JPH11220108A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11220108A
JPH11220108A JP10034026A JP3402698A JPH11220108A JP H11220108 A JPH11220108 A JP H11220108A JP 10034026 A JP10034026 A JP 10034026A JP 3402698 A JP3402698 A JP 3402698A JP H11220108 A JPH11220108 A JP H11220108A
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JP
Japan
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region
semiconductor device
oxide film
semiconductor layer
regions
Prior art date
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JP10034026A
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Inventor
Yoshihiro Kumazaki
吉紘 熊崎
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板バイアスを印加したい素子活性領域をフ
ィールドシールド素子分離構造で分離し、基板バイアス
の印加を容易ならしめて、更なる信頼性の向上を実現す
る。 【解決手段】 SOI構造基板1を用いたDRAMにお
いて、素子領域11,13をメモリセル領域、素子領域
12,14をその周辺回路領域とし、これらをSOI構
造基板1の単結晶シリコン基板部23に達するようにL
OCOS法でフィールド酸化膜2を形成する。素子領域
11,13内では単結晶シリコン基板部23上部にフィ
ールドシールド素子分離構造6で素子分離し、素子領域
11,13内ではフィールド酸化膜2と同様のフィール
ド酸化膜3で素子分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特にDRAMやEEPROM等の半
導体装置の素子分離を行うために用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】半導体装置においては、素子の微細化に
伴って、素子分離方法が製造技術上の重要課題の一つに
なっている。従来の素子分離法としては、一般に選択酸
化法(LOCOS法)として知られている方法が広く用
いられてきた。しかし、LOCOS法により素子分離を
行うとバーズビークが発生してトランジスタ等の素子を
形成するための面積が制限されるため、近年の半導体装
置の高集積化の要求に対応することが困難である。そこ
で、バーズビークが発生しない素子分離方法として、半
導体基板上に形成されたMOS構造で素子間を分離す
る、いわゆるフィールドシールド(Field Shield)素子
分離方式が提案されている。
【0003】一般に、フィールドシールド素子分離構造
は、シリコン基板の上にシールドゲート酸化膜を介して
多結晶シリコン膜からなるシールドゲート電極が形成さ
れたMOS構造を有している。このシールドゲート電極
は、シリコン基板(またはウェル領域)がP型の場合、
例えば配線を介して接地(GND)されることにより例
えば常時0〔V〕の一定電位に保たれており、シリコン
基板(またはウェル領域)がN型の場合、配線を介して
常時一定の電位(例えば電源電位Vcc〔V〕)に保たれ
ている。
【0004】この結果、シールドゲート電極の直下のシ
リコン基板表面での寄生MOSトランジスタのチャネル
の形成が防止されるので、隣接するトランジスタ等の素
子間を電気的に分離することができる。また、フィール
ドシールド素子分離法によると、LOCOS法のように
チャネルストッパを形成するためのイオン注入を必要と
しないため、トランジスタの狭チャネル効果を小さくで
きるとともに、基板濃度を低くできるため接合容量が小
さくなってトランジスタを高速化できるという利点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィー
ルドシールド法では、CMOS(Complementary MetalO
xide Silicon )構造のように、異なる電位のウェルを
形成しようとしたような場合、様々な難点が生じてしま
う。
【0006】例えば、CMOS回路では、Pウェル電位
は接地電位に、Nウェル電位は電源電圧に固定されるの
が通例である。そこで、Pウェル上のN型トランジスタ
素子領域を分離するシールドゲートを接地電位に、Nウ
ェル上のP型トランジスタ素子領域を分離するシールド
ゲートを電源電圧に固定しなくては、素子分離を行うこ
とができない。このようなことから、PウェルとNウェ
ルとの境界領域の素子分離を行うシールドゲートを直接
接続することはできない。
【0007】したがって、その中間にアクティブ領域を
形成しなくてはならない。この結果、CMOS回路の、
N型トランジスタのゲートとP型トランジスタのゲート
とをポリシリコンを材料として直接形成することができ
ず、さらにその上層の配線層を用いなければならなかっ
た。
【0008】このような構造上の制約から、大きな面積
が必要となって回路の高集積化ができないばかりでな
く、多層配線構造の信頼性も追求しなければならず、半
導体装置を安価に提供することの障害となっていた。
【0009】また、例えばDRAMやEEPROMのよ
うにメモリセル領域とその周辺回路領域としてロジック
LSIが設けられた場合に、メモリセルトランジスタの
制御ゲートに負電圧を印加してメモリセルトランジスタ
のカットオフ特性を向上させ、メモリセルの信頼性を向
上させる技術が開発されている。この場合、半導体基板
のメモリセル領域のみに基板バイアス(バックバイア
ス)を印加することになるが、そのためには所謂トリプ
ルウェル構造を形成して基板バイアスの印加部位を限定
する必要があり、製造工程が煩雑化するという問題があ
る。
【0010】そこで、本発明の目的は、半導体基板とし
て所謂SOI基板を用いて半導体素子或いは回路素子の
高集積化や動作速度の向上を図り、しかも基板バイアス
の印加を容易ならしめて、更なる信頼性の向上を実現す
る半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体基体上に絶縁層を介して半導体層が設けられてな
る半導体基板に構成された半導体装置であって、前記半
導体層に前記絶縁層に達するように形成された第1の素
子分離構造により囲まれて区画されてなる第1及び第2
の素子領域を備え、前記第1の素子領域は、更に第2の
素子分離構造により囲まれて区画されてなる複数の第1
の素子活性領域を有するとともに、前記第2の素子領域
は、更に第3の素子分離構造により囲まれて区画されて
なる複数の第2の素子活性領域を有しており、前記第2
及び第3の素子分離構造の少なくとも一方は、下層の前
記半導体層を所定電位に固定して素子分離するフィール
ドシールド素子分離構造であって、当該フィールドシー
ルド素子分離構造が形成された前記素子領域の前記半導
体層には、ほぼ全体にわたって基板電位が印加される。
【0012】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第2及び第3の素子分離構造の他方が、前記半
導体層に前記絶縁層に達するように形成されている。
【0013】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子分離構造が、LOCOS法により形
成されたフィールド酸化膜からなる。
【0014】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第2及び第3の素子分離構造の他方が、LOC
OS法により形成されたフィールド酸化膜からなる。
【0015】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子分離構造が、前記半導体層下の前記
絶縁層に達するように形成された溝を充填する絶縁物か
らなる。
【0016】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第2及び第3の素子分離構造の他方が、前記半
導体層下の前記絶縁層に達するように形成された溝を充
填する絶縁物からなる。
【0017】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子活性領域にメモリセルが形成されて
おり、前記第2の素子活性領域に前記メモリセルの周辺
回路が形成されている。
【0018】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1及び第2の素子活性領域に共にロジック回
路が形成されている。
【0019】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子活性領域に形成されたトランジスタ
のゲート電極と、前記第2の素子活性領域に形成された
トランジスタのゲート電極とが前記素子分離用絶縁膜上
で直接接続されている。
【0020】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子領域の形成された部位の前記半導体
層と前記第2の素子領域の形成された部位の前記半導体
層が相異なる導電型とされている。
【0021】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子分離構造により囲まれて区画され、
前記第1及び第2の素子領域と電気的に独立している第
3の素子領域を更に備える。
【0022】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第3の素子領域の形成された部位の前記半導体
層が、前記第1の素子領域の形成された部位の前記半導
体層と前記第2の素子領域の形成された部位とのうちの
一方と隣接し、当該一方と相異なる導電型とされてい
る。
【0023】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記第1の素子活性領域にメモリセルが形成されて
おり、前記第2の素子活性領域に前記メモリセルの周辺
回路が形成されており、前記第3の素子活性領域に前記
メモリセルのトランジスタに負電圧を印加する負電圧制
御回路が形成されている。
【0024】本発明の半導体装置は、半導体基体上に絶
縁層を介して半導体層が設けられてなる半導体基板に構
成されたSOI構造の半導体装置であって、周囲をフィ
ールドシールド素子分離構造により区画された複数の素
子活性領域を有する素子領域を備えるとともに、前記素
子領域が前記半導体層に下層の前記絶縁層に達するよう
に形成された素子分離構造により他の素子領域から電気
的に分離されており、前記フィールドシールド素子分離
構造が形成された前記素子領域の前記半導体層には、ほ
ぼ全体にわたって基板電位が印加される。
【0025】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記素子領域の前記各素子活性領域にメモリセルが
形成されており、前記他の素子領域の素子活性領域に前
記メモリセルの周辺回路が形成されている。
【0026】本発明の半導体装置の一態様例において
は、前記素子領域の素子活性領域及び前記他の素子領域
の素子活性領域に共にロジック回路が形成されている。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法は、半導体
基体上に絶縁層を介して半導体層が設けられてなる半導
体基板に構成された半導体装置の製造方法であって、前
記半導体基板を用意し、前記半導体層に前記絶縁層に達
するように第1及び第2の素子分離構造を形成して、前
記第1の素子分離構造により囲まれて区画されてなる第
1及び第2の素子領域を形成するとともに、前記第1の
素子領域に前記第2の素子分離構造により囲まれて区画
されてなる複数の第1の素子活性領域を形成する工程
と、前記第2の素子領域の前記半導体層に、下層の前記
半導体層を所定電位に固定して素子分離するフィールド
シールド素子分離構造として機能する第3の素子分離構
造を形成し、複数の第2の素子活性領域を区画する工程
とを有し、前記第1の素子活性領域に第1の素子を、前
記第2の素子活性領域に第2の素子をそれぞれ形成す
る。
【0028】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第1の素子分離構造が、LOCOS法
により形成されたフィールド酸化膜からなる。
【0029】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第2の素子分離構造が、LOCOS法
により形成されたフィールド酸化膜からなる。
【0030】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第1の素子分離構造が、前記半導体層
下の前記絶縁層に達するように形成された溝を充填する
絶縁物からなる。
【0031】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第2の素子分離構造が、前記半導体層
下の前記絶縁層に達するように形成された溝を充填する
絶縁物からなる。
【0032】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第2の素子を複数のメモリセルとし、
前記第1の素子を前記メモリセルの周辺回路とする。
【0033】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第1及び第2の素子が共にロジック回
路とされている。
【0034】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第1の素子活性領域に形成されたトラ
ンジスタのゲート電極と、前記第2の素子活性領域に形
成されたトランジスタのゲート電極とを前記素子分離用
絶縁膜上で直接接続する。
【0035】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第1の素子領域の形成された部位の前
記半導体層と前記第2の素子領域の形成された部位の前
記半導体層を相異なる導電型とする。
【0036】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第1の素子分離構造により囲まれて区
画され、前記第1及び第2の素子領域と電気的に独立し
ている第3の素子領域を形成し、前記第3の素子活性領
域に第3の素子を形成する。
【0037】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第3の素子領域の形成された部位の前
記半導体層を、前記第1の素子領域の形成された部位の
前記半導体層と前記第2の素子領域の形成された部位と
のうちの一方と隣接するように形成し、当該一方と相異
なる導電型とする。
【0038】本発明の半導体装置の製造方法の一態様例
においては、前記第2の素子をメモリセルとし、前記第
1の素子を前記メモリセルの周辺回路とし、前記第3の
素子を前記メモリセルのトランジスタに負電圧を印加す
る負電圧制御回路とする。
【0039】
【作用】本発明においては、半導体基板としてSOI構
造のものを用い、半導体層下の絶縁層に達するようにL
OCOS法によるフィールド酸化膜やトレンチ型素子分
離構造等である第1の素子分離構造を形成して各素子領
域を画定する。このとき、絶縁層と第1の素子分離構造
が接続されて各素子領域間が完全に絶縁されることにな
る。ここで、各素子領域のうち、基板バイアスの印加を
必要としない(ガードリング部を形成することはあり得
る)領域には、当該素子領域の素子分離領域にも第1の
素子分離構造を形成して、複数の素子活性領域を区画す
る。それに対して、基板バイアスを印加したい素子領
域、例えば半導体装置がDRAMやEEPROM等の半
導体メモリであればメモリセル領域には、当該素子領域
の半導体層上における素子分離領域にフィールドシール
ド素子分離構造である第2の素子分離構造を形成して、
複数の素子活性領域を区画する。このフィールドシール
ド素子分離構造は、絶縁膜内に埋め込まれた導電膜によ
り下層の半導体層に所定電位を印加して素子分離を行う
ものであり、第1の素子分離構造が形成された場合と異
なり、フィールドシールド素子分離構造が形成された素
子領域は、各素子活性領域が絶縁膜により構造的に分離
されているわけではない。従って、トリプルウェル構造
を形成しなくとも、他の素子領域に影響を及ぼすことな
くこの素子領域の半導体層全体に基板バイアスを容易に
印加することが可能となる。
【0040】換言すれば、特定の素子領域に対して、そ
の全体に所定の基板バイアスを印加させたい場合に、半
導体基板としてSOI構造の基板を用い、当該素子領域
を囲むようにSOI基板から下層の絶縁層に達するよう
に素子分離構造を形成し、当該素子領域形成されるSO
I基板の部位を周囲の素子領域から構造的に絶縁すると
ともに、当該素子領域に各素子活性領域を形成するため
の素子分離構造として前記絶縁層に何等構造的な影響を
与えないフィールドシールド素子分離構造を形成する。
このように半導体装置を構成すれば、トリプルウェル構
造を形成しなくとも、他の素子領域に影響を及ぼすこと
なくこの素子領域の半導体層全体に基板バイアスを容易
に印加することが可能となる。
【0041】本発明においては、例えばDRAMメモリ
セル領域のように比較的広い領域に同一導電型のMOS
トランジスタだけが存在する領域をフィールドシールド
素子分離構造で素子分離し、DRAMの周辺回路領域の
ようにCMOS回路が形成された領域をフィールド絶縁
膜で素子分離するのが効果的である。
【0042】本発明においては、選択酸化によるフィー
ルド酸化膜を用いた素子分離構造を有する領域と、シー
ルドゲート電極を用いた素子分離構造を有する領域とを
形成しているので、夫々の素子分離構造が適している領
域にこれらの素子分離構造を適用することができる。
【0043】しかも、第1の領域に選択酸化でフィール
ド酸化膜を形成する際に、第1の絶縁膜と酸化防止膜と
の間にバッファ層として多結晶シリコン膜を介在させて
いるので、シリコン基板の表面に沿う方向へのフィール
ド酸化膜の成長が抑制されて、フィールド酸化膜にバー
ズビークが発生するのを抑制できる。
【0044】さらに、フィールド酸化膜を形成する際に
バッファ層として用いた多結晶シリコン膜を加工してシ
ールドゲート電極を形成しているので、シールドゲート
電極を形成するために新たな多結晶シリコン膜を形成す
る必要がなく、製造工程数を少なくすることができる。
【0045】本発明においては、フィールド酸化膜で素
子分離される領域に形成される第1のゲート電極とシー
ルドゲート電極とを同じ導電膜で形成するので、導電膜
の形成工程を減少させるこができるとともに、第1のゲ
ート電極とシールドゲート電極とを同じゲート絶縁膜上
に形成するので、ゲート絶縁膜の形成工程も減少させる
ことができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの好まし
い実施形態について図面を参照して説明する。
【0047】(第1の実施形態)最初に、本発明の第1
の実施形態による、半導体メモリであるDRAMを、そ
の模式的な断面図である図1〜図3に基づいて説明す
る。図1は、DRAMの各素子領域を素子分離構造と共
に示す概略平面図であり、図2(a)はDRAMのメモ
リセル領域の様子を示す概略平面図、図2(b)はDR
AMの周辺回路領域(ロジック領域)の様子を示す概略
平面図、図3は図2(a)中の破線A−Bに沿った断面
と図2(b)中の破線B−Cに沿った断面とをBの位置
で結合させた概略断面図である。
【0048】第1の実施形態のDRAMは、単結晶シリ
コン半導体基板部21の上に埋め込み酸化膜22を介し
て単結晶シリコン半導体層23が設けられたSOI構造
基板1上に形成されている。このSOI構造基板1は、
いわゆる貼り合わせ基板で良く、単結晶シリコン半導体
基板部21の表面に熱酸化処理を施して埋め込み酸化膜
22を30nm程度の膜厚に形成し、この埋め込み酸化
膜22の上に単結晶シリコン半導体基板を貼り合わせ、
この単結晶半導体基板の全面を研磨又はエッチングして
膜厚を例えば50nm程度に調整して単結晶シリコン半
導体層23を形成する。なお、いわゆるSIMOXによ
り、単結晶シリコン半導体基板内に埋め込み酸化膜が形
成されてなるSOI構造基板を用いても良い。
【0049】このDRAMは、図1に示すように、SO
