JPH11212366A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH11212366A
JPH11212366A JP10023946A JP2394698A JPH11212366A JP H11212366 A JPH11212366 A JP H11212366A JP 10023946 A JP10023946 A JP 10023946A JP 2394698 A JP2394698 A JP 2394698A JP H11212366 A JPH11212366 A JP H11212366A
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developer
developing
roll
supply roll
developing device
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JP10023946A
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English (en)
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Hiroshi Hirata
啓 平田
Ikutaro Nagatsuka
育太郎 長束
Tomio Onuki
富夫 大貫
Yoshio Machida
美穂 町田
Migaku Aoshima
琢 青島
Ai Ito
愛 伊藤
Motoi Notani
基 野谷
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/09Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush
    • G03G15/0921Details concerning the magnetic brush roller structure, e.g. magnet configuration
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/06Developing structures, details
    • G03G2215/0634Developing device
    • G03G2215/0636Specific type of dry developer device
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 供給ロールの回転中心を現像ロールの回転中
心より高くした装置構成において、トナー飛散の発生を
抑えつつ、潜像の現像を終えた現像剤が現像ハウジング
内へスムーズに回収する。 【解決手段】 現像ロール上の現像剤を一時的に退避、
回収するパージ方式の現像装置において、供給ロール4
のマグネット部材5のうち、現像ロール1から現像剤を
最初に受け取る磁極6aとそれに隣接する現像剤搬送方
向下流側の磁極6bとを互いに異極構成にすると共に、
前記磁極6aの下流側には互いに隣接する同極の反発磁
極6c,6dを配置し、供給ロール4と現像ハウジング
8の底壁8aとの間には、異極構成の磁極対6a,6b
にて形成される供給ロール4の磁界が及ぶ範囲の少なく
とも一部に現像ハウジング8の底壁8aの一部が面して
配置され且つ前後に比べてギャップの狭いシール兼用回
収通路9を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式等の画像形成装置で用いられる現像装置に係
り、詳細には、トナー及びキャリアからなる二成分現像
剤を用い、非現像時に現像ロール上の現像剤を一時的に
回収、退避する所謂パージ方式と称される現像装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真方式の画像形成装
置のうち、多色画像を形成するための装置構成として
は、感光体ドラム等の潜像担持体の周りに複数の色成分
現像剤が収容された現像装置を並列配置し、潜像担持体
上に各色成分トナー像を選択的に形成するものがある。
この種の多色画像形成装置にあっては、潜像担持体上に
各色成分トナー像を形成するのに他の色成分トナーとの
混色を防止するために、現像対象となる現像装置の色成
分現像剤のみを潜像担持体上の静電潜像に摺擦させて現
像を行い、現像対象でない現像装置の色成分現像剤を潜
像担持体と接触させないようにする工夫が必要である。
【0003】従来にあっては、例えば潜像担持体に各色
成分の現像装置が並列配置され、現像対象となる現像装
置のみが潜像担持体に近接するセット位置にセットさ
れ、現像対象でない他の現像装置が前記セット位置から
離間した待機位置にリトラクトする所謂リトラクト方式
や、回転ホルダに複数の色成分現像ユニットが搭載さ
れ、回転ホルダを適宜回転させることで現像対象となる
現像ユニットのみが潜像担持体に近接したセット位置に
セットされる所謂ロータリー方式や、現像終了時に現像
ロールへの現像剤の供給が断たれると共に、現像ロール
上に残留している現像剤が一時的に回収、退避される所
謂パージ方式が知られている。ここで、パージ方式は、
リトラクト方式のような現像装置のリトラクト機構や、
ロータリー方式のような回転機構を用いる必要がない
分、装置構成、特に現像装置の保持に関する構成が簡略
化される点、及び、現像装置の移動時に発生する震動が
少ない点で好ましい。
【0004】この種のパージ方式を採用した現像装置2
00としては、例えば図10に示すように、感光体ドラ
ム等の潜像担持体210に対向した開口する現像ハウジ
ング201を有し、この現像ハウジング201の開口部
分に所謂マグネットロール(内部に複数の磁極を配列し
たマグネット部材が固定設置され且つ周囲に非磁性スリ
ーブが回転可能に配設されるロール)構成の現像ロール
202を配設すると共に、この現像ロール202に近接
して同じくマグネットロール構成の供給ロール203を
配設し、更に、供給ロール203の奥側には現像剤が攪
拌搬送される攪拌搬送オーガー204,205を配設し
