JPH11209500A - スチレン系発泡性樹脂成形品及びスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法 - Google Patents
スチレン系発泡性樹脂成形品及びスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法Info
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- JPH11209500A JPH11209500A JP1525198A JP1525198A JPH11209500A JP H11209500 A JPH11209500 A JP H11209500A JP 1525198 A JP1525198 A JP 1525198A JP 1525198 A JP1525198 A JP 1525198A JP H11209500 A JPH11209500 A JP H11209500A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】魚箱等の食料品容器,エアコン内部のドレン受
け皿等の住設機器の部品に,保温材等の建材,冷蔵庫断
熱材等に好適の抗菌性能の高いスチレン系発泡性樹脂成
形品組成物及びその製造法の提供。 【解決手段】銀及び/又は銀化合物を含有及び/又は表
面に付着してなるスチレン系発泡性樹脂成形品及びスチ
レン系発泡性樹脂成形品の製造法。
け皿等の住設機器の部品に,保温材等の建材,冷蔵庫断
熱材等に好適の抗菌性能の高いスチレン系発泡性樹脂成
形品組成物及びその製造法の提供。 【解決手段】銀及び/又は銀化合物を含有及び/又は表
面に付着してなるスチレン系発泡性樹脂成形品及びスチ
レン系発泡性樹脂成形品の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,魚箱等の食料品容
器,エアコン内部のドレン受け皿等の住設機器の部品
に,保温材等の建材,冷蔵庫断熱材等に好適の抗菌性能
の高いスチレン系発泡性樹脂成形品組成物の製造法及び
この製造法により得られたスチレン系発泡性樹脂成形品
組成物に関する。
器,エアコン内部のドレン受け皿等の住設機器の部品
に,保温材等の建材,冷蔵庫断熱材等に好適の抗菌性能
の高いスチレン系発泡性樹脂成形品組成物の製造法及び
この製造法により得られたスチレン系発泡性樹脂成形品
組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来、抗菌性があるとされてきた有機化合
物には、チオベンダゾール,フルオロジクロロメチルチ
オアゾール,イミダゾールカルバミン酸メチルエステ
ル,オキシビスフェノキシアルシン,2,4,6-テトラクロ
ロイソフタルニトリル,2,3,6-テトラクロロ-4(メチ
ルスルホニル)ピリジン,ベンズイミダゾール系化合物
として2-(4-チアゾリル)-ベンズイミダゾールなど,
ベンズイソチアゾリン,オルソ-フェニルフェノール,
ソジウム オルソ-フェニル フェナート,パラフェニ
ル フェノール,芳香族エステルの他,有機窒素硫黄系
(サイメン系+カルバミン酸系)の複合剤,環状窒素硫
黄系化合物,環状硫黄ハロゲン系化合物,有機窒素系化
合物,チアゾリン系化合物,グアニジン系化合物,第4
級アンモニウム塩,グルコン酸クロルヘキシジン,塩酸
アルキルジ(アミノエチル)グリシン,トリクロルフェ
ノール,モノ〜トリクロルフェニル-3-ヨードプルパル
ギルホルマール,1,2-ベンズイソチアゾロン等その他合
成品,わさびとかカラシの成分(インチオシアン酸アリ
ル),植物から抽出されるフィトンチッドなどである。
物には、チオベンダゾール,フルオロジクロロメチルチ
オアゾール,イミダゾールカルバミン酸メチルエステ
ル,オキシビスフェノキシアルシン,2,4,6-テトラクロ
ロイソフタルニトリル,2,3,6-テトラクロロ-4(メチ
ルスルホニル)ピリジン,ベンズイミダゾール系化合物
として2-(4-チアゾリル)-ベンズイミダゾールなど,
ベンズイソチアゾリン,オルソ-フェニルフェノール,
ソジウム オルソ-フェニル フェナート,パラフェニ
ル フェノール,芳香族エステルの他,有機窒素硫黄系
(サイメン系+カルバミン酸系)の複合剤,環状窒素硫
黄系化合物,環状硫黄ハロゲン系化合物,有機窒素系化
合物,チアゾリン系化合物,グアニジン系化合物,第4
級アンモニウム塩,グルコン酸クロルヘキシジン,塩酸
アルキルジ(アミノエチル)グリシン,トリクロルフェ
ノール,モノ〜トリクロルフェニル-3-ヨードプルパル
ギルホルマール,1,2-ベンズイソチアゾロン等その他合
成品,わさびとかカラシの成分(インチオシアン酸アリ
ル),植物から抽出されるフィトンチッドなどである。
【0003】これらをスチレン系発泡性樹脂組成物に抗
菌性を付与させるためには,有機化合物を樹脂組成物に
対して1〜5重量%と多量の添加が必要であり,樹脂粒
子の表面に混合した後,発泡工程及び成形工程を行う
と,それぞれの工程で添加剤の脱離が多く,発泡槽内部
への付着とか,成形金型への付着が多く,スチーム孔の
目詰まり等の弊害を起こしやすかった。
菌性を付与させるためには,有機化合物を樹脂組成物に
対して1〜5重量%と多量の添加が必要であり,樹脂粒
子の表面に混合した後,発泡工程及び成形工程を行う
と,それぞれの工程で添加剤の脱離が多く,発泡槽内部
への付着とか,成形金型への付着が多く,スチーム孔の
目詰まり等の弊害を起こしやすかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スチレン系発泡性樹脂
を発泡及び成形工程において,添加剤の脱離を少なく
し,少量の添加量で抗菌性能の効果を得る課題がある。
合成樹脂の発泡性組成物としては,特開平1−1082
30号公報に防黴性合成樹脂組成物が開示されている。
これは前処理剤で処理された防黴剤と発泡剤とポリオレ
フィン系合成樹脂とを混合してなる合成樹脂発泡性組成
物を用いて所定形状の成形体を成形し,ついで該成形品
に電子照射を施し,しかる後に加熱発泡する防黴性合成
樹脂発泡体の製造方法に関するものである。この発明に
おいては,N−ジクロロフロロメチルチオーN,N′−
ジメチル−N−フェニルフルファミド等の有機化合物を
紹介していて、特に、融点の高いイミダゾール系及びニ
トリル系が好適であるとされている。添加量としては1
重量%と多く、抗菌性能についての効果も開示されてい
