JPH11208349A - シート装置 - Google Patents

シート装置

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JPH11208349A
JPH11208349A JP1869598A JP1869598A JPH11208349A JP H11208349 A JPH11208349 A JP H11208349A JP 1869598 A JP1869598 A JP 1869598A JP 1869598 A JP1869598 A JP 1869598A JP H11208349 A JPH11208349 A JP H11208349A
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JP
Japan
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seat back
seat
footrest
lock
reclining
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Application number
JP1869598A
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English (en)
Inventor
Fumio Tate
文雄 館
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Nissan Shatai Co Ltd
Original Assignee
Nissan Shatai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フットレストを有したシート装置において、
ランバーサポートなどのシートバックに設ける既存の機
構に対する設計上の制約を最小限に抑えながら、フット
レストの使い勝手を向上させること。 【解決手段】 シートクッション1がスライド装置を介
して車体前後方向にスライド可能に支持され、シートク
ッション1の後端部にシートバック2が回動可能に支持
され、シートバック2の下端部にフットレスト6が回動
可能に支持され、シートバック2を、シートバック背面
が水平となる水平前倒位置まで前倒可能とし、フットレ
スト6を、シートバック2の背面に沿った収納位置か
ら、水平前倒位置のシートバック背面から後方へ水平に
延在されるまで回動可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート装置に関
し、特に、シート装置の後方に着座した人が利用可能な
フットレストが設けられていて車両に適用するのに好適
なシート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フットレストを有するシート装置
として、下記のに記載したシート装置が知られ
ている。に記載の技術は、シートバックにフットレ
ストが設けられている車両用シート装置に関するもので
あり、に記載の技術は、シートクッションあるいは
シートバックをフットレストとして使用することができ
る車両用シート装置に関するものである。
【0003】 シートバックに、リヤシート着座者の
足を挿通可能な開口部が設けられ、この開口部が、回動
機構を介してシートバックに取り付けられた開閉部材に
よって開閉できるようになっていて、開閉部材は、開口
部を閉じる位置ではシートバックの一部となり、開口部
を開く位置ではフットレストに使用できるもの(実開昭
57−85332号公報、実開昭63−154342号
公報、実開昭57−88641号公報参照)。
【0004】 と同様に、シートバックに開口部が
設けられ、この開口部が開閉部材によって開閉できるよ
うになっているが、開口部を開く時には、前記開閉部材
をシート後方に倒してフロントシートとリヤシートとの
間の隙間に配置させ、開閉部材とフロントシートのシー
トクッションとの両方をフットレストとして使用できる
もの(実開昭57−97450号公報、実開昭63−4
4839号公報、実開昭58−192139号公報参
照)。
【0005】 と同様に、シートバックに開口部が
設けられ、この開口部が開閉部材によって開閉できるよ
うになっているが、前記開閉部材は、その上端部に設け
られた回動軸を支点に回動させることができるようにな
っていて、リヤシート着座者は、開口部を開いてその開
口部に足を挿通させ、フロントシートのシートクッショ
ンに足を載せることができるようになっているもの。
【0006】 フロントシートのシートバックをシー
トクッションに当る位まで深く前傾させることができる
ようになっていて、その状態でリヤシート着座者がフロ
ントシートのシートバックをフットレストとして使用で
きるようになっているもの(実開昭60−191537
号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のシート装置にあっては、シートバックに開口部を
設けるとともに、この開口部を開閉する開閉部材を設け
た構成となっているために、シートバックに、前方への
張り出し量や上下方向の位置等を調整可能としたランバ
ーサポート等の装置を設けようとすると、シートバック
側面に設ける調整用レバー等からの伝達が極めて難し
く、電動で解決する、あるいは、連動のための伝達部材
が必要となる等によって構造が複雑になり、高価になっ
てしまうという問題があった。また、フットレストとな
る開閉部材あるいはシートクッションは、着座姿勢に適
した形状にする必要があるので、必ずしもフットレスト
に適した形状であるとは限らないという問題もあった。
また、上記〜に記載の技術は、足先を支持する丈に
形成されており、ふくらはぎなどの足の中間部を支える
ことができないとともに、足を伸ばした姿勢でしか使用
できず種々の姿勢に対応することができないものであ
り、使い勝手が悪いという問題があった。のシート
装置にあっては、フロントシートとリヤシートとの間が
広く空いてしまことから、特に、使い勝手が悪いもので
あった。これは、シートバックを前傾させるのに連動し
てシートが前方にスライドするウォークイン機構と連動
させた技術を想定した場合、シートバックを前傾させる
と同時にシート全体が前方移動するので、シートの間隔
が広がってしまい、上述のフロントシートとリヤシート
との間が更に大きくなってしまい、上述のように、足先
しか載せることができないなどの問題が生じる。
【0008】上述のように、従来技術にあっては、着座
姿勢や足元スペースの点など使い心地の点で問題があっ
たり、あるいは、シート装置に必要な他の構成の設置を
難しくする、すなわちシート装置の設計自由度に制約を
与えたりするという問題があったりするものであり、従
来、これらの問題を全て解決する技術はなかった。本発
