JPH10321528A - 半導体処理装置及びその使用方法 - Google Patents

半導体処理装置及びその使用方法

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JPH10321528A
JPH10321528A JP13187297A JP13187297A JPH10321528A JP H10321528 A JPH10321528 A JP H10321528A JP 13187297 A JP13187297 A JP 13187297A JP 13187297 A JP13187297 A JP 13187297A JP H10321528 A JPH10321528 A JP H10321528A
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reaction tube
tube
film
reaction
pressure
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Application number
JP13187297A
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English (en)
Inventor
Masakazu Hoshino
正和 星野
Akira Okawa
章 大川
Fumihide Ikeda
文秀 池田
Hiroyo Nishiuchi
浩世 西内
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Hitachi Ltd
Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスクリーニング等による反応管の強度低下を
抑制し、装置稼動率を向上させることができる半導体処
理装置を提供する。 【解決手段】CVD装置は、長手方向両端に開口部を設
けた略偏平な反応管1の内部に半導体ウエハ2を収納し
てヒータ3で加熱し、フランジ4L(又は4R)のガス
供給孔4La(又は4Ra)を介して反応管1内に処理
用ガスを供給しつつフランジ4R(又は4L)のガス排
気孔4Rb(又は4Lb)を介して排気することによ
り、ウエハ2表面への成膜を行うようになっている。ま
たこのとき、このCVD装置は、反応管1の外周側を反
応管1の長手方向略全長にわたって取り囲む保護管5を
設け、反応管1とともに二重管構造を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体製
造プロセスにおいてウエハに回路作成を行うために用い
られる半導体処理装置に係わり、特に、反応管壁面に反
応副生成物の付着堆積が生じ得る半導体処理装置及びそ
の装置を用いて製造した半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体処理装置の一例として、半
導体ウエハに回路を作成するための成膜装置である熱C
VD装置がある。この熱CVD装置に関する公知技術例
として、例えば、特開平7−94419号公報に記載の
熱CVD装置がある。この熱CVD装置は、いわゆるホ
ットウォール式枚葉CVD装置と称されるものであり、
2枚の平行平板ヒータにより形成される加熱空間内に石
英などの材料からなる偏平な反応管を設け、その反応管
の長手方向両端に設けた開口部に、ウエハを出し入れす
る金属製のゲートバルブと反応管に対する原料ガスの導
入・排気を行うフランジとを取り付けた構造となってい
る。
【0003】上記構成の熱CVD装置において、半導体
ウエハへの成膜を繰り返すと、徐々に、反応管の壁面に
反応副生成物が堆積する。この堆積膜の膜厚が許容値を
越えると、温度変化による堆積膜の伸縮や振動などが原
因となって、急激に反応容器の壁面から剥がれるように
なる。そして、この剥がれた堆積膜は微小塵埃となり、
落下して半導体ウエハの表面に付着するようになる。こ
の微小塵埃の付着は、半導体素子回路配線の断線や短絡
の原因となるため、このような現象が起こった時点で装
置を停止し、反応容器内をクリーニングしなければなら
ない。そのため、半導体素子の製造過程の装置稼働率や
