JPH11213384A - 磁気テープ - Google Patents

磁気テープ

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JPH11213384A
JPH11213384A JP29718198A JP29718198A JPH11213384A JP H11213384 A JPH11213384 A JP H11213384A JP 29718198 A JP29718198 A JP 29718198A JP 29718198 A JP29718198 A JP 29718198A JP H11213384 A JPH11213384 A JP H11213384A
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JP
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magnetic
magnetic tape
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back coat
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JP29718198A
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Takashi Ishii
たかし 石井
Mitsuhiro Katashima
充弘 片嶋
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データエリアの面積を減少させることなくサ
ーボトラッキングを行い得る磁気テープを提供するこ
と。 【解決手段】 バックコート層5の表面に、光学的にコ
ントラストを生じさせ得る所定形状の凹部10が形成さ
れており、該凹部10からの光情報によって磁性層のデ
ータトラックのサーボトラッキングが行われるようにな
されており、該凹部10は、その深さが0.05〜1μ
mで且つ幅が0.25〜30μmであり、バックコート
層5は、その算術平均粗さRaが4〜20nmであるこ
とを特徴とする磁気テープ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的サーボトラ
ックを有する磁気テープに関し、更に詳しくは磁気記録
面と反対側の面に光学的サーボトラックを有する磁気テ
ープに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
パソコンネットワークの規模増大、データ管理のセキュ
リティ面の重要性等から、データのバックアップ用媒体
である磁気テープに対して大容量化の要求が高まってき
た。大容量化の手段としては、記録密度を向上させる方
法とテープ長を長くする方法とがある。
【0003】テープ長を長くする方法では、巻回された
テープがテープカートリッジに収容可能なテープ長が記
録容量の上限であることから、大容量化を図るためには
テープ厚みを薄手にしなければならない。従って、この
方法には自ずと大容量化に限界がある。一方、記録密度
を向上させる方法に関しては、ハードディスクドライブ
の記録密度に対して磁気テープの記録密度は低いことが
知られており、特にサーペンタイン方式の磁気テープの
記録密度は低いものである。サーペンタイン方式の磁気
テープの記録密度が低い理由は、トラック密度が低いた
めである。これに対して、もう一方の記録方式であるヘ
リカルスキャン方式の磁気テープはサーペンタイン方式
の磁気テープよりもトラック密度が高いことが知られて
いる。この理由は、ヘリカルスキャン方式の磁気テープ
ではATF(Automatic Track Finding )と呼ばれるサ
ーボトラッキング方式を採用しているためである。
【0004】サーペンタイン方式の磁気テープにおいて
もトラック密度を向上させるための手段としてサーボト
ラッキング方式が採用されており、そのようなサーボト
ラッキング方式として磁気記録面のデータトラックと同
じトラックにサーボ信号を書込む方式(埋め込みサーボ
方式)や、磁気記録面に専用のサーボトラックを設ける
方法等が提案されてきた。特にデータトラックのピッチ
が数十μmになった場合のサーボトラッキング方式とし
て、特公平7−82626号公報においては磁気記録面
に専用のサーボトラックを設け且つ複数のサーボ信号再
生ヘッドによってサーボ信号を読み出してトラッキング
する方式が提案されている。しかしながらこの方法で
は、トラック数の増加に伴いサーボ信号再生ヘッドの数
を増やさなければならず、それを避ける為にはサーボト
ラックを増やさなければならない。このように従来のサ
ーボトラッキング方式は、磁気記録面のデータエリアと
同じエリアをサーボトラッキングのためのエリアとして
使用するため、データエリアの面積が減少してしまうと
いう問題がある。特に特公平7−82626号公報記載
のサーボトラッキング方式では、トラック密度が約30
tpmm(トラック/mm)以上といった高トラック密
度になるとその問題が著しくなる。
【0005】従って、本発明の目的は、データエリアの
面積を減少させることなくサーボトラッキングを行い得
る磁気テープを提供することにある。また、本発明の目
的は、トラック密度が向上した磁気テープを提供するこ
とにある。更に、本発明の目的は、高記録容量を有する
磁気テープを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、磁気テープにおけるバックコート層にサーボト
ラックを形成することにより、磁性層のデータエリアの
面積を減少させることなくサーボトラッキングを行い得
ることを知見したが、その場合には磁気テープの諸特性
に関して種々の問題が生じることが判明した。そこで更
に検討を重ねたところ、サーボトラックとして特定の形
状を有する光学的サーボトラックを用い且つバックコー
ト層の表面粗さを特定の範囲とすることによって、バッ
クコート層にサーボトラックを形成することに伴い生じ
る種々の問題を解消でき且つ上記目的を達成し得る磁気
テープが得られることを知見した。
【0007】本発明は上記知見に基づきなされたもので
あり、支持体の一方の面上に磁性層が設けられ、他方の
面上にバックコート層が設けられてなる磁気テープにお
いて、上記バックコート層の表面に、光学的にコントラ
ストを生じさせ得る所定形状の凹部が形成されており、
該凹部からの光情報によって上記磁性層のデータトラッ
クのサーボトラッキングが行われるようになされてお
り、該凹部は、その深さが0.05〜1μmで且つ幅が
0.25〜30μmであり、上記バックコート層は、そ
の算術平均粗さRaが4〜20nmであることを特徴と
する磁気テープを提供することにより上記目的を達成し
たものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気テープを、そ
