JPH11207863A - 装飾性シート - Google Patents

装飾性シート

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JPH11207863A
JPH11207863A JP1876898A JP1876898A JPH11207863A JP H11207863 A JPH11207863 A JP H11207863A JP 1876898 A JP1876898 A JP 1876898A JP 1876898 A JP1876898 A JP 1876898A JP H11207863 A JPH11207863 A JP H11207863A
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JP
Japan
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layer
resin
film
decorative sheet
metal layer
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JP1876898A
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English (en)
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Yasuyuki Takeda
康之 武田
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆フィルムとして塩化ビニル樹脂フィルム
を用い、かつ、高温環境下での金属層の曇化(白化)を
防止できる装飾性シートを提供する。 【解決手段】 (a)塩化ビニル樹脂を含んでなる光透
過性被覆フィルムと、(b)その被覆フィルムの背面に
接着された光透過性結合層と、(c)その結合層の背面
に接着された金属層、とを含んでなる装飾性シートにお
いて、前記結合層が、被覆フィルムに接着した第1樹脂
層と、金属層に接着した第2樹脂層とを含んでなり、前
記第1樹脂層は、飽和ポリエステルまたはアミノエチル
化樹脂を含んでなり、前記第2樹脂層は、(i)シロキ
サン結合を分子内に有するポリエステル、または(i
i)シロキサン結合を分子内に有するポリエステル単位
を含むポリウレタン樹脂を含んでなる装飾性シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光透過性被覆フィ
ルムを通して、内部に含まれる金属層が観察でき、金属
光沢性の外観を有する装飾性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、柔軟な樹脂を含んでなる被覆
フィルムの層と、その背面側に配置された金属層とを含
んでなり、その被覆フィルムを通して金属層が観察で
き、金属光沢性の外観を有する装飾性シートが知られて
いる。この様な装飾性シートの1つの特徴は、高温環境
下での金属層の曇化(白化)を防止するために、金属層
と直接接する樹脂層に、比較的耐熱性の高く、かつ金属
層に対する接着性の良い樹脂を用いた点である。
【0003】たとえば、特開平1−174584号公報
には、フッ化ビニル樹脂と印刷適性に優れた被覆層との
積層フィルムのフッ化ビニル樹脂側に、金属蒸着層を密
着した装飾シートが開示されている。この装飾シートで
は、高耐熱性でかつ金属層との接着性の良好なフッ化ビ
ニル樹脂を、被覆層と金属層との間の結合層として使用
して、被覆層と金属層とを接着し、上記の様な金属層の
曇化が防止できる。しかしながら、フッ化ビニル樹脂に
対して接着性の高い樹脂を、被覆層の樹脂として使用し
なければならないので、その選択範囲は比較的制限され
る。なお、被覆層の樹脂の単なる1例として、塩化ビニ
ル樹脂が挙げられているものの、この公報には、塩化ビ
ニル樹脂とフッ化ビニル樹脂とをどの様にして接着する
か、具体的な開示はない。
【0004】特開平4−35938号公報には、ポリフ
ッ化ビニリデン(PVdF)と、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)とのポリマーアロイの層を含んでなる
重層フィルムを被覆フィルムとして使用した装飾性シー
トが開示されている。すなわち、この公報に記載の装飾
シートは、最表層がPMMAリッチの第1アロイ層であ
り、金属層が密着する層が、PVdFリッチな第2アロ
イ層となるように形成したフィルムを使用している。な
