JPH11209160A - 耐水性石膏組成物、その製造方法、および耐水性石膏ボード - Google Patents

耐水性石膏組成物、その製造方法、および耐水性石膏ボード

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JPH11209160A
JPH11209160A JP1416698A JP1416698A JPH11209160A JP H11209160 A JPH11209160 A JP H11209160A JP 1416698 A JP1416698 A JP 1416698A JP 1416698 A JP1416698 A JP 1416698A JP H11209160 A JPH11209160 A JP H11209160A
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gypsum
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JP1416698A
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Yoshiyuki Miyaki
義行 宮木
Yoshiyuki Shimonishi
祥幸 下西
Hiroshi Mori
浩 毛利
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Elf Atochem Japan KK
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/14Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing calcium sulfate cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/27Water resistance, i.e. waterproof or water-repellent materials

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、従来の石膏の欠点を解決
し、防火性など本来石膏が有する性質を損なうことなく
耐水性に優れた石膏成形体を得る方法および高い耐水性
を有する石膏ボードを提供することにある。 【構成】 (A)ビニル化合物と不飽和ジカルボン酸あ
るいはその無水物との共重合体あるいはその誘導体で酸
価が200〜500であるものの部分あるいは完全中和
物、(B)Si結合した水素原子を有するオルガノシロ
キサン、および(C)アルミン酸塩を含有する耐水性石
膏組成物、AとCを含有する水溶液あるいは分散液にB
を分散せしめてなる水性改質剤と石膏とを混練すること
による耐水性石膏組成物の作製方法、およびこの方法に
よって得られた耐水性石膏ボード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石膏の持つ防火性を損
なわず、石膏に撥水性(耐水性)を付与する方法と耐水
性石膏組成物、および耐水性石膏ボードに関する。本発
明により得られる石膏成形体は、土木工事用材料や建築
材料に有用である。
【0002】
【従来の技術】石膏ボードや石膏プラスター等の石膏を
用いる製品は、石膏の有する特性(防火性、防音性、断
熱性、機械的強度、廉価など)により、建築用パネルを
始め、多くの用途に用いられてきた、しかし、しかしな
がら、これら石膏製品は、吸水性が大きいため、吸水に
よる断熱性や保温性の劣化、カビの発生、寸法変化等の
問題があった。
【0003】このような石膏の欠点を補うために種々の
提案が行われた。例えば、撥水性付与剤として、パラフ
ィンと酸化パラフィンを使用するもの(特公昭55−5
0906号公報)、ワックスとカルボキシル基含有ワッ
クスを使用するもの(特開昭55−37423号公
報)、低分子量ポリオレフィンとパラフィンに、スチレ
ン−マレイン酸共重合体のモノメチルエステルを用いて
作製された保護コロイド水溶液を添加して使用するもの
(特公昭58−58304号公報および特開昭55−9
4983号公報)、低分子量ポリオレフィンとパラフィ
ンに、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体を用い
て作製された保護コロイド水溶液を添加して使用するも
の(特開昭60−220910号公報)、ワックスと石
油樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体とビニル化合物
−無水マレイン酸誘導体を混合して使用するもの(特開
