JPH11206677A

JPH11206677A - 食器洗い機

Info

Publication number: JPH11206677A
Application number: JP1053398A
Authority: JP
Inventors: Sadaaki Yokota; 定明横田; Zenichi Kawada; 善一川田; Masayuki Tsubosaki; 昌幸壺崎; Takaaki Isshiki; 孝明一色; Tomoo Inoue; 智雄井上
Original assignee: Zojirushi Corp
Current assignee: Zojirushi Corp
Priority date: 1998-01-22
Filing date: 1998-01-22
Publication date: 1999-08-03

Abstract

(57)【要約】【課題】ポンプの泡かみの発生を確実に防止するとと
もに、総使用水量を削減する。【解決手段】開閉可能に密閉する蓋体２７を有するケ
ーシング１２の内部に、食器類を収容する洗浄漕１３
と、該洗浄漕に給水された洗浄水およびすすぎ水を噴射
するノズル１４と、該ノズルに前記洗浄水およびすすぎ
水を循環供給するポンプ１５と、前記水を加熱する加熱
ヒータ１６とを備え、前記食器類の洗浄、すすぎの工程
を行う食器洗い機において、前記洗浄工程の給水量を、
前記すすぎ工程の給水量より多くする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、食器洗い機に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の食器洗い機は、ケーシングの内
部に配設した洗浄漕内にカゴを収容させておき、このカ
ゴに食器類を配置した後に、水位センサによって前記洗
浄漕内に所定量の水を取り入れ、この水をポンプによっ
てノズルを介して洗浄漕内に循環供給することによって
食器類を洗浄、すすぎさせるものである。なお、乾燥の
工程も含めた食器洗い乾燥機も提供されている。

【０００３】これらの食器洗い機では、食器に付着して
いる汚れが多く、特に、泡立ちが生じやすいタンパク質
系の汚れが多く付着している場合、前記ポンプが泡かみ
するという問題が発生しやすい状態になる。そして、最
悪の時には水の吐出不良に至るという問題があった。こ
の泡かみの問題は、前記洗浄漕への貯水量が少ない程発
生しやすいため、従来の食器洗い機では、汚れの最大付
着量を想定し、泡かみが発生しないような貯水量になる
ように、前記洗浄漕内に水を取り入れ、洗浄およびすす
ぎを行うようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記泡
かみの問題は、実際には、一番汚れが多く付着している
とともに、洗剤による泡立ちも伴う洗浄工程で発生しや
すく、すすぎ工程では、発生しにくい問題である。それ
にも拘わらず、前記食器洗い機では、すすぎ工程でも、
洗浄工程と同量の泡かみが発生しない貯水量になるよう
に水を取り入れるようにしているため、水を無駄に使用
しているという問題があった。また、前記すすぎ工程
は、少なくとも通常の水と所定温度に加熱した温水とで
２回、一般的には、通常の水で３回、温水で１回、計４
回行うため、総使用水量は著しく多くなっていた。

【０００５】そこで、本発明では、ポンプの泡かみの発
生を確実に防止するとともに、総使用水量を削減するこ
とを課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の食器洗い機は、開閉可能に密閉する蓋体を
有するケーシングの内部に、食器類を収容する洗浄漕
と、該洗浄漕に給水された洗浄水およびすすぎ水を噴射
するノズルと、該ノズルに前記洗浄水およびすすぎ水を
循環供給するポンプと、前記水を加熱する加熱ヒータと
を備え、前記食器類の洗浄、すすぎの工程を行う食器洗
い機において、前記洗浄工程の給水量を、前記すすぎ工
程の給水量より多くしたものである。

【０００７】具体的に、前記洗浄工程のみ給水量を多く
する手段としては、前記洗浄漕内に所定量の水を取り入
れるための水位センサを設け、前記洗浄工程のみ、水位
センサが所定量の水を取り入れたことを検知した後に、
所定時間水を取り入れることにより、洗浄工程の給水量
を多くすることが好ましい。