お、第1アロイ層は、塩化ビニル樹脂等の比較的柔軟な
樹脂との接着性が比較的良好であるので、上記被覆フィ
ルムを、結合層として用い、最表層の被覆フィルムとし
て塩化ビニルフィルムを用いることも可能である。
【0005】しかしながら、上記の様なフッ素系樹脂
は、溶剤に溶解しにくいため、通常は、押出フィルムや
共押出フィルムを使用する。その場合、フィルムの平滑
性が低く、高い鏡面性を得るためにはエンボス処理やそ
の他の熱処理が必要であり、その様な工程中で表面に傷
がつくおそれがあり、また、材料自体も比較的高価であ
る。金属層は、被覆フィルムおよび結合層の両方を通し
て観察されるので、結合層に入った傷は、外観不良を発
生させる。
【0006】一方、特開平7−112521号公報に
は、上記結合層として、分子内にシロキサン結合を有す
るウレタン樹脂を用いた装飾性シートが開示されてい
る。このウレタン樹脂は、上記の様な金属層の曇化を防
止する効果に極めてすぐれ、また、コーティング法によ
り成膜できるので、フッ素系樹脂の場合に見られる様な
製造工程中の傷の発生はほとんどなく、また、フッ素系
樹脂に比べて安価である。しかしながら、この公報に
も、被覆フィルムとして塩化ビニル樹脂フィルムを用い
る際に、結合層と被覆フィルムとをどの様にして接着す
るか、具体的な開示はない。実際、本発明者らの研究に
よれば、塩化ビニル樹脂と上記ウレタン樹脂との接着性
は悪いことが分かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニル樹脂フィル
ムは、耐候性等の装飾性シートとしての要求特性を十
分に満たし、フィルムを着色する場合、実績のある顔
料が豊富に使用でき、さらには、装飾シートの低価格
化が容易であるので、装飾性シートの被覆フィルムとし
て非常に有用である。すなわち、本発明の目的は、被覆
フィルムの塩化ビニル樹脂フィルムを用い、かつ、高温
環境下での金属層の曇化(白化)を防止できる、装飾性
シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、(a)塩化ビニル樹脂を含んでなる光透
過性被覆フィルムと、(b)その被覆フィルムの背面に
接着された光透過性結合層と、(c)その結合層の背面
に接着された金属層、とを含んでなる装飾性シートにお
いて、前記結合層が、被覆フィルムに接着した第1樹脂
層と、金属層に接着した第2樹脂層とを含んでなり、前
記第1樹脂層は、飽和ポリエステルまたはアミノエチル
化樹脂を含んでなり、前記第2樹脂層は、(i)シロキ
サン結合を分子内に有するポリエステル、または(i
i)シロキサン結合を分子内に有するポリエステル単位
を含むポリウレタン樹脂を含んでなる、ことを特徴とす
る装飾性シートを提供する。
【0009】金属層と、塩化ビニル樹脂を含んでなる被
覆フィルムとを接着する結合層が上記の様な構成を有す
るので、金属層の曇化と、被覆フィルムに対する接着性
とが効果的に改良される。ここで、「塩化ビニル樹脂」
は、塩化ビニルホモポリマー、および、塩化ビニル重合
単位を含む共重合体からなる樹脂を包含する。
【0010】結合層の第1樹脂層は、飽和ポリエステル
またはアミノエチル化樹脂を含んでなる。これにより、
塩化ビニル樹脂を含んでなる被覆フィルムとの接着性が
良好になる。一方、第2樹脂層は、(i)シロキサン結
合を分子内に有するポリエステル、または(ii)シロ
キサン結合を分子内に有するポリエステル単位を含むポ
リウレタン樹脂を含んでなる。これにより、高温環境下
での金属層の曇化(白化)を防止できる。また、これら
第1層および第2層の間の接着性も向上する。
【0011】すなわち、本発明によれば、塩化ビニル樹
脂を含んでなるフィルムを被覆フィルムとして使用で
き、かつ、被覆フィルム、結合層、および金属層のいず
れの層間でも、使用中(高温環境下を含む)に剥離が生
じず、かつ、金属層の曇化も発生しない、装飾性シート
を提供することができる。また、これらの層間接着性を
効果的に高めるためには、結合層の第1層および第2層
をコーティング法により形成するのが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】<結合層>結合層の第1層は、上
記の様な樹脂を含んでなり、結合層の第2層と被覆フィ
ルムとの間の接着層としての役目に加え、金属層の密着
性を阻害する、塩化ビニル樹脂の可塑剤や各種安定剤の
成分が、第2層と金属層との界面に移行するのを防ぐバ
リア層としての役割も果たす。
【0013】また、本発明の装飾性シートでは、通常
