JP2001288140A - 光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法 - Google Patents
光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 さらに工業的に有利に光学活性2−(6−
メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を製造する方法
を提供すること。 【解決手段】2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンを溶媒中で反応させて、一方の光
学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンとのジアステレオマー塩を得、該ジア
ステレオマー塩を酸処理することを特徴とする光学活性
2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製
造方法。
メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を製造する方法
を提供すること。 【解決手段】2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンを溶媒中で反応させて、一方の光
学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンとのジアステレオマー塩を得、該ジア
ステレオマー塩を酸処理することを特徴とする光学活性
2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製
造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性2−(6
−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法に
関する。
−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフ
チル)プロピオン酸は、医薬品として重要な化合物であ
り、その製造方法として、2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸類を光学分割する方法が一般的で
あり、光学分割剤として、例えば光学活性α−フェニル
エチルアミンを用いる方法(特開昭60−42347号
公報)、光学活性2−(4−メトキシフェニル)−3−
メチルブチルアミンを用いる方法(特開昭60−228
442号公報)、光学活性2−フェニル−3−メチルブ
チルアミンを用いる方法(特開平10−158210号
公報)、デヒドロアビエチルアミンを用いる方法(特公
昭53−39421号公報)、光学活性なN−メチルグ
ルカミンを用いる方法(特公平3−42257号公報)
等が報告されている。しかしながら、これらの方法は、
光学分割剤が比較的高価である、光学分割剤の入手が困
難である、安全衛生面で問題のある溶媒を用いている等
の理由から、工業的に必ずしも十分満足しうる方法とは
言えなかった。
チル)プロピオン酸は、医薬品として重要な化合物であ
り、その製造方法として、2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸類を光学分割する方法が一般的で
あり、光学分割剤として、例えば光学活性α−フェニル
エチルアミンを用いる方法(特開昭60−42347号
公報)、光学活性2−(4−メトキシフェニル)−3−
メチルブチルアミンを用いる方法(特開昭60−228
442号公報)、光学活性2−フェニル−3−メチルブ
チルアミンを用いる方法(特開平10−158210号
公報)、デヒドロアビエチルアミンを用いる方法(特公
昭53−39421号公報)、光学活性なN−メチルグ
ルカミンを用いる方法(特公平3−42257号公報)
等が報告されている。しかしながら、これらの方法は、
光学分割剤が比較的高価である、光学分割剤の入手が困
難である、安全衛生面で問題のある溶媒を用いている等
の理由から、工業的に必ずしも十分満足しうる方法とは
言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のも
と、本発明者は、光学活性2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸を、安全衛生面で問題のある溶媒
を用いることなく、さらに工業的に有利に製造する方法
について鋭意検討し、光学分割剤として、入手容易な光
学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチ
ルアミンを用いることにより、収率良く、高い光学純度
で光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピ
オン酸を製造することができることを見出し、本発明に
至った。
と、本発明者は、光学活性2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸を、安全衛生面で問題のある溶媒
を用いることなく、さらに工業的に有利に製造する方法
について鋭意検討し、光学分割剤として、入手容易な光
学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチ
ルアミンを用いることにより、収率良く、高い光学純度
で光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピ
オン酸を製造することができることを見出し、本発明に
至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、2−
(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活
性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルア
ミンを溶媒中で反応させて、一方の光学活性2−(6−
メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−
フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンと
のジアステレオマー塩を得、該ジアステレオマー塩を酸
処理することを特徴とする光学活性2−(6−メトキシ
−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法を提供するも
のである。
(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活
性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルア
