JPH11216637A - 工作機械の多軸スピンドルヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多軸スピンドルヘッド３に於いて比較的深い
個所を加工している複数の各刃具１９の先部を、簡易な
手段により霧状の切削液で均等、確実且つ安定的に潤滑
する。 【解決手段】 先端に刃具１９を備えて同一方向へスピ
ンドル軸１１の複数個が配設される多軸スピンドルヘッ
ドに於いて、スピンドル軸１１の長さ方向中心部に対し
切削液供給用の透孔ｂを穿設し、工具ホルダ２０の切削
液透孔ｃ２を経て先端の刃具内切削液透孔ｃ１と連通さ
せると共に、上記スピンドル軸１１の透孔ｂに対し外部
から霧状切削液を供給する構成となす。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物の深い部
位を切削している刃具の先端部の潤滑に特に適した工作
機械の多軸スピンドルヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】工作機械による加工では被加工物や刃具
の冷却及び潤滑、又は切屑の除去などのため加工部に切
削油を多量に供給しているが、これによるときは切削油
による環境汚染や人体の健康への悪影響、切削油の廃油
処理に伴う大きなコスト、被加工物の過冷却による刃具
寿命の低下、又は切削油過多による刃具の微細切込み加
工時の滑り磨耗などの問題があるほか、加工時に多量の
切削油が切屑に付着するため、切屑の処理や再利用のさ
い、これに付着した切削油を分離することが必要とな
る。

【０００３】これらの問題を解決するため、近年では極
微量の切削油を霧状にして切削加工部へ供給することが
行われているのであり、このような処理はドライ切削な
どと称されている。

【０００４】ところで、工作機械の多軸スピンドルヘッ
ドには、先端に刃具を備えた同一方向の複数のスピンド
ル軸を一定程度以上の密状に配設したものが存在してい
るが、これによる切削処理に於いてもドライ切削を行う
ことが要望される場合がある。

【０００５】しかし、多軸スピンドルヘッドによる切削
処理に於いては、スピンドル軸が密状に存在するため、
たとえ被加工物の比較的浅い部分を加工している刃具先
端部であっても全ての刃具に均等に霧状の切削油を供給
することは困難であり、ましてや被加工物の比較的深い
部分を加工している刃具先端部にそれを供給することは
一層大きな困難を伴うのである。

【０００６】この種の問題に対応するための技術とし
て、本出願人は特許第２６８７１１０号を提案してい
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記特許第２６８７１
１０号に係る主軸装置によれば、被加工物の比較的深い
部分を加工している刃具の先端部に霧状の切削油を極め
て効果的に供給できるのであるが、その構造が複雑で、
使途によってはコスト高に過ぎる場合がある。

【０００８】特に多軸スピンドルヘッドに上記主軸装置
の思想を利用するときは、スピンドルの数が多い分余計
にコスト高となるほか、スピンドル軸内の機構が複雑な
ためスピンドル軸が径大となる嫌いがある。

【０００９】本発明は、斯かる実情に対処し得る工作機
械の多軸スピンドルヘッドを提供することを目的とす
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、先端に刃具を備えて同一方向へスピン
ドル軸の複数個が配設される多軸スピンドルヘッドに於
いて、スピンドル軸の長さ方向中心部に対し切削液供給
用の透孔を穿設し、先端の刃具内切削液透孔と連通させ
ると共に、上記スピンドル軸透孔に対し外部から霧状切
削液を供給する構成となす。

【００１１】霧状の切削液は切削液供給用の透孔を経て
刃具内の切削剤透孔に達し、刃具の先端部から霧状のま
ま噴出される。従って被加工物の比較的深い個所を切削
している刃具であってもその所要個所が効果的に潤滑さ
れるのである。

【００１２】上記本発明は、次のように具体化される。
即ち、各スピンドル軸の後端をヘッドに一体化した共通
の密閉室内へ突出させたものとなし、該密閉室内に対し
外部から霧状切削液を供給する構成となす。このように
すると、霧状の切削液がスピンドル軸の後側からスピン
ドル軸内へ供給され刃具先端部から噴出されるものとな
る。

