JPH11210107A - 断熱パネル - Google Patents

断熱パネル

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JPH11210107A
JPH11210107A JP1570698A JP1570698A JPH11210107A JP H11210107 A JPH11210107 A JP H11210107A JP 1570698 A JP1570698 A JP 1570698A JP 1570698 A JP1570698 A JP 1570698A JP H11210107 A JPH11210107 A JP H11210107A
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JP
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heat insulating
heat
substrate
core
insulating panel
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JP1570698A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Umetsu
浩之 梅津
Hideki Takiguchi
英喜 滝口
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IG Technical Research Inc
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IG Technical Research Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物に断熱層を形成しつつ、耐力、耐震
性、高耐久、防火、耐火性の向上に寄与し、製造が容易
で施工性、加工性に優れ利用者や居住者の健康に配慮し
た断熱パネルとすることである。 【構成】 鉱物質繊維と無機紛状体とを主成分とし、か
つ、結合剤を添加して形成した上層7および下層8との
間に、無機発泡体を主成分とし、かつ、結合剤を添加し
た中層6を層状に形成一体化した基板5と、基板5の一
方面に配した断熱部材1とからなり、断熱部材1はシー
ト状の表面材3および裏面材4にて断熱材からなる芯材
2をサンドイッチしたものからなる断熱パネルAであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物に断熱層を
形成しつつ、耐力性、耐震性、高耐久性、防火性、耐火
性の向上に寄与し、製造が容易で施工性、加工性に優れ
利用者や居住者の健康に配慮した断熱パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の躯体の耐震性を向上させ
ると同時に断熱を施す手段として、耐力壁としての強度
ないし機能を備えた構造用合板やパーティクルボード等
からなる基板に断熱層を一体形成し、断熱層を躯体間に
嵌装しつつ基板を躯体の対となる柱、対となる横架材を
それぞれ外面から繋ぐように配して、柱、横架材、間柱
等に釘、ビス等の固定具によって固定する断熱パネルが
あった。
【0003】また、断熱層の例としては、グラスウール
やロックウール、アスベスト等の工業無機繊維を主材と
した定形断熱材が用いられたり、また、化学反応にて発
泡させたポリスチレンボード、ポリウレタンボード、イ
ソシアヌレートボード、フェノールボード等の定形の合
成樹脂発泡体が用いられたり、さらには、施工現場に
て、これら樹脂を直接吹き付けて発泡させる現場発泡型
の不定形断熱材が用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な基板は、施工前の水分が乾燥することによる収縮か
ら、反りや変形が生じ易く、施工の困難化や強度の低下
を招き易いものであった。また、基板が浸水や結露によ
り濡れた場合に腐朽し易く、耐震性の低下を招き、建築