ない。
を発泡及び成形工程において,添加剤の脱離を少なく
し,少量の添加量で抗菌性能の効果を得る課題がある。
合成樹脂の発泡性組成物としては,特開平1−1082
30号公報に防黴性合成樹脂組成物が開示されている。
これは前処理剤で処理された防黴剤と発泡剤とポリオレ
フィン系合成樹脂とを混合してなる合成樹脂発泡性組成
物を用いて所定形状の成形体を成形し,ついで該成形品
に電子照射を施し,しかる後に加熱発泡する防黴性合成
樹脂発泡体の製造方法に関するものである。この発明に
おいては,N−ジクロロフロロメチルチオーN,N′−
ジメチル−N−フェニルフルファミド等の有機化合物を
紹介していて、特に、融点の高いイミダゾール系及びニ
トリル系が好適であるとされている。添加量としては1
重量%と多く、抗菌性能についての効果も開示されてい
ない。
【0005】スチレン系発泡性樹脂を発泡及び成形工程
において,添加剤の脱離を少なくし,少量の添加量で抗
菌性能の効果を得る課題がある。本発明者は種々の材料
について検討し,特定の物質においてスチレン系発泡性
樹脂を発泡及び成形工程において,添加剤の脱離を少な
くし,少量の添加量で抗菌性の効果が得られことを見い
だした。
において,添加剤の脱離を少なくし,少量の添加量で抗
菌性能の効果を得る課題がある。本発明者は種々の材料
について検討し,特定の物質においてスチレン系発泡性
樹脂を発泡及び成形工程において,添加剤の脱離を少な
くし,少量の添加量で抗菌性の効果が得られことを見い
だした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、銀及び/又は
銀化合物を含有及び/又は表面に付着してなるスチレン
系発泡性樹脂成形品に関する。
銀化合物を含有及び/又は表面に付着してなるスチレン
系発泡性樹脂成形品に関する。
【0007】また本発明は、スチレン系発泡性樹脂ビー
ズ表面に銀及び/又は銀化合物を添加した後に発泡及び
成形工程を行なう上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の
製造法に関する。
ズ表面に銀及び/又は銀化合物を添加した後に発泡及び
成形工程を行なう上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の
製造法に関する。
【0008】本発明においては、スチレン系発泡性樹脂
ビーズ表面に銀及び/又は銀化合物0.0001重量%
〜1重量%を表面付近に付着させた後,発泡及び成形工
程を行なう上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法
が好ましい。
ビーズ表面に銀及び/又は銀化合物0.0001重量%
〜1重量%を表面付近に付着させた後,発泡及び成形工
程を行なう上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法
が好ましい。
【0009】本発明は、スチレン系発泡性樹脂成形品を
成形した後,銀及び/又は銀化合物を表面付近に付着さ
せる上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法に関す
る。
成形した後,銀及び/又は銀化合物を表面付近に付着さ
せる上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法に関す
る。
【0010】本発明は、スチレン系発泡性樹脂成形品を
成形した後,銀及び/又は銀化合物のコロイド粒子を表
面に付着させる上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製
造法に関する。
成形した後,銀及び/又は銀化合物のコロイド粒子を表
面に付着させる上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製
造法に関する。
【0011】本発明においては、スチレン系発泡性樹脂
成形品を成形した後,銀及び/又は銀化合物のコロイド
粒子を表面付近に0.01〜1000μg/cm2付着
させる上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法が好
ましい。
成形品を成形した後,銀及び/又は銀化合物のコロイド
粒子を表面付近に0.01〜1000μg/cm2付着
させる上記のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法が好
ましい。
【0012】本発明においては、スチレン系発泡性樹脂
ビーズ表面に銀及び/又は銀化合物を銀濃度で0.01
μg〜1000μg/cm2付着するように銀及び/又
は銀化合物の濃度を調節した上記のスチレン系発泡性樹
脂成形品の製造法が好ましい。
ビーズ表面に銀及び/又は銀化合物を銀濃度で0.01
μg〜1000μg/cm2付着するように銀及び/又
は銀化合物の濃度を調節した上記のスチレン系発泡性樹
脂成形品の製造法が好ましい。
【0013】本発明においては、コロイドの粒子の平均
粒子径が20nmよりも小さい上記のスチレン系発泡性
樹脂成形品の製造法が好ましい。
粒子径が20nmよりも小さい上記のスチレン系発泡性
樹脂成形品の製造法が好ましい。
【0014】本発明においては、上記のいずれかの製造
法により得られたスチレン系発泡性樹脂成形品であるこ
とが好ましい。
法により得られたスチレン系発泡性樹脂成形品であるこ
とが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の発泡性樹脂組成物及
びその製造法について詳細に説明する。本発明の重合体
樹脂の基本成分はスチレン系樹脂からなり、スチレンに
その他の成分(メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エ
ステル,αメチルスチレン,αメチルスチレンダイマー
等のスチレン系成分等)を共重合しても良い。
びその製造法について詳細に説明する。本発明の重合体
樹脂の基本成分はスチレン系樹脂からなり、スチレンに
その他の成分(メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エ
ステル,αメチルスチレン,αメチルスチレンダイマー
等のスチレン系成分等)を共重合しても良い。
【0016】本発明で用いられる銀及び/又は銀化合物
