JPH1121265A - α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学分割方法 - Google Patents

α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学分割方法

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JPH1121265A
JPH1121265A JP17823697A JP17823697A JPH1121265A JP H1121265 A JPH1121265 A JP H1121265A JP 17823697 A JP17823697 A JP 17823697A JP 17823697 A JP17823697 A JP 17823697A JP H1121265 A JPH1121265 A JP H1121265A
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fluorophenylacetic acid
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acid
phenyl
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JP17823697A
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Koju Hagitani
弘寿 萩谷
Yuichiro Aratake
裕一郎 荒武
Katsuhisa Masumoto
勝久 増本
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業的に有利なα−イソプロピル−p−フルオ
ロフェニル酢酸の光学分割方法を提供すること。 【解決手段】疎水性有機溶媒中、水の存在下、α−イソ
プロピル−p−フルオロフェニル酢酸と光学活性なα−
フェニル−β−パラトリルエチルアミンを反応させて、
一方の光学活性なα−イソプロピル−p−フルオロフェ
ニル酢酸と光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエ
チルアミンのジアステレオマー塩を形成、晶出させるこ
とを特徴とするα−イソプロピル−p−フルオロフェニ
ル酢酸の光学分割方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−イソプロピル
−p−フルオロフェニル酢酸の光学分割方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α−イソプロピル−p−フルオロフェニ
ル酢酸の光学活性体は医薬中間体として有用な化合物で
あることが知られている(特開昭61−91157号、
63−139171号公報)。
【0003】かかるα−イソプロピル−p−フルオロフ
ェニル酢酸の光学活性体を得る方法としては、そのラセ
ミ体を光学活性なα−フェニルエチルアミン類を用いて
溶媒中で光学分割する方法が知られている(特開昭50
−25544号公報)。ここでは、ジアステレオマー塩
を得る際の溶媒としてエタノールなどの極性溶媒あるい
は極性溶媒と水との混合溶媒を用いる方法が提案されて
いるが、高い光学純度のα−イソプロピル−p−フルオ
ロフェニル酢酸の光学活性体を得るためには再結晶を繰
り返す必要があること、溶媒の回収が困難であること等
工業的には必ずしも十分に満足し得る方法とは言えなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、工業的に有利なα−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸の光学分割方法について検討した
結果、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、疎水性有機溶
媒中、水の存在下、α−イソプロピル−p−フルオロフ
ェニル酢酸と光学活性なα−フェニル−β−パラトリル
エチルアミンを反応させて、一方の光学活性なα−イソ
プロピル−p−フルオロフェニル酢酸と光学活性なα−
フェニル−β−パラトリルエチルアミンのジアステレオ
マー塩を形成、晶出させるα−イソプロピル−p−フル
オロフェニル酢酸の光学分割方法を提供するものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】α−イソプロピル−p−フルオロ
フェニル酢酸には2種類の光学異性体が存在するが、本
発明に用いられるα−イソプロピル−p−フルオロフェ
ニル酢酸は、それらの混合物であってもよいし、ラセミ
体であってもよい。
【0007】用いる疎水性有機溶媒としては、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素また
はヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素およびそれら
の混合溶媒が挙げられ、好ましくはトルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素が用いられる。
その使用量は、α−イソプロピル−p−フルオロフェニ
ル酢酸に対して、通常1〜100重量倍、好ましくは2
〜50重量倍、より好ましくは2〜10重量倍である。
【0008】本発明は、水の存在下で実施することが必
要であり、それにより、光学活性なα−イソプロピル−
p−フルオロフェニル酢酸を高い光学純度で得ることが
できる。光学純度を特に高めるためには、水の使用量は
α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸に対し
て、10重量%以上とすることが好ましく、その上限は
特に制限はないが、実用的には通常30重量%、好まし
くは20重量%である。
【0009】光学活性なα−フェニル−β−パラトリル
エチルアミンはR−体、S−体の2種類の光学異性体が
あるが、そのどちらも使用することができ、目的とする
α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活
性体に応じて適宜選択して用いられる。かかる光学活性
