JPH11205155A - 符号化及び復号方法とその装置、それを適用した画像処理装置 - Google Patents

符号化及び復号方法とその装置、それを適用した画像処理装置

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JPH11205155A
JPH11205155A JP28703498A JP28703498A JPH11205155A JP H11205155 A JPH11205155 A JP H11205155A JP 28703498 A JP28703498 A JP 28703498A JP 28703498 A JP28703498 A JP 28703498A JP H11205155 A JPH11205155 A JP H11205155A
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JP28703498A
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Hideshi Osawa
秀史 大沢
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動的な確率推定手法を入れることにより符号
化効率を向上させると共に、符号化の予測状態の変化を
検出する手段をもうけることにより最小回数で適応化速
度の調整を行い、符号化/復号時間を短縮する。 【解決手段】 符号化又は復号シンボルの発生頻度が許
容最大値を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化
又は復号方法で、前記発生頻度が許容最大値を越えた場
合に、符号化又は復号シンボルの発生状態についてのエ
ントロピーを計算し(S103)、今回計算されたエン
トロピーと前回計算されたエントロピーとに有意差があ
るか否かを判定し(S104)、有意差があると判定さ
れた場合に、前記累積確率を更新する(S105)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化及び復号方
法とその装置、それを適用した画像処理装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のデジタル画像機器における画像の
符号化方式では、ブリスキャンにより各状態毎の発生シ
ンボルの頻度分布を計算して算術符号化に必要な累積確
率値を求めてから、実際の算術符号化を行う方式が知ら
れていた。この多値算術符号方式の例としては、電子情
報通信学会の信学技報IE96−9(1996−05)
に記載されている方法がある。
【0003】上記論文では、確率近似として2nのべき
乗分率近似を用いた算術符号化方式を採用している。以
下にその内容を説明する。
【0004】(確率近似アルゴリズム)符号化するシン
ボルの種類をNとし、シンボルjの生起確率をpj(0
≦j≦N−1)とする。確率近似を2のn乗分率で行う
とするとシンボルiに対する確率近似パラメータQ'i
次式により決定される。
【0005】
【数1】
【0006】但し、〔X〕はXの整数部を表す。以下同
様とする。
【0007】ここで、近似確率の決定はj=N−1から
0までインデックス逆順に行うものとし、またpj≧0
かつQ'j<1となる場合はQ'j=1にするものとする。
【0008】実際の符号化および復号処理においては累
積近似確率を用いるので、Q'jより累積近似確率パラメ
ータQiを次式より求めておく。
【0009】
【数2】
【0010】以上のように、確率近似誤差は次のシンボ
ルの近似確率へ繰り越すため、確率誤差の積算はない。
また、生起確率の小さいシンボルから近似確率を決定す
ることを行う処理を併用することにより、生起確率の小
さいシンボルの近似確率が0以下になることを防ぐこと
ができる。
【0011】(符号化アルゴリズム)以下に実際の符号
化手順を示す、符号化シンボルの種類をN、確率近似を
2n分率とする。累積近似確率パラメータQiは式(1)
(2)で計算されている。なお、演算に用いるレジスタ
長はV=2nビットとする。これはオージェントAを求
める演算の際にnビットの乗算を行うので、有効桁数は
2nビットが必要となるためである。
【0012】符号化プロセスのアルゴリズムを以下に示
