第1の発明は、本体と、前記本体内に設けられ被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄装置と、前記被洗浄物を乾燥させる乾燥装置とを備え、前記乾燥装置は、乾燥用空気を加熱する空気加熱ヒータと、乾燥用空気を前記洗浄槽内に送り込む送風ファンと、前記空気加熱ヒータや前記送風ファンを駆動する駆動回路部と、乾燥用空気吹出口において前記洗浄槽内と連通する送風配管とを有し、前記送風配管内に、前記洗浄槽からの泡の侵入を抑制するダンパーを設けた食器洗い機で、この構成によって、洗浄工程およびすすぎ工程において洗浄槽からの泡の逆流を抑制できるとともに、乾燥工程において、洗浄槽内に蓄えられた熱を利用して温められた空気をスムーズに洗浄槽内に供給できる乾燥装置を備え、高い乾燥効率と省エネルギー性を有する食器洗い機を提供することができる。
また、送風配管に従来設けられていた逆U字状の部分を設ける必要がなく、加熱された乾燥用空気を長さが短い送風配管を通じて流路抵抗少なくスムーズに洗浄槽内に供給できるので、送風ファンは小型で消費電力の小さいものを使用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記送風配管を略上下方向に配設して乾燥用空気の流れが上から下へ向かうように構成し、前記乾燥用空気吹出口を前記洗浄槽の下部に設け、前記ダンパーを前記乾燥用空気吹出口の近傍に配設したもので、この構成によって、洗浄工程およびすすぎ工程において、洗浄槽からの泡がダンパーより上方の送風配管内に侵入することを抑制することができる。これにより、ダンパーより上方の送風配管内に配設された電機部品の損傷および誤動作を防止することができる。また、乾燥工程において、送風配管内に侵入した泡を上方から下方への送風によって水化させて下方へ移動または消滅させることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記ダンパーは、前記送風配管の内部を開閉自在に構成され、常時は閉成されており、前記送風ファンの駆動によって発生する乾燥用空気の流れによって開放され、前記送風ファンの駆動停止によって閉成されるもので、この構成によって、送風ファンが駆動されない洗浄工程およびすすぎ工程においては、洗浄槽からの泡の送風配管内への侵入を抑制することができ、乾燥工程においては、自動で送風配管内の乾燥用空気の流路が開放され、乾燥用空気をスムーズに洗浄槽内に供給することができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれかの発明において、前記送風配管内に、常時は前記ダンパーの閉成を維持し、前記ダンパーの開放時には開放方向を規制する規制部材を設けたもので、この構成によって、簡単な構成によって、送風ファンが駆動されない洗浄工程およびすすぎ工程においては、洗浄槽からの泡の送風配管内への侵入を抑制するこ
とができ、乾燥工程においては、自動で送風配管内の乾燥用空気の流路が安定して開放され、乾燥用空気をスムーズに洗浄槽内に供給することができる。
第5の発明は、特に、第4の発明において、前記ダンパーは、上方に設けられた回動支軸まわりに回動可能に懸下され、前記規制部材は、前記送風配管の壁面から横方向内方へ突出させたリブで構成されたもので、この構成によって、簡単な構成によって、送風ファンが駆動されない洗浄工程およびすすぎ工程においては、洗浄槽からの泡の送風配管内への侵入を抑制することができ、乾燥工程においては、自動で送風配管内の乾燥用空気の流路が安定して開放され、乾燥用空気をスムーズに洗浄槽内に供給することができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれかの発明において、前記空気加熱ヒータは、前記送風配管内の前記ダンパーの上方近傍に設けられたもので、この構成によって、空気加熱ヒータによって加熱された乾燥用空気を送風配管内の通過による熱ロスを少なくして、洗浄槽内に供給することができる。また、空気加熱ヒータと制御部とを接続する電気配線の長さを短くすることができる。また、空気加熱ヒータより上方の送風配管内の空間に他の電機部品を配設することができる。
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれかの発明において、前記洗浄槽内に収容された被洗浄物を洗浄する洗浄水を加熱する洗浄水加熱ヒータを備え、前記洗浄水加熱ヒータは、前記洗浄槽の外部に設けられたもので、この構成によって、空気加熱ヒータは送風配管内の乾燥用空気を加熱することに特化させることができる。これにより、空気加熱ヒータを小電力なもので構成することができ、省エネルギー化を図ることができる。洗浄に使用される洗浄水は、洗浄水循環経路に吸引される洗浄水のみが加熱され、各洗浄ノズルに供給されるので、各洗浄ノズルから噴射される洗浄水の温度を維持した状態で被洗浄物を洗浄することができる。