の好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の磁気テープの一実施形態の構
成を示す概略図であり、図2は図1におけるバックコー
ト層の要部拡大平面図であり、図3(a)は図2におけ
るI−I線断面図であり、図3(b)は図3(a)の要
部拡大図である。
【0009】図1に示す実施形態の磁気テープ1におい
ては、支持体2上に中間層3が設けられており、中間層
3に隣接して最上層としての磁性層4が設けられてい
る。また、支持体2の他方の面上にバックコート層5が
設けられている。
【0010】図1に示す磁気テープ1は、サーペンタイ
ン記録方式に用いられるものであり、磁性層4には、磁
気テープ1の走行方向と平行に複数本のデータトラック
が形成されている。この磁気テープ1の使用時には、所
定個数の磁気ヘッドを備えたヘッドユニットを磁気テー
プ1の幅方向に順次移動させてデータトラックの切り替
えを行いながら、各磁気ヘッドにより対応するデータト
ラックに対して記録または再生が行われる。そして、デ
ータトラックの切り替えの際ならびに記録および再生の
際に、各磁気ヘッドが適正なデータトラック上に位置す
るようにサーボトラッキングが行われる。
【0011】図2及び図3(a)に示すように、バック
コート層5の表面には、磁気テープ1の長手方向に沿う
複数本の溝10,10,・・からなる凹部が形成されて
いる。これらの溝10は、それぞれ磁気テープ1の幅方
向に亘って等間隔にあるいは規則的に変化した間隔に且
つ磁気テープ1の長手方向に平行して連続に形成されて
いる。また、これらの溝10は、それぞれ磁気テープ1
のほぼ全長に亘って形成されている。これの溝10は、
光学的にコントラストを生じさせ得るものであり、これ
らの溝10からの光情報によって磁性層4のデータトラ
ックのサーボトラッキングが行われるようになされてい
る。溝10の断面は、深さd、幅wの矩形状に近い形状
となっている。尚、上述の通り、磁性層4におけるデー
タトラックも溝10と同様に磁気テープ1の長手方向に
平行に形成されているが、データトラックと溝10との
相対的な位置関係については特に制限はない。
【0012】上記溝10による光学的なコントラストの
発生の具体例としては、該溝10に所定波長の光を入射
させ、その反射光の強度の強弱によるコントラストが挙
げられる。
【0013】反射光の強度の強弱によるコントラストを
用いてサーボトラッキングを行う場合には、反射光の強
度を検出して、プッシュプル法や3ビーム法等の光サー
ボ方式によりサーボトラッキングを行うことができる。
プッシュプル法や3ビーム法等の光サーボ方式は、各種
光ディスクのサーボトラッキングに一般的に用いられて
いる技術である。
【0014】反射光の強度を検出してのサーボトラッキ
ングを、プッシュプル法を用いた場合を例にとり図4を
参照して説明する。図4(a)に示すように、紙面に対
して直角方向に走行する磁気テープにおけるバックコー
ト層5に対向して設置された半導体レーザー等の光源3
0からの光はレンズ31によって所定径のビーム状に絞
られ、ハーフミラー32を通過してバックコート層5の
表面に形成された溝10に入射する。この際、ビーム径
は溝10の幅よりも若干大きくなされている。溝10に
おいて反射した光はハーフミラー32において反射し進
行方向が変わり、光検出器33によってその強度が検出
される。反射光の強度は電気信号に変換されて、サーボ
トラッキング処理装置34に送られる。サーボトラッキ
ング処理装置34では、反射光のビーム強度の対称性に
ついての処理がなされる。即ち、ビーム強度が、ビーム
の中心線に関して左右対称であれば、図4(b)に示す
ように、ビーム35は溝10の中心線上に入射している
と判断する。この状態はオントラックの状態であり、磁
気ヘッドは磁性層における所定のデータトラック上に適
正に位置していることになる。一方、ビーム強度が、ビ
ームの中心線に関して左右何れかに非対称であれば、図
4(c)及び(d)に示すように、ビーム35は溝10
の中心線から左方または右方の何れかの方向にずれて入
射していると判断する。この状態はオフトラックの状態
であり、磁気ヘッドは磁性層におけるデータトラック上
に適正に位置していないことになる。そこで、図4
(a)に示すように、サーボトラッキング処理装置34
は磁気ヘッド36の駆動装置35に対して磁気ヘッド3
6を適正な位置に移動するよう指令を発し、その結果、
駆動装置35によって磁気ヘッド36は適正な位置、即
ちオントラックの状態に復帰する。
【0015】磁気テープのバックコート層に凹部を形成
し、該凹部を利用してサーボトラックキングを行うこと
に関しては、以下の問題(1) 及び(2) 等が伴う。 (1) 磁気テープを巻回した際に、バックコート層の凹凸
形状、即ち上記凹部の形状、及び該凹部形成の際に形成
される可能性のある該凹部の長手方向両側部の凸状部の
形状が磁性層の表面に転写してしまい、磁性層の平滑性
が損なわれる。その結果、磁性層と磁気ヘッドとの間に
空隙が生じてしまい、スペーシングロスが発生する。ス
ペーシングロスは磁気テープの出力低下を招来し、読み
取りエラーが発生して、エラーレートが上昇してしま
う。 (2) 上記凹部によってバックコート層の摺動性が低下
し、その結果、磁気テープの走行安定性が低下してしま
う。しかし、本発明においては、凹部の深さdおよび幅
wを特定の範囲とし且つバックコート層5の算術平均粗
さRaを特定の範囲とすることによって、上記の問題が
解消され、データエリアを減少させることなくサーボト
ラッキングを行い得る磁気テープが得られる。また、凹
部の長手方向両側部に凸状部が不可避的に形成される場
合には、凹部の深さ及び幅並びにバックコート層のRa
を特定の範囲とすることに加えて、該凸状部の最大突起
高さを特定の値以下とすることによって、上記の問題が
解消される。
【0016】凹部の深さdおよび幅wを、図2及び図3
(a)を参照して説明すると、該凹部の一形態である溝
10においては、その深さdは0.05〜1μmであ
る。この深さdが0.05μmに満たないと、反射光が
干渉を起こし得るのに充分な位相差がとれず、または充
分に入射光が散乱されないため、光学的なコントラスト
を生じさせられなくなる。一方、深さdが1μmを超え
ると、磁気テープを巻回した際に溝10の形状が磁性層
4へ物理的に転写する現象が著しく、磁気テープの平面
性・平滑性が悪くなってしまう。溝10の深さdの好ま
しい範囲は、0.05〜0.5μmである。また、溝1
0の深さdはバックコート層5の厚みを超えないことが
好ましい。この理由は、溝10の深さdがバックコート
層5の厚みを超えると、溝10が支持体2にまで達して
支持体2の剛性が低下するなどの影響があるためであ
る。尚、本明細書における溝10の幅とは磁気テープ1
の幅方向における長さをいう。
【0017】溝10の幅wは0.25〜30μmであ
る。この幅wが0.25μmに満たないと現状の光学技
術では充分にビーム径を絞れないため、充分な光学的コ
ントラストが得られなくなってしまう。一方、幅wが3