物そのものの耐久性に悪影響を及ぼすものであった。さ
らに、基板が木材を主材料としているため燃え易く、建
築物の耐火性、防火性の向上に寄与しないものであっ
た。
【0005】また、断熱層を形成する断熱材として、工
業無機繊維を主材とした定形断熱材を用いた際には、素
材が無機の針状繊維からなるので、切断や切り欠き作業
の際に、粉塵が発生する問題があり、取り扱いを誤ると
作業者の手足に針状繊維が刺さって皮膚に炎症を起こし
たり、呼吸により、気道や肺に取り込まれ、これら呼吸
器系にダメージを与えたりし、作業には多大な注意と防
塵服や防塵マスク等の装備が必要であった。
【0006】さらに、化学反応にて発泡させた定形の合
成樹脂発泡体や、現場発泡型の断熱材は、製造の際に発
生する有機化合物(揮発性有機化合物)の停滞が存在
し、施工後も居住者や利用者に悪影響を与えてしまうと
いうシックハウス症候群の一因となる場合もあり、しか
も、有機系であるため防火性能に劣るものであった。
【0007】なおかつ、工業無機繊維を主材とした定形
断熱材、化学反応にて発泡させた定形の合成樹脂発泡体
や現場発泡型の断熱材は、いずれも人工的に造られた工
業化製品であるため、リサイクルに困難性があり、廃材
の処理が難しい等の課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述したよ
うな課題を解決するため、鉱物質繊維と無機紛状体とを
主成分とし、かつ、結合剤を添加して形成した上層部お
よび下層部との間に、無機発泡体を主成分とし、かつ、
結合剤を添加した中層部を層状に形成一体化した基板
と、基板の少なくとも一方面に配した断熱部材とからな
り、断熱部材はシート状の表面材および裏面材にて断熱
材からなる芯材をサンドイッチしたものからなる断熱パ
ネルとしたので、基板が無機質材を主原料とする上、水
分を殆ど含んでいないので、従来の木材を主原料とした
基板のような収縮や反りが発生せず寸法安定性に優れて
いるため、製造が容易で歩留まりが向上し、コストダウ
ンを図ることができ、かつ施工性に悪影響与えることが
ない。また、浸水や結露により濡れた場合にも腐朽する
ことがなく、建築物の耐震性、建築物に悪影響を及ぼす
ことがない。さらに、基板が防火性、耐火性に優れるた
め、断熱パネルも建築物の耐火性、防火性の向上に寄与
する断熱パネルを提案するものである。
【0009】さらに、シート状の表面材および裏面材
は、不織布から形成した表皮と裏皮にて、少なくとも黒
鉛成分と無機繊維とを合成樹脂にてバインドして形成し
た芯部をサンドイッチしたものから形成したことによ
り、シート状の表面材および裏面材は熱を水平方向に伝
搬し、熱が伝わるのを防止し、耐熱性を向上させ、しか
も、芯部が発泡することにより炭化層を形成し、高い防
火、耐火性能を長時間に亘って維持することができる断
熱パネルを提案するものである。
【0010】また、芯材は羊毛を主材とし、これにポリ
エステル繊維を混合し、マット状に形成したので、自然
(天然)物である羊毛を主材とて形成した断熱材とする
ことで、無臭で刺激性がなく、粉塵やアレルギーの発
生、揮発性有機化合物の発生を防止することができ、非
常に扱いやすい断熱材となると共に、廃材は有機系の肥
料としても使うことができリサイクルが容易で、しか
も、これにポリエステル繊維を混合することにより、保
形性、弾力性、平面性、強度を向上させ、断熱性の劣化
をも防止することができ、施工者の作業環境や居住者の
居住環境、地球環境にも配慮した断熱パネルを提案する
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を用いて本発明の断
熱パネルについて説明する。図1(a)〜(c)におい
て、Aは断熱パネル、1は断熱部材、2は断熱材からな
る芯材、3は表面材、4は裏面材、5は基板、6は中
層、7は上層、8は下層であり、断熱部材1と基板5と
を、接着剤(図示せず)を介したり、各種固定具(図示
せず)を介して一体に固着したものである。
【0012】断熱部材1は、例えば、図1(a)に示す