たものが既に知られている(例えば特開昭55−553
70号公報、特開昭55−55371号公報、特開昭5
8−205173号公報、特開昭63−229466号
公報、特開平8−248771号公報等が類似例)。
尚、図10においては、所謂転写ドラム方式(転写ドラ
ム206に用紙等の記録媒体207を保持し、潜像担持
体210上の各色成分トナー像を転写ドラム206に保
持された記録媒体207に多重転写する方式)の多色画
像形成装置が例示されており、符号211は一様帯電
器、212はレーザー露光装置、213はクリーニング
装置、214は除電装置、215は定着装置を示す。
【0005】この種のパージ方式の現像装置にあって
は、現像動作時には、攪拌搬送オーガー204,205
にて攪拌搬送された現像剤を供給ロール203を介して
現像ロール202へと供給することで、潜像担持体21
0と現像ロール202との間の現像領域に現像剤を供給
し、更に、現像ロール202上の残留現像剤を供給ロー
ル203を介して攪拌搬送オーガー204,205へと
戻すようになっている。一方、現像終了時には、供給ロ
ール203を先に停止して現像ロール202への現像剤
供給を断ち、現像ロール202上の現像剤を現像ハウジ
ング201内に回収した後に現像ロール202を停止さ
せることで、現像ロール202上の現像剤を一時的に回
収、退避させるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のパ
ージ方式の現像装置を用いた多色画像形成装置にあって
は、通常、静電潜像を摺擦し終えた現像剤が自重で現像
ロール202あるいは供給ロール203から剥がれ、現
像ハウジング201内にスムーズに回収できるよう、複
数の現像装置200(具体的には200a〜200c)
を潜像担持体210の回転中心と概略同等の高さから下
側の領域に配置し、なおかつ、供給ロール203の回転
中心を現像ロール202の回転中心より低い位置に配置
するという構成が必然的に採用されていた。しかしなが
ら、この種の従来のパージ方式の現像装置にあっては、
静電潜像の現像を終えた現像剤が現像ハウジング内に落
下回収する時に、トナー飛散が発生し易く、多色画像形
成装置の内部を汚すという懸念があった。このため、従
来の構成では、現像ハウジング201の壁面をできるだ
け現像ロール202や供給ロール203に近づけ、潜像
担持体210方向へつながる隙間を減らすことで対応し
てきた。
【0007】ところが、最近の多色画像形成装置にあっ
ては、装置の小型化、あるいは、作像部のモジュール化
を追求するために、潜像担持体210の回転中心と概略
同等の高さより上にも現像装置を配置した構成の検討が
必要になってきた。このとき、供給ロール203の回転
中心を現像ロール202の回転中心よりも高くすること
が必要になるが、この態様において、現像ハウジング2
01の壁面をできるだけ現像ロール202や供給ロール
203に近づけると、現像剤を一時的に回収、退避する
際に、自重による現像剤の落下が期待されないため、現
像ハウジング201の壁が障害物となって現像剤を現像
ハウジング201内にスムースに回収することが困難に
なるという新たな技術的課題が見い出された。
【0008】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、供給ロールの回転中心を現
像ロールの回転中心より高くした装置構成において、ト
ナー飛散の発生を抑えつつ、潜像の現像を終えた現像剤
が現像ハウジング内へスムーズに回収できる、多色画像
形成装置用の現像装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、図
1に示すように、潜像担持体11に対向して開口する現
像ハウジング8を有し、この現像ハウジング8には、周
囲に複数の磁極3を形成したマグネット部材2が内部に
固定設置され且つ二成分現像剤が担持搬送される現像ロ
ール1と、周囲に複数の磁極6を形成したマグネット部
材5が内部に固定設置され、前記現像ロール1に現像剤
が供給され且つ現像ロール1上に担持された現像後の現
像剤が受け渡される供給ロール4と、この供給ロール4
に供給されるべき現像剤が攪拌されながら搬送される攪
拌搬送部材7とを収容してなる現像装置において、前記
供給ロール4のマグネット部材5のうち、現像ロール1
から現像剤を最初に受け取る磁極6aとそれに隣接する
現像剤搬送方向下流側の磁極6bとを互いに異極構成に
すると共に、前記現像ロール1から現像剤を最初に受け
取る磁極6aの下流側には互いに隣接する同極の反発磁
極6c,6dを配置し、前記供給ロール4と現像ハウジ
ング8の底壁8aとの間には、前記異極構成の磁極対6
a,6bにて形成される供給ロール4の磁界が及ぶ範囲
の少なくとも一部に現像ハウジング8の底壁8aの一部
が面して配置され且つ前後に比べてギャップの狭いシー
ル兼用回収通路9を形成したことを特徴とするものであ
る。
【0010】このような技術的手段において、本願の現
像装置は各種多色画像形成装置に適用して差し支えない
が、供給ロール4の回転中心を現像ロール1の回転中心
より高くした装置構成の現像装置を使用しなければなら
ないレイアウトの多色画像形成装置において特に有効で
ある。ここで、現像ロール1,供給ロール4としては、
所謂パージ方式を実現できるものであれば、マグネット
部材2,5の構成については適宜選定して差し支えな
い。また、供給ロール4のマグネット部材5の反発磁極
6c,6dとしては、現像剤を最初に受け取る磁極6a
に隣接する現像剤搬送方向下流側の磁極6bを兼用して
もよいし、あるいは、当該磁極6bとは別個に設けるよ
うにしてもよい。尚、図1では、反発磁極6cを磁極6
bと兼用した態様を示している。更に、シール兼用回収
通路9は、供給ロール4と現像ハウジング8の底壁8a
との間に形成されるものであるが、ここでいう現像ハウ
ジング8の底壁8aについては、底壁8a自体を供給ロ
ール4側に突出形成する態様のほか、現像ハウジング8
内に別ピースを付設して底壁8aとする態様をも包含す
るものである。
【0011】また、供給ロール4のマグネット部材5の