としては、銀・亜鉛/ゼオライトMX2/nO・Al2O3・
YSiO2・ZH2O(M:銀,ナトリウムなどのイオン
X,Y,Z:各成分のモル比を示す):商品名ゼオミッ
クス(品川燃料(株)製)、Ag/TiO2:商品名アト
ミボール(触媒化成(株)製)、Ag,Zn/SiO2
・Al2O3・MgO:商品名AIS−NAZ310,A
IS−NAZ320(触媒化成(株)製)、銀/シリカ
ゲル:商品名SILWELL(富士シリシア化学(株)
製)、銀/リン酸亜鉛カルシウム:商品名シルバーエー
ス(太平化学産業(株)製)、リン酸ジルコニウム銀
塩:商品名ノバロンAG300(東亞合成(株)製)、
銀イオン,Ag2O/SiO2・B2O3・Na2O (A
g含有量1%):商品名AG100−P10(日本ガラ
ス繊維(株)製)、銀錯体/シリカゲル:商品名アメニ
トップ(松下電気産業(株)製)、銀/リン酸亜鉛カル
シウム:商品名抗菌セラミックス(新東Vセラックス
(株)製)、銀/リン酸カルシウム:商品名アバサイダ
ーA((株)サンギ製)、銀・亜鉛/リン酸カルシウ
ム、銀/ケイ酸カルシウム:商品名レントーバ(レンゴ
ー(株))、銀・亜鉛/Ca・Zn・Alリン酸複塩:
商品名フレッセラ(新東Vセラックス(株)製)、銀・
銅・亜鉛/ゼオライト:商品名バクテキラー(鐘紡
(株))、銀錯体/シリカゲル:商品名シルウェル(富
士シリアル化学(株))、銀・銅/ガラス:商品名イオ
ンピュア(石塚硝子(株))、銀・亜鉛/リン酸カルシ
ウム:商品名アムテクリーン(松下アムテック
(株))、銀/アミノ酸金属系:商品名ホロンキラー,
ビーズセラ(日鉱(株))等が挙げられる。その中で
も、銀及び/又は銀化合物は小粒子ほど成形品表面に分
散しやすく、少量の添加で抗菌性の効果を発揮できるた
め、コロイド水分散液等のように小粒子タイプのものが
好ましい。
としては、銀・亜鉛/ゼオライトMX2/nO・Al2O3・
YSiO2・ZH2O(M:銀,ナトリウムなどのイオン
X,Y,Z:各成分のモル比を示す):商品名ゼオミッ
クス(品川燃料(株)製)、Ag/TiO2:商品名アト
ミボール(触媒化成(株)製)、Ag,Zn/SiO2
・Al2O3・MgO:商品名AIS−NAZ310,A
IS−NAZ320(触媒化成(株)製)、銀/シリカ
ゲル:商品名SILWELL(富士シリシア化学(株)
製)、銀/リン酸亜鉛カルシウム:商品名シルバーエー
ス(太平化学産業(株)製)、リン酸ジルコニウム銀
塩:商品名ノバロンAG300(東亞合成(株)製)、
銀イオン,Ag2O/SiO2・B2O3・Na2O (A
g含有量1%):商品名AG100−P10(日本ガラ
ス繊維(株)製)、銀錯体/シリカゲル:商品名アメニ
トップ(松下電気産業(株)製)、銀/リン酸亜鉛カル
シウム:商品名抗菌セラミックス(新東Vセラックス
(株)製)、銀/リン酸カルシウム:商品名アバサイダ
ーA((株)サンギ製)、銀・亜鉛/リン酸カルシウ
ム、銀/ケイ酸カルシウム:商品名レントーバ(レンゴ
ー(株))、銀・亜鉛/Ca・Zn・Alリン酸複塩:
商品名フレッセラ(新東Vセラックス(株)製)、銀・
銅・亜鉛/ゼオライト:商品名バクテキラー(鐘紡
(株))、銀錯体/シリカゲル:商品名シルウェル(富
士シリアル化学(株))、銀・銅/ガラス:商品名イオ
ンピュア(石塚硝子(株))、銀・亜鉛/リン酸カルシ
ウム:商品名アムテクリーン(松下アムテック
(株))、銀/アミノ酸金属系:商品名ホロンキラー,
ビーズセラ(日鉱(株))等が挙げられる。その中で
も、銀及び/又は銀化合物は小粒子ほど成形品表面に分
散しやすく、少量の添加で抗菌性の効果を発揮できるた
め、コロイド水分散液等のように小粒子タイプのものが
好ましい。
【0017】本発明においては,得られる重合体又は共
重合体の重量平均分子量(Mw)を調節することが好ま
しい。具体的には、重量平均分子量で150,000〜
400,000の範囲であることが好ましい。重量平均
分子量が150,000未満であると、発泡時のブロッ
キング,成形加工時の金型高温部での表皮溶解(いわゆ
るケロイド状)の原因となる傾向があり、また重量平均
分子量が400,000を越えると、基材としては強度
があがるが,通常の発泡や成形時のスチーム加熱条件下
では充分な発泡,成形融着が得られない傾向がある。
重合体の重量平均分子量(Mw)を調節することが好ま
しい。具体的には、重量平均分子量で150,000〜
400,000の範囲であることが好ましい。重量平均
分子量が150,000未満であると、発泡時のブロッ
キング,成形加工時の金型高温部での表皮溶解(いわゆ
るケロイド状)の原因となる傾向があり、また重量平均
分子量が400,000を越えると、基材としては強度
があがるが,通常の発泡や成形時のスチーム加熱条件下
では充分な発泡,成形融着が得られない傾向がある。
【0018】本発明における重合体又は共重合体は、溶
液重合,乳化重合,懸濁重合,シード重合等の任意の方
法で得ることができる。また,これらの重合で得た重合
体を押し出し機でペレット化しても良い。
液重合,乳化重合,懸濁重合,シード重合等の任意の方
法で得ることができる。また,これらの重合で得た重合
体を押し出し機でペレット化しても良い。
【0019】本発明における重合体及び共重合体の重合
に際して,使用される重合開始剤としては,例えばラウ
ロイルパーオキサイド,ベンゾイルパーオキサイド,t
−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート),t
−ブチルパーオキシベンゾエート,t−ブチルパーオキ
シピバレート等の一官能性有機過酸化物,1,1−ジ−
t−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン等の二官能性有機過酸化物などの有機過酸化物,
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロ
ニトリル等のアゾ化合物などが用いられる。
に際して,使用される重合開始剤としては,例えばラウ
ロイルパーオキサイド,ベンゾイルパーオキサイド,t
−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート),t
−ブチルパーオキシベンゾエート,t−ブチルパーオキ
シピバレート等の一官能性有機過酸化物,1,1−ジ−
t−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン等の二官能性有機過酸化物などの有機過酸化物,