は、被覆フィルムおよび結合層の両方を通して金属層を
観察するので、被覆フィルムおよび結合層は光透過性で
あることも要求される。したがって、第1層の光透過率
は、通常40%以上、好適には60%以上、特に好適に
は70%以上である。なお、本明細書における「光透過
率」は、日本分光(株)製の紫外/可視分光光度計「U
best V−560」を使用し、550nmの光を
用いて測定された光線透過率を意味する。
【0014】第1層の樹脂として、好適には、飽和ポリ
エステル樹脂、アミノ化エチル樹脂、またはこれらの混
合物が使用される。飽和ポリエステル樹脂としては、線
状ポリエステルが好適であり、また、Tgが50℃より
高いものが一層好適である。飽和ポリエステル樹脂は、
イソシアネート化合物等の架橋剤を加え、樹脂を架橋す
ることにより、接着層及びバリア層としての作用を効果
的に高める。架橋剤の含有量は、通常、樹脂100重量
部に対して1〜20重量部の範囲である。また、アミノ
エチル化樹脂の具体例として、日本触媒(株)製の
「(品名)ポリメントNK−350」、「同NK−38
0」、「同NK−307」等を挙げることができる。な
お、第1層の樹脂の分子量は、本発明の効果を損なわな
い限り特に限定されないが、その重量平均分子量は、通
常1,000〜1,000,000の範囲である。
【0015】第1層の厚さは、通常0.5〜15μm、
好適には1〜10μmの範囲である。第1層の厚さが小
さ過ぎるとバリア効果が低下するおそれがあり、反対に
大きすぎれば被覆フィルムと結合層との層間密着が不良
になるおそれがあり、また、シート全体の柔軟性を阻害
するおそれがある。
【0016】第1層は、好適には、コーティング法によ
り形成される。コーティングには、たとえば、ナイフコ
ーター、ロールコーター、ダイコーター、バーコーター
等の公知のコータが使用できる。コーティング液が溶剤
(溶媒)を含有する場合、乾燥は、通常、60〜180
℃の温度、数十秒から数分の時間で行われる。
【0017】第2層は、金属層との密着性にすぐれ、か
つ高い耐熱性を有し、その層と密着した金属層が、高温
環境下あるいはシートが加熱された場合でも、曇化(白
化)が生じない様に作用する層である。また、第1層と
同様に光透過性であることも要求される場合、第2層の
光透過率は、通常40%以上、好適には60%以上、特
に好適には70%以上である。
【0018】第2層の樹脂として好適には、(i)シロ
キサン結合を分子内に有するポリエステル、(ii)シ
ロキサン結合を分子内に有するポリエステル単位を含む
ポリウレタン樹脂、または(iii)それらの混合物であ
る。なお、(i)の樹脂および(ii)の樹脂は、それ
ぞれ「シリコン変性ポリエステル」および「シリコン変
性ポリウレタン」と呼ばれる場合がある。第2層の樹脂
の分子量は、本発明の効果を損なわない限り特に限定さ
れないが、その重量平均分子量は、通常1,000〜
1,000,000の範囲である。なお、これらの樹脂
の詳細は後述する。
【0019】第2層の厚さは、通常0.5〜15μm、
好適には1〜10μmの範囲である。第2層の厚さが小
さ過ぎると曇化防止効果が低下するおそれがあり、反対
に大きすぎればシート全体の柔軟性を阻害するおそれが
ある。第2層も、好適には、コーティング法により形成
される。コーティングには、上記第1層と同様のコータ
ーが使用できる。また、乾燥条件も第1層と同様であっ
てよい。
【0020】ここで、第2層に好適に用いられる上記2
種の樹脂について説明する。「シロキサン結合」とは、
−Si−O−単位を意味し、「シロキサン結合を分子内
に有するポリエステル」とは、分子内にこの単位を少な
くとも1つ含んでなるポリオールから形成したポリエス
テルである。「シロキサン結合を分子内に有するポリエ
ステル単位を含むポリウレタン樹脂」は、上述の様なポ
リオールまたは/およびポリエステルとイソシアネート
化合物とを反応させて調製した樹脂である。樹脂を構成
するポリマー中に、シロキサン結合が少なくとも1つ含
まれれば、上記の様な曇化を効果的に防止できる。一
方、繰り返し単位が多すぎる場合、後述する架橋剤との
反応性が低下し、耐熱性を効果的に高めることができな
いおそれがある。この様な観点からシロキサン結合の繰
り返し単位は、好適には2〜1,000の範囲である。
【0021】シロキサン結合を分子内に含むポリエステ
ルの調製に用いられるポリオールは、たとえば、分子内
にシロキサン結合を有する原料ポリオールと、ジカルボ
ン酸等の多塩基酸との反応で調製することができ、ある
いは、特開平5−97868号公報に記載されたものが