歩留まりが大幅に低下する。これを防止するためには、
反応容器の反応管の壁面に堆積する反応副生成物の生成
量を低減することが最も有効であるが、これは技術的に
困難である。そこで通常、反応副生成物をできる限り剥
がれにくい膜として反応管壁面に堆積させ、それらが剥
がれ落ちる前に、ガスクリーニング(すなわちエッチン
グ)や薬液洗浄で除去することにより、半導体ウエハへ
の微小塵埃の付着を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公知技術による熱
CVD装置を、装置稼働率や歩留まりを確保した上で半
導体素子の量産製造ラインで使用していくためには、上
述したように、反応管壁面に堆積膜として付着させた反
応副生成物を、ガスクリーニングや薬液洗浄等の方法に
より定期的に除去することが不可欠である。
【0005】しかしながら、このようにして堆積膜の除
去を繰り返し行うと、石英材料で製作された反応管の内
壁面に微小亀裂(マイクロクラック)が発生する場合が
ある。また、堆積膜が反応管壁面に不均一に堆積するた
めに、堆積膜除去を行っても部分的に堆積膜が残存する
場合がある。一方、上記公知技術のCVD装置では、反
応管に対し大気圧による最大0.1MPa(1気圧)の
圧力が常時加わるとともに、成膜中においては反応管に
温度分布に起因する熱応力が発生する。このような圧力
と熱応力との存在によって、前述した微小亀裂部分から
反応管の割れが生じたり、残存堆積膜による膜応力が発
生したりする可能性がある。そのため、反応管の強度低
下を防止するのが困難となり、比較的短期間のうちに反
応管を交換せざるを得なくなり、半導体素子製造工程に
おける装置の稼動率を低下させていた。
【0006】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
ものであり、ガスクリーニング等による反応管の強度低
下を抑制し、装置稼動率を向上させることができる半導
体処理装置及び半導体素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、長手方向
両端に開口部を設けた略偏平な反応管の内部に半導体ウ
エハを収納して加熱し、前記反応管内に処理用ガスを供
給しながら排気することにより、前記半導体ウエハ表面
への薄膜形成又はエピタキシャル成長を行う半導体処理
装置において、前記反応管の外周側を該反応管の長手方
向略全長にわたって取り囲む保護管を設け、前記反応管
とともに二重管構造を形成する。反応管には、成膜時に
おいて反応副生成物による薄膜が堆積する。そのため、
ガスクリーニング等による反応管洗浄を繰り返し行うこ
とが必要となり、反応管壁面には微小亀裂や部分的な残
存堆積膜が存在することとなる。しかしながら、反応管
と保護管とは二重管構造を形成していることにより、反
応管と保護管との間に形成される空隙室(二重管構造の
外側環状空間)内の圧力を圧力制御手段を用いてある程
度低く維持すれば、反応管の外周に最大0.1MPaの
大気圧が直接加わるのを防止できる。したがって、反応
管に加わる力は成膜時における加熱時の温度分布に起因
する熱応力のみとなるので、微小亀裂や残存堆積膜が存
在しても、割れや膜応力の発生による反応管の強度低下
が起こりにくくなる。すなわち、その分反応管の交換周
期を延ばすことができる。一方、保護管には、最大0.
1MPa大気圧と加熱成膜時の温度分布に起因する熱応
力とが内外から加わる。しかしながら、この保護管は処
理用ガスに曝されることがないため内壁面に膜が堆積す
ることはなく、ガスクリーニング等による管洗浄が不要
である。したがって、微小亀裂や残存堆積膜の存在によ
る強度低下は発生しないので、交換周期は長い。以上の
ように反応管も保護管も交換周期を長くすることができ
るので、半導体処理装置を長期安定的に使用可能にな
り、半導体素子製造工程における装置稼動率を向上させ
ることができる。
【0008】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記反応管と前記保護管との間に形成される空隙室の圧
力を制御する圧力制御手段を設ける。
【0009】(3)また上記目的を達成するために、本
発明は、長手方向両端に開口部を設けた略偏平な反応管