他の磁極6については適宜設計変更して差し支えない
が、供給ロール4の小径化を考慮すると、現像ロール1
へ現像剤を受け渡す磁極6eと、現像ロール1から現像
剤を受け取る磁極6aとの距離が短くなるから、前記一
対の磁極6a,6eを同極にすることが好ましい。この
ような態様にあっては、供給ロール4から現像ロール1
への現像剤の受け渡しを良好に保ち、供給ロール1への
回り込みを防止することが可能になり、結果的に、現像
ロール1上の現像剤層の乱れや画像ムラへの影響が抑制
される。
【0012】更に、攪拌搬送部材7のレイアウトについ
ては、適宜設計変更して差し支えないが、供給ロール4
から攪拌搬送部材7への現像剤の回収性を良好に保つと
いう観点からすれば、供給ロール4のマグネット部材5
のうち同極の反発磁極6c,6d間で攪拌搬送部材7を
最近接配置することが好ましい。この態様によれば、潜
像の現像を終えた回収現像剤と前記攪拌搬送部材7で搬
送される新規な現像剤との入れ替わりが効率よく行われ
る点で好ましい。
【0013】更にまた、攪拌搬送部材7から供給ロール
4への現像剤の供給性、及び、供給ロール4から攪拌搬
送部材7への現像剤の回収性をより良好に保つという観
点からすれば、図1に示すように、供給ロール4と攪拌
搬送部材7との間で、供給ロール4のマグネット部材5
のうち同極の反発磁極6c,6d間に対向した部位に
は、供給ロール4の反発磁極6c,6dにて剥離された
回収現像剤が攪拌搬送部材7側へ回収搬送され且つ攪拌
搬送部材7にて攪拌搬送された現像剤が供給ロール4に
供給される攪拌搬送補助部材10を配置することが好ま
しい。
【0014】この態様において、攪拌搬送補助部材10
としては、ロール状部材、オーガーなど各種形態のもの
を選定して差し支えないが、好ましくは、回転軸の周り
に現像剤を掻き上げるための複数の板状羽根を有したパ
ドルが挙げられ、該パドルが前記供給ロール4との最近
接点において供給ロール4と互いに逆方向に回転するも
のであることがよい。特に、この種の態様は、供給ロー
ル4の直径を小さくする態様において有効である。すな
わち、供給ロール4の直径を小さくする態様にあって
は、前記供給ロール4のマグネット部材5のうち、前記
現像ロール1から現像剤を最初に受け取る磁極6aとそ
れに隣接する現像剤搬送方向下流側の磁極6bとが異極
であるようにしたために、前記現像ロール1から現像剤
を最初に受け取る磁極6aの現像剤搬送方向下流側で互
いに隣接する同極の磁極6c,6d間の距離が不十分に
なりがちであるが、前述したように、攪拌搬送補助部材
10としてのパドルの回転方向を工夫するようにすれ
ば、トナー濃度が低下した現像剤がトナーを十分含む現
像剤と混ざり合う前に再び供給ロール4に吸着すること
なく、供給ロール4から確実に剥離される点で好まし
い。
【0015】更に好ましくは、前記パドルと前記供給ロ
ール4との最近接点における距離が1.5mm以下であ
り、供給ロール4の周速度をVR、パドルの周速度を
P、羽根の枚数をnとした時、n×VP/VR≧9.6
の関係を満たすことがよい。特に、この態様は、高画質
を狙った小径キャリアを使用した態様において有効であ
り、トナー濃度が低下した現像剤がトナーを十分含む現
像剤と混ざり合う前に再び供給ロール4に吸着すること
なく、供給ロール4から確実に剥離される点で好まし
い。
【0016】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。図1において、供給ロール4のマグネット部
材5には、現像ロール1から現像剤を最初に受け取るた
めの磁極6aが設けられており、現像ロール1の磁極3
と供給ロール4の磁極6aとの間には、現像ロール1か
ら供給ロール4に向かう磁界M1が形成され、現像ロー
ル1上の残留現像剤が供給ロール4の磁極6a付近へと
回収される。更に、供給ロール4のマグネット部材5の
うち、現像ロール1から現像剤を最初に受け取る磁極6
aとそれに隣接する現像剤搬送方向下流側の磁極6bと
が互いに異極構成になっている。このとき、前記異極構
成の磁極6a,6b間には、現像剤搬送方向に向かう供
給ロール4の周方向に沿う磁界M2が形成されるため、
磁極6a付近にある現像剤は前記磁界M2に沿って供給
ロール4の現像剤搬送方向下流側へと搬送される。
【0017】また、前記供給ロール4と現像ハウジング
8の底壁8aとの間には、前記異極構成の磁極対6a,
6bにて形成される供給ロール4の磁界が及ぶ範囲の少
なくとも一部に現像ハウジング8の底壁8aの一部が面
して配置され且つ前後に比べてギャップの狭いシール兼
用回収通路9が形成されている。このため、シール兼用
回収通路9内では生成磁界の影響で、回収現像剤が充填
されることになり、この回収現像剤による磁気カーテン
が現像ハウジング8を気密に保つ。一方、シール兼用回
収通路9内の回収現像剤の姿勢は供給ロール4の周方向
磁界に沿うことになるため、回収現像剤の姿勢が底壁8
aに対向する部分で立った状態にはならず、回収現像剤
はシール兼用回収通路9内を供給ロール4の現像剤搬送
方向下流側に向かってスムースに移動していく。
【0018】更に、前記現像ロール1から現像剤を最初
に受け取る磁極6aの下流側には互いに隣接する同極の
反発磁極6c,6dが配置されている。このため、シー
ル兼用回収通路9を通過した回収現像剤は、反発磁極6
c,6dにより磁界(供給ロール4上の現像剤を剥離す
る方向に働く磁界)M3に従って供給ロール4から剥離
され、攪拌搬送部材7側へと回収される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいて本発明に係る現像装置について具体的に説明
する。 ◎実施の形態1 図2は本発明が適用された現像装置を組込んだ電子写真
方式の多色画像形成装置(本例では二色画像形成装置)
の一例を示す。同図において、先ず、潜像担持体20は
例えば負極性の感光体ドラムからなり、例えばスコロト
ロンなどの一様帯電装置12によりその表面が負極性に
一様に帯電される。次に、レーザー露光装置13によ
り、デジタル画像に対応する像露光がなされ、潜像担持
体20の表面には所定の色成分の静電潜像が形成され