す。 [S11]初期化 C←0,A←2n−1 [S12]シンボルkを符号化する A0←A×Qk-1 A ←(Qk−Qk-1) C ←C+A0 ただし、k=0のときQk-1=0であるとする [S13]リノーマライズ Aの上位nビットが0になるまで右シフト→シフト回数
をrとする Cをn−rビット左シフトし、レジスタから溢れたビッ
トを符号出力とする 以上の[S12][S13]の操作を全てのシンボルに
対して繰り返す。最後のレジスタCの内容を出力して符
号化を終了する。
【0013】(復号アルゴリズム) 復号プロセスのアルゴリズムは符号化とほぼ同じで以下
に示す。 [S21]初期化 C←符号系列の先頭Vビット A←2n-1 [S22]復号シンボルを求める C’←〔C/A〕 C’<Qkを満たす最小のkが復号シンボル [S23]符号系列からの減算 C←C−A×Qk-1 A←A×(Qk−Qk-1) ただし、k=0のときQk-1=0であるとする [S24]リノーマライズ Aの上位nビットが0になるまで右シフト→シフト回数
をrとする Cのn−rビット左シフトし、これと同期してCレジス
タに符号系列をLSBから入力し、これを符号入力とす
る 上記論文では、以上のようにして符号化、復号がなされ
るが、この方法では、少なくとも1画面の画像に対して
同じ累積確率値を用いて算術演算がなされることにな
る。
【0014】ところが、この方式では全体を通して平均
的な符号化しかできないので、入力シンボルがシーケン
スの途中から変化するような情報源に対しては、最適な
符号化が行えないという問題があった。
【0015】この問題を解決する一手法として、動的な
確率推定手法を取り入れることにより符号化効率を向上
させることが、考えられる。このような動的な符号化方
式として、例えば2値情報源の場合は、各入力シンボル
の累積頻度のMAX値とMIN値とを求めて、各値が設
定値を越えた場合には各シンボルの累積頻度をほぼ半分
にして、適応化速度を調整する方式などが知られている
(USP5,025,258参照)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2値情
報源の適応化を多値情報にそのまま適用すると、その適
応化を多値情報の各ビット毎に行わなければならず、適
応化速度の調整処理が頻繁に発生してしまい、符号化/
復号時間がかかりすぎるなどのあらたな問題が生じるこ
とが分かっている。
【0017】本発明の目的は、動的な確率推定手法を入
れることにより符号化効率を向上させると共に、符号化
の予測状態の変化を検出する手段をもうけることにより
最小回数で適応化速度の調整を行い、符号化/復号時間
を短縮することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の符号化及び復号方法は、符号化及び復号シ
ンボルの発生頻度が許容最大値を越えた場合に累積確率
を更新する算術符号化及び復号方法において、前記発生
頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化及び復号シン
ボルの発生状態についてのエントロピーを計算し、今回
計算されたエントロピーと前回計算されたエントロピー
とに有意差があるか否かを判定し、有意差があると判定
された場合に、前記累積確率を更新することを特徴とす
る。
【0019】叉、符号化及び復号シンボルの発生頻度が
許容最大値を越えた場合に累積確率を更新する算術符号
化及び復号方法を含む予測符号化及び復号方法におい
て、前記算術符号化及び復号方法では、前記発生頻度が
許容最大値を越えた場合に、符号化及び復号シンボルの
発生状態についてのエントロピーを計算し、今回計算さ
れたエントロピーと前回計算されたエントロピーとに有
意差があるか否かを判定し、有意差があると判定された
場合に、前記累積確率を更新することを特徴とする。更
に、符号化及び復号対象画素の周囲の予測状態に基づい
て、符号化及び復号シンボルの状態分けを行い、各状態
毎に発生頻度をカウントする。
【0020】叉、本発明の符号化及び復号装置は、符号
化及び復号シンボルの発生頻度が許容最大値を越えた場
合に累積確率を更新する算術符号化及び復号装置におい
て、前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化
及び復号シンボルの発生状態についてのエントロピーを