ミンを溶媒中で反応させて、一方の光学活性2−(6−
メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−
フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンと
のジアステレオマー塩を得、該ジアステレオマー塩を酸
処理することを特徴とする光学活性2−(6−メトキシ
−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法を提供するも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸は、R体およびS体の2種類の光学異性体があ
るが、本発明に用いられる2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸は、R体とS体の等量混合物であ
るラセミ体であってもよいし、R体もしくはS体のいず
れか一方が過剰の混合物であってもよい。後者の場合、
該混合物中のR体/S体比は、特に制限されない。
ピオン酸は、R体およびS体の2種類の光学異性体があ
るが、本発明に用いられる2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸は、R体とS体の等量混合物であ
るラセミ体であってもよいし、R体もしくはS体のいず
れか一方が過剰の混合物であってもよい。後者の場合、
該混合物中のR体/S体比は、特に制限されない。
【0007】光学活性1−フェニル−2−(p−メチル
フェニル)エチルアミンの使用量は、2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸に対して、通常0.2
〜1.5モル倍、好ましくは0.3〜1モル倍の範囲で
ある。
フェニル)エチルアミンの使用量は、2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸に対して、通常0.2
〜1.5モル倍、好ましくは0.3〜1モル倍の範囲で
ある。
【0008】2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンの反応は、溶媒中で行われ、溶媒
としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素系溶媒、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶
媒、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエー
テル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール等のアルコール系溶媒、酢酸エチル等の
エステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、
水およびこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはア
ルコール系溶媒、エーテル系溶媒またはエーテル系溶媒
と水の混合溶媒が用いられる。
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンの反応は、溶媒中で行われ、溶媒
としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素系溶媒、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶
媒、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエー
テル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール等のアルコール系溶媒、酢酸エチル等の
エステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、
水およびこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくはア
ルコール系溶媒、エーテル系溶媒またはエーテル系溶媒
と水の混合溶媒が用いられる。
【0009】溶媒の使用量は、2−(6−メトキシ−2
−ナフチル)プロピオン酸に対して、通常0.5重量倍
以上、好ましくは1重量倍以上である。溶媒の使用量の
上限は特にないが、容積効率等を考慮すると、実用的に
は、100重量倍以下、好ましくは50重量倍以下であ
る。かかる溶媒は予めα−(6−メトキシ−2−ナフチ
ル)プロピオン酸もしくは光学活性1−フェニル−2−
(p−メチルフェニル)エチルアミンに加えておいても
よい。
−ナフチル)プロピオン酸に対して、通常0.5重量倍
以上、好ましくは1重量倍以上である。溶媒の使用量の
上限は特にないが、容積効率等を考慮すると、実用的に
は、100重量倍以下、好ましくは50重量倍以下であ
る。かかる溶媒は予めα−(6−メトキシ−2−ナフチ
ル)プロピオン酸もしくは光学活性1−フェニル−2−
(p−メチルフェニル)エチルアミンに加えておいても
よい。
【0010】2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンの反応は、通常2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸を溶媒に溶解させた溶
液に、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンをそのままもしくは溶媒に溶解させ溶
液として添加することにより実施される。光学活性1−
フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンは
連続的に添加してもよい。また、2−(6−メトキシ−
2−ナフチル)プロピオン酸と溶媒からなるスラリー
に、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンをそのままもしくは溶媒に溶解させ溶
液として添加してもよい。
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンの反応は、通常2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸を溶媒に溶解させた溶
液に、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンをそのままもしくは溶媒に溶解させ溶
液として添加することにより実施される。光学活性1−
フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンは
連続的に添加してもよい。また、2−(6−メトキシ−
2−ナフチル)プロピオン酸と溶媒からなるスラリー