また、洗浄水加熱ヒータを小電力なもので構成することができ、省エネルギー化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の上扉体および下扉体が開かれた状態の正面外観斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の背面外観斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の正面図である。図4は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の要部正面断面図である。図5は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の上扉体および下扉体が閉じられた状態の側壁部断面図である。図6は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の上扉体および下扉体が開かれた状態の側面図である。図7は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の上食器かごの構成を示す斜視図である。図8は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の下食器かごの構成を示す斜視図である。
図1〜図6に示されるように、食器洗い機の本体1の内部には、樹脂製の洗浄槽2が設けられている。洗浄槽2の前面には、食器等の被洗浄物6が出し入れされる開口部3が設けられている。開口部3の上部と下部をそれぞれ上扉体4と下扉体5によって開閉するよう構成されている。
開口部3の周囲の前面には、例えばシリコンゴム等の弾性体からなるシール部材9が取り付けられている。シール部材9と、上扉体4に設けられた上扉体シール受け部(図示せず)と、下扉体5に設けられた下扉体シール受け部(図示せず)とによって、開口部3のシール部が構成されている。上扉体4の下端部には扉体間シール部材68(図示せず)が
取り付けられており、上扉体4と下扉体5とが閉じられたとき、上扉体4の下端部と下扉体5の上端部との間のシール性が確保されるよう構成されている。
上扉体4と下扉体5は、洗浄槽2の左右の外側壁に設けられた一対の扉体開閉機構10によって連動して回動されて開閉される。上扉体4と下扉体5は、開口部3の前側下方にその内面が上向きで略水平となる位置まで開成されるよう構成されている。上扉体4と下扉体5は、開成されたとき、上扉体4が下扉体5の上に重なるように位置する。
下扉体5の前面には、扉体オープンボタン11が設けられている。上扉体4および下扉体5を開口部3に閉成された状態で洗浄槽2にロックする扉体ロック装置12が、洗浄槽2の外側壁に設けられている。使用者が扉体オープンボタン11を押し込むと、扉体ロック装置12はロックが解除され、下扉体5が下端部を中心に少し回動され、上端部が、使用者の指が掛けられる程度前方に開かれるよう構成されている。
なお、上扉体4および下扉体5を開く方式は、開放方向への付勢力によって自動で開成状態まで開かれるような方式であってもよい。
下扉体5の前面に、操作表示部13が設けられている。操作表示部13は、食器洗い機の運転を制御する制御部(図示せず)と電気的に接続されており、制御部と運転に関する情報をやりとりする。制御部は、洗い工程、すすぎ工程および乾燥工程を制御し、被洗浄物6の洗浄運転を実行する。使用者は、操作表示部13を操作して、運転コースの選択および洗浄、すすぎ、乾燥の時間や回数等の条件を入力する。また、使用者は、操作表示部13に表示される情報によって、選択された運転コースや運転状況の確認を行うことができる。
洗浄槽2の内部には、食器等の被洗浄物6がセットされる上食器かご7および下食器かご8が収納されている。上食器かご7および下食器かご8は、いずれも洗浄槽2の左右の内側面2a、2bに設けられた上食器かごガイドレール71および下食器かごガイドレール81によって、前後方向に個別に移動可能に支持されている。上食器かご7および下食器かご8は、上扉体4と下扉体5が開成されたとき、洗浄槽2の前面の開口部3より前方に引き出すことが可能である。また、上食器かご7および下食器かご8は、それぞれ上食器かごガイドレール71および下食器かごガイドレール81から取り外し可能である。
図7に示されるように、上食器かご7は、上食器かご本体77と、上食器かご本体77の左側に載置される第1のセットかご78と、上食器かご本体77の右側に載置される第2のセットかご79と、上食器かご本体77の左右に固定される側面部材73とから構成されている。第1のセットかご78は、着脱可能ではあるが、通常、上食器かご本体77に取り付けられて使用される。
図8に示されるように、下食器かご8は、下食器かご本体87と、下食器かご本体87の左側に載置される第3のセットかご88と、下食器かご本体87の中央やや右寄りに載置される小物入れ89と、下食器かご本体87の左右に固定される側面部材83とから構成されている。第3のセットかご88は、着脱可能ではあるが、通常、下食器かご本体87に取り付けられて使用される。