明のシート装置は、上述の従来の問題に着目し、複雑な
機構を採用することなくフットレストの使い心地を向上
させ、上述の問題を全て解決することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的達成のため、
請求項1記載の発明は、シートクッションが車体に前後
方向にスライド可能に支持され、前記シートクッション
の後端部にシートバックが回動可能に支持され、後方に
着座した人が利用可能なフットレストが設けられたシー
ト装置において、前記シートバックが、シートバック背
面が水平になる水平前倒位置まで前倒可能に設けられ、
前記フットレストが、シートバック背面に設けられ、か
つ、このフットレストが、前記シートバック背面に沿っ
て配置された収納位置から、前記シートバックを水平前
倒位置とした時に、シートバック背面から後方に水平に
配置される後方回動位置まで後方へ回動可能に支持され
ていることを特徴とする構成とした。なお、請求項2記
載の発明のように、請求項1記載のシート装置におい
て、前記フットレストを前記収納位置ならびに後方回動
位置および、その間の任意の位置に保持可能なフットレ
ストロック機構と、このフットレストロック機構のロッ
クを解除可能なフットレストロック解除レバーとを設け
ることが好ましい。また、請求項3記載の発明のよう
に、請求項1または2記載のシート装置において、前記
シートクッションに、シートバック支持アームの基端部
が回動可能であるとともに所定の位置で回動を規制して
係合可能に支持され、前記シートバック支持アームの先
端部に前記シートバックの基端部が回動可能であるとと
もに所定の位置で回動を規制して係合可能に支持されて
いることが好ましい。また、請求項4記載の発明のよう
に、請求項3記載のシート装置において、前記シートバ
ック支持アームは、基端部に設けられたリクライニング
軸を中心に、シートバックを起立させた着座位置から、
シートバックの背面が斜め上方を向くまで前傾させた前
傾位置まで前傾回動可能に設けられ、前記シートバック
は、シートバック支持アームの上端部に設けられた前倒
軸を中心に、シートバック支持アームを着座位置に配置
させた状態において起立状態となる起立位置から、シー
トバック支持アームを前傾位置に配置させた状態におい
て前記水平前倒位置となるまで前倒回動可能に構成さ
れ、少なくとも前記前傾回動を規制してシートバック支
持アームを着座位置に保持可能なリクライニングロック
機構が設けられ、このリクライニングロック機構のロッ
クを解除可能なリクライニングロック解除レバーが設け
られ、前記シートバック支持アームを着座位置から前傾
位置に前傾回動させる付勢力を前記シートバック支持ア
ームに付与している前傾付勢力付与手段が設けられ、前
記シートバックの前倒軸を中心とする回動を規制してシ
ートバックを起立位置に保持可能な前倒ロック機構が設
けられ、この前倒ロック機構のロックを解除可能な前倒
ロック解除レバーが設けられ、前記シートバックが起立
位置から水平前倒位置まで前倒回動する付勢力を前記シ
ートバックに付与している前倒付勢力付与手段が設けら
れ、前記リクライニングロック機構ならびに前記前倒ロ
ック機構のロックを連動して解除可能なリクライニング
・前倒ロック解除レバーが設けられていることが好まし
い。 また、請求項5記載の発明のように、請求項4記
載のシート装置において、前記リクライニング・前倒ロ
ック解除レバーが、前記フットレストロック解除レバー
と連動可能に設けられ、前記フットレストロック機構の
ロックを解除する操作に連動して、前記リクライニング
ロック機構ならびに前記前倒ロック機構のロックを解除
可能に構成されていることが好ましい。また、請求項6
記載の発明のように、請求項4または5記載のシート装
置において、前記リクライニング・前倒ロック解除レバ
ーが、前記シートクッションの車体前後方向へのスライ
ドを規制するスライドロック機構のロック解除を可能に
スライドロック機構に連結されていることが好ましい。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、シートバックを、シ
ートバック背面が水平になるまで前倒させ、かつ、フッ
トレストを収納位置から後方回動位置まで後方に回動さ
せると、フットレストが、水平に配置されたシートバッ
ク背面からさらに後方に水平に延在され、このフットレ
ストは、本発明のシート装置とその後のシートとの間に
水平に配置される。したがって、このフットレストを使
用する場合には、脚を伸ばした姿勢だけでなく脚を曲げ
た姿勢をとることができ、かつ、ふくらはぎなどの脚の
中間部も支持することができる。また、フットレスト
は、フットレストとしてだけでなく荷台あるいはテーブ
ルとしても使用することができ、ここでシート装置の前
後位置を調節して前記フットレストを後側のシートと連
続させるた場合、広い荷台として使用可能である。ま
た、フットレストは、シートクッションならびにシート
バックから独立したフットレスト専用の部品なので、フ
ットレストを、フットレストあるいは荷台やテーブルに
適したフラットな形状にすることもできる。更に、フッ
トレストは、シートバックの背面に設けており、シート
バックに開口部を設けたりしないため、シートバック内
に既存のランバーサポートを設けることができる。
【0011】請求項2記載の発明では、フットレストロ
ック機構により、フットレストを、収納位置から後方回
動位置までの範囲の任意の位置において保持可能であ
る。したがって、シートバックを着座可能に起立させた
状態あるいは前傾させた状態において、フットレストを
後方回動させてフットレストを水平あるいは斜め下向き
に保持させした状態として、足先を載せて使用すること
ができる。
【0012】請求項3記載の発明では、シートクッショ
ンに対してシートバック支持アームの基端部が前後に回
動し、このシートバック支持アームの先端部に対してシ
ートバックが前後に回動することで、シートバックが水
平前倒位置に回動する。このように、シートバックの回
動中心がシートクッションから離れた位置に配置された
め、シートバックを水平前倒位置に回動させた時にシー
トバック背面が水平になるように構成するにあたり、シ
ートクッションの座面の形状や、シートバックの背当て
面の形状に対する制約が少なくなる。
【0013】請求項4記載の発明では、シートバックを
起立位置から水平前倒位置まで回動させる時には、リク
ライニングロック機構のロックを解除するとともに、前
倒ロック機構のロックを解除する。そして、リクライニ
ングロック機構のロックを解除すると、シートバック支
持アームは、前傾付勢力付与手段の付勢力により、着座
位置から前傾位置まで回動する。また、前倒ロック機構
のロックを解除すると、シートバックは、前倒付勢力付
与手段の付勢力によりシートバック支持アームに対して
