JPH11218151A - 一方向たわみ継手 - Google Patents

一方向たわみ継手

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JPH11218151A
JPH11218151A JP10285403A JP28540398A JPH11218151A JP H11218151 A JPH11218151 A JP H11218151A JP 10285403 A JP10285403 A JP 10285403A JP 28540398 A JP28540398 A JP 28540398A JP H11218151 A JPH11218151 A JP H11218151A
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JP
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rotating member
spring
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clutch
housing unit
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JP10285403A
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English (en)
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Russell E Monahan
イー モナハン ラッセル
W Hauptmann Thomas
ダブリュ ハウトマン トマス
E Vesbitt Thomas
イー ヴェスビット トマス
K King Randall
ケイ キング ランドール
D Solvi Mark
ディ ソルヴィ マーク
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/20Freewheels or freewheel clutches with expandable or contractable clamping ring or band
    • F16D41/206Freewheels or freewheel clutches with expandable or contractable clamping ring or band having axially adjacent coils, e.g. helical wrap-springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】たわみ継手の連結部材の間に簡単に、低いコス
トで組み込むことができ、構造も簡単なクラッチ装置を
備えたたわみ継手を提供する。 【解決手段】本発明のたわみ継手機構は、駆動部材と被
駆動機械または装置の間に設けられる。たわみ継手機構
は、一方向クラッチ機構を内蔵し、駆動部材から被駆動
装置にトルクを伝達しつつ、2つの連結部材間の角度ず
れや位置ずれを吸収する。クラッチ機構は、一回転方向
についてはトルクを伝達し、逆の回転方向については空
転させることによって、駆動部材からの大きなトルク変
動を吸収する。このクラッチ機構は、2つの爪型式の軸
継手間で簡単に連結できる中間ハウジングユニット12
に内蔵されている。本発明ではたわみ継手と、別体のク
ラッチ機構との間に中間軸を設ける必要がないので、装
置の組立てが容易で、設置スペースも小さくてすむ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】この発明は、モーターの出力軸と被
駆動装置の入力軸の間に設けるたわみ継手、具体的には
モーター駆動軸と被駆動装置の間に設ける、一方向クラ
ッチを備えたたわみ継手に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】たわみ継手は、モーターや内
燃機関などの出力軸(駆動軸)から、ファン、包装機、
ポンプ等の機械類の入力軸にトルクを伝達する機構であ
る。駆動軸と従動軸は、モーターを駆動対象機器に連結
する噛み合い歯を有する爪型式の連結部材に取り付けら