洗浄槽2の内部に洗浄水を供給する給水部が備えられている。給水部は、本体1に設けられた給水弁(図示せず)と、給水弁と洗浄槽2とを接続する内部給水配管と、給水弁と水道水配管とを接続する給水ホース96とによって構成されている。制御部が、洗浄槽2の内部と連通する水位センサ(図示せず)からの情報に基づいて給水弁を制御し、洗浄工程およびすすぎ工程において、洗浄槽2の内部に所定量の洗浄水を供給する。
図4に示されるように、洗浄槽2内の下部に、複数設けられた噴射孔から洗浄水を噴射する第1の回転洗浄ノズル14および第2の回転洗浄ノズル15が配設されている。洗浄槽2の内部の背面には、洗浄槽2の内壁に沿わせてほぼ十字形状の固定洗浄ノズル16が配設されている。固定洗浄ノズル16は、扁平な筒状に形成されており、洗浄槽2の内部スペースを広く確保している。第3の回転洗浄ノズル17は、上食器かご7の左側下方に配設されている。第3の回転洗浄ノズル17は、洗浄水を噴射する複数の噴射孔を上面に備え、上食器かご7の左側に収容された被洗浄物6に向けて、すぐ真下から洗浄水を噴射する。
洗浄槽2内に収容された被洗浄物6に向けて、第1の回転洗浄ノズル14、第2の回転洗浄ノズル15、固定洗浄ノズル16、および固定洗浄ノズル16と連通された第3の回転洗浄ノズル17から洗浄水が順番に噴射されることにより、被洗浄物6は洗浄される。
図5に示されるように、すすぎ後の被洗浄物6を乾燥させる乾燥装置30が洗浄槽2の外側部に設けられている。乾燥装置30は、ヒータ34(空気加熱ヒータ、図5には図示せず)、ファン31(送風ファン)、空気温度センサ(温度センサ29)、送風配管32等によって構成されている。これらの構成については、詳しく後述する。乾燥装置30の送風配管32は、一端が洗浄槽2内の右奥下部に設けられた乾燥用空気吹出口2cに連通されており、他端が洗浄槽2の右奥上端部の外側に近接させて開放されている。ファン31は、送風配管32の上記他端の近傍に配設されている。
この構成により、ファン31によって機外から吸引された乾燥用空気は、ヒータ34によって加熱された後、乾燥用空気吹出口2cから洗浄槽2の内部に送り込まれ、被洗浄物6を乾燥させる。被洗浄物6の表面から除去された水分を含んだ湿った空気は、本体1の上面に設けられた排気口33から機外に排出される。空気温度センサ(温度センサ29)は、洗浄槽2の底部の乾燥用空気吹出口2cに近い位置の外壁に設置されている。
洗浄槽2の水溜部18の構成を、図を参照して説明する。図9は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の洗浄槽の水溜部および排水口の構成を示す上面断面図である。図10は、図9の状態から水溜部蓋が取り除かれた状態の上面断面図である。図11は、図9のA−A断面図である。図12は、図9のB−B断面図である。図13は、図10のC−C断面図である。
洗浄槽2の底部には、洗浄工程およびすすぎ工程において、供給された洗浄水が溜められる水溜部18が凹設されている。水溜部18は、洗浄槽2の底部に開口する開口部18aが横長の概略長方形に形成され、その開口部18aから所定深さほぼ垂直に凹設されている。水溜部18は、洗浄槽2の左右のほぼ中央の前部に設けられている。
水溜部18のほぼ中央部には、さらに一段低い凹部が設けられている。その凹部に、排水口19が設けられている。水溜部18の底面は、排水口19に向かってゆるやかに下り傾斜に形成されている。
水溜部18の上部の開口部18aには、水溜部蓋20が、洗浄槽2の底部と連続するように着脱自在に嵌め込まれている。水溜部蓋20は、外周形状が水溜部18の開口部18aと対応する横長の概略長方形に形成され、中央部が凹設されて凹部20aが形成されている。凹部20aの中央には、円形の開口20bが設けられている。水溜部蓋20が水溜部18の開口部18aに装着されたとき、凹部20aは、排水口19の直上に位置する。そして、排水口19に後述する残菜フィルタ23が取り付けられたとき、凹部20aの下面は、中央の円形の開口20bと残菜フィルタ23の第1のフィルタ51の外縁部上面と
が連続するように構成されている。
水溜部蓋20は、凹部20aの傾斜面以外の平面の大部分にきわめて小さな複数の孔20dが設けられている。洗浄水の多くは、この孔20dから水溜部18に落下する。この孔20dから落下しなかった洗浄水は、残菜とともに凹部20aの下面に配設された残菜フィルタ23に流入する。
水溜部蓋20の凹部20aの側面上部には、溢水口20cが設けられている。洗浄水が給水される洗浄水位(図12中にAで示されている)は、溢水口20cよりやや低い高さ位置に設定されているが、運転中に残菜フィルタ23および水溜部蓋20の目詰まりのために洗浄水の水位が上昇した場合、洗浄水は溢水口20cから溢れて排水される。
排水口19には、残菜を捕集する残菜フィルタ23が配設されている。残菜フィルタ23は、水溜部蓋20の凹部20aの下面より下方に配設されている。
