JPH021938B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はユニツトバス等の室内側の壁面に内装
用パネルを取り付ける際の組付部構造に関する。

従来、室内側の壁面に内装用パネル（以下パネ
ルという。）を取り付けるときは、例えば第１図
のように一対のパネルＡ，Ａの端部どうしを突き
合わせ、これらのパネルＡ，Ａの裏面にそれぞれ
固定されたブラケツト１，１をビス２により固定
し、さらにパネルＡの裏面側に外壁Ｂを取り付け
ると共に、上記パネルＡの端部相互間に形成され
ている隙間に目地材Ｃを装填して該目地材Ｃによ
つて上記ブラケツト１，１を隠していた。しか
し、かかる組付部構造では、パネルＡを取り替え
たり補修する場合に該パネルＡを室内から取り外
すことができず、まず外壁Ｂを取り外してからビ
ス２を取り外し、最後にパネルＡを取り外すこと
を余儀なくされるためにその作業が煩わしく、か
つ大がかりなものになる欠点があつた。

また、第２図のようにパネルＡの裏面に該パネ
ルＡの端部から突出した状態の突き合せ用の部材
Ｄを設け、この部材Ｄをビス３によつて外壁Ｂに
固定したものもあつたが、これによつても、室内
の美感を保つ上でビス３を外壁Ｂの外面側から螺
じ込む必要があるので、パネルＡの取り替えや補
修の際に第１図で説明した上述のものと同様の欠
点が指摘されていた。

他方、第３図のように、互に突き合わせて配置
した一対のパネルＡ，Ａの相互間に断面Ｕ字状の
金具４を差し込み、この金具４を外壁Ｂにビス５
を用いて固定するに当たり、ビス５の頭部５１を
金具４の凹入部内に収容させ、その上を目地材Ｃ
で塞いだものもあつた。これによれば、室内側か
ら目地材Ｃを取り除いた後、ビス５を取り外すこ
とによつて、外壁Ｂを取り外すことなくパネル１
を取り外すことができるので、該パネル１の取り
替えや補修の際に便利であり、上述した欠点はな
い。しかしながら、Ｕ字状の金具４のフランジ部
４１がパネルＡの内面上に突出し、しかも目地材
Ｃの幅寸法が比較的広くなるのを避けられず、そ
れらが目立つて美感を損ねる欠点があつた。

本発明は従来の欠点を改善するためになされた
もので、組付状態において室内の美感を損ねず、
パネルの取り替えや補修の際に外壁を取り外すこ
となく室内からパネルを取り外すことのできる内
装用パネルの組付部構造を提供することを目的と
する。

上記目的を達成するため、本発明は、パネルに
設けられている突き合わせ用の部材を互に突き合
わせることによつて一対のパネルの端部相互間に
凹所を形成し、これらのパネルの各突き合わせ用
の部材の離間を連結具によつて阻止し、上記部材
及び連結具に螺じ込んだビスの頭部を上記凹所に
収容すると共に、該頭部と上記連結具とによつて
上記部材を挟持させたものである。

以下、図示例に従つて本発明を説明する。

第４図は組立式のユニツトバスの外壁にパネル
を組み付けた一例を示したものである。同図から
明らかなように、パネルＡはその裏面側に突き合
わせ用の部材（以下、突き合わせ部材という。）
１０を備え、この突き合わせ部材１０がパネルＡ
の端部から突出せしめられている。そして、フラ
ツト部分においては、相隣接する一対のパネル
Ａ，Ａの突き合わせ部材１０，１０どうしが当接
状に突き合わされ、両者間に亘つて設けられた連
結具１１によつて上記した一対のパネルＡ，Ａの
離間方向の位置ずれが阻止されている。具体的に
は、第６図のように、連結具１１は断面コ字状の
アルミニウム成形品によつて構成されており、そ
の一対の脚部１１ａ，１１ａが、上記した一対の
パネルＡ，Ａの各突き合わせ部材１０，１０の裏
面にそれぞれ設けられた溝部１０ａ，１０ａに嵌
め込まれている。この場合、図示例のように突き
合わせ部材１０をパネルＡの全長に亘つて設ける
と共に、連結具１１に上記突き合わせ部材１０の
全長に亘る長さを有せしめておけば、一対のパネ
ルＡ，Ａの離間方向の位置ずれがその長手方向
（第６図矢印×）の各部において確実に阻止され
る利点がある。次に第４図において１２はビスを
示す。このビス１２は、同図明示のように互に突
き合わされた２つの突き合わせ部材１０，１０及
び上記連結具１１に螺じ込まれており、その頭部
１２ａが一対のパネルＡ，Ａの端部相互間に形成
された凹所１３の内部に収容され、しかもその頭
部１２ａが２つの突き合わせ部材１０，１０間に
跨つて配置されてこれらの突き合わせ部材１０，
１０を上記連結具１１との間で挟持している。ま
た、上記凹所１３には目地材Ｃが装填されてい
る。なお、図示例では、上記ビス１２を外壁Ｂに
も螺じ込んで、この外壁ＢにパネルＡを取り付け
た構成を示している。また、第５図から明らかな
ように、ビス１２は上記した形態で突き合わせ部
材１０の長手方向複数箇所に等ピツチおきに配置
され、これによつて連結具１１との間で突き合わ
せ部材１０をぐらつきなく確実に挟持している。