使用できる。このポリオールは、分子内にシロキサン結
合を有し、末端に2つ以上のヒドロキシ基を有するポリ
オールである。また、水分の存在下に容易に加水分解す
るケイ素原子に結合したアルコキシ基を2つ以上有する
ポリシロキサンも用いることができる。この様なポリオ
ールは、分子内にシロキサン結合を有するので、生成す
るポリエステルおよびポリウレタンは、耐熱性、耐酸化
性等が良好であり、金属層への接着性が良好である。
【0022】上記ポリオールには、その他の官能基、例
えばエステル、エーテル、カルボキシル、フェニル、メ
チル、エチル、アクリル、アミノ基等が導入されていて
も良い。特に、特開平4−41493号公報に記載のベ
ンゼン環を有するポリオール、例えば1,3−ビス(p
−ヒドロキシベンジル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン及びその誘導体は、特に耐熱性が良好で
ある。
【0023】ポリウレタン樹脂の調製に用いるのに適し
たイソシアネートとしては、芳香族、芳香脂肪族、脂肪
族、及び脂環式のイソシアネート類、例えば、ジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシク
ロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフ
チレンジイソシアネート(NDI)、及びこれらの末端
ブロックタイプを例示することができる。これらのイソ
シアネートの三量体は耐熱性がすぐれており、特にイソ
ホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)等の三量体は耐熱性が優れ
ている上、黄変しないポリウレタンを形成できるので好
適である。なお、これらのイソシアネート三量体は、架
橋剤としても使用できる。なお、上記ポリエステルまた
はポリウレタン樹脂の架橋を行う場合、架橋剤の量は、
通常、樹脂100重量部に対して1〜100重量部の範
囲である。
【0024】<被覆フィルム>被覆フィルムは、塩化ビ
ニル樹脂を含んでなる材料をフィルム状に成形したもの
である。成形方法は、たとえば、カレンダー法、キャス
ティング法、押出法等のフィルム成形法である。たとえ
ば、塩化ビニル樹脂を含有するゾル等の塗布液を工程基
材の上にコーティングし、乾燥してフィルム化する。工
程基材には、たとえば、剥離処理面を有するPETフィ
ルム等のプラスチックフィルムが使用できる。
【0025】塩化ビニル樹脂フィルムとして、無色透明
なフィルム(光透過率は通常70%以上)を使用した場
合はシルバー調の金属光沢外観が得られ、光透過性着色
フィルム(光透過率は通常40%以上)を用いれば、任
意の色のメタリック調の外観が得られる。また、被覆フ
ィルムのフィルム表面にエンボス加工したり、印刷を施
すことも可能である。被覆フィルムの厚さは、特に限定
されないが、通常10〜300μm、好適には20〜1
00μmの範囲である。
【0026】<装飾性シートの製造方法>装飾性シート
は、たとえば、次の様にして製造する。まず、被覆フィ
ルムの背面に結合層の第1層を積層する。第1層は、上
記樹脂を含んでなる塗料を、塗布し、固化して形成す
る。固化手段には、乾燥、硬化、冷却(塗料が溶融液の
場合)等が使用できる。塗布手段は、ロール、ナイフ、
バー、ダイ等を用いた塗布や、スクリーン印刷等の印刷
手段である。第2層も、第1層と同様にして、第2樹脂
を含んでなる塗料を、塗布し、固化して形成する。
【0027】本発明の効果を損なわない限り、第1層ま
たは/および第2層を形成するための塗料に、各種添加
剤を添加することができる。添加剤の例は、可塑剤、粘
着付与樹脂、粘度調製剤、消泡剤、レベリング剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、顔料、防黴剤等である。
【0028】次に、結合層の表面に金属層を形成し、本
発明の装飾性シートを形成する。金属層は、蒸着、スパ
ッタ等の薄膜形成手段を用いることができる。金属層
は、たとえば、アルミニウム,スズ,クロム等の金属を
真空蒸着して形成する。金属層の厚さは、機械的強度を
考慮して、通常50〜5,000オングストロームの範
囲である。
【0029】また、接着層を、金属層の表面に積層し、
接着層付き装飾性シートとすることもできる。接着層
は、接着剤または粘着剤を含有する層である。粘着剤と
しては、アクリル系,シリコーン系,ウレタン系,ゴム
系等の粘着剤が好適である。粘着剤は、本発明の効果を
