JPH11214377A - 縦型減圧気相成長装置とこれを用いた気相成長方法 - Google Patents

縦型減圧気相成長装置とこれを用いた気相成長方法

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JPH11214377A
JPH11214377A JP1418698A JP1418698A JPH11214377A JP H11214377 A JPH11214377 A JP H11214377A JP 1418698 A JP1418698 A JP 1418698A JP 1418698 A JP1418698 A JP 1418698A JP H11214377 A JPH11214377 A JP H11214377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦型減圧気相成長装置において、マニホール
ドの内壁面への反応生成物の付着および被処理体へのパ
ーティクル発生を防止する。 【解決手段】 ヒーター13により加熱されつつプロセ
スガスが導入され被処理体7への薄膜形成が行われる反
応室1と、マニホールド10とを有する縦型減圧気相成
長装置において、マニホールド10が、反応ガスの排気
を行う排気口8と、冷却水循環部12と、真空引きされ
ることにより生じる断熱作用によってマニホールド10
内部を高温部と低温部とに分離する中空部10bとを有
する。高温部は、反応ガスと接触する内壁面10aを含
み、低温部は、反応室1を密閉するための樹脂製のOリ
ング11が取り付けられているシール部10eと、冷却
水循環部12とを含む。排気口8と中空部排気口10c
とに接続されている真空ポンプ17により、反応ガス吸
引と中空部10bの真空化とが行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製品や電子
部品等の製造工程において、化学的気相成長法(CVD
法)によりシリコンウェハ等の被処理体上に薄膜を堆積
するために用いられる縦型減圧気相成長装置およびこれ
を用いた気相成長方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体製品や電子部品等を製造す
る上で、シリコンウェハ等の被処理体上に薄膜を堆積す
るために化学的気相成長法(CVD法)が行われる。こ
のCVD法を行うための減圧気相成長装置としては、横
型や縦型などが一般的である。図3に、横型減圧気相成
長装置の一例として、実開平5−50727号公報に開
示されている横型熱処理炉が示されている。これによる
と、石英ボード76上に載せられたシリコンウェハ等の
被処理体77がカンチレバー75により炉心管73内に
挿入され、この炉心管73の炉口が石英キャップ74お
よび図示しないドアにより閉じられた状態で、CVD法
による被処理体77表面への薄膜形成が行われる。な
お、この横型熱処理炉は、炉心管73の周囲にヒータ7
1が配設され、キャップ74には炉心管73内のガスを
排気する排気口74bと真空に保持された空間74aと
が設けられている。この真空に保持された空間74aに
より、炉口における断熱性・保温性が向上し、熱排気の
拡散、すなわち炉口での放熱が防止されている。
【0003】しかし、横型減圧気相成長装置は、成長層
の抵抗率および厚さの均一性や結晶欠陥など品質面で問
題があるため、現在では縦型減圧気相成長装置の方が一
般的に用いられている。
【0004】そこで、従来の縦型減圧気相成長装置の基
本構成を図4に示す。縦型減圧気相成長装置は、キャッ
ピングフランジ34上に配置されたステンレス等の合金
製のマニホールド40の上方に、石英またはSiC製の
インナー管32とアウター管33が垂直縦置きに装着さ
れていて、このインナー管32内部(二重になった管の
内部)が反応室31となる。アウター管33の周囲に
は、ヒーター43が配設されている。マニホールド40
とアウター管33の接合部は樹脂製のOリング41にて
シールされ、気密性を保つ構造となっている。また、マ
ニホールド40内部のシール部40近傍には、ヒーター
43の熱影響からOリング41を保護するための冷却水
循環部42が設けられている。この冷却水循環部42に