れている。典型的なたわみ継手は、入力側および出力側
連結部材間に弾性材料製の連結用「スパイダー」を備え
ている。スパイダーは、複数の突起を有する可撓性を有
する部材であり、各突起は連結部材の隣接する「歯」の
間に嵌まり、可撓性をもってトルクを駆動軸から従動軸
に伝えることを可能にしている。連結部材の歯によっ
て、連結部材は軸方向に多少ずれても係合がはずれない
ようになっている。また可撓性を有するスパイダーはモ
ーターと被駆動装置間の心ずれを吸収する。このような
継手がないと、モーターやエンジンまたは支持用の軸受
ユニットに大きな荷重がかかり、信頼性、耐久性の問題
が生じる。
【0003】内燃機関のように、駆動装置が大きく振動
する場合は、トルクが変動しやすい。したがって従動軸
が被駆動装置の慣性により回転し続けている一方で、駆
動軸の回転が減速したり、止まったりしてもよいように
することが望ましい。このためには、クラッチ装置をモ
ーターの出力軸と被駆動装置の入力軸の間に設ける必要
がある。これによって、従動軸の回転は止めずに、出力
軸の回転を止めたり、逆回転させたりすることができ
る。この状態では被駆動装置は駆動力が伝わっていない
ので、徐々に回転速度が落ちる。これにより被駆動装置
の慣性力による大きな力がモーターやエンジンに作用す
るのを防ぐことができる。
【0004】上記以外の用途でも各種の一方向クラッチ
が開発されている。例えば、モナハン他の米国特許55
98913に開示されている一方向クラッチプーリー
は、オルタネーターまたは他の被駆動プーリー装置の入
力回転軸に用いられ、エンジンが急減速した時でも、補
機の慣性力を吸収することによって、ベルトのスリップ
や鳴きを防止するものである。
【0005】従来のたわみ継手機構は、爪型式の継手
と、この継手と分離して設けた一方向クラッチとからな
る。このため継手とクラッチを結ぶ中間軸を設ける必要
があり、軸の心ずれを防ぐための継手やシャフトの追加
に伴う支持用の軸受ユニットが必要になることもある。
このような従来の継手機構は、当然、構造が複雑で、コ
ストも高く、大きな取付スペースを要し、部品点数も多
い。
【0006】そこでモーターの出力軸と機械の従動軸の
間に設けるたわみ継手用のクラッチ装置において、従来
の装置の問題点のない装置が望まれている。
【0007】そこでこの発明の主要な目的は、たわみ継
手の連結部材の間に簡単に、低いコストで組み込むこと
ができ、構造も簡単なクラッチ装置を備えたたわみ継手
を提供することによって上記問題を解決することであ
る。
【0008】この発明のもう一つの目的は、従来のたわ
み継手と寸法がほぼ等しく、クラッチ装置を内蔵したた
わみ継手を提供することである。
【0009】この発明のもう一つの目的は、中間軸や追
加の軸支持手段を必要としない、クラッチ装置を内蔵し
たたわみ継手を提供することである。
【0010】この発明のさらにもう一つの目的は、組
立、修理が容易な、クラッチ装置を備えたたたわみ継手
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的やその他の目的
は、一方向クラッチ機構が内蔵されたたわみ継手機構を
提供する本願発明によって達成される。モーター(また
は他の駆動部材)を被駆動回転装置にたわみ継手を介し
て接続することによって、モーターの軸受に作用する偏
荷重を減らすことができる。一方向クラッチを設ける目
的は、被駆動装置がモーターに対してオーバーランした
り、逆方向に回転できるようにすることである。本発明
のたわみ継手を、モーターと被駆動装置の間に設ける場
合について説明するが、本発明の継手機構は、あらゆる
種類の回転駆動部材と従動部材の間に取り付けることが
できる。
【0012】本発明のたわみ継手は、第1、第2連結部
材と,2つの弾性連結スパイダーと、軸受とクラッチ機
構を内蔵した円筒形中間ハウジングユニットとから成
る。クラッチ機構としては、コイルバネや、スプラグク
ラッチや、ローラー/カム面クラッチ等の様々な種類の
クラッチを用いることができる。クラッチ機構はたわみ
継手に内蔵されているので、継手機構の寸法は、従来の
継手と比べてそんなに大きくない。したがって本発明の
たわみ継手の設置スペースは、従来のたわみ継手と別体
のクラッチ機構の設置スペースよりもかなり小さくてす
む。