計算するエントロピー計算手段と、今回計算されたエン
トロピーと前回計算されたエントロピーとに有意差があ
るか否かを判定して、有意差があると判定された場合
に、前記累積頻度確率を更新する更新手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0021】叉、符号化及び復号シンボルの発生頻度が
許容最大値を越えた場合に累積確率を更新する算術符号
化及び復号部を含む予測符号化及び復号装置において、
前記算術符号化及び復号部では、前記発生頻度が許容最
大値を越えた場合に、符号化及び復号シンボルの発生状
態についてのエントロピーを計算し、今回計算されたエ
ントロピーと前回計算されたエントロピーとに有意差が
あるか否かを判定し、有意差があると判定された場合
に、前記累積確率を更新することを特徴とする。符号化
及び復号対象画素の周囲の予測状態に基づいて、符号化
及び復号シンボルの状態分けを行う状態分け手段と、各
状態毎に発生頻度をカウントする手段を更に備える。
【0022】叉、本発明の画像処理装置は、画像を符号
化装置により符号化して記憶した後に、復号装置により
復号して出力する画像処理装置において、前記符号化及
び復号装置が、符号化及び復号シンボルの発生頻度が許
容最大値を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化
及び復号部を含み、前記算術符号化及び復号部では、前
記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化及び復
号シンボルの発生状態についてのエントロピーを計算
し、今回計算されたエントロピーと前回計算されたエン
トロピーとに有意差があるか否かを判定し、有意差があ
ると判定された場合に、前記累積確率を更新することを
特徴とする。ここで、前記符号化及び復号装置が、符号
化及び復号対象画素の周囲の予測状態に基づいて、符号
化及び復号シンボルの状態分けを行う状態分け手段と、
各状態毎に発生頻度をカウントする手段を更に備える。
【0023】かかる構成により、発生頻度が最大値を越
えて、さらにエントロビ計算値で差が生じたことにより
符号化シンボルの統計的な状態が変化したときのみ符号
化に必要な累積確率計算を行うことにより、必要最低限
の更新処理で効率の良い符号化が可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態>図7に本実
施の形態の符号化および復号方法を使用する画像処理装
置の一例として画像形成装置の例を示す。
【0025】図7において、コンピュータから受け取っ
たデータは、コンピュータからデータを受け取るインタ
ーフェース部1001、コンピュータから受け取ったデ
ータを一時的に記憶するテンポラリバッファ1002、
コンピュータから受け取ったデータを多値情報、例え
ば、32階調を表わす1画素当り4ビットの多値データ
に描画展開する描画部1003、該描画部が描画展開し
た多値データを書き込むバンドバッファ1004、該バ
ンドバッファの多値データを圧縮符号化する符号化部1
005、該符号化部で圧縮符号化した符号化データを格
納するページバッファ1006、該ページバッファ中の
符号化データを復号する復号部1007を番号順に経由
して、最後に、復号して得られた多値データをプリント
出力するプリンタエンジン部1008へ出力される。
尚、バンドバッファ1004は複数設けて、描画部10
03の展開処理と符号化部1005の符号化処理とを並
列に処理することで、処理の高速化を図る。
【0026】上記符号化部1005の符号化方式とし
て、コスト削減の要求が強く、ページメモリの容量をな
るべく減らすために、任意のデータ(テキスト、グラフ
ィック、画像等)に対して、圧縮率の最悪値がある一定
の値を保証する圧縮方式が望まれる。そのような圧縮方
式として、圧縮対象となる多値データの2次元的な特徴
を学習する機能を有する本実施の形態の符号化/復号方
法が使用される。
【0027】図2は、本実施の形態の画像符号化装置及
び復号装置の概略構成例を示すブロック図である。尚、
図2において、画像入力部21は図7のバンドバッファ
1004以前の構成に対応し、また、符号化器22と適
応化調整器26とが符号化部1005、メモリ23がペ
ージメモリ1006、復号器24と確率適応化器27と