I構造基板1上において、各素子領域11,12,13
及び14がいわゆるLOCOS法により形成されたフィ
ールド酸化膜2により区画されている。ここで、フィー
ルド酸化膜2が図3に示すように埋め込み酸化膜22に
達するように単結晶シリコン半導体層23に形成されて
おり、そのため各素子領域11〜14はそれぞれ完全に
絶縁されて電気的に独立している。
【0050】ここで、素子領域11,12及び素子領域
13,14が一単位の素子とされており、素子領域1
1,13がメモリセル領域であり、素子領域12,14
が当該メモリセル領域の周辺回路領域とされている。周
辺回路領域である素子領域12,14内においては、そ
れぞれ素子領域11〜14の素子分離と同様に素子分離
領域にLOCOS法により埋め込み酸化膜22に達する
フィールド酸化膜3が形成されており、各々に周辺回路
が存する複数の素子活性領域4が区画されている。素子
領域12,14において、例えばCMOSインバータが
構成される場合には、一対の素子活性領域4にpMOS
トランジスタとnMOSトランジスタを形成する必要が
あるため、pMOSトランジスタが形成される一方の素
子活性領域4にはその単結晶シリコン半導体層23にn
型不純物を比較的低濃度にイオン注入し、nMOSトラ
ンジスタが形成される他方の素子活性領域4にはその単
結晶シリコン半導体層23にp型不純物を比較的低濃度
にイオン注入する必要がある。
【0051】一方、メモリセル領域である素子領域1
1,13内においては、それぞれ素子分離領域にフィー
ルドシールド素子分離構造6が形成されており、各々に
メモリセルが存する複数の素子活性領域5が区画されて
いる。素子領域11,13には例えばその単結晶シリコ
ン半導体層23にp型不純物が比較的低濃度にイオン注
入される。
【0052】このフィールドシールド素子分離構造6
は、図3に示すように、フィールドシールドゲート絶縁
膜24上に多結晶シリコン膜からなるフィールドシール
ド電極25及びそのキャップ絶縁膜26がパターン形成
され、これらフィールドシールドゲート絶縁膜24、フ
ィールドシールド電極25及びキャップ絶縁膜26の側
面を覆うようにサイドウォール27が形成されて構成さ
れている。即ち、フィールドシールド素子分離構造6
は、いわば導電膜であるフィールドシールド電極25が
絶縁膜内に埋め込まれてなるものであり、このフィール
ドシールド電極25に所定電位の電圧を印加することに
より下層の単結晶シリコン半導体層23が電気的に固定
されて素子分離がなされる。このように、フィールドシ
ールド素子分離構造6は、フィールド酸化膜2,3と異
なり、単結晶シリコン半導体層23が絶縁物により分断
されることなく、当該単結晶シリコン半導体層23の上
層に形成されることになる。
【0053】素子活性領域5には、それぞれアクセスト
ランジスタ及びメモリキャパシタが形成され、これらに
よって一単位のメモリセルが構成される。アクセストラ
ンジスタは、例えばp型不純物が低濃度にイオン注入さ
れた単結晶シリコン半導体層23上に形成されたゲート
電極構造28と、当該ゲート電極構造28の両側単結晶
シリコン半導体層23内にリン(P)等のn型不純物が
イオン注入されてソース/ドレインとして機能する一対
の不純物拡散層31とを有して構成されており、メモリ
キャパシタは、一対の不純物拡散層31の一方と接続さ
れてなるストレージノード電極32と、当該ストレージ
ノード電極32上に誘電体膜33を介して形成されてな
るセルプレート電極34とを有して構成されている。
【0054】ゲート電極構造28は、単結晶シリコン半
導体層23上に熱酸化により形成されたゲート絶縁膜4
1上にゲート電極42及びそのキャップ絶縁膜43が帯
状にパターン形成され、これらゲート絶縁膜41、ゲー
ト電極42及びキャップ絶縁膜43の側面を覆うように
サイドウォール44が形成されて構成されている。スト
レージノード電極32は、ここでは図3に示すようにゲ
ート電極構造28上からフィールドシールド素子分離構
造6上に跨がるようにパターン形成されており、このス
トレージノード電極32の表面を覆うように、例えばシ
リコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の3層
構造とされてなる誘電体膜(ONO膜)33が形成さ
れ、更にこの誘電体膜33を覆うようにセルプレート電
極34がパターン形成されており、ストレージノード電
極32とこのセルプレート電極34が容量結合すること
になる。
【0055】素子活性領域4には、メモリセルの周辺回
路として、例えばCMOSインバータが形成される。図
3においては、1つのMOSトランジスタのみを示す。
このMOSトランジスタは、メモリセルのアクセストラ
ンジスタと同様の構造を有している。即ち、n型或いは
p型不純物が低濃度にイオン注入された単結晶シリコン
半導体層23上にゲート絶縁膜45を介してゲート電極
46及びキャップ絶縁膜47がパターン形成され、これ
らの側面を覆うようにサイドウォール48が形成されて
ゲート電極構造29が構成されており、このゲート電極
構造29の両側の単結晶シリコン半導体層23内に、当
該単結晶シリコン半導体層23がp型(p- 型)とされ
ていればn型不純物、n型(n- 型)とされていればp
型不純物がイオン注入されてソース/ドレインとして機
能する一対の不純物拡散層51が形成されて構成されて
いる。このMOSトランジスタは、各々がフィールド酸
化膜3で完全に素子分離されているため、いわゆるメサ
型のトランジスタに等しい。なお、ここで例示したMO
Sトランジスタが例えばnMOSトランジスタであれ
ば、隣接する素子活性領域4にはpMOSトランジスタ
が形成され、pMOSトランジスタであればnMOSト
ランジスタが形成される。
【0056】そして、素子領域11〜14上を含む単結
晶シリコン半導体層23の全面にシリコン酸化膜からな
る層間絶縁膜53が堆積形成されており、この層間絶縁
膜53には、各素子活性領域5にコンタクト孔54が、
各素子活性領域4にコンタクト孔55,56がそれぞれ
形成されており、素子領域11,13の外周部位にコン
タクト孔57が、素子領域12,14の外周部位にコン
タクト孔58がそれぞれ形成されている。
【0057】コンタクト孔54は、各メモリセルにおい
て、アクセストランジスタの一対の不純物拡散層31の
他方の表面の一部を露出させるように形成されており、
このコンタクト孔54をアルミニウム等の合金属膜で充
填して層間絶縁膜53上に延在するようにビット線61
が形成されている。また、コンタクト孔55,56は、
各周辺回路領域において、それぞれ一対の不純物拡散層
51の表面の一部を露出させるように形成されており、
これらコンタクト孔55,56をアルミニウム等の合金
属膜で充填して層間絶縁膜53上に延在するように各配
線層62,63がそれぞれ形成されている。
【0058】コンタクト孔57は、素子領域11,13
の外周部位において、単結晶シリコン半導体層23に形
成されたp型不純物層64の表面の一部を露出させるよ
うに形成されており、このコンタクト孔57をアルミニ
ウム等の合金属膜で充填して層間絶縁膜53上に延在す
るように配線層65が形成されている。なお、単結晶シ
リコン半導体層23がp型導電型のときにp型不純物層
64が形成され、単結晶シリコン半導体層23がn型導
電型であればp型不純物層64の代わりにn型不純物層
が形成されることになる。
【0059】ここで、素子領域11,13においては、
各素子活性領域5を画定する素子分離構造として既述し
た如くフィールドシールド素子分離構造6が形成されて
いるため、素子領域11(13)の単結晶シリコン半導
体層23は絶縁物で分断され周囲から電気的に独立した
部位を有しない。従って、配線層65に例えば−2.0
Vの基板電位(基板バイアス)を供給することにより、
p型不純物層64を通じて素子領域11(13)の単結
晶シリコン半導体層23の全体、即ち各素子活性領域5
に一斉に当該基板バイアスが印加される。このとき、基
板バイアスは素子領域11(13)のみに印加され、素
子領域12(14)には影響がないため、周辺回路領域
である素子領域12(14)の各MOSトランジスタの
しきい値が基板バイアス効果を受けるおそれがない。従
って、MOSトランジスタの駆動電流を良好に保った状
態として高速動作化が可能となる。
【0060】コンタクト孔58は、素子領域12,14
の外周部位において、単結晶シリコン半導体層23に形
成されたp型不純物層66の表面の一部を露出させるよ
うに形成されており、このコンタクト孔58をアルミニ
ウム等の合金属膜で充填して層間絶縁膜53上に延在す
るように配線層67が形成されている。なお、単結晶シ
リコン半導体層23がp型導電型のときにp型不純物層
66が形成され、単結晶シリコン半導体層23がn型導
電型であればp型不純物層66の代わりにn型不純物層
が形成されることになる。
【0061】ここで、素子領域12,14においては、
素子領域11,13と異なり、各素子活性領域4を画定
する素子分離構造として既述した如くフィールド酸化膜
3が形成されているため、素子領域12(14)の単結
晶シリコン半導体層23は絶縁物で分断され周囲から電
気的に独立した部位を有する。従って、配線層67に基
板バイアスを供給しても、素子領域12(14)の単結
晶シリコン半導体層23の全体に一斉に当該基板バイア
スを印加することはできない。そのためコンタクト孔5
8(及び配線層67)は省略することも可能であるが、
ガードリング効果を持たせるために形成すれば、当該素
子領域12(14)と他の素子領域との電気的絶縁性が
一層高まることになる。
【0062】次に、上述の構成を有する第1の実施形態
のDRAMの製造方法について説明する。図4〜図8
は、この製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【0063】先ず、図4に示すように、単結晶シリコン
半導体基板部21の表面に熱酸化処理を施して埋め込み
酸化膜22を30nm程度の膜厚に形成し、この埋め込
み酸化膜22の上に単結晶シリコン半導体基板を貼り合
わせ、この単結晶半導体基板の全面を研磨又はエッチン
グして膜厚を例えば50nm程度に調整して単結晶シリ
コン半導体層23を形成し、SOI構造基板1を完成さ
せる。
【0064】続いて、単結晶シリコン半導体層23にい
わゆるLOCOS法により当該単結晶シリコン半導体層
23の下層の埋め込み酸化膜22に達するようにフィー
ルド酸化膜2,3を形成する。ここで、フィールド酸化
膜2が各素子領域11〜14を区画するものであって
(図1参照)、素子領域11,13が後にメモリセル領
域となり、素子領域12,14が後に当該メモリセル領
域の周辺回路領域となる。一方、フィールド酸化膜3が
周辺回路領域となる素子領域12,14内に複数の素子
活性領域4を区画する。即ち、フィールド酸化膜2,3
を形成することにより、フィールド酸化膜2と埋め込み
酸化膜22とが連接され各々絶縁されて電気的に独立す
る素子領域11〜14が形成されるとともに、素子領域
12,14内においてフィールド酸化膜3と埋め込み酸
化膜22とが連接され各々絶縁されて電気的に独立する
素子活性領域4が形成されることになる。
【0065】ここで、上述した貼り合わせ法によりSO
I構造基板1を形成する代わりに、単結晶半導体基板に
フィールド酸化膜2,3を形成した後に、例えば特開平
7−201773号公報に開示されているように、いわ
ゆるSIMOXにより酸素イオンを注入し、フィールド
酸化膜2,3と連接するように埋め込み絶縁層22を形
成してSOI構造基板1を完成させても良い。
【0066】続いて、素子領域11,13の単結晶シリ
コン半導体層23にp型不純物を比較的低濃度にイオン
注入し、p型の半導体層とする。また、素子領域12,
14において、例えばCMOSインバータを構成する場
合には、一対の素子活性領域4にpMOSトランジスタ
とnMOSトランジスタを形成する必要があるため、p
MOSトランジスタが形成される一方の素子活性領域4
にはその単結晶シリコン半導体層23にn型不純物を比
較的低濃度にイオン注入し、nMOSトランジスタが形
成される他方の素子活性領域4にはその単結晶シリコン
半導体層23にp型不純物を比較的低濃度にイオン注入
する必要がある。
【0067】続いて、図5に示すように、メモリセル領
域となる素子領域11,13内の素子分離領域にフィー
ルドシールド素子分離構造6を形成することにより、こ
のフィールドシールド素子分離構造6により区画された
複数の素子活性領域5を素子領域11,13内に形成す
る。即ち、先ず素子領域11,13の単結晶シリコン半
導体層23の表面を熱酸化して、フィールドシールドゲ
ート絶縁膜24を形成した後に、多結晶シリコン膜及び
シリコン酸化膜を順次CVD法により形成し、素子領域
11,13内の素子分離領域のみに残るようにフィール
ドシールドゲート絶縁膜24、多結晶シリコン膜及びシ
リコン酸化膜をパターニングし、フィールドシールド電
極25及びそのキャップ絶縁膜26をパターン形成す
る。次いで、フィールドシールドゲート絶縁膜24、フ
ィールドシールド電極25及びキャップ絶縁膜26を覆
うようにシリコン酸化膜をCVD法により形成し、この
シリコン酸化膜の全面を異方性ドライエッチングして、
フィールドシールドゲート絶縁膜24、フィールドシー
ルド電極25及びキャップ絶縁膜26の側面のみにシリ
コン酸化膜を残してサイドウォール27を形成する。こ
れらの一連の工程により、絶縁膜(フィールドシールド
ゲート絶縁膜24、キャップ絶縁膜26及びサイドウォ
ール27)内にフィールドシールド電極25が埋め込ま
れてなるフィールドシールド素子分離構造6が完成す
る。このフィールドシールド素子分離構造6は、フィー
ルド酸化膜2,3と異なり、単結晶シリコン半導体層2
3が絶縁物により分断されることなく、当該単結晶シリ
コン半導体層23の上に形成されることになる。
【0068】続いて、図6に示すように、素子活性領域
4,5の単結晶シリコン半導体層23の表面を熱酸化し
て、素子活性領域4にはゲート絶縁膜45を、素子活性
領域5にはゲート絶縁膜41を形成する。次に、素子活
性領域4,5の全面にCVD法により多結晶シリコン膜
及びシリコン酸化膜を形成し、ゲート絶縁膜41,4
5、多結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜をパターニン
グして、素子活性領域4にはゲート電極46及びキャッ
プ絶縁膜47を、素子活性領域5にはゲート電極42及
びキャップ絶縁膜43を形成する。そして、ゲート絶縁
膜41,45、ゲート電極42,46及びキャップ絶縁
膜43,47を覆うようにCVD法によりシリコン酸化
膜を形成し、このシリコン酸化膜の全面を異方性ドライ
エッチングして、ゲート絶縁膜41,45、ゲート電極
42,46及びキャップ絶縁膜43,47の側面のみに
シリコン酸化膜を残して、素子活性領域4にはサイドウ
ォール48を、素子活性領域5にはサイドウォール44
をそれぞれ形成する。このとき、素子活性領域4にはゲ
ート電極構造29が、素子活性領域5にはゲート電極構
造28がそれぞれ形成される。ここで、ゲート電極構造
28がメモリセルのアクセストランジスタの構成要素と
なり、ゲート電極構造29がメモリセルの周辺回路のM
OSトランジスタの構成要素となる。
【0069】しかる後、ゲート電極構造28,29をマ
スクとして、当該ゲート電極構造28,29の両側の単
結晶シリコン半導体層23の表面領域にイオン注入を施
す。具体的には、素子領域12,14内のフィールド酸
化膜3で囲まれた各素子活性領域4には、その単結晶シ
リコン半導体層23がp型(p- 型)とされていればn
型不純物、n型(n- 型)とされていればp型不純物を
イオン注入し、素子領域11,13内のフィールドシー
ルド素子分離構造6で囲まれた各素子活性領域5には、
リン(P)等のn型不純物をイオン注入して、素子活性
領域4には一対の不純物拡散層51を、素子活性領域5
には一対の不純物拡散層31をそれぞれ形成する。更
に、素子領域11,13において、例えばフィールド酸
化膜3とフィールドシールド素子分離構造6との境界部
位に存する単結晶シリコン半導体層23の表面領域にp
型不純物を比較的高濃度にイオン注入してp型不純物層
64を形成する。一方、素子領域12,14において、
例えばフィールド酸化膜2とフィールド酸化膜3との境
界部位に存する単結晶シリコン半導体層23の表面領域
に、その部位の単結晶シリコン半導体層23がp型とさ
れている場合にはp型不純物を比較的高濃度にイオン注
入してp型不純物層66を形成する。ここで、単結晶シ
リコン半導体層23がn型とされている場合にはn型不
純物を比較的高濃度にイオン注入することになる。
【0070】続いて、図7に示すように、素子領域1
1,13の各素子活性領域5において、一対の不純物拡
散層31の一方と接続されるように多結晶シリコン膜か
らなるストレージノード電極32をパターン形成した
後、このストレージノード電極32を覆うONO膜から
なる誘電体膜33及び多結晶シリコン膜からなるセルプ
レート電極34をパターン形成し、誘電体膜33を介し
てストレージノード電極32とセルプレート電極34と
が容量結合するメモリキャパシタを完成させる。
【0071】続いて、図8に示すように、素子領域11
〜14上を含む全面にシリコン酸化膜を形成し、表面に
例えば化学機械研磨(CMP)を施して平坦化し、層間
絶縁膜53を形成する。次に、この層間絶縁膜53にコ
ンタクト孔54〜58を開孔形成する。具体的に、素子
領域11,13の各素子活性領域5には一対の不純物拡
散層31の他方の表面の一部を露出させるようにコンタ
クト孔54を形成し、素子領域11,13の外周部位に
はp型不純物層64の表面の一部を露出させるようにコ
ンタクト孔57を形成する。また、素子領域12,14
の各素子活性領域4には一対の不純物拡散層51の表面
の一部をそれぞれ露出させるようにコンタクト孔55,
56を形成し、素子領域12,14の外周部位にはp型
不純物層66の表面の一部を露出させるようにコンタク
ト孔58を形成する。
【0072】そして、図3のように、コンタクト孔54
〜58を埋め込むように層間絶縁膜53上に導電膜、例
えばアルミニウム等の合金属膜を堆積させ、このアルミ
ニウム合金膜をパターニングして、コンタクト孔54を
通じて一対の不純物拡散層31の他方と導通するビット
線61と、コンタクト孔57を通じてp型不純物層64
と導通する配線層65と、コンタクト孔55,56を通
じてそれぞれ不純物拡散層51と導通する配線層62,
63と、コンタクト孔58を通じてp型不純物層66と
導通する配線層67とをパターン形成する。
【0073】しかる後、更なる層間絶縁膜やヴィア孔等
の形成を経て、素子領域11,13の素子活性領域5に
はそれぞれメモリセルが構成され、素子領域12,14
の素子活性領域4にはそれぞれメモリセルの周辺回路
(例えばCMOSインバータ)が構成されてなるDRA
Mが完成する。
【0074】以上説明したように、第1の実施形態のD
RAMにおいては、半導体基板としてSOI構造のもの
を用い、単結晶シリコン半導体層23下の埋め込み酸化
膜22に達するようにLOCOS法によるフィールド酸
化膜2を形成して各素子領域11〜14を画定する。こ
のとき、埋め込み酸化膜22とフィールド酸化膜2が接
続されて各素子領域間11〜14が完全に絶縁されるこ
とになる。ここで、各素子領域11〜14のうち、基板
バイアスの印加を必要としない(ガードリング部を形成
することはあり得る)素子領域(周辺回路領域)12,
14には、当該素子領域12,14の素子分離領域にも
フィールド酸化膜3を形成して、複数の素子活性領域4
を区画する。それに対して、基板バイアスを印加させた
い素子領域(メモリセル領域)11,13には、当該素
子領域11、13の単結晶シリコン半導体層23上にお
ける素子分離領域にフィールドシールド素子分離構造6
を形成して、複数の素子活性領域5を区画する。このフ
ィールドシールド素子分離構造6は、絶縁膜内に埋め込
まれたフィールドシールド電極25により下層の単結晶
シリコン半導体層23に所定の基板バイアスを印加して
素子分離を行うものであり、フィールド酸化膜3が形成
された場合と異なり、フィールドシールド素子分離構造
6が形成された素子領域11,13は、各素子活性領域
5が絶縁膜により構造的に分離されているわけではな
い。従って、従来のようにトリプルウェル構造を形成し
なくとも、素子領域12,14に影響を及ぼすことなく
この素子領域11,13の単結晶シリコン半導体層23
の全体に基板バイアスを容易に印加することが可能とな
る。
【0075】従って、第1の実施形態のDRAMによれ
ば、半導体基板として所謂SOI基板を用い、DRAM
の高集積化や動作速度の向上を図り、しかも基板バイア
スの印加を容易ならしめ、メモリセルの周辺回路の高速
化を促進して更なる信頼性の向上を実現することが可能
となる。
【0076】(変形例)ここで、第1の実施形態のDR