図12、図13に示されるように、排水口19は、洗浄水循環経路21を通じて洗浄ポンプ22の吸い込み側に連通している。洗浄工程およびすすぎ工程において、洗浄水は、水溜部蓋20の孔20dを通過したり、残菜フィルタ23を通過したりして水溜部18および排水口19に溜まる。水溜部18および排水口19に溜まった洗浄水は、洗浄ポンプ22に吸い込まれて加圧され、分水部(図示せず)によって送水先が選択され、分水されて送水される。
分水されて送水される洗浄水は、第1の回転洗浄ノズル14、第2の回転洗浄ノズル15、固定洗浄ノズル16および固定洗浄ノズル16と連通された第3の回転洗浄ノズル17に供給され、各ノズルの噴射孔から噴射される。噴射された洗浄水は、被洗浄物6を洗浄もしくはすすぎ、再び水溜部18および排水口19に戻る。このようにして、洗浄工程もしくはすすぎ工程において、洗浄水は循環される。
洗浄ポンプ22にはヒータ25が内設されている。循環される洗浄水は、ヒータ25に通電されることにより、必要に応じて適宜加熱される。また、洗浄水の温度を検知する温度センサ29が、洗浄槽2の底部の外壁に設置されている。温度センサ29が設置される洗浄槽2の底部の外壁部分は、洗浄槽2の内側に膨出されている。その膨出部2eの内部に温度センサ29を配設することにより、温度センサ29の検出感度を向上させている。制御部は、温度センサ29の検知情報に基づいて、ヒータ25の通電を制御する。温度センサ29は、サーミスタ等により構成されている。なお、温度センサ29は、乾燥工程において洗浄槽2内の空気の温度を検知する空気温度センサも兼ねている。
また、排水口19は、排水経路26を通じて排水ポンプ27の吸い込み側に連通している。洗浄工程およびすすぎ工程が完了して排水される洗浄水は、排水ポンプ27によって排水経路26から排水ホース97を経由して食器洗い機の外部に排出される。
次に、排水口19の構成を、図11〜図13を用いて説明する。図11〜図13に示されるように、排水口19は、中央に位置する機外排水口41と、その周囲に機外排水口41とは隔離して設けられた中空円環状の循環排水口42とによって構成されている。
機外排水口41は、上面、下面、外周面および内周面で囲まれた円環状の機外排水室43を備えている。機外排水室43の下面は、水溜部18のほぼ中央部に一段低く設けられた凹部の底面の一部をさらに凹設して円形に形成された底面で構成されている。機外排水室43の上面、外周面および内周面は、機外排水口外郭44で構成されている。
機外排水口外郭44は、円周状に形成された外周面44aと、外周面44aと連続させて形成された上面44bと、外周面44aを形成する円の中心に、外周面44aの下端とほぼ同じ高さから垂直に上面44bより高く設けられた軸部44cと、軸部44cの上端部に水平に円板状に張り出して設けられた洗浄水拡散部44dと、洗浄水拡散部44dと上面44bとを4点で連続させる円周接続部44eとから構成されている。
洗浄水拡散部44dの下部で複数の円周接続部44eの間は、複数の円弧形状の洗浄水排水吸込口45が設けられている。洗浄水排水吸込口45は、排水される洗浄水をすみやかに機外排水室43に導くために十分な面積が確保されて設けられている。
円板状の洗浄水拡散部44dの上面は、排水される洗浄水を円周の全方向に拡散するために、中心部が外周部より高い凸面状に形成されている。
機外排水室43は、排水経路26を通じて排水ポンプ27の吸い込み側に連通している。
循環排水口42は、上面、下面、外周面および内周面で囲まれた円環状の循環排水室46を備えている。循環排水室46の下面は、水溜部18のほぼ中央部にさらに一段低く設けられた凹部の底面の一部で構成されており、上面、外周面および内周面は、循環排水口外郭47で構成されている。循環排水口外郭47の上面47aおよび内周面には、多数の孔より成る洗浄水循環吸込口48が設けられている。洗浄水循環吸込口48は、水溜部18のほぼ中央部の一段低い凹部に開放されている。循環排水室46は、洗浄水循環経路21を通じて洗浄ポンプ22の吸い込み側に連通している。
機外排水口外郭44および循環排水口外郭47は、樹脂で一体に形成されている。機外排水口外郭44および循環排水口外郭47は、洗浄槽2の水溜部18とは別部材で構成されている。
乾燥装置30の構成を、図を参照して詳しく説明する。図14は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の乾燥装置の構成および乾燥用空気の流れを示す正面図である。図15は、乾燥用空気吹出口および排気口を示す前面斜視図である。図16は、乾燥装置の構成を示す分解斜視図である。図17は、乾燥装置の乾燥用空気吸込口の周辺の要部断面図である。図18は、乾燥装置のダンパーの周辺の要部断面図である。図19は、乾燥装置のダンパーの開閉それぞれの状態を示す要部断面図である。