の内部に半導体ウエハを収納して加熱し、前記反応管内
に反応ガスを供給しながら排気することにより、前記半
導体ウエハ表面への薄膜形成又はエピタキシャル成長を
行う半導体処理装置において、前記反応管の外周側を取
り囲むように配置される保護管と、この保護管と前記反
応管との間に形成される空隙室の圧力を制御する圧力制
御手段とを有する。
【0010】(4)上記(2)又は(3)において、ま
た好ましくは、前記圧力制御手段は、前記空隙室の圧力
を前記反応管内の圧力と略等しくなるように制御する。
【0011】(5)また上記目的を達成するために、本
発明はゲート電極配線のポリシリコン膜、リンドープポ
リシリコン膜、層間絶縁のための酸化膜・リンガラス
膜、及びキャパシタ絶縁のためのSi34膜のうち少な
くとも1つの膜を備えた半導体素子において、前記少な
くとも1つの膜を、請求項1又は3記載の半導体処理装
置を用いて成膜する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。この実施形態は、ホットウォー
ル式枚葉CVD装置の実施形態である。
【0013】まず最初に、本実施形態によるCVD装置
が設けられるCVDシステムの全体構成を表す配置図を
図2に示す。この図2において、CVDシステムは、搬
送室101を中心に、2つの反応室102,102、2
つの冷却室103,103、2つのカセット室104,
104から構成されている。上記構成において、まず、
搬送室101内の搬送用フォーク(図示せず)を用い
て、カセット室104内に予め配置されていたウエハが
反応室102内に導入され、薄膜形成(以下適宜、成膜
という)が行われる。そして、反応室102で成膜処理
が終了すると、反応室102からウエハが取り出され、
冷却室103内でそのウエハが冷却された後、カセット
室104に戻される。
【0014】本実施形態によるCVD装置は、上記構成
の反応室102内にそれぞれ配置され、成膜処理を行う
ものである。以下、その詳細構造を図1〜図9を用いて
説明する。図1は、本実施形態によるCVD装置の要部
構造を表す水平断面図であり、図3は、図1に示した構
造の側断面図である。図1及び図3において、本実施形
態によるCVD装置は、長手方向両端に開口部を設けた
略偏平な反応管1の内部に半導体ウエハ2を収納してヒ
ータ3で加熱し、フランジ4L(又は4R)のガス供給
孔4La(又は4Ra)を介して反応管1内に処理用ガ
スを供給しつつフランジ4R(又は4L)のガス排気孔
4Rb(又は4Lb)を介して排気することにより、ウ
エハ2表面への成膜を行うようになっている。またこの
とき、このCVD装置は、反応管1の外周側を反応管1
の長手方向略全長にわたって取り囲む保護管5を設け、
反応管1とともに二重管構造を形成している。
【0015】反応管1は、石英材料で構成されり、横断
面形状が略偏平な矩形となっている。またこの反応管1
は、長手方向の軸線をほぼ水平にして配置されており、
その内部には、ウエハ2を載置するための矩形のウエハ
支持板6がほぼ水平に上下2層に配置されている。各ウ
エハ支持板6には、それぞれ1枚のウエハ2が載置可能
となっており、装置全体として1枚あるいは2枚のウエ
ハ2が同時に成膜処理可能となっている。なお、このウ
エハ支持板6は、図1に示されるようにフォーク13が
動く(後述)領域を切り欠いた形状となっている。一
方、保護管5は、横断面形状が反応管1と同様の略偏平
な矩形となっており、長手方向の軸線をほぼ水平にして
配置されている。またこの保護管5は、反応管1同様、
その長手方向両端には開口部が形成されている。そして
これら保護管5及び反応管1の両端開口部は、シール用
のOリング8a,8bを介しフランジ4L,4Rにそれ
ぞれ結合されている。
【0016】ヒータ3は、略平板状形状を備えており、
保護管5の上下に、反応管1及び保護管5を挟んで対向
するように配置され、加熱炉を形成している。またこの
ヒータ3は、複数に分割された構造となっており、ウエ
ハ2の温度分布が均一になるように、図示しない加熱制
御手段によって各々の発熱量が調整されるようになって
いる。このヒータ3の外周側には断熱材9が設けられて
おり、周囲への放熱を減らし、消費電力を低減できるよ