る。そして、現像装置31、32はいずれも所謂パージ
方式を採用した二成分現像装置であり、前記画像に対応
する静電潜像の先端が現像位置に到達すると磁気ブラシ
が静電潜像を摺擦して、前記潜像担持体20上にいずれ
かの色成分のトナー像を選択的に形成するものである。
【0020】一方、用紙あるいは透明シート等の記録媒
体24は、トレイ22または23から搬送され、一度レ
ジストレーションロール25で先端をせき止められた
後、所定のタイミングで転写部へと送り出される。送り
出された記録媒体24は潜像担持体20上のトナー像と
密着し、コロトロン等の転写装置15の作用でトナー像
が記録媒体24上に転写される。
【0021】ところで、トナー像の転写を終えた前記潜
像担持体20は、その後、必要に応じてクリーニング前
処理が施された後、クリーニング装置17により表面に
残ったトナーが掻き取られ、更に除電装置19で表面に
残った電荷を除電される。一方、転写を終えた記録媒体
24は、コロトロンなどの剥離除電装置16及び搬送ガ
イド部材18の先端の図示しない剥離フィンガーによ
り、潜像担持体20から分離され、定着装置26でトナ
ー像が記録媒体24に定着された後、画像形成装置の外
の排出トレイ27へと搬出される。
【0022】次に、本実施の形態で用いられる現像装置
31,32を図3に基づいて詳細に説明する。本実施の
形態において、上側現像装置31は、潜像担持体20の
回転中心を通る水平線Lに対し、所定角度α(例えば3
0度程度)斜め上方に傾斜した位置に現像位置を有する
ものであり、一方、下側現像装置32は、潜像担持体2
0の回転中心を通る水平線Lに対応する位置に現像位置
を有するものである。
【0023】上側現像装置31の基本的構成は、潜像担
持体20に対向して開口する現像ハウジング41を有
し、この現像ハウジング41内には、現像ハウジング4
1の開口42に面して現像ロール43を配設すると共
に、この現像ロール43の背面には供給ロール44を配
設し、更に、供給ロール44の背面側には、回転軸の周
りに螺旋状の羽根が連続的に形成されて現像剤が回転軸
方向の奥から手前、あるいは、手前から奥へと攪拌搬送
される一対の攪拌搬送オーガー45,46を配設する一
方、前記供給ロール44の近傍には当該供給ロール44
に供給される現像剤の層厚が規制される層厚規制板47
を配設したものである。一方、下側現像装置32の基本
的構成は、上側現像装置31と略同様に、現像ハウジン
グ51の開口52に面した箇所に現像ロール53を配設
すると共に、この背面側に供給ロール54を配設し、更
に、一対の攪拌搬送オーガー55,56を配設し、か
つ、供給ロール54の近傍に層厚規制板57を配設した
ものである。
【0024】ここで、上側現像装置31と下側現像装置
32との差異について説明する。先ず、上側現像装置3
1について説明すると、図3及び図4に示すように、現
像ロール43は、例えばS,N,S,N,Sで示される
5つの磁極が周囲に配列された磁石ロール431を固定
設置し、この周囲に非磁性スリーブ432を回転可能に
配設したものである。一方、供給ロール44は、例えば
N,S,S,N,S,Nで示される6つの磁極が周囲に
配列された磁石ロール441を固定設置し、この周囲に
非磁性スリーブ442を回転可能に配設したものであ
り、この供給ロール44の回転中心は前記現像ロール4
3の回転中心よりも上側に偏位配置されている。
【0025】特に、本実施の形態では、現像ロール43
は、図4に示すように、供給ロール44から現像剤を受
け取るための磁極43aと、供給ロール44へ現像剤を
受け渡すための磁極43bとが同極構成(本例ではS
極)になっている。一方、供給ロール44の磁極につい
ては、現像ロール43から最初に現像剤を受け取る磁極
44a(本例ではN極)とこれに隣接する供給ロール4
4の回転方向(現像剤搬送方向に相当)下流側の磁極4
4b(本例ではS極)とが異極構成になっており、更
に、磁極44bとこれに隣接する供給ロール44の回転
方向下流側の磁極44cとが同極の反発磁極構成になっ
ている。更にまた、現像ロール43から最初に現像剤を
受け取る磁極44aとこれに隣接する供給ロール44の
回転方向上流側の磁極(本例では現像ロール43へ現像
剤を受け渡す磁極に相当)44dとが同極構成(本例で
はN極)になっている。
【0026】また、本実施の形態では、供給ロール44
の異極構成の磁極対44a,44bにて形成される磁界
が及ぶ範囲には、現像ハウジング41の底壁41aの一
部41bが突出配置され、この底壁突出部41bと供給
ロール44との間には前後に比べて狭いギャップを有す
るシール兼用回収通路48が形成されている。
【0027】次に、下側現像装置32について説明する
と、現像ロール53は、例えばS,N,S,N,S,N
で示される6つの磁極が周囲に配列された磁石ロール5
31を固定設置し、この周囲に非磁性スリーブ532を
回転可能に配設したものである。一方、供給ロール54
は、例えばS,N,N,S,Nで示される5つの磁極が
周囲に配列された磁石ロール541を固定設置し、この
周囲に非磁性スリーブ542を回転可能に配設したもの
であり、この供給ロール54の回転中心は前記現像ロー
ル53の回転中心よりも下側に偏位配置されている。更
に、現像ハウジング51の底壁51aは、現像ロール5
3,供給ロール54の下方において、両ロール53,5
4の磁界が及ぶ範囲まで近接配置され、現像ロール53
あるいは供給ロール54と底壁51aとの間の通路内で
回収現像剤が底壁51aと接触するようになっている。
尚、本実施の形態では、下側現像装置32の現像ハウジ
ング51の上壁の一部には切欠開口51aが開設されて
おり、この切欠開口51aに上側現像装置31の現像ハ
ウジング41の底壁41aの一部がそのまま面して配設
され、現像ハウジング51の上壁の一部を構成してい
る。
【0028】次に、各現像装置31,32の作動につい
て説明する。先ず、上側現像装置31について述べる
と、図3及び図4(図中太点線矢印は現像剤の搬送経路
を示す)に示すように、一対の攪拌搬送オーガー45,
46は、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を前記