は、図示しない冷却水供給手段から冷却水が供給されて
これが循環される。マニホールド40には、反応室内に
気相成長用のプロセスガスを導入するためのインジェク
ター39(一般的には石英製のノズル)が装着されると
ともに、反応室31の内部を図示しない真空ポンプ(メ
カニカルブースターポンプ、ドライポンプ等)にて減圧
・真空にするための排気口38が設けられている。シリ
コンウェハ等の被処理体37は、キャッピングフランジ
34の上に設置した石英またはSiC製のボート36に
て搭載され移動可能である。
【0005】この縦型減圧気相成長装置を用いて被処理
体に薄膜を形成する気相成長方法について説明する。ヒ
ーター43により、反応室31内は高温(500〜80
0℃程度)に加熱されている。この状態で、反応室31
内を真空ポンプにて真空引きし減圧下となった後、反応
室内にインジェクター39からプロセスガスが供給され
ると、気相成長により被処理体37表面上に薄膜が堆積
される。例えば、プロセスガスとしてNH3とSiH2
2とが反応室31内に導入される場合、被処理体37
上にSi34膜が生成される。
【0006】なお、このような縦型減圧気相成長装置の
もう一つの例として、特開平4−165614号公報に
記載の構成を図5に示している。この構成について説明
すると、被処理体移載室52内に設けられたネジ部材5
8に螺合した腕部材59にボート57が固着され、この
ボート57上にシリコンウェハ等の被処理体61が載置
されている。ネジ部材58の回転によって腕部材59お
よびボート57が上下し、ボート57内の被処理体61
は反応室51(簡略化して図示)内に挿入・脱出可能で
ある。また、被処理体移載室52に隣接してロード室5
3およびアンロード室54が設けられている。反応室5
1の周囲にはヒーター60が、反応室51の下方(炉
口)には炉口フランジ55がそれぞれ設けられている。
そして、炉口フランジ55内面の、反応ガスに接触する
部分には保温材56が設けられている。被処理体61
は、ロード室53から被処理体移載室52に搬送され、
上昇して反応室51内で薄膜形成された後、加工して被
処理体移載室52からアンロード室54に搬送される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したようにプロセ
スガスとしてNH3とSiH2Cl2とを反応室内に導入
する場合、プロセスガスの反応として、Si34膜の堆
積以外にNH4Clが生成される。このNH4Clは、比
較的低温(130℃程度)で蒸発する。図4に示す高温
(500〜800℃程度)状態の反応室31内では、S
34膜の被処理体37上への堆積が行われるのみであ
るが、温度が低いマニホールド40の内壁面40a及び
マニホールド40の排気口38から排気配管・真空ポン
プの内部においてNH4Clが生成される。
【0008】このNH4Clの生成について説明する。
プロセスガスは、インナー管32内側から、インナー管
32とアウター管33の間を通って、マニホールド40
の排気口38を経て図示しない排気配管から排出され
る。ところで、マニホールド40とアウター管33の接
合部をシールするための樹脂製のOリング41は、一般
的に最高200℃程度の耐熱性しかもたない。そこでこ
のOリング41を反応室用ヒーター43の熱影響から保
護するため、マニホールド40内部の冷却水循環部42
に冷却水が循環され、シール部40bが低温に保たれて
いる。したがって、反応後のガス(500〜800℃程
度)が、循環冷却水によって冷却されているマニホール
ド40の内側を通過する際に、Si34膜生成時に未反
応であったガスが低温化され、NH4Clが生成する。
この生成物は必然的にマニホールド内壁面40a(反応
ガスとの接触面)及び図示しない排気配管内壁面に付着
する。付着した生成物は、一連の気相成長プロセスが繰
り返されるうちに、マニホールド内壁面40aより剥が
れ反応室31内に巻き上がり、被処理体37上にパーテ
ィクルとして付着し、その結果、半導体製品の品質悪化
および歩留まり低下を引き起こすことになる。このパー
ティクル発生を防いで装置を安定稼働させるためには、
頻繁にメンテナンス(マニホールド内壁面40aに付着
した生成物の除去および清掃)を行う必要が有り、装置