に、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンをそのままもしくは溶媒に溶解させ溶
液として添加してもよい。
【0011】反応温度は、通常0℃以上、反応混合物の
還流温度以下の範囲である。
還流温度以下の範囲である。
【0012】反応終了後、光学活性2−(6−メトキシ
−2−ナフチル)プロピオン酸は、光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンとジアス
テレオマー塩を形成しており、通常一方の光学活性2−
(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活
性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルア
ミンとのジアステレオマー塩の一部が反応マス中に晶出
している。これをそのまま取り出してもよいが、該反応
マスを冷却するか、あるいは、濃縮することにより、さ
らに多くの該ジアステレオマー塩を晶出させて取り出す
ことが好ましい。この際、該反応マスを例えば昇温し
て、晶出しているジアステレオマー塩の一部もしくは全
部を溶解させた後、冷却あるいは濃縮してもよい。
−2−ナフチル)プロピオン酸は、光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンとジアス
テレオマー塩を形成しており、通常一方の光学活性2−
(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活
性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルア
ミンとのジアステレオマー塩の一部が反応マス中に晶出
している。これをそのまま取り出してもよいが、該反応
マスを冷却するか、あるいは、濃縮することにより、さ
らに多くの該ジアステレオマー塩を晶出させて取り出す
ことが好ましい。この際、該反応マスを例えば昇温し
て、晶出しているジアステレオマー塩の一部もしくは全
部を溶解させた後、冷却あるいは濃縮してもよい。
【0013】条件によっては、該ジアステレオマー塩が
反応マス中に完溶していることもあり、この場合には、
反応マスを冷却するか、あるいは、濃縮することによ
り、該ジアステレオマー塩を晶出させて取り出すことが
できる。また、2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プ
ロピオン酸と溶媒からなるスラリーに、光学活性1−フ
ェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンをそ
のままもしくは溶媒に溶解させ溶液として添加した場合
も、ジアステレオマー塩は形成するので、これをそのま
ま取出してもよいが、より純度のよいジアステレオマー
塩を得るために、反応マスを一旦昇温し、該ジアステレ
オマー塩の一部もしくは全部を溶解させた後、再度冷却
するか、あるいは濃縮することにより、該ジアステレオ
マー塩を晶出させることが好ましい。
反応マス中に完溶していることもあり、この場合には、
反応マスを冷却するか、あるいは、濃縮することによ
り、該ジアステレオマー塩を晶出させて取り出すことが
できる。また、2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プ
ロピオン酸と溶媒からなるスラリーに、光学活性1−フ
ェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンをそ
のままもしくは溶媒に溶解させ溶液として添加した場合
も、ジアステレオマー塩は形成するので、これをそのま
ま取出してもよいが、より純度のよいジアステレオマー
塩を得るために、反応マスを一旦昇温し、該ジアステレ
オマー塩の一部もしくは全部を溶解させた後、再度冷却
するか、あるいは濃縮することにより、該ジアステレオ
マー塩を晶出させることが好ましい。
【0014】晶出させた光学活性2−(6−メトキシ−
2−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−
2−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジアステ
レオマー塩は、通常の濾過操作により容易に取り出すこ
とができる。
2−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−
2−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジアステ
レオマー塩は、通常の濾過操作により容易に取り出すこ
とができる。
【0015】得られた光学活性2−(6−メトキシ−2
−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2
−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジアステレ
オマー塩を酸処理することにより、光学活性2−(6−
メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を得ることがで
きる。
−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2
−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジアステレ
オマー塩を酸処理することにより、光学活性2−(6−
メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を得ることがで
きる。
【0016】酸処理は、通常該ジアステレオマー塩と酸
水溶液を混合、接触させることにより行われる。酸水溶
液としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸の水溶
液が挙げられる。酸の使用量は、ジアステレオマー塩に
対して、通常1モル倍以上であり、その上限は特にない
が、あまり多いと経済的に不利になるため、実用的には
5モル倍以下である。酸水溶液中の酸の濃度は、通常1
〜90重量%、好ましくは5〜70重量%の範囲であ
る。酸処理の処理温度は、通常−10〜100℃の範囲
である。
水溶液を混合、接触させることにより行われる。酸水溶
液としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸の水溶
液が挙げられる。酸の使用量は、ジアステレオマー塩に
対して、通常1モル倍以上であり、その上限は特にない
が、あまり多いと経済的に不利になるため、実用的には
5モル倍以下である。酸水溶液中の酸の濃度は、通常1
〜90重量%、好ましくは5〜70重量%の範囲であ
る。酸処理の処理温度は、通常−10〜100℃の範囲
である。
【0017】該ジアステレオマー塩を酸処理すると、通