【０００８】または、前記洗浄漕内に所定量の水を取り
入れるための水位センサを設け、該水位センサによって
洗浄工程で要した水の給水時間を計り、すすぎ工程で
は、前記水位センサによって水位を検出することなく、
前記給水時間より短い時間、給水動作を行うことによ
り、洗浄工程の給水量を多くするようにしてもよい。

【０００９】前記食器洗い機によれば、食器類にタンパ
ク質系の汚れが多く付着している洗浄工程では、洗浄漕
内に取り入れる給水量を多くしているため、ポンプが泡
かみするという問題が発生するのを確実に防止すること
ができる。また、給水量を多くするのは、前記洗浄工程
のみとしているため、無駄な水の使用量を削減すること
ができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図１は本発明の食器洗い機１０を示
す。この食器洗い機１０は、ケーシング１２と、洗浄漕
１３と、ノズル１４（１４Ａ，１４Ｂ）と、ポンプ１５
と、加熱ヒータ１６とを備えた食器洗い機に、前記洗浄
漕１３内に取り入れる水量を検知する水位センサとし
て、１個のフロート２０を排水経路２１中に配設すると
ともに、該フロート２０の浮動を検知する通常水位セン
サ２２および異常水位センサ２３を配設したものであ
る。また、本実施形態では、この食器洗い機１０に、専
用の乾燥ヒータ１７と、送風ファン１８とを配設し、食
器類の乾燥動作を含めた食器洗い乾燥機として動作する
ようにしている。前記ポンプ１５、加熱ヒータ１６、乾
燥ヒータ１７、送風ファン１８、通常水位センサ２２お
よび異常水位センサ２３は、制御基板２４によって制御
される。

【００１１】前記ケーシング１２は、上面開口の箱であ
り、その上部には前記洗浄漕１３の開口部を開閉可能に
密閉する蓋体２７を有している。このケーシング１２と
後述する洗浄漕１３との間は、前記各構成部品を収容す
る部品収容部２８を構成する。具体的には、図２に示す
ように、ケーシング１２の正面側には、制御基板２４
と、操作パネル２９とを収容するための基板収容部２８
Ａが形成されている。また、ケーシング１２の背面側の
一方隅部（図３中、右側背部）には、前記ポンプ１５用
の収容部２８Ｂが形成されている。さらに、ケーシング
１２の底部には、前記加熱ヒータ１６と、後述する乾燥
ヒータ１７および送風ファン１８を配設する通風路４０
と、前記ポンプ１５と前記洗浄漕１３およびノズル１４
を接続するための接続パイプ３７Ａ，３７Ｂ等の収容部
２８Ｃが形成されている。さらにまた、ケーシング１２
の背面側には、前記ポンプ１５と接続する排水経路２１
である排水パイプ３８の収容部２８Ｄが形成されてい
る。なお、本実施形態では、前記基板収容部２８Ａに
は、前記蓋体２７を開閉可能にロックするロック機構３
０が配設されている。

【００１２】前記洗浄漕１３は、内部に図示しないカゴ
が収容され、このカゴに各種の食器類が配置されるよう
になっている。また、前記収容部２８Ａ，２８Ｂと対応
する部分は、内側に突出した形状をなしている。この洗
浄漕１３の下部には、水溜凹部３２が形成されている。
この水溜凹部３２の上面には、金属製の多孔残滓フィル
タ３３が配設されている。また、この洗浄漕１３の前部
には、図１に示すように、通風路４０と接続するための
接続管路３４が一体に成形され、この接続管路３４の開
口部はカバー３５によって覆われている。

【００１３】前記ノズル１４は、洗浄水およびすすぎ水
を洗浄漕１３内に循環供給するもので、図３に示すよう
に、前記洗浄漕１３の底部において、中央よりやや左側
の前記ポンプ収容部２８Ｂと干渉しない位置に配設する
長尺の第１ノズル１４Ａと、右側手前のポンプ収容部２
８Ｂと干渉しない位置に配設する短尺の第２ノズル１４
Ｂとを備えている。これら第１ノズル１４Ａおよび第２
ノズル１４Ｂは、後述するポンプ１５による洗浄水およ
びすすぎ水の噴射で、周速が互いに相違しながら、洗浄
漕１３に突出する部分が存在するにも拘わらず、該洗浄
漕１３内に満遍なく噴射できるようになっている。な
お、大きく突出した前記ポンプ収容部２８Ｂの上部に
も、前記第１、第２ノズル１４Ａ，１４Ｂとは別の第３
ノズルを配設するようにしてもよい。