平4−304268号公報)がある。
【0004】また、シリコーンを撥水剤として添加した
石膏などの無機質組成物については次の発明がある。ア
ニオン系界面活性剤で乳化して得られるジメチルポリシ
ロキサンのエマルジョンを用いる方法(特公平01−3
5790号公報)、直接シリコーン油を添加混合し、成
形、乾燥して得られる成形体(特公平02−15511
号公報)、加水分解可能な基を有するオルガノポリシロ
キサンを配合された組成物(特開平02−160651
号公報)、アルカリ塩シリコーン高分子を混合する方法
(特公昭56−6380号公報)、水素含有シロキサン
と高分子量シリコーンを添加する方法(特開平06−2
34580号公報)、アルカリ金属珪酸塩、2A族元素
の酸化物や水酸化物などの無機物と水素含有シロキサン
とを組み合わせて用いる方法(特開平7−33041
0、特開平7−330411、特開平7−33041
3)が開示されている。
【0005】しかしながら、これら公知の方法では、得
られた石膏製品を長時間水中に浸漬した場合、十分に満
足できる耐水性が得られないという問題があった。特
に、低比重(1.0以下)の石膏においては、少ない改
質剤の添加量で十分な撥水性を得ることは困難であっ
た。また、パラフィンワックスやポリオレフィンの場
合、乳化液の安定性が悪く使用時にパラフィンの析出な
どの問題を起こしたり、ある程度の撥水性が得られた場
合でも、防火性が損なわれるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の石膏
の欠点を解決し、少ない改質剤の添加量で優れた耐水性
を有する石膏組成物およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、ビニル化合物と不飽和ジカルボン酸あるいはそ
の無水物からなる共重合体の部分あるいは完全中和物、
Si結合した水素原子を有するオルガノシロキサン(以
下、H−シロキサンと略す)、および、アルカリ金属ア
ルミン酸塩を組み合わせて改質剤として使用することに
より、少ない改質剤の添加量で石膏の耐水性が改善され
ることを見いだし本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)ビニル化合物
と不飽和ジカルボン酸あるいはその無水物との共重合体
あるいはその誘導体で酸価が200〜500であるもの
の部分あるいは完全中和物 0.05〜5重量部、
(B)Si結合した水素原子を有するオルガノシロキサ
ン 0.05〜5重量部、(C)アルカリ金属アルミン
酸塩およびアルカリ土類金属アルミン酸塩から選ばれる
少なくとも1種類以上の化合物0.05〜5重量部、お
よび(D)石膏 100重量部からなる耐水性石膏組成
物およびその製造方法に関する。
【0009】本発明のA成分に用いられるビニル化合物
と不飽和ジカルボン酸あるいはその無水物からなる共重
合体の一成分であるビニル化合物とは、エチレン、プロ
ピレン、ブテン、イソブチレン、イソアミレン、n−ヘ
キセン等の炭素数2〜8のα−オレフィン、好ましくは
炭素数4〜6のα−オレフィン、あるいはスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレ
ン、クロロスチレン等の芳香族ビニル化合物およびそれ
らの誘導体である。また、不飽和ジカルボン酸あるいは
その無水物とは、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル
酸等である。これらのモノマーは、通常のラジカル重合
条件下で重合される。
【0010】これらビニル化合物と不飽和ジカルボン酸
無水物との共重合体の酸価(樹脂1gを中和するのに必
要な水酸化カリウムのmg数)は200〜500である
ことが望ましい、さらに望ましくは200〜400であ
る。共重合体の酸価は、モノマー比により調整できる
が、共重合後、カルボン酸の部分エステル化あるいは部
分アミド化、あるいは部分イミド化により調整してもよ
い。酸価がこれより高い場合は得られる石膏の耐水性が
不十分となり、酸価が低過ぎる場合は均一な水溶液ある
いは分散液を得ることが困難となる。
【0011】また、上記モノマーと共重合可能なモノマ
ーとして、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル化合物、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステ
ル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、アクリ
ル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸、アクリル酸