常光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピ
オン酸は、結晶として処理マス中に析出しており、これ
をそのまま濾過処理等により取り出してもよいが、さら
に冷却してより多くの結晶を析出させた後取り出すこと
が好ましい。また、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出
処理し、光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)
プロピオン酸を含む有機層を得、該有機層を冷却する
か、あるいは濃縮して、光学活性2−(6−メトキシ−
2−ナフチル)プロピオン酸を取り出してもよい。
常光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピ
オン酸は、結晶として処理マス中に析出しており、これ
をそのまま濾過処理等により取り出してもよいが、さら
に冷却してより多くの結晶を析出させた後取り出すこと
が好ましい。また、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出
処理し、光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)
プロピオン酸を含む有機層を得、該有機層を冷却する
か、あるいは濃縮して、光学活性2−(6−メトキシ−
2−ナフチル)プロピオン酸を取り出してもよい。
【0018】水に不溶の有機溶媒としては、例えばトル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ
ル、メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル系
溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、そ
の使用量は特に制限されないが、容積効率等を考慮する
と、実用的には、酸処理に用いたジアステレオマー塩に
対して、0.1〜10重量倍である。かかる水に不溶の
有機溶媒は、予め酸処理の際に加えておいてもよい。
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ
ル、メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル系
溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、そ
の使用量は特に制限されないが、容積効率等を考慮する
と、実用的には、酸処理に用いたジアステレオマー塩に
対して、0.1〜10重量倍である。かかる水に不溶の
有機溶媒は、予め酸処理の際に加えておいてもよい。
【0019】また、得られた光学活性2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジア
ステレオマー塩を予め塩基処理して、光学活性1−フェ
ニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを除去
した後、酸処理することにより、光学活性2−(6−メ
トキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を得ることもでき
る。
シ−2−ナフチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジア
ステレオマー塩を予め塩基処理して、光学活性1−フェ
ニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを除去
した後、酸処理することにより、光学活性2−(6−メ
トキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を得ることもでき
る。
【0020】塩基処理は、通常得られたジアステレオマ
ー塩と塩基を混合、接触させることにより行われる。塩
基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。その使用量
は、ジアステレオマー塩に対して、通常1モル倍以上で
あり、その上限は特にないが、あまり多いと経済的に不
利になるため、実用的には、5モル倍以下である。かか
る塩基は通常水溶液として用いられ、その濃度は通常1
〜50重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲であ
る。塩基処理の処理温度は、通常−10〜100℃の範
囲である。
ー塩と塩基を混合、接触させることにより行われる。塩
基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。その使用量
は、ジアステレオマー塩に対して、通常1モル倍以上で
あり、その上限は特にないが、あまり多いと経済的に不
利になるため、実用的には、5モル倍以下である。かか
る塩基は通常水溶液として用いられ、その濃度は通常1
〜50重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲であ
る。塩基処理の処理温度は、通常−10〜100℃の範
囲である。
【0021】ジアステレオマー塩を塩基処理すると、通
常光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)
エチルアミンが油層として処理マスから分液しており、
当該光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンを含む油層を分液除去した後の水層に
ついて、酸処理が行われる。該油層をそのまま分液除去
することなく、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理
し、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンを除去してもよい。水に不溶の有機溶
媒としては、上記したものと同様のものが挙げられ、そ
の使用量も特に制限されないが、実用的には、塩基処理
に用いたジアステレオマー塩に対して、0.1〜10重
量倍である。
常光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)
エチルアミンが油層として処理マスから分液しており、
当該光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンを含む油層を分液除去した後の水層に
ついて、酸処理が行われる。該油層をそのまま分液除去
することなく、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理
し、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンを除去してもよい。水に不溶の有機溶