【００１４】前記ポンプ１５は、従来の食器洗い機と比
較して耐熱温度が低い巻き線を使用したモータと、該モ
ータの駆動によって回動し、前記洗浄漕１３の水溜凹部
３２内の水を吸い込んで前記ノズル１４または排水経路
２１に供給するインペラと、前記モータを冷却するため
の冷却ファンを備えた周知のものである。このポンプ１
５は、図４（Ａ），（Ｂ）に示すように、ボール材３６
ａを内部に配設した流路切換弁３６を備えている。この
流路切換弁３６は、前記ポンプ１５を正転させることに
よって、前記洗浄漕１３から接続パイプ３７Ａを介して
吸い込んだ洗浄水およびすすぎ水の流れで、排水経路２
１である排水パイプ３８側を閉じ、洗浄漕１３内に接続
パイプ３７Ｂおよびノズル１４Ａ，１４Ｂを介して循環
供給する一方、ポンプ１５を逆転させることによって、
前記接続パイプ３７Ｂ側を閉じ、前記洗浄水およびすす
ぎ水を排水パイプ３８を介して排水するものである。

【００１５】前記加熱ヒータ１６は、従来と同様のシー
ズヒータであり、前記洗浄漕１３の内部における水溜凹
部３２内に配設されている。なお、この加熱ヒータ１６
の近傍には、温度センサ３９が配設されている。

【００１６】前記乾燥ヒータ１７は、図１に示すよう
に、マイカによって絶縁された電熱線ヒータからなる。
前記送風ファン１８は、モータによって回動される周知
のものである。これら乾燥ヒータ１７および送風ファン
１８は、前記洗浄漕１３の水溜凹部３２より外部（下
側）に設けた通風路４０の内部に、乾燥ヒータ１７が下
流側になるように配設されている。

【００１７】前記通風路４０は筒状をなし、吸気口を兼
ねる一端の開口部４１に前記送風ファン１８が配設され
るとともに、他端に前記洗浄漕１３の接続管路３４が接
続され、前記送風ファン１８による冷却用空気を洗浄漕
１３内に供給するようにしている。また、この通風路４
０には、前記部品収容部２８内に前記送風ファン１８に
よって空気を供給する通気孔４２が設けられている。こ
の通気孔４２は、前記部品収容部２８内の雰囲気温度を
低下させるとともに、通風路４０内に入り込むミストを
除去するためのもので、本実施形態では、該通気孔４２
から放出する空気が前記ポンプ１５に供給されるように
形成されている。また、本実施形態では、この通風路４
０と前記接続管路３４との接続部分には、特別なシール
手段は設けておらず、この接続部分からも部品収容部２
８内に空気が供給されるように設定されている。

【００１８】前記フロート２０は、図１、図５（Ａ），
（Ｂ）および図６に示すように、前記ポンプ１５と接続
した排水経路２１の一部を構成する接続部材４５の内部
に配設し、洗浄漕１３内の水を排水する時の水圧をその
まま負荷することにより、該フロート２０に付着する油
分等の汚れを洗い流して除去できるようにしたものであ
る。このフロート２０には、図５に示すように、上下端
にかけてガイド溝４７が設けられている。また、接続部
材４５の側壁を介して前記水位センサ２２，２３と対向
するように永久磁石４８が配設されている。

【００１９】前記接続部材４５は、前記ポンプ１５に接
続した排水パイプ３８と、家庭の流しに排水するための
ホース５０とを接続するためのものである。この接続部
材４５は、前記洗浄漕１３の外部において、洗浄漕１３
内に取り入れる水の水面に位置するように配設されてい
る。また、この接続部材４５は、連通パイプ５３によっ
て前記洗浄漕１３内と連通するようにされている。この
接続部材４５には、前記排水パイプ３８との接続部４５
ａ側に、前記フロート２０のガイド溝４７とスライド可
能に係合する係合するガイド凸部５１ａを備えたフロー
ト収容部５１が設けられるとともに、連通パイプ５３と
の接続部４５ｂ側にフロート収容部５１と連通する水流
動室５２が設けられている。これらフロート収容部５１
および水流動室５２は、上端の連通路を介してホース５
０との接続部４５ｃと連通されている。