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロ
ニトリル等のアゾ化合物などが用いられる。
【0020】本発明における重合開始剤は,重合容器内
に単量体を加える前に加えても,単量体を加えた後に加
えても,単量体と共に加えても差し支えない。重合開始
剤は得られる樹脂の分子量を調節すればよいが,単量体
の総量に対して,0.01〜2重量%使用されるのが好
ましい。また本発明における重合温度は0〜150℃の
間で適時選択することができる。
に単量体を加える前に加えても,単量体を加えた後に加
えても,単量体と共に加えても差し支えない。重合開始
剤は得られる樹脂の分子量を調節すればよいが,単量体
の総量に対して,0.01〜2重量%使用されるのが好
ましい。また本発明における重合温度は0〜150℃の
間で適時選択することができる。
【0021】また,本発明における共重合体の分子量を
調節するために,n−ドデシルメルカプタン,n−オク
チルメルカプタン,n−ブチルメルカプタン,tert
−ブチルメルカプタン等を使用することができる。これ
らは単量体に対して1モル%以下使用することが好まし
い。
調節するために,n−ドデシルメルカプタン,n−オク
チルメルカプタン,n−ブチルメルカプタン,tert
−ブチルメルカプタン等を使用することができる。これ
らは単量体に対して1モル%以下使用することが好まし
い。
【0022】本発明に使用する発泡剤としては,常温常
圧下で液体であり,かつ,上記重合体を溶解しない易揮
発性有機化合物として,脂肪族炭化水素が用いられる。
脂肪族炭化水素の含有量は,上記重合体に対して,好ま
しくは1〜15重量%である。
圧下で液体であり,かつ,上記重合体を溶解しない易揮
発性有機化合物として,脂肪族炭化水素が用いられる。
脂肪族炭化水素の含有量は,上記重合体に対して,好ま
しくは1〜15重量%である。
【0023】本発明においては,常温常圧下で液体また
は気体であり,かつ上記重合体を溶解しないブタン,ペ
ンタン以外の易揮発性有機化合物を併用することができ
る。このようなものとしては,例えばプロパン,ヘキサ
ン,石油エーテル等の脂肪族炭化水素があげられる。こ
れらの発泡剤の総量は,重合体に対して,2〜10重量
%の範囲で用いるのが好ましい。
は気体であり,かつ上記重合体を溶解しないブタン,ペ
ンタン以外の易揮発性有機化合物を併用することができ
る。このようなものとしては,例えばプロパン,ヘキサ
ン,石油エーテル等の脂肪族炭化水素があげられる。こ
れらの発泡剤の総量は,重合体に対して,2〜10重量
%の範囲で用いるのが好ましい。
【0024】本発明において易揮発性有機化合物を重合
体に含浸させるには,重合体の製造法として,懸濁重合
を採用するときには,その重合の後半、すなわち重合転
化率が50%以上,好ましくは70%以上の時点で、重
合系に脂肪族炭化水素を添加すること,好ましくは,圧
入することにより行うことが好ましい。またその際に脂
肪族炭化水素にその他の易揮発性有機化合物を併用して
も良い。また、共重合体の球状またはペレット状の粒子
を水性媒体中に懸濁させ,これに発泡剤を添加する方法
もあり、懸濁下での発泡剤の含浸は,20〜130℃で
行うのが好ましい。他の方法として,共重合体と発泡剤
を押し出し機等により、溶融混合してもよい。
体に含浸させるには,重合体の製造法として,懸濁重合
を採用するときには,その重合の後半、すなわち重合転
化率が50%以上,好ましくは70%以上の時点で、重
合系に脂肪族炭化水素を添加すること,好ましくは,圧
入することにより行うことが好ましい。またその際に脂
肪族炭化水素にその他の易揮発性有機化合物を併用して
も良い。また、共重合体の球状またはペレット状の粒子
を水性媒体中に懸濁させ,これに発泡剤を添加する方法
もあり、懸濁下での発泡剤の含浸は,20〜130℃で
行うのが好ましい。他の方法として,共重合体と発泡剤
を押し出し機等により、溶融混合してもよい。
【0025】本発明において重合体への発泡剤の含浸に
用いる可塑剤としては,重合体を溶解または膨潤させる
ことができる有機溶剤が使用でき,その沸点が,重合体
の軟化点よりも約10℃低い温度でかつ150℃以下の
ものが好ましい。可塑剤としては,エチルベンゼン,ト
ルエン,スチレン,キシレン等の芳香族化合物などがあ
る。また可塑剤は共重合体に対して,5重量%以下とし
て用いるのが好ましい。
用いる可塑剤としては,重合体を溶解または膨潤させる
ことができる有機溶剤が使用でき,その沸点が,重合体
の軟化点よりも約10℃低い温度でかつ150℃以下の
ものが好ましい。可塑剤としては,エチルベンゼン,ト
ルエン,スチレン,キシレン等の芳香族化合物などがあ
る。また可塑剤は共重合体に対して,5重量%以下とし
て用いるのが好ましい。
【0026】本発明における発泡用樹脂組成物の発泡成
形は,広く工業的に行われているスチレン系樹脂の発
泡,成形方法がそのまま適用できる。発泡は,常圧また
は加圧あるいは減圧下でスチームとか気体による加熱に
より行うことができる。例えば,樹脂が粒子の場合は水
蒸気による予備発泡を行った後,成形機中で更に,水蒸
気で発泡し,成形品を得ることができる。また,押し出
し発泡機を用いて,発泡体を得ることができる。板又は
シート状に発泡させ,接着とか熱溶融法により,折り曲
げ,組立を行うことができる。本発明になるスチレン系
発泡用樹脂成形品の発泡倍率(密度)は,低倍率から高
倍率まで任意に選択することができる。
形は,広く工業的に行われているスチレン系樹脂の発
泡,成形方法がそのまま適用できる。発泡は,常圧また
は加圧あるいは減圧下でスチームとか気体による加熱に
より行うことができる。例えば,樹脂が粒子の場合は水
蒸気による予備発泡を行った後,成形機中で更に,水蒸
気で発泡し,成形品を得ることができる。また,押し出
し発泡機を用いて,発泡体を得ることができる。板又は
シート状に発泡させ,接着とか熱溶融法により,折り曲
げ,組立を行うことができる。本発明になるスチレン系
発泡用樹脂成形品の発泡倍率(密度)は,低倍率から高
倍率まで任意に選択することができる。
【0027】本発明においては、上記の化合物を溶液重
合,乳化重合,懸濁重合,シード重合等の方法で得た重
合体又は共重合体を押し出し機でペレット化するとき
に,添加、混合または被覆しても良い。懸濁重合,シー
ド重合の場合はモノマー時に分散、添加しても良く、製