稼働率が低下する。
【0009】特開平4−165614号公報に開示の構
成は、図5に示す通り、縦型減圧気相成長装置におい
て、ヒーター71に覆われ加温されている反応室51の
炉口フランジ55の内面に保温材56が設けられてい
る。したがって、冷却手段により炉口フランジ55が冷
却されても、炉口フランジ55内面の反応ガスに触れる
部分は保温され、反応ガスは低温化せず生成物の生成や
付着が抑制され、被処理体61上にパーティクルが付着
しにくくなる。しかし、炉口フランジ55やマニホール
ドは一般的にはステンレス等の合金から形成されてお
り、石英やセラミックスからなる保温材56を取り付け
る際の密着接合が技術的に難しく、しかも製造コストが
高くなり、実現性に乏しい。特に、炉口フランジ55あ
るいはマニホールド内面に保温材56を取り付ける場
合、炉口フランジ55またはマニホールドの内面と保温
材56の外周面との間にわずかでも隙間が生じると反応
ガスが入り込み、やはり反応生成物(NH4Cl)が付
着し、結果的に被処理体上のパーティクル発生の原因と
なる。しかもこの場合、炉心フランジ55またはマニホ
ールドと保温材56との間に生成物が強固に固着する
と、炉心フランジ55またはマニホールドの内壁面の清
掃および生成物の除去を行おうとしても、保温材56の
取り外しが容易に行えない。
【0010】なお、前記した実開平5−50727号公
報に開示の構成も、炉口における保温性を確保すること
はできる。しかし、これは図3に示すような横型減圧気
相成長装置に関するものであり、前記したような、気相
成長用ガスがマニホールドの低温化により生成物が付着
するという縦型減圧気相成長装置に特有の問題を解決す
るものではない。また、石英製のキャップ74に真空に
保持された空間74aを設ける構成は、製造が困難でコ
スト高であり、また材料の耐久性にも問題があり、実現
性に乏しい。さらに、前記の通り、このような横型減圧
気相成長装置は、成長層の抵抗率および厚さの均一性や
結晶欠陥など品質面で問題がある。
【0011】そこで、本発明の目的は、成長層の抵抗率
および厚さの均一性や結晶欠陥等の問題がない縦型減圧
気相成長装置において、マニホールドのシール部分を低
温に保ちつつ、かつマニホールド内壁面(反応ガスとの
接触面)を反応室内の低温化を抑制し、壁面への反応生
成物の付着を抑制し被処理体上へのパーティクル発生を
防止することにある。そして、本発明のさらなる目的
は、このような構成を簡単かつ低コストで可能にすると
ともに、半導体製品の品質向上と気相成長装置の安定稼
働および稼働率向上を可能にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、プロセスガス
が導入されて被処理体表面への薄膜形成が行われる反応
室と、前記反応室を密閉可能に取り付けられるマニホー
ルドとを有する縦型減圧気相成長装置において、前記マ
ニホールドが、前記反応室からの反応ガスの排気を行う
排気口と、冷却水が供給され循環する冷却水循環部と、
真空引きされることにより生じる断熱作用によって該マ
ニホールド内部を高温部と低温部とに分離する中空部と
を有することを特徴とする。
【0013】前記マニホールドの前記高温部が、前記反
応ガスと接触する内壁面を含み、前記低温部が、前記反
応室を密閉するためのシール部を含む。
【0014】前記低温部が前記冷却水循環部を含んでい
る。
【0015】前記シール部には樹脂製のOリングが取り
付けられている。
【0016】前記排気口に接続され前記反応ガスを吸引
する真空ポンプを有しており、該真空ポンプが前記中空
部の中空部排気口にも接続されている。
【0017】前記反応室を加熱するためのヒーターを有
する。
【0018】本発明の気相成長方法は、前記いずれかの
構成の縦型減圧気相成長装置を用い、前記真空ポンプに
より前記中空部を真空にして断熱作用をもたせ、前記マ
ニホールドを前記低温部と前記高温部とに分けた状態
で、前記真空ポンプにより前記反応室を減圧しつつ前記
プロセスガスを導入して前記被処理体への薄膜形成を行
う。
【0019】このような構成によれば、マニホールドに
設けられた中空部を真空引きすることにより、真空空間