【0013】
【発明の実施形態】図1は本発明の好ましい実施例の分
解図である。全体を10で示すたわみ継手は、第1、第
2連結部材14、16と、その間の中間ハウジングユニ
ット12と、ハウジングユニット12と各連結部材1
4、16間に設けた弾性材料製連結部材、すなわちスパ
イダー18とからなる。このたわみ継手10の一端は、
回転可能な入力部材、すなわち駆動部材に接続され、他
端は回転可能な被駆動装置に連結される。駆動部材は、
モーター、内燃機関などの継手10に回転力を伝達する
ことができる装置である。
【0014】連結部材14、16には、外側端部23の
中心軸22に沿って回転軸挿入用の孔20、21が形成
されている。孔20、21の直径は、各孔20、21に
挿入される駆動モーター(図示省略)の駆動軸24と、
被駆動装置(図示省略)の従動軸26の直径よりもそれ
ぞれ少し大きくする。連結部材14、16と駆動、従動
軸24、26の連結構造は本発明のポイントではない
が、両者の相対回転を防ぐ何らかの手段を設けるのは言
うまでもない。そのような相対回転防止手段としては、
軸の外周面に設けたキーと孔に設けたキーが嵌まるキー
溝、軸と孔に設けたスプライン、止めネジまたは連結ピ
ン、軸と孔の非円形の周面などが挙げられる。
【0015】連結部材14、16の端部23と反対側の
端部には、ほぼ平坦な連結面28、29が形成され、各
連結面から3本の「歯」30、31が軸方向に突出して
いる。歯30、31は各連結面28、29に等間隔で配
置され、その側面32は半径方向に内向きに延びてお
り、このため図4に示すように外側円弧面34のほうが
内側円弧面36より幅が広く、全体として楔の形をして
いる。しかし歯の形や数や配置間隔は、図示の例に限定
されるものではない。
【0016】2個のスパイダー18は、ゴム、ポリウレ
タンなどの弾性材料製で、中心部40から半径方向外向
きに延びる6本の突起38を備えている。突起38を6
本設けるのは、各連結部材の歯30、31の数が3本の
場合である。連結部の歯の数が3本以外の場合は、連結
部の歯の数の2倍の数の突起38を各スパイダーに設け
る。各スパイダー18の端面42は両方ともほぼ平坦
で、両端面42間の距離は、連結部材14、16の歯3
0、31の軸方向の長さにほぼ等しい。実施例の突起3
8の幅は互いに等しいが、連結部材の歯の形や配置間隔
が互いに異なる場合は、それに応じてスパイダー18の
突起38も後で説明するように、互いに異なる幅にす
る。
【0017】ハウジングユニット12は、ほぼ円筒形の
部材で、2つの部分、すなわちクラッチ外筒44とクラ
ッチハブ46からなる。各部材44、46は、一端4
8、50が開放され、他端に連結面52、53が形成さ
れている。開放端48、50には平坦面54、56が形
成されており、各平坦面54、56にほぼ同径の円筒面
58、60が形成されている。クラッチ外筒44の平坦
面54から、その外周面64に沿って軸方向に円筒形の
延長部62が突出している。延長部62は、円筒面58
よりも大径の円筒形内周面65を有する。一方クラッチ
ハブ46の外周面68には、中間円筒面69を形成する
円筒形凹部66が形成されている。この中間円筒面69
の径は、円筒形内周面60の径より大きく、クラッチ外
筒44の第2の円筒形内周面65の径より少し小さい。
【0018】クラッチ外筒44とクラッチハブ46の連
結面52、53はほぼ同径のフラットな面であり、各面
に複数の互いに等間隔に配置された歯70、71が形成
されている。歯70、71は、連結部材14、16の歯
30、31と同じ長さである。また歯30、31の数が
3個であるかそれ以外であるかに係わらず、歯30、3
1と同数の歯70、71を設ける。各歯70、71は歯
30、31と同様に半径方向内向きに延びる側面72を
もっている。また歯30、31の形および配列間隔に応
じて、歯70、71の形、配列間隔も変える。
【0019】クラッチ外筒44とクラッチハブ46は、
内輪76、外輪78、転動体75から成る転がり軸受7
4を介して圧入され、ハウジングユニット12を形成し
ている。図2に示すように、転がり軸受は凹部66に嵌
まり、軸方向の延長部62によって保持されている。ク
ラッチ外筒44とクラッチハブ46は転がり軸受74を
介してのみ互いに連結されており、両者は、平坦面5
4、56を含むどの部分でも直接接触しないように設け