媒としては、上記したものと同様のものが挙げられ、そ
の使用量も特に制限されないが、実用的には、塩基処理
に用いたジアステレオマー塩に対して、0.1〜10重
量倍である。
【0022】引き続き行われる酸処理は、通常上記で得
られた該水層と酸を混合、接触させることにより行わ
れ、通常該水層のpHが3以下、好ましくは2以下に調
整される。酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の
鉱酸が用いられ、通常水溶液として用いられる。水溶液
として用いる場合の酸の濃度は、通常1〜90重量%、
好ましくは10〜70重量%である。酸処理の処理温度
は、通常−10〜100℃である。
られた該水層と酸を混合、接触させることにより行わ
れ、通常該水層のpHが3以下、好ましくは2以下に調
整される。酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の
鉱酸が用いられ、通常水溶液として用いられる。水溶液
として用いる場合の酸の濃度は、通常1〜90重量%、
好ましくは10〜70重量%である。酸処理の処理温度
は、通常−10〜100℃である。
【0023】酸処理すると、通常光学活性2−(6−メ
トキシ−2−ナフチル)プロピオン酸は、通常結晶とし
て処理マス中に析出し、これをそのまま濾過処理等によ
り取り出してもよいが、さらに冷却してより多くの結晶
を析出させた後取り出すことが好ましい。また、水に不
溶の有機溶媒を加えて、抽出処理し、光学活性2−(6
−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を含む有機層
を得、該有機層を冷却するか、あるいは濃縮して、光学
活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸
を取り出してもよい。水に不溶の有機溶媒としては、上
記したものと同様のものが挙げられ、その使用量は、特
に制限されないが、実用的には、先の塩基性処理に用い
たジアステレオマー塩に対して、0.1〜10重量倍で
ある。
トキシ−2−ナフチル)プロピオン酸は、通常結晶とし
て処理マス中に析出し、これをそのまま濾過処理等によ
り取り出してもよいが、さらに冷却してより多くの結晶
を析出させた後取り出すことが好ましい。また、水に不
溶の有機溶媒を加えて、抽出処理し、光学活性2−(6
−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸を含む有機層
を得、該有機層を冷却するか、あるいは濃縮して、光学
活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸
を取り出してもよい。水に不溶の有機溶媒としては、上
記したものと同様のものが挙げられ、その使用量は、特
に制限されないが、実用的には、先の塩基性処理に用い
たジアステレオマー塩に対して、0.1〜10重量倍で
ある。
【0024】なお、本反応に用いた光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンは、以下
のようにして回収し、本発明の方法に再使用することが
できる。光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)
プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチ
ルフェニル)エチルアミンとのジアステレオマー塩を酸
処理した場合には、光学活性2−(6−メトキシ−2−
ナフチル)プロピオン酸を取り出した後の水層中に、光
学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチ
ルアミンが含まれており、該水層を塩基処理することに
より、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンを回収することができる。
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンは、以下
のようにして回収し、本発明の方法に再使用することが
できる。光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)
プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチ
ルフェニル)エチルアミンとのジアステレオマー塩を酸
処理した場合には、光学活性2−(6−メトキシ−2−
ナフチル)プロピオン酸を取り出した後の水層中に、光
学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチ
ルアミンが含まれており、該水層を塩基処理することに
より、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンを回収することができる。
【0025】塩基処理は、通常該水層に塩基を加えるこ
とにより行われ、該水層のpHが通常12以上となるま
で該水層に塩基が加えられる。塩基としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物等が挙げられ、かかる塩基はそのままもしくは水溶
液として用いられる。かかる塩基を水溶液として用いる
場合、該水溶液中の塩基の濃度は、通常1〜50重量%
である。かかる塩基処理の処理温度は、通常−10〜1
00℃である。
とにより行われ、該水層のpHが通常12以上となるま
で該水層に塩基が加えられる。塩基としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物等が挙げられ、かかる塩基はそのままもしくは水溶
液として用いられる。かかる塩基を水溶液として用いる
場合、該水溶液中の塩基の濃度は、通常1〜50重量%
である。かかる塩基処理の処理温度は、通常−10〜1
00℃である。
【0026】該水層を塩基処理すると、通常光学活性1
−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン
が油層として処理マスから分離しており、該油層を分液
し、濃縮処理することにより、光学活性1−フェニル−
2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを回収するこ
とができる。また、該処理マスに水に不溶の有機溶媒を
加え、抽出処理して、光学活性1−フェニル−2−(p
−メチルフェニル)エチルアミンを含む有機層を得、該
有機層を濃縮処理することにより、光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを回収す
ることもできる。水に不溶の有機溶媒は、塩基処理の際
に予め加えておいてもよい。かかる水に不溶の有機溶媒
としては、上記したものと同様のものが挙げられ、その
使用量は特に制限されない。なお、水に不溶の有機溶媒