損なわない限り、架橋されたものでも、未架橋のもので
も良い。また、粘着付与剤や粘着性の弾性微小球を含有
させることもできる。接着層の厚みは、通常2〜50μ
m、好適には5〜30μmの範囲である。
【0030】接着層は、たとえば、粘着剤を含有する塗
料を、剥離紙(ポリマーライナーも含む)の上に塗布
し、固化して形成した積層体を、金属層の背面に積層し
て形成できる。また、塗料を直接金属層の上に塗布し、
固化しても良い。
【0031】
【実施例】実施例1 まず、工程基材(PET)の剥離面上に形成した塩化ビ
ニルフィルムからなる、厚さ50μmの被覆フィルムを
用意した。次に、被覆フィルムの上に、バイロン24S
S(東洋紡(株)製の線状飽和ポリエステル)と、コロ
ネートHX(日本ポリウレタン(株)製のポリイソシア
ネート系架橋剤)とを、100:3(重量比)で含有す
る塗布液をコーティングし、160℃で3分間乾燥し、
厚さ5μmの結合層の第1層を形成した。さらに、第1
層の上に、シリコン変性ポリエステル(バイエル合成シ
リコン(株)製の「(商標)バイシロンレジン UD−
460」)と、イソホロンジイソシアネート(住友バイ
エルジャパン(株)製の「(品番)Z4370」)と
を、重量比で100:75で含有する塗布液をコーティ
ングし、180℃で3分乾燥し、厚さ2μmの第2層を
形成し、結合層を完成させた。
【0032】最後に、結合層の第2層の上に、真空蒸着
によって500オングストロームのアルミニウム層を積
層し、本例の装飾性シートを形成した。なお、本例で
は、されに、剥離紙にアクリル系の粘着剤をコーティン
グして形成した剥離紙付き粘着層を、上記金属層の上に
ラミネートし、粘着層付き装飾性シートとした。
【0033】本例の装飾性シートの評価結果は、以下の
通りである。 アルミニウム層の接着力:−30〜80℃のヒート
サイクル下で30日間養生後でも、1.5Kg/25m
mを超える接着力を有していた。なお、ヒートサークル
下の養生は、以下の一連の条件を1サイクルとして行っ
た。条件−30℃、0%RH、2h→1hでの条件
へ遷移→条件23℃、65%RH、0.5h→0.5
hでの条件へ遷移→条件40℃、95%RH、2h
→0.5hでの条件へ遷移→条件23℃、65%R
H、0.5h→条件−30℃、0%RH、2h→1h
での条件へ遷移→条件23℃、65%RH、0.5
h→1hでの条件へ遷移→条件80℃、50%R
H、11h→1hでの条件へ遷移→条件23℃、6
5%RH、0.5h。また、100℃で30日間養生後
でも、1.5Kg/25mmを超える値を示した。これ
らの結果から、金属層と結合層との間の接着力は良好で
あることが分かった。 耐熱性(曇化試験):アルミニウム板に、装飾性シ
ートを粘着層を介して貼り付けた後、オーブン中で、1
60℃、30分間加熱し、金属層の外観を観察したが、
曇化はまったく見られなかった。 シートの柔軟性:柔軟性を触感的に調べたところ、
通常の50μm厚の塩化ビニル樹脂フィルム単体と同等
の柔軟性を有していた。
【0034】実施例2 結合層の第1層の樹脂として、日本触媒(株)製のアミ
ノエチル化樹脂「(品番)NK−350」を使用した以
外は、実施例1と同様にして本例の装飾性シートを形成
した。ただし、この第1層の厚さは3μmであった。実
施例1と同様の評価(アルミニウム層の接着力、耐
熱性(曇化試験)およびシートの柔軟性)を行ったと
ころ、本例の装飾性シートは、実施例1と同等の性能を
有していることが分かった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)塩化ビニル樹脂を含んでなる光透
    過性被覆フィルムと、 (b)その被覆フィルムの背面に接着された光透過性結
    合層と、 (c)その結合層の背面に接着された金属層、とを含ん
    でなる装飾性シートにおいて、 前記結合層が、被覆フィルムに接着した第1樹脂層と、
    金属層に接着した第2樹脂層とを含んでなり、 前記第1樹脂層は、飽和ポリエステルまたはアミノエチ
    ル化樹脂を含んでなり、 前記第2樹脂層は、(i)シロキサン結合を分子内に有
    するポリエステル、または(ii)シロキサン結合を分
    子内に有するポリエステル単位を含むポリウレタン樹脂
    を含んでなる、ことを特徴とする装飾性シート。
JP1876898A 1998-01-30 1998-01-30 装飾性シート Pending JPH11207863A (ja)

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