AMの変形例について説明する。この変形例のDRAM
は、第1の実施形態の場合とほぼ同様の構成を有する
が、素子分離構造が異なる点で相違する。DRAMの各
素子領域の様子は図1と同様であり、図9(a)はDR
AMのメモリセル領域の様子を示す概略平面図、図9
(b)はDRAMの周辺回路領域の様子を示す概略平面
図、図10は図9(a)中の破線A−Bに沿った断面と
図9(b)中の破線B−Cに沿った断面とをBの位置で
結合させた概略断面図である。なお、第1の実施形態の
DRAMに対応する構成部材等については同符号を記し
て説明を省略する。
【0077】この変形例のDRAMは、第1の実施形態
と同様に、単結晶シリコン半導体基板部21の上に埋め
込み酸化膜22を介して単結晶シリコン半導体層23が
設けられたSOI構造基板1上に形成されたものである
が、素子領域11〜14がトレンチ型素子分離構造71
により素子分離されており、更に素子分離構造12,1
4内でトレンチ型素子分離構造72により各素子活性領
域4が区画されている。
【0078】トレンチ型素子分離構造71,72は、図
10に示すように、埋め込み酸化膜22に達する深さと
なるように単結晶シリコン半導体層23の素子分離領域
に溝73が形成され、この溝73内に絶縁膜、ここでは
シリコン酸化膜74が充填されてなるものである。
【0079】この変形例のDRAMを製造するに際して
は、いわば当該DRAMが第1の実施形態のDRAMの
フィールド酸化膜2,3がトレンチ型素子分離構造7
1,72に置き変わった構成を有することから、これら
の素子分離構造の形成工程が第1の実施形態との主な相
違点となる。
【0080】即ち、この変形例のDRAMを製造するに
は、先ず図11に示すように、第1の実施形態と同様に
SOI構造基板1を形成した後、このSOI構造基板1
の単結晶シリコン半導体層23上に下地となる熱酸化膜
81を介してシリコン窒化膜82を形成する。次に、素
子領域11〜14をそれぞれ区画するための素子分離領
域及び素子領域12,14内に各素子活性領域4を画定
するための素子分離領域上が開口されるように、シリコ
ン窒化膜82及び熱酸化膜81をパターニングする。引
き続き、単結晶シリコン半導体層23を異方性エッチン
グして、下層の埋め込み絶縁層22に達する深さの溝7
3を形成する。
【0081】続いて、図12に示すように、溝73内を
埋め込むようにシリコン窒化膜82上にシリコン酸化膜
74を堆積させ、シリコン窒化膜82をストッパーとし
てシリコン酸化膜74に化学機械研磨(CMP)を施
し、溝73内がシリコン酸化膜74で充填された構造の
トレンチ型素子分離構造71,72を形成する。その
後、残ったシリコン窒化膜82及び熱酸化膜81を除去
する。これらトレンチ型素子分離構造71,72を形成
するときに、シリコン酸化膜74のエッジ部に電界集中
が発生するのを防止することを主な目的として、熱酸化
膜81とシリコン窒化膜82との間に多結晶シリコン膜
を形成するようにして良い。
【0082】しかる後、第1の実施形態の図6以降とほ
ぼ同様の各工程を経て、DRAMを完成させる。
【0083】この変形例のDRAMにおいても、第1の
実施形態の場合と同様に、半導体基板としてSOI構造
のものを用い、単結晶シリコン半導体層23下の埋め込
み酸化膜22に達するようにLOCOS法によるフィー
ルド酸化膜2を形成して各素子領域11〜14を画定す
る。このとき、埋め込み酸化膜22とフィールド酸化膜
造2が接続されて各素子領域間11〜14が完全に絶縁
されることになる。ここで、各素子領域11〜14のう
ち、基板バイアスの印加を必要としない(ガードリング
部を形成することはあり得る)素子領域(周辺回路領
域)12,14には、当該素子領域12,14の素子分
離領域にもフィールド酸化膜3を形成して、複数の素子
活性領域4を区画する。それに対して、基板バイアスを
印加させたい素子領域(メモリセル領域)11,13に
は、当該素子領域11、13の単結晶シリコン半導体層
23上における素子分離領域にフィールドシールド素子
分離構造6を形成して、複数の素子活性領域5を区画す
る。このフィールドシールド素子分離構造6は、絶縁膜
内に埋め込まれたフィールドシールド電極25により下
層の単結晶シリコン半導体層23に所定の基板バイアス
を印加して素子分離を行うものであり、トレンチ型素子
分離構造72が形成された場合と異なり、フィールドシ
ールド素子分離構造6が形成された素子領域11,13
は、各素子活性領域5が絶縁膜により構造的に分離され
ているわけではない。従って、従来のようにトリプルウ
ェル構造を形成しなくとも、素子領域12,14に影響
を及ぼすことなくこの素子領域11,13の単結晶シリ
コン半導体層23の全体に基板バイアスを容易に印加す
ることが可能となる。
【0084】従って、第1の実施形態の変形例のDRA
Mによれば、半導体基板として所謂SOI基板を用い、
DRAMの高集積化や動作速度の向上を図り、しかも基
板バイアスの印加を容易ならしめ、メモリセルの周辺回
路の高速化を促進して更なる信頼性の向上を実現するこ
とが可能となる。
【0085】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。この第2の実施形態におい
ては、半導体装置としてロジック回路を例示する。図1
3は、ロジック回路の各素子領域を素子分離構造と共に
示す概略平面図であり、図14(a)は一方の回路領域
の様子を示す概略平面図、図14(b)は他方の回路領
域の様子を示す概略平面図、図15は図14(a)中の
破線A−Bに沿った断面と図14(b)中の破線B−C
に沿った断面とをBの位置で結合させた概略断面図であ
る。
【0086】第2の実施形態のロジック回路は、単結晶
シリコン半導体基板部121の上に埋め込み酸化膜12
2を介して単結晶シリコン半導体層123が設けられた
SOI構造基板101上に形成されている。このSOI
構造基板101は、いわゆる貼り合わせ基板で良く、単
結晶シリコン半導体基板部121の表面に熱酸化処理を
施して埋め込み酸化膜122を30nm程度の膜厚に形
成し、この埋め込み酸化膜122の上に単結晶シリコン
半導体基板を貼り合わせ、この単結晶半導体基板の全面
を研磨又はエッチングして膜厚を例えば50nm程度に
調整して単結晶シリコン半導体層123を形成する。な
お、いわゆるSIMOXにより、単結晶シリコン半導体
基板内に埋め込み酸化膜が形成されてなるSOI構造基
板を用いても良い。
【0087】このロジック回路は、図13に示すよう
に、SOI構造基板101上において、各素子領域11
1,112,113及び114がいわゆるLOCOS法
により形成されたフィールド酸化膜102により区画さ
れている。ここで、フィールド酸化膜102が図15に
示すように埋め込み酸化膜122に達するように単結晶
シリコン半導体層123に形成されており、そのため各
素子領域111〜114はそれぞれ絶縁されて電気的に
独立している。
【0088】ここで、素子領域111,112及び素子
領域113,114が一単位の素子とされており、素子
領域111,113が低速動作の複数のMOSトランジ
スタの形成領域とされ、素子領域112,114が高速
動作の複数のMOSトランジスタの形成領域とされてい
る。
【0089】素子領域112,114内においては、そ
れぞれ素子領域111〜114の素子分離と同様に素子
分離領域にLOCOS法により埋め込み酸化膜122に
達するフィールド酸化膜103が形成されており、各々
に周辺回路が存する複数の素子活性領域104が区画さ
れている。ここで、MOSトランジスタとしてCMOS
インバータを構成する場合には、素子領域112,11
4においては、一対の素子活性領域104にpMOSト
ランジスタとnMOSトランジスタを形成する必要があ
るため、pMOSトランジスタが形成される一方の素子
活性領域104にはその単結晶シリコン半導体層123
にn型不純物を比較的低濃度にイオン注入し、nMOS
トランジスタが形成される他方の素子活性領域104に
はその単結晶シリコン半導体層123にp型不純物を比
較的低濃度にイオン注入する必要がある。
【0090】一方、素子領域111,113内において
は、それぞれ素子分離領域にフィールドシールド素子分
離構造106が形成されており、各々にメモリセルが存
する複数の素子活性領域105が区画されている。ここ
で、素子活性領域105にpMOSトランジスタが形成
される場合には、素子活性領域105の単結晶シリコン
半導体層123にn型不純物を比較的低濃度にイオン注
入し、nMOSトランジスタが形成される場合には、素
子活性領域105の単結晶シリコン半導体層123にp
型不純物を比較的低濃度にイオン注入する必要がある。
【0091】フィールドシールド素子分離構造106
は、図15に示すように、フィールドシールドゲート絶
縁膜124上に多結晶シリコン膜からなるフィールドシ
ールド電極125及びそのキャップ絶縁膜126がパタ
ーン形成され、これらフィールドシールドゲート絶縁膜
124、フィールドシールド電極125及びキャップ絶
縁膜126の側面を覆うようにサイドウォール127が
形成されて構成されている。即ち、フィールドシールド
素子分離構造106は、導電膜であるフィールドシール
ド電極125が絶縁膜内に埋め込まれてなるものであ
り、このフィールドシールド電極125に所定電位の電
圧を印加することにより下層の単結晶シリコン半導体層
123が電気的に固定されて素子分離がなされる。この
ように、フィールドシールド素子分離構造106は、フ
ィールド酸化膜102,103と異なり、単結晶シリコ
ン半導体層123が絶縁物により分断されることなく、
当該単結晶シリコン半導体層123の上層に形成される
ことになる。
【0092】素子活性領域105には、それぞれMOS
トランジスタが形成される。これらのMOSトランジス
タは、全てpMOSトランジスタであるか、或いは全て
nMOSトランジスタとされている。図15において
は、素子活性領域105にそれぞれ1つのMOSトラン
ジスタのみを示す。これらのMOSトランジスタは、n
型或いはp型不純物が低濃度にイオン注入された単結晶
シリコン半導体層123上にゲート絶縁膜141上にゲ
ート電極142及びキャップ絶縁膜143がパターン形
成され、これらの側面を覆うようにサイドウォール14
4が形成されてゲート電極構造128が構成されてお
り、このゲート電極構造128の両側の単結晶シリコン
半導体層123内に、当該単結晶シリコン半導体層12
3がp型(p- 型)とされていればn型不純物、n型と
されていればp型不純物がイオン注入されて形成された
ソース/ドレインとして機能する一対の不純物拡散層1
31が形成されて構成されている。
【0093】素子活性領域104にも、それぞれMOS
トランジスタが形成される。図15においては、素子活
性領域104にそれぞれ1つのMOSトランジスタのみ
を示す。これらのMOSトランジスタは、n型或いはp
型不純物が低濃度にイオン注入された単結晶シリコン半
導体層123上にゲート絶縁膜145上にゲート電極1
46及びキャップ絶縁膜147がパターン形成され、こ
れらの側面を覆うようにサイドウォール148が形成さ
れてゲート電極構造129が構成されており、このゲー
ト電極構造129の両側の単結晶シリコン半導体層12
3内に、当該単結晶シリコン半導体層123がp型(p
- 型)とされていればn型不純物、n型とされていれば
p型不純物がイオン注入されて形成されたソース/ドレ
インとして機能する一対の不純物拡散層151が形成さ
れて構成されている。なお、ここで例示したMOSトラ
ンジスタが例えばnMOSトランジスタであれば、隣接
する素子活性領域104にはpMOSトランジスタが形
成され、pMOSトランジスタであればnMOSトラン
ジスタが形成される。素子領域112,114におい
て、MOSトランジスタは、各々がフィールド酸化膜1
03で完全に素子分離されているため、いわゆるメサ型
のトランジスタに等しい。
【0094】そして、素子領域111〜114上を含む
単結晶シリコン半導体層123の全面にシリコン酸化膜
からなる層間絶縁膜132が堆積形成されており、この
層間絶縁膜132には、素子活性領域104にそれぞれ
コンタクト孔133,134が、素子活性領域105に
それぞれコンタクト孔135,136が、そして素子領
域111,113の外周部位にコンタクト孔137が、
素子領域112,114の外周部位にコンタクト孔13
8がそれぞれ形成されている。
【0095】コンタクト孔133,134は、素子活性
領域104において、それぞれ一対の不純物拡散層15
1の表面の一部を露出させるように形成されており、こ
れらコンタクト孔133,134をアルミニウム等の合
金属膜で充填して層間絶縁膜132上に延在するように
各配線層161,162がそれぞれ形成されている。同
様に、コンタクト孔135,136は、素子活性領域1
05において、それぞれ一対の不純物拡散層131の表
面の一部を露出させるように形成されており、これらコ
ンタクト孔135,136をアルミニウム等の合金属膜
で充填して層間絶縁膜132上に延在するように各配線
層163,164がそれぞれ形成されている。
【0096】コンタクト孔137は、素子領域111,
113の外周部位において、単結晶シリコン半導体層1
23に形成されたp型不純物層153の表面の一部を露
出させるように形成されており、このコンタクト孔13
7をアルミニウム等の合金属膜で充填して層間絶縁膜1
32上に延在するように配線層154が形成されてい
る。なお、素子領域111,113の単結晶シリコン半
導体層123がp型導電型のときにp型不純物層153
が形成され、単結晶シリコン半導体層123がn型導電
型であればp型不純物層153の代わりにn型不純物層
が形成されることになる。
【0097】ここで、素子領域111,113において
は、各素子活性領域105を画定する素子分離構造とし
て既述した如くフィールドシールド素子分離構造106
が形成されているため、素子領域111(113)の単
結晶シリコン半導体層123は絶縁物で分断され周囲か
ら電気的に独立した部位を有しない。従って、配線層1
54に例えば−1.5Vの基板電位(基板バイアス)を
供給することにより、p型不純物層153を通じて素子
領域111(113)の単結晶シリコン半導体層123
の全体、即ち各素子活性領域105に一斉に当該基板バ
イアスが印加される。従って、素子領域111(11
3)の回路に対しては、しきい値を他の素子領域の回路
と異なる値に設定でき、特に。待機待ちなどの消費電流
を下げることが可能となる。このとき、基板バイアスは
素子領域111(113)のみに印加され、素子領域1
12(114)には影響がないため、素子領域112
(114)の各MOSトランジスタのしきい値が基板バ
イアス効果を受けるおそれがない。従って、低消費電力
回路と通常の回路とを同時に形成できる。
【0098】コンタクト孔138は、素子領域112,
114の外周部位において、単結晶シリコン半導体層1
23に形成されたp型不純物層155の表面の一部を露
出させるように形成されており、このコンタクト孔13
8をアルミニウム等の合金属膜で充填して層間絶縁膜1
32上に延在するように配線層156が形成されてい
る。なお、単結晶シリコン半導体層123がp型導電型
のときにp型不純物層155が形成され、単結晶シリコ
ン半導体層123がn型導電型であればp型不純物層1
55の代わりにn型不純物層が形成されることになる。
【0099】ここで、素子領域112,114において
は、素子領域111,113と異なり、各素子活性領域
104を画定する素子分離構造として既述した如くフィ
ールド酸化膜103が形成されているため、素子領域1
12(114)の単結晶シリコン半導体層123は絶縁
物で分断され周囲から電気的に独立した部位を有する。
従って、配線層156に基板バイアスを供給しても、素
子領域112(114)の単結晶シリコン半導体層12
3の全体に一斉に当該基板バイアスを印加することはで
きない。そのためコンタクト孔136(及び配線層15
6)は省略することも可能であるが、ガードリング効果
を持たせるために形成すれば、当該素子領域112(1
14)と他の素子領域との電気的絶縁性が一層高まるこ
とになる。
【0100】次に、上述の構成を有する第2の実施形態
のロジック回路の製造方法について説明する。図16〜
図19は、この製造方法を工程順に示す概略断面図であ
る。
【0101】先ず、図16に示すように、単結晶シリコ
ン半導体基板部121の表面に熱酸化処理を施して埋め
込み酸化膜122を30nm程度の膜厚に形成し、この
埋め込み酸化膜122の上に単結晶シリコン半導体基板
を貼り合わせ、この単結晶半導体基板の全面を研磨又は
エッチングして膜厚を例えば50nm程度に調整して単
結晶シリコン半導体層123を形成し、SOI構造基板
101を完成させる。
【0102】続いて、単結晶シリコン半導体層123に
いわゆるLOCOS法により当該単結晶シリコン半導体
層123の下層の埋め込み酸化膜122に達するように
フィールド酸化膜102,103を形成する。ここで、
フィールド酸化膜102が各素子領域111〜114を
区画するものであって(図13参照)、素子領域11
1,113が後に低速動作の複数のMOSトランジスタ
の形成領域となり、素子領域112,114が後に高速
動作の複数のMOSトランジスタの形成領域となる。一
方、フィールド酸化膜103が素子領域112,114
内に複数の素子活性領域104を区画する。即ち、フィ
ールド酸化膜102,103を形成することにより、フ
ィールド酸化膜102と埋め込み酸化膜122とが連接
され各々絶縁されて電気的に独立する素子領域111〜
114が形成されるとともに、素子領域112,114
内においてフィールド酸化膜103と埋め込み酸化膜1
22とが連接され各々絶縁されて電気的に独立する素子
活性領域104が形成されることになる。
【0103】ここで、上述した貼り合わせ法によりSO
I構造基板101を形成する代わりに、単結晶半導体基
板にフィールド酸化膜102,103を形成した後に、
例えば特開平7−201773号公報に開示されている
ように、いわゆるSIMOXにより酸素イオンを注入
し、フィールド酸化膜102,103と連接するように
埋め込み絶縁層122を形成してSOI構造基板101
を完成させても良い。
【0104】ここで、素子領域112,114内におい
ては、それぞれ素子領域111〜114の素子分離と同
様に素子分離領域にLOCOS法により埋め込み酸化膜
122に達するフィールド酸化膜103が形成されてお
り、各々に周辺回路が存する複数の素子活性領域104
が区画されている。ここで、MOSトランジスタとして
CMOSインバータを構成する場合には、素子領域11
2,114においては、一対の素子活性領域104にp
MOSトランジスタとnMOSトランジスタを形成する
必要があるため、pMOSトランジスタが形成される一
方の素子活性領域104にはその単結晶シリコン半導体
層123にn型不純物を比較的低濃度にイオン注入し、
nMOSトランジスタが形成される他方の素子活性領域
104にはその単結晶シリコン半導体層123にp型不
純物を比較的低濃度にイオン注入する必要がある。
【0105】続いて、図17に示すように、低速動作の
素子領域となる素子領域111,113内の素子分離領
域にフィールドシールド素子分離構造106を形成する
ことにより、このフィールドシールド素子分離構造10
6により区画された複数の素子活性領域105を素子領
域111,113内に形成する。即ち、先ず素子領域1
11,113の単結晶シリコン半導体層23の表面を熱
酸化して、フィールドシールドゲート絶縁膜124を形
成した後に、多結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜を順
次CVD法により形成し、素子領域111,113内の
素子分離領域のみに残るようにフィールドシールドゲー
ト絶縁膜124、多結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜
をパターニングし、フィールドシールド電極125及び
そのキャップ絶縁膜126をパターン形成する。次い
で、フィールドシールドゲート絶縁膜124、フィール
ドシールド電極125及びキャップ絶縁膜126を覆う
ようにシリコン酸化膜をCVD法により形成し、このシ
リコン酸化膜の全面を異方性ドライエッチングして、フ
ィールドシールドゲート絶縁膜124、フィールドシー
ルド電極125及びキャップ絶縁膜126の側面のみに
シリコン酸化膜を残してサイドウォール127を形成す
る。これらの一連の工程により、絶縁膜(フィールドシ
ールドゲート絶縁膜124、キャップ絶縁膜126及び
サイドウォール127)内にフィールドシールド電極1
25が埋め込まれてなるフィールドシールド素子分離構
造106が完成する。このフィールドシールド素子分離
構造6は、フィールド酸化膜102,103と異なり、
単結晶シリコン半導体層123が絶縁物により分断され
ることなく、当該単結晶シリコン半導体層123の上層