られている。クラッチ外筒44とクラッチハブ46は直
接接触していないため、両者は転がり軸受74を介して
相対的に回転することができる。図示の転がり軸受74
は、クラッチハブ46の凹部66の円筒面69に固定さ
れた内輪76と、軸方向に延びる円筒形延長部62の円
筒形内周面に固定された外輪78と、内輪76と外輪7
8の間に介在された複数のボール75からなる玉軸受で
ある。図示省略しているが、軸受74は、寿命が尽きる
まで潤滑が必要ないように永久的にシールされている。
この軸受のシールは、クラッチ外筒44とクラッチハブ
46のシールにもなっているので、これらの部材用のシ
ールを別途設ける必要はない。軸受の種類は図示のもの
に限定されず、たとえばジャーナル軸受等を用いてもよ
い。
【0020】クラッチ外筒44とクラッチハブ46がプ
レス嵌めされると、図2に示すように、同径の円筒形内
周面58、60が同軸上に並び、内周面58、60は一
つの円筒面83となり、この円筒面83と、クラッチ外
筒44側とクラッチハブ46側の端壁84、85によっ
て円筒形のスペース80が形成される。このスペース8
0にクラッチバネ82が収容される。
【0021】クラッチバネ82は、圧縮されていない状
態で円筒面83より径が大きいコイルバネである。スペ
ース80に挿入されると、バネ82は円筒面58、60
に摩擦係合し、両面を半径方向外側に押圧する。図2A
に示すバネ82は、横断面形状が円形であるが、長方形
その他の横断面形状を有するバネを用いてもよい。
【0022】クラッチハブ46には、連結面53と端壁
85を貫通して、円筒形内周面60によって形成された
スペースに連通するネジ孔86が形成されている。この
孔86は、2つの部材44、46がプレス嵌めされたと
き、バネ収容空間80の圧力が上がるのを防ぐ空気抜き
としての機能と、継手10を組み立てた後、メンテナン
スの一環としてスペース80内部にグリースを補給する
際の補給孔としての機能を有する。ネジ付きプラグ88
が孔86にねじ込まれ、バネ収容スペース80をシール
し、クラッチバネ82を潤滑するための潤滑剤(図示省
略)をスペース80内部に閉じ込めている。このため潤
滑剤が外部に漏れ出すことはなく、また潤滑剤が外部か
ら侵入する異物で汚染されることもないので、クラッチ
装置の寿命が延びる。
【0023】またネジ孔86は、ハウジングユニット1
2を組み立てた後で、部材44、46を分離するのに使
われる。部材44、46を分離する必要があるのは、た
とえばスペース80内のバネ82が破損したため取り替
えなければならない場合や、その他のハウジングユニッ
ト12の内部部品の修理や、クラッチ装置の回転駆動方
向を変える場合などである。部材44、46を分離する
には、ネジ付ボルト(図示省略)を、その先端がスペー
ス80のクラッチ外筒44側の端壁84に当たるまでね
じ込む。ここからさらにボルトをねじ込むと、クラッチ
外筒44がボルトに押されて、部材46から引き離され
る。継手の回転駆動方向を変えるには、バネ82を巻方
向が逆のバネ(図示省略)と交換すればよい。図示の例
では、ネジ孔86はクラッチハブ46に形成されている
が、クラッチ外筒44の側に設けても構わない。
【0024】クラッチ外筒44とクラッチハブ46がプ
レス嵌めされた状態で、連結面52、53はハウジング
ユニット12の両端に位置し、歯70、71は各面5
2、53から軸方向に互いから遠ざかる方向に延びてい
る。次にクラッチ外筒44とクラッチハブ46の歯7
0、71を駆動側および従動側の連結部材14、16の
歯30、31の間に挿入することによって、ハウジング
ユニット12を連結部材14、16に同軸上に連結す
る。ハウジングユニット12を連結部材14、16に連
結する際に、スパイダー18を、突起38が隣接する歯
30と70の間、および31と71の間に嵌まるよう
に、ハウジングユニット12と部材14、16の間に挟
む。このため図3に示すように、継手10を組み立てた
状態で、部材44、46の歯70、71は、連結部材1
4、16の歯30、31にスパイダー18の突起38を
介して係合する。図3に示すように、突起38の外面9
2は隣接する歯30と70の間、および31と71の間
にあり、スパイダー18は、隣接する歯30と70の
間、および31と71の間にピッタリ嵌まり、歯30、