ように基板5の一方面に、基板5と一体に配するもの
で、図1(b)に示すように、芯材2と、芯材2の表面
全面に配した表面材3と、芯材2の裏面全面に配した裏
面材4とからサンドイッチ構造に形成したものである。
【0013】また、芯材2は例えば図3(a)に示すよ
うに、主材として羊毛を用い、これにポリエステル繊維
を混合して、任意の厚さ、幅、長さ、密度でマット状に
形成したものである。
【0014】芯材2の主原料となる羊毛は、自然(天
然)物であり、精製、洗浄、消毒処理等を必要に応じて
行い形成した繊維状物を、マット状に絡み合わせたもの
であり、弾力性、保形性があり、断熱性に富むものであ
る。
【0015】また、羊毛は天然物であるため、無臭で刺
激性がなく、粉塵やアレルギーの発生、揮発性有機化合
物の発生もないものであり、健康に良いものである。さ
らに、羊毛は天然の有機物であるため、例えば廃材をそ
のまま腐食させて、たい肥や肥料としてリサイクルが容
易で、環境にも優しいものである。
【0016】ポリエステル繊維は、芯材2の製造時に羊
毛100重量部に対して、目安として1〜40重量部
(例えば、5、10、15、20、25、30、35重
量部等)混合するものであり、芯材2の形状維持材(保
形材)、強度向上材、弾力性付加材、フラットな平面の
形成等として機能する副材である。
【0017】したがって、ポリエステル繊維を混入する
ことで、補正性、弾力性が向上されるので、例えば、図
3(b)に示すようなコイル状に巻き取って、保管や運
搬ができるので、非常に扱いやすく、ハンドリング性を
向上した芯材2となるものである。
【0018】なお、芯材2の製造前、製造途中、製造後
のいずれかの段階で、各種難燃材を添加して防火性、耐
火性を向上したり、防臭剤、防虫剤、防蟻剤、防鼠剤、
防水剤(撥水剤)を添加して種々の機能を向上させた断
熱部材1とすることができるものである。
【0019】また、芯材2の密度としては、20〜90
kg/立方メートル、熱伝導率としては0.02〜0.
09Kcal/mh℃位のものである。
【0020】このような芯材2を断熱部材1として用い
ることにより、断熱性、気密性に富み結露の発生や躯体
の腐食防止に寄与した断熱パネルAとなる。さらに、壁
が特徴的な芯材2にて囲まれるので、健康的で、アレル
ギーや粉塵、揮発性有機化合物の発生がないものとな
る。
【0021】また、表面材3は、芯材2の表面全面を、
裏面材4は芯材2の裏面全面をそれぞれ被覆するもの
で、接着剤や固定具等を介して芯材2と一体化される。
表面材3、裏面材4としては、図4(a)、(b)に示
すように、全厚さ約0.5〜10mm位の長尺のシート
状物で、高温下で5〜30倍に炭化発泡するものであ
り、不織布から形成した表皮9と裏皮10にて、少なく
とも黒鉛成分と無機繊維とを合成樹脂にてバインドして
形成した芯部11をサンドイッチしたものからなるもの
である。
【0022】表皮9および裏皮10は不織布からなり、
不織布としてはポリエステル系、ナイロン系、ボロン
系、炭素系、アルミナ系、炭化ケイ素系、アラミド系の
繊維からなるシート状物であり、表面材3および裏面材
4の保護、保持材として、強度を向上させると共に、後
記する芯部11の保護層として機能するものである。
【0023】また、芯部11の組成としては、黒鉛成分
と無機繊維とをフェノール樹脂でバインドしたものから
なる。その黒鉛成分としては例えば、グラファイト(発
泡性または非発泡性)、カーボンブラック等の炭素化合
物からなり、熱を受けた際に炭化して断熱層を形成し、
熱の伝導を妨げるものである。なお、黒鉛成分は芯部7
全体の重量比の約50〜80%を占めるものである。
【0024】無機繊維の例としては、ガラス繊維、セラ
ミック繊維、岩綿、アスベスト等の耐熱性に強い無機化
合物からなり、しかも、繊維状物を絡み合わせたり、縒
り合わせることで、表面材3および裏面材4にある程度
の強度と柔軟性、弾力性(ハンドリング)を持たせる働
きがある。さらに、例えば図5に示すように、表面材3
および裏面材4に微少な貫通孔12をミシン目状に形成
することにより、コイル状に巻き取ることができ、運搬
