JPH11209560A - 水性樹脂分散体組成物 - Google Patents
水性樹脂分散体組成物Info
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Abstract
なく、焼却時に有害なガスの発生が無くて、しかも従来
のPVC素材に匹敵する優れた難燃性と、耐久性、意匠
性、経済性を兼ね備えた軟質装飾材を得ることができる
水性樹脂分散体組成物を提供する。 【解決手段】 ガラス転移温度が−20〜40℃、カル
ボキシル酸量が0.2〜4ミリ当量/グラム固形分、ト
ルエン不溶分は50〜90%、アセトン不溶分は0〜2
0%である水性エマルジョン100重量部、無機充填材
100〜500重量部を含有する水性樹脂分散体組成
物。
Description
などの軟質装飾材用材料として好適な水性樹脂分散体組
成物に関し、特に、低粘着性で表面のベタツキ感が無
く、かつ優れた耐候性、表面光沢性、柔軟性、フィルム
成膜性を有し、塩化ビニル樹脂を代替できる水性樹脂分
散体組成物に関する。
は、可塑剤等により柔軟性を自由にコントロールでき、
物性的にも比較的優れた性質を有するため、軟質材料と
してチューブ、シートの他、装飾材分野にも広く用いら
れている。例えばPVC系装飾材の例として、基材に塩
化ビニル樹脂ペーストを塗工し、乾燥後プリントもしく
はパターン印刷を施した後、加熱エンボス工程を経て表
面に凹凸模様をつけた壁紙、化粧シートがある。これら
の加工面に加えPVCの持つ柔軟性とあいまってさまざ
まな外観および質感をもたせて市場の要求に応えてい
る。
装飾材は、火災時や焼却処理時に有害なPVCに起因す
る塩化水素やダイオキシン等の有害物が発生するなどの
ため、焼却処分とすることができず、ゴミ処理および環
境上極めて大きな問題となっている。こうした種々の問
題を根本的に解決するためには、PVCに代るより高性
能な樹脂の開発が必要となっている。
−酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系樹脂、ウ
レタン系樹脂をバインダーとする被覆組成物が開示され
ている。例えば特開平7−179788号公報にはTg
が−20℃から60℃の分子量20,000〜500,
000の重量平均分子量を有するコポリマーを含むポリ
マーバインダーを含む発泡性被覆組成物が、特開平7−
188502号公報にはTgが−25℃以上15℃以下
であり、トルエン不溶分が30重量%以上である発泡シ
ート用エチレン−ビニルエステル系共重合体エマルジョ
ン組成物が、特開平7−242789号公報にはTgが
−20℃以下の内層と、Tgが10℃以上80℃以下で
ある外層よりなるアクリル樹脂体と無機微粒子からなる
アクリル系無機有機複合体が、特開平7−238126
号公報には低Tg架橋弾性体ラテックスに高Tg成分を
重合させたアクリル樹脂複合体が、特開平9−1047
98号公報には、−45℃から−15℃、70重量%の
ゲル分率を含むアクリル系共重合体水性エマルジョンを
含む壁装飾用熱膨張性被覆組成物等が開示されている。
系素材に比較し、室温における柔軟性・屈曲性に乏し
く、後加工も困難なものである。その主たる原因は表面
性等に優れる硬質な性質と柔軟性に優れる軟質な性質と
を合せ持たせることが極めて困難なことが挙げられる。
すなわち柔軟性を向上させようとすると粘・接着性に起
因するベタツキ感が増し、このベタツキ感を低減させよ
うとすると結果的に硬質なものとなってしまうのであ
る。
シートなどの軟質装飾材とした場合に、その装飾材が柔
軟性に富み、表面のベタツキ感が極めて少なく、焼却時
に有害なガスの発生が無くて、しかも従来のPVC素材
に匹敵する優れた難燃性と、耐久性、意匠性、経済性を
兼ね備えた軟質材を得ることができる水性樹脂分散体組
成物を提供することを課題とする。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の構成を有す
る水性エマルジョンと無機充填材を含有せしめた水性樹
脂分散体組成物を使用することで上記課題を解決できる
ことを見いだし、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、ガラス転移温度が−20〜40℃であり、カルボキ
シル酸量が0.2〜4ミリ当量/グラム固形分、かつト
ルエン不溶分は50〜90%、アセトン不溶分は0〜2
0%である水性エマルジョン100重量部(固形分換
算)、無機充填材100〜500重量部を含有する水性
樹脂分散体組成物を提供する。
使用する水性エマルジョンのガラス転移温度は−20〜
40℃である。ガラス転移温度が−20℃以上で組成物
乾燥後のベタツキ性、耐ブロッキング性、表面強度に優
れ、一方40℃以下で柔軟性や無機充填剤に対する接着
力に優れる。ガラス転移温度は好ましくは−10℃〜3
0℃の範囲である。
体組成より次式(1)で計算される。
ノマーの重量分率を示し、Tgi はそれぞれのモノマー
から誘導されるホモポリマーのTg(K:ケルビンで表
す)を示す。iは1〜nの整数で、nは使用したラジカ
ル重合性モノマーの種類の数を示す。)本発明に使用す
る水性エマルジョンのカルボキシル基に由来するカルボ
キシル酸量は、0.2〜4ミリ当量/グラム固形分であ
る。カルボキシル酸量が0.2以上で組成物乾燥後のベ
タツキ、表面強度に優れ、カルボキシル酸量が4以下で