31、70、71の側面32、72に隙間なく密着して
いる。上で述べたように、部材14、16と部材44、
46の一方の歯が楔状でなかったり、等しい間隔で配列
されていない場合は、他方の歯およびスパイダーの突起
の形をそれに合わせて調整する。こうして、歯の形、配
列間隔には関係なく、連結部材の歯を、スパイダーの突
起を介してハウジングユニット12の歯に係合させるこ
とによって、駆動軸をハウジングユニットを介して従動
軸に連結することができる。
【0025】各部材は、平坦な連結面28と52および
29と53、およびスパイダー18の平坦面42を介し
て互いに連結される。スパイダー18の弾力、およびス
パイダー18と歯30、31、70、71間の隙間によ
り継手10は可撓性を有する。このため駆動側連結部材
14からハウジングユニット12を介して従動側連結部
材16にトルクを伝達する際に、駆動軸と従動軸の心が
ずれていても、継手10が圧縮されたり撓むことによっ
て心ずれを吸収することができる。二本の軸24、26
の心ずれを吸収することによって、モーター軸受(図示
省略)に偏荷重がかかるのを防止できる。また歯30、
31と70、71が係合しているので、連結面28と5
2、および29と53間の軸方向の距離が変化して、上
記連結面とスパイダー18の両面との間に多少の隙間が
生じても、継手の機能には全く影響を及ぼさない。
【0026】クラッチ外筒44とクラッチハブ46の連
結面52、53と歯70、71はほぼ同形なので、ハウ
ジングユニット12は両側の連結部材に対してどちら向
きに取り付けてもかまわない。
【0027】すなわち、クラッチ外筒44を駆動側連結
部材14に連結しても、従動側連結部材16に連結して
も機能上何も変わらない。ここではクラッチ外筒44を
駆動側連結部材14に連結した例だけを説明する。
【0028】クラッチ外筒44とクラッチハブ46の連
結面52、53は同形なので、組立の際にハウジングユ
ニット12の取付方向も気にする必要がなく、また、既
存の継手にハウジングユニット12を簡単に組み込める
という利点もある。さらに連結面52、53が同形なの
で、両側の連結部材とスパイダーも同形のものを用いる
ことができる。ハウジングユニットを既存の継手に組み
込む場合は、ハウジングユニットの連結面の形を、既存
の継手の連結部材の連結面に適合したものにすればよ
い。この場合既存の連結部材とスパイダーを用いること
ができるので、新しく連結部材とスパイダーを用意する
場合に比べコストと組立時間を節約できる。また2組の
同形の連結部材とスパイダーを用いれば、ハウジングユ
ニット12を破損などにより取り外した場合でも、連結
部材14、16同士を直結して継手を作動させることが
できる。
【0029】駆動側連結部材14は、モーターまたは内
燃機関の駆動軸24によって駆動され、ハウジングユニ
ット12のクラッチ外筒44またはクラッチハブ46が
連結部材14によって駆動される。前述のように、ここ
ではクラッチ外筒44が駆動側連結部材14に連結され
ている場合についてのみ説明する。この場合、駆動軸2
4の回転は、クラッチ外筒44に伝達される。その結果
クラッチ外筒44が、クラッチハブ46に対して駆動方
向に加速されると、トルクがクラッチ外筒44からクラ
ッチハブ46に伝わり、さらに従動軸26から被駆動装
置に伝わるようになっている。逆にクラッチ外筒44が
クラッチハブ46に対して減速されると、クラッチハブ
46は被駆動装置からの慣性によりクラッチ外筒44ほ
ど急速に減速できないので、クラッチハブ46はクラッ
チ外筒44に対して空転する。従来の装置の場合、たわ
み継手自体には空転機能がなかったので、モーターが減
速すると、被駆動装置の慣性がモーターに直接伝わり、
モーターに大きな負荷がかかるという問題があった。
【0030】本発明の実施例においては、トルクの伝達
および遮断は、ハウジングユニット12のバネ収容スペ
ース80内のバネ82によって行われる。トルクの伝
達、遮断を行うために、コイルバネ82は、その「巻方
向」がトルクが伝達される方向に一致するようにスペー
ス80に収容される。具体的には、クラッチ外筒44が
クラッチハブ46に対して加速されると、バネ82とク
ラッチ外筒44の円筒形内周面58との摩擦力によっ
て、バネ82は巻きが緩む方向にねじられるように配置