や運送、複合パネルAの製造も容易で効率的になるもの
である。なお、無機繊維は芯部11の重量比の約5%〜
20%を占めるものである。
【0025】フェノール樹脂は上記黒鉛成分と無機繊維
のバインダーとして機能すると共に、フェノール樹脂自
体が高い防火性、耐火性を有しているものである。ま
た、上記黒鉛成分と無機繊維を合成樹脂のフェノール樹
脂でバインドすることにより、表面材3および裏面材4
にに柔軟性、可塑性、弾性が加味され、巻き取りやコイ
ル状に形成することができ、非常に扱い易い表面材3お
よび裏面材4となる。なお、フェノール樹脂は芯部11
の重量比の約10%〜30%を占めるものである。
【0026】また、表皮9、裏皮10、芯部11、繊維
状物にも水酸化アルミニウム粉やフェノール樹脂粒粉を
含浸させたり、まぶしたり、混合することもできる。水
酸化アルミニウム粉の大きさは10〜1000μ位であ
り、高熱下で結晶水を放出し周囲を冷却するものであ
る。フェノール樹脂粒はクッション材、断熱材、耐火材
として機能し、大きさは10〜1000μ位であり、高
熱下では炭化するもので炭化層の骨格として機能するも
のである。
【0027】また、表面材3および裏面材4には断熱パ
ネルAが加熱され高温下に曝された際には、与えられた
熱が表面材3および裏面材4に届くと、表面材3および
裏面材4はその熱を表面材3および裏面材4に沿った水
平方向に熱伝搬させる特性を有するものである。これに
より、熱は裏面側に届くのを防止され、非常に高い耐熱
効果を発揮するものである。
【0028】基板5は、例えば図1(c)に示すように
中層6と、中層6の表面に配した上層7、中層6の裏面
に配した下層8とから構成するもので、例えば商品名
「ダイライトF」や「ダイライトJ」(いずれも大建工
業(株)社製)等が挙げられる。
【0029】中層6は、無機発泡体を主成分とし、か
つ、結合剤を添加したものである。
【0030】中層6を形成する無機発泡体は圧縮強度を
維持しつつ、軽量化するためのものであり、例えば、パ
ーライト、シラス発泡体、シリカフラワー、ガラス発泡
体等があり、これらは単独で、あるいは、2種以上組み
合わせて使用できる。
【0031】中層6には必要に応じて無機発泡体同士を
連結するために繊維状物を添加してもよく、繊維状物と
しては、例えば、ロックウール、スラグウール等の鉱物
質繊維、ポリプロピレン繊維等の合成樹脂繊維の他、パ
ルプ等を挙げることができ、これらは単独で、あるい
は、2種以上組み合わせて使用できる。
【0032】また、結合剤は、鉱物質繊維と無機粉状体
とを連結一体化するためのものであり、例えば、ポリビ
ニルアルコール樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂やス
ターチ等が挙げられ、これらは単独で、あるいは、2種
以上組み合わせて使用できる。
【0033】上層7、下層8は、鉱物質繊維と無機紛状
体とを主成分とし、かつ、結合剤を添加して形成したも
のである。
【0034】上層7、下層8を形成する鉱物質繊維とし
ては、例えば、ロックウール、スラグウール、ミネラル
ウール、ガラス繊維などを挙げることができ、これらは
単独で、あるいは、2種以上組み合わせて使用できる。
【0035】上層7、下層8を形成する無機粉状体は、
例えば、炭酸カルシウム、硅砂、マイクロシリカ、スラ
グ、水酸化アルミニウム等を挙げることができる。
【0036】上層7、下層8を形成する結合剤は、鉱物
質繊維と無機粉状体とを連結一体化するためのものであ
り、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、フェノール樹
脂等の合成樹脂やスターチ等が挙げられ、これらは単独
で、あるいは、2種以上組み合わせて使用できる。
【0037】従来の合板やOSB、パーティクルボード
等を基板5とした断熱パネルAは、基板5の伸縮や反り
が生じやすく、芯材2と一体化した断熱パネルAの製造
や運搬、施工等に困難が生じることが多かった。しか
し、上記構成の基板5は、耐腐朽性、強度、耐火性、防
