JPH1121612A - 鋼の溶製方法 - Google Patents

鋼の溶製方法

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JPH1121612A
JPH1121612A JP18150597A JP18150597A JPH1121612A JP H1121612 A JPH1121612 A JP H1121612A JP 18150597 A JP18150597 A JP 18150597A JP 18150597 A JP18150597 A JP 18150597A JP H1121612 A JPH1121612 A JP H1121612A
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stainless
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stainless steel
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JP18150597A
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Yasuhiro Sakoma
間 保 弘 迫
Norio Honjo
庄 則 夫 本
Masafumi Sakata
田 雅 史 坂
Masahide Tsuno
野 雅 英 津
Hajime Aragai
貝 元 新
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステンレスダストに含まれるCr,Ni,F
e等の有価金属の再活用を鋼の溶製と同時に効率良くし
かも低コストで行う。 【解決手段】 溶鋼中にステンレスダストとAlドロス
を添加してステンレスダストに含まれる有価金属の回収
を伴う鋼の溶製を行うに際し、溶鋼中にステンレスダス
トとAlドロスをより好ましくはステンレスダストとA
lドロスとバインダーとの混練体の形態で添加し、より
好ましくは、スラグ塩基度を0.8以上1.5以下の範
囲とし、ステンレスダストに含まれる有価金属酸化物を
化学量論的に100%還元するのに必要なAl量をAl
としたときに、Alドロス中のAlとの比、Al/A
が0.7以上となる量のAlドロスを添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼の製
鋼プロセスにおける廃棄物であるステンレスダスト中に
含まれるCr,Ni等の有価金属を回収しつつ鋼の溶製
を行う技術に属し、廃棄物のリサイクルを図るのに適し
た、ステンレスダストに含まれる有価金属の回収を伴う
鋼の溶製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】21世紀に向けて、全ての製造業に要求
される技術開発の一つに、廃棄物の発生抑制とリサイク
ル技術が挙げられる。
【0003】このうち、電炉製鋼プロセスの中では、廃
レンガ,スラグ,ダスト等が廃棄物に相当し、造滓材や
EBT(炉底出鋼電気炉)用詰砂として廃レンガを活用
したり、路盤材や造滓材としてスラグを再利用したりし
ている。
【0004】一方、ダストについては、再溶解すること
によりベースメタルとして活用することもあるが、殆ん
どは無害化処理後埋立てしているのが現状である。
【0005】他方、最近、製鋼プロセスにおける廃棄物
であるダストと、非鉄の廃棄物であるAlドロスを混練
して溶解促進を図った活用法が考案され、そのテルミッ
ト反応による発熱はエネルギーロス無しにリサイクルが
図れる可能性を秘めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した製
鋼プロセスにおける廃棄物であるダストと、非鉄の廃棄
物であるAlドロスを混練して溶解促進を図った活用法
において、とくに、ステンレスダストに含まれる有価金
属(Cr,Ni,Fe等)の回収ないしは再活用を鋼の
溶製と同時に効率良く行うことができるようにし、廃棄
物のリサイクル活用を低コストで実施するという課題を