0μmを超えると、磁気テープを巻回した際に溝10の
形状が磁性層4へ物理的に転写する現象が著しく、磁気
テープの平面性・平滑性が悪くなってしまう。溝10の
幅wの好ましい範囲は、0.25〜10μmであり、更
に好ましくは0.5〜6μmである。
【0018】同じサーボゾーンにある隣り合う溝10,
10間のピッチpは、溝10の幅w以上で且つ150μ
m以下であることが好ましい。ピッチpが溝10の幅w
に満たないと、充分な光学的コントラストが得られない
ことがあり、また、サーボトラッキングの際に隣接する
溝の影響を受けてしまい、正確なトラッキングが行われ
ないことがあり、150μmを超えると磁性層4におけ
るトラック密度の向上が容易でなくなるので上記範囲内
とすることが好ましい。
【0019】溝10は、図2に示すように磁気テープ1
の幅方向全域に亘り所定間隔をおいて存在していてもよ
く、或いは、磁気テープ10の幅方向に関して一部分に
のみ、例えば幅方向中央部に所定間隔をおいて複数本存
在していてもよく、また左右何れかの側方部にのみ所定
間隔をおいて複数本存在していてもよい。更には磁気テ
ープ10の幅方向に関して二カ所またはそれ以上の箇所
に所定間隔をおいて存在していてもよい。例えば、左右
両側方部に同一または異なる本数でそれぞれ一本以上、
中央部および左右何れかの側方部に同一または異なる本
数でそれぞれ一本以上、或いは中央部および左右両側方
部に同一または異なる本数でそれぞれ一本以上存在して
いてもよい。そして、これら何れの場合においても、溝
10の本数は磁性層4におけるデータトラックの本数の
整数分の1であることが好ましい。
【0020】図3(b)に示すように、溝10の形成の
際、その長手方向両側部に微小高さの凸状部7,7が形
成される場合がある。この凸状部7が高いと、磁気テー
プ1を巻回した際に凸状部7の形状が磁性層4の表面に
転写してしまい、その平滑性が損なわれるおそれがあ
る。本発明者らの詳細な検討の結果、下記の方法によっ
て原子間力顕微鏡(AFM)で測定された凸状部7の最
大突起高さRpが0.25μmを超えると磁性層4にエ
ラーの原因となる深さの凹部が発生してしまうことが判
明した。Rpは低いほど好ましく、凸状部7が存在しな
いことが最も好ましい。尚、溝10の長手方向は、磁気
テープ1の長手方向と一致する方向である。
【0021】最大突起高さRpはAFMで測定する。デ
ジタルインスツルメント社製ナノスコープを用い、バッ
クコート層5表面の50μm×50μm四方の領域のA
FM画像を測定する。測定されたAFM画像Height Dat
aをoff-line modifyのflattenコマンドにより平滑処理
する。その後、off-line analyzeのSection Analysisに
より、測定画像上において断面をとる2点の位置をカー
ソルで指定し、溝10の断面を測定する。図3(b)に
示すように、溝10の両側の基準面(自乗平均面)8か
らの最大高さをRpとする。なお高さの校正は測定前に
米国カリフォルニア州のVLSI Standards Incorporated
製のSTS−1000の標準サンプルのグリッドピッチ
3μmを用いた。尚、後述する実施例において測定され
る磁性層4表面の凹部の深さも同様の方法で測定した。
【0022】凸状部7のRpは、AFMで測定された断
面プロファイル上に表示されるマーカーの1つを該凸状
部7の最大高さの部分に指定し、もう一方のマーカーを
基準面8にあわせることにより測定される。また基準面
(自乗平均面)8は、測定範囲全体の最小二乗面をとる
ことにより決定される。
【0023】溝10の長手方向両側部に凸状部7が形成
されている場合、溝10の深さは、図3(b)に示すよ
うに、基準面8から溝10の最深部までの距離で定義さ
れる。また、溝10の幅は、同図に示すように、基準面
8が溝10を横切る長さで定義される。
【0024】本発明の磁気記録媒体においては、溝10
の深さd及び幅wを上述した範囲内とすることに加え
て、バックコート層5における表面6の算術平均粗さR
aを4〜20nmとすることが必要である。Raが20
nmを超えると、磁気テープを巻回した場合に、バック
コート層5の表面形状が磁性層4の表面へ物理的に転写
してしまい、また溝10がサーボトラックとして機能し
にくくなる。一方、Raが4nmに満たないと、バック
コート層5が磁性層4と貼り付き易くなる。Raの好ま
しい範囲は4〜15nmであり、更に好ましくは4〜1
0nmである。Raを上記範囲内とするための手段に
は、例えばバックコート層5に配合される各種粉末の粒
径、特にカーボンブラックの粒径を適宜調節する手段
や、バックコート層5にカレンダー処理を施す手段等が
ある。
【0025】算術平均粗さRaは、下記式(1)で定義
され、Zygo社製Laser Interferometric Microscope
Maxim 3D Model 5700を用い以下の条件で測定される。 ・Filter:Fixed ・Remove:Cylinder ・Filter Freg :4.0(1/mm) ・Filter Wavelength :0.250(mm) ・Trim:0 ・Trim Move :All ・レンズ:Fizeau ×40
【0026】測定片は、顕微鏡用のJIS−R−350
2を満足する物性のスライドグラス〔本明細書では、松
浪硝子(株)製のスライドグラスを使用したがこれに限
定されない〕上に、水又はエタノールにて貼付け測定す
る。この際、過剰の水又はエタノールがあると再現性の
良い結果が得られないので、ある程度の水又はエタノー
ルが蒸発し、スライドグラスの裏側から見て干渉縞が見
える状態の間に測定したものをRaの値とする。
【0027】
【数1】
【0028】バックコート層5を構成する成分には、結
合剤、潤滑剤、硬化剤、カーボンブラック等がある。
【0029】結合剤としては、磁気テープに用いられる
ものであれば制限なく使用することができる。例えば熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び反応型樹脂並びにこれら
の混合物などが挙げられる。具体的には、塩化ビニルの
共重合体及びその変成物、アクリル酸、メタクリル酸及
びそのエステルの共重合体、アクリロニトリルの共重合
体(ゴム系の樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂、繊維素系樹脂、ポリアミド樹脂な
どを使用できる。上記結合剤の数平均分子量は2,00
0〜200,000であることが好ましい。また、バッ
クコート層5に含まれる各種粉末の分散性を向上させる
ために、上記結合剤に水酸基、カルボキシル基またはそ
の塩、スルホン酸基又はその塩、リン酸基又はその塩、
ニトロ基または硝酸エステル基、アセチル基、硫酸エス
テル基またはその塩、エポキシ基、ニトリル基、カルボ
ニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルアンモ
ニウム塩基、スルホベタイン、カルボベタインなどのベ