起立位置から水平前倒位置に前倒回動する。このように
シートバックを水平前倒位置に回動させるにあたり、本
発明では、1つのリクライニング・前倒ロック解除レバ
ーをロック解除操作すると、リクライニングロック機構
のロックが解除されるとともに、前倒ロック機構のロッ
クが解除され、シートバックは自動的に水平前倒位置に
回動され、この状態でフットレストを任意の位置に回動
させることができる。また、リクライニングロック機構
と前倒ロック機構のロックを解除するにあたり、それぞ
れリクライニングロック解除レバーおよび前倒ロック解
除レバーを操作すれば、それぞれ単独にロックを解除す
ることができる。
【0014】請求項5記載の発明では、シートバックを
水平前倒位置に回動させる際に、同時にフットレストを
後方回動位置に回動させる時には、フットレストロック
解除レバーをロック解除操作すると、それに連動してリ
クライニング・前倒ロック解除レバーのロック解除操作
が成され、フットレストロック機構のロックが解除され
るとともに、リクライニングロック機構および前倒ロッ
ク機構のロックが解除される。したがって、シートバッ
クが自動的に水平前倒位置に回動されるのと同時に、フ
ットレストを任意の位置に回動させることができる。こ
のように、1回のロック解除操作により、3つのロック
機構のロックが解除され、シートバックは自動的に水平
前倒位置に回動される。請求項6記載の発明では、リク
ライニング・前倒ロック解除レバーをロック解除操作す
ると、上述の請求項4または5記載の発明のように、リ
クライニングロック機構ならびに前倒ロック機構のロッ
ク解除、あるいはそれに加えてフットレストロック機構
のロックが解除されるのにさらに加えて、スライドロッ
ク機構のロックも解除される。したがって、シートバッ
クが水平前倒位置まで自動的に前倒回動するとともに、
この状態においてシートクッション(シート装置)が、
前後にスライド可能となり、フットレストを使用するの
に最適な位置にシート装置をスライドさせることができ
る。また、シートクッションを前方スライドさせる付勢
手段を設ければ、スライドロック機構のロック解除時に
シート装置を自動的に前方にスライドさせることもでき
る。この場合、本発明のシート装置とその後方のシート
との間隔が小さい場合でも、フットレスト使用時には、
シートの間隔を広げて、フットレストの使用を容易とす
ることができたり、あるいは、フットレストとその後方
のシートとの間に隙間を確保し、着座者がフットレスト
に足を載せる姿勢と、車体フロアに足を置く姿勢とを適
宜選択できるようにすることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、図面に基づいて、実施の形
態1のシート装置について詳述する。図1〜図5は実施
の形態1のシート装置Sを側方から見た構造説明図で、
図中1はシートクッション、2はシートバックである。
前記シートクッション1は、車体フロアにスライド機構
(図示省略)を介して車体前後方向にスライド可能に支
持されていると共に、前記シートバック2は、前記シー
トクッション1の後端部にシートバック支持アーム3を
介して支持されている。なお、図示は省略しているが、
前記スライド機構とシートクッション1との間には、前
記シートクッション1をフロントモスト(最前端位置)
までスライドさせる付勢力を前記シートクッション1に
付与しているスプリングと、そのスプリングの付勢力に
抗してシートクッション1を適宜位置に保持するスライ
ドロック機構と、前記スライドロック機構のロックを解
除するスライドロック解除レバーとが設けられている。
【0016】前記シートバック支持アーム3は、一端部
が前記シートクッション1の側部のクッション側ベース
4にリクライニング軸aを中心に回動可能に結合されて
いるとともに、他端部が前記シートバック2の側部のバ
ック側ベース5に前倒軸bを中心に回動可能に結合され
ている。これにより、前記シートバック2は、前記リク
ライニング軸aを中心に前記シートバック支持アーム3
と一体に前後方向へ回動可能(これをリクライニングと
いい、その回動範囲の内、シートバックを起立させた着
座位置からシートバックの背面が斜上方を向くまで前傾
させた前傾位置までの回動範囲を前傾回動という)であ
ると共に、前記前倒軸bを中心に前後方向へ回動可能
(これを前倒回動という)に構成されている。また、図
示は省略しているが、前記リクライニング軸aの周りに
は、前記シートクッション1の前記クッション側ベース
4に対してシートバック支持アーム3を前傾位置まで前
傾回動させる付勢力を有する前傾スプリングが設けら
れ、これによりシートバック後傾のどの位置からもシー
トバック2を前傾位置まで前傾回動させる付勢力とな
る。前記前倒軸bの周りには、シートバック支持アーム
3に対してバック側ベース5を介してシートバック2を
前倒位置まで回動させる付勢力を有する前倒用スプリン
グが設けられている。なお、クッション側ベース4はシ
ートクッション1に、バック側ベース5はシートバック
2にそれぞれ固定されている。
【0017】また、前記シートバック支持アーム3には
クッション側ガイドピン33が設けられ、前記クッショ
ン側ベース4には前記クッション側ガイドピン33が係
合する円弧状のクッション側ガイド孔41が形成されて
おり、これらクッション側ガイドピン33とクッション
側ガイド孔41によって、シートバック2がリクライニ
ングできる範囲が規制されている。つまり、シートバッ
ク支持アーム3のリクライニングは、前方へは図2に示
した前傾位置までに規制され、後方へは図11に二点鎖
線で示した後方に全倒し、後方に略水平に延在するフル
リクライニング状態の位置までに規制されている。
【0018】更に、前記バック側ベース5には前記前倒
軸bの近傍位置にバック側ガイドピン51が形成されて
おり、前記シートバック支持アーム3には前記バック側
ガイドピン51と係合するバック側ガイド孔34が円弧
状に形成されており、これらバック側ガイドピン51と
バック側ガイド孔34によって、シートバック2が前倒
回動できる範囲が規制されている。つまり、シートバッ
ク2の前倒回動は、図3に二点鎖線で示した起立位置か
ら図3に実線で示した水平前倒位置までに規制されてい
る。なお、前記シートバック2は、水平前倒位置におい
て背面が水平になるようになっている。
【0019】すなわち、前記シートバック支持アーム3
の着座位置というのは、シートバック2をシートバック
支持アーム3に対して起立位置に配置させた状態におい
て、シートバック2を図1に示すように着座可能に起立
させることのできる位置である。また、前記シートバッ
ク支持アーム3の前傾位置というのは、同じくシートバ
ック2をシートバック支持アーム3に対して起立位置に
配置させた状態において、図2に示すようにシートバッ
ク背面を斜め上向きにする位置である。また、前記シー