解決することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる鋼の溶製
方法は、請求項1に記載しているように、溶鋼中にステ
ンレスダストとAlドロスを添加してステンレスダスト
に含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製を行うに際
し、溶鋼中にステンレスダストと前記ステンレスダスト
に含まれる有価金属酸化物を還元するのに必要なAl量
のAlドロスを添加するようにしたことを特徴としてい
る。
【0008】そして、本発明に係わるステンレスダスト
に含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製方法の実施態
様においては、請求項2に記載しているように、鉄源総
装入量に対するステンレスダストおよびAlドロスの総
添加量を重量比で5%以下とするようにしたことを特徴
としている。
【0009】同じく、本発明に係わるステンレスダスト
に含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製方法の実施態
様においては、請求項3に記載しているように、スラグ
塩基度を0.8以上1.5以下の範囲とするようにした
ことを特徴としている。
【0010】同じく、本発明に係わるステンレスダスト
に含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製方法の実施態
様においては、請求項4に記載しているように、ステン
レスダストに含まれる有価金属酸化物を化学量論的に1
00%還元するに足るAl量をAlとしたときに、A
lドロス中のAlとの比、Al/Alを0.7以上と
するようにしたことを特徴としている。
【0011】同じく、本発明に係わるステンレスダスト
に含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製方法の実施態
様においては、請求項5に記載しているように、溶鋼中
にステンレスダストとAlドロスを油質バインダーと共
に混練したものとして添加するようにしたことを特徴と
している。
【0012】
【発明の作用】本発明は、溶鋼中にステンレスダストと
Alドロスを添加してステンレスダストに含まれる有価
金属の回収を伴う鋼の溶製を行うに際し、溶鋼中にステ
ンレスダストと前記ステンレスダストに含まれる有価金
属酸化物をより好ましくは化学量論的に100%還元す
るのに必要なAl量となるAlドロスを添加するように
したことを特徴とするものであるが、本発明において適
用されるステンレスダストとしては、例えば、表1に示
す化学成分組成のAOD(アルゴン−酸素脱炭法によ
る)ステンレスダストがある。
【0013】
【表1】
【0014】このようなAODステンレスダストにおい
ては、Cr,Ni,Fe等の有価金属を比較的多く含有
することから、リサイクルを図るのが好ましく、また、
このAODステンレスダストは、リサイクル時に白煙を
多く発生する原因となるZn含有量が少ないことも利点
としてあげることができるものである。
【0015】本発明において、溶鋼中にステンレスダス
トとAlドロスを添加するに際しては、ステンレスダス
トとAlドロスを油質バインダーで混練したものとして
添加するようになすことができる。
【0016】この場合、図1に示すように、原料ホッパ
ー1にステンレスダストとAlドロスを層状に装入し、
これをスクリューコンベア2によってミキサー3へ投入
すると共に、重油や廃棄グリース(例えば、圧延機の廃
棄グリース)などの油質バインダーをポンプ4によりミ
キサー3内に送給して、ミキサー3内でステンレスダス
トとAlドロスと油質バインダーを混練することによ
り、スクリューコンベア2を経てフレックスコンベア5
内にステンレスダストとAlドロスを油質バインダーで
結合した形態のものとする。
【0017】ここで、ステンレスダストとAlドロスと
の混合比は、原料ホッパー1への装入時に調整すること
で変更可能である。
【0018】そして、ステンレスダストとAlドロスと
の最適混合比を決定するため、50kg容量の大気誘導
炉を用いて溶鋼中にステンレスダストとAlドロスを上
記した混練・結合したものとして添加して溶解する実験