に形成されることになる。
【0106】続いて、図18に示すように、素子活性領
域104,105の単結晶シリコン半導体層123の表
面を熱酸化して、素子活性領域104にはゲート絶縁膜
145を、素子活性領域105にはゲート絶縁膜141
を形成する。次に、素子活性領域104,105の全面
にCVD法により多結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜
を形成し、ゲート絶縁膜141,145、多結晶シリコ
ン膜及びシリコン酸化膜をパターニングして、素子活性
領域104にはゲート電極146及びキャップ絶縁膜1
47を、素子活性領域105にはゲート電極142及び
キャップ絶縁膜143を形成する。そして、ゲート絶縁
膜141,145、ゲート電極142,146及びキャ
ップ絶縁膜143,147を覆うようにCVD法により
シリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜の全面を
異方性ドライエッチングして、ゲート絶縁膜141,1
45、ゲート電極142,146及びキャップ絶縁膜1
43,147の側面のみにシリコン酸化膜を残して、素
子活性領域104にはサイドウォール148を、素子活
性領域105にはサイドウォール144をそれぞれ形成
する。このとき、素子活性領域104にはゲート電極構
造129が、素子活性領域105にはゲート電極構造1
28がそれぞれ形成される。ここで、ゲート電極構造1
28がメモリセルのアクセストランジスタとなり、ゲー
ト電極構造129がメモリセルの周辺回路のMOSトラ
ンジスタとなる。
【0107】しかる後、ゲート電極構造128,129
をマスクとして、当該ゲート電極構造128,129の
両側の単結晶シリコン半導体層123の表面領域にそれ
ぞれイオン注入を施す。具体的には、素子領域112,
114内のフィールド酸化膜103で囲まれた各素子活
性領域104には、その単結晶シリコン半導体層123
がp型(p- 型)とされていればn型不純物、n型(n
- 型)とされていればp型不純物をイオン注入し、素子
領域111,113内のフィールドシールド素子分離構
造106で囲まれた各素子活性領域105には、リン
(P)等のn型不純物をイオン注入して、素子活性領域
104には一対の不純物拡散層151を、素子活性領域
105には一対の不純物拡散層131をそれぞれ形成す
る。
【0108】更に、素子領域111,113において、
例えばフィールド酸化膜103とフィールドシールド素
子分離構造106との境界部位に存する単結晶シリコン
半導体層123の表面領域にp型不純物を比較的高濃度
にイオン注入してp型不純物層153を形成する。一
方、素子領域112,114において、例えばフィール
ド酸化膜102とフィールド酸化膜103との境界部位
に存する単結晶シリコン半導体層123の表面領域に、
その部位の単結晶シリコン半導体層123がp型とされ
ている場合にはp型不純物を比較的高濃度にイオン注入
してp型不純物層155を形成する。ここで、単結晶シ
リコン半導体層123がn型とされている場合にはn型
不純物を比較的高濃度にイオン注入することになる。
【0109】続いて、図19に示すように、素子領域1
11〜114上を含む全面にシリコン酸化膜を形成し、
表面に例えば化学機械研磨(CMP)を施して平坦化
し、層間絶縁膜132を形成する。次に、この層間絶縁
膜132にコンタクト孔133〜138を開孔形成す
る。具体的に、素子領域111,113の各素子活性領
域104には一対の不純物拡散層131の表面の一部を
それぞれ露出させるようにコンタクト孔133,134
を形成し、素子領域111,113の外周部位にはp型
不純物層153の表面の一部を露出させるようにコンタ
クト孔137を形成する。同様に、素子領域112,1
14の各素子活性領域104には一対の不純物拡散層1
51の表面の一部をそれぞれ露出させるようにコンタク
ト孔135,136を形成し、素子領域112,114
の外周部位にはp型不純物層155の表面の一部を露出
させるようにコンタクト孔138を形成する。
【0110】そして、図15のように、コンタクト孔1
33〜138を埋め込むように層間絶縁膜132上に導
電膜、例えばアルミニウム合金膜を堆積させ、このアル
ミニウム合金膜をパターニングして、コンタクト孔13
3,134を通じてそれぞれ不純物拡散層131と導通
する配線層161,162と、コンタクト孔137を通
じてp型不純物層153と導通する配線層154と、コ
ンタクト孔135,136を通じてそれぞれ不純物拡散
層131と導通する配線層163,164と、コンタク
ト孔138を通じてp型不純物層155と導通する配線
層156とをパターン形成する。
【0111】しかる後、更なる層間絶縁膜やヴィア孔等
の形成を経て、素子領域111,113の素子活性領域
105にはそれぞれ低速動作用のMOSトランジスタが
構成され、素子領域112,114の素子活性領域10
4にはそれぞれ高速動作用のMOSトランジスタが構成
されてなるロジック回路が完成する。
【0112】以上説明したように、第2の実施形態のロ
ジック回路においては、半導体基板としてSOI構造の
ものを用い、単結晶シリコン半導体層123下の埋め込
み酸化膜122に達するようにLOCOS法によるフィ
ールド酸化膜102を形成して各素子領域111〜11
4を画定する。このとき、埋め込み酸化膜122とフィ
ールド酸化膜102が接続されて各素子領域間111〜
114が完全に絶縁されることになる。ここで、各素子
領域111〜114のうち、基板バイアスの印加を必要
としない(ガードリング部を形成することはあり得る)
素子領域112,114には、当該素子領域111,1
13の素子分離領域にもフィールド酸化膜103を形成
して、複数の素子活性領域104を区画する。それに対
して、基板バイアスを印加させたい素子領域11,13
には、当該素子領域111、113の単結晶シリコン半
導体層123上における素子分離領域にフィールドシー
ルド素子分離構造106を形成して、複数の素子活性領
域105を区画する。このフィールドシールド素子分離
構造106は、絶縁膜内に埋め込まれたフィールドシー
ルド電極125により下層の単結晶シリコン半導体層1
23に所定の基板バイアスを印加して素子分離を行うも
のであり、フィールド酸化膜103が形成された場合と
異なり、フィールドシールド素子分離構造106が形成
された素子領域111,113は、各素子活性領域10
5が絶縁膜により構造的に分離されているわけではな
い。従って、従来のようにトリプルウェル構造を形成し
なくとも、素子領域112,114に影響を及ぼすこと
なくこの素子領域111,113の単結晶シリコン半導
体層123の全体に基板バイアスを容易に印加すること
が可能となる。
【0113】即ち、基板バイアスを印加する素子領域と
印加しない素子領域とを区別し、例えばしきい値電圧の
異なるトランジスタを独立に制御することで、高速トラ
ンジスタと低速トランジスタとを共存させることが可能
となる。一般に、高速トランジスタは駆動電流が増加さ
せるため、カットオフ・リーク電流マージンを犠牲とす
る必要がある。一方、低速トランジスタはカットオフ・
リーク電流を増加させてまで駆動電流を確保する必要が
ないので、しきい値電圧を増加させてでもカットオフ・
リーク電流マージン確保する必要がある。その反面、カ
ットオフ・リーク電流の少ないトランジスタは待機時の
消費電流を低減することができるので、低消費電力回路
に好適である。従って、第2の実施形態のように、基板
バイアスが印加される部位、即ち素子領域111,11
3の素子活性領域105のMOSトランジスタを低速且
つ低消費電流用トランジスタとして用い、基板バイアス
が印加されない部位、即ち素子領域112,114の素
子活性領域104のMOSトランジスタを高速トランジ
スタとして用いれば、低速トランジスタと高速トランジ
スタとの間に悪影響を及ぼし合うことなく、各々に必要
な条件が満たされることになる。また、低速トランジス
タが設けられる素子領域111,113においては、動
作しない状態にあるときに基板バイアスの絶対値を更に
高め、カットオフ・リーク電流マージンを更に拡大させ
て消費電力を一層低減化させることも可能である。
【0114】(変形例)ここで、第2の実施形態のロジ
ック回路の変形例について説明する。この変形例のロジ
ック回路は、第2の実施形態の場合とほぼ同様の構成を
有するが、素子分離構造が異なる点で相違する。ロジッ
ク回路の各素子領域の様子は図15と同様であり、図2
0(a)は一方の回路領域の様子を示す概略平面図、図
20(b)は他方の回路領域の様子を示す概略平面図、
図21は図20(a)中の破線A−Bに沿った断面と図
20(b)中の破線B−Cに沿った断面とをBの位置で
結合させた概略断面図である。なお、第2の実施形態の
ロジック回路に対応する構成部材等については同符号を
記して説明を省略する。
【0115】この変形例のロジック回路は、第2の実施
形態と同様に、単結晶シリコン半導体基板部121の上
に埋め込み酸化膜122を介して単結晶シリコン半導体
層123が設けられたSOI構造基板101上に形成さ
れたものであるが、素子領域111〜114がトレンチ
型素子分離構造171により素子分離されており、更に
素子分離構造112,114内でトレンチ型素子分離構
造172により各素子活性領域104が区画されてい
る。
【0116】トレンチ型素子分離構造71,72は、図
21に示すように、埋め込み酸化膜122に達するよう
に単結晶シリコン半導体層123の素子分離領域に溝1
73が形成され、この溝173内に絶縁膜、ここではシ
リコン酸化膜174が充填されてなるものである。
【0117】この変形例のロジック回路を製造するに際
しては、いわば当該ロジック回路が第2の実施形態のロ
ジック回路のフィールド酸化膜102,103がトレン
チ型素子分離構造171,172に置き変わった構成を
有することから、これらの素子分離構造の形成工程が第
2の実施形態との主な相違点となる。
【0118】即ち、この変形例のロジック回路を製造す
るには、先ず図22に示すように、第2の実施形態と同
様にSOI構造基板101を形成した後、このSOI構
造基板101の単結晶シリコン半導体層123上に下地
となる熱酸化膜181を介してシリコン窒化膜182を
形成する。次に、素子領域111〜114をそれぞれ区
画するための素子分離領域及び素子領域112,114
内に各素子活性領域104を画定するための素子分離領
域上が開口されるように、シリコン窒化膜182及び熱
酸化膜181をパターニングする。引き続き、単結晶シ
リコン半導体層123を異方性エッチングして、下層の
埋め込み絶縁層122に達する深さの溝173を形成す
る。
【0119】続いて、図23に示すように、溝173内
を埋め込むようにシリコン窒化膜182上にシリコン酸
化膜174を堆積させ、シリコン窒化膜182をストッ
パーとしてシリコン酸化膜174に化学機械研磨(CM
P)を施し、溝173内がシリコン酸化膜174で充填
された構造のトレンチ型素子分離構造171,172を
形成する。その後、残ったシリコン窒化膜182及び熱
酸化膜181を除去する。これらトレンチ型素子分離構
造171,172を形成するときに、シリコン酸化膜1
74のエッジ部に電界集中が発生するのを防止すること
を主な目的として、熱酸化膜181とシリコン窒化膜1
82との間に多結晶シリコン膜を形成するようにして良
い。
【0120】しかる後、第2の実施形態の図18以降と
同様の各工程を経て、DRAMを完成させる。
【0121】以上説明したように、この変形例のロジッ
ク回路においては、第2の実施形態と同様に、半導体基
板としてSOI構造のものを用い、単結晶シリコン半導
体層123下の埋め込み酸化膜122に達するようにS
TI法によるトレンチ型素子分離構造171を形成して
各素子領域111〜114を画定する。このとき、埋め
込み酸化膜122とフィールド酸化膜102が接続され
て各素子領域間111〜114が完全に絶縁されること
になる。
【0122】ここで、各素子領域111〜114のう
ち、基板バイアスの印加を必要としない(ガードリング
部を形成することはあり得る)素子領域112,114
には、当該素子領域112,114の素子分離領域にも
トレンチ型素子分離構造172を形成して、複数の素子
活性領域104を区画する。それに対して、基板バイア
スを印加させたい素子領域11,13には、当該素子領
域111、113の単結晶シリコン半導体層123上に
おける素子分離領域にフィールドシールド素子分離構造
106を形成して、複数の素子活性領域105を区画す
る。このフィールドシールド素子分離構造106は、絶
縁膜内に埋め込まれたフィールドシールド電極125に
より下層の単結晶シリコン半導体層123に所定の基板
バイアスを印加して素子分離を行うものであり、フィー
ルド酸化膜103が形成された場合と異なり、フィール
ドシールド素子分離構造106が形成された素子領域1
11,113は、各素子活性領域105が絶縁膜により
構造的に分離されているわけではない。従って、従来の
ようにトリプルウェル構造を形成しなくとも、素子領域
112,114に影響を及ぼすことなくこの素子領域1
11,113の単結晶シリコン半導体層123の全体に
基板バイアスを容易に印加することが可能となる。
【0123】即ち、基板バイアスを印加する素子領域と
印加しない素子領域とを区別し、例えばしきい値電圧の
異なるトランジスタを独立に制御することで、高速トラ
ンジスタと低速トランジスタとを共存させることが可能
となる。一般に、高速トランジスタは駆動電流が増加さ
せるため、カットオフ・リーク電流マージンを犠牲とす
る必要がある。一方、低速トランジスタはカットオフ・
リーク電流を増加させてまで駆動電流を確保する必要が
ないので、しきい値電圧を増加させてでもカットオフ・
リーク電流マージン確保する必要がある。従って、第2
の実施形態のように、基板バイアスが印加される部位、
即ち素子領域111,113の素子活性領域105のM
OSトランジスタを低速トランジスタとして用い、基板
バイアスが印加されない部位、即ち素子領域112,1
14の素子活性領域104のMOSトランジスタを高速
トランジスタとして用いれば、低速トランジスタと高速
トランジスタとの間に悪影響を及ぼし合うことなく、各
々に必要な条件が満たされることになる。また、低速ト
ランジスタが設けられる素子領域111,113におい
ては、動作しない状態にあるときに基板バイアスの絶対
値を更に高め、カットオフ・リーク電流マージンを拡大
させて消費電力を低減化させることも可能である。
【0124】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態による、CMOS回路を含む半導体装置を、そ
の模式的な断面図である図24に基づいて説明する。こ
の第3の実施形態のCMOS回路を含む半導体装置は、
単結晶シリコン半導体基板部281の上に埋め込み酸化
膜282を介して単結晶シリコン半導体層283が設け
られたSOI構造基板291上に形成されている。この
SOI構造基板291は、いわゆる貼り合わせ基板で良
く、単結晶シリコン半導体基板部281の表面に熱酸化
処理を施して埋め込み酸化膜282を30nm程度の膜
厚に形成し、この埋め込み酸化膜282の上に単結晶シ
リコン半導体基板を貼り合わせ、この単結晶半導体基板
の全面を研磨又はエッチングして膜厚を例えば50nm
程度に調整して単結晶シリコン半導体層283を形成す
る。なお、いわゆるSIMOXにより、単結晶シリコン
半導体基板内に埋め込み酸化膜が形成されてなるSOI
構造基板を用いても良い。
【0125】主表面をもつ単結晶シリコン半導体層28
3には、共通電位または接地電位Veeに固定されたp型
領域201と、電源電位Vccに固定されたn型領域20
2とが形成されている。p型領域201にはN型MOS
トランジスタ203が形成されており、n型領域202
にはP型MOSトランジスタ204が形成されている。
【0126】N型MOSトランジスタ203は、p型領
域201上にゲート酸化膜232を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極210と、ゲート電極210の両
側のp型領域201表面内に形成されたソース・ドレイ
ンとなる一対のN型不純物拡散層220(図24には、
その一方だけが示されている)とを有している。なお、
図24に各一対のN型不純物拡散層220の一方を示し
ているのは、図24はゲート電極210に沿った断面図
であるので、他の1つのN型不純物拡散層220は図2
4に現れないからである。このことは、後述するP型不
純物拡散層222についても同様である。
【0127】また、N型MOSトランジスタ203は、
ゲート電極210と直交するパターンをもつ膜厚300
〜500nm程度のシールドゲート電極205を有する
フィールドシールド素子分離構造により分離されてい
る。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ酸化膜
からなるシリコン酸化膜233に被覆されたシールドゲ
ート電極205は、その電位が共通電位、例えば接地電
位Veeに固定されている。これにより、シールドゲート
電極205の直下のp型領域201での寄生チャネルの
形成が防止されるので、隣接するN型MOSトランジス
タ203間を互いに電気的に分離することができる。こ
のフィールドシールド素子分離構造は、後述するフィー
ルド酸化膜214と異なり、単結晶シリコン半導体層2
83が絶縁物により分断されることなく、当該単結晶シ
リコン半導体層283の上層に形成されることになる。
【0128】P型MOSトランジスタ204は、n型領
域202上にゲート酸化膜232を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極211と、ゲート電極211の両
側のn型領域202表面部に形成されたソース・ドレイ
ンとなる一対のP型不純物拡散層222(図24には、
その一方だけが表されている)とを有している。
【0129】また、P型MOSトランジスタ204は、
ゲート電極211と直交するパターンをもつ膜厚300
〜500nm程度のシールドゲート電極206を有する
フィールドシールド素子分離構造により分離されてい
る。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ酸化膜
からなるシリコン酸化膜233に被覆されたシールドゲ
ート電極206は、その電位が電源電位Vccに固定され
ている。これにより、シールドゲート電極206の直下
のn型領域202での寄生チャネルの形成が防止される
ので、隣接するP型MOSトランジスタ204間を互い
に電気的に分離することができる。このフィールドシー
ルド素子分離構造もまた、後述するフィールド酸化膜2
14と異なり、単結晶シリコン半導体層283が絶縁物
により分断されることなく、当該単結晶シリコン半導体
層283の上層に形成されることになる。
【0130】このように、第3の実施形態の半導体装置
は、p型領域201に形成された複数のN型MOSトラ
ンジスタ203及びn型領域202に形成された複数の
P型MOSトランジスタ204が、LOCOS法のよう
にバーズビークが発生しないフィールドシールド素子分
離構造により互いに電気的に分離されている。従って、
各領域201、202の活性領域をLOCOS法で素子
分離したときに比べて大きくとることができて、より高
密度にMOSトランジスタ203、204を形成できる
ようになる。つまり、CMOS構造を有する半導体装置
を高集積化できるようになる。また、半導体基板として
SOI構造基板291を使用することに加え、LOCO
S法のようにチャネルストッパのための素子分離領域へ
のイオン注入を必要としないため、MOSトランジスタ
203、204の狭チャネル効果を小さくできるととも
に、各領域201、202の濃度を低くできてMOSト
ランジスタ203、204を高速動作させることができ
るようになる。
【0131】また、第3の実施形態の半導体装置では、
p型領域201とn型領域202とに跨がって、即ちP
N接合を分断するように膜厚150〜500nm程度の
フィールド酸化膜214を形成している。そして、フィ
ールド酸化膜214は埋め込み酸化膜282に達するよ
うに単結晶シリコン半導体層283に形成されている。
このフィールド酸化膜214はLOCOS法で形成する
ことができる。埋め込み酸化膜282に達するように膜
厚の大きなフィールド酸化膜214を形成することによ
り、p型領域201とn型領域202とが離隔されて完
全に電気的に分離している。つまり、フィールド酸化膜
214の膜厚が十分に大きく形成されているため、この
フィールド酸化膜214上に形成された配線(例えばゲ
ート電極210、211)の電位が変わってもフィール
ド酸化膜214下にチャネルが形成されて寄生トランジ
スタが動作することがない。従って、従来のようにPウ