タイン構造などの分極性の官能基(いわゆる極性基)を
含有させてもよい。
【0030】潤滑剤としては、一般に脂肪酸及び脂肪酸
エステルが用いられる。脂肪酸としては、例えば、カプ
ロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン酸、ベヘン
酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,12−ドデカンジカルボン酸、オクタンジカルボン
酸等が挙げられる。一方、脂肪酸エステルとしては、例
えば、上記脂肪酸のアルキルエステル等が挙げられ、総
炭素数12〜36のものが好ましい。上記潤滑剤は、上
記結合剤100重量部に対して好ましくは0.5〜20
重量部配合される。
【0031】硬化剤としては、一般に、日本ポリウレタ
ン工業(株)製のコロネートL(商品名)に代表される
イソシアネート系硬化剤やアミン系硬化剤が用いられ
る。該硬化剤は、上記結合剤100重量部に対して好ま
しくは10〜80重量部、更に好ましくは15〜30重
量部、一層好ましくは15〜20重量部配合される。
【0032】カーボンブラックとしては、一次粒径が1
5〜80nm、特に17〜40nmのものを用いること
が、バックコート層のRaを容易に上述の範囲内とし得
る点から好ましい。該カーボンブラックの配合量は上記
結合剤100重量部に対して50〜150重量部、特に
50〜120重量部であることが好ましい。このような
カーボンブラックに加えて更に、一次粒径が80〜20
0nmのカーボンブラックを、上記結合剤100部に対
して10〜40重量部用いてもよい。
【0033】バックコート層5は、上述の各成分が溶剤
に分散されてなるバックコート塗料を支持体2上に塗布
することによって形成されている。該溶剤としては、ケ
トン系の溶剤、エステル系の溶剤、エーテル系の溶剤、
芳香族炭化水素系の溶剤及び塩素化炭化水素系の溶剤な
どが挙げられる。上記溶剤は、上記結合剤100重量部
に対して300〜1500重量部、好ましくは400〜
1200重量部配合される。
【0034】上記バックコート塗料を塗布して形成され
るバックコート層5の厚さは、溝10の深さや磁性層4
及び中間層3の厚さとのバランス等を考慮して0.1〜
0.8μmとすることが好ましい。
【0035】バックコート層5の表面に溝10を形成す
る方法に特に制限はないが、好ましくは微細加工に適し
た方法が用いられる。そのような微細加工には、例えば
レーザー光加工やエンボスロールによるエンボス加工が
ある。エンボス加工に対して、レーザー光加工を用いた
場合には、磁性層4の表面に影響を及ぼさずバックコー
ト層表面だけを微細に加工することが可能である。
【0036】溝10の形成にレーザー光加工を用いる場
合には、図5に示すように、磁気テープ1の幅方向に平
行に配列された複数個のレーザー光源40,40,・・
から、図中、矢印A方向に所定速度で走行する磁気テー
プ1のバックコート層5に向けてレーザービーム41,
41,・・をそれぞれ互いに平行に照射し、このレーザ
ービーム41のエネルギーによってバックコート層5に
溝10,10,・・を形成する。そして、レーザービー
ム41のビーム径および出力をコントロールすることに
よって、溝10の深さd及び幅wを調節することができ
る。ビーム径は0.25〜30μm、特に0.25〜2
5μmであることが好ましく、出力は1ビーム当たり
0.02〜5W、特に0.02〜1Wであることが好ま
しい。更に、溝10の長手方向両側部に凸状部が形成さ
れないようにするか又は形成されたとしてもそのRpが
増大しないようにするためには、エネルギー密度の高い
ビームをなるべく短時間(例えば5〜200ns)に照
射することが好ましい。1μs以上の長いビームを照射
する場合には、テープ走行速度を調整して、凸状部が形
成されないようにするか又は形成されたとしてもそのR
pが増大しないようにする必要がある。溝10の形成の
際には、図示していないが、磁気テープ1における何れ
かのエッジを所定の手段によって規制し、テープ幅方向
の走行振れが起こらないようにして、基準テープエッジ
から各溝10までの距離がそれぞれ一定になるようにす
ることが好ましい。尚、図5においては、溝10は強調
して描かれている。
【0037】図2及び図3(a)に示すバックコート層
5においては、磁気テープ1の長手方向に沿う複数本の
溝10,10,・・からなる凹部が形成されているが、
このような凹部に代えて、磁気テープ1の長手方向に沿
う一本の直線状の連続な溝からなる凹部を形成してもよ
い。また、磁気テープ1の長手方向に沿う一本または複
数本の正弦波状の連続な溝からなる凹部を形成してもよ
い。更に図6に示すように、磁気テープ1の長手方向に
沿う不連続な溝10からなる凹部を形成してもよい。
【0038】図6に示す溝10について説明すると、該
溝10は磁気テープ1の長手方向に関して角度θ°傾斜
した溝10aと、角度−θ°傾斜した溝10bとが、磁
気テープ1の長手方向に沿って交互に且つ磁気テープの
長手方向に沿う中心線cに関して対称に形成されたもの
から構成されている。角度θの値はサーボトラッキング
の位置決め精度に影響するので、充分な精度を確保する
ために、該角度θの値を5〜85°、特に10〜30°
とすることが好ましい。溝10a及び溝10bの長さは
異なっていてもよく、それぞれ5〜140mm、特に5
〜80mmであることが好ましい。磁気テープ1の長手
方向に関する溝10aと溝10bとの間隔gは、加工上
の制約もあるが、できるだけ小さい方が望ましい。そし
て、図6に示す溝10を用いた場合にも、図2及び図3
(a)に示す溝10を用いた場合と同様にサーボトラッ
キングを行うことができる。
【0039】次に、本発明の磁気テープにおける一般事
項について説明する。
【0040】図1に示す磁気テープ1においては、磁性
層4は、強磁性粉末および結合剤を含む磁性塗料を塗布
することにより形成されている。即ち、上記磁気テープ
1は塗布型の磁気テープである。
【0041】上記強磁性粉末としては、例えば針状また
は紡錘状の強磁性粉末および板状の強磁性粉末を用いる
ことができる。該針状または紡錘状の強磁性粉末として
は、鉄を主体とする強磁性金属粉末や、強磁性酸化鉄系
粉末などが挙げられる。一方、該板状の強磁性粉末とし
ては、強磁性六方晶系フェライト粉末などが挙げられ
る。
【0042】更に詳しくは、上記強磁性金属粉末として
は、金属分が50重量%以上であり、該金属分の60%
以上が鉄である強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性
金属粉末の具体例としては、例Fe−Co、Fe−N
i、Fe−Al、Fe−Ni−Al,Fe−Co−N
i、Fe−Ni−Al−Zn、Fe−Al−Siなどが
挙げられる。また、上記強磁性酸化鉄系粉末としては、
γ−Fe2 3 、Co被着γ−Fe2 3 、Co被着F
eOx (4/3≦x<1.5)などが挙げられる。これ
ら針状または紡錘状の強磁性粉末は、その長軸長が0.