を行った。
【0019】この実験で使用した溶鋼の化学成分組成は
表2に示すとおりのものであり、ステンレスダストの成
分組成は表1に示したとおりのものであり、Alドロス
の成分組成は表3に示すとおりのものである。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】溶解実験に際しては、まず、50kgの表
2に示した成分組成の溶鋼を加熱して1600℃で10
分間保持した後、次に、ステンレスダストとAlドロス
を油質バインダーで混練した形態のものと、所要量の造
滓材を添加し、20分後に出鋼した。
【0023】そして、添加前および出鋼後の溶鋼とスラ
グの分析を行い、投入したステンレスダストに含まれて
いる有価金属の回収量を調べた。
【0024】ここで、ステンレスダストとAlドロスと
の混合比は、表4に示す4水準で1200g添加し、造
滓材としては、無、および塩基度=0.8,1.3,
1.8の4水準で1300gの定量添加とした。
【0025】なお、ステンレスダストとAlドロスの添
加量は、これらの総量が過剰であるとスラグ塩基度
{(%CaO)+(%MgO)}/{(%SiO)+
(%Al)}が低下してステンレスダストに含ま
れている有価金属の回収率を低下させることとなる理由
から、鉄源総装入量の5%以下(重量比)、場合によっ
ては2.5%以下(重量比)とすることが好ましいの
で、ここでは、ステンレスダストとAlドロスの混合ペ
レットの投入量を1200g(すなわち、溶鋼重量50
kgに対する重量比で2.4%)とした。
【0026】
【表4】
【0027】そして、ステンレスダスト/Alドロス=
2/1を中心とするほぼ化学量論比通りに配合した場合
のステンレスダストの還元に及ぼすスラグ塩基度の影響
調査とステンレスダストの還元に必要なAl純分を変化
させたときのAlの有価金属(Cr,Ni,Fe)還元
寄与率の調査を行った。
【0028】図2には、出鋼後のスラグ塩基度(C+
M)/(S+A)と、ステンレスダストに含まれる有価
金属(Cr,Ni,Fe)の回収率との関係を示す。
【0029】このスラグ塩基度は、ステンレスダスト/
Alドロス単体の塩基度が0.53であるために、12
00g(24kg/溶鋼ton)の添加により0.2〜
0.3程度低下する。
【0030】また、塩基度が上昇するに従って有価金属
の回収率も向上し、スラグ塩基度を0.8以上とするこ
とによって、有価金属の回収率は80〜100%のほぼ
一定値を示すものとなっていた。
【0031】このように、ステンレスダストに含まれる
有価金属の回収率を向上させるためには、スラグ中の塩
基度を0.8以上とするのが好ましいが、スラグ中の塩
基度が高すぎると操業に支障をきたすことから、1.5
以下とするのが好ましい。
【0032】図3には、添加した造滓材の塩基度を1.
3の同一条件としたときにおいて、ステンレスダストに
含まれる有価金属(Cr,Ni,Fe)の回収率に及ぼ
すAl添加量の影響を示す。
【0033】図3に示すように、AlドロスによるAl
の添加量をAl/Alの指標(Alは、ステンレス
ダスト中に含まれる有価金属酸化物を100%還元する
のに必要なAl量)で整理すると、Al/Al=0の
Alドロス無添加の場合であっても、溶鋼中のSiによ
る還元によってFeは100%近い回収率を示すが、C
rは50%程度までしか回収できないことが認められ
た。
【0034】そして、Crの回収率は添加したAl/A
が0.7の場合に約70%となり、Al/Al
1.0の場合に約80%となり、Al/Alが1.0
を超えても約80%のほぼ一定した値となることがわか
った。
【0035】このことから、Ni,Fe,Crの三元素
ともに十分な回収率を得るためには、Alドロス中のA
l量がAl/Al≧0.7、より好ましくはAl/A
≧1.0とするのが良いことが認められた。
【0036】図4には、Al/Alの値を変化させた
場合に、添加したAlがステンレスダストに含まれる有
価金属の回収に使用された比率を調べた結果を示してい
るが、図4に示すように、Al/Alの値が低いとき
には、溶鋼中のSiがステンレスダスト還元のために消
費されており、また、Al/Alの値が高いときに