ェルに比較的高濃度のP型不純物拡散層を形成しなくと
も、p型領域201とn型領域202との間を電気的に
分離できるようになって、素子分離のために必要な幅を
従来に比べて大幅に低下させることができる。よって、
CMOS構造を有する半導体装置をより高集積化できる
ようになる。
【0132】また、第3の実施形態の半導体装置では、
p型領域201内にもn型領域202内にも電位を固定
するための電圧が加えられるアクティブ領域が形成され
ないため、N型MOSトランジスタ203のゲート電極
210と、P型MOSトランジスタ204のゲート電極
211とを、フィールド酸化膜214上を延在する導体
により直接接続(つまり、2つのゲート電極210、2
11を一体に形成)してCMOS回路を構成することが
できる。従って、2つのゲート電極210、211を引
出し電極等を介して間接的に接続するというような煩雑
な工程が不要となる。また、多層配線となる個所が減少
するため配線接続の信頼性が向上する。なお、図24に
おいては、図示しない電源手段により接地電位Vee及び
電源電位Vccを供給している。
【0133】以上説明したように、第3の実施形態の半
導体装置は、p型領域201及びn型領域202に夫々
形成された複数のMOSトランジスタ203、204を
互いに電気的に分離するためにフィールドシールド素子
分離構造を用いるとともに、2つの領域201、202
を物理的に分断して互いに電気的に分離するためにフィ
ールド酸化膜214を用いたことにより、領域201、
202内及び境界領域の夫々において最も素子分離のた
めに必要な面積を削減することができる。従って、MO
Sトランジスタ203、204をより高い密度で形成す
ることができるようになって、半導体装置の高集積化に
寄与することができるようになる。
【0134】なお、図24に示したような半導体装置を
製造するには、先ず、単結晶シリコン半導体基板部28
1の表面に熱酸化処理を施して埋め込み酸化膜282を
30nm程度の膜厚に形成し、この埋め込み酸化膜28
2の上に単結晶シリコン半導体基板を貼り合わせ、この
単結晶半導体基板の全面を研磨又はエッチングして膜厚
を例えば50nm程度に調整して単結晶シリコン半導体
層283を形成し、SOI構造基板291を完成させ
る。
【0135】続いて、2つの導電型の領域201、20
2をイオン注入法により夫々形成した後、LOCOS法
によりフィールド酸化膜214を形成し、さらにCVD
法や熱酸化法等によりフィールドシールド素子分離構造
を形成してから、CVD法によりゲート電極210、2
11を一体的にパターン形成する。このように、フィー
ルド酸化膜214を形成してからフィールドシールド素
子分離構造を形成することにより、シールドゲート電極
205、206の周縁部がLOCOS法を行う際の熱処
理で酸化されてしまうことを防止することができる。但
し、この熱酸化によるシールドゲート電極205、20
6の幅の減少分を予め考慮して設計しておけば、フィー
ルドシールド素子分離構造を形成した後に、フィールド
酸化膜214を形成することもできる。
【0136】ここで、上述した貼り合わせ法によりSO
I構造基板291を形成する代わりに、単結晶半導体基
板にフィールド酸化膜214を形成した後に、例えば特
開平7−201773号公報に開示されているように、
いわゆるSIMOXにより酸素イオンを注入し、フィー
ルド酸化膜124と連接するように埋め込み絶縁層28
2を形成してSOI構造基板291を完成させても良
い。
【0137】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態による半導体装置を、その模式的な断面図であ
る図25に基づいて説明する。本実施形態は、周辺回路
領域にCMOS回路を有するDRAMに本発明を適用し
たものである。
【0138】この第4の実施形態のDRAMは、単結晶
シリコン半導体基板部381の上に埋め込み酸化膜38
2を介して単結晶シリコン半導体層383が設けられた
SOI構造基板391上に形成されている。このSOI
構造基板391は、いわゆる貼り合わせ基板で良く、単
結晶シリコン半導体基板部381の表面に熱酸化処理を
施して埋め込み酸化膜382を30nm程度の膜厚に形
成し、この埋め込み酸化膜382の上に単結晶シリコン
半導体基板を貼り合わせ、この単結晶半導体基板の全面
を研磨又はエッチングして膜厚を例えば50nm程度に
調整して単結晶シリコン半導体層383を形成する。な
お、いわゆるSIMOXにより、単結晶シリコン半導体
基板内に埋め込み酸化膜が形成されてなるSOI構造基
板を用いても良い。
【0139】主表面をもつ単結晶シリコン半導体層38
3内には共通電位または接地電位Veeに固定されたp型
領域301と、電源電位Vccに固定されたn型領域30
2とが形成されている。n型領域302には周辺回路を
構成するP型MOSトランジスタ304が形成されてい
る。p型領域301には、周辺回路領域を構成するN型
MOSトランジスタ303が形成されているとともに、
メモリセルアレイを構成するDRAMメモリセル341
が形成されている。DRAMメモリセル341は、層間
絶縁膜348上に形成され且つ多結晶シリコン膜からな
る下部電極342と、下部電極342を被覆するONO
膜からなる容量誘電体膜343と、多結晶シリコン膜か
らなる上部電極344とからなるキャパシタ345、及
び、下部電極342と接触する不純物拡散層346をソ
ース・ドレインの一方とするN型MOSトランジスタ3
47とから構成されている。なお、図25のメモリセル
アレイ領域は不純物拡散層346部分での断面図である
ため、メモリセル341を構成するMOSトランジスタ
347のゲート電極は図示されていない。
【0140】N型MOSトランジスタ303は、p型領
域301上にゲート酸化膜332を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極310と、ゲート電極310の両
側のp型領域301表面内に形成されたソース・ドレイ
ンとなる一対のN型不純物拡散層320(図25には、
その一方だけが表されている)とを有している。なお、
図25には説明の都合上、一対のN型不純物拡散層32
0の一方を示したが、図25の周辺回路領域はゲート電
極310に沿った断面図であるので、他の1つのN型不
純物拡散層320は図25に表れない。後述するP型不
純物拡散層322についても同様である。
【0141】また、N型MOSトランジスタ303、3
47は、ゲート電極310と直交するパターンをもつ膜
厚300〜500nm程度のシールドゲート電極305
を有するフィールドシールド素子分離構造により分離さ
れている。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ
酸化膜からなるシリコン酸化膜333に被覆されたシー
ルドゲート電極305は、その電位が接地電位Veeに固
定されている。これにより、シールドゲート電極305
の直下のp型領域301での寄生チャネルの形成が防止
されるので、隣接するN型MOSトランジスタ303、
347間を互いに電気的に分離することができる。
【0142】P型MOSトランジスタ304は、n型領
域302上にゲート酸化膜332を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極311と、ゲート電極311の両
側のn型領域302の表面部に形成されたソース・ドレ
インとなる一対のP型不純物拡散層322(図25に
は、その一方だけが表されている)とを有している。こ
のフィールドシールド素子分離構造は、後述するフィー
ルド酸化膜314と異なり、単結晶シリコン半導体層3
83が絶縁物により分断されることなく、当該単結晶シ
リコン半導体層383の上層に形成されることになる。
【0143】また、P型MOSトランジスタ304は、
ゲート電極311と直交するパターンをもつ膜厚300
〜500nm程度のシールドゲート電極306を有する
フィールドシールド素子分離構造により分離されてい
る。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ酸化膜
からなるシリコン酸化膜333に被覆されたシールドゲ
ート電極306は、その電位が電源電位Vccに固定され
ている。これにより、シールドゲート電極306の直下
のn型領域302での寄生チャネルの形成が防止される
ので、隣接するP型MOSトランジスタ304間を互い
に電気的に分離することができる。このフィールドシー
ルド素子分離構造もまた、後述するフィールド酸化膜3
14と異なり、単結晶シリコン半導体層383が絶縁物
により分断されることなく、当該単結晶シリコン半導体
層383の上層に形成されることになる。
【0144】このように、第4の実施形態のDRAM
は、p型領域301に形成された複数のN型MOSトラ
ンジスタ303、347及びn型領域302に形成され
た複数のP型MOSトランジスタ304が、LOCOS
法のようにバーズビークが発生しないフィールドシール
ド素子分離構造により互いに電気的に分離されている。
従って、各領域301、302の活性領域をLOCOS
法で素子分離したときに比べて大きくとることができ
て、より高密度にMOSトランジスタ303、304、
347を形成できるようになる。つまり、CMOS構造
を有するDRAMを高集積化できるようになる。また、
半導体基板としてSOI構造基板391を使用すること
に加え、LOCOS法のようにチャネルストッパを形成
する目的で素子分離領域へイオン注入することを必要と
しないため、MOSトランジスタ303、304、34
7の狭チャネル効果を小さくできるとともに、各領域3
01、302の濃度を低くできてMOSトランジスタ3
03、304、347を高速動作させることができ且つ
キャパシタ341の容量が小さくても動作可能となる。
【0145】また、第4の実施形態のDRAMでは、p
型領域301とn型領域302とに跨がって、即ちPN
接合を分断するように膜厚150〜500nm程度のフ
ィールド酸化膜314を形成している。そして、フィー
ルド酸化膜314は埋め込み酸化膜382に達するよう
に単結晶シリコン半導体層383に形成されている。埋
め込み酸化膜382に達するように膜厚の大きなフィー
ルド酸化膜314を形成することにより、p型領域30
1とn型領域302とが離隔されて完全に電気的に分離
している。つまり、フィールド酸化膜314の膜厚が十
分に大きく形成されているため、このフィールド酸化膜
314上に形成された配線(例えばゲート電極310、
311)の電位が変わってもフィールド酸化膜314下
にチャネルが形成されて寄生トランジスタが動作するこ
とがない。従って、SOI構造基板を用いない場合のよ
うに、先ずp型ウェルを形成し、更にこのp型ウェル内
に比較的高濃度のP型不純物拡散層を形成することな
く、ウェルを形成せずにp型領域301とn型領域30
2との間を電気的に分離できるようになって、素子分離
のために必要な幅を従来に比べて大幅に低下させること
ができる。よって、CMOS構造を有するDRAMをよ
り高集積化できるようになる。
【0146】また、第4の実施形態のDRAMでは、p
型領域301内にもp型領域302内にも電位を固定す
るための電圧が加えられるアクティブ領域が形成されな
いため、N型MOSトランジスタ303のゲート電極3
10と、P型MOSトランジスタ304のゲート電極3
11とを、フィールド酸化膜314上を延在する導体に
より直接接続(つまり、2つのゲート電極310、31
1を一体に形成)してCMOS回路を構成することがで
きる。従って、2つのゲート電極310、311を引出
し電極等を介して間接的に接続するというような煩雑な
工程が不要となる。また、多層配線となる個所が減少す
るため配線接続の信頼性が向上する。なお、図25にお
いては、図示しない電源手段により接地電位Vee及び電
源電位Vccを供給している。
【0147】以上説明したように、第4の実施形態のD
RAMは、p型領域301及びn型領域302に夫々形
成された複数のMOSトランジスタ303、304、3
47を互いに電気的に分離するためにフィールドシール
ド素子分離構造を用いるとともに、2つの領域301、
302を互いに電気的に分離するためにフィールド酸化
膜314を用いたことにより、領域301、302内及
び境界領域の夫々において最も素子分離のために必要な
面積を削減することができる。従って、MOSトランジ
スタ303、304、347をより高い密度で形成する
ことができるようになって、DRAMの高集積化に寄与
することができるようになる。
【0148】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態による一括消去型EEPROM(フラッシュメ
モリ)を、その模式的な断面図である図26に基づいて
説明する。本実施形態は、周辺回路領域にCMOS回路
を有するフラッシュメモリに本発明を適用したものであ
る。
【0149】この第5の実施形態の一括消去型EEPR
OM(フラッシュメモリ)は、単結晶シリコン半導体基
板部481の上に埋め込み酸化膜482を介して単結晶
シリコン半導体層483が設けられたSOI構造基板4
91上に形成されている。このSOI構造基板491
は、いわゆる貼り合わせ基板で良く、単結晶シリコン半
導体基板部481の表面に熱酸化処理を施して埋め込み
酸化膜482を30nm程度の膜厚に形成し、この埋め
込み酸化膜482の上に単結晶シリコン半導体基板を貼
り合わせ、この単結晶半導体基板の全面を研磨又はエッ
チングして膜厚を例えば50nm程度に調整して単結晶
シリコン半導体層483を形成する。なお、いわゆるS
IMOXにより、単結晶シリコン半導体基板内に埋め込
み酸化膜が形成されてなるSOI構造基板を用いても良
い。
【0150】主表面をもつ単結晶シリコン半導体層48
3内には共通電位または接地電位Veeに固定されたp型
領域401と、電源電位Vccに固定されたn型領域40
2とが形成されている。n型領域402には周辺回路を
構成するP型MOSトランジスタ404が形成されてい
る。p型領域401には、周辺回路を構成するN型MO
Sトランジスタ403が形成されているとともに、メモ
リセルアレイを構成するフラッシュメモリのスタックゲ
ート型メモリセル441が形成されている。
【0151】メモリセル441は、p型領域401上に
トンネル酸化膜449を介して形成された多結晶シリコ
ン膜からなる浮遊ゲート442と、浮遊ゲート442を
被覆するONO膜からなる誘電体膜443と、多結晶シ
リコン膜からなる制御ゲート444とからなる複合ゲー
ト構造445を有し、浮遊ゲート442の両側のp型領
域401表面内に形成された一対のN型不純物拡散層4
46(図26にはその一方のみが示されている)をソー
ス・ドレインとするN型MOSトランジスタである。な
お、図26において、一対のN型不純物拡散層446の
一方のみが示されているのは、図26は複合ゲート構造
445に沿った断面図であるので、実際にはN型不純物
拡散層446は図26に現れないからである。後述する
N型不純物拡散層420及びP型不純物拡散層422に
ついても同様である。
【0152】N型MOSトランジスタ403は、p型領
域401上にゲート酸化膜432を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極410と、ゲート電極410の両
側のp型領域401表面内に形成されたソース・ドレイ
ンとなる一対のN型不純物拡散層420(図26には、
その一方だけが示されている)とを有している。
【0153】また、N型MOSトランジスタ403及び
メモリセル441は、ゲート電極410と直交するパタ
ーンをもつ膜厚300〜500nm程度のシールドゲー
ト電極405を有するフィールドシールド素子分離構造
により素子分離されている。周囲をサイドウォール酸化
膜およびキャップ酸化膜からなるシリコン酸化膜433
に被覆されたシールドゲート電極405は、その電位が
接地電位Veeに固定されている。これにより、シールド
ゲート電極405の直下のp型領域401での寄生チャ
ネルの形成が防止されるので、隣接するN型MOSトラ
ンジスタ403間及びメモリセル441間を互いに電気
的に分離することができる。
【0154】P型MOSトランジスタ404は、n型領
域402上にゲート酸化膜432を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極411と、ゲート電極411の両
側のn型領域402の表面部に形成されたソース・ドレ
インとなる一対のP型不純物拡散層422(図26に
は、その一方だけが示されている)とを有している。
【0155】また、P型MOSトランジスタ404は、
ゲート電極411と直交するパターンをもつ膜厚300
〜500nm程度のシールドゲート電極406を有する
フィールドシールド素子分離構造により分離されてい
る。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ酸化膜
からなるシリコン酸化膜433に被覆されたシールドゲ
ート電極406は、その電位が電源電位Vccに固定され
ている。これにより、シールドゲート電極406の直下
のn型領域402での寄生チャネルの形成が防止される
ので、隣接するP型MOSトランジスタ404間を互い
に電気的に分離することができる。
【0156】このように、第5の実施形態の一括消去型
EEPROM(フラッシュメモリ)は、p型領域401
に形成された複数のN型MOSトランジスタ403及び
メモリセル441並びにn型領域402に形成された複
数のP型MOSトランジスタ404が、LOCOS法の
ようにバーズビークが発生しないフィールドシールド素
子分離構造により互いに電気的に分離されている。従っ
て、各領域401,402の活性領域をLOCOS法で
素子分離したときに比べて大きくとることができて、よ
り高密度にMOSトランジスタ403、404及びメモ
リセル441を形成できるようになる。つまり、CMO
S構造を有するフラッシュメモリを高集積化できるよう
になる。また、また、半導体基板としてSOI構造基板
491を使用することに加え、LOCOS法のようにチ
ャネルストッパを形成する目的で素子分離領域へイオン
注入することを必要としないため、MOSトランジスタ
403,404及びメモリセル441の狭チャネル効果
を小さくできるとともに、各領域401、402の濃度
を低くできてMOSトランジスタ403,404及びメ
モリセル441を高速動作させることが可能となる。
【0157】さらに、第5の実施形態の一括消去型EE
PROM(フラッシュメモリ)では、メモリセル441
がフィールドシールド素子分離構造により互いに電気的
に分離されているため、制御ゲート444に高電圧を印
加しても寄生トランジスタが発生する心配がない。従っ
て、制御ゲート444に高電圧を印加して、高い効率で
メモリセル441の書き換えを行うことができる。
【0158】また、第5の実施形態の一括消去型EEP
ROM(フラッシュメモリ)では、p型領域401とn
型領域402とに跨がって、即ちPN接合を分断するよ
うに膜厚150〜500nm程度のフィールド酸化膜4
14を形成している。そして、フィールド酸化膜414
は埋め込み酸化膜482に達するように単結晶シリコン
半導体層483に形成されている。埋め込み酸化膜48
2に達するように膜厚の大きなフィールド酸化膜414
を形成することにより、p型領域401とn型領域40
2とが離隔されて完全に電気的に分離している。つま
り、フィールド酸化膜414の膜厚が十分に大きく形成
されているため、このフィールド酸化膜414上に形成
された配線(例えばゲート電極410、411)の電位
が変わってもフィールド酸化膜414下にチャネルが形
成されて寄生トランジスタが動作することがない。従っ
て、SOI構造基板を用いない場合のように、先ずp型
ウェルを形成し、更にこのp型ウェル内に比較的高濃度
のP型不純物拡散層を形成する必要はなく、各ウェルを
形成せずにp型領域401とn型領域402との間を電
気的に分離できるようになって、素子分離のために必要
な幅を従来に比べて大幅に低下させることができる。よ
って、CMOS構造を有する一括消去型EEPROM
(フラッシュメモリ)をより高集積化できるようにな
る。
【0159】また、第5の実施形態のフラッシュメモリ
では、p型領域401内にもn型領域402内にも電位
を固定するための電圧が加えられるアクティブ領域が形
成されないため、N型MOSトランジスタ403のゲー
ト電極410と、P型MOSトランジスタ404のゲー
ト電極411とを、フィールド酸化膜414上を延在す
る導体により直接接続(つまり、2つのゲート電極41
0、411を一体に形成)してCMOS回路を構成する
ことができる。従って、2つのゲート電極410、41
1を引出し電極等を介して間接的に接続するというよう
な煩雑な工程が不要となる。また、多層配線となる個所
が減少するため配線接続の信頼性が向上する。なお、図
