JPH07173520A - 含クロム溶銑および溶鋼の脱燐方法 - Google Patents

含クロム溶銑および溶鋼の脱燐方法

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Publication number
JPH07173520A
JPH07173520A JP31812593A JP31812593A JPH07173520A JP H07173520 A JPH07173520 A JP H07173520A JP 31812593 A JP31812593 A JP 31812593A JP 31812593 A JP31812593 A JP 31812593A JP H07173520 A JPH07173520 A JP H07173520A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromium
molten iron
flux
dephosphorizing
dephosphorization
Prior art date
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Pending
Application number
JP31812593A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Kosuge
俊洋 小菅
Hiroshi Sato
弘志 佐藤
Katsunori Kato
勝典 加藤
Yuichi Ito
祐一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yahagi Seitetsu KK
YAHAGI IRON CO Ltd
Original Assignee
Yahagi Seitetsu KK
YAHAGI IRON CO Ltd
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Publication date
Application filed by Yahagi Seitetsu KK, YAHAGI IRON CO Ltd filed Critical Yahagi Seitetsu KK
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Pending legal-status Critical Current

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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】クロムを1%以上含む溶銑および溶鋼の脱燐に
おいて、クロムの酸化によるフラックスの流動性の低下
を抑え、不経済な原料の選別が不要で、かつ費用のかか
る特別な装置も使用せず、かつO2 源として安価な電気
炉集塵ダストを使用することにより、実操業上で充分な
効果の挙がる、効率が良く安価な溶鉄の脱燐方法を提供
すること。 【構成】溶解炉或は精練炉より出湯しようとする取鍋内
または出湯流ないしはその落下位置近傍に投入し、出湯
流による撹拌力を利用する脱燐方法であって、クロムの
酸化によるフラックスの流動性の低下を防ぐために、H
iltyの経験式、 log([%Cr]/[%C])=−13800/T+
8.76 から求められる炭素の優先酸化域の温度(T)以上の温
度で処理する脱燐方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は製銑および製鋼の操業におい
て、クロムを1%以上含む溶銑および溶鋼(以下溶鉄と
いう)の脱燐方法に関する。
【0002】
【従来技術】溶鉄中の燐は、一般に鋼の品質にとって有
害な元素であり、その除去は製鋼技術上の重要な課題で
ある。一般に普通鋼においてはその技術はほぼ確立され
ているが、クロムを含む溶鉄においては、Cr23
生成によるスラグの流動性の低下或はクロムによる燐の
活量の低下により、燐を所望のレベルまで経済的に低減
させることは、実操業上極めて困難な現状にある。従っ
て通常、燐含有量の低い原料を使用することによって低
燐溶鉄の製造に対処している。
【0003】脱燐に及ぼす重要な因子は脱燐用フラック
スの組成および添加方法である。添加方法については、
昨今提案されている添加方法は、例えば特公平4−18
005号、特公平2−7363号および特開平1−20
5024号各公報に、AOD炉においてガス撹拌添加す
る方法およびAOD等の撹拌機能をもつ精練炉が提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、クロムを
1%以上含む溶銑および溶鋼の脱燐において、クロムの
酸化によるフラックスの流動性の低下を抑え、不経済な
原料の選別が不要で、費用のかかる特別な装置も使用せ
ず、かつO2 源として安価な電気炉集塵ダストを使用す
ることにより、実操業上で充分な効果の挙がる、効率が
良く安価な溶鉄の脱燐方法を提供することに関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明の特徴は脱燐用
フラックスの添加方法にある。すなわち溶解炉或は精練
炉より出湯しようとする取鍋内または出湯流ないしはそ
の落下位置近傍に投入し、出湯流による撹拌力を利用す
ることを特徴とする方法である。
【0006】溶鉄の脱燐は下記の化学反応にてPをP2
5 に変え、フラックス中のCaOで捕捉することによ
って行われる。
【0007】4[P]+5O2 →2(P25 ) ここでO2 源としてはスケール等の固体酸素、或は気体
酸素が、フラックスとしてはCaO−CaF2 系、Ca
O−CaF2 −CaCO3 系、或はCaO−CaF2
CaCl2 系等の公知の各種フラックスが使用可能であ
るが、本願発明としては特に、O2 源として電気炉集塵
ダストを、使用する固体酸素の一部または全量置き換え