は、過剰のAlがスラグ中のSiを溶鋼中に還元してい
ることがわかる。
【0037】従って、図4をはじめとする種々の実験デ
ータから、Al/Alの値が0.7以上のとき、より
好ましくは1.0以上のときに、Alドロスにより添加
したAlがステンレスダストに含まれる有価金属の還元
に有効に使用されることが認められた。
【0038】以上の結果より、ステンレスダスト/Al
ドロスのより好ましくは混練・結合した形態での添加・
溶解にあたり、配合比として、Al/Al=0.7、
より好ましくはAl/Al=1.0となるステンレス
ダスト:Alドロス=2:1を標準とし、塩基度確保の
ため、ステンレスダスト:Alドロス添加量見合いの石
灰(CaO)の投入が好ましいことが認められた。
【0039】ここで、ステンレスダストの還元反応機構
について考察すると、ステンレスダストに含まれる有価
金属の酸化物(NiO,Fe,Cr等)
は、溶融スラグ中または溶鋼中でAlと反応してメタル
中に回収される。
【0040】そして、化学量論量のAlが完全に消費さ
れると、スラグ−メタル間の酸素ポテンシャルは溶鋼中
の[Si]量とスラグ中の で決まるようになり、塩基度補償を行わない場合にはス
テンレスダスト配合量の増加により塩基度が低下し、ス
ラグ中の酸素ポテンシャルが高くなるため溶鋼中のCr
が再酸化されるものと推定される。
【0041】従って、溶鋼中の[Si]量が一定レベル
に保たれている場合には、塩基度補償を行うことにより
再酸化を抑制することができるので、Crの回収率が向
上するものと考えられる。
【0042】ステンレスダストに含まれる有価金属の中
で最も酸化されやすいCrの回収率はスラグが高塩基度
である場合程高い(実施例の図7参照)のに対して、N
i,Feの回収率は塩基度にさほどの相関がみられない
(実施例の図6参照)のは、このためであると推定さ
れ、スラグ塩基度は0.8以上1.5以下、より好まし
くは0.9以上1.1以下とするのが良いことが認めら
れた。
【0043】
【実施例】この実施例では、容量80tonの電気炉を
用いて溶解テストを実施した結果を示す。
【0044】テストは、オーステナイト系ステンレス鋼
(SUS304)を対象として実施し、ステンレスダス
トとAlドロスとの配合比は、有価金属の還元率、[S
i]量コントロールを考慮し、化学量論比配合(すなわ
ち、ステンレスダスト:Alドロス=2:1)とした。
【0045】そして、ステンレスダストとAlドロスと
の混合物は1tonずつフレコンに詰め、初装スクラッ
プおよびCaOと共に装入用バスケット内に入れ、1チ
ャージあたり0〜2tonを炉内に投入した。
【0046】なお、フレコンの投入位置は、電極折損,
ダスト飛散を防止するために、バスケット中間とし、上
下からスクラップにはさまれるようにして装入した。
【0047】溶解は、図5に示すように、初装溶解でス
テンレスダストが投入される以外は通常のステンレス鋼
の溶解と同様にして行い、ステンレスダストの配合によ
る原単位,歩留りへの影響についても調査した。
【0048】また、スラグ塩基度の有価金属回収率への
影響を調査するため、CaO投入量の増減によって、塩
基度を0.8から1.5へと変化させて実施した。
【0049】80ton電気炉による操業に際し、初装
スクラップと共に、表1に示した成分組成のAODステ
ンレスダストと表3に示した成分組成のAlドロスと
(このとき、ステンレスダストとAlドロスとの混合比
は表4の溶解例3および溶解例4とした。)を油質バイ
ンダーと共に混ぜた混練体として電気炉内に投入して溶
解を行ったところ、溶解中の白煙、突沸,スラグ流出等
はなく、通常と同様の操業を行うことができた。
【0050】また、通電不良やアーク切れもなく、電気
炉内でのステンレスダストの溶解に際して操業上の問題
がないことが確認された。
【0051】図6はスラグ塩基度とNi,Feの回収率
との関係を示し、図7はスラグ塩基度とCrの回収率と
の関係を示すが、図6に示すように、塩基度は0.8以
上1.5以下の範囲、より好ましくは1.1以下の範囲
とすることで、Ni,Feの回収率は80〜100%と
高いものにすることが可能であり、また、図7に示すよ
うに、塩基度を0.8以上より好ましくは塩基度を0.