トバック2の起立位置というのは、シートバック支持ア
ーム3を着座位置に配置させた状態において図1に示す
ようにシートバック2が着座可能に起立した位置であ
る。また、前記シートバック2の水平前倒位置というの
は、シートバック支持アーム3を前傾位置に配置させた
状態において、図3に示すようにシートバック背面が水
平となる位置である。
【0020】また、前記シートバック2の背面には、フ
ットレスト6を収納可能なフットレスト収納部21が設
けられており、前記フットレスト6は、フラットな形状
に形成されシートバック2の下端部にフットレスト支持
アーム7を介して支持されている。前記フットレスト支
持アーム7は、一端部が前記バック側ベース5に取り付
けられ、他端部にフットレスト回動支軸cが固定され、
このフットレスト回動支軸cを中心に前記フットレスト
6の下端部が回動可能にフットレスト回動支軸cに結合
されている。これにより前記フットレスト6は、前記フ
ットレスト回動支軸cを中心に、フットレスト収納部2
1に収納された収納位置からシート後方へ180度まで
回動可能になっている。なお、前記フットレスト収納部
21は、収納位置にあるフットレスト6の後面がシート
バック2の背面とほぼ面一になるように形成されてい
る。また、前記フットレスト支持アーム7と前記フット
レスト6との間には、前記フットレスト6を適宜位置に
保持可能なフットレストロック機構60が設けられてい
る。
【0021】図6は前記フットレスト6の構造説明図
で、前記フットレストロック機構60は、前記フットレ
スト支持アーム7に固定された前記フットレスト回動支
軸cの外周に設けられていて、このフットレスト回動支
軸cに固定されているロック歯61と、このロック歯6
1と係合可能な被ロック歯621を有していて前記フッ
トレスト6に上下スライド可能に保持されているスライ
ダ62と、前記ロック歯61と前記被ロック歯621と
を係合させる方向に前記スライダ62を付勢しているリ
ターンスプリング64と、で構成されている。また、前
記フットレスト6の上端部には、前記フットレスト6の
回動規制を解除可能なフットレストロック解除レバー6
5が設けられており、このフットレストロック解除レバ
ー65は、ロッド部材66を介して前記スライダ62と
連結されている。
【0022】すなわち、二点鎖線で示すように、リター
ンスプリング64の付勢力に抗して前記フットレストロ
ック解除レバー65を指で上方に押し上げると、前記ス
ライダ62が上方にスライドすることにより被ロック歯
621がロック歯61から離れるので、フットレストロ
ック解除レバー65を指で押し上げたままフットレスト
回動支軸cを中心にフットレスト6を後方(矢印方向)
に180度まで回動させることができる。また、フット
レスト6を回動させた後、フットレストロック解除レバ
ー65から指を離すと、リターンスプリング64の付勢
力が働いて前記スライダ62の被ロック歯621とロッ
ク歯61とが係合し、フットレスト6はその位置に保持
される。ロック歯61はフットレスト回動支軸cの外周
に設けられているので、フットレスト6は、回動可能な
範囲の適宜位置に固定させることができる。なお、図4
は、シートバック2を水平前倒位置まで回動させた後
に、フットレスト6を180度後方回動させ、その位置
に保持させた状態を示している。一方、図5は、シート
バック2が着座位置のままフットレスト6を斜め下向き
になるまで後方回動させ、その位置に保持させた状態を
示している。
【0023】また、図1に示すように、前記シートバッ
ク支持アーム3の上端部と前記バック側ベース5との間
には、シートバック2の前倒回動を規制してシートバッ
ク2を起立位置と水平前倒位置に保持可能な前倒ロック
機構8が設けられている。また、前記シートバック支持
アーム3の下端部と前記クッション側ベース4との間に
は、シートバック支持アーム3の前傾回動を規制してシ
ートバック支持アーム3を前傾位置と着座位置との間の
適宜位置に保持可能なリクライニングロック機構11が
設けられている。
【0024】さらに、前記シートバック2の側部には、
シートバック2がシートバック支持アーム3に対して前
倒回動規制されているのを解除可能な前倒ロック解除レ
バー9が設けられている。また、前記シートバック背面
のフットレスト収納部21の上方位置には、シートバッ
ク2の前倒回動規制ならびに前傾回動規制を解除するリ
クライニング・前倒ロック解除レバー10が設けられて
おり、前記シートクッション1の側部には、シートバッ
ク2の前傾回動規制を解除可能なリクライニングロック
解除レバー12が設けられている。
【0025】図7は前倒ロック状態の前倒ロック機構8
ならびに前倒ロック解除レバー9を示す図、図8は前倒
ロック解除状態の前倒ロック機構8ならびに前倒ロック
解除レバー9を示す図で、前記前倒ロック機構8は、前
記シートバック支持アーム3の上端部に形成された前倒
ロック歯32と、前倒ロックラチェット81と、前倒ロ
ック係止片82と、で構成されている。前記前倒ロック
歯32は、前記シートバック2を起立位置に保持する位
置と、シートバック2を水平前倒位置に保持する位置の
2箇所に形成されている。前記前倒ロックラチェット8
1は、前記シートバック支持アーム3の上方に配置さ
れ、一端部がバック側ベース5に対してラチェット回動
軸fを中心に回動可能に支持されており、前記シートバ
ック支持アーム3と対向する縁に、前記前倒ロック歯3
2と係合可能な前倒被ロック歯811が形成され、それ
とは反対側の縁に凹部812が形成されている。また、
図示は省略しているが、前記ラチェット回動軸fの回り
には、前記前倒ロックラチェット81を、前記前倒ロッ
ク歯32と前記前倒被ロック歯811とが離間する側に
付勢するリターンスプリングが設けられている。前記前
倒ロック係止片82は、係止片回動軸gを中心にバック
側ベース5に回動可能に支持されている。また、前記前
倒ロック係止片82には、前倒被ロック歯811と前倒
ロック歯32とが係合する位置まで前記前倒ロックラチ
ェット81をシートバック支持アーム3側に押圧可能な
凸部821が設けられており、この凸部821は、所定
の角度で前記前倒ロックラチェット81の凹部812に
収容可能な形状に形成されている。更に、前記前倒ロッ
ク係止片82と前記バック側ベース5との間には、前記
前倒ロック係止片82を前倒ロックラチェット81を押
圧する側に付勢しているリターンスプリング83が設け
られている。前記前倒ロック解除レバー9は、前記係止
片回動軸gに前倒ロック係止片82の回動と連動可能に
取り付けられている。
【0026】すなわち、通常は、図7に示すように、前
倒ロック係止片82により前倒被ロック歯811と前倒
ロック歯32とが係合する位置に前倒ロックラチェット
81が保持されているので、シートバック2の前倒回動
は規制されているが、図8に示すように、前倒ロック解