26においては、図示しない電源手段により接地電位V
ee及び電源電位Vccを供給している。
【0160】以上説明したように、第5の実施形態のフ
ラッシュメモリは、p型領域401及びn型領域402
に夫々形成された複数のMOSトランジスタ403、4
04及びメモリセル441を互いに電気的に分離するた
めにフィールドシールド素子分離構造を用いるととも
に、2つの領域401、402を互いに電気的に分離す
るためにフィールド酸化膜414を用いたことにより、
領域401、402内及び境界領域において最も素子分
離のために必要な面積を削減することができる。従っ
て、MOSトランジスタ403、404及びメモリセル
441をより高い密度で形成することができるようにな
って、フラッシュメモリの高集積化に寄与することがで
きるようになる。
【0161】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態による一括消去型EEPROM(フラッシュメ
モリ)を、その模式的な断面図である図27に基づいて
説明する。本実施形態は、周辺回路領域及び負電圧制御
回路領域にCMOS回路を有するフラッシュメモリに本
発明を適用したものである。
【0162】本実施形態において負電圧制御回路は、単
結晶シリコン半導体基板部581の上に埋め込み酸化膜
582を介して単結晶シリコン半導体層583が設けら
れたSOI構造基板591上に形成されている。このS
OI構造基板591は、いわゆる貼り合わせ基板で良
く、単結晶シリコン半導体基板部581の表面に熱酸化
処理を施して埋め込み酸化膜582を30nm程度の膜
厚に形成し、この埋め込み酸化膜582の上に単結晶シ
リコン半導体基板を貼り合わせ、この単結晶半導体基板
の全面を研磨又はエッチングして膜厚を例えば50nm
程度に調整して単結晶シリコン半導体層583を形成す
る。なお、いわゆるSIMOXにより、単結晶シリコン
半導体基板内に埋め込み酸化膜が形成されてなるSOI
構造基板を用いても良い。
【0163】そして、この負電圧制御回路は、データの
消去時等にフラッシュメモリのメモリセルトランジスタ
の制御ゲートに負電圧を選択的に印加する。負電圧制御
回路により、相対的にソース、半導体基板間に印加され
る電圧を下げることができ、メモリセルの信頼性を向上
させることができる。SOI構造基板591を用いない
場合、メモリセルトランジスタの制御ゲートに負電圧を
印加するためには、負電位のPウェルを形成する必要が
あり、この負電位のPウェルをシリコン基板から分離す
るためには負電位のPウェルを包含する例えば接地電位
eeに固定されたNウェルを形成する必要がある。従っ
てこの場合、周辺回路とメモリセルアレイの他に、Pウ
ェルがNウェルに包含された負電圧制御回路を有するこ
とにより、後述するPウェルとともにいわゆるトリプル
ウェル構造を形成することが必要である。そこで、本実
施形態においては、SOI構造基板591を用いるた
め、トリプルウェル構造を形成する必要がない。即ち、
N型MOSトランジスタ554の素子活性領域とP型M
OSトランジスタ553の素子活性領域とをフィールド
酸化膜572で分断し、P型MOSトランジスタ553
の素子活性領域とP型MOSトランジスタ504の素子
活性領域とをフィールド酸化膜574で分断し、更にP
型MOSトランジスタ504の素子活性領域とN型MO
Sトランジスタ503の素子活性領域とをフィールド酸
化膜514で分断する。このとき、フィールド酸化膜5
74,572,514はそれぞれ埋め込み酸化膜582
に達するように形成されており、各素子活性領域はそれ
ぞれ分断されて電気的に独立状態となるのである。
【0164】主表面をもつ単結晶シリコン半導体層58
3には共通電位または接地電位Veeに固定されたp型領
域501と、電源電位Vccに固定されたn型領域502
と、接地電位Veeに固定されたn型領域551とが形成
され、n型領域551にフィールド酸化膜572を介し
て隣接し負電位−Vppに固定されたp型領域552が形
成されている。n型領域502には周辺回路を構成する
P型MOSトランジスタ504が形成されている。p型
領域501には、周辺回路を構成するN型MOSトラン
ジスタ503が形成されているとともに、メモリセルア
レイを構成するフラッシュメモリのスタックゲート型メ
モリセル541が形成されている。
【0165】メモリセル541は、p型領域501上に
トンネル酸化膜549を介して形成された多結晶シリコ
ン膜からなる浮遊ゲート542と、浮遊ゲート542を
被覆するONO膜からなる誘電体膜543と、多結晶シ
リコン膜からなる制御ゲート544とからなる複合ゲー
ト構造545を有し、浮遊ゲート542の両側のp型領
域501表面部に形成された一対のN型不純物拡散層5
46(図27にはその一方のみが示されている)をソー
ス・ドレインとするN型MOSトランジスタである。な
お、図27には説明の都合上、一対のN型不純物拡散層
546の一方を示しているのは、図27は複合ゲート構
造545に沿った断面図であるので、他のN型不純物拡
散層546は図27に現れないためである。後述するN
型不純物拡散層520、564及びP型不純物拡散層5
22、558についても同様である。
【0166】N型MOSトランジスタ503は、p型領
域501上にゲート酸化膜532を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極510と、ゲート電極510の両
側のp型領域501の表面部に形成されたソース・ドレ
インとなる一対のN型不純物拡散層520(図27に
は、その一方だけが示されている)とを有している。
【0167】また、N型MOSトランジスタ503及び
メモリセル541は、ゲート電極510と直交するパタ
ーンをもつ膜厚300〜500nm程度のシールドゲー
ト電極505を有するフィールドシールド素子分離構造
により分離されている。周囲をサイドウォール酸化膜お
よびキャップ酸化膜からなるシリコン酸化膜533に被
覆されたシールドゲート電極505は、その電位が接地
電位Veeに固定されている。これにより、シールドゲー
ト電極505の直下のp型領域501での寄生チャネル
の形成が防止されるので、隣接するN型MOSトランジ
スタ503間及びメモリセル541間を互いに電気的に
分離することができる。
【0168】P型MOSトランジスタ504は、n型領
域502上にゲート酸化膜532を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極511と、ゲート電極511の両
側のn型領域502表面内に形成されたソース・ドレイ
ンとなる一対のP型不純物拡散層522(図27には、
その一方だけが示されている)とを有している。
【0169】また、P型MOSトランジスタ504は、
ゲート電極511と直交するパターンをもつ膜厚300
〜500nm程度のシールドゲート電極506を有する
フィールドシールド素子分離構造により分離されてい
る。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ酸化膜
からなるシリコン酸化膜533に被覆されたシールドゲ
ート電極506は、その電位が電源電位Vccに固定され
ている。これにより、シールドゲート電極506の直下
のn型領域502での寄生チャネルの形成が防止される
ので、隣接するP型MOSトランジスタ504間を互い
に電気的に分離することができる。
【0170】このように、第6の実施形態のフラッシュ
メモリは、p型領域501に形成された複数のN型MO
Sトランジスタ503及びメモリセル541並びにn型
領域502に形成された複数のP型MOSトランジスタ
504が、LOCOS法のようにバーズビークが発生し
ないフィールドシールド素子分離構造により互いに電気
的に分離されている。従って、各領域501、502の
活性領域をLOCOS法で素子分離したときに比べて大
きくとることができて、より高密度にMOSトランジス
タ503、504及びメモリセル541を形成できるよ
うになる。つまり、CMOS構造を有するフラッシュメ
モリを高集積化できるようになる。また、SOI構造基
板591を用いたことに加え、LOCOS法のようにチ
ャネルストッパを形成する目的で素子分離領域へのイオ
ン注入を必要としないため、MOSトランジスタ50
3、504及びメモリセル541の狭チャネル効果を小
さくできるとともに、各領域501、502の濃度を低
くでき、MOSトランジスタ503、504及びメモリ
セル541を高速動作させることが可能となる。
【0171】さらに、第6の実施形態のフラッシュメモ
リは、メモリセル541がフィールドシールド素子分離
構造により互いに電気的に分離されているため、制御ゲ
ート544に高電圧を印加しても寄生トランジスタが発
生する心配がない。従って、制御ゲート544に高電圧
を印加して、高い効率でメモリセル541の書き換えを
行うことができる。
【0172】また、第6の実施形態のフラッシュメモリ
では、p型領域501とn型領域502とに跨がって、
即ちPN接合を分断するように膜厚150〜500nm
程度のフィールド酸化膜514を形成している。そし
て、フィールド酸化膜514は埋め込み酸化膜582に
達するように単結晶シリコン半導体層583に形成され
ている。埋め込み酸化膜582に達するように膜厚の大
きなフィールド酸化膜514を形成することにより、p
型領域501とn型領域502とが離隔されて完全に電
気的に分離している。つまり、フィールド酸化膜514
の膜厚が十分に大きく形成されているため、このフィー
ルド酸化膜514上に形成された配線(例えばゲート電
極510、511)の電位が変わってもフィールド酸化
膜514下にチャネルが形成されて寄生トランジスタが
動作することがない。従って、従来のようにトリプルウ
ェル構造を形成することなく、p型領域501とn型領
域502との間を電気的に分離できるようになって、素
子分離のために必要な幅を従来に比べて大幅に低下させ
ることができる。よって、CMOS構造を有するフラッ
シュメモリをより高集積化できるようになる。
【0173】また、本実施形態のフラッシュメモリで
は、隣接して形成されているp型領域501内にもn型
領域502にもウェルの電位を固定するための電圧が加
えられるアクティブ領域が形成されないため、N型MO
Sトランジスタ503のゲート電極510と、P型MO
Sトランジスタ504のゲート電極511とを、フィー
ルド酸化膜514上を延在する導体により直接接続(つ
まり、2つのゲート電極510、511を一体に形成)
してCMOS回路を構成することができる。従って、2
つのゲート電極510、511を引出し電極等を介して
間接的に接続するというような煩雑な工程が不要とな
る。また、多層配線となる個所が減少するため配線接続
の信頼性が向上する。
【0174】一方、負電圧制御回路を構成するn型領域
551にはP型MOSトランジスタ553が形成されて
おり、p型領域552にはN型MOSトランジスタ55
4が形成されている。
【0175】P型MOSトランジスタ553は、n型領
域551上にゲート酸化膜532を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極556と、ゲート電極556の両
側のn型領域551の表面部に形成されたソース・ドレ
インとなる一対のP型不純物拡散層558(図27に
は、その一方だけが示されている)とを有している。
【0176】N型MOSトランジスタ554は、p型領
域552上にゲート酸化膜532を介して形成されたリ
ンドープ多結晶シリコン膜からなる膜厚100〜300
nm程度のゲート電極562と、ゲート電極562の両
側のp型領域552表面部に形成されたソース・ドレイ
ンとなる一対のN型不純物拡散層564(図27には、
その一方だけが示されている)とを有している。
【0177】また、N型MOSトランジスタ554は、
ゲート電極562と直交するパターンをもつ膜厚300
〜500nm程度のシールドゲート電極571を有する
フィールドシールド素子分離構造により素子分離されて
いる。周囲をサイドウォール酸化膜およびキャップ酸化
膜からなるシリコン酸化膜533に被覆されたシールド
ゲート電極571は、その電位が負電位−Vppに固定さ
れている。これにより、シールドゲート電極571の直
下のp型領域552での寄生チャネルの形成が防止され
るので、隣接するN型MOSトランジスタ554間を互
いに電気的に分離することができる。
【0178】このように、第6の実施形態のフラッシュ
メモリは、負電圧制御回路を構成するP型領域552に
形成された複数のN型MOSトランジスタ554が、L
OCOS法のようにバーズビークが発生しないフィール
ドシールド素子分離構造により互いに電気的に分離され
ている。従って、p型領域552の活性領域をLOCO
S法で素子分離したときに比べて大きくとることができ
て、より高密度にMOSトランジスタ554を形成でき
るようになる。
【0179】さらに、第6の実施形態のフラッシュメモ
リは、負電圧制御回路領域のp型領域552とn型領域
551とに跨がって、即ちPN接合を分断するように膜
厚150〜500nm程度のフィールド酸化膜572を
形成している。そして、フィールド酸化膜514は埋め
込み酸化膜582に達するように単結晶シリコン半導体
層583に形成されている。このフィールド酸化膜51
4はLOCOS法で形成することができる。埋め込み酸
化膜582に達するように膜厚の大きなフィールド酸化
膜514を形成することにより、p型領域552とn型
領域551とが離隔されて完全に電気的に分離してい
る。つまり、フィールド酸化膜572の膜厚が十分に大
きく形成されているため、このフィールド酸化膜572
上に形成された配線(例えばゲート電極556、56
2)の電位が変わってもフィールド酸化膜572下にチ
ャネルが形成されて寄生トランジスタが動作することが
ない。従って、SOI構造基板591を用いるため、従
来のようにトリプルウェルを形成しなくとも、p型領域
552とn型領域551との間を電気的に分離できるよ
うになって、素子分離のために必要な幅を従来に比べて
大幅に低下させることができる。よって、CMOS構造
を有するフラッシュメモリをより高集積化できるように
なる。なお、本実施形態では、電源電位Vccに固定され
たn型領域502と接地電位Veeに固定されたn型領域
551とを電気的に分離するためにも、単結晶シリコン
半導体層583に達するようにフィールド酸化膜574
が形成されているため、これらを分離するために必要な
幅を少なくすることができる。
【0180】また、第6の実施形態のフラッシュメモリ
では、p型領域552内に電位を固定するための電圧が
加えられるアクティブ領域が形成されないため、N型M
OSトランジスタ554のゲート電極562と、P型M
OSトランジスタ553のゲート電極556とを、フィ
ールド酸化膜572上を延在する導体により直接接続
(つまり、2つのゲート電極562、556を一体に形
成)してCMOS回路を構成することができる。従っ
て、煩雑な工程が不要となるとともに、多層配線となる
個所が減少するため配線接続の信頼性が向上する。な
お、図27においては、図示しない電源手段により接地
電位Vee、電源電位Vcc及び負電位−Vppを供給してい
る。
【0181】以上説明したように、第6の実施形態のフ
ラッシュメモリは、p型領域501、552及びn型領
域502に夫々形成された複数のMOSトランジスタ5
03、504、554及びメモリセル541を互いに電
気的に分離するためにフィールドシールド素子分離構造
を用いるとともに、2つの領域501、502及び領域
551、552を互いに電気的に分離するためにフィー
ルド酸化膜514、572を用いたことにより、領域5
01、502、551、552内及び境界領域の夫々に
おいて最も素子分離のために必要な面積を削減すること
ができる。従って、MOSトランジスタ503、50
4、553、554及びメモリセル541をより高い密
度で形成することができるようになって、フラッシュメ
モリの高集積化に寄与することができるようになる。
【0182】上述した第1〜第6の実施形態の半導体装
置においては、SOI構造基板内に複数の素子活性領域
が形成され、素子活性領域相互間の境界及び素子活性領
域と単結晶シリコン半導体層との間の境界がそれぞれフ
ィールド酸化膜により電気的に分離されており、各素子
活性領域内における素子分離がフィールドシールド素子
分離構造によりなされている。このような構造により、
素子活性領域相互間の及び素子活性領域と単結晶シリコ
ン半導体層との間の境界において小さい寸法で素子活性
領域と他の素子活性領域との分離を行うことができると
ともに、各素子活性領域内においても小さい寸法で素子
間の分離を行うことができるようになる。つまり、場所
ごとに最適な分離がなされているため、半導体装置をよ
り高集積化することが可能となる。
【0183】(第7の実施形態)以下、本発明の第7の
実施形態につき図28を参照して説明する。
【0184】図28は、第7の実施形態によるDRAM
の断面図である。本実施形態のDRAMにおいては、メ
モリセルアレイ部においてはフィールドシールド法で素
子間が分離され、周辺回路部においてはLOCOS法で
素子間が分離されている。この第7の実施形態のDRA
Mは、単結晶シリコン半導体基板部681の上に埋め込
み酸化膜682を介して単結晶シリコン半導体層683
が設けられたSOI構造基板691上に形成されてい
る。このSOI構造基板691は、いわゆる貼り合わせ
基板で良く、単結晶シリコン半導体基板部681の表面
に熱酸化処理を施して埋め込み酸化膜682を30nm
程度の膜厚に形成し、この埋め込み酸化膜682の上に
単結晶シリコン半導体基板を貼り合わせ、この単結晶半
導体基板の全面を研磨又はエッチングして膜厚を例えば
50nm程度に調整して単結晶シリコン半導体層683
を形成する。なお、いわゆるSIMOXにより、単結晶
シリコン半導体基板内に埋め込み酸化膜が形成されてな
るSOI構造基板を用いても良い。
【0185】周辺回路部は、主表面をもつ単結晶シリコ
ン半導体層683に形成されたP+領域604を用いて
構成されたP型MOSトランジスタ606、及び単結晶
シリコン半導体層683に形成されたN+ 領域603を
用いて構成されたN型MOSトランジスタ605により
CMOS回路が構成されている。各トランジスタのソー
ス・ドレイン領域(図示せず)にはソース・ドレインコ
ンタクト配線単体618が接続されている。各トランジ
スタ606,605は、ゲート酸化膜607の上に形成
されたゲート電極608を有している。
【0186】このようなCMOS回路が多数存在する周
辺回路部においては、LOCOS法により単結晶シリコ
ン半導体層683の表面を熱酸化することによって、膜
厚が少なくとも150nm程度、例えば300nmのS
iO2 膜(フィールド酸化膜)615a,615bが形
成されている。周辺回路部に形成されたトランジスタ6
05、606の間、即ち2つの領域603、604の間
は、このSiO2 膜615bによって電気的に分離され
ている。
【0187】フィールド酸化膜615a,615bは、
単結晶シリコン半導体層683の下層の埋め込み絶縁層
682に達する深さに形成されている。この構造によ
り、領域602、603間及び領域603、604間は
電気的に分離される。
【0188】メモリセルアレイ部には、単結晶シリコン
半導体層683に形成されたP領域602に形成され
た、1つのMOSトランジスタ625と1つのキャパシ
タ630とからなるDRAMメモリセル640が多数含
まれている。
【0189】MOSトランジスタ625は、ゲート酸化
膜として機能するSiO2 膜607と、SiO2 膜60
7上に形成された多結晶シリコンからなるゲート電極6
08とを有している。
【0190】キャパシタ630は、セルノードコンタク
ト616においてMOSトランジスタ625の一方のソ
ース・ドレイン領域(図示せず)に接続されたセルノー
ド(下部電極)610と、このセルノード610に対向
するセルプレート(上部電極)611と、セルノード6
10およびセルプレート611の間に介在する誘電体膜
629とからなる。MOSトランジスタ625の他方の
ソース・ドレイン領域(図示せず)は、ビットコンタク
ト617においてメタル配線612に接続されている。
【0191】このようなDRAMメモリセルが多数存在
するメモリセル部においては、SiO2 膜607、多結
晶シリコン膜(シールドゲート電極)609、SiO2
膜614及びサイドウォールSiO2 膜621から構成
されたフィールドシールド素子分離構造619が形成さ
れている。サイドウォールSiO2 膜621は多結晶シ
リコン膜609を他の配線から絶縁している。多結晶シ
リコン膜(シールドゲート電極)609の電位は0Vま
たは1/2電源電圧に固定されている。なお、Pチャネ
ルMOSトランジスタを素子分離するためには、多結晶
シリコン膜609の電位が電源電圧または1/2電源電