9以上とすることでCrの回収率は70〜80%と高い
ものにすることが可能であった。
【0052】
【発明の効果】本発明による鋼の溶製方法では、請求項
1に記載しているように、溶鋼中にステンレスダストと
Alドロスを添加してステンレスダストに含まれる有価
金属の回収を伴う鋼の溶製を行うに際し、溶鋼中にステ
ンレスダストと前記ステンレスダストに含まれる有価金
属酸化物を還元するのに必要なAl量のAlドロスを添
加するようにしたから、ステンレスダストに含まれる有
価金属の回収を伴いつつ鋼の溶製を行うことが可能であ
り、製鋼プロセスにおける廃棄物であるステンレスダス
トと非鉄の廃棄物であるAlドロスのそれぞれのリサイ
クル活用を同時に実行することが可能であるという著し
く優れた効果がもたらされる。
【0053】そして、請求項2に記載しているように、
鉄源総装入量に対するステンレスダストおよびAlドロ
スの総添加量を重量比で5%以下とするようになすこと
によって、ステンレスダストおよびAlドロスの多量添
加による塩基度の大幅な低下を防止することができ、ス
テンレスダストに含まれる有価金属の回収効率をより向
上させたものとすることが可能であるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
【0054】また、請求項3に記載しているように、ス
ラグ塩基度を0.8以上1.5以下の範囲とするように
なすことによって、有価金属のうちNi,Feの回収率
を高めることができると共に、とくに、低塩基度におい
て回収率があまり良くない有価金属であるCrの回収率
を大幅に向上させるものとすることが可能であるという
著しく優れた効果がもたらされる。
【0055】さらにまた、請求項4に記載しているよう
に、ステンレスダストに含まれる有価金属酸化物を化学
量論的に還元するに足るAl量をAlとしたときに、
Alドロス中のAlとの比、Al/Alを0.7以上
とすることによって、有価金属のうちNi,Feの回収
率を高めることが可能であると共に、とくに、有価金属
のなかで酸化されやすいCrの回収率を大幅に向上させ
るものとすることが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0056】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、溶鋼中にステンレスダストとAlドロスを油質バイ
ンダーと共に混練したものとして添加するようになすこ
とによって、溶鋼中へのステンレスダストおよびAlド
ロスの添加を歩留り良く高効率で行うことが可能である
と共に、油質バインダーとして例えば圧延機の廃グリー
スを使用したときにはこの廃グリースのリサイクル活用
をも実行することが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ステンレスダストとAlドロスを油質バイン
ダーと共に混練したものとする要領を例示する説明図で
ある。
【図2】 出鋼後のスラグ塩基度(C+M)/(S+
A)とステンレスダストに含まれる有価金属(Cr,N
i,Fe)の回収率との関係を例示するグラフである。
【図3】 ステンレスダストに含まれる有価金属(C
r,Ni,Fe)の回収率に及ぼすAl添加量の影響を
調べた結果を例示するグラフである。
【図4】 Al/Alの値を変化させた場合に、添加
したAlがステンレスダストに含まれる有価金属の回収
に使用された比率を調べた結果を例示するグラフであ
る。
【図5】 本発明の実施例において採用したオーステナ
イト系ステンレス鋼(SUS304)の溶製パターンを
示す説明図である。
【図6】 本発明の実施例において、スラグ塩基度とN
i,Feの回収率との関係を調べた結果を例示するグラ
フである。
【図7】 本発明の実施例において、スラグ塩基度とC
rの回収率との関係を調べた結果を例示するグラフであ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鋼中にステンレスダストとAlドロス
    を添加してステンレスダストに含まれる有価金属の回収
    を伴う鋼の溶製を行うに際し、溶鋼中にステンレスダス
    トと前記ステンレスダストに含まれる有価金属酸化物を
    還元するのに必要なAl量のAlドロスを添加すること
    を特徴とするステンレスダストに含まれる有価金属の回
    収を伴う鋼の溶製方法。
  2. 【請求項2】 鉄源総装入量に対するステンレスダスト
    およびAlドロスの総添加量を重量比で5%以下とする
    請求項1に記載のステンレスダストに含まれる有価金属
    の回収を伴う鋼の溶製方法。
  3. 【請求項3】 スラグ塩基度を0.8以上1.5以下の
    範囲とする請求項1または2に記載のステンレスダスト
    に含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製方法。
  4. 【請求項4】 ステンレスダストに含まれる有価金属酸
    化物を化学量論的に還元するに足るAl量をAlとし
    たときに、Alドロス中のAlとの比、Al/Al
    0.7以上とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    ステンレスダストに含まれる有価金属の回収を伴う鋼の
    溶製方法。
  5. 【請求項5】 溶鋼中にステンレスダストとAlドロス
    を油質バインダーと共に混練したものとして添加する請
    求項1ないし4のいずれかに記載のステンレスダストに
    含まれる有価金属の回収を伴う鋼の溶製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1382694A1 (en) * 2002-07-04 2004-01-21 Ricoh Company, Ltd. Waste toner recycling method and use of toner-aluminium granulate blend as steelmaking flux
EP1561828A1 (en) * 2004-02-09 2005-08-10 Ricoh Company, Ltd. Refining material for reductive steel refining and granulation method thereof

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