層にて断熱作用が生じ、冷却水の循環により低温状態を
確保したいマニホールドのシール部側と、反応室内の高
温状態を確保したいマニホールドの内壁面側(反応ガス
接触面側)とで相反する温度状態を確保することが可能
となる。その結果、樹脂製Oリングが劣化することなく
反応室のシール性を保つことができ、かつ反応ガスはマ
ニホールドの内壁面を高温状態のまま通過・排出される
ので、マニホールド内壁面(反応ガス接触面)への生成
物の堆積・付着が抑制され、生成物剥がれによるパーテ
ィクル発生が防止できる。
【0020】この中空部の真空を達成させるために、従
来より反応室内の反応ガスの排気用として装備されてい
る真空ポンプを利用すると、新たに真空排気システムを
構成する必要もがなく、合理的である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に
係る縦型減圧気相成長装置の構成を示す断面図であり、
被処理体7がセットされた状態を示すものである。
【0022】本発明の縦型減圧気相成長装置は、キャッ
ピングフランジ4上のステンレス等の合金製のマニホー
ルド10の上方に、石英またはSiC製のインナー管2
とアウター管3が重なるように垂直縦置きに装着されて
いて、このインナー管2内部(二重になった管の内部)
が反応室1となる。アウター管3の周囲にはヒーター1
3が配設されている。
【0023】マニホールド10には、反応室1内に気相
成長用のプロセスガスを導入するためのインジェクター
9が装着されるとともに、反応室1内部を真空ポンプ1
7にて減圧・真空にするための排気口8が設けられてい
る。シリコンウェハ等の被処理体7は、キャッピングフ
ランジ4の上に設置された保温筒5上の石英またはSi
C製のボート6にて移載可能に装填されている。
【0024】マニホールド10とアウター管3の接合部
は樹脂製のOリング11にてシールされている。ヒータ
ー13は反応室1を高温(500〜800℃程度)に加
熱するように放熱するので、耐熱温度200℃程度の樹
脂製Oリング11をこのヒーター13の熱影響から保護
するため、マニホールド10内部のシール部10eの近
傍に、冷却水循環部12が設けられている。冷却水循環
部12には、冷却水供給手段14から冷却水が供給され
る。
【0025】マニホールドの内壁面10a(反応ガス排
気接触面)は、アウター管3の内壁面に沿って、アウタ
ー管3の外周にあるヒーター13の最下部近傍の高さま
で、上方に向かって立ち上がる形状に形成されている。
このヒーター13の最下部近傍へと立ち上がった部分1
0dから反応ガス排気口8の近傍までの範囲に中空部1
0bが設けられている。ここで、マニホールドの内壁面
10aの立ち上げ部10dは、反応室1の内部から排気
口8へ至るガスの流れが、シール部10e側に向かうこ
とを遮る壁となるように形成されており、この立ち上げ
部10dの内部に中空部10bが設けられている。マニ
ホールド10端面には、中空部10bに連通する中空部
排気口10cが設けられている。なお中空部10bは、
同種類の合金の溶接により容易に製造することができ、
製造する時点では中空部内を真空にする必要もないた
め、低コストにて簡単に製造可能である。
【0026】次に、図1左側に示されている真空排気系
統について説明する。熱処理(気相成長)のために反応
室1内を真空にしたりプロセスガス導入後の排出ガスを
吸い出すため、真空ポンプ17が排気配管18およびメ
インバルブ20を介して排気口8に接続されている。排
気配管18には真空状態を確認するための真空センサー
19が取り付けられている。
【0027】また、マニホールド10の中空部排気口1
0cは、中空部排気配管21を介して、排気配管18
の、メインバルブ20と真空ポンプ17との間に接続さ
れている。従って、中空部10bは真空ポンプ17によ
り真空に引かれ得る。中空部排気配管21にはバルブ2
2が設けられ、中空部10bの真空引きのタイミングを
コントロールできる構成となっている。バルブ22を開
いて真空ポンプ17を作動させることによりマニホール
ド10内の中空部10bが真空空間層となって断熱作用
が生じる。この断熱作用により、中空部10bを挟ん
で、マニホールド10のシール部10e側は冷却水の循
環による低温状態が確保され、マニホールド10の内壁
