JPH11217883A - 目地ガスケットジョイナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に外壁部に装着することができると共
に、装着した目地ガスケットのずれを防止できる目地ガ
スケットジョイナーを提供する。 【解決手段】 本発明の目地ガスケットジョイナーは、
並列に配置された一対の脚部（２）を備えており、各脚
部（２）の一方の端部にはレバー部（３）が屈設されて
いる。相互のレバー部（３）は離反方向に突出してお
り、更にその突出先端に、係止爪（５）が設けられてい
る。そして、相互の脚部（２）とレバー部（３）との結
合部が、連結部（４）によって連結されている。相互の
レバー部（３）の突出先端が内側に押圧されるとき、相
互の脚部（２）の突出先端が、前記結合部を中心にして
離反方向に回転する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の外壁目地
を密封する目地ガスケットを、目地に圧入する際に使用
される目地ガスケットジョイナーに係わる。

【０００２】

【従来の技術】従来から、建築物の外壁として、複数枚
の外壁パネルをフレーム部材に組み付けて構成したもの
が知られている。このような外壁においては隣接する各
外壁パネル間の隙間、すなわち目地に、シール性を確保
すると共に外観を良好に保つために目地ガスケットが装
着されている。

【０００３】特開平２−３０４１６９号公報には、図５
に示すような目地ガスケットが開示されている。この目
地ガスケット１００は、ＰＶＣ製のガスケット本体１０
１に、外壁パネル１１１間の目地１１０の内部に圧入さ
れる圧入部１０２と、目地１１０の表面を覆うカバー部
１０３とを設けて構成されている。圧入部１０２は硬質
ＰＶＣからなり、カバー部１０３は高重合軟質ＰＶＣか
らなっている。そして、カバー部１０３の表面には、変
色やほこりの付着を防止するための保護被覆層１０４を
設けてある。保護被覆層１０４は、樹脂塗料をカバー部
１０３表面に塗布することで形成されている。

【０００４】図６に、他の目地ガスケットの一例を示
す。同図においては、外壁パネル１３１が木桟１３２を
介してフレーム部材１３３に組み付けられている。この
ように木桟１３２を用いることで、外壁の厚みを増し、
断熱効果を向上させることができる。ここで目地１３０
に装着されている目地ガスケット１２０には、ガスケッ
ト本体１２１の一方の端部に当接部１２２を設けてあ
る。

【０００５】このタイプの目地ガスケット１２０は、矢
印Ｘで示されるように室外側から目地１３０に挿入し
て、当接部１２２が目地１３０の奥のフレーム部材１３
３に当接するまで目地１３０の内部に押し込むことで装
着される。このように、当接部１２２を目地奥のフレー
ム部材１３３に当接させることで、目地ガスケットを正
しい位置に装着することができ、外観を良好に仕上げる
ことができる。

【０００６】建築物の構造によっては、目地の奥にフレ
ーム部材が存在しないこともあり、このような場合に
は、目地ガスケットが室内側に脱落してシール性および
外観が損なわれる心配があった。そこで、図７に示すよ
うな目地ガスケットジョイナー１５１を用いて目地ガス
ケット１４０の室内側への脱落を防いでいた。目地ガス
ケットジョイナー１５１は、図７において紙面に対して
垂直方向に連続形成されたジョイナー本体１５２に、ボ
ルト１５３およびナット１５４からなる間隔調整手段を
紙面に対して垂直方向に所定の間隔を隔てて設けること
で構成されている。