攪拌搬送オーガー45,46の軸方向に循環搬送するも
のであり、前記攪拌搬送オーガー45,46により搬送
される現像剤は、供給ロール44の攪拌搬送オーガー4
5に最も近いS極(44c)に吸着され、順次反時計方
向にN極→S極→N極(44d)と運ばれていく。この
間、層厚規制板47で所望の量が通過するように現像剤
通過量が規制される。供給ロール54上で最も現像ロー
ル53に近いN極(44d)まで搬送された現像剤は、
対向する現像ロール43上のS極(43b)へと受け渡
され、順次現像ロール43上で反時計方向にN極→S極
→N極→S極(43a)と運ばれていく。そして、静電
潜像の現像を行っている間、現像ロール43上のS極
(43a)まで搬送された現像剤は、対向する供給ロー
ル44上のN極(44a)へと受け渡され、その後、隣
り合うS極(44b)との間で形成される磁界(供給ロ
ール44の周方向に沿う磁界)によってシール兼用回収
通路48を搬送されていき、反発磁極S極,S極(44
b,44c)による反発磁界に基づいて供給ロール44
から剥がされ、攪拌搬送オーガー45,46へ戻されて
いく。尚、図4においては、現像剤剥離吸着部、現像剤
層形成部、現像剤供給転移部、現像剤回収転移部の各機
能部を点線で囲む。
【0029】このような現像剤の流れの中で、現像剤が
前記供給ロール44から前記攪拌搬送オーガー45,4
6へ戻されたとき、あるいは、層厚規制板47で規制さ
れた現像剤が攪拌搬送オーガー45上に落下するとき
に、トナー飛散が発生するが、本実施の形態では、供給
ロール44と現像ハウジング41の底壁突出部41bと
の間のシール兼用回収通路48内に回収現像剤が充填さ
れて現像ハウジング41を気密に保つことから、前記ト
ナー飛散が潜像担持体20近傍まで届かないようになっ
ている。
【0030】一方、静電潜像一色分の現像が終了する
と、図5(a)に示すように、前記供給ロール44の回
転が停止し、現像ロール43への現像剤供給が断たれ
る。その後、図5(b)に示すように、現像ロール43
が少なくとも1周回転して停止するので、現像ロール4
3に付着していた現像剤は、現像ロール43上のS極
(43a)まで搬送された後に、対向する供給ロール4
4上のN極(44a)へと受け渡される。このとき、現
像ロール43のS極(43a)と供給ロール44のN極
(44a)との間の現像剤回収領域では、現像剤量が急
激に増加することになるが、本実施の形態では、現像ロ
ール43から現像剤を受け取った供給ロール44部分に
一対の異極N極(44a),S極(44b)が設けられ
ているため、たとえ短い距離であっても供給ロール44
の周方向磁界が形成されることになり、現像剤回収領域
にある現像剤は前記周方向磁界に沿って流れる。このよ
うに、一度現像剤の周方向の流れを作ってやると、シー
ル兼用回収通路48内で底壁突出部48bと接触する現
像剤の姿勢が変わり(供給ロール44の周方向磁界に沿
う姿勢)、撹拌搬送オーガー45,46方向への現像剤
の回収はスムースに行われる。
【0031】また、このような構成で、供給ロール44
の径が小さい場合には、現像ロール43へ現像剤を渡す
磁極44dと、現像ロール43から現像剤を受け取る磁
極44aとの距離が短くなるが、本実施の形態では、こ
れら二つの磁極44a,44dが同極構成(本例ではN
極)になっているため、供給ロール44から現像ロール
43へ渡されるべき現像剤が供給ロール44の方にも回
り込み、結果的に現像ロール43上の現像剤層が乱れ、
画像ムラに繋がるという事態は有効に回避される。
【0032】一方、下側現像装置32について述べる
と、一対の攪拌搬送オーガー55,56により搬送され
る現像剤は、供給ロール44の攪拌搬送オーガー55に
最も近いN極に吸着され、順次反時計方向にS極→N極
→S極と運ばれていく。この間、層厚規制板57で所望
の量が通過するように現像剤通過量が規制される。供給
ロール54上で最も現像ロール53に近いS極まで搬送
された現像剤は、対向する現像ロール53上のN極へと
受け渡され、順次現像ロール53上で反時計方向にS極
→N極→S極→N極→S極と運ばれていく。静電潜像の
現像を行っている間、現像ロール53上最下方に位置す
るS極まで搬送された現像剤は、対向する供給ロール5
4上のN極へと受け渡され、その後、隣り合うN極との
間で形成される反発磁界によって供給ロール54から剥
がされ、攪拌搬送オーガー55,56へ戻されていく。
【0033】このような現像剤の流れの中で、現像剤が
前記供給ロール54から前記攪拌搬送オーガー55,5
6へ戻されたとき、あるいは、層厚規制板57で規制さ
れた現像剤が攪拌搬送オーガー55上に落下するとき
に、トナー飛散が発生するが、本実施の形態では、現像
ロール53及び供給ロール54より下方において、現像
ハウジング51の底壁51aが両ロール53,54から
の磁界が及ぶ範囲まで近づけられているため、両ロール
53,54と現像ハウジング51の底壁51aとの間の
通路58内に保持される現像剤が、現像ハウジング51
の底壁51aと接触することになり、前記トナー飛散が
潜像担持体20近傍まで届かないようになっている。
【0034】一方、静電潜像一色分の現像が終了する
と、前記供給ロール54の回転が停止し、現像ロール5
3への現像剤供給が断たれる。その後、現像ロール53
が少なくとも1周回転して停止するので、現像ロール5
3に付着していた現像剤は、現像ロール53上最下方の
S極から対向する供給ロール54のN極へと搬送され
る。このとき、前記供給ロール54の一対の反発磁極
(本例ではN極)部位には供給ロール54の周方向磁界
が形成されていないが、供給ロール54と現像ハウジン
グ51の底壁51aとの間に形成される通路58は斜め
下方に向かって配置されているため、供給ロール54に
受け渡された現像剤は傾斜通路58に沿って自重で自然
落下し、攪拌搬送オーガー55,56側に回収される。
【0035】更に、本実施の形態に係る上側現像装置3
1の性能を確認するために、下側現像装置32の基本構
成がそのまま上側現像装置33に踏襲された比較の形態
(図6参照)を用い、その性能を評価したところ、以下