05〜0.2μm、特に0.05〜0.16μmである
ことが好ましく、針状比(即ち、長軸長/短軸長)が3
〜15、特に3〜10であることが好ましい。また、そ
の保磁力(Hc)は125〜280kA/m、特に13
5〜200kA/mであることが好ましく、その飽和磁
化(σs)は110〜170Am2 /kg、特に120
〜150Am2 /kgであることが好ましい。また、こ
れら針状強磁性粉末のBET比表面積は30〜70m2
/g、特に40〜70m2 /gであることが好ましい。
【0043】上記強磁性六方晶系フェライト粉末として
は、微小平板状のバリウムフェライト及びストロンチウ
ムフェライト並びにそれらのFe原子の一部がTi,C
o,Ni,Zn,Vなどの原子で置換された磁性粉末な
どが挙げられる。該強磁性六方晶系フェライト粉末は、
その板径が0.1μm以下、特に10〜90nm、とり
わけ10〜40nmであることが好ましく、板状比(板
径/板厚)が2〜7、特に2〜5であることが好まし
い。その保磁力(Hc)は135〜260kA/mであ
ることが好ましく、その飽和磁化(σs)は25〜75
Am2 /kg、特に43〜75Am2 /kgであること
が好ましい。また、上記強磁性六方晶系フェライト粉末
のBET比表面積は30〜70m2 /gであることが好
ましい。
【0044】上記強磁性粉末には、必要に応じて希土類
元素や遷移金属元素を含有させることができる。更に、
上記強磁性粉末には、その分散性などを向上させるため
に表面処理を施してもよい。この際用いることができる
無機質酸化物としては、Al 2 3 、SiO2 、TiO
2 、ZrO2 、SnO2 、Sb2 3 、ZnOなどが挙
げられ、使用に際してはこれらを単独で用いても二種以
上を混合して用いてもよい。
【0045】上記結合剤としては、バックコート層5の
形成に用いられる結合剤として例示したものと同様のも
のを用いることができる。従って、該結合剤の詳細につ
いては特に説明しないが、バックコート層5に関して詳
述した説明が適宜適用される。該結合剤は、上記強磁性
粉末100重量部に対して10〜40重量部、特に15
〜25重量部配合されることが好ましい。
【0046】磁性層4は、上述の成分に加えて、研磨材
粒子、カーボンブラック、潤滑剤、硬化剤等を含んでい
てもよい。
【0047】上記研磨材粒子としては、例えばアルミ
ナ、シリカ、ZrO2 、Cr2 3 等のモース硬度が7
以上の物質の粉末が好ましく用いられる。該研磨材粒子
の一次粒径は、走行時の摩擦係数の低下および走行耐久
性の向上の点から0.03〜0.6μmであることが好
ましく、0.05〜0.3μmであることが更に好まし
い。上記研磨材粒子は、上記強磁性粉末100重量部に
対して、2〜20重量部、特に5〜15重量部配合され
ることが好ましい。
【0048】上記カーボンブラック、潤滑剤および硬化
剤としては、バックコート層5の形成に用いられるもの
と同様のものを用いることができる。従って、これらの
成分の詳細については特に説明しないが、バックコート
層5に関して詳述した説明が適宜適用される。上記カー
ボンブラックは上記強磁性粉末100重量部に対して、
0.1〜10重量部、特に0.1〜5重量部配合される
ことが好ましい。上記潤滑剤は、上記強磁性粉末100
重量部に対して、0.5〜10重量部、特に0.5〜5
重量部配合されることが好ましい。上記硬化剤は、上記
強磁性粉末100重量部に対して、1〜6重量部、特に
2〜5重量部配合されることが好ましい。
【0049】磁性層4には、上述の成分の他に、磁気テ
ープに通常用いられている分散剤、防錆剤、防黴剤等の
各種添加剤を必要に応じて添加することもできる。
【0050】磁性層4は、上述の各成分を溶剤に分散さ
せた磁性塗料を中間層3上に塗布することによって形成
されている。該溶剤としては、バックコート塗料に用い
られる溶剤として例示したものと同様のものを用いるこ
とができる。上記磁性塗料における該溶剤の配合量は、
該磁性塗料に含まれる上記強磁性粉末100重量部に対
して、80〜500重量部、特に100〜350重量部
であることが好ましい。
【0051】上記磁性塗料を調製するには、例えば、強
磁性粉末および結合剤を溶剤の一部と共にナウターミキ
サー等に投入し予備混合して混合物を得、この混合物を
連続式加圧ニーダー等や二軸スクリュー混練機により混
練し、次いで上記溶剤の一部で希釈し、サンドミル等を
用いて分散処理した後、潤滑剤等の添加剤を混合して、
濾過し、更に硬化剤や上記溶剤の残部を混合する方法等
を挙げることができる。
【0052】上記磁性塗料から形成された磁性層4の保
磁力は十分な記録再生特性を付与し得る点から119〜
280kA/mであることが好ましく、更に好ましくは
120〜250kA/m、一層好ましくは125〜22
2kA/mである。また、磁性層4の飽和磁束密度は、
0.1〜0.5T、特に0.15〜0.5Tであること
が好ましい。
【0053】磁性層3の厚さは、S/Nの向上や自己減
磁の防止の点から0.1〜3μmであることが好まし
く、更に好ましくは0.1〜2μmである。
【0054】次に、中間層3について説明する。中間層
3は、磁性を有する層であってもよく、非磁性の層であ
ってもよい。中間層3が磁性を有する層である場合に
は、該中間層3は磁性粉末を含有する磁性の層であり、
磁性粉末、非磁性粉末、結合剤および溶剤を主成分とす
る磁性の塗料を用いて形成される。一方、中間層3が非
磁性の層である場合には、該中間層5は非磁性粉末、結
合剤および溶剤を主成分とする非磁性の塗料を用いて形
成される(以下、これらの塗料を総称して「中間層塗
料」という)。
【0055】上記磁性粉末としては、強磁性粉末が好ま
しく用いられ、該強磁性粉末としては硬磁性粉末および
軟磁性粉末の何れもが好ましく用いられる。硬磁性粉末
としては、例えば、磁性層4に用いられる強磁性六方晶
系フェライト粉末、強磁性金属粉末および強磁性酸化鉄
系粉末などが挙げられる。これらのうち、強磁性六方晶
系フェライト粉末を用いることが特に好ましい。これら
の磁性粉末の詳細については、磁性層4に用いられる強
磁性粉末と同様であり特に説明しないが、該強磁性粉末
に関する説明が適宜適用される。
【0056】上記磁性粉末には、磁性層4に含まれる強
磁性粉末と同様に、必要に応じて希土類元素や遷移金属
元素を含有させることができ、また、該強磁性金属粉末
に施される表面処理と同様の表面処理を施してもよい。
【0057】次に、上記非磁性粉末について説明する
と、該非磁性粉末としては、例えば、非磁性の酸化鉄