【００２０】前記通常水位センサ２２は、磁気センサか
らなり、すすぎ工程で、前記洗浄漕１３内に必要量の水
を取り入れた状態で、その水面に位置するように、前記
接続部材４５のフロート収容部５１側外部に配設されて
いる。本実施形態では、この通常水位センサ２２が所定
量の水量を検知することにより、前記洗浄漕１３内に取
り入れる給水動作を停止すると、前記洗浄漕１３内には
約２．７リットルの水を取り入れた状態になるようにし
ている。なお、従来の食器洗い機では、１回の給水動作
で、約３リットルの水を給水するようにされている。

【００２１】前記異常水位センサ２３は、前記通常水位
センサ２２と同様の磁気センサからなり、前記通常水位
センサ２２の上部に配設されている。本実施形態では、
この異常水位センサ２３が異常水位を検知した時の洗浄
漕１３内の水量は、約４．５リットルになるように設定
している。

【００２２】前記制御基板２４は、前記基板収容部２８
Ａ内に配設されるもので、該基板収容部２８Ａの表面に
配設される操作パネル２９とは所定間隔をもって配設
し、これらの相互間の沿面距離を確保している。また、
この制御基板２４は、本実施形態では、一番最初の洗浄
工程での給水時には、前記通常水位センサ２２が所定の
水位を検知すると、所定時間（約５秒）水を取り入れる
ようにしている。

【００２３】また、前記制御基板２４には、前記異常水
位センサ２３によって異常水位を検知した場合に、その
異常を使用者に知らせるためのブザー等の周知の異常警
告手段と、どのような異常かを使用者に知らせるための
異常報告手段とが設けられている。前記異常報告手段
は、図７に示すように、前記操作パネル２９に配設した
作業残り時間を示す表示部２９ａを利用している。そし
て、例えば、異常報告として、給水異常である場合「Ｈ
１」、排水異常である場合「Ｈ２」、故障報告として、
サーミスタ断線である場合「Ｅ１」、オーバーフローで
ある場合「Ｅ２」と表示させるようにしている。

【００２４】次に、前記食器洗い機１０の制御基板２４
による食器類の洗浄動作について説明する。まず、使用
者は、洗浄漕１３の内部に食器類を配置するためのカゴ
を配置し、このカゴに対して各食器を配置することによ
って、洗浄漕１３内に食器類を収容させるとともに所定
量の洗剤を入れて、蓋体２７を閉じる。そして、ケーシ
ング１２の正面の操作パネル２９を操作し、洗う食器の
量（何人分か）等の情報を入力した後にスタートスイッ
チを押す。

【００２５】そうすると、食器洗い機１０の制御基板２
４は、図８（Ａ）に示すように、家庭の蛇口に接続され
た給水用の電磁弁を開き、洗浄漕１３内に水を取り入れ
る。

【００２６】そして、洗浄漕１３内に所定量の水が溜ま
ると、洗浄漕１３と接続部材４５とを接続した連通パイ
プ５３を介して接続部材４５のフロート収容部５１およ
び水流動室５２内に水が浸入していく。そして、接続部
材４５内に浸入した水により、フロート２０が、ガイド
溝４７とガイド凸部５１ａとの係合により、ガイド凸部
５１ａに沿って上昇する。