面10a側(反応ガス接触面側)はヒーター13の加熱
による反応室1内の高温状態が確保される。従来より気
相成長装置の反応室1の排気用として装備されている真
空ポンプ17を利用することにより、新たな構成要素を
あまり増やすことなく容易に真空状態を保つことが可能
である。
【0028】次に、本発明の気相成長方法によりシリコ
ンウェハ等の被処理体7上に薄膜を堆積させる一連の動
作の流れについて図1、図2を参照して説明する。
【0029】まず、シリコンウェハ等の被処理体7をボ
ート6に載置し、反応室1内(インナー管2内)に挿入
する(ステップA)。そして、気相成長処理を開始する前
にバルブ22を開き、マニホールド10の中空部10b
を真空ポンプ17にて真空に引いた後、バルブ22を閉
じマニホールド10の中空部10bを真空状態のまま保
持する(ステップB)。なお、マニホールド10の冷却
水循環部12では、冷却水供給手段14から供給された
冷却水が循環されており、またアウター管3周囲のヒー
ター13は加熱状態となっている(ステップC)。次
に、反応室排気配管18のメインバルブ20を開き、反
応室1内を真空ポンプ17により減圧しながら、反応室
1内にプロセスガス(本実施形態ではNH3とSiH2
2)を供給し、被処理体7の上にSi34の薄膜を気
相成長させる(ステップD)。
【0030】従来は、Si34膜の成長堆積と同時にN
4Clが生成されマニホールド内壁面などに付着して
いた。しかし、本実施形態の場合、真空状態の中空部1
0bの断熱作用により、マニホールド10が低温部(シ
ール部11e側)と高温部(内壁面10a側)とに分離
されているため、マニホールド10の内壁面10aの温
度を、NH4Clの蒸発温度(約130℃)以上に高く
保つことができ、NH4Clはマニホールド10の内壁
面10aに付着しない。この一連の気相成長プロセスが
繰り返されても、パーティクルが発生することがない。
【0031】なお、マニホールド10の中空部10b
は、中空部排気配管21交換後の初期段階であらかじめ
真空引きしておき、常時バルブ22を閉じて真空状態を
保持しても、気相成長プロセス中、常時バルブ22を開
いて真空ポンプを作動させ真空引きし続けるようにして
も良く、特に限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の縦型減
圧気相成長装置およびこれを用いた気相成長方法によれ
ば、マニホールド内に真空引き可能な中空部を設けるこ
とで真空断熱層を形成することができ、マニホールドの
シール部を低温に保ちつつ、かつマニホールド内壁面
(反応ガスとの接触面)を反応室内に近い高温に保ち、
反応ガスの低温化を防止して反応生成物のマニホールド
内壁面等への付着を抑制し、ひいては被処理体上へのパ
ーティクル発生を防止することができる。
【0033】また、マニホールドを高温部と低音部に分
離するための断熱作用は、従来の縦型減圧気相成長装置
に装備されている真空ポンプを利用して中空部を真空引
きすることにより得られるので、簡単な構造で容易に製
造でき低コストでより実現性のある構成となる。そし
て、半導体製品の品質向上と、気相成長装置の安定稼働
および稼働率向上が達成できる。
【0034】さらに、本発明の縦型減圧気相成長装置
は、成長層の抵抗率および厚さの均一性にすぐれ、また
結晶欠陥が少なく、高品質の薄膜形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦型減圧気相成長装置の一実施例の構
成を示す断面図である。
【図2】図1に示す縦型減圧気相成長装置を用いた気相
成長方法を示すフローチャートである。
【図3】従来の横型減圧気相成長装置の構成の一例を示
す断面図である。
【図4】従来の縦型減圧気相成長装置の構成の一例を示
す断面図である。