火性に優れるばかりでなく、寸法安定性および剛性に優
れるため、寸法性が良く反りや歪みがおこりにくいもの
である。
【0038】図2(a)は、基板5の表面全域を被覆す
るように断熱部材1を形成した断熱パネルAの例であ
る。また、図2(b)は、基板5の表面の縁辺に沿う所
定幅、および長手方向に沿う中央部の所定幅を露出面1
3とし、露出面13を除く範囲に断熱部材1を配して断
熱パネルAを形成した例である。
【0039】図6、図7に示すように、図2(a)に示
した断熱パネルAの躯体Bへの固定は、打撃棒14が、
打撃棒14の先端15から断熱部材1の厚さに等しい長
さだけ飛び出すような機能を有する自動釘打機16を用
いて行うが、図7は打撃棒14が飛び出して、固定具α
を所定の深さに打ち込んだ状態を示している。固定具α
による断熱パネルAの固定を自動釘打機16によって行
い、固定具αの頭部が基板5の表面に位置するようにす
ることで、基板5を直接、躯体Bに固定することがで
き、耐震性に優れた耐力壁を形成することが可能であ
る。なお、断熱部材1に、固定具αの頭部や打撃棒14
が通過した範囲において削られるた孔17生じるが、芯
材2の材料の自己復元性により孔17は小さくなり、断
熱の弱点にはならないものである。なお、18は内装材
を示している。
【0040】断熱パネルAは、図6に示すように、基板
5を躯体Bの外面に当接して、対となる柱19、もしく
は柱19と間柱20、および対となる横架材21をそれ
ぞれ繋ぐように配し、図7に示すような自動釘打機16
を用いて、図8に示すように柱19、間柱20、横架材
21に固定具αによって基板5を躯体Bに直接、固定す
る。なお、隣合う断熱パネルA同士は、図8に示すよう
にそれぞれの側面を密着させて配し、断熱部材1を連続
させる。
【0041】図2(b)に示した断熱パネルAの躯体B
への固定は、図9に示すように基板5を躯体Bの外面に
当接して対となる柱19、もしくは柱19と間柱20、
および対となる横架材21をそれぞれ繋ぐように配し、
露出面13において固定具αによって基板5を直接、躯
体Bに固定する。露出面13は断熱パネルAの固定後、
図10に示すように補助断熱部材22によって隠蔽さ
れ、断熱部材1と補助断熱部材22は、基板5の屋外面
に連続した断熱層を形成する。なお、胴縁の取り付けを
考慮すると、補助断熱部材22には硬質の合成樹脂発泡
体を用いるのが好ましい。
【0042】また、図2(b)に示した断熱パネルA
は、図11、図12に示すように躯体Bに固定すること
もできる。この場合、断熱部材1は柱19、間柱20、
横架材21によって囲まれた空間内に嵌装され、露出面
13は柱19、間柱20、横架材21に当接する箇所と
なる。勿論、断熱パネルAを構造用として使用する場合
には、固定具αの固定ピッチは周囲部分(図では柱1
9、横架材21)は100mm以下、中部分(図では間
柱12)は200mm以下である。なお、断熱パネルA
の大きさにより、周囲部分、中部分が決まるものであ
り、特に限定されるものではない。
【0043】以上説明したように、本発明の断熱パネル
Aによって基板5の屋外側に連続した芯材2を形成した
場合、基板5が外気によって冷却されにくくなり、よっ
て冬期において基板5の近傍で結露が生じることがなく
なる。また、基板5に凍結融解が生じることがなく、強
度、耐火性、防火性、断熱性等の低下を防止でき、建築
物の耐久性をも向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る断熱パネルによれば、基
板が無機質材を主原料とする上、水分を殆ど含んでいな
いので、従来の木材を主原料とした基板のような収縮や
反りが発生せず寸法安定性に優れているため、製造が容
易で歩留まりが向上し、コストダウンを図ることがで
き、かつ施工性に悪影響与えることがない。浸水や結
露により濡れた場合にも腐朽することがなく、建築物の
耐震性、建築物に悪影響を及ぼすことがない。基板が
防火性、耐火性に優れるため、断熱パネルも建築物の耐
火性、防火性の向上に寄与する。芯材を自然(天然)