なα−フェニル−β−パラトリルエチルアミンの使用量
はα−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸に対し
て、通常0.3〜0.6モル倍である。
【0010】α−イソプロピル−p−フルオロフェニル
酢酸と光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチル
アミンの反応は、例えば、次のような操作により実施す
ることができる。
【0011】α−イソプロピル−p−フルオロフェニル
酢酸を疎水性有機溶媒に溶解させ、水を加えた後、これ
に光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチルアミ
ンをそのまま加え、反応させる。光学活性なα−フェニ
ル−β−パラトリルエチルアミンは疎水性有機溶媒に溶
解させて溶液として加えても何ら問題ない。
【0012】α−イソプロピル−p−フルオロフェニル
酢酸と光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチル
アミンの反応温度は通常15℃以上、使用する疎水性有
機溶媒の沸点以下の範囲であればよい。
【0013】反応終了後、一方の光学活性なα−イソプ
ロピル−p−フルオロフェニル酢酸は光学活性なα−フ
ェニル−β−パラトリルエチルアミンとジアステレオマ
ー塩を形成しており、反応マスを冷却するあるいは濃縮
することにより、ジアステレオマー塩を晶出させること
ができる。条件によってはジアステレオマー塩の一部が
すでに晶出していることもあり、それをそのまま取り出
してもよいが、冷却、濃縮等の方法を用いてさらに多く
のジアステレオマー塩を晶出させて取り出すことが好ま
しい。
【0014】晶出させたジアステレオマー塩は、通常の
濾過操作により容易に取り出すことができる。
【0015】このようにして得られるα−イソプロピル
−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体と光学活性な
α−フェニル−β−パラトリルエチルアミンとのジアス
テレオマー塩は酸性処理あるいはあらかじめ塩基性処理
して光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチルア
ミンを除去した後酸性処理することにより、容易にα−
イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体
へと導くことができる。
【0016】まず、ジアステレオマー塩を酸性処理して
α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活
性体を取り出す場合について説明する。
【0017】酸性処理には、通常塩酸、硫酸、燐酸等の
鉱酸が用いられ、その使用量はジアステレオマー塩に対
して、通常1〜5モル倍である。かかる酸は、通常水溶
液として用いられ、その濃度は通常1〜50重量%、好
ましくは5〜20重量%である。
【0018】酸性処理は、ジアステレオマー塩と酸の水
溶液を混合すればよく、処理温度は通常−10℃〜10
0℃である。
【0019】ジアステレオマー塩を酸性処理すると、通
常α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学
活性体は該処理マスから油層として分離しており、これ
をそのまま分液して取り出してもよいし、該処理マスに
水に不溶の有機溶媒を加え、α−イソプロピル−p−フ
ルオロフェニル酢酸の光学活性体を抽出し、得られた有
機層から有機溶媒を留去して取り出してもよい。後者の
場合、水に不溶の有機溶媒を酸性処理をおこなう際にあ
らかじめ加えておいても何ら問題ない。水に不溶の有機
溶媒としては、ジエチルエーテル、ジオキサン、メチル
t−ブチルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘ
プタン等の脂肪族炭化水素等が挙げられ、その使用量
は、酸性処理に用いたジアステレオマー塩に対して通常
0.1〜5重量倍である。
【0020】次に、ジアステレオマー塩をあらかじめ塩
基性処理して光学活性なα−フェニル−β−パラトリル
エチルアミンを除去した後酸性処理してα−イソプロピ
ル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体を取り出す
場合について説明する。
【0021】塩基性処理には、通常水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム等が用いられ、その使用量はジアステレ
オマー塩に対して、通常1〜5モル倍である。かかる塩
基は、通常水溶液として用いられ、その濃度は通常通常
1〜50重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0022】塩基性処理は、ジアステレオマー塩と塩基
の水溶液を混合すればよく、処理温度は通常−10℃〜
100℃である。
【0023】塩基性処理をおこなうと、通常は光学活性
なα−フェニル−β−パラトリルエチルアミンを含む油
層が該処理マスから分離している。油層を分液せずその
まま引き続き酸性処理してもよいが、通常は該油層を分
液あるいは水に不溶の有機溶媒を加えて抽出、分液し
て、光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチルア
ミンを除去した後の水層について酸性処理をおこなう方
が好ましい。水に不溶の有機溶媒は、塩基性処理の際に
あらかじめ加えておいても何ら問題ない。
【0024】水に不溶の有機溶媒としては、ジエチルエ
ーテル、ジオキサン、メチルt−ブチルエーテル等のエ
ーテル類、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳
香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素
等が挙げられ、その使用量は処理に用いたジアステレオ
マー塩に対して、通常0.1〜5重量倍である。
【0025】塩基性処理に次いでおこなう酸性処理で
は、通常塩酸、硫酸、燐酸等の鉱酸が用いられる。かか
る酸は通常水溶液として用いられ、その濃度は通常1〜