うに配慮されている。
【0017】フランジ4L,4Rのガス供給孔4La,
4Raは、フランジ4L,4Rの肉厚内に、反応管1の
軸線と垂直な方向でかつ上方に向かって形成されてお
り、反応管1内に形成される反応室10に処理用ガス
(すなわち成膜ガスやクリーニングガス、詳細は後述)
を導入するようになっている。同様に、ガス排気孔4L
b,4Rbは、反応管1の軸線と垂直な方向にかつ下方
に向かって形成されており、反応室10から処理用ガス
を排気するようになっている。また、フランジ4L,4
Rの軸方向外側には、そのフランジ4L,4Rに形成さ
れた中心開口に当面するようにゲートバルブ11L,1
1Rが結合されている。さらに、フランジ4Lには、反
応管1と保護管5との間に形成され両端をフランジ4
L,4bで仕切られる空隙室12(二重管構造の外側環
状空間)にガスを供給するためのガス供給孔4Lcが形
成されており、フランジ4Rには、空隙室12からガス
を排気するためのガス排気孔4Rcが形成されている。
【0018】上記図1及び図3の構造における圧力制御
を行う構成を表す説明図を図4に示す。この図4におい
て、反応管1内の反応室10に処理用ガス(成膜ガスや
クリーニングガス)を流す系統(以下適宜、反応室系統
という)は、上記図1及び図3の構造のうちガス供給孔
4La,4Ra及びガス排気孔4Lb,4Rbに接続さ
れており、ガス源13、マスフローコントローラ14、
真空ポンプ15、及び圧力制御部16を備えている。ま
た同様に、反応管1と保護管5との間の空隙室12にガ
スを流す系統(以下適宜、空隙室系統という)は、上記
図1及び図3の構造のうちガス供給孔4Lc及びガス排
気孔4Rcに接続されており、ガス源17、マスフロー
コントローラ18、真空ポンプ19、及び圧力制御部2
0を備えている。
【0019】反応室系統においては、ガス源13から導
かれたガスは、マスフローコントローラ14、切換バル
ブ21(又は22)、及びガス供給孔4La(又は4R
a)を介し反応室10に流入し、さらにガス排気孔4L
b(又は4Rb)から流出する。その後、圧力制御バル
ブ23(又は24)を経て真空ポンプ19へ導かれる
(白矢印又は黒矢印参照)。なおこのとき、白矢印の向
きにガスを流すか黒矢印の向きにガスを流すかは、切換
バルブ21,22及び圧力制御バルブ23,24の開閉
によって決定されるが、この動作は、圧力制御部16の
制御信号に応じて行われる。またこのとき、反応室10
の圧力が圧力計25で検出され、その検出信号が圧力制
御部16に入力されている(但しこの検出信号は、空隙
室系統の圧力制御部20にも入力されている)。そして
圧力制御部16は、この圧力計25からの検出信号に基
づき、反応室10の圧力が処理に最適な所定の値になる
ようにマスフローコントローラ14、切換バルブ21
(又は22)及び圧力制御バルブ23(又は24)を制
御するようになっている。
【0020】一方、空隙室系統においては、ガス源17
から導かれたガスは、マスフローコントローラ18及び
ガス供給孔4Lcを介し空隙室12に流入し、さらにガ
ス排気孔4Rcから流出する。その後、圧力制御バルブ
26を経て真空ポンプ19へ導かれる。このとき、空隙
室12の圧力が圧力計27で検出され、その検出信号が
圧力制御部20に入力されている。そして圧力制御部2
0は、この圧力計27の検出信号と、前述した圧力計2
5からの検出信号とに基づき、反応室10の圧力と空隙
室12の圧力との差異を求め、これらがほぼ等しくなる
ようにマスフローコントローラ18及び圧力制御バルブ
26を制御するようになっている。なお、以上のうち、
圧力制御部20、マスフローコントローラ18、及び圧
力制御バルブ26が、反応管1と保護管5との間に形成
される空隙室12の圧力を、反応管1内の圧力と略等し
くなるように制御する圧力制御手段を構成する。
【0021】次に、上記構成における成膜方法の手順に
ついて説明する。なお、準備工程として、予め圧力制御
部20で反応室10の圧力と空隙室12の圧力がほぼ等
しくなるように制御した後、この状態を維持しつつ、以
下の工程を実施する。まず、一方のゲートバルブ11L
(又は11R、以下同様)を開放しておき、1枚又は2
枚のウエハ2をフォーク13に載せ、ゲートバルブ11