造した発泡性樹脂ビーズの表面に添加、混合または被覆
しても良い。また、発泡性樹脂ビーズを一次発泡させた
時またはその後に発泡粒子の表面に添加、混合または被
覆しても良い。食品用容器等では成形後,成形品表面
に,吹き付け・どぶ漬け法等により,添加または塗布す
ることもできる。
合,乳化重合,懸濁重合,シード重合等の方法で得た重
合体又は共重合体を押し出し機でペレット化するとき
に,添加、混合または被覆しても良い。懸濁重合,シー
ド重合の場合はモノマー時に分散、添加しても良く、製
造した発泡性樹脂ビーズの表面に添加、混合または被覆
しても良い。また、発泡性樹脂ビーズを一次発泡させた
時またはその後に発泡粒子の表面に添加、混合または被
覆しても良い。食品用容器等では成形後,成形品表面
に,吹き付け・どぶ漬け法等により,添加または塗布す
ることもできる。
【0028】本発明の用途としては,魚箱,野菜箱等の
食品用容器,食品トレー等の加工食品用容器,温湯食品
用カップ,清涼飲料水用カップ等のカップ類,弁当等の
運搬容器等に利用できる。その他,エアコン内部のドレ
ン受け皿等の住設機器の部品に,保温材等の建材,冷蔵
庫断熱材等に利用できる。
食品用容器,食品トレー等の加工食品用容器,温湯食品
用カップ,清涼飲料水用カップ等のカップ類,弁当等の
運搬容器等に利用できる。その他,エアコン内部のドレ
ン受け皿等の住設機器の部品に,保温材等の建材,冷蔵
庫断熱材等に利用できる。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例により詳細に説明するが
本発明はこれらにより制限されるものではない。なお,
以下における部及び%はそれぞれ重量部、重量%基準の
ことである。 実施例1 Ag2Oに換算すると0.06%に相当する銀を含むコ
ロイド水分散液(触媒化成製、アトミボール)をさらに
水で100倍に希釈した。この水溶液に発泡性スチレン
成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の表
面部分を5×5×0.8cmに切り,抗菌力評価用試料
とした。この試料表面のAgを原子吸光度試験法により
定量すると,0.01〜0.02μg/cm2であっ
た。
本発明はこれらにより制限されるものではない。なお,
以下における部及び%はそれぞれ重量部、重量%基準の
ことである。 実施例1 Ag2Oに換算すると0.06%に相当する銀を含むコ
ロイド水分散液(触媒化成製、アトミボール)をさらに
水で100倍に希釈した。この水溶液に発泡性スチレン
成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の表
面部分を5×5×0.8cmに切り,抗菌力評価用試料
とした。この試料表面のAgを原子吸光度試験法により
定量すると,0.01〜0.02μg/cm2であっ
た。
【0030】実施例2 Ag2Oに換算すると0.06%に相当する銀を含む上
記のコロイド水分散液をさらに水で50倍に希釈した。
この水溶液に発泡性スチレン成形品を浸けた後,室温で
乾燥させた。この成形品の表面部分を5×5×0.8c
m角に切り,抗菌力評価用試料とした。この試料表面の
Agは0.02〜0.04μg/cm2であった。
記のコロイド水分散液をさらに水で50倍に希釈した。
この水溶液に発泡性スチレン成形品を浸けた後,室温で
乾燥させた。この成形品の表面部分を5×5×0.8c
m角に切り,抗菌力評価用試料とした。この試料表面の
Agは0.02〜0.04μg/cm2であった。
【0031】実施例3 Ag2Oに換算すると0.06%に相当する銀を含む上
記のコロイド水分散液をさらに水で20倍に希釈した。
この水溶液に発泡性スチレン成形品を浸けた後,室温で
乾燥させた。この成形品の表面部分を5×5×0.8c
m角に切り,抗菌力評価用試料とした。この試料表面の
Agは0.05〜0.07μg/cm2であった。
記のコロイド水分散液をさらに水で20倍に希釈した。
この水溶液に発泡性スチレン成形品を浸けた後,室温で
乾燥させた。この成形品の表面部分を5×5×0.8c
m角に切り,抗菌力評価用試料とした。この試料表面の
Agは0.05〜0.07μg/cm2であった。
【0032】比較例1 実施例1と同様に,Ag2Oに換算すると0.06%に
相当する銀を含む上記のコロイド水分散液をさらに水で
200倍に希釈した。この水溶液に発泡性スチレン成形
品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の表面部
分を5×5×0.8cm角に切り,抗菌力評価用試料と
した。この試料表面のAgを定量すると,0.001〜
0.005μg/cm2であった。
相当する銀を含む上記のコロイド水分散液をさらに水で
200倍に希釈した。この水溶液に発泡性スチレン成形
品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の表面部
分を5×5×0.8cm角に切り,抗菌力評価用試料と
した。この試料表面のAgを定量すると,0.001〜
0.005μg/cm2であった。
【0033】比較例2 実施例1と同様に,Ag2Oに換算すると0.06%に
相当する銀を含むコロイド水分散液をさらに水で300
倍に希釈した。この水溶液に発泡性スチレン成形品を浸
けた後,室温で乾燥させた。この成形品の表面部分を5
×5×0.8cm角に切り,抗菌力評価用試料とした。
この試料表面のAgを定量すると,0.001μg/c
m2未満であった。
相当する銀を含むコロイド水分散液をさらに水で300
倍に希釈した。この水溶液に発泡性スチレン成形品を浸
けた後,室温で乾燥させた。この成形品の表面部分を5
×5×0.8cm角に切り,抗菌力評価用試料とした。
この試料表面のAgを定量すると,0.001μg/c
m2未満であった。
【0034】比較例3 実施例1と同様にし,銀系コロイド液を添加しない水に
発泡性スチレン成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。
この成形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,
抗菌力評価用試料とした。この試料表面のAgは0μg
/cm2(非検出)であった。
発泡性スチレン成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。