除レバー9を操作することにより前記前倒ロック係止片
82の凸部821を前倒ロックラチェット81の凹部8
12に収容させると、前倒ロック係止片82の凸部82
1と前倒ロックラチェット81の凹部812との間に設
けられる隙間分だけ前倒ロックラチェット81が図示省
略のリターンスプリングの付勢力によって前倒被ロック
歯811と前倒ロック歯32とが離間する側に回動する
ので、それによりシートバック2は前倒可能な状態にな
る。
【0027】図9はリクライニング・前倒ロック解除レ
バー10を示す図で、前記リクライニング・前倒ロック
解除レバー10は、シートバック2の背面のフットレス
ト収納部21の上方位置に回動可能に設けられており、
前倒伝達ブラケット13、前倒伝達リンク14(図1〜
図8参照)、前倒伝達ワイヤ15を介して前記前倒ロッ
ク機構8に接続されている。前記前倒伝達ブラケット1
3は、前記リクライニング・前倒ロック解除レバー10
の回動操作によりシートバック2の高さ方向に上下動す
るように形成されており、この前倒伝達ブラケット13
には、前倒伝達ブラケット13の移動方向に長い長穴1
31が形成され、この長穴131内に長穴131の長手
方向にスライド可能なスライダ132が設けられてい
る。前記前倒伝達リンク14は、前記係止片回動軸gに
前倒ロック係止片82の回動と連動可能に取り付けられ
ており、前記前倒伝達ワイヤ15は、前記前倒伝達リン
ク14に一端が接続され前記スライダ132に他端が接
続されている。
【0028】すなわち、リクライニング・前倒ロック解
除レバー10を後方に引いて回動させると、前倒伝達ブ
ラケット13と前倒伝達ワイヤ15と前倒伝達リンク1
4を介してリクライニング・前倒ロック解除レバー10
の回動が前倒ロック係止片82に伝達され、前記ロック
係止片82が回動して、図8に示すように凸部821が
前倒ロックラチェット81の凹部812に収容され、前
倒被ロック歯811と前倒ロック歯32とが離間する側
に前倒ロックラチェット81が回動し、シートバック2
は前倒回動可能になる。なお、前倒ロック解除レバー9
を回動操作すると、ロック係止片82と一緒に前倒伝達
リンク14も回動することになるが、この前倒伝達リン
ク14の回動に伴う前倒伝達ワイヤ15の移動は、スラ
イダ132が前倒伝達ブラケット13の長穴131内を
スライドすることで吸収され、リクライニング・前倒ロ
ック解除レバー10には伝達されないようになってい
る。
【0029】図10はリクライニングロック状態のリク
ライニングロック機構11ならびにリクライニングロッ
ク解除レバー12を示す図、図11ならびに図12はリ
クライニングロック解除状態のリクライニングロック機
構11ならびにリクライニングロック解除レバー12を
示す図であって、前記リクライニングロック機構11
は、シートバック支持アーム3の下端部に形成されたリ
クライニング被ロック歯31と、リクライニングロック
ラチェット111と、リクライニングロックローラ11
2と、ローラブラケット113とで構成されている。前
記リクライニング被ロック歯31は、前記シートバック
支持アーム3の下端部に、前記リクライニング軸aを中
心にした円弧状に形成されている。前記リクライニング
ロックラチェット111は、前記シートバック支持アー
ム3の下方に配置され、一端部がクッション側ベース4
に対してラチェット回動軸dを中心に回動可能に支持さ
れており、前記シートバック支持アーム3と対向する縁
に、前記リクライニング被ロック歯31と係合可能なリ
クライニングロック歯114が形成されている。前記リ
クライニングロックローラ112は、前記リクライニン
グロックラチェット111の先端部を支持することによ
って、前記リクライニング被ロック歯31と前記リクラ
イニングロック歯114とが係合する位置に前記リクラ
イニングロックラチェット111を保持するもので、前
記ローラブラケット113に回転可能に固定されてお
り、前記クッション側ベース4に形成されたローラガイ
ド孔42の範囲内で移動するようになっている。前記ロ
ーラブラケット113は、ブラケット回動軸eを中心に
回動可能に前記クッション側ベース4に取り付けられ、
前記リクライニングロック解除レバー12は、このロー
ラブラケット113と固定されブラケット回動軸eを中
心に回動可能にクッション側ベース4に取り付けられて
いる。更に、前記リクライニングロックローラ112と
前記クッション側ベース4との間には、前記リクライニ
ングロックローラ112をラチェット保持位置側に付勢
するリターンスプリング84が設けられている。
【0030】すなわち、通常は、図10に示すように、
リクライニングロックローラ112により、リクライニ
ングロック歯114とリクライニング被ロック歯31と
が係合する位置にリクライニングロックラチェット11
1が保持されているので、シートバック支持アーム3は
回動規制されているが、図11に示すように、リクライ
ニングロック解除レバー12を操作することにより、前
記リクライニングロックローラ112を前記リクライニ
ングロックラチェット111と離間させて前記リクライ
ニングロック歯114と前記リクライニング被ロック歯
31との係合も解除させることができるので、それによ
り、シートバック支持アーム3は回動自在になる。
【0031】また、リクライニングロック機構11は、
リクライニング伝達リンク16、ローラブラケット押圧
板17、リクライニング伝達ワイヤ18を介して前記前
倒伝達リンク14に接続されている。前記リクライニン
グ伝達リンク16は、前記ローラブラケット113のブ
ラケット回動軸eと同軸に回動可能に設けられており、
前記ローラブラケット押圧板17は、前記リクライニン
グ伝達リンク16に固定されて、前記ローラブラケット
113を、前記リクライニングロックローラ112と前
記リクライニングロックラチェット111とが離間する
側に押圧可能な位置に配設されている。
【0032】つまり、リクライニング・前倒ロック解除
レバー10を回動操作すると、シートバック2が前倒回
動すると同時に、前倒伝達リンク14の回動がリクライ
ニング伝達ワイヤ18を介してリクライニング伝達リン
ク16に伝達され、図12に示すように、リクライニン
グ伝達リンク16が回動する。そして、ローラブラケッ
ト押圧板17が前記ローラブラケット113を押圧する
ことにより、前記リクライニングロックローラ112と
前記リクライニングロックラチェット111とが離間し
て前記リクライニングロック歯114と前記リクライニ
ング被ロック歯31との係合が解除されるので、シート
バック2がリクライニング用スプリングの付勢力によっ
て前傾位置まで前傾回動すると共に、前倒用スプリング
の付勢力によって前倒位置まで前倒回動する。なお、前
記ローラブラケット113と前記リクライニング伝達リ
ンク16は独立して回動可能になっており、リクライニ
ングロック解除レバー12を操作してシートバック2を