Lを通して反応管1の内部に水平状態で挿入する。そし
て、挿入したウエハ2を、フォーク13からウエハ支持
板6に移し替えた後、フォーク13を引き抜き、ゲート
バルブ11Lを閉める。その後、載置されたウエハ2を
ヒータ3により加熱すると同時に、圧力制御部16で圧
力を調整した成膜ガスを、ガス供給孔4La(又は4R
a)から供給すると共に、成膜ガスが供給される側とウ
エハ2を挟んで反対側のガス排気孔4Rb(又は4L
b)から排気し、成膜ガスをウエハ2の表面にほぼ平行
に図中白矢印(又は黒矢印)のように流す。これによ
り、反応管1内を所望の温度(例えば1200℃以下)
と圧力(例えば数Pa〜0.1MPa)にし、ウエハ2
の表面に熱反応により成膜を行う。成膜処理が終了した
ら、ゲートバルブ11Lを再び開放し、これを通してフ
ォーク13を反応管1の内部に挿入し、ウエハ2を支持
板6からフォーク13に移し替えた後、フォーク13を
引き抜いてウエハ2を反応管1から取り出す。
【0022】ところで、上記のようなウエハ2への成膜
処理を繰り返すと、徐々に、反応管1の内壁面には、ウ
エハ2の表面に成膜される膜と同種の膜(反応副生成
物)が不均一に堆積されて行く。この壁面堆積膜が許容
値を越えると、温度変化による堆積膜の伸縮や振動など
が原因となって、急激に壁面から剥がれるようになる。
そして、この剥がれた膜が微小塵埃となり、落下してウ
エハ2の表面に異物として付着するようになる。この微
小塵埃の付着は半導体素子回路配線の断線や短絡の要因
となることから、このような現象が起こった時点でCV
D装置を停止し反応管1内をクリーニングしなければな
らないが、これによって半導体素子の製造過程の歩留ま
りや装置稼働率の大幅な低下を招く。そこで、この歩留
まり・装置稼動率の低下を防止するために、堆積膜をで
きる限り剥がれにくい膜として反応管1の壁面に堆積さ
せ、それらが剥がれ落ちる前にガスクリーニング(すな
わちエッチング)等で除去することにより、ウエハ2へ
の微小塵埃の付着を防止する。
【0023】このガスクリーニングの手順を以下に説明
する。なお、この手順も、上記成膜手順と同様、準備工
程として、圧力制御部20で反応室10の圧力と空隙室
12の圧力がほぼ等しくなるように制御した後、この状
態を維持しつつ、以下の工程を実施する。すなわち、ガ
ス供給孔4La(又は4Ra)から、クリーニングガス
(あるいはクリーニングガスをAr,N2等ののキャリ
アガスで希釈したもの)を供給するとともに、ガスが供
給される側とウエハ2を挟んで反対側のガス排気孔4R
b(又は4Lb)から排気し、クリーニングガスをウエ
ハ2の表面にほぼ平行に流す。これにより、反応管1内
の壁面堆積膜をガス熱反応エッチングによりクリーニン
グする。以上のようなクリーニング手順を所定期間ごと
に適宜繰り返す。なお、反応管1は、微小亀裂の発生具
合や残存堆積膜の量が所定の管理値を越えた時点で、新
たな反応管1と交換する(但し、後述するように、これ
ら微小亀裂や残存堆積膜が強度低下をもたらす程度が小
さくなることから、この管理値は従来値よりも大きくな
り得る)。
【0024】上記構成及び動作である本実施形態の作用
効果を以下に説明する。すなわち、前述したように、成
膜手順において反応管1には薄膜が堆積することからガ
スクリーニング等を繰り返し行うが、それによって、反
応管1内壁面には微小亀裂や部分的な残存堆積膜が存在
することとなる。しかしながら、本実施形態において
は、反応管1と保護管5とは二重管構造を形成し、かつ
反応管1と保護管5との間に形成される空隙室12の圧
力を、圧力制御手段(圧力制御部20、マスフローコン
トローラ18、及び圧力制御バルブ26)を用いて反応
室10とほぼ等しい低い圧力に維持するので、反応管1
の外周に最大0.1MPaの大気圧が直接加わるのを防
止できる。したがって、反応管1に加わる力は成膜手順
におけるヒータ3加熱時の温度分布に起因する熱応力の
みとなるので、微小亀裂や残存堆積膜が存在しても、割
れや膜応力の発生による反応管1の強度低下が起こりに
くくなる。すなわち、その分反応管1の交換周期を延ば
すことができる。具体的には、従来例えば1ヶ月程度だ
ったものを約3ヶ月程度まで延ばすことができる。一
方、保護管5には、最大0.1MPa大気圧と加熱成膜