柔軟性、無機充填剤に対する接着力に優れる。カルボキ
シル酸量は好ましくは0.5から3である。
る。希釈した水性エマルジョンをKOH水溶液によって
滴定し、次式(2)より求める。
エン不溶分は50〜90%、アセトン不溶分は0〜25
%である。トルエン不溶分が50%以上で表面強度、ブ
ロッキング性に問題が無く、90%以下で発泡性、顔料
分散性に優れている。アセトン不溶分が25%以下で柔
軟性、フィルム成形性に優れる。好ましくはトルエン不
溶分が55〜85%、アセトン不溶分が20%以下であ
る。
00℃でエマルジョンをポリエステルフィルム上で成膜
させ、その100cm2 を100mlのトルエンに浸漬
する。25℃で48時間放置した後、325メッシュの
金網により濾過し、回収される不溶分の量を測定する。
アセトン不溶分も、トルエンに代わってアセトンを使用
する以外はトルエン不溶分と同様にして測定する。
はアクリル系、SB系、酢ビ系、EVA系などが挙げら
れる。好ましくはアクリル系である。本発明に使用する
水性エマルジョンは水性媒体中における乳化重合によっ
て得られる。乳化重合は、ラジカル重合性モノマーの混
合物を少なくとも水、界面活性剤、重合開始剤の存在下
で重合する通常の方法で行う。
ルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマー、およ
びその他ラジカル重合性モノマーよりなるモノマー混合
物を乳化重合することにより得られる。水性エマルジョ
ンの製造で用いられるカルボキシル基含有ラジカル重合
性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸
及びフマル酸から選ばれた一種又は二種以上を用いるこ
とができる。モノマーの量は上記のカルボキシル酸量に
合致する量を使用する。
他ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、芳香族不
飽和化合物、α,β−不飽和モノカルボン酸アルキルエ
ステル等を挙げることができる。芳香族不飽和化合物と
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエンなどが挙げられる。
エステルとしては、例えばアクリル酸またはメタクリル
酸のアルキルエステルが挙げられる。アクリル酸または
メタクリル酸のアルキルエステルとしては、例えばメチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリ
レート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
イソプロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イ
ソブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられ
る。
に応じて組み合わせてもよい。例えば、アミド基含有モ
ノマー、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、
N,N−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンア
クリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド、メチロ
ール基含有モノマー、例えばN−メチロールアクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチロール
アクリルアミド、ジメチロールメタクリルアミド、アル
コキシメチル基含有モノマー、例えばN−メトキシメチ
ルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシ
メチルメタクリルアミド、エポキシ基含有モノマー、例
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルアク
リレート、メチルグリシジルメタクリレート、多官能性
モノマー、例えばジビニルベンゼン、ポリオキシエチレ
ンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレー
ト、ポリオキシプロピレンジアクリレート、ポリオキシ
プロピレンジメタクリレート、ブタンジオールジアクリ
レート、ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のモノまた
はジエステルモノマー、例えばマレイン酸モノまたはジ
ブチル、フマル酸モノまたはジオクチル等があり、また
ビニルエステルモノマー例えば酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、オレフィン類、例えばブタジエン、イソプレ
ン、塩素含有ビニルモノマー、例えば塩化ビニル、塩化
ビニリデン、クロロプレンなどを挙げることができる。
種でも二種以上の混合物であってもよい。好ましくは、
α,β−不飽和モノカルボン酸のアルキルエステルとの
組み合わせがよい。さらに好ましくは、α,β−不飽和
モノカルボン酸のアルキルエステルとしてはエチルアク
リレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルア
クリレート、メチルメタクリレートが挙げられる。
ラジカル重合性モノマーに対して2〜25重量%であ