前傾回動させる時、リクライニング伝達リンク16なら
びにローラブラケット押圧板17はローラブラケット1
13の回動に連動せずに停止したままである(図11参
照)。
【0033】図13は、実施の形態1のシート装置Sを
助手席に適用した場合のリヤシートRSの乗員姿勢を示
す図である。なお、ここでリヤシートRSは、着座者の
前方視界をよくするために助手席よりも高い位置に設置
され、かつ、着座者がリクライニングしながら前方なら
びに側方視界を確保できるようにシートバックが中折れ
可能な構造になっている。なお、リヤシートRSは、助
手席に当たるまで前後スライドできるようになっている
と、後方の荷室を拡大することができ、好ましい。
(i)は、助手席のシートバック2をフロントモスト
(実線で示す)あるいはリヤモスト(最後方スライド位
置であって二点鎖線で示す)で着座状態にし、フットレ
スト6を収納状態にした時のリヤシート乗員姿勢を示し
ている。この場合、リヤシートRSの乗員は、足を車体
フロアに付けた通常の着座姿勢をとることになる。
【0034】(ii)は、助手席をリヤモストに配置さ
せ、そのシートバック2を前倒状態にすると共にフット
レスト6を180度後方回動させた時のリヤシートRS
の乗員姿勢を示している。この場合、リヤシートRSの
乗員は、実線で示したように脚を延ばした姿勢でフット
レスト6に足を載せることができる他、一点鎖線で示し
たように、脚を曲げた姿勢でもフットレスト6に足を載
せることができる。また、フットレスト6は、助手席と
リヤシートRSとの間に配置され、しかも、リヤシート
RSとほぼ連続しているので、足を載せる時には足先だ
けでなくふくらはぎや股まで載せることができるし、足
を載せるだけでなく荷台あるいはテーブルとしても使用
することができる。
【0035】(iii) は、助手席をフロントモストに配置
させ、そのシートバック2を前倒状態にすると共にフッ
トレストを180度後方回動させた時のリヤシートRS
の乗員姿勢を示している。この場合、フットレスト6と
リヤシート2との間に隙間を残すことができるので、リ
ヤシートRSの乗員は、実線で示したように脚を延ばし
た姿勢でフットレスト6に足を載せることができると共
に、一点鎖線で示したように、脚を曲げた姿勢でもフッ
トレスト6に足を載せることができる他、床に足を付け
た通常の着座姿勢をとることもできる。
【0036】(iv)は、助手席をフロントモストに配置
させ、そのシートバック2を着座状態にすると共にフッ
トレスト6を水平(一点鎖線で示す)あるいは斜め下向
き(実線で示す)にした時のリヤシートRSの乗員姿勢
を示している。この場合、フットレスト6とリヤシート
RSとの間に隙間を残すことができるので、リヤシート
RSの乗員は、実線や一点鎖線で示したように、フット
レスト6に足を載せた姿勢と、二点鎖線で示したよう
に、床に足を付けた通常の着座姿勢とをとることができ
る。
【0037】(v)は、助手席をフロントモストに配置
させ、そのシートバック2を前傾状態にすると共にフッ
トレスト6を水平(一点鎖線で示す)あるいは斜め下向
き(実線で示す)にした時のリヤシートRSの乗員姿勢
を示している。この場合、フットレスト6とリヤシート
RSとの間に隙間を残すことができるので、リヤシート
RSの乗員は、実線や一点鎖線で示したように、フット
レスト6に足を載せた姿勢と、二点鎖線で示したよう
に、床に足を付けた通常の着座姿勢とをとることができ
る。
【0038】このように、本実施の形態1のシート装置
にあっては、シート装置Sの前後位置ならびにシートバ
ック2の角度そしてフットレスト6の角度を適宜選択す
ることができるので、その後のリヤシートRSの着座者
は、姿勢が制約されることなくフットレスト6に足を載
せることができる。また、フットレスト6はフラットな
形状に形成されているので、足を載せた時に心地よい
し、また、テーブルや荷台として使用する時にも使い勝
手がよい。なお、フットレスト6は、シートバック2側
をフラットに他側を丸味をつけて曲面に形成してもよい
し、両面とも多少湾曲させるなどしてもよいし、コップ
立て用の凹部を設けてもよい。
【0039】更に、フットレスト6を設けるあたりシー
トバック2に開口部を設けたりしないため、シートバッ
ク2内にランバーサポートの調節機構を設ける場合に
も、特別な工夫をせずに従来と同様に調節機構を設ける
ことができる。また、本実施の形態1のシート装置にあ
っては、リクライニング・前倒ロック解除レバー10を
操作すると、リクライニングロック機構11と前倒ロッ
ク機構8のロックが解除され、シートバック2は、前傾
用スプリングの付勢力によって前傾位置まで前傾回動す
ると共に、前倒用スプリングの付勢力によって前倒位置
まで前倒回動するので、リクライニング・前倒ロック解
除レバー10を操作するだけで、(i)に二点鎖線で示
した状態から(ii)に示した状態まで一気に変更するこ
ともできる。
【0040】次に、図14に基づいて、実施の形態2の
シート装置の構成を説明する。本実施の形態2では、ロ
ーラブラケット押圧板17に、このローラブラケット押
圧板17の移動をスライド機構のスライドロック機構に
伝達するスライド伝達ワイヤ19が接続されていて、リ
クライニング・前倒ロック解除レバー10を回動操作す
ると、リクライニングロック機構11と前倒ロック機構
8とスライドロック機構のロックが解除され、シートバ
ック2が、前傾用スプリングの付勢力によって前傾位置
まで前傾回動すると共に、前倒用スプリングの付勢力に
よって水平前倒位置まで前倒回動するのと同時に、シー
ト装置がスプリングの付勢力によってフロントモストま
でスライドするように構成されている。すなわち、リク
ライニング・前倒ロック解除レバー10を操作するだけ
で、図13の(i)に二点鎖線で示した状態から(iii)
に示した状態まで一気に変更することができる。
【0041】次に、図15に基づいて、実施の形態3の
シート装置の構成を説明する。本実施の形態3では、フ
ットレストロック機構600が、シートバック2の背面
のフットレスト収納部21の上方位置と、フットレスト
6の先端部に設けられたハンドル601との間に設けら
れている。すなわち、フットレスト収納部21の上方位
置には、リクライニング・前倒ロック解除レバー10の
前倒伝達ブラケット13と連動して上下動するスライダ
602が設けられている。このスライダ602は、スラ
イダ収納部605に収納され、その下端部がフットレス
ト収納部21に出入りするようになっており、スライダ
収納部605内に設けられたリターンスプリング603
によってフットレスト収納部21側に付勢されている。
また、前記ハンドル601には、前記スライダ602の
下端部と嵌合可能な凹部604が設けられている。すな
わち、リクライニング・前倒ロック解除レバー10を操
作すると、リクライニングロック機構11と前倒ロック