【００１３】或いは、スピンドル軸の長さ方向中間付近
の外周個所より、スピンドル軸の長さ方向中心部の切削
液供給用の透孔と連通する横孔を穿設し、且つ該横孔を
取り囲むようになして軸受側との間に密閉室を形成し、
該密閉室内へ外部から霧状切削液を供給する構成とな
す。このようにすると、霧状の切削液がスピンドル軸の
長さ方向中間の側方付近からスピンドル軸内へ供給され
刃具先端部から噴出されるものとなる。

【００１４】或いは、スピンドル軸の長さ方向先端付近
の外周個所より、スピンドル軸の長さ方向中心部の切削
液供給用の透孔と連通する横孔を穿設し、且つ該横孔を
取り囲むようになして軸受側との間に密閉室を形成し、
該密閉室内へ外部から霧状切削液を供給する構成とな
す。このようにすると、霧状の切削液がスピンドル軸の
長さ方向先端付近の側方からスピンドル軸内へ供給され
刃具先端部から噴出されるものとなる

【００１５】

【発明の実施の形態】先ず第一実施例について説明す
る。図１は本実施例に係る多軸スピンドルヘッドを具備
した工作機械の要部を示す側面視断面図、図２は図１の
ｘーｘ部を示す図、図３は前記スピンドルヘッドの拡大
断面図である。

【００１６】これらの図に於いて、１はベッドで、２は
このベッド１の上面の案内軌道１ａを介して前後方向ｆ
１、ｆ２の作動可能に装着された移動台、そして３は移
動台２の上面に固定された多軸スピンドルヘッドであ
る。

【００１７】多軸スピンドルヘッド３の具体的構成につ
いて説明すると、次のとおりである。即ち、移動台２に
固定されたヘッドフレーム４を備えており、このフレー
ム４の前面には後部ケースフレーム５ａと前部ケースフ
レーム５ｂを具備したスピンドル部５が設けてある。

【００１８】後部ケースフレーム５ａは起立壁部６と側
壁部７を有している。起立壁部６の肉厚内には外部から
霧状の切削液を供給される供給路６ａが形成され、また
起立壁部６の後面には密閉室８を形成するための室壁部
材８ａをボルト固定されており、このさい供給路６ａは
密閉室８内と連通される。

【００１９】前部ケースフレーム５ｂは起立壁部９とス
ピンドルケース部１０とからなる。起立壁部９は後部ケ
ースフレーム５ａにボルト固定してあり、前記密閉室８
の前方個所には図３に示すようにスピンドル軸１１の挿
通される透孔９ａが各スピンドル軸１１毎に形成されて
いる。

【００２０】スピンドルケース部１０は複数のスピンド
ル軸１１を包囲するための方形状の外壁部１２と、これ
の内方で各スピンドル軸１１を包囲するための中間壁部
１３とからなる。

【００２１】外壁部１２の前面部には各スピンドル軸１
１に対応した円形の透孔ａが図３に示すように形成され
ており、各透孔ａの前面にはスピンドル軸１１の挿通さ
れる前端面カバー１４がボルト固定されている。

【００２２】各スピンドル軸１１は前部径大部１１ａと
後部細径部１１ｂとからなり、透孔ａに嵌着された軸受
１５と透孔９ａに嵌着された軸受１６とで前部ケースフ
レーム５ｂ上の一定位置での回転自在に支持されてい
る。各スピンドル軸１１の中心部の軸方向個所には直状
の切削液供給用の透孔ｂが形成してあり、この透孔ｂの
前部ｂ１は径大状となされている。

【００２３】ここで、１７は前端面カバー１４の前面を
被うためのカバー部材でスピンドル軸１１に固定されて
おり、１８は前端面カバー１４の内方に嵌着されたオイ
ルシールである。

【００２４】切削液供給用の透孔ｂの前部ｂ１には刃具
１９の固定された工具ホルダ２０が嵌着固定されてい
る。このさい、刃具１９の中心部及び工具ホルダ２０の
中心部の各軸方向個所には切削液透孔ｃ１、ｃ２が形成
される。

【００２５】スピンドル軸１１の後端部は後部ケースフ
レーム５ａの起立壁部６に設けられた孔６ｂ内に位置さ
れ、透孔ｂの後端開口がシール手段２１を介して密閉室
８内と気体密状に連通されている。