り、好ましくは5〜20重量部であることがよい。その
他ラジカル重合性モノマーは、全ラジカル重合性モノマ
ーに対して75〜98重量%であり、好ましくは75〜
95重量%がよい。また、その他ラジカル重合性モノマ
ーとしてα、β−不飽和カルボン酸アルキルエステルを
使用する場合は、全ラジカル重合性モノマーに対して4
0〜90重量%であることが好ましい。
性剤としては、イオン性、非イオン性の界面活性剤が特
に制限なく使用でき、イオン性界面活性剤としてはアニ
オン性、カチオン性、両性の界面活性剤が使用できる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば脂肪酸、高級ア
ルコールの硫酸エステル塩、液体脂肪油の硫酸エステル
塩、脂肪族アミンおよび脂肪族アマイドの硫酸塩、脂肪
族アルコールのリン酸エステル、二塩基性脂肪酸エステ
ルのスルホン酸塩、脂肪族アミドのスルホン酸塩、アル
キルアリルスルホン酸塩、ホルマリン縮合ナフタリンス
ルホン酸塩等が挙げられ、カチオン性界面活性剤として
は、例えば第一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン
塩、第四アンモニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げら
れ、両性界面活性剤としては例えばカルボン酸塩型、硫
酸エステル塩型、スルホン酸塩型、リン酸エステル塩等
が挙げられる。
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキ
シエチレンソルビタンアルキルエステル等が挙げられ
る。また上記で挙げた非反応性の界面活性剤以外にも反
応性の界面活性剤も使用することができる。反応性界面
活性剤としては一分子中にラジカル重合性の官能基を有
しかつスルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン
酸塩基、スルホン酸エステル塩基から選ばれる一個以上
の官能基を有するもの、または一分子中にラジカル重合
性の官能基を有しかつポリオキシエチレン、ポリオキシ
プロピレン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
複合タイプのアルキルエーテルまたはアルコールを有す
るものである。これらの界面活性剤は1種でも、また2
種以上と組み合わせて使用してもよい。
ド、水溶性高分子としては、例えばポリリン酸塩、ポリ
アクリル酸塩、スチレン−マレイン酸共重合体塩、スチ
レン−アクリル酸共重合体塩、スチレン−メタクリル酸
共重合体塩、水溶性アクリル酸エステル共重合体塩、水
溶性メタクリル酸エステル共重合体塩、ポリビニルアル
コール、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、
ポリアクリルアミド共重合体、ポリメタクリルアミド共
重合体等が使用できる。
剤としては、水溶性、油溶性の重合開始剤が使用でき
る。水溶性の重合開始剤としては、例えば過硫酸塩、過
酸化物、水溶性のアゾビス化合物、過酸化物−還元剤の
レドックス系等が挙げられ、過硫酸塩としては例えば過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム
等が挙げられ、過酸化物としては例えば過酸化水素、t
−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シマレイン酸、コハク酸パーオキシドが挙げられ、水溶
性アゾビス化合物としては、例えば2,2’−アゾビス
(N−ヒドロキシエチルイソブチルアミド)、2,2’
−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩化水素、4,
4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)等が挙げら
れ、過酸化物−還元剤のレドックス系としては、例えば
先の過酸化物にナトリウムスルホオキシレートホルムア
ルデヒド、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウ
ム、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム、L−ア
スコルビン酸、およびその塩、第一銅塩、第一鉄塩等の
還元剤の添加が挙げられる。
物、油溶性のアゾビス化合物等が挙げられ、過酸化物と
しては、例えば過酸化ジブチル、過酸化ベンゾイル、過
酸化ラウロイル、クメンハイドロ過酸化物等が挙げら
れ、油溶性のアゾビス化合物としては、例えば2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−
2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,
4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。
では、必要に応じてリン酸水素ナトリウムや炭酸水素ナ
トリウム等のpH調整剤、t−ドデシルメルカプタン、
n−ドデシルメルカプタンや低分子ハロゲン化合物等の
分子量調整剤、キレート化剤、可塑剤、有機溶剤等を乳
化重合中、連続に添加しても良いし、重合の前期・中期
・後期のいずれかに一括添加してもよい。重合温度は例