機構8とフットレストロック機構600のロックが解除
され、シートバック2が、前傾用スプリングの付勢力に
よって前傾位置まで前傾回動すると共に、前倒用スプリ
ングの付勢力によって前倒位置まで前倒回動するのと同
時に、フットレスト6をリクライニング・前倒ロック解
除レバー10の操作とともにハンドル601を手で操作
することによって後方に180度回動することができる
ようになっている。
【0042】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、
実施の形態では、リクライニング軸aを中心とした前傾
回動と前倒軸bを中心とした前倒回動を両方行うことに
より、シートバックの背面が水平になるようにしたが、
前倒回動のみでシートバックの背面が水平になるように
してもよい。また、シートバック2の背面のフットレス
ト収納部21の上方位置に、シートバック2の前倒回動
規制ならびに前傾回動規制を解除するリクライニング・
前倒ロック解除レバー10を設けたが、フットレスト収
納部21の近傍位置であれば、フットレスト収納部21
の横や下であってもよい。更に、このリクライニング・
前倒ロック解除レバー10の位置に、シートバック2の
前倒回動規制のみを解除する前倒ロック解除レバーある
いは、シートバック2の前傾回動規制のみを解除するリ
クライニングロック解除レバーを設けてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明にあっては、シートバックを、シートバック背面が水
平になるまで前倒させ、かつ、フットレストを収納位置
から水平になるまで後方回動させることにより、シート
バック背面に連続してフットレストを後方に水平に延在
できるように構成したため、フットレストならびにシー
トバック背面に、足先だけでなく脚の中間も載せること
ができるようになり、脚を伸ばした姿勢だけでなく脚を
曲げた姿勢など色々な姿勢で脚を載せることが可能とな
り、また、フットレストを、フットレストとしてだけで
なく荷台あるいはテーブルとしても使用することがで
き、使い勝手が向上するという効果が得られる。さら
に、上記のように水平に倒したシートバック背面の後方
にフットレストを水平に延在させた状態で、シート装置
の前後位置を調節すれば、前記フットレストをその後方
のシートと連続させることができ、この場合、広いスペ
ースを形成でき、荷物などを置くことができるし、フッ
トレストをその後方のシートから離せば、フットレスト
をテーブルとしても使用できるものであり、フットレス
トの用途が広がり、これによっても使い勝手が向上する
という効果が得られる。加えて、フットレストを設ける
ためにシートバックに開口部を設けるなどの特別な加工
をしなくてよいため、シートバック内にランバーサポー
トの調節機構を設ける場合にも、特別な工夫をせずに従
来と同様に調節機構を設けることができるという効果も
得られる。以上のように、本発明では、従来技術が有し
ていた各問題を全て解決できるシート装置を提供するこ
とができる。
【0044】請求項2記載の発明にあっては、フットレ
ストロック機構を設け、フットレストを、収納位置から
後方回動位置の範囲で任意の位置に保持可能に構成した
ために、フットレスト使用時の姿勢の多様化を図ること
ができるという効果が得られる。
【0045】請求項3記載の発明にあっては、シートク
ッションに基端部が回動可能に支持されたシートバック
支持アームの先端部にシートバックを回動可能に支持し
て、シートバックがシートクッションから離れた回動軸
を中心に回動して、起立位置から水平前倒位置に回動す
るように構成したため、シートバックを、シートバック
背面が水平となるまで回動させるにあたり、シートクッ
ションの座面側の形状や、シートバックの背当て面側の
形状に対する制約が少なくなり、設計自由度が向上する
という効果が得られる。
【0046】請求項4記載の発明にあっては、シートバ
ック支持アームの前傾回動を付勢する前傾付勢力付与手
段、シートバックの前倒回動を付勢する前倒付勢力付与
手段を設けるとともに、リクライニングロック機構なら
びに前倒ロック機構のロック解除を行うリクライニング
・前倒ロック解除レバーを設けたため、1つのリクライ
ニング・前倒ロック解除レバーにより解除操作を行うだ
けで、シートバックが自動的に一気に水平前倒位置に回
動されるものであり、使い勝手が良いという効果が得ら
れる。さらに、リクライニングロック機構ならびに前倒
ロック機構は、単独でそれぞれロック解除可能であり、
フットレストの使用形態が多様化して使い勝手が向上す
るという効果が得られる。
【0047】請求項5記載の発明にあっては、リクライ
ニング・前倒ロック解除レバーが、フットレストロック
解除レバーに連動するように構成したため、フットレス
トロック解除レバーにより解除操作を行うだけで、シー
トバックが自動的に一気に水平前倒位置に回動されると
ともに、フットレストが回動可能な状態となるものであ
り、使い勝手が良いという効果が得られる。
【0048】請求項6記載の発明では、リクライニング
・前倒ロック解除レバーをロック解除操作すると、スラ
イドロック機構のロックも解除されるように構成したた
め、リクライニング・前倒ロック解除レバーを操作した
時には、シート装置が前後にスライド可能となり、フッ
トレストを使用するのに最適な位置にシート装置をスラ
イドさせることができ、本発明のシート装置とその後方
のシートとの間隔が小さい場合でも、フットレスト使用
時には、シートの間隔を広げて、フットレストの使用を
容易とすることができたり、あるいは、フットレストと
その後方のシートとの間に隙間を確保し、着座者がフッ
トレストに足を載せる姿勢と、車体フロアに足を置く姿
勢とを適宜選択できるようにすることもできるものであ
り、使い勝手が向上するという効果が得られ、また、シ
ートクッションを前方スライドさせる付勢手段を設けれ
ば、フットレスト使用時に、シート装置を自動的に前方
にスライドさせることもでき、さらなる使い勝手の向上
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のシート装置の側面図で、シート
バック着座状態を示している。
【図2】実施の形態1のシート装置の側面図で、シート
バック前傾状態を示している。
【図3】実施の形態1のシート装置の側面図で、シート
バック前倒状態を示している。
【図4】実施の形態1のシート装置の側面図で、シート
バック前倒状態でのフットレスト使用状態を示してい
る。
【図5】実施の形態1のシート装置の側面図で、シート
バック着座状態でのフットレスト使用状態を示してい
る。
【図6】実施の形態1のシート装置のフットレストの構
造説明図である。
【図7】前倒ロック状態の前倒ロック機構ならびに前倒
ロック解除機構を示す説明図である。
【図8】前倒ロック解除状態の前倒ロック機構ならびに