この成形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,
抗菌力評価用試料とした。この試料表面のAgは0μg
/cm2(非検出)であった。
【0035】実施例4 銀無機化合物(Ag2Oに換算すると1.2%を含有す
る:触媒化成製、AIS−NAZ320)3gを水に分
散した。この水溶液を表面積7500cm2の発泡性ス
チレン成形品に塗布した後,室温で乾燥させた。この成
形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,抗菌力
評価用試料とした。この試料表面のAgは1.4μg/
cm2であった。実施例1から4の試験結果を表1に,
比較例1から3の試験結果を表2に示した。
る:触媒化成製、AIS−NAZ320)3gを水に分
散した。この水溶液を表面積7500cm2の発泡性ス
チレン成形品に塗布した後,室温で乾燥させた。この成
形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,抗菌力
評価用試料とした。この試料表面のAgは1.4μg/
cm2であった。実施例1から4の試験結果を表1に,
比較例1から3の試験結果を表2に示した。
【0036】
【表1】 表1 抗菌力試験結果 試料1枚当たりの生菌数 実施例 開始時菌数 24時間後菌数 1 1.4×107 1.3×103 2 1.4×107 10以下 3 1.4×107 10以下 4 1.4×107 10以下 対照* 1.4×107 1.9×107 *対照は,試料に接種したものと同量の菌数をシャーレに分注した。 表1より実施例1,2,3,4では抗菌効果があり,特
に実施例2,3,4では強い抗菌効果があることがわか
った。
に実施例2,3,4では強い抗菌効果があることがわか
った。
【0037】
【表2】 表2 抗菌力試験結果 試料1枚当たりの生菌数 比較例 開始時菌数 24時間後菌数 1 1.4×107 2.7×106 2 1.4×107 1.2×107 3(無添加の場合) 1.4×107 1.9×107 対照* 1.4×107 1.9×107 *対照は,試料に接種したものと同量の菌数をシャーレに分注した。
【0038】実施例5 銀無機化合物(Ag2Oに換算すると1.2%に相当す
る銀を含有する:触媒化成製、AIS−NAZ320)
1gを発泡性ポリスチレンビーズ(日立化成工業(株)
製食品容器用グレードSSB−TX5)1kgの表面に
混合した。このビーズを常圧スチーム・バッチ式発泡機
で発泡倍数60ml/g(発泡密度16.7g/l)ま
で発泡させた。更に,この予備発泡粒子を25℃の空気
中で24時間熟成し,減圧冷却方式成形機(ダイセン工
業(株)製ダイヤVS−300成形機)を用いて,加熱
スチーム圧力0.85kgf/cm2で真空加熱を3
秒,片面加熱を3秒,両面加熱を5秒,真空放冷を24
0秒行い、大きさ(外形)が横500×縦300×高さ
200mmの水産用魚箱を成形して45℃中で1昼夜乾
燥した。次にこの成形品の表面部分を5×5×0.8c
m角に切り,抗菌力評価用試料とした。この成形品試料
表面のAgは0.3μg/cm2であった。また、この
ビーズ,発泡粒子及び成形品に含有または付着している
銀の量は,それぞれ9.0mg/kg,4.8mg/k
g及び6.7mg/kgであった。
る銀を含有する:触媒化成製、AIS−NAZ320)
1gを発泡性ポリスチレンビーズ(日立化成工業(株)
製食品容器用グレードSSB−TX5)1kgの表面に
混合した。このビーズを常圧スチーム・バッチ式発泡機
で発泡倍数60ml/g(発泡密度16.7g/l)ま
で発泡させた。更に,この予備発泡粒子を25℃の空気
中で24時間熟成し,減圧冷却方式成形機(ダイセン工
業(株)製ダイヤVS−300成形機)を用いて,加熱
スチーム圧力0.85kgf/cm2で真空加熱を3
秒,片面加熱を3秒,両面加熱を5秒,真空放冷を24
0秒行い、大きさ(外形)が横500×縦300×高さ
200mmの水産用魚箱を成形して45℃中で1昼夜乾
燥した。次にこの成形品の表面部分を5×5×0.8c
m角に切り,抗菌力評価用試料とした。この成形品試料
表面のAgは0.3μg/cm2であった。また、この
ビーズ,発泡粒子及び成形品に含有または付着している
銀の量は,それぞれ9.0mg/kg,4.8mg/k
g及び6.7mg/kgであった。
【0039】実施例6 銀イオン,Ag2O/SiO2・B2O3・Na2O(Ag
含有量1%)商品名:AG100−P10(日本ガラス
繊維(株)製) 0.5gを用いて実施例5と同様に作
製して試験を行った結果、この成形品試料表面のAgは
0.2μg/cm2であった。また、このビーズ,発泡
粒子及び成形品に含有または付着している銀の量は、そ
れぞれ2.8mg/kg,1.6mg/kg及び3.1
mg/kgであった。
含有量1%)商品名:AG100−P10(日本ガラス
繊維(株)製) 0.5gを用いて実施例5と同様に作
製して試験を行った結果、この成形品試料表面のAgは
0.2μg/cm2であった。また、このビーズ,発泡
粒子及び成形品に含有または付着している銀の量は、そ
れぞれ2.8mg/kg,1.6mg/kg及び3.1
mg/kgであった。
【0040】実施例7 銀/アミノ酸金属系(商品名:ホロンキラー,ビーズセ
ラAG−133(日鉱(株))0.5gを用いて,実施
例5と同様に作製して試験を行った結果、この試料表面
のAgは0.2μg/cm2であった。また、このビー
ズ,発泡粒子,及び成形品に含有または付着している銀
の量は,それぞれ6.0mg/kg,2.9mg/kg
及び5.1mg/kgであった。
ラAG−133(日鉱(株))0.5gを用いて,実施
例5と同様に作製して試験を行った結果、この試料表面
のAgは0.2μg/cm2であった。また、このビー
ズ,発泡粒子,及び成形品に含有または付着している銀
の量は,それぞれ6.0mg/kg,2.9mg/kg
及び5.1mg/kgであった。
【0041】実施例8 銀無機化合物(Ag2Oに換算すると1.2%を含有す
る:触媒化成製、AIS−NAZ320)10gをポリ
スチレンビーズ20kgに混合した。このビーズを押し
出し機で押し出し,1mmφ×2mmのペレットを作製
した。30リットルのオートクレーブにこのペレット8
kg,水15kg,リン酸三カルシウム200g,ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム5%水溶液10gを