(ベンガラ)、硫酸バリウム、硫化亜鉛、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、二酸化マグネシウム、二硫化タングス
テン、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、二酸化錫、炭化
珪素、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、
ザクロ石、ケイ石、窒化珪素、炭化モリブデン、炭化ホ
ウ素、炭化タングステン、炭化チタン、ケイソウ土、ド
ロマイト、樹脂性の粉末などが挙げられる。これらの中
でも非磁性の酸化鉄(ベンガラ)、酸化チタン、窒化ホ
ウ素などが好ましく用いられる。これら非磁性粉末は単
独で又は二種以上を混合して用いてもよい。上記非磁性
粉末の形状は、球状、板状、針状、無定形の何れでもよ
い。その大きさは球状、板状、無定形のものにおいては
5〜200nmであることが好ましく、針状のものにお
いては長軸長が20〜300nmで針状比が3〜20で
あることが好ましい。上記非磁性粉末は、上記磁性粉末
と併用される場合(即ち、中間層3が磁性の層の場合)
には、該磁性粉末100重量部に対して、好ましくは3
0〜70重量部、更に好ましくは40〜60重量部用い
られる。一方、上記磁性粉末が用いられない場合(即
ち、中間層3が非磁性の層の場合)には、該非磁性粉末
100重量部に基づいて他の成分の配合量が決定され
る。上述した各種非磁性粉末には、必要に応じて、上記
磁性粉末に施される表面処理と同様の処理を施してもよ
い。
【0058】中間層3は、磁性であると非磁性であると
を問わず、上述した成分に加えて結合剤を含み、更に研
磨材粒子、潤滑剤、カーボンブラックおよび硬化剤等を
含んでいてもよい。これらの成分としては、特に説明し
ないが、バックコート層5及び磁性層4に用いられる成
分と同様のものが用いられる。これらの成分の好ましい
配合量は、上記磁性粉末および非磁性粉末の合計量10
0重量部(中間層3が磁性の層である場合)または該非
磁性粉末100重量部(中間層3が非磁性の層である場
合)に対して、それぞれ以下の通りである。 ・結合剤:16〜40重量部、特に20〜28重量部 ・研磨材粒子:6〜30重量部、特に8〜12重量部 ・潤滑剤:2〜20重量部、特に5〜7重量部 ・カーボンブラック:5〜30重量部、特に12〜20
重量部 ・硬化剤:2〜12重量部、特に4〜8重量部 また、中間層3には、必要に応じて磁性層4に配合され
る添加剤と同様のものを配合することもできる。
【0059】中間層3は、上述の成分および溶剤を含む
中間層塗料を支持体2上に塗布して形成される。該溶剤
としては、上述したバックコート塗料や磁性塗料に含有
される溶剤と同様のものが用いられる。該溶剤の使用量
は、上記磁性粉末および非磁性粉末の合計量100重量
部(中間層3が磁性の層である場合)または該非磁性粉
末100重量部(中間層3が非磁性の層である場合)に
対して、100〜700重量部とすることが好ましく、
特に300〜500重量部とすることが好ましい。
【0060】中間層3の厚さは、磁気テープ1の耐久性
に影響する潤滑剤の保持能力を制御する点から、ある程
度の厚みが必要であり、一方、厚すぎると変形時にクラ
ックが発生しやすくなることから、0.5〜10μm、
特に0.1〜3μmであることが好ましい。
【0061】中間層3が磁性を有する層である場合、そ
の保磁力は、オーバライト特性及び低域〜高域での出力
バランスの点から、80〜350kA/m、特に150
〜300kA/mであることが好ましい。また、その飽
和磁束密度は、高すぎるとオーバライト特性が悪化して
ノイズ量が増加し、一方、低すぎると出力が不足する点
から、0.02〜0.1T、特に0.03〜0.09T
であることが好ましい。
【0062】支持体2を構成する材料としては、公知の
ものが使用でき、特にポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアミドが好ましい。
【0063】次に図1に示す磁気テープ1を製造する好
ましい方法の概略を述べる。まず、支持体2上に磁性層
4を形成する磁性塗料と中間層3を形成する中間層塗料
とを、各層が所定の厚さとなるようにウエット・オン・
ウエット方式により同時重層塗布を行い、磁性層4およ
び中間層3の塗膜を形成する。即ち、磁性層4は、中間
層3の湿潤時に塗設・形成されていることが好ましい。
次いで、これらの塗膜に対して、磁場配向処理を行った
後に乾燥処理を行い巻き取る。この後、カレンダー処理
を行い、更にバックコート層5を形成する。あるいはバ
ックコート層5を形成した後に磁性層4および中間層3
を形成してもよい。次いで、40〜80℃下で6〜10
0時間エージング処理し、所望の幅にスリットする。そ
してスリット後、上述した方法によってバックコート層
5に溝10を形成する。
【0064】上記ウエット・オン・ウエット方式による
重層塗布は、特開平5−73883号公報の第42欄3
1行〜第43欄13行に記載されており、中間層塗料が
乾燥する前に磁性塗料を塗布する方法であり、この方法
によりドロップアウトが少なく、高密度記録に対応で
き、且つ塗膜の耐久性にも優れた磁気テープが得られ
る。
【0065】上記磁場配向処理は、各塗料が乾燥する前
に行われ、上記磁性塗料の塗布面に対して平行方向に約
40kA/m以上、好ましくは約80〜800kA/m
の磁界を印加する方法や、上記磁性塗料が湿潤状態の内
に約80〜800kA/mのソレノイド等の中を通過さ
せる方法により行うことができる。このような条件下で
磁場配向処理を行うことで、磁性層4に含まれている上
記強磁性粉末を磁気テープ1の長手方向に配向させるこ
とができる。尚、磁場配向処理後の乾燥処理中に、該強
磁性粉末の磁場配向状態が変化しないようにするため
に、磁場配向処理直前に、30〜50度の温風を磁性層
4の上方から吹き付けて、その予備乾燥を行い、各層中
の残存溶剤量をコントロールすることも好ましい。
【0066】上記乾燥処理は、例えば30〜120℃に
加熱された気体の供給により行うことができ、この際、
気体の温度とその供給量を制御することにより塗膜の乾
燥の程度を制御することができる。
【0067】上記カレンダー処理は、メタルロールとコ
ットンロール若しくは合成樹脂ロールとの間、又は二本
のメタルロールの間を通すスーパーカレンダー法等によ
り行うことができる。カレンダー処理の条件は、例えば
温度60〜140℃、線圧100〜500kg/cmと
することが好ましい。