時の温度分布に起因する熱応力とが加わる。しかしなが
ら、この保護管5は成膜ガスに曝されることがないため
内壁面に膜が堆積することはなく、ガスクリーニング等
は行わない。したがって、微小亀裂や残存堆積膜の存在
による強度低下は発生しないので、交換周期を長くでき
る。以上のように反応管1も保護管5も交換周期を長く
することができるので、CVD装置を長期安定的に使用
可能になり、半導体素子製造工程における装置稼動率を
向上させることができる。また、上述のように反応管1
には熱応力のみが作用するため、ある程度長い交換周期
を確保できる範囲で反応管1の肉厚を薄くすることもで
きる。この場合、反応管1自体の製作コストを低減でき
る効果もある。さらに、従来は、前述した微小亀裂や残
存堆積膜の存在による強度低下のために、場合によって
は反応管1を十分にクリーニングするのが困難となり、
異物付着によって歩留まりが低下する可能性があった
が、本実施形態によれば強度低下が抑制されるので、常
に反応管1に対し十分にガスクリーニング等を行うこと
ができる。これによって、半導体ウエハ2への異物付着
を確実に低減できるので、歩留まりを確実に向上でき
る。
【0025】なお、上記実施形態においては、圧力制御
部20、マスフローコントローラ18、及び圧力制御バ
ルブ26で、空隙室12の圧力と反応室10の圧力とが
略等しくなるように制御したが、これに限られない。す
なわち、空隙室12の圧力を、反応室10の圧力より高
くかつ大気圧よりも低い任意の圧力になるように制御し
ても良い。この場合も、同様の効果を得る。
【0026】また、上記実施形態においては、反応室系
統と空隙室系統とが、それぞれ別々に真空ポンプ15,
19を備えていたが、これに限られず、例えば図5に示
すように、圧力制御バルブ23,24及び26の下流側
で各排気側配管を接続して1本化し、共通の真空ポンプ
28で吸引してもよい。この場合も、同様の効果を得
る。
【0027】さらに、上記実施形態においては、保護管
5の形状は、反応管1と同様の矩形横断面形状を備えた
偏平管となっていたが、これに限られない。この保護管
5の形状に関する変形例を図6〜図9により説明する。 (1)第1の変形例 この変形例は、保護管5の内部に補強用のリブを設ける
ものである。このCVD装置の要部構造を表す水平断面
図を図6に、この図6に示した構造の側断面図を図7に
示す。なお上記実施形態と同等の部材には同一の符号を
付している。図6及び図7に示されるように、本変形例
においては、周方向全周に延びるリブ5Aが保護管5の
内周面の長手方向複数箇所(この場合5箇所)に形成さ
れている。これにより、保護管5の外壁面に作用する大
気圧力に対する機械強度を高める効果がある。
【0028】(2)第2の変形例 この変形例は、保護管5の横断面形状を変えたものであ
る。このCVD装置の要部構造を表す水平断面図を図8
に、この図8に示した構造の側断面図及びA−A断面に
おける横断面図(但しウエハ2を除く)を図9に示す。
なお上記実施形態と同等の部材には同一の符号を付して
いる。図8及び図9に示されるように、本変形例におい
ては、保護管5の横断面形状が略楕円となっている。こ
れによっても、上記(1)と同様、保護管5の外壁面に
作用する大気圧力に対する機械強度を高める効果があ
る。また、この機械強度を高めるためには横断面形状を
真円形とすることも考えられるが、本変形例のように楕
円形とすることにより装置全体を小型化できるという効
果もある。
【0029】また、上記実施形態は、枚葉CVD装置の
実施形態であったが、これに限られず、他のCVD装置
に対して本発明の概念を適用してもよく、この場合も同
様の効果を得る。また本発明の適用対象は、CVD装置
に限らず、例えばウエハ2の表面にエピタキシャル成長
を行わせるエピタキシャル成長装置等、他の半導体処理
装置に適用してもよく、これらの場合も同様の効果を得
る。
【0030】さらに、その他の実施形態として、上記実
施形態のCVD装置を用いて製作した、ゲート電極配線
のポリシリコン膜、リンドープポリシリコン膜、層間絶
縁膜のための酸化膜・リンガラス膜、及びキャパシタ絶
縁のためのSi34膜等を備えた半導体素子があり、こ
の場合、ウエハ2への塵埃の付着がきわめて少ない良好