されている。バネ82の巻きが緩むとき、仮に円筒形内
周面58、60がないとすると、バネの82の外径が大
きくなるはずである。このためバネの巻きが緩むと、円
筒形内周面58、60とバネ82の外周面間の摩擦が大
きくなり、バネ82の圧縮力が高まり、クラッチ外筒4
4とクラッチハブ46の円筒形内周面58、60を半径
方向外向きに押す力が大きくなる。この半径方向外向き
の押圧力が増大すると、クラッチ外筒44とクラッチハ
ブ46がバネ82を介してロックされ、トルクが駆動軸
24から従動軸26に伝達される。またバネ82はクラ
ッチ外筒44とクラッチハブ46の円筒形内周面58、
60に係合しているため、ハウジングユニット12の回
転による遠心力が、バネ82による半径方向外向きの押
圧力をさらに高める働きをする。またバネ82の外周と
円筒形内周面58、60を係合させているため、バネ8
2の潤滑剤が遠心力の作用でバネ82に保持され、バネ
82から分離しにくいという効果ももたらされる。
【0031】一方駆動軸14が減速されると、従動軸2
6に作用する慣性により、クラッチハブ46がクラッチ
外筒44より速く回転し始める。このためバネ82は、
巻きがきつくなる方向にねじられ、外径が少し縮小し、
バネ82から円筒形内周面58、60に作用する半径方
向外向きの押圧力が減少し、円筒形内周面58と60の
ロックが外れ、クラッチハブ46はクラッチ外筒44に
対して空転する。
【0032】好ましい実施例では、米国特許No. 559
8931に開示されている一方向クラッチを用いている
が、本発明のたわみ継手のハウジングユニットまたは連
結部材に内蔵するクラッチは、これに限られるものでは
なく、スプラグを用いたクラッチや、ローラーとカム面
を備えたクラッチや、その他のクラッチを用いることが
できる。
【0033】好ましい実施例では、クラッチバネ82は
ハウジングユニット12に収容されているため、最小限
のコストでクラッチ装置を様々な用途に用いることがで
きる。所定の径の孔を有する連結部材をハウジングユニ
ットと駆動軸、従動軸の間に介在させるようにしてもよ
い。この場合、連結部材を取り替えるだけで様々な種類
の駆動軸、従動軸に継手を取り付けられるので、ユニッ
ト全体を取り替える場合よりもコスト的に有利である。
【0034】図5に100で示す別の実施例では、クラ
ッチ装置102は一方の連結部材104に内蔵されてい
る。連結部材104は軸挿入用の孔106を有し、この
孔と形、大きさが同じなら、駆動軸24と従動軸26の
どちらにでも接続することができる。この実施例の装置
は、最初の実施例における別体のハウジングユニットと
および2つのスパイダー18の一方を省略できる。それ
以外の点ではこの実施例は、構造的にも作用的にも最初
の実施例と同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の分解斜視図
【図2】装置をほぼ2分割する線に沿ったハウジングユ
ニット機構の縦断面図であり、(2A)は同図の部分2
Aの拡大図
【図3】実施例の組立状態を示す正面図
【図4】連結歯とスパイダーを示す、図3の4−4に沿
った縦断面図
【図5】連結部材の一方にクラッチ機構を組み込んだ実
施例の分解斜視図
【符号の説明】
10 たわみ継手 12 ハウジングユニット 14 第一連結部材 16 第一連結部材 18 スパイダー 30、31、70、71 歯 38 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トマス イー ヴェスビット アメリカ合衆国 ミシガン 49504 グラ ンド ラピッズ レイク ミシガン ドラ イブ 1705 (72)発明者 ランドール ケイ キング アメリカ合衆国 ミシガン 48075 サウ スフィールド ジャネット ストリート 17326 (72)発明者 マーク ディ ソルヴィ アメリカ合衆国 ミネソタ 55358 メイ プルトン ノースウェスト エスター ス トリート 4703

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の回転部材と第2の回転部材間で動
    力を伝達するためのたわみ継手機構であって、 第1部分と、第1部分に相対回転自在に接続された第2
    部分を有するハウジングユニットと、 第1回転部材が前記第2部分に対して第1の方向に回転
