRosen 型の圧電トランスを示す斜視図
である。
【図25】従来の(圧電横効果−圧電横効果)降圧型圧
電トランスを示す斜視図である。
【図26】従来の(圧電縦効果−圧電縦効果)降圧型圧
電トランスを示す斜視図である。
【符号の説明】
1〜36、5’、9’、14’、18’、23’、3
2’、61、62、401〜456、401’、40
6’、415’、424’、433’、442’、45
1’、456’…電極 71〜74… 80…電源 90、91、92、901、902…負荷 111〜119、118’、119’、211〜218
…角部 100、200、310、320、330、340…単
板 101〜109、201〜209、311〜319、3
21〜329、331〜339、341〜349…領域 120〜123、220、221、461〜468…開
口部 131〜138、151〜154、171〜176、2
31〜238、241〜243、351〜356…金属
端子 141〜145、161〜165、181〜189、2
51〜255、361、362…導電性弾性体 471、472…スルーホール 501〜503、505、600、700、800…圧
電トランス 510、520…積層板 A〜D…電極端子部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西郷 宏明 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電材料からなり、互いに対向し互いにほ
    ぼ平行な2つの主面を備える平板であって、前記主面内
    の第1の方向にm(mは2以上の整数)区分、前記主面
    内の第2の方向であって前記第1の方向と交差する前記
    第2の方向にn(nは2以上の整数)区分の格子状に分
    割された複数の領域を有する前記平板と、 前記複数の領域のうちの少なくとも1つの領域である第
    1の領域内の前記2つの主面にそれぞれ設けられた第1
    および第2の電極と、 前記複数の領域の残りの領域のうちの少なくとも1つの
    他の領域である第2の領域内の前記2つの主面の少なく
    とも一方に設けられた第3の電極と、を備え、 前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記第1の領
    域が前記主面にほぼ直角方向に分極され、 前記第2の領域の少なくとも一部が、前記主面に平行な
    分極成分を有するように分極され、 前記第1の領域を励振用領域および出力用領域のいずれ
    か一方とし、 前記第2の領域を励振用領域および出力用領域の他方と
    し、前記第2の領域が前記励振用領域である場合には前
    記第3の電極を励振用電極とし、前記第2の領域が前記
    出力用電極である場合には前記第3の電極を出力用電極
    とすることを特徴とする圧電トランス。
  2. 【請求項2】互いに対向し互いにほぼ平行な2つの主面
    を備え、前記主面内の第1の方向にm(mは2以上の整
    数)区分、前記主面内の第2の方向であって前記第1の
    方向と交差する前記第2の方向にn(nは2以上の整
    数)区分の格子状に分割された複数の領域を有する圧電
    体と、 前記複数の領域のうちの少なくとも1つの領域である第
    1の領域内に、前記2つの主面とほぼ平行であって互い
    に対向して設けられた第1および第2の電極と、 前記複数の領域の残りの領域のうちの少なくとも1つの
    他の領域である第2の領域内に設けられた第3の電極と
    を備え、、 前記第1の電極が前記第1の領域内の前記2つの主面の
    うちのいずれか一方上または前記第1の領域内の前記圧
    電体の内部に設けられ、 前記第2の電極が前記第1の領域内の前記2つの主面の
    うちの他方上または前記第1の領域内の前記圧電体の内
    部に設けられ、 前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記第1の領
    域が前記主面にほぼ直角方向に分極され、 前記第2の領域の少なくとも一部が、前記主面に平行な
    分極成分を有するように分極され、 前記第1の領域を励振用領域および出力用領域のいずれ
    か一方とし、 前記第2の領域を励振用領域および出力用領域の他方と
    し、前記第2の領域が前記励振用領域である場合には前
    記第3の電極を励振用電極とし、前記第2の領域が前記
    出力用電極である場合には前記第3の電極を出力用電極
    とすることを特徴とする圧電トランス。
  3. 【請求項3】前記第2の領域の前記少なくとも一部が、
    前記第1および前記第2の電極のいずれか一方と前記第
    3の電極とを結ぶ方向にほぼ沿って分極されていること
    を特徴とする請求項1または2記載の圧電トランス。
  4. 【請求項4】前記第2の領域内の前記2つの主面の少な
    くとも一方に設けられた第4の電極であって、前記主面
    に垂直な方向から平面図的に見て前記第3の電極と離間
    して設けられた前記第4の電極をさらに備え、 前記第2の領域の前記少なくとも一部が、前記第3の電
    極と前記第4の電極とを結ぶ方向にほぼ沿って分極され
    ていることを特徴とする請求項1記載の圧電トランス。
  5. 【請求項5】前記第2の領域内に設けられた第4の電極
    であって、前記主面に垂直な方向から平面図的に見て前
    記第3の電極と離間して設けられた前記第4の電極をさ
    らに備え、 前記第2の領域の前記少なくとも一部が、前記第3の電
    極と前記第4の電極とを結ぶ方向にほぼ沿って分極され
    ていることを特徴とする請求項2記載の圧電トランス。
  6. 【請求項6】前記圧電体が、圧電材料からなる複数の平
    板を積層して構成され、 前記複数の平板が、前記2つの主面とほぼ平行な2つの