【００２６】各スピンドル軸１１はヘッドフレーム４に
装設された主軸駆動モータ２３で駆動されるようになさ
れており、具体的には次のようになされている。

【００２７】即ち、主軸駆動モータ２３の出力軸２４に
結合された原動軸２５をスピンドル部５の前部及び後部
ケースフレーム５ａ、５ｂ個所に一定位置での回転自在
に設け、この原動軸２５の先部に原動歯車２６を形成す
る。一方では各スピンドル軸１１の後端部に従動歯車２
７を固定し、この従動歯車２７と原動歯車２６とを複数
の中間歯車２８からなる歯車列で連動連結させる。この
さい、各スピンドル軸の回転速度は毎分凡そ５０００回
転以下となす。

【００２８】このように構成した多軸スピンドルヘッド
３の前方にはベッド１と一定相対配置となした被加工物
固定台２９が設けてある。このさい、被加工物固定台２
９の被加工物支持面２９ａの周囲には包囲枠部材３０が
固定される。

【００２９】３１は多軸スピンドルヘッド３の前面に枢
着点３２廻りの上方へ退避移動可能且つ前後方向ｆ１、
ｆ２の伸縮可能に装着されたカバー装置で、加工時は包
囲枠部材３０に密状に接して被加工物ｗや多軸スピンド
ルヘッド３の前部を下方側のみ開放された状態に包囲す
るものとなしてある。

【００３０】３３は切屑や切削液を案内するためのホッ
パー形案内路でカバー装置３１の下面を被うように配設
してあり、また３４はホッパー形案内路３３から落下し
た切削液などを適当個所へ案内するための案内面装置で
ある。

【００３１】３５は霧状の切削液を生成するための切削
液霧化装置で、圧縮空気供給管３６、フィルター３７
ａ、圧力調整装置３７ｂ、霧化装置３７ｃ及び切削液送
出管３８とを備えている。切削液送出管３８は管路３９
を介して供給路６ａと連通させ、管路３９途中には適時
に開閉作動される電磁弁４０が設けてある。

【００３２】次に上記の如く構成した本実施例品の使用
例及びその作動を説明する。被加工物ｗを固定するさい
は移動台２を図１の位置から後方ｆ２へ移動させる。こ
れによりカバー装置３１の前縁は包囲枠部材３０から離
れ、カバー装置３１の前後方向全長は図示しない付勢手
段により最長状態となる。この後、カバー装置３１を図
１の状態から枢着点３２廻りの上方へ退避させ、作業空
間を広く確保する。この状態の下で被加工物固定台２９
の被加工物支持面２９ａに被加工物ｗを固定させる。

【００３３】次にカバー装置３１を原位置に戻し、主軸
駆動モータ２４を作動させる。これにより、このモータ
２４の回転は歯車２６、２７、２８を介して各スピンド
ル軸１１に伝達され、各スピンドル１１は軸受１５、１
６に案内されて毎分凡そ５０００回転以下の速度で円滑
に回転される。

【００３４】一方では必要に応じて電磁弁４０を開放作
動させる。これにより、圧縮空気供給管３６から供給さ
れる圧縮空気が霧化装置３７ｃ内を流動し、霧化装置３
７ｃは霧吹き原理で霧状の切削液を生成する。

【００３５】この霧状の切削液は供給路６ａを経て密閉
室８内に達し、密閉室８内から各スピンドル軸１１の切
削液供給用透孔ｂ内へ供給され、これの内方を前方ｆ１
へ向け流動するものとなる。このさい、シール手段２１
はスピンドル軸１１の回転中に密閉室８内の霧状の切削
液を外部に漏洩させることなく切削液供給用透孔ｂ内に
移動させる。

【００３６】この切削液供給用孔ｂ内を流動している霧
状の切削液は、スピンドル軸１１が回転してもその速度
が比較的小さいため、この回転による遠心力の作用を過
度には受けないのであり、従って切削液供給用透孔ｂ内
で遠心力による液化現象や、その構成成分の比重の差に
よる成分分離現象などを殆ど生じることなく均等に分布
された状態を保持される。

【００３７】この切削液は工具ホルダ２０や刃具１９の
切削液透孔ｃ１、ｃ２を通じて刃具１９の先端から比較
的均等な分布状態で噴出されるのである。

【００３８】次に移動台２を前方ｆ１へ移動させる。こ
の移動の過程でカバー装置３１の前端縁が包囲枠部材３
０の後端縁と圧接し、以後、カバー装置３１はこの圧接
状態を保持されたまま図示しない付勢手段の弾力に抗し
て移動台２の前進変位に応じつつ短縮変形される。