のような技術的課題が見られ、本実施の形態の上側現像
装置31の性能が優れることが確認された。すなわち、
比較の形態の上側現像装置33については、先ず、攪拌
搬送オーガー65,66の位置であるが、複数の現像装
置33,32を並べて配置する都合でできるだけ上方に
配置する必要がある。次に、供給ロール64と攪拌搬送
オーガー65,66の位置関係については、現像剤が攪
拌搬送オーガー65,66から供給ロール64に向かっ
て好ましい状態で吸着され、かつ、静電潜像の現像を終
えた現像剤が全て供給ロール64から攪拌搬送オーガー
65,66に戻るようにするには、上側現像装置33が
下側現像装置32の位置にあったときと同じ位置関係を
保つ必要がある。また、現像ロール63を潜像担持体2
0に適正ギャップを保って対向する必要があるため、図
6に示すように、供給ロール64の回転中心の位置が現
像ロール63の回転中心の位置より高くなる。この配置
で、トナー飛散を防ぐために、現像ハウジング61の底
壁61aを現像ロール63と供給ロール64の磁界が及
ぶ範囲まで近づけ、供給ロール44の左下部に位置する
N極に保持される現像剤が底壁61aと接触する構成と
した。
【0036】このような比較の形態の上側現像装置33
にあっては、供給ロール44と現像ハウジング61の底
壁61aとの間の通路68において、現像剤の攪拌搬送
オーガー65,66へ向かう方向への回収性が悪くな
り、現像ロール63と供給ロール64との間に溜まる現
像剤量が増えて、現像ロール63上の現像剤層が乱れた
り、供給ロール64の回転が停止しても、現像ロール6
3上の現像剤がきれいに剥がれないといった技術的課題
が見られた。このとき、供給ロール44と現像ハウジン
グ61の底壁61aとの間の通路68付近の状況を検討
したところ、現像ロール63から供給ロール64へ現像
剤が受け渡された場所においては、供給ロール64上に
しっかりとしたロール周方向の磁界が形成されておら
ず、通路68内の現像剤の姿勢が現像ハウジング61の
底壁61aに対向する部位で立った状態であることが確
認された。尚、下側現像装置32で不具合なく現像剤を
回収できていたのは、現像剤が重力で自然に下方に流れ
ていたことに起因する。
【0037】また、本実施の形態では、二色の中から一
色を選択する方式の装置として利用されるが、例えば上
側現像装置31を本発明で検討している現像装置とし、
下側現像装置32は非接触一成分現像方式あるいは非接
触二成分現像方式とし、転写後の残トナーをクリーニン
グする為のクリーニング装置17のブレードを潜像担持
体20から離間する機構を設ければ、二色同時に画像形
成する装置にも利用可能である。
【0038】◎実施の形態2 図7は本発明が適用された現像装置を組み込んだカラー
画像形成装置(本例では実施の形態1と同様なタイプ)
の他の例を示す。同図において、各現像装置31,32
の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、実施
の形態1と異なり、供給ロール44,54と撹拌搬送オ
ーガー45,46あるいは55,56との間に撹拌搬送
補助パドル49,59を設けたことを特徴とする。尚、
実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1
と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略す
る。
【0039】更に、本実施の形態にあっては、下側現像
装置32の供給ロール54の磁極配列は、現像ロール5
3から最初に現像剤を受け取る磁極(本例ではN極)か
ら供給ロール54の回転方向下流側に順に、S極→S極
→N極→S極の5極を配設したものになっている。ま
た、二つの現像装置31,32は一つの現像ユニット7
0として一体化されており、この現像ユニット70は、
図7及び図8に示すように、機体フレーム71に支持さ
れる案内レール72上にユニットケース73を移動可能
に搭載し、このユニットケース73内に二つの現像装置
31,32を内蔵する一方、ユニットケース73内の現
像装置31,32の上下空間部をトナークラウド回収用
のダクト空間74として確保すると共に、ユニットケー
ス73の一部に連結ダクト75を連通接続し、外部から
エア吸引するようにしたものである。尚、図7,図8
中、符号76は潜像担持体20に対して現像ユニット7
0を位置決めするための位置決めロール、77は現像装
置31,32の駆動部カバーである。
【0040】以下、本実施の形態に係る上側現像装置3
1について詳述する。図7において、攪拌搬送オーガー
45,46は、回転軸の周りに螺旋状の羽根を連続的に
設けた構成であり、夫々現像剤を奥から手前へ、また、
手前から奥へと搬送している。一方、攪拌搬送補助パド
ル49は、回転軸の周りに現像剤を掻き上げるための複
数の板状羽根を有したパドルである。ここで、該パドル
49と供給ロール44の回転方向に関しては、図に示す
ように、前記パドル49と前記供給ロール44との最近
接点において互いに逆方向に移動する回転方向に設定さ
れており、この構成は、供給ロール44から落下した現
像剤をすばやく攪拌搬送オーガー45中へ取り込む能力
として、供給ロール44に直接螺旋羽根を持つ攪拌搬送
オーガー45を対向させるより優れた能力を有する。特
に、供給ロール44の径が小さく、供給ロール44の概
略下部に固定された同極の一対の反発磁極(本例ではS
極)の間の距離が十分とれない時に前述の能力が発揮さ
れ、一度静電潜像の現像を経てトナー濃度が低下した現
像剤が、トナーを十分含む現像剤と混ざり合った後に再
び現像部へと搬送されていくので、濃度低下を起こすこ
となく、良好な画像を再現することが可能である。
【0041】更に、前記パドル49仕様に関し、供給ロ
ール44からの距離が遠すぎると、供給ロール44から
落下した現像剤が十分下方に潜り込むことなく供給ロー
ル44表面近傍を移動するので、一度静電潜像の現像を
経てトナー濃度が低下した現像剤が、トナーを十分含む
現像剤と混ざり合うことなく再び現像部へ搬送されるた
め、画像上の濃度低下を起こすことになる。また、回転
数が低いと、同様の理由で画像上の濃度低下を起こす。