として、2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンとの反応に用いる溶媒と同じ溶媒を用
いた場合には、抽出処理により得られる有機層をそのま
ま再使用してもよい。
−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン
が油層として処理マスから分離しており、該油層を分液
し、濃縮処理することにより、光学活性1−フェニル−
2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを回収するこ
とができる。また、該処理マスに水に不溶の有機溶媒を
加え、抽出処理して、光学活性1−フェニル−2−(p
−メチルフェニル)エチルアミンを含む有機層を得、該
有機層を濃縮処理することにより、光学活性1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを回収す
ることもできる。水に不溶の有機溶媒は、塩基処理の際
に予め加えておいてもよい。かかる水に不溶の有機溶媒
としては、上記したものと同様のものが挙げられ、その
使用量は特に制限されない。なお、水に不溶の有機溶媒
として、2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンとの反応に用いる溶媒と同じ溶媒を用
いた場合には、抽出処理により得られる有機層をそのま
ま再使用してもよい。
【0027】また、得られたジアステレオマー塩を予め
塩基処理し、次いで酸処理した場合には、塩基処理後
に、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンが油層として処理マスから分離してお
り、該油層を分液することにより光学活性1−フェニル
−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを回収する
ことができる。該油層を分液することなく、水に不溶の
有機溶媒で抽出処理することにより、光学活性1−フェ
ニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを含む
有機層を得、該有機層を濃縮処理することにより、光学
活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチル
アミンを回収することもできる。水に不溶の有機溶媒
は、塩基処理の際に予め加えておいてもよい。かかる水
に不溶の有機溶媒としては、上記したものと同様のもの
が挙げられ、その使用量は特に制限されない。なお、水
に不溶の有機溶媒として、2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2−
(p−メチルフェニル)エチルアミンとの反応に用いる
溶媒と同じ溶媒を用いた場合には、抽出処理により得ら
れる有機層をそのまま再使用してもよい。
塩基処理し、次いで酸処理した場合には、塩基処理後
に、光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンが油層として処理マスから分離してお
り、該油層を分液することにより光学活性1−フェニル
−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを回収する
ことができる。該油層を分液することなく、水に不溶の
有機溶媒で抽出処理することにより、光学活性1−フェ
ニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミンを含む
有機層を得、該有機層を濃縮処理することにより、光学
活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチル
アミンを回収することもできる。水に不溶の有機溶媒
は、塩基処理の際に予め加えておいてもよい。かかる水
に不溶の有機溶媒としては、上記したものと同様のもの
が挙げられ、その使用量は特に制限されない。なお、水
に不溶の有機溶媒として、2−(6−メトキシ−2−ナ
フチル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2−
(p−メチルフェニル)エチルアミンとの反応に用いる
溶媒と同じ溶媒を用いた場合には、抽出処理により得ら
れる有機層をそのまま再使用してもよい。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。なお、得られた光学活性2−(6−メトキシ
−2−ナフチル)プロピオン酸の光学純度は、光学活性
カラムを用いる高速液体クロマトグラフ分析法によって
求めた。
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。なお、得られた光学活性2−(6−メトキシ
−2−ナフチル)プロピオン酸の光学純度は、光学活性
カラムを用いる高速液体クロマトグラフ分析法によって
求めた。
【0029】実施例1 ラセミ2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸5gをメチル−tert−ブチルエーテル100gと
水2gの混合液に溶解し、内温45℃に昇温した。同温
度で攪拌しながら、(L)−1−フェニル−2−(p−
メチルフェニル)エチルアミン(L体比=96.0%)
1.7gを含むメチル−tert−ブチルエーテル溶液
11.7gを30分かけて加えた後、同温度で30分攪
拌、保持した。その後、3時間かけて内温20℃まで冷
却した。析出している塩を濾取し、メチル−tert−
ブチルエーテル10gで洗浄、乾燥し、(S)−2−
(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と(L)
−1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルア
ミンとのジアステレオマー塩3.5gを得た。 融点:165〜173℃。
酸5gをメチル−tert−ブチルエーテル100gと
水2gの混合液に溶解し、内温45℃に昇温した。同温
度で攪拌しながら、(L)−1−フェニル−2−(p−
メチルフェニル)エチルアミン(L体比=96.0%)
1.7gを含むメチル−tert−ブチルエーテル溶液
11.7gを30分かけて加えた後、同温度で30分攪
拌、保持した。その後、3時間かけて内温20℃まで冷
却した。析出している塩を濾取し、メチル−tert−
ブチルエーテル10gで洗浄、乾燥し、(S)−2−
(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸と(L)
−1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルア
ミンとのジアステレオマー塩3.5gを得た。 融点:165〜173℃。
【0030】このジアステレオマー塩に、5重量%水酸