分散及び溶解させた。300回転/分の回転攪拌下で8
0℃まで昇温した。80℃下でペンタン(n−ペンタン
/i−ペンタンの重量比が8/2)480g,トルエン
80gを添加して含浸させた。ついで120℃まで昇温
し,同温度下で10時間攪拌した後,冷却し,発泡用重
合体粒子を取り出し,塩酸洗浄及び水洗脱水して乾燥し
た。得られたこの発泡用重合体粒子はほぼ球状形になっ
ており,2.0〜0.8mmの範囲にふるい分け、常圧
スチーム・バッチ式発泡機で発泡倍数60ml/g(発
泡密度16.7g/l)まで発泡させた。更に,この予
備発泡粒子を25℃の空気中で24時間熟成し,減圧冷
却方式成形機(ダイセン工業(株)製ダイヤVS−30
0成形機)を用いて,加熱スチーム圧力0.8kgf/
cm2で真空加熱を3秒,片面加熱を3秒,両面加熱を
5秒,水冷を5秒及び真空放冷を240秒行い、大きさ
(外形)が横500×縦300×高さ200mmの水産
用箱を成形して、45℃中で1昼夜乾燥した。次にこの
成形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,試験
を行った結果、この試料表面のAgは0.04μg/c
m2であった。また、このビーズ,発泡粒子及び成形品
に含有または付着している銀の量は,それぞれ2.1m
g/kg,1.5mg/kg及び2.9mg/kgであ
った。
る:触媒化成製、AIS−NAZ320)10gをポリ
スチレンビーズ20kgに混合した。このビーズを押し
出し機で押し出し,1mmφ×2mmのペレットを作製
した。30リットルのオートクレーブにこのペレット8
kg,水15kg,リン酸三カルシウム200g,ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム5%水溶液10gを
分散及び溶解させた。300回転/分の回転攪拌下で8
0℃まで昇温した。80℃下でペンタン(n−ペンタン
/i−ペンタンの重量比が8/2)480g,トルエン
80gを添加して含浸させた。ついで120℃まで昇温
し,同温度下で10時間攪拌した後,冷却し,発泡用重
合体粒子を取り出し,塩酸洗浄及び水洗脱水して乾燥し
た。得られたこの発泡用重合体粒子はほぼ球状形になっ
ており,2.0〜0.8mmの範囲にふるい分け、常圧
スチーム・バッチ式発泡機で発泡倍数60ml/g(発
泡密度16.7g/l)まで発泡させた。更に,この予
備発泡粒子を25℃の空気中で24時間熟成し,減圧冷
却方式成形機(ダイセン工業(株)製ダイヤVS−30
0成形機)を用いて,加熱スチーム圧力0.8kgf/
cm2で真空加熱を3秒,片面加熱を3秒,両面加熱を
5秒,水冷を5秒及び真空放冷を240秒行い、大きさ
(外形)が横500×縦300×高さ200mmの水産
用箱を成形して、45℃中で1昼夜乾燥した。次にこの
成形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,試験
を行った結果、この試料表面のAgは0.04μg/c
m2であった。また、このビーズ,発泡粒子及び成形品
に含有または付着している銀の量は,それぞれ2.1m
g/kg,1.5mg/kg及び2.9mg/kgであ
った。
【0042】実施例9 銀化合物としては、銀・亜鉛/ゼオライトMX2/nO・
Al2O3・YSiO2・ZH2O(M:銀,ナトリウムな
どのイオンX,Y,Z:各成分のモル比を示す):商品
名ゼオミックス(品川燃料(株)製))20gをポリス
チレンビーズ20kgに混合して、実施例8と同様に
し,ペレット、発泡用重合体粒子及び成形品を作製し
た。次にこの成形品の表面部分を5×5×0.8cm角
に切り,抗菌力評価用試料とした。このビーズ,発泡粒
子及び成形品に含有または付着している銀の量は,それ
ぞれ1.7mg/kg,1.1mg/kg及び2.0m
g/kgであった。この試料表面のAgは0.02μg
/cm2であった。
Al2O3・YSiO2・ZH2O(M:銀,ナトリウムな
どのイオンX,Y,Z:各成分のモル比を示す):商品
名ゼオミックス(品川燃料(株)製))20gをポリス
チレンビーズ20kgに混合して、実施例8と同様に
し,ペレット、発泡用重合体粒子及び成形品を作製し
た。次にこの成形品の表面部分を5×5×0.8cm角
に切り,抗菌力評価用試料とした。このビーズ,発泡粒
子及び成形品に含有または付着している銀の量は,それ
ぞれ1.7mg/kg,1.1mg/kg及び2.0m
g/kgであった。この試料表面のAgは0.02μg
/cm2であった。
【0043】比較例5 実施例1と同様にし,Agを含まない水に発泡性スチレ
ン成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の
表面部分を5×5×0.8cm角に切り,試験を行った
結果、この試料表面のAgは0μg/cm2(非検出)
であった。
ン成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の
表面部分を5×5×0.8cm角に切り,試験を行った
結果、この試料表面のAgは0μg/cm2(非検出)
であった。
【0044】
【表3】 表3 抗菌力試験結果 試料1枚当たりの生菌数 実施例 開始時菌数 24時間後菌数 5 1.4×107 10以下 6 1.4×107 10以下 7 1.4×107 10以下 8 1.4×107 2.1×104 9 1.4×107 2.7×104 対照* 1.4×107 1.9×107 *対照は,試料に接種したものと同量の菌数をシャーレに分注した。 表3より、実施例5,6,7,8,9では抗菌作用があ
り,特に実施例5,6,7では強い抗菌効果が認められ
た。
り,特に実施例5,6,7では強い抗菌効果が認められ
た。
【0045】比較例4 実施例1と同様にし,Agを含まない水に発泡性スチレ
ン成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の
表面部分を5×5×0.8cm角に切り,抗菌力評価用
として試験を行った結果を表4に示した。
ン成形品を浸けた後,室温で乾燥させた。この成形品の
表面部分を5×5×0.8cm角に切り,抗菌力評価用
として試験を行った結果を表4に示した。
【0046】比較例5,6,7 プラスチック用の抗菌防カビ剤として販売されている芳
香族エステル系の有機化合物(商品名:アモルデンSK
−30Z,大和化学工業(株)製)を0.25%,0.