図14〜図17に示されるように、乾燥装置30は、ファン31(送風ファン)、送風配管32、ヒータ34(空気加熱ヒータ)、ダンパー35、吸気フィルタ36、温度センサ29(空気温度センサ)、駆動回路部(図示せず)等によって構成されている。
送風配管32は、送風配管部材37が、洗浄槽2の右側面外壁2fに固着されることにより構成される。送風配管部材37は、断面が略コの字形(一辺が開放された矩形)で縦長直線状に形成されている。洗浄槽2の右側面外壁2fが送風配管32の一側面を形成することにより、送風配管32は、洗浄槽2の側面に密着されて構成されている。送風配管32は、洗浄槽2の高さ寸法に近い長さに構成され、洗浄槽2の右側面外壁2fにほぼ垂直に配設されている。
送風配管32の上端部は、乾燥用空気の吸気部を成し、ファン31(送風ファン)および吸気フィルタ36が配設され、洗浄槽2の後方上部の本体1内に開放されている。送風配管32の下端部は、洗浄槽2の底部に設けられた乾燥用空気吹出口2cに接続されている。送風配管32の下端部近傍の送風配管32内に、ダンパー35が配設され、さらにそ
の上方近傍にヒータ34(空気加熱ヒータ)が配設されている。ヒータ34は、ヒータ本体の他に、サーモスタット、温度ヒューズ等の電機部品を内蔵している。
ファン31は、本体1の底部に設けられた外気吸込口(図示せず)から取り込まれ、洗浄槽2の周囲側面の外壁に触れて温められた空気を送風配管32内に吸い込み、洗浄槽2内に供給する。ファン31は、内蔵されたDCモータによって駆動されるDCファンである。ファン31は、吸気側を洗浄槽2側に向けて配設されている。ファン31の吸気側に対向する洗浄槽2の上端角部はカットされて傾斜形状に形成されており、吸気スペース39が設けられている。
吸気フィルタ36は、送風配管32内に吸い込まれる空気に含まれる塵埃を捕集し、除去する。吸気フィルタ36は、ファン31および吸気スペース39の上方に配設されている。
乾燥装置30を構成する上記各部材の洗浄槽2の右側面外壁2fへの取り付け手順を説明する。ファン31を爪部で抱きかかえた吸気フィルタ36は、洗浄槽2の天面の係止部に爪部が係合されるようにして、洗浄槽2の上面に上方から装着される。送風配管部材37の内側に、ダンパー35が回動可能に固定され、ヒータ34が送風配管部材37の外壁に引っ掛けられる形で仮固定されている。その送風配管部材37が、ファン31の外側および前後の側面を保持しつつ洗浄槽2の右側面外壁2fに嵌め込まれて固着される。これにより、乾燥装置30を構成する上記各部材の洗浄槽2の右側面外壁2fへの取り付けは完了する。その後、ファン31およびヒータ34の電気系が、食器洗い機の運転を制御する制御部(図示せず)の駆動回路部にコネクタで電気的に接続される。
上記された構成により、本体1の底部に設けられた外気吸込口(図示せず)から取り込まれた空気は、送風配管32の上端部の吸気部に達するまでに洗浄槽2の周囲側面の外壁に触れて温められる。さらに、洗浄槽2の上端部近傍に設けられた前記吸気部から洗浄槽2の底部に設けられた乾燥用空気吹出口2cに到るまで縦長に形成された送風配管32が洗浄槽2の右側面外壁2fに固着されている。これにより、乾燥用空気は、送風配管32内を通過する間に洗浄工程およびすすぎ工程において洗浄槽2内に蓄えられた熱を右側面外壁2fを介して吸収して温められる。これにより、洗浄槽2内に吹き出される乾燥用空気を予備加熱することができ、乾燥工程における省エネルギー化を図ることができる。
乾燥用空気の温度を検知する空気温度センサは、洗浄水の温度を検知する温度センサ29が兼用されている。前述されたように、温度センサ29(空気温度センサ)は、乾燥用空気吹出口2cに近い位置の洗浄槽2の底部の外壁部分を内側に膨出させて形成した膨出部2eの内部に配設されている。
図14に矢印で示されるように、乾燥用空気吹出口2cから洗浄槽2内に吹き出された乾燥用空気は、洗浄槽2の底部の膨出部2eに配設された温度センサ29によって温度検知され、被洗浄物6を乾燥させ、洗浄槽2の天面の乾燥用空気吹出口2cの直上位置に設けられた洗浄槽排気口(図示せず)から本体内に排出され、さらに本体1の上面に設けられた排気口33から機外に排出される。
送風配管32(送風配管部材37)の最下部の、洗浄槽2の右側面外壁2fとは反対側の壁面は、下方が前方から見て略三角形状に内方に膨出され、上傾斜面37aと下傾斜面37bとが形成されている。
ヒータ34は、上傾斜面37aより上の送風配管部材37に固定され、送風配管32内に配設されている。ヒータ34は、送風配管部材37に対する固定が外れても、上傾斜面
37aの内壁によって保持され、それより下方には落下しない。乾燥用空気を専門に加熱するヒータ34が送風配管32内に設けられたことにより、洗浄水加熱ヒータであるヒータ25は、従来のように洗浄槽2の底部の水溜部18内に設けられる必要がない。上述されたように、洗浄水加熱ヒータであるヒータ25は、洗浄ポンプ22に内蔵されている。
これにより、洗浄ポンプ22によって洗浄水循環経路21に吸引される洗浄水のみが加熱され、各洗浄ノズルに供給されるので、各洗浄ノズルから噴射される洗浄水の温度を維持した状態で被洗浄物6に噴射することができる。また、ヒータ25を小電力なもので構成することができる。