【００３９】そして移動台２の前方移動が一定大きさに
達すると、刃具１９が被加工物ｗに達し、これを加工す
るものとなる。この加工中、霧状の切削液が刃具１９の
先端から噴出されるため、たとえ刃具１９が被加工物ｗ
の深部を加工する状態となっても所要個所を効果的に潤
滑するものとなる。

【００４０】本発明に於いて、スピンドル軸の孔を通じ
て回転中のスピンドル軸１１内に霧状の切削液を供給す
るようになしたことは、スピンドル軸内に霧化用のノズ
ルなどを設ける必要をなくし、スピンドル軸１１を細く
する必要のある場合に特に有益となすものである。

【００４１】なお、加工の終了した被加工物を被加工物
固定台から取り外すさいはこれを装着したときの逆の手
順による。

【００４２】次に第二実施例について説明する。図４は
本実施例に係る多軸スピンドルヘッドを具備した工作機
械の要部を示す側面視断面図、図５は前記スピンドルヘ
ッドの拡大断面図である。

【００４３】本実施例では、各スピンドル軸１１の切削
液供給用透孔ｂの後端は栓部材１１ｃで閉塞させると共
に、各スピンドル軸１１の長さ中央部には横孔を設け切
削液供給孔ｂの開口ｂ２が形成されている。

【００４４】また前部ケースフレーム５ｂ内で各スピン
ドル軸１１の前後の軸受１５、１６間のスペースを前後
のシール手段ｓ１、ｓ２を介して密閉空間ｍとなし、各
密閉空間ｍの外壁部１２には外部から霧状の切削液をそ
の内方へ供給するための供給路１２ａが形成される。こ
のさい、シール手段ｓ１、ｓ２は密閉空間ｍを気体密状
に保持する上で寄与するものである。

【００４５】中間壁部１３の肉厚部には潤滑油や切削液
を後方へ逃がすための通路１３ａを形成する。その他の
構成は先の実施例に準じたものとなす。

【００４６】使用のさいは各スピンドル軸１１の回転中
に、必要に応じて電磁弁４０を開放作動させる。これに
より、霧化装置３７ｃは霧状の切削液を生成し、この切
削液は供給路１２ａを通じて密閉空間ｍ内に供給され、
続いて開口ｂ２を通じて切削液供給用透孔ｂ内に供給さ
れ、刃具１９の先端部から噴出するものとなる。従っ
て、本実施例によっても先の実施例のものに準じた効用
が得られる。

【００４７】本実施例に於いて、各スピンドル軸１１毎
の密閉空間ｍを連通させて一室の空間となし、この空間
内に霧状の切削液を供給するようにしても差し支えな
い。

【００４８】次に第三実施例についてその特徴的部分を
説明する。図６は本実施例に係る多軸スピンドルヘッド
を具備した工作機械の要部を示す側面視断面図、図７は
前記スピンドルヘッドの拡大断面図、図８は図７のｘ１
ーｘ１部を示す図である。

【００４９】本実施例では、各スピンドル軸１１は全長
に渡って一様径となしてあり、各スピンドル軸１１の切
削液供給用透孔ｂの後端は第二実施例と同様に栓部材１
１ｃで閉塞させてあり、また各スピンドル軸１１の先端
部には横孔を設け切削液供給孔ｂの開口ｂ２が形成され
ている。

【００５０】前端面カバー１４の前面には中間板１４１
が、そして中間板１４１の前面には室壁部材１４２が固
定してある。室壁部材１４２の内方で前記開口ｂ２の前
後位置にはシール手段ｓ１、ｓ２が設けてあり、このシ
ール手段ｓ１、ｓ２間のスペースが密閉空間ｍとなして
ある。室壁部材１４２には密閉空間ｍの内方に外部から
霧状の切削液を供給するための供給路１４２ａが形成さ
れている。

【００５１】１４２ｂはシール手段ｓ１、ｓ２から漏れ
た切削液などを外方へ逃がすための通路、４２はオイル
シール１８を保持するリング部材、１４ａは潤滑油を逃
がすための通路である。その他の構成は先の実施例に準
じたものとなす。

【００５２】使用中は、霧化装置３７ｃが霧状の切削液
を生成し、この切削液は供給路１４２ａを通じて密閉空
間ｍ内に供給され、続いて開口ｂ２を通じて切削液供給
用透孔ｂ内に移動し、刃具１９の先端部から噴出するも
のとなる。