90重量%、好ましくは10〜70重量%である。かか
る酸は、処理マスのpHの値が通常2以下となるまで加
えられる。処理温度は通常−10℃〜100℃である。
【0026】ジアステレオマー塩を塩基性処理した後に
酸性処理すると、通常α−イソプロピル−p−フルオロ
フェニル酢酸の光学活性体は該処理マスから油層として
分離しており、これをそのまま分液して取り出してもよ
いし、該処理マスに水に不溶の有機溶媒を加え、α−イ
ソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体を
抽出し、得られた有機層から有機溶媒を留去して取り出
してもよい。後者の場合、酸性処理の際にあらかじめ水
に不溶の有機溶媒を加えておいても何ら問題ない。水に
不溶の有機溶媒としては、ジエチルエーテル、ジオキサ
ン、メチルt−ブチルエーテル等のエーテル類、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘ
キサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素等が挙げられる。
その使用量は、処理に用いたジアステレオマー塩に対し
て、通常0.1〜5重量倍である。
【0027】また、条件によっては、該処理マスからα
−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性
体が晶出していることもあり、それをそのまま取り出し
てもよいが、冷却してさらに多くのα−イソプロピル−
p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体を晶出させて取
り出すことが好ましい。
【0028】晶出させたα−イソプロピル−p−フルオ
ロフェニル酢酸の光学活性体は、通常の濾過操作により
容易に取り出すことができる。
【0029】かくしてジアステレオマー塩を酸性処理あ
るいはあらかじめ塩基性処理して光学活性なα−フェニ
ル−β−パラトリルエチルアミンを除去した後酸性処理
することによりα−イソプロピル−p−フルオロフェニ
ル酢酸の光学活性体が得られる。
【0030】また、用いた光学活性なα−フェニル−β
−パラトリルエチルアミンは次のような操作により容易
に回収でき、回収した光学活性なα−フェニル−β−パ
ラトリルエチルアミンは、α−イソプロピル−p−フル
オロフェニル酢酸と光学活性なα−フェニル−β−パラ
トリルエチルアミンとの反応に再使用できる。
【0031】ジアステレオマー塩を酸性処理した場合、
α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活
性体を取り出した後の該処理マス中に、光学活性なα−
フェニル−β−パラトリルエチルアミンは回収され、該
処理マスに、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の塩
基の水溶液を加え、そのpHを10〜12とした後、水
に不溶の有機溶媒を加え抽出処理し、得られた有機層か
ら有機溶媒を留去することにより光学活性なα−フェニ
ル−β−パラトリルエチルアミンを回収することができ
る。
【0032】この際、水に不溶の有機溶媒として、α−
イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸と光学活性な
α−フェニル−β−パラトリルエチルアミンとの反応に
用いられる疎水性有機溶媒を用いた場合には、抽出で得
られた光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチル
アミンを含む有機層をそのままα−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸と光学活性なα−フェニル−β−
パラトリルエチルアミンとの反応に再使用することがで
きる。
【0033】ジアステレオマー塩をあらかじめ塩基性処
理した後に酸性処理した場合には、塩基性処理した後に
分液した油層中もしくは水に不溶の有機溶媒を加え抽出
処理して得られる有機層中に光学活性なα−フェニル−
β−パラトリルエチルアミンは回収される。
【0034】塩基性処理した後に分液した油層は、光学
活性なα−フェニル−β−パラトリルエチルアミンを含
んでおり、何ら処理することなくα−イソプロピル−p
−フルオロフェニル酢酸と光学活性なα−フェニル−β
−パラトリルエチルアミンとの反応に再使用できる。ま
た、塩基性処理した後、水に不溶の有機溶媒を加え抽出
処理した場合は、得られた有機層から有機溶媒を留去す
ることにより光学活性なα−フェニル−β−パラトリル
エチルアミンを回収することができる。
【0035】この際、水に不溶の有機溶媒としてα−イ
ソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸と光学活性なα
−フェニル−β−パラトリルエチルアミンとの反応に用
いられる疎水性有機溶媒を用いた場合には、有機層はそ
のままα−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸と
光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエチルアミン
との反応に再使用することができる。
【0036】一方、ジアステレオマー塩を形成したα−
イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体
と対掌体の関係にある他方の光学活性体は、ジアステレ
オマー塩を濾過操作によって取り出した後に得られる濾
液に含まれており、場合によっては、濾液から有機溶媒
を留去することにより光学純度よく得ることができる
が、通常、濾液には、晶出せず溶媒に溶け込んだジアス
テレオマー塩又は未反応のα−イソプロピル−p−フル
オロフェニル酢酸の光学活性体及び光学活性なα−フェ
ニル−β−パラトリルエチルアミン等も含まれており、
かかる濾液を酸性処理あるいは塩基性処理した後に酸性
処理して得られる油層から有機溶媒を留去することによ
り、光学純度のやや低いα−イソプロピル−p−フルオ
ロフェニル酢酸として回収することができる。
【0037】かかる酸性処理あるいは塩基性処理した後
の酸性処理は、ジアステレオマー塩からα−イソプロピ