化ナトリウム水溶液10gを加え、内温40℃で30分
間攪拌、保持後、メチル−tert−ブチルエーテル2
0gで2回洗浄処理した。洗浄処理後の水層に、メチル
−tert−ブチルエーテル30gを加え、さらに70
重量%硫酸を加えてpH2に調整した。メチル−ter
t−ブチルエーテル層を分離し、水30gで洗浄し、
(S)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸のメチル−tert−ブチルエーテル溶液を得た。
該メチル−tert−ブチルエーテル溶液を濃縮して、
(S)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸の白色結晶1.8gを得た。S体比は、79.3%
であった。
化ナトリウム水溶液10gを加え、内温40℃で30分
間攪拌、保持後、メチル−tert−ブチルエーテル2
0gで2回洗浄処理した。洗浄処理後の水層に、メチル
−tert−ブチルエーテル30gを加え、さらに70
重量%硫酸を加えてpH2に調整した。メチル−ter
t−ブチルエーテル層を分離し、水30gで洗浄し、
(S)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸のメチル−tert−ブチルエーテル溶液を得た。
該メチル−tert−ブチルエーテル溶液を濃縮して、
(S)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸の白色結晶1.8gを得た。S体比は、79.3%
であった。
【0031】実施例2 ラセミ2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸2.5gをメタノール10gに溶解し、内温60℃に
昇温した。同温度で攪拌しながら、(D)−1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン(D体比
=98.0%)2.1gを含むメタノール溶液6.1g
を30分かけて加えた後、同温度で30分攪拌、保持し
た。その後、3時間かけて内温20℃まで冷却した。析
出している塩を濾取し、メタノール5gで洗浄、乾燥
し、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と(D)−1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンとのジアステレオマー塩1.57
gを得た。 融点:168〜173℃。 該ジアステレオマー塩を、実施例1と同様に後処理し
て、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸の白色結晶0.82gを得た。R体比は、9
1.2%であった。
酸2.5gをメタノール10gに溶解し、内温60℃に
昇温した。同温度で攪拌しながら、(D)−1−フェニ
ル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン(D体比
=98.0%)2.1gを含むメタノール溶液6.1g
を30分かけて加えた後、同温度で30分攪拌、保持し
た。その後、3時間かけて内温20℃まで冷却した。析
出している塩を濾取し、メタノール5gで洗浄、乾燥
し、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と(D)−1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンとのジアステレオマー塩1.57
gを得た。 融点:168〜173℃。 該ジアステレオマー塩を、実施例1と同様に後処理し
て、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸の白色結晶0.82gを得た。R体比は、9
1.2%であった。
【0032】実施例3 ラセミ2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸2.5gをエタノール14.5gに溶解し、内温60
℃に昇温した。同温度で攪拌しながら、(D)−1−フ
ェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン(D
体比=98.0%)1.0gを含むエタノール溶液4g
を30分かけて加えた後、同温度で30分攪拌、保持し
た。その後、3時間かけて内温20℃まで冷却した。析
出している塩を濾取し、エタノール5gで洗浄、乾燥
し、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と(D)−1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンとのジアステレオマー塩1.85
gを得た。該ジアステレオマー塩を、実施例1と同様に
後処理して、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチ
ル)プロピオン酸の白色結晶0.96gを得た。R体比
は、82.9%であった。
酸2.5gをエタノール14.5gに溶解し、内温60
℃に昇温した。同温度で攪拌しながら、(D)−1−フ
ェニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン(D
体比=98.0%)1.0gを含むエタノール溶液4g
を30分かけて加えた後、同温度で30分攪拌、保持し
た。その後、3時間かけて内温20℃まで冷却した。析
出している塩を濾取し、エタノール5gで洗浄、乾燥
し、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と(D)−1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンとのジアステレオマー塩1.85
gを得た。該ジアステレオマー塩を、実施例1と同様に
後処理して、(R)−2−(6−メトキシ−2−ナフチ
ル)プロピオン酸の白色結晶0.96gを得た。R体比
は、82.9%であった。
【0033】実施例4 ラセミ2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸5gをイソプロパノール55gに溶解し、内温60℃
に昇温した。同温度で攪拌しながら、(D)−1−フェ
ニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン(D体
比=98.0%)2.3gを含むイソプロパノール溶液
12.3gを30分かけて加えた後、同温度で30分攪
拌、保持した。その後、3時間かけて内温20℃まで冷
却した。析出している塩を濾取し、イソプロパノール2
0gで洗浄、乾燥し、(R)−2−(6−メトキシ−2
−ナフチル)プロピオン酸と(D)−1−フェニル−2
−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジアステレ
オマー塩4.4gを得た。該ジアステレオマー塩を、実
施例1と同様に後処理して、(R)−2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸の白色結晶2.3gを
得た。R体比は、74.4%であった。
酸5gをイソプロパノール55gに溶解し、内温60℃
に昇温した。同温度で攪拌しながら、(D)−1−フェ
ニル−2−(p−メチルフェニル)エチルアミン(D体
比=98.0%)2.3gを含むイソプロパノール溶液
12.3gを30分かけて加えた後、同温度で30分攪
拌、保持した。その後、3時間かけて内温20℃まで冷
却した。析出している塩を濾取し、イソプロパノール2
0gで洗浄、乾燥し、(R)−2−(6−メトキシ−2
−ナフチル)プロピオン酸と(D)−1−フェニル−2
−(p−メチルフェニル)エチルアミンとのジアステレ
オマー塩4.4gを得た。該ジアステレオマー塩を、実
施例1と同様に後処理して、(R)−2−(6−メトキ
シ−2−ナフチル)プロピオン酸の白色結晶2.3gを
得た。R体比は、74.4%であった。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法によれば、入手容易な光学
分割剤である光学活性1−フェニル−2−(p−メチル
フェニル)エチルアミンを用いることにより、2−(6
−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸から、容易に
かつ高い光学純度で光学活性2−(6−メトキシ−2−
ナフチル)プロピオン酸を得ることができる。
分割剤である光学活性1−フェニル−2−(p−メチル
フェニル)エチルアミンを用いることにより、2−(6
−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸から、容易に
かつ高い光学純度で光学活性2−(6−メトキシ−2−
ナフチル)プロピオン酸を得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロ
ピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフ
ェニル)エチルアミンを溶媒中で反応させて、一方の光
学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン
酸と光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニ
ル)エチルアミンとのジアステレオマー塩を得、該ジア
ステレオマー塩を酸処理することを特徴とする光学活性
2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製
造方法。 - 【請求項2】ジアステレオマー塩を予め塩基処理して、
光学活性1−フェニル−2−(p−メチルフェニル)エ
チルアミンを除去した後、酸処理する請求項1に記載の
光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオ
ン酸の製造方法。 - 【請求項3】光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチ
ル)プロピオン酸と光学活性1−フェニル−2−(p−
メチルフェニル)エチルアミンとのジアステレオマー
塩。 - 【請求項4】溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭
化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、エ
ステル系溶媒、ニトリル系溶媒および水からなる群から
選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の光学活
性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000109108A JP2001288140A (ja) | 2000-04-11 | 2000-04-11 | 光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000109108A JP2001288140A (ja) | 2000-04-11 | 2000-04-11 | 光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001288140A true JP2001288140A (ja) | 2001-10-16 |
Family
ID=18621847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000109108A Pending JP2001288140A (ja) | 2000-04-11 | 2000-04-11 | 光学活性2−(6−メトキシ−2−ナフチル)プロピオン酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001288140A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006013581A2 (en) * | 2004-08-02 | 2006-02-09 | Matrix Laboratories Ltd | Resolution of racemic organic acids with (1s, 4s)-4[3,4-dichlorophenyl]-1,2,3,4- tetrahydro-n-methyl-1-naphthaloneamine |
-
2000
- 2000-04-11 JP JP2000109108A patent/JP2001288140A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006013581A2 (en) * | 2004-08-02 | 2006-02-09 | Matrix Laboratories Ltd | Resolution of racemic organic acids with (1s, 4s)-4[3,4-dichlorophenyl]-1,2,3,4- tetrahydro-n-methyl-1-naphthaloneamine |
WO2006013581A3 (en) * | 2004-08-02 | 2007-05-31 | Matrix Lab Ltd | Resolution of racemic organic acids with (1s, 4s)-4[3,4-dichlorophenyl]-1,2,3,4- tetrahydro-n-methyl-1-naphthaloneamine |
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