    副主面をそれぞれ備え、 前記複数の平板が、前記第1の方向に前記m区分、前記
    第2の方向に前記n区分の格子状に分割された複数の副
    領域をそれぞれ有し、 前記第1および第2の電極が、前記第1の領域内の前記
    複数の平板の前記副主面のうちのいずれか2つの副主面
    上にそれぞれ設けられ、 前記第3の電極が、前記第2の領域内の前記複数の平板
    の前記副主面のうちのいずれかの副主面上に設けられて
    いることを特徴とする請求項2記載の圧電トランス。
  7. 【請求項7】複数の圧電体層が積層された圧電トランス
    において、励振用電極と出力用電極とが同一の圧電体層
    または同一面内に配置されないことを特徴とする請求項
    2、3、5または6記載の圧電トランス。
  8. 【請求項8】前記第3の電極の形状が、前記主面に垂直
    な方向から平面図的に見てほぼ円形であることを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれかに記載の圧電トランス。
  9. 【請求項9】前記第3および第4の電極の一方の外側の
    形状が、前記主面に垂直な方向から平面図的に見てほぼ
    円形であり、 前記第3および第4の電極の他方の内側の形状が、前記
    主面に垂直な方向から平面図的に見てほぼ円形であり、 前記第3および第4の電極の前記一方が前記第3および
    第4の電極の前記他方の内側に設けられ、 前記第3および第4の電極の前記一方の外側の前記ほぼ
    円形状と前記第3および第4の電極の前記他方の内側の
    前記ほぼ円形状とがほぼ同心円状に配置されていること
    を特徴とする請求項4または5記載の圧電トランス。
  10. 【請求項10】互いに対向し互いにほぼ平行な2つの主
    面を備え、前記主面内の第1の方向にm(mは2以上の
    整数)区分、前記主面内の第2の方向であって前記第1
    の方向と交差する前記第2の方向にn(nは2以上の整
    数)区分の格子状に分割された複数の領域を有する圧電
    体を備える圧電トランスであって、 前記複数の領域のうちの少なくとも1つの領域である第
    1の領域の少なくとも一部が前記主面にほぼ直角方向に
    分極され、 前記複数の領域の残りの領域のうちの少なくとも1つの
    他の領域である第2の領域の少なくとも一部が、前記主
    面に平行な分極成分を有するように分極され、 前記第1の領域および第2の領域の一方を励振用領域と
    し、 前記第1の領域および第2の領域の他方を出力用領域と
    することを特徴とする圧電トランス。
  11. 【請求項11】前記格子状に配列された複数の領域のう
    ち前記格子のいずれか1つの角の前記領域の座標を前記
    第1および前記第2の方向において共に1とし、前記い
    ずれか1つの角の領域から前記第1の方向に沿ってp番
    面の領域の前記第1の方向における座標をpとし、前記
    いずれか1つの角の領域から前記第2の方向に沿ってq
    番面の領域の前記第2の方向における座標をqとした場
    合に、 前記格子状に配列された複数の領域のうち、前記pと前
    記qとの和(p+q)が奇数である領域を第1の領域群
    とし、前記pと前記qとの和(p+q)が偶数である領
    域を第2の領域群とし、前記第1の領域群または前記第
    2の領域群のうちのいずれか一方の領域群のみに含まれ
    る前記領域のうちの少なくとも2つの前記領域を並列に
    接続して、前記励振用領域または前記出力用領域とした
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の
    圧電トランス。
  12. 【請求項12】前記格子状に配列された複数の領域のう
    ち前記格子のいずれか1つの角の前記領域の座標を前記
    第1および前記第2の方向において共に1とし、前記い
    ずれか1つの角の領域から前記第1の方向に沿ってp番
    面の領域の前記第1の方向における座標をpとし、前記
    いずれか1つの角の領域から前記第2の方向に沿ってq
    番面の領域の前記第2の方向における座標をqとした場
    合に、 前記格子状に配列された複数の領域のうち、前記pと前
    記qとの和(p+q)が奇数である領域を第1の領域群
    とし、前記pと前記qとの和(p+q)が偶数である領
    域を第2の領域群とし、前記励振用領域および前記出力
    用領域を共に前記第1の領域群または前記第2の領域群
    のうちのいずれか一方の領域群のみに設けることを特徴
    とする請求項1乃至10のいずれかに記載の圧電トラン
    ス。
  13. 【請求項13】前記領域の前記第1の方向の長さと前記
    第2の方向の長さの比が0.7〜1.3であることを特
    徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の圧電トラ
    ンス。
  14. 【請求項14】前記第1の方向と前記第2の方向がほぼ
    直交していることを特徴とする請求項1乃至13のいず
    れかに記載の圧電トランス。
  15. 【請求項15】前記mと前記nが等しいことを特徴とす
    る請求項1乃至14のいずれかに記載の圧電トランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002076465A (ja) * 2000-08-30 2002-03-15 Kyocera Corp 圧電トランスおよびadコンバータ
KR100388264B1 (ko) * 2000-05-03 2003-06-19 김희진 다중분활 및 동일 분극방향의 고효율 압전 변압기

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