圧に固定されていることが好ましい。メモリセル領域に
形成された複数個のMOSトランジスタ625の間は、
このフィールドシールド素子分離構造619によってそ
れぞれ電気的に分離されている。
【0192】第7の実施形態によれば、N型MOSトラ
ンジスタ625が複数形成されたメモリセル部ではフィ
ールドシールド素子分離構造619で素子分離を行うの
で、LOCOS法で素子分離を行う場合に比べてトラン
ジスタ1つの領域当たり0.5μm程度チップ面積を縮
小することができる。また、メモリセルアレイ部はN型
MOSトランジスタで構成されておりpn接合部分がほ
とんどないので、10μm程度の幅のガードリングを形
成する必要がない。
【0193】また、P型及びN型MOSトランジスタ6
05、606が共存する周辺回路部ではLOCOS法に
より形成された厚いSiO2 膜615で分離されている
ので、フィールドシールド素子分離構造で素子分離を行
った場合のように10μm程度の幅のガードリングを形
成する必要がない。
【0194】このように、第7の実施形態によると、メ
モリセルアレイ部のように比較的広い領域に同一導電型
のMOSトランジスタだけが存在する領域をフィールド
シールド素子分離構造で素子分離し、周辺回路部のよう
にCMOS回路が形成された領域をフィールド絶縁膜で
素子分離するというように、フィールドシールド素子分
離構造による分離と、LOCOS法で形成したSiO2
膜(フィールド酸化膜)615による素子分離とをDR
AMの各領域に適するように組み合わせることにより、
チップ全体でのチップ面積を大幅に縮小することが可能
になる。
【0195】(第8の実施形態)以下、本発明の第8の
実施形態について図29〜図32を参照して説明する。
本実施形態は、EEPROMなどの浮遊ゲート型の不揮
発性半導体記憶装置の製造方法に係る好適な実施形態で
あるが、上述した第1〜第7の実施形態で説明した半導
体装置の製造にも適用することが可能である。
【0196】第8の実施形態では、まず、図29(a)
に示すように、単結晶シリコン半導体基板部781を用
意し、単結晶シリコン半導体基板部781の表面に熱酸
化処理を施して埋め込み酸化膜782を30nm程度の
膜厚に形成し、この埋め込み酸化膜782の上に単結晶
シリコン半導体基板を貼り合わせ、この単結晶半導体基
板の全面を研磨又はエッチングして膜厚を例えば50n
m程度に調整して単結晶シリコン半導体層783を形成
し、SOI構造基板791を完成させる。続いて、単結
晶シリコン半導体層783に不純物をイオン注入して周
辺回路形成部712にp型領域714及びn型領域71
5を形成するとともに、メモリセルアレイ形成部713
にp型領域716を形成する。
【0197】次に、図29(b)に示すように、膜厚2
0〜40nm程度のシリコン酸化膜717を熱酸化で単
結晶シリコン半導体層783上の全面に形成する。そし
て、膜厚100〜200nm程度のN型多結晶シリコン
膜721をCVD法でシリコン酸化膜717上の全面に
堆積させ、さらに、膜厚150nm程度のシリコン窒化
膜722をCVD法で多結晶シリコン膜721上の全面
に堆積させる。
【0198】その後、フォトリソグラフィ及びエッチン
グによって、周辺回路形成部712の素子分離領域にす
べき部分(p型領域714とn型領域715との境界領
域を含む)及び周辺回路形成部712とメモリセルアレ
イ部713との境界(すなわち、n型領域715及びp
型領域716の境界領域)近傍部分から、例えば0.8
μm程度の幅でシリコン窒化膜722及び多結晶シリコ
ン膜721を除去する。これにより、周辺回路形成部7
12の活性領域にすべき領域とメモリセルアレイ形成部
713の全面とに、シリコン窒化膜722及び多結晶シ
リコン膜721が残存する。なお、多結晶シリコン膜7
21を除去せずにシリコン窒化膜722だけを除去して
もよい。
【0199】次に、図30(a)に示すように、下層に
多結晶シリコン膜721が形成された酸化防止膜である
シリコン窒化膜722をマスクにして、シリコン基板7
11を1000℃程度の温度で選択的に酸化し、周辺回
路形成部712の素子分離領域にすべき部分にフィール
ド酸化膜としてのシリコン酸化膜723bを、周辺回路
形成部712とメモリセルアレイ形成部713との境界
を含むシリコン基板711の部分にフィールド酸化膜と
してのシリコン酸化膜723aを形成する。これらフィ
ールド酸化膜723a、723bは単結晶シリコン半導
体層783の下層の埋め込み絶縁層782に達する深さ
に形成され、これらフィールド酸化膜723a、723
bにより単結晶シリコン半導体層783が分断される。
【0200】本実施形態では、このようにポリシリ・バ
ッファード(Poly-Si Buffered)LOCOS法を実行す
るので、単結晶シリコン半導体層783の表面に沿う方
向へのシリコン酸化膜783の成長が多結晶シリコン膜
721により抑制される。従って、シリコン酸化膜72
3のバーズビークは、0.2μm程度の幅でしか発生し
ない(例えば、特開昭56−70644号公報参照)。
【0201】フィールド酸化膜723aは領域715,
716間を、フィールド酸化膜723bは領域714,
715間をそれぞれ分断して区画する。すなわち、領域
714,715及び716はそれぞれ物理的(構造的)
に分断され、電気的に独立したものとされる。
【0202】その後、図30(b)に示すように、燐酸
を用いたウエットエッチングでシリコン窒化膜722を
除去した後、膜厚100nm程度のシリコン酸化膜72
4をCVD法で全面に堆積させる。そして、フォトリソ
グラフィ及びエッチングによって、周辺回路形成部71
2の全面とメモリセルアレイ形成部713の活性領域に
すべき領域とからシリコン酸化膜724及び多結晶シリ
コン膜721を除去する。これにより、メモリセルアレ
イ形成部713の素子分離領域にすべき領域だけに、
0.8μm程度の幅でシリコン酸化膜724及びシール
ドゲート電極としての多結晶シリコン膜721のパター
ンが残存する。なお、シリコン窒化膜722を残してお
いて、このシリコン窒化膜722を多結晶シリコン膜7
21上の絶縁膜として用いてもよい。
【0203】次に、図31(a)に示すように、膜厚1
00nm程度のシリコン酸化膜725をCVD法で全面
に堆積させ、シリコン酸化膜725の全面をエッチバッ
クすることによって、このシリコン酸化膜725から成
るサイドウォール酸化膜を多結晶シリコン膜721及び
シリコン酸化膜724の側面に形成する。このときのシ
リコン酸化膜725のエッチバックによって、周辺回路
形成部712及びメモリセルアレイ形成部713の双方
の素子活性領域からシリコン酸化膜717が除去され
て、単結晶シリコン半導体層783が露出する。なお、
シールドゲート電極としての多結晶シリコン膜721
は、後の工程において、p型領域716と同電位になる
ように配線接続され、これによって、メモリセルアレイ
形成部713におけるフィールドシールド法による素子
分離が完成する。なお、図31(a)は、n型領域71
5及びp型領域716の境界近傍に形成したシリコン酸
化膜723が、シールドゲート電極としての多結晶シリ
コン膜721を用いた素子分離構造と接するように描か
れているが、このように形成することは必ずしも必要で
はなく、シリコン酸化膜723aと多結晶シリコン膜7
21を用いた素子分離構造とを離隔して形成してもよ
い。
【0204】次に、図31(b)に示すように、露出し
ている単結晶シリコン半導体層783の表面を熱酸化し
て、この表面にゲート酸化膜またはトンネル酸化膜とし
てのシリコン酸化膜726を形成する。その後、N型多
結晶シリコン膜727でメモリセルアレイ形成部713
における浮遊ゲートを形成し、ONO膜(シリコン酸化
膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜)731で浮遊ゲ
ートと制御ゲートとの容量誘電体膜を形成する。なお、
周辺回路形成部712に形成するシリコン酸化膜726
とメモリセルアレイ形成部713に形成するシリコン酸
化膜726とは、膜厚が異なるものを別工程で形成して
もよい。
【0205】そして、N型多結晶シリコン膜732で周
辺回路形成部712におけるゲート電極とメモリセルア
レイ形成部713における制御ゲートとを形成する。な
お、多結晶シリコン膜727、732の両方で周辺回路
形成部712におけるゲート電極を形成してもよい。ま
た、多結晶シリコン膜727だけで周辺回路形成部71
2におけるゲート電極を形成してもよい。
【0206】次に、図32(a)に示すように、周辺回
路形成部712のp型領域714とメモリセルアレイ形
成部713とにN形不純物をイオン注入することによ
り、多結晶シリコン膜732の両側に一対のN型不純物
拡散層733を形成する。さらに、周辺回路形成部71
2のn型領域715にP形不純物をイオン注入すること
により、多結晶シリコン膜732の両側にP型不純物拡
散層734を形成する。これにより、周辺回路形成部7
12にCMOS回路を構成するN型MOSトランジスタ
735及びP型MOSトランジスタ736が、メモリセ
ルアレイ形成部713にメモリセルトランジスタ737
がそれぞれ完成する。しかる後、層間絶縁膜741を全
面に形成する。
【0207】次に、図32(b)に示すように、N型不
純物拡散層733及びP型不純物拡散層734に達する
コンタクト孔742を層間絶縁膜741に開孔する。そ
して、コンタクト孔742においてN型不純物拡散層7
33及びP型不純物拡散層734とそれぞれ接続される
ように、Al配線743をパターン形成する。さらに、
表面保護膜(図示せず)等を形成して、周辺回路形成部
712にCMOS回路を有し且つメモリセルアレイ形成
部713に浮遊ゲート型のメモリセルトランジスタ73
7を有する不揮発性半導体記憶装置を完成させる。
【0208】このように、第8の実施形態では、ポリシ
リ・バッファードLOCOS法を行う際にバッファ層と
して形成した多結晶シリコン膜721を、メモリセルア
レイ部713においてシールドゲート電極として用いる
ので、シールドゲート電極を形成するために新たに多結
晶シリコン膜などの導電膜を形成する必要がなく、製造
工程数を少なくすることができる。
【0209】なお、第8の実施形態は、浮遊ゲート型の
メモリセルトランジスタを有する不揮発性半導体記憶装
置の製造に本発明を適用したものであるが、本発明は、
浮遊ゲート型以外のメモリセルトランジスタを有する不
揮発性半導体記憶装置や不揮発性半導体記憶装置以外の
DRAMなどの半導体装置の製造にも適用することがで
きる。
【0210】(第9の実施形態)以下、本発明の第9の
実施形態について図33,図34を参照して説明する。
本実施形態は、1トランジスタ・1キャパシタ型のDR
AMの製造方法に係る好適な実施形態であるが、上述し
た第1〜第8の実施形態で説明した半導体装置の製造に
も適用することが可能である。
【0211】第9の実施形態により製造するDRAMで
は、素子の微細化に伴う電界強度の上昇を抑制するため
に2種類の内部電源を用いる。すなわち、周辺回路形成
部を構成するMOSトランジスタのゲート電極に比較的
高い方の電圧を印加し、メモリセルアレイ部を構成する
MOSトランジスタのゲート電極に比較的低い方の電圧
を印加する。従って、それぞれのMOSトランジスタの
ゲート酸化膜を印加電圧に適した膜厚にしなければなら
ない。例えば、印加電圧20Vでは30nm程度、5V
では17nm程度、3.3Vでは11nm程度とするこ
とが好ましい。
【0212】そこで、本実施形態による製造方法では、
周辺回路部とメモリセルアレイ部とを第1〜第8の実施
形態のようにLOCOS法及びフィールドシールド法で
それぞれ素子分離するとともに、両部のゲート酸化膜を
それぞれの活性素子に関して最適な膜厚に形成するDR
AMを、ショートなどの不良を防止しつつできるだけ少
ない工程数で製造するようにした。
【0213】本実施形態のDRAMを製造するには、ま
ず、図33(a)に示すように、単結晶シリコン半導体
基板部881を用意し、単結晶シリコン半導体基板部8
81の表面に熱酸化処理を施して埋め込み酸化膜882
を30nm程度の膜厚に形成し、この埋め込み酸化膜8
82の上に単結晶シリコン半導体基板を貼り合わせ、こ
の単結晶半導体基板の全面を研磨又はエッチングして膜
厚を例えば50nm程度に調整して単結晶シリコン半導
体層883を形成し、SOI構造基板891を完成させ
る。
【0214】続いて、単結晶シリコン半導体層883に
所定のイオン注入を施して、n型領域831及びp型領
域832を形成する。その後、周辺回路形成部851内
の素子分離領域及び領域831,832の境界を含む単
結晶シリコン半導体層883の部分にそれぞれ開口部を
有するシリコン窒化膜(図示せず)をパターン形成し、
このシリコン窒化膜を耐酸化マスクとした選択的な熱酸
化を行い、周辺回路形成部851内の素子分離領域及び
領域831,832の境界を含む単結晶シリコン半導体
層883の部分に膜厚500〜800nm程度のフィー
ルド酸化膜802b,802aを形成する。そして、燐
酸を用いたウエットエッチングでシリコン窒化膜を除去
する。これらフィールド酸化膜802a,802bは単
結晶シリコン半導体層883の下層の埋め込み絶縁層8
82に達する深さに形成され、これらフィールド酸化膜
802a,802bにより単結晶シリコン半導体層88
3が分断される。
【0215】次に、図33(b)に示すように、熱酸化
を施すことにより、フィールド酸化膜802a,802
bが形成されていないn型領域831およびp型領域8
32の表面上に、膜厚20〜30nm程度のゲート酸化
膜803を形成する。
【0216】次に、図33(c)に示すように、膜厚2
00〜400nm程度のN型多結晶シリコン膜(80
4,805)及び膜厚100〜150nm程度のシリコ
ン酸化膜807をCVD法で全面に堆積させる。そし
て、これらのシリコン酸化膜807および多結晶シリコ
ン膜を、周辺回路形成部851においてMOSトランジ
スタのゲート電極804のパターンに加工し、メモリセ
ルアレイ形成部852においてシールドゲート電極80
5のパターンに加工する。しかる後、メモリセルアレイ
形成部852を覆うようにパターンに形成したフォトレ
ジスト(図示せず)とフィールド酸化膜802a,80
2bとゲート電極804とをマスクとして、n型領域8
31にP型不純物をイオン注入する。これにより、ゲー
ト電極804の両側のn型領域831表面内にP型低濃
度不純物拡散層(LDD層)806を形成する。
【0217】次に、図33(d)に示すように、膜厚1
00〜200nm程度のシリコン酸化膜808をCVD
法で全面に堆積し、単結晶シリコン半導体層883の表
面がn型領域831およびp型領域832において露出
するまでシリコン酸化膜808およびゲート酸化膜80
3をエッチバックする。これにより、ゲート電極804
およびシリコン酸化膜807の側面と、シールドゲート
電極805およびシリコン酸化膜807の側面とにシリ
コン酸化膜808からなるサイドウォール酸化膜を形成
する。
【0218】次に、図34(a)に示すように、熱酸化
を施すことにより、単結晶シリコン半導体層883が露
出した領域のn型領域831およびp型領域832の表
面に、膜厚11nm程度のゲート酸化膜810を形成す
る。
【0219】次に、図34(b)に示すように、膜厚2
00〜400nm程度の多結晶シリコン膜をCVD法で
全面に堆積し、この多結晶シリコン膜をメモリセルアレ
イ形成部852においてMOSトランジスタのゲート電
極812のパターンに加工する。しかる後、周辺回路形
成部851を覆うようなパターンに形成したフォトレジ
スト(図示せず)とシールドゲート電極805とゲート
電極812とをマスクとして、p型領域832にN型不
純物をイオン注入する。これにより、ゲート電極812
の両側のp型領域832表面部にN型低濃度不純物拡散
層(LDD層)816を形成する。
【0220】さらに、全面に形成したシリコン酸化膜を
エッチバックすることによりゲート電極812の側面に
形成したサイドウォール酸化膜813を新たなマスクと
して、p型領域832にN型不純物をイオン注入し、ゲ
ート電極812の両側のp型領域832表面部に、MO
Sトランジスタのソース・ドレイン領域となる一対のN
型高濃度不純物拡散層818を形成する。
【0221】しかる後、メモリセルアレイ形成部852
を覆うようなパターンに形成したフォトレジスト(図示
せず)とフィールド酸化膜802a,802bとゲート
電極804とシリコン酸化膜808をマスクとしてn型
領域831にP型不純物をイオン注入し、ゲート電極8
04の両側のn型領域831表面部に、MOSトランジ
スタのソース・ドレインとなる一対のP型高濃度不純物
拡散層814を形成する。
【0222】次に、図34(c)に示すように、MOS
トランジスタのソース・ドレインの一方と接続される下
部電極821と、ONO膜などのキャパシタ誘電体膜8
23と、キャパシタ誘電体膜823を介して下部電極8
21と対向する上部電極825とからなるキャパシタを
形成し、全面を絶縁膜824で覆った後、残りのMOS
トランジスタのソース・ドレインに引出し電極822を
形成する。以下、保護膜を形成するなどの公知の工程を
施すことにより、本実施形態のDRAMが製造される。
【0223】第9の実施形態により製造されたDRAM
においては、メモリセルアレイ部852を構成する微細
化されたMOSトランジスタの動作を確実なものとする
ために、このMOSトランジスタのゲート電極812に
外部から供給される5Vの電圧を降圧した3.3V程度
の低電圧が印加されるため、ゲート酸化膜810の膜厚
を11nm程度と薄く形成している。一方で、周辺回路
部851を構成するMOSトランジスタのゲート電極8
04には、外部から供給される5Vの電圧がそのまま印
加されるため、5Vの電圧が負荷されても破壊されない
ようにゲート酸化膜803の膜厚を20〜30nm程度
と比較的厚く形成し、その信頼性を高くしている。
【0224】そして、周辺回路部(851)においては
膜厚が大きいフィールド酸化膜802でMOSトランジ
スタ間を電気的に分離するとともに、メモリセルアレイ
部(852)においては例えばp型領域832と同電位
に保持されたシールドゲート電極805によりMOSト
ランジスタ間を電気的に分離する。このため、CMOS
回路が多く形成される周辺回路部(851)ではガード
リングなどを設けることなく小さい分離幅で素子分離が
行え、且つ、NチャネルMOSトランジスタが多く形成
されるメモリセルアレイ部(852)ではバーズビーク
による分離幅の拡大やチャネルストップイオン注入によ
る狭チャネル効果が生じず、また拡散層の漏れ電流を抑
制することができる。
【0225】また、第9の実施形態の方法によれば、ゲ
ート電極804とシールドゲート電極805とを同じ多
結晶シリコン膜をパターニングして形成するとともに、
ゲート電極804とシールドゲート電極805との下に
形成される絶縁膜を共にゲート酸化膜803としたた
め、周辺回路部(851)とメモリセルアレイ部(85
2)とのゲート酸化膜厚が互いに異なるDRAMを少な
い製造工程数で製造することができる。
【0226】また、シリコン酸化膜808からなるサイ
ドウォール酸化膜を形成するためのエッチバックと同時
にゲート酸化膜803を除去しているので、シールドゲ
ート電極805上のシリコン酸化膜807、808が除
去されてシールドゲート電極805が露出することがな
い。従って、シールドゲート電極805と他の導電膜と
のショートを防止することができる。
【0227】第9の実施形態は、DRAMの製造に関す
るものであるが、本発明は、LOCOS法およびフィー
ルドシールド法の両方で素子分離を行い、それぞれの領
域でのゲート絶縁膜の膜厚を異なるようにした半導体装
置であれば、浮遊ゲート型などのメモリセルトランジス
タを有する不揮発性半導体記憶装置や論理集積回路装置
などの半導体装置の製造にも適用することができる。
【0228】
【発明の効果】本発明によれば、半導体基板として所謂
SOI構造基板を用い、半導体素子或いは回路素子の高
集積化や動作速度の向上を図り、しかも基板バイアスの
印加を容易ならしめて、半導体装置の更なる信頼性の向
上を実現する。
【0229】また、SOI構造基板を用いて、導電型の
異なる2つの素子活性領域の境界領域を従来よりも狭い
幅で電気的に分離することが可能になって、半導体装置
をより高集積化することができる。また、導電型の異な
る2つの素子活性領域の境界領域で、CMOS回路の2
種類のMOSトランジスタのゲート電極を直接接続する
ことが可能になって、半導体装置の信頼性を向上させる
ことができる。
【0230】また、素子分離に伴う面積損失が少なくな
るので、半導体集積回路が高集積化され、チップ面積を
大幅に縮小することが可能になる。よって、半導体装置
を低コストで提供できるようになる。
【0231】また、フィールド酸化膜を用いた素子分離
構造が適している領域及びシールドゲート電極を用いた
