JP3010896B2 - 圧電磁器トランスとその駆動方法 - Google Patents

圧電磁器トランスとその駆動方法

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JP3010896B2 JP4083178A JP8317892A JP3010896B2 JP 3010896 B2 JP3010896 B2 JP 3010896B2 JP 4083178 A JP4083178 A JP 4083178A JP 8317892 A JP8317892 A JP 8317892A JP 3010896 B2 JP3010896 B2 JP 3010896B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、数十〜数百kHz帯で
動作する圧電磁器トランスに関し、特に小型で高昇圧比
が求められる電源回路用の圧電磁器トランスとその駆動
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の代表的な高電圧発生用圧電
磁器トランスの1つであるローゼン型圧電磁器トランス
の構造を示す。61で示す部分が圧電磁器トランスの低
インピーダンス部であり、昇圧用として用いる場合の入
力部となる。低インピーダンス部61は66で示される
ように厚み方向に分極が施されており、厚み方向の主面
に電極63,64が配置されている。一方、62で示す
部分は高インピーダンス部であり、昇圧用として用いる
場合の出力部となる。高インピーダンス部62は67で
示されるように長手方向に分極されており、長手方向の
端面に電極65が配置されている。この圧電磁器トラン
スの動作は、入力側の電極63,64に電圧が印加され
ると、電気機械結合係数k31を介して長手方向縦振動が
励振される。駆動周波数が長さ縦振動の1次モードや2
次モードの共振周波数の近傍の時は、出力部62にも大
きな機械振動が発生する。出力部62では電気機械結合
係数k33を介して電圧が発生する。この時出力部62で
は分極方向が長さ方向であり、その長さは厚みに比べて
大きいので電極65からは高電圧を容易に得られる。こ
の圧電磁器トランスは、電磁トランスに比べて小型化が
図れ、不燃化が可能であり、電磁誘導によるノイズを出
さない等の長所を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来例で示した
ローゼン型の圧電磁器トランスでは、長手方向の端面に
電極があり、電極の位置が、長さ縦振動において振動の
腹となる。そのため端面に導線を接続すると振動を阻害
し、結果として高出力を高効率で伝送することができな
い。また、入力部と出力部とで分極方向が90°異なっ
ている。一般に分極方向が交叉すると結晶の格子定数に
異方性を持つため接合部に応力が加わるという問題点が
ある。本発明は、以上の問題点を解決するもので、高電
圧を発生することができ、導線の取り出し部の信頼性が
高く、かつ小型に形成される圧電磁器トランスとその駆
動方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、分極方向が互い違いに配置される複数
の圧電磁器層を厚み方向に沿って積層し、該層間に内部
電極を介設してなる低インピーダンス部と、単層もしく
は数層の圧電磁器層と電極とから構成され前記低インピ
ーダンス部と同厚で厚み方向に分極された高インピーダ
ンス部とを長手方向に沿って一体的に連結すると共に、
前記低インピーダンス部および高インピーダンス部の長
手方向と直交する側面に外部電極とこれに連結した外部
回路接続用導線をそれぞれ配置してなる圧電磁器トラン
スを構成する。本発明において、圧電磁器トランスの長
手方向の長さをLとした時、低インピーダンス部および
高インピーダンス部の外部回路接続用導線を圧電磁器ト
ランスの長手方向の一端面または他端面からL/4の位
置に配置する圧電磁器トランスを好適とする。さらに本
発明では、上記の圧電磁器トランスを用いて、1波長が
圧電磁器トランスの全長Lと等しくなる長手方向縦振動
2次モードの共振周波数で駆動するようにした駆動方法
を特徴とするものである。