【０００７】このような目地ガスケットジョイナー１５
１の、外壁パネル１６１と木桟１６２とフレーム部材１
６３とからなる外壁部への装着は、目地ガスケット１４
０のように室外側から目地１６０に挿入することができ
ないので、図示していない建築物の上階の目地端部から
下方（図７において紙面上方から紙面奥に向かう方向）
に落とし込むことによって行われていた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、目地ガ
スケットジョイナーを外壁部に装着する際、建築物の構
造上、上階での作業が困難であったり障害物があったり
することが多く、このような場合、上階から目地ガスケ
ットジョイナーを落とし込むことができなかった。ま
た、目地ガスケットジョイナーを上階から落とし込むこ
とによって外壁部に装着する作業は煩雑で、施工効率を
低下させる要因となっていた。また、目地ガスケットの
室外側へのずれが拘束されていないため、目地ガスケッ
トの室外側の表面に凹凸が生じて目地部の外観が損なわ
れる心配があった。

【０００９】本発明は、前記課題にかんがみてなされた
もので、容易に外壁部に装着することができると共に、
圧入した目地ガスケットのずれを防止できる目地ガスケ
ットジョイナーを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明に係わる前記目的
は、請求項１に記載した、隣接する外壁パネルの間に形
成される目地に、その目地を密封する目地ガスケットを
圧入した際に、前記目地ガスケットの室内側への脱落を
防止する目地ガスケットジョイナーであって、一方の端
部にレバー部を屈設した一対の脚部を並列に配置するこ
とで相互のレバー部を離反方向に突出させ、相互の脚部
とレバー部の結合部を連結部により連結したことを特徴
とする目地ガスケットジョイナーによって達成される。

【００１１】このような構成の目地ガスケットジョイナ
ーは、目地ガスケットと同様に室外側から目地に挿入す
ることで外壁部に装着することができる。従って、目地
ガスケットジョイナーの装着作業が容易になり施工効率
が向上する。

【００１２】また本発明は、請求項２に記載したよう
に、レバー部の突出先端に目地ガスケット先端を係止す
る係止爪を備えていれば、目地ガスケットを圧入した際
に、その目地ガスケットの室外側へのずれが拘束される
ので、目地部の外観が損なわれる心配がない。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる実施の形態
例を図１ないし図４に基づいて詳しく説明する。図１は
本実施の形態例を示す断面図である。同図において、目
地ガスケットジョイナー１は、紙面に対して垂直方向に
連続形成されている。目地ガスケットジョイナー１は、
並列に配置された一対の脚部２を備えており、各脚部２
の一方の先端（図中下方）には軟質材料からなる先端当
接部６が設けられている。軟質材料としては、例えば軟
質ＰＶＣを採用することができる。脚部２は、前記軟質
材料に比べて硬質な材料からなり、例えば硬質ＰＶＣな
どが用いられる。

【００１４】各脚部２の他方の先端（図中上方）にはレ
バー部３が一体的に屈設されている。ここで、相互のレ
バー部３は離反方向に突出している。各レバー部３の突
出先端には軟質材料からなる係止爪５が設けられてお
り、この係止爪によって後述する目地ガスケットのずれ
を防止することができる。

【００１５】そして、相互の脚部２とレバー部３の結合
部が、連結部である可撓連結部４によって接続されてい
る。可撓連結部４は、先端当接部６と同様に軟質材料か
らなり、内部に金属製の芯線４ａが挿通されている。

【００１６】次に、図２ないし図４に基づいて、前記構
成の目地ガスケットジョイナー１の外壁部への装着方法
を説明する。図２は、外壁パネル１１間の目地１０に目
地ガスケットジョイナー１の脚部２を挿入した状態を示
す。この状態でローラー治具２０を用いて、目地ガスケ
ットジョイナー１の可撓連結部４を矢印Ｘの方向に押圧
する。そして、ローラー治具２０を矢印Ｙの方向に移動
することで、目地ガスケットジョイナー１は、外壁パネ
ル１１と木桟１２とフレーム部材１３とからなる外壁部
に順次装着される。