ル−p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体を取り出す
方法に準じておこなわれる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。
【0039】なお、得られたα−イソプロピル−p−フ
ルオロフェニル酢酸の光学純度は、光学活性カラムを用
いる高速液体クロマトグラフ分析法により求めた。
【0040】実施例1 (RS)−α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢
酸85gをトルエン145gに溶解し、水10.2gを
添加し、攪拌下、80℃に加熱し、次いで同温度で攪拌
しながら、これにD−(+)−α−フェニル−β−パラ
トリルエチルアミン(化学純度=97%、光学純度:d
体比=99.4%)57.6gをトルエン52gに溶解
して得た溶液を2時間かけて加え、さらに同温度で1時
間攪拌、保温した。その後、6時間かけて30℃まで冷
却し、(S)−α−イソプロピル−p−フルオロフェニ
ル酢酸とD−(+)−α−フェニル−β−パラトリルエ
チルアミンとのジアステレオマー塩を晶出させ、これを
濾過し、120gのトルエンで2回洗浄し、ジアステレ
オマー塩63.6gと濾過洗浄液を得た。
【0041】このジアステレオマー塩に5%水酸化ナト
リウム水溶液131gを加えて40℃で30分間攪拌
後、トルエン50gを用いて2回洗浄をおこなった。洗
浄後得られた水層にトルエン100gを添加し、さらに
pH2となるまで70%硫酸を加えた後、分液し、トル
エン層を得た。トルエン層を水30gで洗浄して(S)
−α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸のトル
エン溶液を得た。減圧下、トルエンを留去して、(S)
−α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の白色
結晶30.6gを得た。光学純度はS体比=96.3%
であった。
【0042】実施例2 実施例1において、(RS)−α−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸をトルエンに溶解後、添加する水
の量を17gに変える以外は実施例1と同様に実施する
ことで(S)−α−イソプロピル−p−フルオロフェニ
ル酢酸30.4gを得た。光学純度はS体比=96.3
%であった。
【0043】実施例3 実施例1において、(RS)−α−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸をトルエンに溶解後、添加する水
の量を8.5gに変える以外は実施例1と同様に実施す
ることで(S)−α−イソプロピル−p−フルオロフェ
ニル酢酸30.3gを得た。光学純度はS体比=96.
3%であった。
【0044】実施例4 実施例1において、(RS)−α−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸をトルエンに溶解後、添加する水
の量を3.4gに変える以外は実施例1と同様に実施す
ることで(S)−α−イソプロピル−p−フルオロフェ
ニル酢酸30.5gを得た。光学純度はS体比=95.
6%であった。
【0045】実施例5 実施例1において、(RS)−α−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸をトルエンに溶解後、添加する水
の量を1.7gに変える以外は実施例1と同様に実施す
ることで(S)−α−イソプロピル−p−フルオロフェ
ニル酢酸31.0gを得た。光学純度はS体比=95.
0%であった。
【0046】比較例 実施例1において、(RS)−α−イソプロピル−p−
フルオロフェニル酢酸をトルエンに溶解後、水を添加し
ない以外は実施例1と同様に実施することで(S)−α
−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸33.2g
を得た。光学純度はS体比=93.5%であった。
【0047】
【発明の効果】本発明の方法によれば、工業的に有利に
α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸を光学分
割することができ、高い光学純度でα−イソプロピル−
p−フルオロフェニル酢酸の光学活性体を得ることがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】疎水性有機溶媒中、水の存在下、α−イソ
    プロピル−p−フルオロフェニル酢酸と光学活性なα−
    フェニル−β−パラトリルエチルアミンを反応させて、
    一方の光学活性なα−イソプロピル−p−フルオロフェ
    ニル酢酸と光学活性なα−フェニル−β−パラトリルエ
    チルアミンのジアステレオマー塩を形成、晶出させるこ
    とを特徴とするα−イソプロピル−p−フルオロフェニ
    ル酢酸の光学分割方法。
  2. 【請求項2】疎水性有機溶媒が芳香族炭化水素である請
    求項1に記載のα−イソプロピル−p−フルオロフェニ
    ル酢酸の光学分割方法。
  3. 【請求項3】疎水性有機溶媒の使用量がα−イソプロピ
    ル−p−フルオロフェニル酢酸に対して、1〜100重
    量倍である請求項1に記載のα−イソプロピル−p−フ
    ルオロフェニル酢酸の光学分割方法。
  4. 【請求項4】水の使用量がα−イソプロピル−p−フル
    オロフェニル酢酸に対して、10重量%以上である請求
    項1に記載のα−イソプロピル−p−フルオロフェニル
    酢酸の光学分割方法。
  5. 【請求項5】光学活性なα−フェニル−β−パラトリル
    エチルアミンの使用量がα−イソプロピル−p−フルオ
    ロフェニル酢酸に対して、0.3〜0.6モル倍である
    請求項1に記載のα−イソプロピル−p−フルオロフェ
    ニル酢酸の光学分割方法。
JP17823697A 1997-07-03 1997-07-03 α−イソプロピル−p−フルオロフェニル酢酸の光学分割方法 Pending JPH1121265A (ja)

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