【0005】さらに、具体的に本発明の圧電磁器トラン
ス本体の構造を図1〜図3により説明する。図1におい
て、11は低インピーダンス部である。厚み方向に分極
された多数の圧電磁器層111〜116は分極方向が互
い違いになるように積層されており、各圧電磁器層11
1〜116の間には内部電極13がそれぞれ配置されて
いる。一方、12は高インピーダンス部で、厚み方向に
分極された、単層もしくはせいぜい2,3層の圧電磁器
層と電極14で構成される。このような内部多層電極を
有する圧電磁器トランスは、積層セラミックコンデンサ
や積層圧電アクチュエータ等で用いられている積層セラ
ミック技術(ドクターブレード法)で作製することが可
能である。本発明の圧電磁器トランスに外部電極と導線
を配置した様子を図2、図3に示す。図2は長手方向に
垂直な断面図で低インピーダンス部11を示す。外部電
極21,22が側面に配置される。それらに導線23,
24を接続することにより、低インピーダンス部11の
各圧電磁器層111〜116を電気的に並列に接続する
ことができる。図3は高インピーダンス部12を示し、
その長手方向と直交する側面には外部電極25,26が
電極14と連結して配置される。外部電極25,26に
は導線27,28が接続される。
【0006】
【作用】図1〜図3に示した圧電磁器トランスの低イン
ピーダンス部11側の導線23,24に交流電圧を印加
する。電界は主として厚み方向となるため、電気機械結
合係数k31を介して圧電逆効果により長手方向の縦振動
が発生する。その縦振動が高インピーダンス部12に伝
わると電気機械結合係数k31を介して圧電効果により電
極14に電圧が生じ、高インピーダンス部12の外部電
極25,26および導線27,28を通じて外部回路に
電圧を与えることができる。
【0007】本発明の圧電磁器トランスは図4に示すよ
うに、低インピーダンス部11および高インピーダンス
部12の導線23,24および導線27,28を長さ方
向の側端面からトランス全体の長さLの4分の1の位置
から取り出している。図5,図6に棒状振動子の変位U
xと応力Txxの分布を示す。図5は長さ縦振動1次モー
ドで2分の1波長が振動子の長さと等しい振動モード
で、振動子の中心のみが変位が零すなわち振動の節とな
っている。したがって長さ縦振動1次モードを利用して
4本の導線を振動の節から取り出すのは困難である。一
方、図6は長さ縦振動2次モードの分布を示し、1波長
の振動子の長さと等しい振動モードである。この場合、
図6から明らかなように振動子の両端から長さの4分の
1だけ内側に振動の節が存在している。したがって図4
に示したように導線23,24および導線27,28を
圧電磁器トランスの長手方向の両側端からL/4の位置
に接続し、長さ縦振動2次モードの共振周波数で駆動す
れば、導線の接続位置が振動の節となる。そのため、導
線23,24,27,28が振動に悪影響を与えない。
【0008】更に、本発明の圧電磁器トランスでは、全
ての領域において分極方向が厚み方向であるために格子
定数の異方性に基づく機械的応力が接合部に加わらない
長所を持つ。さらに、本発明の圧電磁器トランスは厚さ
方向に積層されているが、振動としては長さ方向の縦振
動を用いるために内部電極を剥がす方向には応力が加わ
らない。そのため、圧電磁器の引っ張り強度の限界近く
まで圧電磁器トランスを振動させることが可能となり、
高出力化に有利である。
【0009】
【実施例】本発明に基づく圧電磁器トランスの一実施例
として、図1に示した長さ方向縦振動を利用した圧電磁
器トランスを積層セラミック技術により製作したものを
説明する。圧電磁器材料として電気機械結合係数k31
比較的大きいPZT系圧電セラミックス(株式会社トー
キン製:NEPEC−61)を用いた。内部電極13,
14にはPtを用い、グリーンシートを積層し、一体焼
成することにより作製した。この際、電極13,14の
上下に不活性層として圧電磁器層を余分に配置しても特
性に大きな影響はない。焼成された圧電磁器トランスの
側面には銀ペーストを塗布し、焼成することにより外部
電極21,22,25,26を形成する。さらに外部電
極に対し、図4に示す位置に錫メッキ線を少量の銀−錫