ダンパー35の構成および動作、作用を、図18および図19を用いて説明する。図18に示されるように、ダンパー35は、下傾斜面37bの上端部に対応する前後方向の支軸まわりに回動自在に、送風配管32内に配設されている。ダンパー35は、自重によって垂直に垂れ下がる。
洗浄槽2の右側面外壁2fの最下部で、乾燥用空気吹出口2cの近傍上方に、ダンパー閉止リブ38(規制部材)が、送風配管32内に突出させて設けられている。ダンパー35は、ファン31駆動による送風配管32内の送風が行われていない常時においては、自重によって垂れ下がり、垂直よりやや外側に回動された位置でダンパー閉止リブ38に当接され、閉止位置が規制される。
19(a)に示されるように、洗浄工程およびすすぎ工程においては、ファン31駆動による送風配管32内の上方から下方への送風が行われないので、ダンパー35は、自重によって垂れ下がり、ダンパー閉止リブ38に当接されることによって閉成が維持される。これによって、洗浄槽2内で発生した洗浄水の泡が乾燥用空気吹出口2cから侵入し、送風配管32内に上方に向かって逆流してきても、ダンパー35が閉止されていることにより、ダンパー35より上方の送風配管32内への侵入は抑制される。したがって、ダンパー35の上方近傍に配設されたヒータ34への泡の侵入が抑制され、ヒータ34のヒータ本体やサーモスタット、温度ヒューズ等の電機部品の損傷および誤動作を防止することができる。
また、19(b)に示されるように、乾燥工程においては、ファン31駆動による送風配管32内の上方から下方への送風が行われる。ダンパー35は、その送風によって回動されて押し開かれ、ダンパー閉止リブ38への当接が解除され、下傾斜面37bに当接される。これにより、ダンパー35は開放され、ヒータ34によって加熱された乾燥用空気が上方から下方へスムーズに送風され、乾燥用空気吹出口2cから洗浄槽2内に吹き出される。ダンパー35は、閉止時において垂直よりやや外側に回動された位置でダンパー閉止リブ38に当接されているので、開放時における開放方向は下傾斜面37bの方向に限定される。
以上のように、送風配管32の最下部に乾燥用空気吹出口2cからの泡の逆流を抑制するダンパー35を設けたことにより、送風配管32には従来設けられていた逆U字状の部分を設ける必要がない。したがって、洗浄槽2の高さ寸法に近い長さで直線的に構成された送風配管32を通じて加熱された乾燥用空気を流路抵抗少なくスムーズに洗浄槽2内に供給できる。これにより、ファン31は小型で消費電力の小さいものを使用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
また、洗浄工程およびすすぎ工程において送風配管32内に逆流した泡を、乾燥工程において、上方から下方への送風によって水化させて下方へ移動または消滅させることができる。
また、ヒータ34をダンパー35の上方近傍、すなわち送風配管32内の最下部に配設することができる。これにより、ヒータ34によって加熱された乾燥用空気を送風配管32内の通過による熱ロスを少なくして、乾燥用空気吹出口2cから洗浄槽2内に供給することができる。また、ヒータ34と制御部とを接続する電気配線の長さを短くすることができる。また、ヒータ34より上方の送風配管32内の空間が広く、他の電機部品を配設することも可能となる。
なお、ダンパー35とダンパー閉止リブ38との当接部に、ゴムパッキン等のシール部材が設けられていてもよい。また、ダンパー35のダンパー閉止リブ38との当接部の上部近傍部分に、泡侵入抑止リブが内方へ突出させて設けられていてもよい。また、傾斜取り付けやバネ等によってダンパー35が閉止方向に付勢されていてもよい。これらにより、送風配管32内の上方への泡の侵入をより効果的に抑制することができる。
以上のように構成された食器洗い機について、その動作および作用を説明する。
使用者が下扉体5の扉体オープンボタン11を押し込むと、扉体ロック装置12のロックが解除され、下扉体5の上端部が少し前方に開かれる。次いで、使用者が下扉体5の上端部に手を掛け前方下方に引くことによって、下扉体5は本体1の前方下方に開かれる。このとき、上扉体4も扉体開閉機構10によって連動して本体1の前方下方に開かれる。そして、上扉体4と下扉体5は、上扉体4が下扉体5の上に重なった状態で、ほぼ水平状態まで開成され、洗浄槽2の前面の開口部3は前方に開放される。
使用者は、開放された洗浄槽2の開口部3から下食器かご8を前方に引き出し、洗浄したい被洗浄物6を下食器かご8にセットする。本実施の形態における下食器かご8は、下記のような被洗浄物6がセットされるのに適した構成となっている。箸、フォーク、スプーン等は、下食器かご8の中央やや右寄りに設けられた専用の小物入れ89に収容される。小物入れ89の右側には、大皿、ラーメン鉢等の比較的大きい食器が収容される。小物入れ89の左側の第3のセットかご88には、丼鉢、小鉢、中皿等が収容される。