【００２７】ついで、通常水位センサ２２によって、フ
ロート２０に配設した永久磁石４８の磁力を検知する
と、洗浄漕１３内に所定量の水が取り入れられたと判断
し、その情報を制御基板２４に送信する。すると、この
制御基板２４は、前記情報を着信してから、約５秒後
に、給水用電磁弁を閉じてオフ状態とし、ポンプ１５を
正転するように動作させる。これにより、ポンプ１５に
よって吸い込んだ洗浄漕１３内の水の水流によって、流
路切換弁３６が、図４（Ａ）に示すように、ノズル１４
との接続パイプ３７Ｂ側を開、排水パイプ３８側を閉と
した状態になり、食器類の洗浄を行う。ここで、通常水
位センサ２２が所定量の水位を検知した５秒後に給水用
電磁弁を閉じると、洗浄漕１３内には、約３．１リット
ルの水を取り入れた状態になる。即ち、本実施形態で
は、従来の食器洗い機と比較して、洗浄工程での使用水
量は多くなるようにしている。

【００２８】食器類の洗浄時には、ポンプ１５が接続パ
イプ３７Ａを介して洗浄漕１３内の水を吸い込み、水を
接続パイプ３７Ｂに吐出することにより、両ノズル１４
Ａ，１４Ｂを噴射水圧によって回転させながら洗浄漕１
３内に循環供給し、洗浄水を所定の水圧で食器類に噴射
することにより洗浄を行う。なお、この洗浄工程は、加
熱ヒータ１６を動作させながら行うことによって、所定
温度に暖めた洗浄水を供給するようにしてもよい。

【００２９】この時、洗浄漕１３内では、収容した食器
類に付着したタンパク質系の汚れと、洗剤によって泡立
ちが発生する状態下にある。しかし、本実施形態では、
この洗浄工程での給水量を前述のように多くしているた
め、また、ポンプ１５の吸込口は洗浄漕１３の底部に設
けた水溜凹部３２に形成されていることも伴い、ポンプ
１５によって、ノズル１４を介して洗浄漕１３内の洗浄
水を循環供給させても、ポンプ１５に泡かみの問題が発
生することはない。

【００３０】洗浄工程が終了すると、ノズル１４Ａ，１
４Ｂ、ポンプ１５、通常水位センサ２２および異常水位
センサ２３を動作を停止させ、ポンプ１５を逆転させる
ことにより、流路切換弁３６を図４（Ｂ）に示す状態に
流路を切り換えて、洗浄漕１３内の洗浄水を排水する。
ここで、水位センサ２２，２３の動作を停止するとは、
該水位センサ２２，２３に対する通電を停止したり、通
電した状態で通常水位または異常水位を検知してもその
情報を排除することを意味する。

【００３１】具体的には、ポンプ１５を断続的に動作さ
せ、これらの各排水動作間で、給水用電磁弁を開として
給水動作を行う。例えば、図９に示すように、最初の２
０秒間、ポンプ１５を動作させて洗浄漕１３内の洗浄水
を排水動作をした後、７秒間、ポンプ１５を停止させ
る。そして、この７秒間の最初の２．５秒間、給水用電
磁弁を開として給水動作を行う。ついで、５秒間、ポン
プ１５を動作させて排水した後、７秒間、ポンプ１５を
停止させる。そして、前記と同様に、この７秒間の最初
の２．５秒間、電磁弁を開として給水を行う。その後、
再びポンプ１５のみを断続的に５秒間動作させ、洗浄漕
１３内の洗浄水を全て排水する。このようにすれば、汚
れと洗剤によって泡立った洗浄水が希釈されるため、排
水時においても、ポンプ１５の泡かみの問題を抑制する
ことができる。なお、排水工程での給水動作は２回に限
られず、２回以上の希望回数に変更可能である。

【００３２】洗浄水の排水工程では、ポンプ１５から吐
出された洗浄水は、排水パイプ３８、接続部材４５およ
びホース５０を介して流しに排水される。これにより、
接続部材４５のフロート収容部５１、および、フロート
収容部５１内に配設したフロート２０に付着した油分等
の汚れが除去される。

【００３３】洗浄水の排水工程が終了すると、図８
（Ｂ）に示すように、給水用電磁弁を開き、洗浄漕１３
内に水を取り入れる。

【００３４】洗浄漕１３内に所定量の水が溜まると、前
記と同様に、連通パイプ５３を介して接続部材４５のフ
ロート収容部５１および水流動室５２内に水が浸入し、
その水によってフロート２０がフロート収容部５１内で
上昇する。