例えば、シャフト径6mm、羽根の高さ5mm、羽根の
枚数が8枚のパドルのケースでは、中心粒径が50μm
以上のフェライトキャリアからなる二成分現像剤を使用
する場合、供給ロール44とパドル49との表面間距離
が2mm、パドル49の表面速度は供給ロール44表面
速度同等以上であれば、供給ロール44の概略下部に固
定された一対の同極磁極の間の距離が9.5mm(直径
18mmの供給ロール44において同極磁極間角度が6
0゜に相当)程度に設定すれば、画像上の濃度低下を起
こすことはない。
【0042】また、更に高画質を狙うため、例えば中心
径が35μmのフェライトコアを帯電制御材等を添加し
た樹脂で被覆した磁性キャリアからなる二成分現像剤を
使用して、図7に示す構成におけるパドル49の仕様を
検討した。パドル49の羽根と羽根の間に掬い上げら
れ、単位時間当たりに供給ロール44に吸着される現像
剤量に関しては、単位時間当たりに現像ロール43と潜
像担持体20との間を通過する現像剤量と同等以上でな
くてはならない。これは前記50μmのキャリア使用時
にも当てはまる。この条件を満たすとき、前記パドル4
9と前記供給ロール44との最近接点における距離が
1.5mm以下であり、且つ、供給ロール44の周速度
をVR、パドル49の周速度をVP、羽根の枚数をnとし
た時、n×VP/VR≧9.6の関係を満たせば、静電潜
像の現像を経てトナー濃度が低下した現像剤が、トナー
を十分含む現像剤と混ざり合う前に再び現像部へ搬送さ
れることがないため、画像上の濃度低下は発生しないこ
とが分かった。
【0043】具体的には、上側現像装置31において、
例えば現像ロール43上の単位面積当たりに付着する現
像剤量を800g/m2以下に設定する条件が必要であ
ると仮定すると、この条件で現像ロール43と供給ロー
ル44とが共にVRm/secの周速度で回転するとき
に、供給ロール44からパドル49付近へ落下する現像
剤量は、最大で、単位幅、単位時間当たり800×VR
g/m・secとなる。この現像剤を全てパドル49の
下側に潜り込ませるには、パドル49の羽根が供給ロー
ル44の下側をある必要頻度以上で通過しないといけな
い。その必要頻度を求めたところ、羽根が4枚のケース
ではVP/VR≧2.4、羽根が6枚のケースではVP
R≧1.6、羽根が8枚のケースではVP/VR≧1.
2の条件を満たす供給ロール44の周速度VRが必要な
ことが分かった。尚、VRは概ね0.1m/secから
0.5m/sec、また、隣り合う羽根の間隔が5mm
以上であれば、上記関係式が有効である。VRが0.1
m/secを下回る遅い条件だと、現像剤の動きも遅く
なり、パドル49をより早く回して強制的に現像剤を動
かしてやらないといけない領域に入る。一方、VR
0.5m/secを上回る速い条件だと、現像装置全体
の駆動時の負荷が増大するために、パドル49の配置を
始めとする構成の見直しが必要になる。また、羽根の間
隔が5mm以下になると、実質的に羽根と羽根の間に入
る現像剤量が少なくなり、静電潜像の現像を経てトナー
濃度が低下した現像剤を十分動かすことが不可能にな
る。
【0044】◎実施の形態3 図9は本発明が適用された現像装置を組込んだ多色画像
形成装置の他の例を示す。同図において、多色画像形成
装置は、中間転写ベルト90上に複数の画像形成ユニッ
ト81,82を配設し、各画像形成ユニット81,82
としては、感光体ドラム等の潜像担持体100の周囲
に、例えば電子写真用デバイスである一様帯電装置10
1、レーザー露光装置102、複数の現像装置103,
104(本例ではいずれもパージ方式のものを採用)、
転写装置105、クリーニング装置106、除電装置1
07等が配設されたものを用い、各画像形成ユニット8
1,82の複数の現像装置103,104には所定の四
色(本例では、イエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)
現像剤を収容させ、各画像形成ユニット81,82の潜
像担持体100を夫々二回転させることで各潜像担持体
100上に各色成分トナー像を形成すると共に、中間転
写ベルト90上に順次重ね転写させ、中間転写ベルト9
0上の多重転写トナー像を一括転写装置91にて用紙等
の記録媒体92に一括転写するようにしたものである。
【0045】そして、本実施の形態において、各画像形
成ユニット81,82については、中間転写ベルト90
の水平面上に潜像担持体100を並列配置しなければな
らないため、潜像担持体100の周囲に複数の現像装置
103,104を配設するに際し、配設スペースの関係
から、少なくとも上側現像装置103については供給ロ
ール44の回転中心を現像ロール43の回転中心よりも
高く設定することが必要になるため、例えば実施の形態
1(あるいは実施の形態2)の上側現像装置31と略同
様に構成することが必要になる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所謂パージ方式の現像装置において、供給ロールのマグ
ネット部材のうち、現像ロールから最初に受け取る磁極
周辺には供給ロールの現像剤搬送方向下流側に向かう磁
界を形成すると共に、反発磁界にて現像剤を供給ロール
から剥離させ、更に、前記供給ロールの現像剤搬送方向
下流側に向かう磁界磁界の及ぶ範囲の一部に現像ハウジ
ングの底壁の一部が配置されるシール兼用回収通路を形
成するようにしたので、以下のような基本的効果を奏す
る。 たとえ、供給ロールの回転中心を現像ロールの回転
中心より高くした装置構成の現像装置であっても、現像
ロールから供給ロールに受け渡された回収現像剤をシー
ル兼用回収通路内で供給ロールの現像剤搬送方向下流側
に向かう磁界に沿ってスムースに搬送させた後に、供給
ロールから剥離して攪拌搬送部材側へ確実に回収するこ
とができる。このため、現像ロールから供給ロールへの
現像剤回収領域に回収現像剤が滞留し、トナー濃度が低
下した現像剤がそのまま現像ロールへ供給するという事
態や、トナー濃度が低下した現像剤がトナーを十分含む
現像剤と混ざり合う前に再び供給ロールに吸着する事態
を有効に回避することができる。それゆえ、供給ロー