前倒ロック解除機構を示す説明図である。
【図9】リクライニング・前倒ロック解除レバーを示す
説明図である。
【図10】リクライニングロック状態のリクライニング
ロック機構ならびにリクライニングロック解除機構を示
す図である。
【図11】リクライニングロック解除状態のリクライニ
ングロック機構ならびにリクライニングロック解除機構
を示す図である。
【図12】リクライニングロック解除状態のリクライニ
ングロック機構ならびにリクライニングロック解除機構
を示す図である。
【図13】実施の形態1のシート装置のフットレスト使
用状態を示す図である。
【図14】実施の形態2のシート装置の要部を示す構造
説明図である。
【図15】実施の形態3のシート装置の要部を示す構造
説明図である。
【符号の説明】
S シート装置 1 シートクッション 2 シートバック 21 フットレスト収納部 3 シートバック支持アーム 31 リクライニング被係止歯 32 前倒ロック歯 33 クッション側ガイドピン 34 バック側ガイド孔 4 クッション側ベース 41 クッション側ガイド孔 42 ローラガイド孔 5 バック側ベース 51 バック側ガイドピン 6 フットレスト 7 フットレスト支持アーム 8 前倒ロック機構 9 前倒ロック解除レバー 10 リクライニング・前倒ロック解除レバー 11 リクライニングロック機構 111 リクライニングロックラチェット 112 リクライニングロックローラ 113 ローラブラケット 114 リクライニングロック歯 12 リクライニングロック解除レバー 13 前倒伝達ブラケット 14 前倒伝達リンク 15 前倒伝達ワイヤ 16 リクライニング伝達リンク 17 ローラブラケット押圧板 18 リクライニング伝達ワイヤ 19 スライド伝達ワイヤ 60 フットレストロック機構 a リクライニング軸 b 前倒軸 c フットレスト回動支軸 d ラチェット回動軸 e ブラケット回動軸 f ラチェット回動軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションが車体に前後方向にス
    ライド可能に支持され、前記シートクッションの後端部
    にシートバックが回動可能に支持され、後方に着座した
    人が利用可能なフットレストが設けられたシート装置に
    おいて、 前記シートバックが、シートバック背面が水平になる水
    平前倒位置まで前倒可能に設けられ、 前記フットレストが、シートバック背面に設けられ、か
    つ、このフットレストが、前記シートバック背面に沿っ
    て配置された収納位置から、前記シートバックを水平前
    倒位置とした時に、シートバック背面から後方に水平に
    配置される後方回動位置まで後方へ回動可能に支持され
    ていることを特徴とするシート装置。
  2. 【請求項2】 前記フットレストを、前記収納位置なら
    びに後方回動位置および、その間の任意の位置に保持可
    能なフットレストロック機構と、 このフットレストロック機構のロックを解除可能なフッ
    トレストロック解除レバーと、が設けられていることを
    特徴とする請求項1記載のシート装置。
  3. 【請求項3】 前記シートクッションに、シートバック
    支持アームの基端部が回動可能であるとともに所定の位
    置で回動を規制して係合可能に支持され、 前記シートバック支持アームの先端部に前記シートバッ
    クの基端部が回動可能であるとともに所定の位置で回動
    を規制して係合可能に支持されていることを特徴とする
    請求項1または2記載のシート装置。
  4. 【請求項4】 前記シートバック支持アームは、基端部
    に設けられたリクライニング軸を中心に、シートバック
    を起立させた着座位置から、シートバックの背面が斜め
    上方を向くまで前傾させた前傾位置まで前傾回動可能に
    設けられ、 前記シートバックは、シートバック支持アームの上端部
    に設けられた前倒軸を中心に、シートバック支持アーム
    を着座位置に配置させた状態において起立状態となる起
    立位置から、シートバック支持アームを前傾位置に配置
    させた状態において前記水平前倒位置となるまで前倒回
    動可能に構成され、 少なくとも前記前傾回動を規制してシートバック支持ア
    ームを着座位置に保持可能なリクライニングロック機構
    が設けられ、 このリクライニングロック機構のロックを解除可能なリ
    クライニングロック解除レバーが設けられ、 前記シートバック支持アームを着座位置から前傾位置に
    前傾回動させる付勢力を前記シートバック支持アームに
    付与している前傾付勢力付与手段が設けられ、前記シー
    トバックの前倒軸を中心とする回動を規制してシートバ
    ックを起立位置に保持可能な前倒ロック機構が設けら
    れ、 この前倒ロック機構のロックを解除可能な前倒ロック解
    除レバーが設けられ、 前記シートバックが起立位置から水平前倒位置まで前倒
    回動する付勢力を前記シートバックに付与している前倒
    付勢力付与手段が設けられ、 前記リクライニングロック機構ならびに前記前倒ロック
    機構のロックを連動して解除可能なリクライニング・前
    倒ロック解除レバーが設けられていることを特徴とする
    請求項3記載のシート装置。
  5. 【請求項5】 前記リクライニング・前倒ロック解除レ
    バーが、前記フットレストロック解除レバーと連動可能
    に設けられ、前記フットレストロック機構のロックを解
    除する操作に連動して、前記リクライニングロック機構
    ならびに前記前倒ロック機構のロックを解除可能に構成
    されていることを特徴とする請求項4記載のシート装
    置。
  6. 【請求項6】 前記リクライニング・前倒ロック解除レ
    バーが、前記シートクッションの車体前後方向へのスラ
    イドを規制するスライドロック機構のロック解除を可能
    にスライドロック機構に連結されていることを特徴とす
    る請求項4または5記載のシート装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008239013A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Toyota Boshoku Corp フットレスト
US7987614B2 (en) * 2004-04-12 2011-08-02 Erickson Robert W Restraining device for reducing warp in lumber during drying

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