【００３５】そして、通常水位センサ２２によって、フ
ロート２０に配設した永久磁石４８の磁力を検知する
と、洗浄漕１３内に所定量の水が取り入れられたと判断
し、その情報を制御基板２４に送信する。すると、この
すすぎ工程での制御基板２４は、前記情報を着信する
と、直ぐに給水用電磁弁を閉じ給水動作を停止させる。
なお、通常水位センサ２２が所定量の水位を検知して直
ぐに給水用電磁弁を閉じると、洗浄漕１３内には、約
２．７リットルの水を取り入れた状態になり、前記洗浄
工程での給水量と比較すると、約０．４リットルも少な
くなっている。

【００３６】ついで、ポンプ１５を動作させ、正転させ
ることにより流路切換弁３６の流路を切り換えて通常の
水によるすすぎを行い、通常の水によるすすぎが終了す
ると、ポンプ１５を逆転させて流路切換弁３６の流路を
切り換えて前記と同様に排水経路２１を介して洗浄漕１
３内の水を排水する。なお、この通常の水によるすすぎ
工程は、本実施形態では、計３回、繰り返して行うよう
にしている。

【００３７】通常の水によるすすぎが終了すると、所定
量の水を取り入れてポンプ１５を正転させ、水流で流路
切換弁３６の流路を切り換えて、かつ、加熱ヒータ１６
を動作させ、水を加熱する。そして、通常水位センサ２
２を介して２．７リットルの水を洗浄漕１３内に取り入
れて所定温度に加熱した温水によってすすぎを行う。

【００３８】温水からなるすすぎ水が終了すると、再
度、ポンプ１５を逆転させて流路切換弁３６の流路を切
り換えて排水経路２１を介して洗浄漕１３内の水を排水
する。なお、通常の水からなるすすぎ水の排水工程、お
よび、温水からなるすすぎ水の排水工程においても、洗
浄水の排水工程と同様に、排水動作を断続的に行い、こ
れらの排水動作間に給水動作を行うようにしてもよい。

【００３９】次に、温水からなるすすぎ水の排水工程が
終了すると、食器の乾燥を行う。例えば、送風ファン１
８のみを動作させ、温水すすぎにより発生した通風路４
０内の蒸気（ミスト）を除去する。なお、この送風ファ
ン１８は、洗浄工程やすすぎ工程の終了前に動作させて
ポンプ１５を冷却したり、ミストを除去するようにして
もよい。

【００４０】ついで、乾燥工程に移って約３０秒後に乾
燥ヒータ１７を動作させ、乾燥ヒータ１７によって加熱
した空気を洗浄漕１３内に供給する。このように、加熱
ヒータ１６を利用せずに、専用の乾燥ヒータ１７によっ
て乾燥工程を行うようにしているため、ヒータ１７に対
する供給電力の細かい制御が可能になり、食器類を効率
的に乾燥させることができ、作業時間の短縮を図ること
ができる。また、加熱ヒータ１６に付着した残滓が焦げ
付き、悪臭が発生したり、箸等の小物が焦げて溶損した
りするのを防止することができる。

【００４１】そして、食器類の量に応じた時間、乾燥ヒ
ータ１７および送風ファン１８を動作させると、乾燥ヒ
ータ１７のみを先に停止し、送風ファン１８のみが動作
した状態とし、約１２０秒後に送風ファン１８を停止さ
せて食器の洗い、乾燥の全ての工程を終了する。

【００４２】一方、洗浄漕１３内への水の取り入れ時
に、所定量の水が給水されたにも拘わらず、通常水位セ
ンサ２２の故障により水位を検知できず、給水用電磁弁
を閉じるように指示できなかった場合、または、通常水
位センサ２２が正常であるが、給水用電磁弁あるいは該
給水用電磁弁の制御リレーが故障していることにより、
給水動作が停止しない場合には、洗浄漕１３内に所定量
以上の水が取り入れられることにより、異常水位センサ
２３がフロート２０の永久磁石４８による磁力を検知す
る。そうすると、給水用電磁弁が故障していると判断
し、異常警告手段を動作させ、使用者に異常が発生した
ことを知らせるとともに、ポンプ１５を逆転させ、洗浄
漕１３内の水を強制排水する。