【0068】尚、上記磁気テープ1の製造に際しては、
必要に応じ、磁性層4の表面の研磨やクリーニング工程
等の仕上げ工程を施すこともできる。また、磁性塗料お
よび中間層塗料の塗布は、通常公知の逐次重層塗布方法
により行うこともできる。
【0069】以上、本発明の磁気テープをその好ましい
実施形態に基づき説明したが、本発明は、上記実施形態
に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において
種々の変更が可能である。 例えば、上記実施形態にお
いては、磁気テープ1の長手方向に沿う一本または複数
本の連続な溝10からなる凹部と磁気テープ1の長手方
向に沿う不連続な溝10からなる凹部とを組み合わせて
用いてもよい。また、図2及び図3(a)においては、
隣り合う溝10の間隔を、規則的に増加または減少する
ように変化させてもよい。また、図3(a)において
は、溝10の断面形状はほぼ矩形であるが、これに代え
て断面形状を半円形、逆三角形およびその他の形状とな
してもよい。また、凹部として、平面視して円形や楕円
形もしくはその他の形状のピットまたはこれらのピット
の任意の組み合わせを用いてもよい。また、図1に示す
磁気テープ1において、支持体2と中間層3又はバック
コート層5との間にプライマー層を設けてもよい。ま
た、上述した実施形態は塗布型の磁気テープであるが、
これに代えて金属蒸着型の磁気テープを用いても同等の
効果が奏される。
【0070】
【実施例】以下、実施例により本発明の磁気テープを更
に詳細に説明すると共にその有効性を例証する。しかし
ながら、本発明は斯かる実施例に限定されるものではな
い。尚、特に断らない限り、「部」は重量部を意味す
る。
【0071】〔実施例1〕下記の配合成分を(硬化剤を
除く)を、それぞれニーダーにて混練し、次いで撹拌器
にて分散し、更にサンドミルによって微分散し、1μm
のフィルターにて濾過後、硬化剤を最後に添加して下記
組成のバックコート塗料、磁性塗料および中間層塗料を
それぞれ調製した。
【0072】 <バックコート塗料> ・ポリウレタン樹脂(結合剤) 50部 〔日本ポリウレタン工業(株)製、「ニッポラン2301」(商品名)〕 ・ニトロセルロース(結合剤) 30部 〔旭化成工業社製、「Celnova BTH 1 /2 」(商品名)〕 ・カーボンブラック(一次粒径18nm) 50部 ・ポリイソシアネート(硬化剤) 18部 〔武田薬品工業社製、「D-250N」(商品名)〕 ・銅フタロシアニン 5部 ・ステアリン酸(潤滑剤) 1部 ・メチルエチルケトン(溶剤) 150部 ・トルエン(溶剤) 150部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 150部
【0073】 <磁性塗料> ・強磁性粉末 100部 (鉄主体の針状強磁性金属粉末、長軸長80nm、保磁力183kA/m、飽和 磁化145Am2 /g、BET比表面積55m2 /g) ・塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10部 〔日本ゼオン社製、「MR104」(商品名)〕 ・ポリウレタン樹脂(結合剤) 10部 〔東洋紡社製、「UR8300」(商品名)〕 ・カーボンブラック(一次粒径30nm) 0.5部 ・α−アルミナ(研磨材粒子、一次粒径200nm) 10部 ・ミリスチン酸(潤滑剤) 2部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 0.5部 ・イソシアネート系化合物(硬化剤) 2部 〔日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネートL」(商品名)〕 ・メチルエチルケトン(溶剤) 250部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 100部
【0074】 <中間層塗料> ・針状のα−Fe2 3 (長軸長0.15μm、針状比7)100部 ・塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10部 〔日本ゼオン社製、「MR104」(商品名)〕 ・ポリウレタン樹脂(結合剤) 15部 〔東洋紡社製、「UR8300」(商品名)〕 ・α−アルミナ(研磨材粒子、一次粒径200nm) 3部 ・カーボンブラック(一次粒径20nm) 20部 ・ミリスチン酸(潤滑剤) 2部 ・ブチルステアレート(潤滑剤) 2部 ・イソシアネート系化合物(硬化剤) 5部 〔日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネートL」(商品名)〕 ・メチルエチルケトン(溶剤) 150部 ・シクロヘキサノン(溶剤) 50部
【0075】厚さ6μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムからなる支持体上に、中間層塗料および磁性塗
料を、中間層および磁性層の乾燥厚さがそれぞれ1.5
μm及び0.2μmとなるように、ダイコーターにて同
時重層塗布を行い、それぞれの塗膜を形成した。次い
で、これらの塗膜が湿潤状態にある間に400kA/m
のソレノイドにより磁場配向処理を行った。更に、乾燥
炉にて80℃の温風を10m/分の速度で塗膜に吹きつ
け乾燥した。乾燥後、塗膜をカレンダー処理し、中間層
および磁性層を形成した。引き続き、上記支持体の反対
の面上に上記バックコート塗料を塗布し、更に90℃に
て乾燥し厚さ0.5μmのバックコート層を形成した。
このようにして得られた磁気テープの原反を12.7m
m幅にスリットして、磁気テープを得た。
【0076】次に図5に示すレーザー加工によって、得
られた磁気テープにおけるバックコート層に複数本の溝
をピッチ15μmで形成した。溝の形成条件は、波長7
80nmの半導体レーザを用い、1ビーム当たりの平均
出力が0.025W、ビーム径4μmであった。レーザ
照射の際、磁気テープを5m/sで走行させ、更に磁気
テープの下エッジを規制し、下エッジから各溝までの距
離が一定になる状態下に溝を形成した。形成された溝は
直線状で、磁気テープの長手方向に平行かつ連続したも
のであり、磁気テープの幅方向に亘って等間隔に形成さ
れていた。
【0077】〔実施例2〕実施例1における溝の形成条
件に代えて、波長532nmのNd:YAGレーザ2次
高調波を用い、1ビーム当たりの平均出力を0.3W、
レーザパルスの長さを100ns、ビーム径を6μmに
した以外は実施例1と同様にして磁気テープを得た。