−鉛系ハンダでろう付けした。ここではハンダを用いた
が、ワイヤーボンディング等の手法で導線を接続するこ
とも可能である。導線を接続した圧電磁器トランスは1
00℃の油中で4kV/mmの電界を30分印加するこ
とにより分極処理を施した。作製された圧電磁器トラン
スの寸法は長さ20mm,幅5mm,厚さ2mmで、低
インピーダンス部11は10層、高インピーダンス部1
2は1層で構成されている。
【0010】本圧電磁器トランスの共振周波数近傍の集
中定数近似等価回路は図7のようになる。図7におい
て、Cd1,Cd2はそれぞれ入力側、出力側の束縛容
量、A1,A2は力係数、mは等価質量、Cは等価コンプ
ライアンス、Rmは等価機械抵抗である。本実施例の圧
電磁器トランスでは低インピーダンス11側の方が一層
の厚みが薄いため力係数A1はA2よりも大きくなり、図
7中の2つの等価理想変成器で昇圧される。さらに圧電
磁器トランスではmとCからなる直列共振回路を含むた
め、特に負荷抵抗の値が大きい場合に出力電圧は変成器
の変成比以上に大きな値となる。本圧電磁器トランスの
高インピーダンス部12側の導線27,28の端子間に
1MΩの負荷抵抗を接続し、導線23,24の端子間に
160kHz,5Vの電圧を印加した場合に出力側の2
7,28間で、160Vの電圧を得ることができた。ま
た100時間以上の駆動でも導線27,28等を接続し
ているハンダや外部電極の剥がれ等の機械的な破壊は生
じなかった。
【0011】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の圧電磁器ト
ランスは、小型で高電圧を発生することが可能であり、
導線の取り出し部の信頼性も高く、工業的価値も多大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電磁器トランスの斜視図である。
【図2】低インピーダンス部の外部電極と導線を含めた
断面図である。
【図3】高インピーダンス部の外部電極と導線を含めた
断面図である。
【図4】結線した圧電磁器トランスの鳥瞰図である。
【図5】長さ縦振動1次モードにおける棒状振動子の変
位、応力分布図である。
【図6】長さ縦振動2次モードにおける棒状振動子の変
位、応力分布図である。
【図7】圧電磁器トランスの集中定数等価回路図であ
る。
【図8】従来のローゼン型圧電磁器トランスの斜視図で
ある。
【符号の説明】
11 低インピーダンス部 12 高インピーダンス部 13,14 内部電極 21,22,25,26 外部電極 23,24,27,28 導線 61 ローゼン型圧電トランスの低インピーダンス部 62 ローゼン型圧電トランスの高インピーダンス部 63,64,65 電極 66,67 分極方向

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向縦振動を用いる矩形状の圧電磁器
    トランスであって、分極方向が互い違いに配置される複
    数の圧電磁器層を厚み方向に沿って積層し、該層間に内
    部電極を介設してなる低インピーダンス部と、単層もし
    くは数層の圧電磁器層および電極から構成され前記低イ
    ンピーダンス部と同厚で厚み方向に分極された高インピ
    ーダンス部長手方向に沿って一体的に連結すると共
    に、前記低インピーダンス部および高インピーダンス部
    の長手方向と直交する側面のうち、圧電磁器トランスの
    長手方向の長さをLとした場合に長手方向の端面からL
    /4の位置を含む領域に外部電極を配置し、低インピー
    ダンス部の前記外部回路接続用導線がその一側端からL
    /4の位置に配置され、高インピーダンス部の前記外部
    回路接続用導線が他側端からL/4の位置にそれぞれ配
    置されてることを特徴とする圧電磁器トランス。
  2. 【請求項2】請求項に記載した圧電磁器トランスの駆
    動方法であって、1波長が圧電磁器トランスの全長Lと
    等しくなる長手方向縦振動2次モードの共振周波数で駆
    動することを特徴とする圧電磁器トランスの駆動方法。
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