素子分離構造が適している領域にこれらの素子分離構造
を適用することができ、しかも、ポリシリ・バッファー
ドLOCOS法を行うことによりフィールド酸化膜を用
いた素子分離構造におけるバーズビークの発生が抑制さ
れるので、全体として高い集積度を有する半導体装置を
製造することができる。
【0232】さらに、ポリシリ・バッファードLOCO
S法を行う際にバッファ層として形成した多結晶シリコ
ン膜を加工してシールドゲート電極として用いるので、
シールドゲート電極を形成するために新たな導電膜を形
成する必要がない。従って、製造工程数を少なくでき、
高い集積度を有する半導体装置を低コストで製造するこ
とが可能になる。
【0233】また、フィールド酸化膜で素子分離される
領域に形成される第1のゲート電極とシールドゲート電
極とを同じ導電膜で形成するので、導電膜の形成工程を
減少させるこができるとともに、第1のゲート電極とシ
ールドゲート電極とを同じゲート絶縁膜上に形成するの
で、ゲート絶縁膜の形成工程も減少させることができ
る。従って、製造工程数を少なくでき、高い集積度を有
する半導体装置を低コストで製造することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の半導体装置であるD
RAMの各素子領域を素子分離構造と共に模式的に示す
平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の半導体装置であるD
RAMのメモリセル領域及びその周辺回路領域の様子を
模式的に示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の半導体装置であるD
RAMのメモリセル領域及び周辺回路領域を模式的に示
す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の半導体装置であるD
RAMの製造方法を模式的に工程順に示す断面図であ
る。
【図5】図4に引き続き、本発明の第1の実施形態の半
導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程順に
示す断面図である。
【図6】図5に引き続き、本発明の第1の実施形態の半
導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程順に
示す断面図である。
【図7】図6に引き続き、本発明の第1の実施形態の半
導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程順に
示す断面図である。
【図8】図7に引き続き、本発明の第1の実施形態の半
導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程順に
示す断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体
装置であるDRAMのメモリセル領域及びその周辺回路
領域の様子を模式的に示す平面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導
体装置であるDRAMのメモリセル領域及び周辺回路領
域を模式的に示す断面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導
体装置であるDRAMの製造方法の主要工程を模式的に
示す断面図である。
【図12】図11に引き続き、本発明の第1の実施形態
の変形例に係る半導体装置であるDRAMの製造方法の
主要工程を模式的に示す断面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態の半導体装置である
DRAMの各素子領域を素子分離構造と共に模式的に示
す平面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態の半導体装置である
DRAMのメモリセル領域及びその周辺回路領域の様子
を模式的に示す平面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の半導体装置である
DRAMのメモリセル領域及び周辺回路領域を模式的に
示す断面図である。
【図16】本発明の第2の実施形態の半導体装置である
DRAMの製造方法を模式的に工程順に示す断面図であ
る。
【図17】図16に引き続き、本発明の第2の実施形態
の半導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程
順に示す断面図である。
【図18】図17に引き続き、本発明の第2の実施形態
の半導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程
順に示す断面図である。
【図19】図18に引き続き、本発明の第2の実施形態
の半導体装置であるDRAMの製造方法を模式的に工程
順に示す断面図である。
【図20】本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導
体装置であるDRAMのメモリセル領域及びその周辺回
路領域の様子を模式的に示す平面図である。
【図21】本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導
体装置であるDRAMのメモリセル領域及び周辺回路領
域を模式的に示す断面図である。
【図22】本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導
体装置であるDRAMの製造方法の主要工程を模式的に
示す断面図である。
【図23】図22に引き続き、本発明の第2の実施形態
の変形例に係る半導体装置であるDRAMの製造方法の
主要工程を模式的に示す断面図である。
【図24】本発明の第3の実施形態の半導体装置の模式
図な平面図である。
【図25】本発明の第3の実施形態の半導体装置の模式
図な断面図である。
【図26】本発明の第4の実施形態の半導体装置である
DRAMの模式図な平面図である。
【図27】本発明の第4の実施形態の半導体装置である
DRAMの模式図な断面図である。
【図28】本発明の第5の実施形態の半導体装置である
フラッシュメモリの模式図な断面図である。
【図29】本発明の第6の実施形態の半導体装置である
フラッシュメモリの模式図な断面図である。
【図30】本発明の第7の実施形態の半導体装置である
DRAMの模式図な断面図である。
【図31】本発明の第8の実施形態の半導体装置の製造
方法を工程順に示す断面図である。
【図32】本発明の第8の実施形態の半導体装置の製造
方法を工程順に示す断面図である。
【図33】本発明の第8の実施形態の半導体装置の製造
方法を工程順に示す断面図である。
【図34】本発明の第8の実施形態の半導体装置の製造
方法を工程順に示す断面図である。
【図35】本発明の第9の実施形態の半導体装置の製造
方法を工程順に示す断面図である。
【図36】本発明の第9の実施形態の半導体装置の製造
方法を工程順に示す断面図である。
【符号の説明】
1,101,291,391,491,591,69
1,791,891SOI構造基板 2,3,102,103 フィールド酸化膜 4,104 周辺回路領域の素子活性領域 5,105 メモリセル領域の素子活性領域 6,106 フィールドシールド素子分離構造 11〜14,111〜114 素子領域 21,121,281,381,481,581,68
1,781,881単結晶シリコン半導体基板部 22,122,282,382,482,582,68
2,782,882埋め込み酸化膜 23,123,283,383,483,583,68
3,783,883単結晶シリコン半導体層 28,29,128,129 ゲート電極構造 32,132 ストレージノード電極 33,133 誘電体膜 34,134 セルプレート電極 31,131,51,151 不純物拡散層 53,132 層間絶縁膜 54〜58,134〜138 コンタクト孔 61 ビット線 62〜65,67,161〜164,154,156
配線層 64,66,153 155 p型不純物層 71,72,171,172 トレンチ型素子分離構造 73,173 溝 74,174 シリコン酸化膜 81,181 熱酸化膜 82,182 シリコン窒化膜 201,301,401,501,551,716,8
15,832 P型領域 202,302,402,502,552,715,8
15,831 N型領域 203,303,403,503,554,606,7
35 N型MOSトランジスタ 204,304,404,422,504,553,6
05,736 P型MOSトランジスタ 205,206,305,306,405,406,5
05,805 シールドゲート電極 210,211,310,311,410,411,5
10,511,804,812 ゲート電極 214,314,334,414,514,572,5
74,615a,615b,723a,723b,80
2a、802b フィールド酸化膜 220,320,347,420,446,520,5
46,564,733N型不純物拡散層 222,322,422,522,558,734 P
型不純物拡散層 232,332,432,532,607,717,8
03,810 ゲート酸化膜 341,640 DRAMメモリセル 345 キャパシタ 441,541 フラッシュメモリのスタックゲート型
メモリセル 445,545 複合ゲート構造 603 N+ 領域 604 P+ 領域 619 フィールドシールド素子分離構造 625 MOSトランジスタ 712,851 周辺回路形成部 713,852 メモリセルアレイ形成部 721 多結晶シリコン膜 737 メモリセルトランジスタ 814 P型高濃度不純物拡散層 818 N型高濃度不純物拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/792

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基体上に絶縁層を介して半導体層
    が設けられてなる半導体基板に構成された半導体装置で
    あって、 前記半導体層に前記絶縁層に達するように形成された第
    1の素子分離構造により囲まれて区画されてなる第1及
    び第2の素子領域を備え、 前記第1の素子領域は、更に第2の素子分離構造により
    囲まれて区画されてなる複数の第1の素子活性領域を有
    するとともに、 前記第2の素子領域は、更に第3の素子分離構造により
    囲まれて区画されてなる複数の第2の素子活性領域を有
    しており、 前記第2及び第3の素子分離構造の少なくとも一方は、
    下層の前記半導体層を所定電位に固定して素子分離する
    フィールドシールド素子分離構造であって、当該フィー
    ルドシールド素子分離構造が形成された前記素子領域の
    前記半導体層には、ほぼ全体にわたって基板電位が印加
    されることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2及び第3の素子分離構造の他方
    が、前記半導体層に前記絶縁層に達するように形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の素子分離構造が、LOCOS
    法により形成されたフィールド酸化膜からなることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第2及び第3の素子分離構造の他方
    が、LOCOS法により形成されたフィールド酸化膜か
    らなることを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の素子分離構造が、前記半導体
    層下の前記絶縁層に達するように形成された溝を充填す
    る絶縁物からなることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2及び第3の素子分離構造の他方
    が、前記半導体層下の前記絶縁層に達するように形成さ
    れた溝を充填する絶縁物からなることを特徴とする請求
    項5に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の素子活性領域にメモリセルが
    形成されており、 前記第2の素子活性領域に前記メモリセルの周辺回路が
    形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2の素子活性領域に共に
    ロジック回路が形成されていることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の素子活性領域に形成されたト
    ランジスタのゲート電極と、前記第2の素子活性領域に
    形成されたトランジスタのゲート電極とが前記素子分離
    用絶縁膜上で直接接続されていることを特徴とする請求
    項8に記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の素子領域の形成された部位
    の前記半導体層と前記第2の素子領域の形成された部位
    の前記半導体層が相異なる導電型とされていることを特
    徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1の素子分離構造により囲まれ
    て区画され、前記第1及び第2の素子領域と電気的に独
    立している第3の素子領域を更に備えることを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記第3の素子領域の形成された部位
    の前記半導体層が、前記第1の素子領域の形成された部
    位の前記半導体層と前記第2の素子領域の形成された部
    位とのうちの一方と隣接し、当該一方と相異なる導電型
    とされていることを特徴とする請求項11に記載の半導
    体装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の素子活性領域にメモリセル
    が形成されており、 前記第2の素子活性領域に前記メモリセルの周辺回路が
    形成されており、 前記第3の素子活性領域に前記メモリセルのトランジス
    タに負電圧を印加する負電圧制御回路が形成されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 半導体基体上に絶縁層を介して半導体
    層が設けられてなる半導体基板に構成されたSOI構造
    の半導体装置であって、 周囲をフィールドシールド素子分離構造により区画され
    た複数の素子活性領域を有する素子領域を備えるととも
    に、 前記素子領域が前記半導体層に下層の前記絶縁層に達す
    るように形成された素子分離構造により他の素子領域か
    ら電気的に分離されており、 前記フィールドシールド素子分離構造が形成された前記
    素子領域の前記半導体層には、ほぼ全体にわたって基板
    電位が印加されることを特徴とする半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記素子領域の前記各素子活性領域に
    メモリセルが形成されており、 前記他の素子領域の素子活性領域に前記メモリセルの周
    辺回路が形成されていることを特徴とする請求項14に
    記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記素子領域の素子活性領域及び前記
    他の素子領域の素子活性領域に共にロジック回路が形成
    されていることを特徴とする請求項14に記載の半導体
    装置。
  17. 【請求項17】 半導体基体上に絶縁層を介して半導体
    層が設けられてなる半導体基板に構成された半導体装置
    の製造方法であって、 前記半導体基板を用意し、前記半導体層に前記絶縁層に
    達するように第1及び第2の素子分離構造を形成して、
    前記第1の素子分離構造により囲まれて区画されてなる
    第1及び第2の素子領域を形成するとともに、前記第1
    の素子領域に前記第2の素子分離構造により囲まれて区
    画されてなる複数の第1の素子活性領域を形成する工程
    と、 前記第2の素子領域の前記半導体層に、下層の前記半導
    体層を所定電位に固定して素子分離するフィールドシー
    ルド素子分離構造として機能する第3の素子分離構造を
    形成し、複数の第2の素子活性領域を区画する工程とを
    有し、 前記第1の素子活性領域に第1の素子を、前記第2の素
    子活性領域に第2の素子をそれぞれ形成することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の素子分離構造が、LOCO
    S法により形成されたフィールド酸化膜からなることを
    特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第2の素子分離構造が、LOCO
    S法により形成されたフィールド酸化膜からなることを
    特徴とする請求項17又は18に記載の半導体装置の製
    造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の素子分離構造が、前記半導
    体層下の前記絶縁層に達するように形成された溝を充填
    する絶縁物からなることを特徴とする請求項17に記載
    の半導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第2の素子分離構造が、前記半導
    体層下の前記絶縁層に達するように形成された溝を充填
    する絶縁物からなることを特徴とする請求項17又は1
    8に記載の半導体装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第2の素子を複数のメモリセルと
    し、 前記第1の素子を前記メモリセルの周辺回路とすること
    を特徴とする請求項17〜21のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1及び第2の素子が共にロジッ
    ク回路とされていることを特徴とする請求項17〜21
    のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第1の素子活性領域に形成された
    トランジスタのゲート電極と、前記第2の素子活性領域
    に形成されたトランジスタのゲート電極とを前記素子分
    離用絶縁膜上で直接接続することを特徴とする請求項2
    3に記載の半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第1の素子領域の形成された部位
    の前記半導体層と前記第2の素子領域の形成された部位
    の前記半導体層を相異なる導電型とすることを特徴とす
    る請求項17〜24のいずれか1項に記載の半導体装置
    の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記第1の素子分離構造により囲まれ
    て区画され、前記第1及び第2の素子領域と電気的に独
    立している第3の素子領域を形成し、 前記第3の素子活性領域に第3の素子を形成することを
    特徴とする請求項17〜25に記載の半導体装置の製造
    方法。
  27. 【請求項27】 前記第3の素子領域の形成された部位
    の前記半導体層を、前記第1の素子領域の形成された部
    位の前記半導体層と前記第2の素子領域の形成された部
    位とのうちの一方と隣接するように形成し、当該一方と
    相異なる導電型とすることを特徴とする請求項26に記
    載の半導体装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記第2の素子をメモリセルとし、前
    記第1の素子を前記メモリセルの周辺回路とし、 前記第3の素子を前記メモリセルのトランジスタに負電
    圧を印加する負電圧制御回路とすることを特徴とする請
    求項27に記載の半導体装置の製造方法。
JP10034026A 1998-01-30 1998-01-30 半導体装置及びその製造方法 Withdrawn JPH11220108A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004356374A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体集積回路装置

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