    するとき、前記第1部分と第2部分を共回りするように
    結合することによって、第1および第2回転部材間でト
    ルクを伝達し、第1回転部材が前記第2部分に対して、
    前記第1の方向と反対の第2の方向に回転するとき、前
    記第1部分と第2部分の結合を解き、両者の相対回転を
    許容する一方向クラッチ手段と、 前記第1部分を第1回転部材に共回り自在に接続し、第
    1および第2回転部材間の相対的な位置ずれや、角度ず
    れを吸収する第1接続手段と、 前記第2部分を第2回転部材に共回り自在に接続するこ
    とによって、第1回転部材を前記ハウジングユニットを
    介して、第2回転部材に接続する第2接続手段とからな
    るたわみ継手機構。
  2. 【請求項2】 前記第1接続手段は、半径方向外向きに
    延びる複数の突起を有する第1の弾性連結部品と、第1
    回転部材に取り付けられる第1取付手段と、この第1取
    付手段と反対向きに軸方向に延びる複数の突部とを備え
    た第1連結部材を備え、前記第1部分は、軸方向に延び
    る複数の突部を備え、前記第1部分の前記突部は、前記
    連結部品の前記突起と、前記第1連結部材の前記突部に
    係合し、トルクを第1回転部材から前記第1部分に伝達
    するようになっている請求項1のたわみ継手機構。
  3. 【請求項3】 前記第2接続手段は、半径方向外向きに
    延びる複数の突起を有する第2の弾性連結部品と、第2
    回転部材に取り付けられる第2取付手段と、この第2取
    付手段と反対向きに軸方向に延びる複数の突部とを備え
    た第2連結部材を備え、前記第2部分は、第1部分の突
    部と反対向きに軸方向に延びる複数の突部を備え、前記
    第2部分の前記突部は、前記第2連結部品の前記突起
    と、前記第2連結部材の前記突部に係合することによっ
    って、前記ハウジングユニットを前記第2回転部材に接
    続し、両者の間で回転を伝達するようにした請求項2の
    たわみ継手機構。
  4. 【請求項4】 前記第2部分の前記突部は前記第1部分
    の前記突部とほぼ同形であり、このため前記ハウジング
    ユニットを第1、第2連結部材間で逆向きにも取り付け
    ることができる請求項3のたわみ継手機構。
  5. 【請求項5】 第1回転部材が、回転入力装置に接続さ
    れた回転駆動軸である請求項1のたわみ継手機構。
  6. 【請求項6】 第2回転部材が、回転入力装置に接続さ
    れた回転駆動軸である請求項1のたわみ継手機構。
  7. 【請求項7】 前記第1部分が、第1および第2部分間
    に設けた転がり軸受を介して、第2部分に対して相対回
    転する請求項1のたわみ継手機構。
  8. 【請求項8】 前記軸受が前記クラッチ機構をシールす
    る軸受シールを備えている請求項7のたわみ継手機構。
  9. 【請求項9】 前記ハウジングユニットの第1部分と第
    2部分によって、円筒形の内部空間が形成され、前記内
    部空間は円筒形内周面を有し、前記一方向クラッチ手段
    が、前記内部空間に収容された、荷重を受けていないと
    きの外径が前記円筒形内周面の直径よりも大きいコイル
    バネからなり、前記バネは、半径方向外向きのバネの押
    圧力により、前記円筒形内周面に摩擦係合しており、前
    記バネは、前記第1部分が前記第2部分に対して前記第
    1の方向に相対回転すると、前記半径方向外向きの押圧
    力が大きくなり、前記第1、第2部分を相対回転できな
    いように結合し、第1、第2回転部材間でトルクが伝達
    され、前記第1部分が前記第2部分に対して前記第2の
    方向に相対回転すると、前記半径方向外向きの押圧力が
    小さくなり、前記第1、第2部分の相対回転を許容し、
    第2部分が第1部分より速く回転できるような向きに取
    り付けられている請求項1のたわみ継手機構。
  10. 【請求項10】 前記バネが長方形の横断面形状を有す
    る請求項9のたわみ継手機構。
  11. 【請求項11】 前記バネがほぼ円形の横断面形状を有
    する請求項9のたわみ継手機構。