ることである。
【0008】周知のごとく電気炉集塵ダストはPd、C
d等の有害元素を含有するため、通常安定化処理後埋め
立て処分されているが、本願発明の方法で使用すること
によりFeの他有価金属の一部が回収され、産業廃棄物
の有効利用が計れる。
【0009】これらのフラックスは本願発明による溶鉄
への添加方法により、迅速に溶解し、滓化するとともに
流動性を保ち、溶鉄と充分混合してスラグ/メタル界面
反応が行われる。
【0010】本願発明の添加方法における撹拌力は10
0〜300watt/tであり、AOD等の精練炉に比
べれば1/10以下であるが、比重の大きく異なるフラ
ックスと溶鉄の混合が充分行われるため、目的を達成す
ることが可能である。
【0011】一方、滓化したフラックスの流動性は下記
の反応式により生成するCr23により著しく阻害さ
れる。
【0012】4Cr + 3O2 → 2Cr23 この点が含クロム溶鉄における脱燐の困難さであり、少
なくともスラグ中のCr23 濃度を10%以下、望ま
しくは5%以下に抑えることが必要である。上記のCr
23 濃度に抑制するためには、脱燐処理温度の選定が
重要であり、下記のHiltyの経験式から計算される
温度(T)より高い温度で処理することにより達成され
る。
【0013】log([%Cr]/[%C])=−13
800/T+8.76 例えばC=4%、Cr=5%のとき、処理温度を限界温
度(T)=1593°K(1320℃)以上にすれば良
い。
【0014】上記の温度条件により、実施例で具体例を
説明するごとく、約5%以下のスラグ中のCr23
度および高い脱燐率が達成される。
【0015】
【効果】以上に述べたごとく、本願発明は、安価で効率
の良いクロム含有溶鉄の脱燐方法を提供するものであ
り、クロム含有溶鉄の品質向上に寄与する。
【0016】また電気炉集塵ダストを使用することによ
り、フラックスのコストが安価になるばかりでなく、F
eの他有価金属の一部が回収され、産業廃棄物の量を減
ずることに寄与することになる。
【0017】
【実施例】実施例1 試験装置の配置を図1に示す。クロム含有溶鉄約2tを
低周波誘導炉1にて大気溶解し、温度を調整した後、脱
燐用フラックスとO2 源であるスケールを出湯しようと
する取鍋2内に入置、入置と出湯流近傍への添加の併用
の2通りの方法にて脱燐試験を実施した。
【0018】そのときの脱燐前溶鉄成分、フラックス原
単位、フラックス添加方法および処理温度を表1に示
す。
【0019】
【表1】 処理はいずれもHiltyの経験式から計算される温度
(T)より高い温度で実施した。得られた脱燐率をスケ
ール原単位との関連において図2に示す。いずれも高い
脱燐率が得られた。なおスラグ中のCr23 濃度は図
3に示すように低く、スラグの流動性は良好な結果が得
られた。
【0020】実施例2 実施例1における実験No.5と同一条件において、ス
ケールの約半量の50kg/tを普通鋼電気炉集塵ダス
トに置き換えた。その時の脱燐率は約85%と高いレベ
ルであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は脱燐処理における設備の配列をしめす模
式図である。
【図2】図2はスケール原単位と脱燐率の関係を示した
図である。
【図3】図3は各試験例におけるスラグ中のCr23
濃度を示した図である。
【符号の説明】
1 低周波誘導炉 2 取鍋 3 脱燐用フラックス 4 入置されたフラックス 5 出湯流に投入されたフラックス 6 フラックスホッパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロムを1%以上含む溶銑および溶鋼の脱
    燐において、脱燐用フラックスを出湯しようとする取鍋
    内または出湯流ないしはその落下位置近傍に投入する脱
    燐方法であって、クロムの酸化によるフラックスの流動
    性の低下を防ぐために、Hiltyの経験式、 log([%Cr]/[%C])=−13800/T+
    8.76 から求められる炭素の優先酸化域の温度(T)以上の温
    度で処理することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】脱燐反応の酸素源として電気炉集塵ダスト
    を配合したフラックスを使用することを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
JP31812593A 1993-12-17 1993-12-17 含クロム溶銑および溶鋼の脱燐方法 Pending JPH07173520A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001073138A3 (en) * 2000-03-24 2002-03-14 Qual Chem Ltd Steelmaking
CN103194561A (zh) * 2013-04-03 2013-07-10 河北文丰钢铁有限公司 用于向铁水包中直加烧结返粉的装置
KR20160063520A (ko) 2014-11-26 2016-06-07 주식회사 포스코 크롬 함유 용선의 탈린 방법 및 스테인리스 강의 제조방법

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WO2001073138A3 (en) * 2000-03-24 2002-03-14 Qual Chem Ltd Steelmaking
CN103194561A (zh) * 2013-04-03 2013-07-10 河北文丰钢铁有限公司 用于向铁水包中直加烧结返粉的装置
KR20160063520A (ko) 2014-11-26 2016-06-07 주식회사 포스코 크롬 함유 용선의 탈린 방법 및 스테인리스 강의 제조방법

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