えば50〜100℃であり、特に30〜90℃の範囲が
好ましい。また、重合は不活性雰囲気中で行われること
が好ましく、通常は常圧下または必要に応じて加圧下で
行われる。
分は、30〜65重量%であり、好ましくは40〜60
重量%である。本発明で使用する水性エマルジョンは、
均一構造であってもよいし、コアシェル構造であっても
良い。本発明で使用する水性エマルジョンの粒子径は1
00nm〜2,000nmであり、好ましくは200n
m〜1,000nmである。100nm以上で本発明の
組成物の粘度が低くなり取り扱いが容易となる。粒子径
が2,000nm以下で組成物の安定性に優れる。
要に応じて、他の水性エマルジョンを添加しても良い。
例えばスチレン−ブタジエンエマルジョン、ウレタンエ
マルジョン、クロロプレンエマルジョン、アクリロニト
リル−ブタジエンエマルジョン、酢ビエマルジョン、エ
チレン酢ビエマルジョン等が挙げられる。ただし、他の
水性エマルジョンの添加量は本発明の水性エマルジョン
固形分100重量部に対して固形分で500重量部以下
である。
流動調整剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、染料、
着色顔料、各種カップリング剤、ワックスエマルジョ
ン、溶剤等を添加しても良い。本発明の組成物では、無
機充填材を含有する。使用できる無機充填材としては例
えば水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基
性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ化合物、二酸
化チタン、三酸化アンチモン等が挙げられる。無機充填
材はこれらの一種または二種以上を混合しても使用でき
る。
ジョン100重量部(固形分換算)に対し、100〜5
00重量部である。100重量部以上で表面強度に優
れ、500重量部以下で柔軟性に優れる。好ましくは水
性エマルジョン100重量部(固形分換算)に対し、2
00〜400重量部である。本組成物は水性エマルジョ
ンに無機充填剤を添加し、分散させることによって得ら
れる。無機充填剤の分散安定性、基材への塗工性を良く
するためには、組成物の粘度を調整することが望まし
い。粘度の調整は使用時のpHの調整でも可能である。
その場合、pHは5〜11の間で適当な粘度に調整する
ことができる。また増粘剤で増粘させることもできる。
ることができる。外部架橋剤としては、ベンゾグアナミ
ン等のアミノ樹脂、水溶性エポキシ、オキサゾリン、ア
ジリジン、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート樹
脂金属化合物等の架橋剤が挙げられる。本発明の組成物
には発泡剤を添加しても良い。
系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、尿素系、ピッ
チ系等のマイクロカプセル型の有機発泡剤系が好まし
く、特に低沸点炭化水素を内包したポリアクリロニトリ
ル系の膨張型マイクロカプセルが有効である。発泡剤の
配合量は、水性エマルジョンの固形分100重量部に対
して3〜15重量部である。3重量部以上での場合は発
泡倍率、装飾材の意匠性に優れ、15重量部以下で、表
面に鮮明な柄模様が得られる。好ましくは5〜10重量
部である。
壁紙や化粧シートとする。基材への本発明の組成物の塗
工方法としては、ロールーコーター、リバースロールコ
ーター等を使用するコーティング方法、グラビア印刷、
フレキソ印刷、スクリーン印刷等の印刷方法が使用でき
る。また、必要に応じてエンボスロールを使用してシー
ト表面に模様を施すこともできる。
件は任意に選ぶことができる。例えば50〜100℃で
1〜5分間乾燥させる方法、更に120〜160℃で1
〜3分加熱して発泡させることもできる。塗工層は一層
でも良いし、発泡層、非発泡層を重ねて意匠性をもたせ
ても良い。
質、フィルム等などが用いられる。本発明の組成物とし
ての用途としては、襖紙、カーペット、吹き付け塗装用
コンパウンド、化粧合板、化粧シート、壁紙、床材、天
井材等の室内装飾用の部材である内装材や、テーブルク
ロス、デスクマット等にも使用することができる。また
本発明の組成物は離解性に優れるため、基材、特に紙の
リサイクルが容易である。
発明を説明する。特に指定のない限り、物質の量を表示
する数字は重量基準である。なお、各種物性の評価方法
は以下の通りである。 (1)試験片の作成 各実施例、比較例で得られた水性エマルジョンを用いて
表1に示す二つの配合組成で水性樹脂分散体組成物を調
整した。次に、紙基材にバーコーターを用いて各々の組
成物を50g/m2 で塗布して二種類の試験片を得た。
配合1は非発泡配合で、これによる組成物を用いた試験
片は100℃で乾燥した。また、配合2は発泡配合で、
これによる組成物を用いた試験片は、90℃下で乾燥後
130℃で発泡させた。この試験片を用い、以下の試験
を行った。 (2)耐ブロッキング性:試験片の塗布面どうしを重ね
合わせて、40℃、90%RH(相対湿度)の条件下、
5kg/cm2 の加重をかけて24時間放置した。その
後、重ね合わせた面を剥がし、その際の抵抗の有無を観
察した。
は試験片の表面構造が破壊された。 (3)ベタツキ感:得られた試験片の塗工面を指触タッ
クにより評価した。評価基準は以下の通りである。