物である羊毛を主材として形成することにより、無臭で
刺激性がなく、粉塵やアレルギーの発生、揮発性有機化
合物の発生を防止することができ、施工者、居住者の健
康に良く、環境に優しい断熱パネルとなる。芯材の廃
材は有機系の肥料としても使うことができリサイクルが
容易となる。芯材にポリエステル繊維を混合すること
により、保形性、弾力性、平面性、強度を向上させ、断
熱性の劣化をも防止することができる。シート状の表
面材および裏面材は、不織布から形成した表皮と裏皮に
て、少なくとも黒鉛成分と無機繊維とを合成樹脂にてバ
インドして形成した芯部をサンドイッチしたものから形
成したことにより、シート状の表面材および裏面材は熱
を水平方向に伝搬し、熱が伝わるのを防止し、耐熱性を
向上させ、しかも、芯部が発泡することにより炭化層を
形成し、高い防火、耐火性能を長時間に亘って維持する
ことができる。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る断熱パネルの説明図である。
【図2】本発明に係る断熱パネルの説明図である。
【図3】表面材および裏面材の説明図である。
【図4】表面材および裏面材の説明図である。
【図5】芯材の説明図である。
【図6】断熱パネルの施工例である。
【図7】断熱パネルの固定法を示す説明図である。
【図8】断熱パネルの施工例である。
【図9】断熱パネルの施工例である。
【図10】断熱パネルの施工例である。
【図11】断熱パネルの施工例である。
【図12】断熱パネルの施工例である。
【符号の説明】
α 固定具 A 断熱パネル B 躯体 1 断熱部材 2 芯材 3 表面材 4 裏面材 5 基板 6 中層 7 上層 8 下層 9 表皮 10 裏皮 11 芯部 12 貫通孔 13 露出面 14 打撃棒 15 先端 16 自動釘打機 17 孔 18 内装材 19 柱 20 間柱 21 横架材 22 補助断熱部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 19/06 B32B 19/06 E04B 1/94 E04B 1/94 R

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉱物質繊維と無機紛状体とを主成分と
    し、かつ、結合剤を添加して形成した上層および下層と
    の間に、無機発泡体を主成分とし、かつ、結合剤を添加
    した中層を層状に形成一体化した基板と、基板の少なく
    とも一方面に配した断熱部材とからなり、該断熱部材は
    シート状の表面材および裏面材にて断熱材からなる芯材
    をサンドイッチしたものからなることを特徴とする断熱
    パネル。
  2. 【請求項2】 シート状の表面材および裏面材は、不織
    布から形成した表皮と裏皮にて、少なくとも黒鉛成分と
    無機繊維とを合成樹脂にてバインドして形成した芯部を
    サンドイッチしたものからなることを特徴とする請求項
    1記載の断熱パネル。
  3. 【請求項3】 芯材は羊毛を主材とし、これにポリエス
    テル繊維を混合し、マット状に形成したものからなるこ
    とを特徴とする請求項1および請求項2記載の断熱パネ
    ル。
JP1570698A 1998-01-28 1998-01-28 断熱パネル Pending JPH11210107A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102322103A (zh) * 2011-07-04 2012-01-18 济南大学 一种玻纤网格布包覆岩棉复合保温板及其制作方法
CN104727543A (zh) * 2013-12-24 2015-06-24 崔文彬 含有防火隔离带的结构一体化大模保温板
KR20200125849A (ko) * 2019-04-26 2020-11-05 호원대학교산학협력단 수상에서 사용되는 착용로봇용 방수단열 소재

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