上記によれば、凹所１３に収容されたビス１２
の頭部１２ａが該凹所１３に装填された目地材Ｃ
によつて覆い隠され、しかも凹所１３の幅寸法は
ビス１２の頭部１２ａが入るだけの広さに設定さ
れておればよいので比較的狭いもので済む。従つ
て、外観上、目地材Ｃは一般のタイル壁等の目地
と変わりなくなり、パネルＡの継ぎ足し部分が目
立たず、美感に優れたものとなる。また、パネル
Ａを取り外すときは、室内側から、まず目地材Ｃ
を取り除き、次にビス１２を取り外せばよく、外
壁Ｂを取り外す必要は全くない。

次に、第４図明示のように、コーナ部において
は、隣接する一対のパネルＡ，Ａの各突き合わせ
部材１０，１０が直角に突き合わされ、これらの
離間が両者間に亘つて設けられた連結具１１によ
つて阻止されている。

第７図は上述したものとは異なる形状の連結具
１１を使用する場合を示している。即ち、この連
結具１１は脚部１１ａ，１１ａを備えた平板部１
１ｂと補強用平板部１１ｃとを補強用リブ１１ｄ
により一体に連結した構成を有し、その下端部に
はFRP製の防水パン１４の立ち上がり端縁１４
ａが内嵌着される構成となつている。なお、上記
脚部１１ａ，１１ａが２つの突き合わせ部材１
０，１０の溝部１０ａ，１０ａに嵌め込まれる点
その他の構成並びに作用は第４図〜第６図で説明
したところと同様であるので、相当する構成要素
に同一符号を付することによつてその説明を省略
した。

以上説明したように、本発明による内装用パネ
ルの組付部構造によると、目地材の幅寸法を一般
のタイル壁等における目地の幅寸法と同等にでき
るので、パネルの継ぎ足し部分が外観上目立たな
くなり、またパネルの内面側へ突出する構成要素
も存在しない。そのため、室内の美感が損われる
ことはない。さらに、室内側からパネルを取り外
すことができるようになるので、外壁を取り外す
ことを要する場合のように大がかりな作業をする
ことなくパネルの取り替えや補修ができるように
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は種々の従来例を示す断面図、
第４図は本発明の実施例を示す断面図、第５図は
第４図の―線に沿う断面図、第６図は上記実
施例の組立分解斜視図、第７図は変形列としての
連結具を用いる場合の組立分解斜視図である。 Ａ…内装用パネル、１０…突き合わせ部材、１
１…連結具、１２…ビス、１２ａ…ビスの頭部、
１３…凹所。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 突き合わせ用の部材が端部から突出した状態
   で裏面側に設けられてなる一対の内装用パネルの
   上記部材どうしが突き合わされ、これらの部材相
   互間に亘つて上記一対の内装用パネルが互に離間
   するのを阻止する連結具が設けられ、上記部材及
   び連結具に螺じ込まれたビスの頭部が一対の内装
   用パネルの端部相互間に形成された凹所の内部に
   収容され、この頭部と上記連結具との間で上記部
   材が挟持されていることを特徴とする内装用パネ
   ルの組付部構造。