アミド、メタクリル酸アミド、アセナフチレン、N−ビ
ニルカルバゾール等がある。
【0012】本発明においては、スチレンあるいはその
誘導体と無水マレイン酸からなる共重合体あるいはその
部分エステル化物が特に好んで用いられる。この場合、
共重合体を構成するスチレンあるいはその誘導体と無水
マレイン酸とのモル比は1:1〜4:1であることが望
ましく、さらに望ましくは2:1〜4:1である。
【0013】ビニル化合物と不飽和ジカルボン酸無水物
との共重合体は、水媒体中でアルカリ性化合物を作用さ
せることにより部分あるいは完全中和され、水に溶解す
る。石膏の改質には、通常、この水溶液を用いる。ここ
で用いられるアルカリ性化合物は、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸
化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属
炭酸塩、アンモニア、水酸化アンモニウム、ジメチルア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン
類、2−アミノエタノール、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、2−アミノ−2−
メチル−1−プロパノール等のアルカノールアミン類か
ら選択される。これらは単独で用いてもよいが、2種類
以上を混合して用いてもよい。特に、本発明において
は、アルカノールアミン類、アンモニア、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムが好んで用いられる。この時、ア
ルカリ性化合物は、通常、Aのカルボン酸基に対して
0.5等量から1.5倍等量、望ましくは0.8等量か
ら1.2倍等量用いられる。
【0014】本発明でB成分として用いられるH−シロ
キサンは構造式1:
【0015】
【化2】
【0016】で表される単位から構成されており、上記
式中、Rは同じあるいは異なる炭素数1〜15の炭化水
素基または炭化水素オキシ基またはヒドロキシル基を表
し、aは0〜3の整数で平均として0.01〜1.2、
bは0〜3の整数で平均として1.0〜2.0であり、
分子あたり少なくとも1つのSi結合した水素原子が存
在する。このようなH−シロキサンは油状(液体)また
は樹脂(固体)であり、異なる2種以上のH−シロキサ
ンを混合して用いてもよい。
【0017】炭素数1〜15の炭化水素基の例として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基などのアルキル基、ビニル基やアリ
ル基などのアルケニル基、シクロヘキシル基などのシク
ロアルキル基、フェニル基などのアリール基などがあ
る。炭素数1〜15の炭化水素オキシ基の例としては、
酸素原子を介して珪素原子に結合している前述の炭素数
1〜15の炭化水素基がある。これらの炭素数1〜15
の炭化水素基や炭化水素オキシ基はハロゲン置換されて
いてもよい。 R基のうち、炭化水素オキシ基とヒドロ
キシル基を合わせた存在割合は、5%以下であることが
望ましく、さらに望ましくはゼロ%である。
【0018】R基としては、非置換の炭素数1〜6のア
ルキル基が望ましく、特に、メチル基とフェニル基が望
ましく用いられる。このようなH−シロキサンの例とし
てメチルハイドロジェンポリシロキサンがあり、下記の
構造式2を有する。この式において、通常、nは1〜1
00であり、R1とR2は、例えば、同一あるいは互いに
異なって、−Si(CH33および−SiH(CH32
から選ばれる基である。
【0019】
【化3】
【0020】本発明で用いられるH−シロキサンの粘度
は、25℃で、1000CS(センチストークス)以下
であることが望ましく、さらに望ましくは、5〜300
CSである。H−シロキサンは、単独で用いることがで
きるが、有機溶媒あるいは界面活性剤とともに水性エマ
ルジョンやフォームとして用いてもよい。ただし、メチ
ルハイドロジェンポリシロキサンは水と接触した状態で
放置すると、その水素基は室温で水と反応して徐々に水
酸基に置換されるので、水性エマルジョンなどの長期保
存は好ましくない。
【0021】本発明でC成分に用いられるアルミン酸塩
の製造方法はいくつか知られているが、例として、金属
酸化物あるいは金属炭酸塩を酸化アルミニウムとともに
融解する方法、水酸化アルカリまたはアルカリ土類金属
の水酸化物の水溶液にアルミニウムまたは水酸化アルミ
ニウムを溶解する方法がある。アルカリ金属アルミン酸
塩には、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウムな
ど、アルカリ土類金属アルミン酸塩には、アルミン酸マ
グネシウム、アルミン酸カルシウムなどがある。
【0022】本発明において、石膏としては、天然石
膏、化学石膏、または排煙脱硫石膏を焼成して得られる
α−またはβ−半水石膏およびII型無水石膏のいずれも
使用できる。また、本発明の石膏組成物には、必要に応
じて、石膏成形体の特性を向上させたり石膏成形体の製
造を容易にする添加剤を含有することができる。このよ
うな添加剤の例として、パーライト、バーミュキライト
などの軽量骨材、各種発泡剤、石膏用減水剤、石膏凝結
速度調節剤、補強繊維、石膏スラリーのための可塑剤、
ボードのための定着剤がある。
【0023】本発明においては、上記のA、B、および
C成分を含有する乳化あるいは分散液(改質剤)、石
膏、および必要量の水とを混合し、捏練すれば、石膏ス
ラリーが得られる。これを、硬化後必要に応じて乾燥す
れば高耐水性の石膏成形品が得られる。この時、用いる
改質剤の量は、最終的に得られる石膏100重量部に対
し、Aは0.05〜5重量部、望ましくは0.1〜2重
量部、Bは0.05〜5重量部、望ましくは0.1〜2
重量部、Cは0.05〜5重量部、望ましくは0.1〜
2重量部、A、B、およびCの合計が0.2〜7重量
部、さらに望ましくは0.3〜3重量部である。改質剤
の量が少な過ぎる場合、十分な改質の効果が得られず、
多過ぎる場合、石膏成型品の機械的強度が低下したり、
経済性が失われる恐れがある。
【0024】A、B、およびC成分は、液体状あるいは
個体粉末状のものを、直接、石膏に添加し、水と混合し
てもよいが、これらの成分をあらかじめ水に分散あるい
は溶解させた後石膏に添加すれば、さらに容易に均一な
石膏スラリーを得ることができる。例えば、A成分を含
有する水溶液中に所定量のB成分とC成分を加え、撹拌
することにより乳化あるいは分散され、改質剤として用
いられる。この場合、AとBを含む分散液にC成分を加
えて、C成分を液に溶解あるいは分散せせてもよく、あ
るいは、先にA成分とC成分とを含む水溶液あるいはこ
れら成分の不溶部分が分散してなる分散液を調製し、こ
れにB成分を加えて分散させてもよい。
【0025】ここで、AとBの重量比として、A:Bが
20:1〜1:20であることが望ましく、さらに望ま
しくは、5:1〜1:5である。。さらに、あらかじめ
全ての改質剤成分を含む分散液を調製する場合、この分
散液に含まれるすべての改質剤成分の合計の濃度は、通
常、0.1〜15重量%である。ただし、Hーシロキサ
ンは水に分散させた状態(特に、pHが7以上で)では
安定性に乏しく、長時間放置すると、水素を発生しH−
シロキサンが分解する恐れがある。このため、A、B、
Cおよび必要量の水の混合は、石膏にこれらを添加する
直前に、あるいは石膏との混合と同時に行うことが望ま
しい。この際、AとCの混合水溶液あるいは分散液は安
定であり、これらをあらかじめ調製したものを使用して
もよい。
【0026】改質剤の石膏への導入は、通常、上述の様
に、石膏スラリー作製時に行うが、石膏スラリー硬化後
の成形体に改質剤の分散液を含浸させて行うこともでき
る。この方法として、例えば、浸漬、噴霧、または塗布
がある。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明は実施例により何ら限定されるものではない。な
お、以下の実施例および比較例において、石膏に対する
添加剤の重量比は、SMA樹脂においては、アルカリ
(KOH)を含まないSMA樹脂の重量比、H−シロキ
サンおよびワックスにおいては、水および乳化剤を除外
したこれらの重量比、アルミン酸塩および珪酸塩につい
ては、水を含まない固形分の重量比を表す。
【0028】
【実施例1〜3】スチレンと無水マレイン酸とのモル比
が3:1であり、酸価が275、融点が120℃、Tg
が125℃のスチレン−無水マレイン酸共重合体(エル
フ・アトケム社製SMA樹脂、SMA3000)30g
に水を270gを加え、攪拌下、水酸化カリウム9.4
9g(SMA樹脂中の無水マレイン酸の1.15倍等
量)を100mlの水に溶解した水溶液をゆっくりと滴
下し、90℃に加熱し均一な水溶液となるまで攪拌を続
け、溶解後、水溶液を室温まで冷却し、水を加えて全体
の体積を1000mlのSMA樹脂原水溶液(SMA−
HK)とした。
【0029】水100gに、SMA樹脂原水溶液(SM
A−HK)、H−シロキサンとしてメチルハイドロジェ
ンポリシロキサン(ワッカーケミカルズイーストアジア
製BS−94)、表1に示すアルミン酸塩を、それぞ
れ、焼石膏(200g)に対して表1に示す重量比とな
るように投入し、さらに、水を追加し、全体を240g