ル、現像ロールには、攪拌搬送部材で十分に攪拌搬送さ
れた帯電性の良好な現像剤を常時供給することが可能に
なり、もって、画像濃度の低下を有効に防止することが
できる。 供給ロールの磁界の及ぶ範囲を考慮しながらシール
兼用回収通路を形成し、このシール兼用回収通路内に回
収現像剤を充填した状態で回収するようにしたので、回
収現像剤による磁気カーテンで現像ハウジング内を気密
に保つことが可能になり、現像ハウジング内から漏出す
るトナー飛散を有効に防止することができる。
【0047】更に、本発明において、供給ロールと攪拌
搬送部材との間に攪拌搬送補助部材を配設し、この攪拌
搬送補助部材の仕様の最適化を図ることにより、現像ロ
ールと供給ロールのコストダウンに直結する小径化や、
高画質を狙った小径キャリア現像剤を用いる場合にも容
易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る現像装置の概要を示す説明図で
ある。
【図2】 実施の形態1に係る現像装置が組込まれた多
色画像形成装置の一例を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1に係る現像装置の詳細を示す説
明図である。
【図4】 図3の現像装置の現像ロール、供給ロールの
周辺構造を示す説明図である。
【図5】 (a)(b)は現像ロール上の残留現像剤の
回収動作過程を示す模式図である。
【図6】 比較の形態に係る現像装置の詳細を示す説明
図である。
【図7】 実施の形態2に係る現像装置の詳細を示す説
明図である。
【図8】 図7の平面説明図である。
【図9】 本発明に係る現像装置が組込まれた多色画像
形成装置の実施の形態3を示す説明図である。
【図10】 従来における多色画像形成装置の一例を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…現像ロール,2…マグネット部材,3…磁極,4…
供給ロール,5…マグネット部材,6(6a〜6e)…
磁極,7…攪拌搬送部材,8…現像ハウジング,8a…
底壁,9…シール兼用回収通路,10…攪拌搬送補助部
材,11…潜像担持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 美穂 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 青島 琢 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 伊藤 愛 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 野谷 基 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲に複数の磁極を形成したマグネット
    部材が内部に固定設置され且つ二成分現像剤が担持搬送
    される現像ロールと、周囲に複数の磁極を形成したマグ
    ネット部材が内部に固定設置され、前記現像ロールに現
    像剤が供給され且つ現像ロール上に担持された現像後の
    現像剤が受け渡される供給ロールと、この供給ロールに
    供給されるべき現像剤が攪拌されながら搬送される攪拌
    搬送部材とを現像ハウジング内に収容してなる現像装置
    において、 前記供給ロールのマグネット部材のうち、現像ロールか
    ら現像剤を最初に受け取る磁極とそれに隣接する現像剤
    搬送方向下流側の磁極とを互いに異極構成にすると共
    に、 前記現像ロールから現像剤を最初に受け取る磁極の下流
    側には互いに隣接する同極の反発磁極を配置し、 前記供給ロールと現像ハウジングの底壁との間には、前
    記異極構成の磁極対にて形成される供給ロールの磁界が
    及ぶ範囲の少なくとも一部に現像ハウジングの底壁の一
    部が面して配置され且つ前後に比べてギャップの狭いシ
    ール兼用回収通路を形成したことを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像装置において、 供給ロールのマグネット部材は、現像ロールに現像剤を
    受け渡す磁極と、現像ロールから現像剤を受け取る磁極
    とが同極であることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の現像装置において、 供給ロールのマグネット部材のうち同極の反発磁極間で
    攪拌搬送部材を最近接配置したことを特徴とする特徴と
    する現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の現像装置において、 供給ロールと攪拌搬送部材との間で、供給ロールのマグ
    ネット部材のうち同極の反発磁極間に対向した部位に
    は、供給ロールの反発磁極にて剥離された回収現像剤が
    攪拌搬送部材側へ回収搬送され且つ攪拌搬送部材にて攪
    拌搬送された現像剤が供給ロールに供給される攪拌搬送
    補助部材を配置したことを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の現像装置において、 攪拌搬送補助部材は回転軸の周りに現像剤を掻き上げる
    ための複数の板状羽根を有したパドルであり、該パドル
    は前記供給ロールとの最近接点において供給ロールと互
    いに逆方向に回転するものであることを特徴とする現像
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の現像装置において、 前記パドルと前記供給ロールとの最近接点における距離
    が1.5mm以下であり、供給ロールの周速度をVR
    パドルの周速度をVP、羽根の枚数をnとした時、n×
    P/VR≧9.6の関係を満たすことを特徴とする現像
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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