ク有り。 × ふれただけでもタック有り。 (4)耐引っかき性:試験片の塗工表面を親指の爪で引
っかいて外観を観察した。評価基準は以下の通りであ
る。
い。 × 塗工層が一部剥がれる。 (3)柔軟性:試験片を二つ折りに折り曲げてのち広げ
て元に戻す操作を続けて5回行い、その際に皺、亀裂な
どの欠点が発生するかどうかを目視で観察した。評価基
準は以下の通りである。
を測定し、以下の式(3)を用いて求めた。
取り付けた反応容器に、水500部を投入し、反応容器
中の温度を80℃に上げてから、過硫酸ナトリウム1.
0部を添加した。次に水520部、イタコン酸20部、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ソーダ
(商品名:レベノールWZ、花王社製)の25%水溶液
50部、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ(商品名:O
T−75、三井サイテック社製)の75%水溶液3部及
び過硫酸ナトリウム4.0部の混合液と、メタクリル酸
メチル440部、アクリル酸ブチル460部、メタクリ
ル酸80部、n−ドデシルメルカプタン5部の混合液と
を別々に、反応容器中へ滴下槽より4時間かけて流入さ
せた。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流
入が終了してから反応容器中の温度を80℃にして1時
間保った。
添加してpH5に調整してから100メッシュの金網で
濾過した。得られたエマルジョンの固形分は50.2
%、平均粒子径は250nmであった。上記の評価方法
に従って評価を行い、結果を表2に示した。
外は実施例1と同様の操作により各水性エマルジョンを
得、実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示
す。
外は実施例1と同様の操作により各水分散体エマルジョ
ンを得、実施例1と同様にして評価した。結果を表3に
示す。
少ない軟質材を得ることができる。また焼却時にも有害
なガスの発生が無く、従来のPVC素材に匹敵する優れ
た難燃性と、耐久性、意匠性、経済性を兼ね備えた軟質
装飾材が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ガラス転移温度が−20〜40℃であ
り、カルボキシル酸量が0.2〜4ミリ当量/グラム固
形分、かつトルエン不溶分は50〜90%、アセトン不
溶分は0〜20%である水性エマルジョン100重量部
(固形分換算)、無機充填材100〜500重量部を含
有する水性樹脂分散体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10016870A JPH11209560A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 水性樹脂分散体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10016870A JPH11209560A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 水性樹脂分散体組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209560A true JPH11209560A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11928249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10016870A Pending JPH11209560A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 水性樹脂分散体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11209560A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003003400A (ja) * | 2001-06-20 | 2003-01-08 | Kohjin Co Ltd | 高剥離壁紙用裏打ち紙 |
US9102848B2 (en) | 2011-02-28 | 2015-08-11 | Basf Se | Environmentally friendly, polymer dispersion-based coating formulations and methods of preparing and using same |
JP2020070307A (ja) * | 2018-10-29 | 2020-05-07 | 旭化成株式会社 | 粒子状共重合体、リチウム二次電池用接着剤、リチウム二次電池多孔層用スラリー、リチウム二次電池用多孔層の製造方法及びリチウム二次電池用セパレータの製造方法 |
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1998
- 1998-01-29 JP JP10016870A patent/JPH11209560A/ja active Pending
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