とした。これを、ホモミキサーを用いて、室温で、回転
数4000rpmで30分間撹拌し、乳化液とした。こ
れに焼石膏(純度97%以上のβ−半水石膏)200g
を混合、石膏組成物(スラリー)を得た。
【0030】得られた石膏組成物(スラリー)を2x2
x8(cm)の金型に流し込み、室温で30分間放置し
硬化させた。この時、改質剤を添加した場合と添加しな
かった場合において、硬化時間にはほとんど差は認めら
れなかった。硬化した石膏を金型から取り出し、150
℃に調整された加熱炉中で30分処理した後、さらに4
5℃で24時間乾燥した。ただちに、得られた石膏成形
体の重量を測定し、石膏の比重を求め、続いて20℃の
水中に2時間浸漬を行い、重量増加より吸水率を算出し
た。表1に示す結果より、低比重の石膏にも係わらず、
これら実施例の添加剤が石膏の吸水率を低下させるのに
有効であることが分かる。
【0031】
【実施例4】水100gに、上記の実施例で得たSMA
樹脂原水溶液(SMA−HK)、H−シロキサン(BS
−94)、アルミン酸ナトリウムを、それぞれ、焼石膏
(200g)に対して表1に示す重量比となるように投
入し、さらに、水を追加し、全体を135gとした。こ
れを、ホモミキサーを用いて、室温で、回転数4000
rpmで30分間撹拌し、乳化液とした。これに焼石膏
(純度97%以上のβ−半水石膏)200gを混合、石
膏組成物(スラリー)を得た。
【0032】得られた石膏組成物(スラリー)を用い、
石膏ボード用原紙の間に流し込み、150℃に調整され
た加熱炉中で30分処理した後、さらに45℃で24時
間乾燥し、石膏ボード(厚さ15mm)を得た。石膏の
比重と吸水率の測定は、石膏ボード用原紙を取り除いた
石膏のみを用いて、実施例1〜3と同様の方法で行っ
た。表1の結果より、僅かな量の添加剤でも石膏の吸水
率を低下させるのに有効であることが分かる。
【0033】
【比較例1〜6】実施例1〜3において、改質剤を用い
なかった場合、改質剤としてH−シロキサンのみを用い
た場合、改質剤としてパラフィンワックス乳化液を用い
た場合、改質剤としてH−シロキサンと珪酸カリウムを
組み合わせて用いた場合、改質剤としてH−シロキサン
とアルミン酸ナトリウムを組み合わせて用いた場合、お
よび改質剤としてH−シロキサンとSMA樹脂を組み合
わせて用いた場合について、他の条件は実施例1〜3と
同様にして、石膏成形体を作製し、比重と吸水率を測定
した。ここで、 H−シロキサンとして、実施例で用い
たものと同じメチルハイドロジェンポリシロキサン(B
S−94)の他に、このメチルハイドロジェンポリシロ
キサンを50重量%含有する乳化液(ワッカーケミカル
ズイーストアジア製BS−46)も用いた。表1に見ら
れるように、いずれにおいても、実施例に比べ大きな吸
水率となった。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明により、従来の撥水性エマルジョ
ン組成物を使用する場合に比べて、石膏成形品の耐水性
を向上させることが可能となる。本発明の改質剤を使用
した石膏組成物から作製される成型品は、野外で使用さ
れる土木工事用材料、あるいは建築材料として風呂場、
洗面所、台所など水を使用する場所を始め、広範囲に利
用されると期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 103:65 111:27

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ビニル化合物と不飽和ジカルボン
    酸あるいはその無水物との共重合体あるいはその誘導体
    で酸価が200〜500であるものの部分あるいは完全
    中和物 0.05〜5重量部、(B)Si結合した水素
    原子を有するオルガノシロキサン 0.05〜5重量
    部、(C)アルカリ金属アルミン酸塩およびアルカリ土
    類金属アルミン酸塩から選ばれる少なくとも1種類以上
    の化合物0.05〜5重量部、および(D)石膏 10
    0重量部からなる耐水性石膏組成物。
  2. 【請求項2】 Si結合した水素原子を有するオルガノ
    シロキサンが構造式1 【化1】 で表される単位から構成されており、上記式中、Rは同
    じあるいは異なる炭素数1〜15の炭化水素基または炭
    化水素オキシ基またはヒドロキシル基を表し、aは0〜
    3の整数で平均として0.01〜1.2、bは0〜3の
    整数で平均として1.0〜2.0であり、分子あたり少
    なくとも1つのSi結合した水素原子が存在する請求項
    1記載の耐水性石膏組成物。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属アルミン酸塩がアルミン酸