  12. 【請求項12】 前記第1および第2部分の一方に、前
    記第1、第2部分を組み立てた際の空気抜き孔としての
    機能、および前記円筒形内部空間に潤滑剤を供給する孔
    としての機能を有する軸方向のネジ孔が形成されてお
    り、この孔に前記円筒形内部空間内に潤滑油を密封する
    ためのネジ付きプラグがねじ込まれるようになっている
    請求項9のたわみ継手機構。
  13. 【請求項13】 前記弾性連結部品がゴム製である請求
    項2のたわみ継手機構。
  14. 【請求項14】 前記弾性連結部品がポリウレタン製で
    ある請求項2のたわみ継手機構。
  15. 【請求項15】 第1の回転部材と第2の回転部材間で
    動力を伝達するためのたわみ継手機構であって、 第1部分と、第1部分に相対回転自在に接続された第2
    部分を有するハウジングユニットを備え、前記第1部分
    は軸方向に延びる突部を備え、前記第2部分は軸方向に
    延びる突部を備え、前記第1、第2部分は前記突部が形
    成されている端部とは反対側の端部で互いに接続され、
    その内部に円筒形内周面を有する円筒形の空間が形成さ
    れ、 前記内部空間に収容された、荷重を受けていないときの
    外径が前記円筒形内周面の直径よりも大きいコイルバネ
    を備え、前記バネは、半径方向外向きのバネの押圧力に
    より、前記円筒形内周面に摩擦係合しており、前記バネ
    は、前記第1部分が前記第2部分に対して前記第1の方
    向に相対回転すると、前記半径方向外向きの押圧力が大
    きくなり、前記第1、第2部分を相対回転できないよう
    に結合し、第1、第2回転部材間でトルクが伝達され、
    前記第1部分が前記第2部分に対して前記第2の方向に
    相対回転すると、前記半径方向外向きの押圧力が小さく
    なり、前記第1、第2部分の相対回転を許容し、第2部
    分が第1部分より速く回転できるような向きに取り付け
    られており、 半径方向外向きに延びる複数の突起を備えた第1の弾性
    連結部品と、 半径方向外向きに延びる複数の突起を備えた第2の弾性
    連結部品と、 第1回転部材に取り付けられる第1取付手段と、この第
    1取付手段と反対向きに軸方向に延びる複数の突部とを
    備えた第1連結部材を備え、前記第1部分の前記突部
    は、前記第1連結部品の前記突起と、前記第1連結部材
    の前記突部に係合し、トルクを第1回転部材から前記第
    1部分に伝達するようになっており、 第2回転部材に取り付けられる第2取付手段と、この第
    2取付手段と反対向きに軸方向に延びる複数の突部とを
    備えた第2連結部材を備え、前記第2部分の前記突部
    は、前記第2連結部品の前記突起と、前記第2連結部材
    の前記突部に係合し、前記ハウジングユニットを第2回
    転部材に共回り自在に連結し、前記第1、第2連結部品
    は、第1、第2回転部材間の軸方向の心ずれを吸収する
    機能を有するたわみ継手機構。
  16. 【請求項16】 前記第1連結部材の前記突部が、前記
    第2連結部材の前記突部と略同形である請求項15のた
    わみ継手機構。
  17. 【請求項17】 前記第1および第2部分の一方に、前
    記第1、第2部分を組み立てた際の空気抜き孔としての
    機能、および前記円筒形内部空間に潤滑剤を供給する孔
    としての機能を有する軸方向のネジ孔が形成されてお
    り、この孔に前記円筒形内部空間内に潤滑油を密封する
    ためのネジ付きプラグがねじ込まれるようになっている
    請求項15のたわみ継手機構。
JP10285403A 1997-10-09 1998-10-07 一方向たわみ継手 Pending JPH11218151A (ja)

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US08/948,096 US5928083A (en) 1997-10-09 1997-10-09 One-way over-running flex coupling
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