下食器かご8に被洗浄物6のセッティングが終了すると、使用者は、下食器かご8を洗浄槽2内に押し込み収容する。
次に、使用者は、上食器かご7を前方に引き出し、洗浄したい被洗浄物6を上食器かご7にセットする。本実施の形態における上食器かご7は、下記のような被洗浄物6がセットされるのに適した構成となっている。上食器かご7の左側の第1のセットかご78には、茶碗、汁椀、小皿等が収容される。上食器かご7の右側の第2のセットかご79には、コップ、弁当箱、碗類等が収容される。
上食器かご7に被洗浄物6のセッティングが終了すると、使用者は、上食器かご7を洗浄槽2内に押し込み収容する。
次に、使用者は、適量の洗剤を下食器かご8に設けられた洗剤投入部90から洗浄槽2の水溜部18に投入し、上扉体4および下扉体5を閉じる。使用者は、操作表示部13によって電源を投入し、運転コースおよび時間等の条件を入力し、スタートボタンを押す。すると、制御部は、食器洗い機の運転を開始し、入力された条件にしたがって洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程を順に実行する。
まず、給水弁が動作して、所定量の洗浄水が洗浄槽2内に給水される。給水弁が停止し、給水が終わると、洗浄ポンプ22が駆動される。洗浄水はヒータ25によって加熱され
、洗浄ポンプ22によって加圧されて、分水部から第1の回転洗浄ノズル14、第2の回転洗浄ノズル15、固定洗浄ノズル16および固定洗浄ノズル16と連通された第3の回転洗浄ノズル17に選択的に分水されて送水される。
分水部は、例えば、第1の回転洗浄ノズル14、第1の回転洗浄ノズル14と第2の回転洗浄ノズル15、第2の回転洗浄ノズル15、固定洗浄ノズル16とそれに連通した第3の回転洗浄ノズル17の順に所定時間毎に洗浄水の送水を切り替えるように動作する。
第1の回転洗浄ノズル14、第2の回転洗浄ノズル15および第3の回転洗浄ノズル17は、送給された洗浄水がそれぞれの噴射孔から噴出される際の反力によって回転する。これにより、回転移動する洗浄水が噴射され、下食器かご8および上食器かご7に収容された被洗浄物6は効率よく洗浄される。
固定洗浄ノズル16は、垂直部位16aに設けられた噴射孔から洗浄水を上食器かご7の上方から噴射して上食器かご7に収容されたコップ等の被洗浄物6の外面を効率よく洗浄する。また、固定洗浄ノズル16は、上食器かご7の下に設けられた第1の水平部位16bに配列された噴射孔から洗浄水を主に上食器かご7の右側に噴射し、上食器かご7の第2のセットかご79に斜め下向きに収容されたコップ等の被洗浄物6の内面を効率よく洗浄する。また、固定洗浄ノズル16は、第2の水平部位16cに配列された噴射孔から洗浄水を噴射することにより、上食器かご7の右側の第2のセットかご79に収容されたコップ等の被洗浄物6の外面を洗浄する。
さらに、固定洗浄ノズル16と連通した第3の回転洗浄ノズル17は、上食器かご7の左側の第1のセットかご78の直下から回転移動する洗浄水を噴射することにより、第1のセットかご78に収容された茶碗等の被洗浄物6の内外面を効率よく洗浄する。
洗浄槽2内で、第1の回転洗浄ノズル14、第2の回転洗浄ノズル15、固定洗浄ノズル16および固定洗浄ノズル16と連通された第3の回転洗浄ノズル17から噴射された洗浄水は、被洗浄物6を洗浄して洗浄槽2の下部の水溜部18に流下し、排水口19に集められる。そして、再び洗浄ポンプ22によって吸引され、残菜フィルタ23を透過し、ヒータ25によって加熱され、再び各洗浄ノズルに送給される。
洗浄水が噴射されて被洗浄物6から脱落した残菜は、水溜部蓋20および残菜フィルタ23によって捕集される。また、洗浄水の温度は温度センサ29によって検出されており、洗浄水の温度が所定温度を超えるとヒータ25への通電が停止される。これによって、洗浄水は、常に洗浄に適した温度に維持される。
所定時間の洗浄工程が終了すると、汚れを含む洗浄水は排水ポンプ27によって機外に排出され、洗浄槽2内に新たに洗浄水が給水される。給水された洗浄水は洗浄ポンプ22によって加圧され、第1の回転洗浄ノズル14、第2の回転洗浄ノズル15、固定洗浄ノズル16および固定洗浄ノズル16と連通された第3の回転洗浄ノズル17に送給される。送給された洗浄水は、各洗浄ノズルの噴射孔から噴射され、被洗浄物6に付着した洗剤や残菜等を洗い流すすすぎ工程が実行される。
このすすぎ工程は、所定時間、すすぎ動作が行われた後、すすぎ動作によって被洗浄物6から洗剤や残菜が洗い出された洗浄水は、排水ポンプ27によって機外に排出される。そして、洗浄槽2内には新たな洗浄水が給水され、再びすすぎ動作が行われる。標準設定では、このすすぎ動作が3回実行され、洗浄水が排水ポンプ27によって機外に排出されて、すすぎ工程は終了する。