【図5】従来の縦型減圧気相成長装置の構成の他の例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 反応室 2 インナー管 3 アウター管 4 キャッピングフランジ 5 保温筒 6 ボート 7 被処理体(シリコンウェハ) 8 排気口 9 インジェクター 10 マニホールド 10a 内壁面 10b 中空部 10c 中空部排気口 10d 立ち上げ部 10e シール部 11 Oリング 12 冷却水循環部 13 ヒーター 14 冷却水供給手段 17 真空ポンプ 18 排気配管 19 真空センサー 20 メインバルブ 21 中空部排気配管 22 バルブ 31 反応室 32 インナー管 33 アウター管 34 キャッピングフランジ 35 保温筒 36 ボート 37 被処理体(シリコンウェハ) 38 排気口 39 インジェクター 40 マニホールド 40a 内壁面 40b シール部 41 Oリング 42 冷却水循環部 43 ヒーター 51 反応室 52 被処理体移載室 53 ロード室 54 アンロード室 55 炉口フランジ 56 保温材 57 ボート 58 ネジ部材 59 腕部材 60 ヒーター 61 被処理体(シリコンウェハ) 71 ヒーター 73 炉心管 74 キャップ 74a 空間 74b 排気口 75 カンチレバー 76 石英ボード 77 被処理体(シリコンウェハ)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセスガスが導入されて被処理体表面
    への薄膜形成が行われる反応室と、前記反応室を密閉可
    能に取り付けられるマニホールドとを有する縦型減圧気
    相成長装置において、 前記マニホールドが、前記反応室からの反応ガスの排気
    を行う排気口と、冷却水が供給され循環する冷却水循環
    部と、真空引きされることにより生じる断熱作用によっ
    て該マニホールド内部を高温部と低温部とに分離する中
    空部とを有することを特徴とする縦型減圧気相成長装
    置。
  2. 【請求項2】 前記マニホールドの前記高温部が、前記
    反応ガスと接触する内壁面を含み、前記低温部が、前記
    反応室を密閉するためのシール部を含む請求項1に記載
    の縦型減圧気相成長装置。
  3. 【請求項3】 前記低温部が前記冷却水循環部を含んで
    いる請求項1または2に記載の縦型減圧気相成長装置。
  4. 【請求項4】 前記シール部には樹脂製のOリングが取
    り付けられている請求項2または3に記載の縦型減圧気
    相成長装置。
  5. 【請求項5】 前記排気口に接続され前記反応ガスを吸
    引する真空ポンプを有しており、該真空ポンプが前記中
    空部の中空部排気口にも接続されている請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の縦型減圧気相成長装置。
  6. 【請求項6】 前記反応室を加熱するためのヒーターを
    有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の縦型減圧気
    相成長装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の縦
    型減圧気相成長装置を用い、 前記真空ポンプにより前記中空部を真空にして断熱作用
    をもたせ、前記マニホールドを前記低温部と前記高温部
    とに分けた状態で、前記真空ポンプにより前記反応室を
    減圧しつつ前記プロセスガスを導入して前記被処理体へ
    の薄膜形成を行う気相成長方法。
JP10014186A 1998-01-27 1998-01-27 縦型減圧気相成長装置とこれを用いた気相成長方法 Expired - Lifetime JP3070567B2 (ja)

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JP2006245492A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Gasonics:Kk 基板熱処理装置および基板熱処理製造方法
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CN112760708A (zh) * 2020-12-14 2021-05-07 北京北方华创微电子装备有限公司 排气装置及化学气相沉积设备

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