50%,0.75%を実施例5と同様にして混合,ビー
ズ表面に被覆した後,発泡成形を行い,成形品を得た。
この成形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,
抗菌力評価用として試験を行った結果を表4に示した。
香族エステル系の有機化合物(商品名:アモルデンSK
−30Z,大和化学工業(株)製)を0.25%,0.
50%,0.75%を実施例5と同様にして混合,ビー
ズ表面に被覆した後,発泡成形を行い,成形品を得た。
この成形品の表面部分を5×5×0.8cm角に切り,
抗菌力評価用として試験を行った結果を表4に示した。
【0047】
【表4】 表4 抗菌力試験結果 試料1枚当たりの生菌数 比較例 開始時菌数 24時間後菌数 4 1.4×107 1.7×107 5 1.4×107 2.7×106 6 1.4×107 1.2×107 7 1.4×107 1.9×107 対照* 1.4×107 1.9×107 *対照は,試料に接種したものと同量の菌数をシャーレに分注した。
【0048】
【発明の効果】魚箱等の食料品容器,エアコン内部のド
レン受け皿等の住設機器の部品に,保温材等の建材,冷
蔵庫断熱材等に利用されるスチレン系発泡性樹脂成形品
組成物及びその製造法に関して,発泡工程及び成形工程
等のそれぞれの工程において,添加剤の脱離が少なく,
発泡槽内部への付着とか,成形金型への付着が少なく,
スチーム孔の目詰まり等の弊害をの少ない材料で,しか
も,抗菌性能の高い,スチレン系発泡性樹脂成形品組成
物を得ることが出来る。
レン受け皿等の住設機器の部品に,保温材等の建材,冷
蔵庫断熱材等に利用されるスチレン系発泡性樹脂成形品
組成物及びその製造法に関して,発泡工程及び成形工程
等のそれぞれの工程において,添加剤の脱離が少なく,
発泡槽内部への付着とか,成形金型への付着が少なく,
スチーム孔の目詰まり等の弊害をの少ない材料で,しか
も,抗菌性能の高い,スチレン系発泡性樹脂成形品組成
物を得ることが出来る。
Claims (9)
- 【請求項1】 銀及び/又は銀化合物を含有及び/又は
表面に付着してなるスチレン系発泡性樹脂成形品。 - 【請求項2】 スチレン系発泡性樹脂ビーズ表面に銀及
び/又は銀化合物を添加した後に発泡及び成形工程を行
なう請求項1記載のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造
法。 - 【請求項3】 スチレン系発泡性樹脂ビーズ表面に銀及
び/又は銀化合物0.0001重量%〜1重量%を表面
付近に付着させた後,発泡及び成形工程を行なう請求項
2記載のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法。 - 【請求項4】 スチレン系発泡性樹脂成形品を成形した
後,銀及び/又は銀化合物を表面付近に付着させる請求
項1記載のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法。 - 【請求項5】 スチレン系発泡性樹脂成形品を成形した
後,銀及び/又は銀化合物のコロイド粒子を表面に付着
させる請求項1記載のスチレン系発泡性樹脂成形品の製
造法。 - 【請求項6】 スチレン系発泡性樹脂成形品を成形した
後,銀及び/又は銀化合物のコロイド粒子を表面付近に
0.01〜1000μg/cm2付着させる請求項5記
載のスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法。 - 【請求項7】 スチレン系発泡性樹脂ビーズ表面に銀及
び/又は銀化合物を銀濃度で0.01μg〜1000μ
g/cm2付着するように銀及び/又は銀化合物の濃度
を調節した請求項6記載のスチレン系発泡性樹脂成形品
の製造法。 - 【請求項8】 コロイドの粒子の平均粒子径が20nm
よりも小さい請求項7記載のスチレン系発泡性樹脂成形
品の製造法。 - 【請求項9】 請求項2〜8記載のいずれか1項の製造
法により得られたスチレン系発泡性樹脂成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1525198A JPH11209500A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | スチレン系発泡性樹脂成形品及びスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1525198A JPH11209500A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | スチレン系発泡性樹脂成形品及びスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209500A true JPH11209500A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11883648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1525198A Pending JPH11209500A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | スチレン系発泡性樹脂成形品及びスチレン系発泡性樹脂成形品の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11209500A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003082149A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-19 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 発泡性スチレン系樹脂粒子、及び発泡成形体 |
WO2013030453A1 (en) | 2011-08-29 | 2013-03-07 | Styrochem Finland Oy | Expandable polymeric beads and their production |
CN103408166A (zh) * | 2013-07-17 | 2013-11-27 | 浙江理工大学 | 一种复合型便携式节能净水器 |
-
1998
- 1998-01-28 JP JP1525198A patent/JPH11209500A/ja active Pending
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