【００５３】本実施例によっても先の実施例のものに準
じた効用が得られる。本実施例に於いても、各スピンド
ル軸１１毎の密閉空間ｍを連通させて一室の空間とな
し、この空間内に切削液を供給するようにしても差し支
えない。

【００５４】

【発明の効果】以上の如く構成した本発明によれば、ロ
ータリジョイントなどを要しない比較的簡易な構造によ
って、複数のスピンドル軸の各刃具先端から、霧状の切
削液を比較的均等な分布状態で噴出させることができ、
従って被加工物の深部を加工している複数の各刃具の所
要個所を効果的に潤滑することができるものである。

【００５５】またスピンドル軸の内方には切削液供給用
透孔を設けるだけで足りるからスピンドル軸の径を比較
的細くでき、これにより複数のスピンドル軸を狭い空間
に密集させることができて装置の小型化が図られる。

【００５６】さらには構造が簡易であるため安価で故障
の少ない装置となり、また管理の行い易いものである。

【００５７】請求項２に記載のものによれば、霧状の切
削液をスピンドル軸の後方側からスピンドル軸内へ供給
することによって刃具先端部から噴出させることができ
るもので構造簡易なものとなる。

【００５８】請求項３に記載のものによれば、霧状の切
削液をスピンドル軸の長さ方向中間の側方付近からスピ
ンドル軸内へ供給することによって刃具先端部から噴出
させることができる。

【００５９】請求項４に記載のものによれば、霧状の切
削液をスピンドル軸の長さ方向先端付近からスピンドル
軸内へ供給することによって刃具先端部から噴出させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例に係る多軸スピンドルヘッ
ドを具備した工作機械の要部を示す側面視断面図であ
る。

【図２】図１のｘーｘ部を示す図である。

【図３】前記スピンドルヘッドの拡大断面図である。

【図４】本発明の第二実施例に係る多軸スピンドルヘッ
ドを具備した工作機械の要部を示す側面視断面図であ
る。

【図５】前記スピンドルヘッドの拡大断面図である。

【図６】本発明の第三実施例に係る多軸スピンドルヘッ
ドを具備した工作機械の要部を示す側面視断面図であ
る。

【図７】前記スピンドルヘッドの拡大断面図である。

【図８】図７のｘ１ーｘ１部を示す図である。

【符号の説明】

３ 多軸スピンドルヘッド ８ 密閉室 １１ スピンドル軸 １９ 刃具 ｂ 切削液供給用透孔 ｂ２ 開口（横孔） ｃ１ 刃具内の切削液透孔 ｍ 密閉室

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に刃具を備えて同一方向へスピンド
   ル軸の複数個が配設される多軸スピンドルヘッドに於い
   て、スピンドル軸の長さ方向中心部に対し切削液供給用
   の透孔を穿設し、先端の刃具内切削液透孔と連通させる
   と共に、上記スピンドル軸透孔に対し外部から霧状切削
   液を供給する構成となしたことを特徴とする工作機械の
   多軸スピンドルヘッド。
2. 【請求項２】 各スピンドル軸の後端をヘッドに一体化
   した共通の密閉室内へ突出させたものとなし、該密閉室
   内に対し外部から霧状切削液を供給する構成となしたこ
   とを特徴とする請求項１記載の工作機械の多軸スピンド
   ルヘッド。
3. 【請求項３】 スピンドル軸の長さ方向中間付近の外周
   個所より、スピンドル軸の長さ方向中心部の切削液供給
   用の透孔と連通する横孔を穿設し、且つ該横孔を取り囲
   むようになして軸受側との間に密閉室を形成し、該密閉
   室内へ外部から霧状切削液を供給する構成となしたこと
   を特徴とする請求項１記載の工作機械の多軸スピンドル
   ヘッド。
4. 【請求項４】 スピンドル軸の長さ方向先端付近の外周
   個所より、スピンドル軸の長さ方向中心部の切削液供給
   用の透孔と連通する横孔を穿設し、且つ該横孔を取り囲
   むようになして軸受側との間に密閉室を形成し、該密閉
   室内へ外部から霧状切削液を供給する構成となしたこと
   を特徴とする請求項１記載の工作機械の多軸スピンドル
   ヘッド。