すすぎ工程が終了すると、乾燥工程が実行される。乾燥装置30が動作し、内蔵されたファン31によって洗浄槽2内に送給される外気がヒータ34によって加熱され、送風と加温との両方の効果によって、被洗浄物6に付着した水滴の蒸発が行われる。この乾燥が所定時間実施された後、乾燥装置30の運転が停止されて乾燥工程が終了する。被洗浄物6の洗浄のすべての工程が終了し、選択された運転コースの実行が終了する。
以上のように、本実施の形態における食器洗い機は、本体1と、本体1内に設けられ、食器等の被洗浄物6を収容する洗浄槽2と、洗浄槽2内に収容された被洗浄物6を洗浄する第1の回転洗浄ノズル14等の洗浄装置と、洗浄槽2内に収容された被洗浄物6を乾燥させる乾燥装置30とを備え、乾燥装置30は、乾燥用空気を加熱するヒータ34と、乾燥用空気を洗浄槽2内に送り込むファン31と、ヒータ34やファン31を駆動する駆動回路部と、乾燥用空気吹出口2cにおいて洗浄槽2内と連通する送風配管32とを有し、送風配管32内に、洗浄槽2からの泡の侵入を抑制するダンパー35が設けられている。
この構成によって、洗浄工程およびすすぎ工程において洗浄槽2からの泡の逆流を抑制できるとともに、乾燥工程において、洗浄槽2内に蓄えられた熱を利用して温められた空気をスムーズに洗浄槽2内に供給できる乾燥装置30を備え、高い乾燥効率と省エネルギー性を有する食器洗い機を提供することができる。
また、送風配管32に従来設けられていた逆U字状の部分を設ける必要がなく、加熱された乾燥用空気を長さが短い送風配管32を通じて流路抵抗少なくスムーズに洗浄槽2内に供給できるので、ファン31は小型で消費電力の小さいものを使用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
また、送風配管32を略上下方向に配設して乾燥用空気の流れが上から下へ向かうように構成し、乾燥用空気吹出口2cを洗浄槽2の下部に設け、ダンパー35は乾燥用空気吹出口2cの近傍に配設されている。この構成によって、洗浄工程およびすすぎ工程において、洗浄槽2からの泡がダンパー35より上方の送風配管32内に侵入することを抑制することができる。これにより、ダンパー35より上方の送風配管32内に配設された電機部品の損傷および誤動作を防止することができる。また、乾燥工程において、送風配管32内に侵入した泡を上方から下方への送風によって水化させて下方へ移動または消滅させることができる。
また、ダンパー35は、送風配管32の内部を開閉自在に構成され、常時は閉成されており、ファン31の駆動によって発生する乾燥用空気の流れによって開放され、ファン31の駆動停止によって閉成される。この構成によって、ファン31が駆動されない洗浄工程およびすすぎ工程においては、洗浄槽2からの泡の送風配管32内への侵入を抑制することができ、乾燥工程においては、自動で送風配管32内の乾燥用空気の流路が開放され、乾燥用空気をスムーズに洗浄槽2内に供給することができる。
また、送風配管32内に、常時はダンパー35の閉成を維持し、ダンパー35の開放時には開放方向を規制するダンパー閉止リブ38が設けられている。この構成によって、簡単な構成によって、ファン31が駆動されない洗浄工程およびすすぎ工程においては、洗浄槽2からの泡の送風配管32内への侵入を抑制することができ、乾燥工程においては、自動で送風配管32内の乾燥用空気の流路が安定して開放され、乾燥用空気をスムーズに洗浄槽2内に供給することができる。
また、ダンパー35は、上方に設けられた回動支軸まわりに回動可能に懸下され、ダンパー閉止リブ38は、送風配管32の壁面から横方向内方へ突出させて構成されている。この構成によって、簡単な構成によって、ファン31が駆動されない洗浄工程およびすす
ぎ工程においては、洗浄槽2からの泡の送風配管32内への侵入を抑制することができ、乾燥工程においては、自動で送風配管32内の乾燥用空気の流路が安定して開放され、乾燥用空気をスムーズに洗浄槽2内に供給することができる。
また、ヒータ34は、送風配管32内のダンパー35の上方近傍に設けられている。この構成によって、ヒータ34によって加熱された乾燥用空気を送風配管32内の通過による熱ロスを少なくして、洗浄槽2内に供給することができる。また、ヒータ34と制御部とを接続する電気配線の長さを短くすることができる。また、ヒータ34より上方の送風配管32内の空間に他の電機部品を配設することができる。
また、洗浄槽2内に収容された被洗浄物6を洗浄する洗浄水を加熱するヒータ25は、洗浄ポンプ22に内蔵、すなわち洗浄槽2の外部に設けられている。この構成によって、乾燥用空気を加熱するヒータ34は送風配管32内の乾燥用空気を加熱することに特化させることができる。これにより、乾燥用空気を加熱するヒータ34を小電力なもので構成することができ、省エネルギー化を図ることができる。洗浄に使用される洗浄水は、洗浄水循環経路21に吸引される洗浄水のみが加熱され、各洗浄ノズルに供給されるので、各洗浄ノズルから噴射される洗浄水の温度を維持した状態で被洗浄物6を洗浄することができる。また、洗浄水を加熱するヒータ25を小電力なもので構成することができ、省エネルギー化を図ることができる。