【００１７】図３は、図２におけるＡ−Ａ断面図であ
る。脚部２は目地１０内部に挿入され、レバー部３の突
出先端が外壁パネル１１の面取り部１１ｂに当接してい
る。前述したように、ここで、室外側からローラー治具
２０によって可撓連結部４を押圧する。すると、相互の
レバー部３の突出先端が、面取り部１１ｂによって内側
に押圧され、それに伴って相互の脚部２の先端が、脚部
２とレバー部３の結合部を中心にして離反方向に回転し
て、先端当接部６が外壁パネル１１の端面１１ａおよび
木桟１２の端面１２ａに摺接する。

【００１８】図４に示すように、先端当接部６がフレー
ム部材１３に当接した時点で、目地ガスケットジョイナ
ー１の外壁部への装着作業は完了する。この状態で、前
記した目地ガスケットジョイナー１の装着方法と同様の
手法によって目地ガスケット３０を目地１０に圧入する
ことができる。圧入された目地ガスケット３０が室外側
にずれようとするとき、目地ガスケット３０の先端部が
係止爪５によって係止される。

【００１９】以上説明した目地ガスケットジョイナー１
によれば、目地ガスケットと同様に室外側から外壁部に
装着することができるので、装着作業が容易で、施工効
率を向上させることができる。また、脚部２の先端当接
部６が外壁パネルおよび木桟の端面１１ａ、１２ａに摺
接しながら、フレーム部材１３に当接するに至るので、
フレーム部材１３の隙間に目地ガスケットジョイナー１
が脱落する心配はなく、確実に外壁部への装着が行われ
る。更に、先端当接部６が軟質材料からなっているの
で、木桟の端部１２ａを傷つけることもない。

【００２０】また、レバー部３の突出先端に、圧入され
た目地ガスケットの先端を係止する係止爪５が設けられ
ているので、その目地ガスケットの室外側へのずれが拘
束されて、目地ガスケットの室外側の表面に凹凸が生じ
ることがない。従って、目地部の外観が損なわれる心配
もない。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の目地ガス
ケットジョイナーは、請求項１に記載したように、一方
の端部にレバー部を屈設した一対の脚部を並列に配置す
ることで相互のレバー部を離反方向に突出させ、相互の
脚部とレバー部の結合部を連結部により連結してある。
従って、目地ガスケットと同様に室外側から目地に挿入
することで外壁部に装着することができるので、目地ガ
スケットジョイナーの装着作業が容易になり施工効率が
向上する。

【００２２】また本発明は、請求項２に記載したよう
に、レバー部の突出先端に目地ガスケット先端を係止す
る係止爪を備えていれば、目地ガスケットを装着した際
に、その目地ガスケットの室外側へのずれが拘束される
ので、目地部の外観が損なわれる心配がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の目地ガスケットジョイナーの一実施の
形態例を示す断面図である。

【図２】図１の目地ガスケットジョイナーを外壁部に装
着する際の斜視図である。

【図３】図２におけるＡ−Ａ断面図である。

【図４】図３の目地ガスケットジョイナーを外壁部に装
着した図である。

【図５】従来の目地ガスケットの一例を示す断面図であ
る。

【図６】従来の目地ガスケットの他の例を示す断面図で
ある。

【図７】従来の目地ガスケットジョイナーを示す断面図
である。

【符号の説明】

１ 目地ガスケットジョイナー ２ 脚部 ３ レバー部 ４ 可撓連結部（連結部） ５ 係止爪 ６ 先端当接部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 隣接する外壁パネルの間に形成される目
   地に、その目地を密封する目地ガスケットを圧入した際
   に、前記目地ガスケットの室内側への脱落を防止する目
   地ガスケットジョイナーであって、 一方の端部にレバー部(3) を屈設した一対の脚部(2) を
   並列に配置することで相互のレバー部(3) を離反方向に
   突出させ、相互の脚部(2) とレバー部(3) の結合部を連
   結部(4) により連結したことを特徴とする目地ガスケッ
   トジョイナー。
2. 【請求項２】 前記レバー部(3) の突出先端に、前記目
   地ガスケット先端を係止する係止爪(5) を備えているこ
   とを特徴とする請求項１に記載の目地ガスケットジョイ
   ナー。