な品質を確保することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、反応管も保護管も交換
周期を長くすることができるので、半導体処理装置を長
期安定的に使用可能になり、半導体素子製造工程におけ
る装置稼動率を向上させることができる。また、反応管
には熱応力のみが作用するため、ある程度長い交換周期
を確保できる範囲でその肉厚を薄くすることもできる。
この場合、反応管自体の製作コストを低減できる効果も
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるCVD装置の要部構
造を表す水平断面図である。
【図2】図1のCVD装置が適用される、CVDシステ
ムの全体構成を表す配置図である。
【図3】図1に示した構造の側断面図である。
【図4】図1及び図3の構造における圧力制御を行う構
成を表す説明図である。
【図5】図5の構成の変形例を表す説明図である。
【図6】保護管形状に関する第1の変形例の要部構造を
表す水平断面図である。
【図7】図6に示した構造の側断面図である。
【図8】保護管形状に関する第2の変形例の要部構造を
表す水平断面図である。
【図9】図8に示した構造の側断面図である。
【符号の説明】
1 反応管 2 半導体ウエハ 3 ヒータ 4L,R フランジ 4La,Ra ガス供給孔 4Rb,Lb ガス排気孔 5 保護管 12 空隙室 18 マスフローコントローラ(圧力制御手
段) 20 圧力制御部(圧力制御手段) 26 圧力制御バルブ(圧力制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/3205 H01L 21/88 P (72)発明者 池田 文秀 東京都中野区東中野三丁目14番20号(P’ S東中野ビル) 国際電気株式会社内 (72)発明者 西内 浩世 東京都小平市上水本町五丁目20番地1号 株式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向両端に開口部を設けた略偏平な反
    応管の内部に半導体ウエハを収納して加熱し、前記反応
    管内に処理用ガスを供給しながら排気することにより、
    前記半導体ウエハ表面への薄膜形成又はエピタキシャル
    成長を行う半導体処理装置において、 前記反応管の外周側を該反応管の長手方向略全長にわた
    って取り囲む保護管を設け、前記反応管とともに二重管
    構造を形成したことを特徴とする半導体処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体処理装置において、
    前記反応管と前記保護管との間に形成される空隙室の圧
    力を制御する圧力制御手段を設けたことを特徴とする半
    導体処理装置。
  3. 【請求項3】長手方向両端に開口部を設けた略偏平な反
    応管の内部に半導体ウエハを収納して加熱し、前記反応
    管内に反応ガスを供給しながら排気することにより、前
    記半導体ウエハ表面への薄膜形成又はエピタキシャル成
    長を行う半導体処理装置において、 前記反応管の外周側を取り囲むように配置される保護管
    と、 この保護管と前記反応管との間に形成される空隙室の圧
    力を制御する圧力制御手段とを有することを特徴とする
    半導体処理装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の半導体処理装置にお
    いて、前記圧力制御手段は、前記空隙室の圧力を前記反
    応管内の圧力と略等しくなるように制御することを特徴
    とする半導体処理装置。
  5. 【請求項5】ゲート電極配線のポリシリコン膜、リンド
    ープポリシリコン膜、層間絶縁のための酸化膜・リンガ
    ラス膜、及びキャパシタ絶縁のためのSi34膜のうち
    少なくとも1つの膜を備えた半導体素子において、 前記少なくとも1つの膜を、請求項1又は3記載の半導
    体処理装置を用いて成膜したことを特徴とする半導体素
    子。
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