【0078】〔実施例3〕実施例1における溝の形成条
件に代えて、波長1.06μmのNd:YAGレーザを
用い、1ビーム当たりの平均出力を0.5W、レーザパ
ルスの長さを100ns、ビーム径を18μmにした以
外は実施例1と同様にして磁気テープを得た。
【0079】〔実施例4〕実施例1の溝の形成条件にお
いて、1ビーム当たりの平均出力を40mWとし、磁気
テープを0.5m/sで走行させた以外は実施例1と同
様にして磁気テープを得た。
【0080】〔比較例1〕実施例1のバックコート塗料
におけるカーボンブラックに代えて、一次粒径が100
nmのカーボンブラックを用いる以外は実施例1と同様
にして磁気テープを得た。
【0081】〔比較例2〕実施例1のバックコート塗料
におけるカーボンブラックに代えて、一次粒径が12n
mのカーボンブラックを用いた以外は実施例1と同様に
して磁気テープを得た。
【0082】実施例および比較例で得られた磁気テープ
における溝の深さd、幅w及びピッチpを、バックコー
ト層の断面の電子顕微鏡写真による観察から測定したと
ころ、それらの値は表1に示す通りであった。また、バ
ックコート層の算術平均粗さRaを測定したところ、そ
の値は表1に示す通りであった。更に、溝の長手方向両
側部の最大突起高さRpをAFMで測定したところ、そ
の値は表1に示す通りであった。また、以下に述べる磁
気テープの再生出力は、固定ヘッドを備えたDLT−7
000ドライブを改造し、再生ビット面積0.2μm×
12μmでの出力信号を測定し、実施例1の磁気テープ
を基準とする相対値で評価した。また、ドロップアウト
は、再生ビット面積0.2μm×12μmの信号を1M
ビット記録し、再生時に出力が50%ダウンするビット
数をカウントして測定した。
【0083】実施例および比較例で得られた磁気テープ
の性能を評価するために、これらの磁気テープについて
プッシュプル方式のサーボトラッキングを行いつつ磁性
層に信号を記録したところ、実施例1、2及び4の磁気
テープでは、300tpmm(トラック/mm)以上の
データトラックを記録した場合にも、表1に示すように
確実なサーボトラッキングが行われた。更に、バックコ
ート層に溝を形成したことによるテープのねじれ等の変
形に起因するテープへのダメージも観察されなかった。
また、実施例および比較例の磁気テープをそれぞれリー
ルにテンション140gfで巻回して室温で3ヶ月保存
した後、バックコート層の溝に接触することにより磁性
層の表面に生じた凹部の深さをAFMを用いて前述した
方法で測定したところ、その値は表1示す通りとなり、
溝の両側部のRpの小さい実施例1〜3の磁気テープ1
ではバックコート層の表面形状の転写が殆ど起こってお
らず、またドロップアウトの増加もみられないことが判
った。更に、表には示していないが、実施例1〜3の磁
気テープでは再生出力についても、通常の磁気テープと
同等のレベルが保たれていることが判った。実施例4の
磁気テープは、製造直後においては300tpmm以上
のトラック密度でも確実にサーボトラッキングが行わ
れ、保存後においては100tmm以上のトラック密度
であれば安定してサーボトラッキングが行われるが30
0tpmm以上のトラック密度では読み取りが不安定に
なり、またドロップアウトの増加が認められた。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明によれば、
データエリアの面積を減少させることなくサーボトラッ
キングを行い得る磁気テープが得られる。また、本発明
によれば、バックコート層本来の機能が損なわれること
なくサーボトラッキングを行い得る磁気テープが得られ
る。また、本発明によれば、トラック密度が向上した磁
気テープが得られる。更に、本発明によれば、高記録容
量を有する磁気テープが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気テープの一実施形態の構成を示す
概略図である。
【図2】図1におけるバックコート層の要部拡大平面図
である。
【図3】図3(a)は図2におけるI−I線断面図であ
り、図3(b)は図3(a)の要部拡大図である。
【図4】図4(a)、図4(b)、図4(c)及び図4
(d)はそれぞれプッシュプル方式によるサーボトラッ
キングの方法を示す模式図である。
【図5】レーザー光加工による溝の形成方法を示す模式
図である。
【図6】溝の別の形態を示す模式図(図2相当図)であ
る。
【符号の説明】
1 磁気テープ 2 支持体 3 中間層 4 磁性層 5 バックコート層 7 凸状部 10 溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面上に磁性層が設けら
    れ、他方の面上にバックコート層が設けられてなる磁気
    テープにおいて、 上記バックコート層の表面に、光学的にコントラストを
    生じさせ得る所定形状の凹部が形成されており、該凹部
    からの光情報によって上記磁性層のデータトラックのサ
    ーボトラッキングが行われるようになされており、 該凹部は、その深さが0.05〜1μmで且つ幅が0.
    25〜30μmであり、上記バックコート層は、その算
    術平均粗さRaが4〜20nmであることを特徴とする
    磁気テープ。
  2. 【請求項2】 上記凹部の長手方向両側部の最大突起高
    さが0.25μm以下である請求項1記載の磁気テー
    プ。
  3. 【請求項3】 上記凹部がテープ長手方向に沿う一本ま
    たは複数本の連続な溝からなる請求項1又は2記載の磁
    気テープ。
  4. 【請求項4】 上記凹部がテープ長手方向に沿う不連続
    な溝からなる請求項1又は2記載の磁気テープ。
  5. 【請求項5】 上記凹部に入射した光の反射光を検出し
    てサーボトラッキングが行われる請求項1〜4の何れか
    に記載の磁気テープ。
  6. 【請求項6】 上記凹部がレーザー光加工で形成されて
    いる請求項1〜5の何れかに記載の磁気テープ。
  7. 【請求項7】 上記支持体と上記磁性層との間に一層以
    上の磁性または非磁性の中間層が設けられており、該磁
    性層には長軸長0.05〜0.2μmの針状もしくは紡
    錘状の強磁性金属粉末または板径0.1μm以下の板状
    の強磁性六方晶系フェライト粉末が含有されている請求
    項1〜6の何れかに記載の磁気テープ。
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