    のナトリウム塩および/あるいはカリウム塩である請求
    項1あるいは2記載の耐水性石膏組成物。
  4. 【請求項4】 A成分がスチレンあるいはその誘導体と
    無水マレイン酸から構成され、スチレンあるいはその誘
    導体と無水マレイン酸とのモル比が1:1〜4:1であ
    る請求項1から3のいずれか1項記載の耐水性石膏組成
    物。
  5. 【請求項5】 A成分が、水酸化ナトリウム、水酸化カ
    リウム、アンモニア、水酸化アンモニウム、およびアル
    カノールアミン類から選択される1種類以上のアルカリ
    性化合物を用いて中和された請求項1から4のいずれか
    1項記載の耐水性石膏組成物。
  6. 【請求項6】 (A)ビニル化合物と不飽和ジカルボン
    酸あるいはその無水物との共重合体あるいはその誘導体
    で酸価が200〜500であるものの部分あるいは完全
    中和物 0.05〜5重量部、(B)Si結合した水素
    原子を有するオルガノシロキサン 0.05〜5重量
    部、(C)アルカリ金属アルミン酸塩およびアルカリ土
    類金属アルミン酸塩から選ばれる少なくとも1種類以上
    の化合物0.05〜5重量部、および(D)石膏 10
    0重量部を水と共に混練することによる耐水性石膏組成
    物の作製方法。
  7. 【請求項7】 A成分とC成分を含有する水溶液あるい
    は分散液およびB成分を、必要量の水と共に、石膏に添
    加する請求項6記載の耐水性石膏組成物の作製方法。
  8. 【請求項8】 Si結合した水素原子を有するオルガノ
    シロキサンが、請求項2記載の構造式1で表される単位
    から構成されており、分子あたり少なくとも1つのSi
    結合した水素原子が存在する請求項6あるいは7記載の
    耐水性石膏組成物の作製方法。
  9. 【請求項9】 アルカリ金属アルミン酸塩がアルミン酸
    のナトリウム塩および/あるいはカリウム塩である請求
    項6から8のいずれか1項記載の耐水性石膏組成物の作
    製方法。
  10. 【請求項10】 A成分がスチレンあるいはその誘導体
    と無水マレイン酸から構成され、スチレンあるいはその
    誘導体と無水マレイン酸とのモル比が1:1〜4:1で
    ある請求項6から9のいずれか1項記載の耐水性石膏組
    成物の作製方法。
  11. 【請求項11】 A成分が、水酸化ナトリウム、水酸化
    カリウム、アンモニア、水酸化アンモニウム、およびア
    ルカノールアミン類から選択される1種類以上のアルカ
    リ性化合物を用いて中和された請求項6から10のいず
    れか1項記載の耐水性石膏組成物の作製方法。
  12. 【請求項12】 (A)ビニル化合物と不飽和ジカルボ
    ン酸あるいはその無水物との共重合体あるいはその誘導
    体で酸価が200〜500であるものの部分あるいは完
    全中和物 0.05〜5重量部、(B)Si結合した水
    素原子を有するオルガノシロキサン 0.05〜5重量
    部、(C)アルカリ金属アルミン酸塩およびアルカリ土
    類金属アルミン酸塩から選ばれる少なくとも1種類以上
    の化合物0.05〜5重量部、および(D)石膏 10
    0重量部を含有する石膏組成物およびボード原紙からな
    ることを特徴とする耐水性石膏ボード。
  13. 【請求項13】 Si結合した水素原子を有するオルガ
    ノシロキサンが、請求項2記載の構造式1で表される単
    位から構成されており、分子あたり少なくとも1つのS
    i結合した水素原子が存在する請求項12記載の耐水性
    石膏ボード。
  14. 【請求項14】 アルカリ金属アルミン酸塩がアルミン
    酸のナトリウム塩および/あるいはカリウム塩である請
    求項12あるいは13記載の耐水性石膏ボード。
  15. 【請求項15】 A成分がスチレンあるいはその誘導体
    と無水マレイン酸から構成され、スチレンあるいはその
    誘導体と無水マレイン酸とのモル比が1:1〜4:1で
    ある請求項11あるいは12記載の耐水性石膏ボード。
  16. 【請求項16】 A成分が、水酸化ナトリウム、水酸化
    カリウム、アンモニア、水酸化アンモニウム、およびア
    ルカノールアミン類から選択される1種類以上のアルカ
    リ性化合物を用いて中和された請求項12〜15記載の
    耐水性石膏ボード。
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