【００４３】なお、本発明の食器洗い機１０は前記構成
に限られるものではない。例えば、前記実施形態では、
洗浄工程のみ給水量を多くする手段として、水位センサ
２２によって所定水量を検知した後に、所定時間、水を
取り入れ続けるようにしたが、洗浄工程で要する水の給
水時間を計り、すすぎ工程では、水位センサによって水
位を検出することなく、前記給水時間より短い時間、給
水動作を行うことにより、洗浄工程のみ給水量を多くし
てもよい。

【００４４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の食器洗い機では、食器類の洗浄工程では前記洗浄漕内
に取り入れる給水量を多くしているため、ポンプに泡か
みの問題が発生するのを防止することができ、ポンプに
よる吐出不良が発生するのを確実に防止することができ
る。また、すすぎ工程での給水量は、前記洗浄工程での
給水量より少なく、必要な量のみ給水するようにしてい
るため、総使用水量を大幅に削減することができる。具
体的には、従来の食器洗い機では、１回の給水動作で、
約３リットルの水を給水することにより計１５リットル
の水を使用していたのに対し、本発明での総使用水量は
約１３．９で良いため、１リットル以上の節水を行うこ
とができる。その上、洗浄工程においては、従来より使
用水量を多くしているため、前記泡かみの問題を確実に
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の食器洗い機を示す断面図である。

【図２】図１とは別の位置で切断した状態を示す断面
図である。

【図３】洗浄漕内を示す概略平面図である。

【図４】（Ａ），（Ｂ）はポンプの切換弁を示す断面
図である。

【図５】フロートを配設する排水経路の一部である接
続部材を示し、（Ａ）は断面図、（Ｂ）は底面図であ
る。

【図６】食器洗い機のケーシングの底部を外した状態
での底面図である。

【図７】食器洗い機の形状を示す斜視図である。

【図８】（Ａ）は洗浄工程での給水動作のフローを示
す図面、（Ｂ）はすすぎ工程での給水動作のフローを示
す図面である。

【図９】洗浄水の排水工程での各部品の動作フローを
示す図面である。

【符号の説明】

１０…食器洗い機、１２…ケーシング、１３…洗浄漕、
１４…ノズル、１５…ポンプ、１６…加熱ヒータ、１７
…乾燥ヒータ、１８…送風ファン、２０…フロート、２
１…排水経路、２２…通常水位センサ、２３…異常水位
センサ、３７Ａ，３７Ｂ…接続パイプ、３８…排水パイ
プ、４５…接続部材、４８…永久磁石、５０…ホース、
５１…フロート収容部、５３…連通パイプ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者一色孝明大阪府大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内 (72)発明者井上智雄大阪府大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】開閉可能に密閉する蓋体を有するケーシ
ングの内部に、食器類を収容する洗浄漕と、該洗浄漕に
給水された洗浄水およびすすぎ水を噴射するノズルと、
該ノズルに前記洗浄水およびすすぎ水を循環供給するポ
ンプと、前記水を加熱する加熱ヒータとを備え、前記食
器類の洗浄、すすぎの工程を行う食器洗い機において、
前記洗浄工程の給水量を、前記すすぎ工程の給水量より
多くしたことを特徴とする食器洗い機。
【請求項２】前記洗浄漕内に所定量の水を取り入れる
ための水位センサを設け、前記洗浄工程のみ、水位セン
サが所定量の水を取り入れたことを検知した後に、所定
時間水を取り入れることにより、洗浄工程の給水量を多
くするようにしたことを特徴とする請求項１に記載の食
器洗い機。
【請求項３】前記洗浄漕内に所定量の水を取り入れる
ための水位センサを設け、該水位センサによって洗浄工
程で要した水の給水時間を計り、すすぎ工程では、前記
水位センサによって水位を検出することなく、前記給水
時間より短い時間、給水動作を行うことにより、洗浄工
程の給水量を多くするようにしたことを特徴とする請求
項１に記載の食器洗い機。