が復号部1007、出力部25がプリンタエンジン部1
008に夫々対応する。
【0028】画像入力部21からの多値情報である符号
化対象シンボルk(k=0,・・,N−1;Nは符号化
シンボルの種類の数)は、符号化器22と適応化調整器
26に入る。符号化器22では、後述の図3のフローチ
ャートに示すような処理により符号化が進行する。符号
化器22は、Aレジスタ(一般には、インタバルサイズ
のレジスタとして使用される)とCレジスタ(一般に
は、コードレジスタとして使用される)とを使用して、
符号化を行う。適応化調整器26では、後述の図1の更
新処理(図3のステップS305)に対応する処理が行
われる。適応化調整器26は、符号化対象シンボルkの
各々の発生回数Hist(k)を累積し、演算処理(図3の
ステップS303)での符号化パラメータとしての累積
近似確率Q[k]の値を提供する。
【0029】メモリ23には、符号化器22で符号化さ
れた符号化データが記憶され、またメモリ23からは復
号処理のため記憶された符号化データが呼び出される。
【0030】復号器24では、後述の図4に示す復号処
理がなされる。またこの復号データを確率適応化器27
に入れて、適応化処理器26と同じ復号パラメータとし
ての累積近似確率Q[k]を算出する。
【0031】図3は、符号化器22及び適応化調整器2
6による符号化処理のフローチャートである。尚、本実
施の形態では、レジスタC,Aのレジスタ長はV=2n
で、n=12とする。
【0032】ステップS301では、符号化に使う2つ
のレジスタC,Aを初期化する。すなわち、Cには0
を、Aには(2n−1)を2進数で入れる。ステップS
302では、入力部21より符号化対象シンボルkを入
力する。ステップS303では、A0の計算:A0←A×
Q[k−1],Aの再計算:A←A×(Q[k]−Q
[k−1]),Cの更新:C←C+A0を行う。Q
[k]は、符号化対象シンボルkに対する累積近似確率
である符号化パラメータである。ここで、(Q[i]−
Q[i−1])はi番目の累積確率Q[i]とi−1番
目の累積確率Q[i−1]との差で、iの出現確率を表
す。
【0033】ステップS304でのリノーマライズ処理
では、Aレジスタの上位nビットが0になるようにシフ
ト演算し、このシフト回数rとする。次に、Cレジスタ
を(n−r)ビット左シフトし、レジスタから溢れたビ
ットが出力する符号になる。この後、C+A0の計算の
キャリー伝搬により符号が変わらないようにする符号の
固定化処理がはいるが、本願発明の主題ではないので簡
略化のためこの説明は省略する。
【0034】ステップS305では、後述する本実施の
形態の更新処理を行う。ステップS306では、符号化
対象シンボルに対する符号化が全て終わるまでステップ
S302に戻って処理を繰り返す。
【0035】図4は、復号器24及び確率適応化器27
による復号処理のフローチャートである。
【0036】ステップS401では、復号化に使う2つ
のレジスタC,Aを初期化する。本実施の形態では、符
号化と同じようにレジスタ長はV=2nで、n=12を
仮定している。すなわち、最初にCには符号の先頭ビッ
トを、Aには(2n−1)を2進数でセットする。ステ
ップS402では、C’←C/Aの整数部(以下、
〔(C/A)〕)を求め、C’<Q[k]を満たす最小
のkを復号シンボル値とする。ステップS403では、
0の計算:A0←A×Q[k−1]、Aの再計算:A←
A×(Q[k]−Q[k−1])、Cの更新:C←C+
0を計算する。
【0037】ステップS404でのリノーマライズ処理
では、Aレジスタの上位nビットが0になるようにシフ
ト演算し、このシフト回数をrとする。Cレジスタを
(n−r)ビット左シフトしながら、LSBから符号化
データを入力する。
【0038】ステップS405では、後述する本実施の
形態の更新処理を行う。ステップS406では、全画素
の復号が全て終わるまでステップS402に戻って処理
を繰り返す。
【0039】図1は、本実施の形態で用いる更新処理
(S305,S405)を詳細に示すのフローチャート
である。
【0040】ステップS101ではシンボルKの夫々の
発生回数Hist(k)をカウントする。ステップS102
ではこのカウント値が設定値MAXを越えるかを判定
し、越える場合はステップS103でヒストグラムから
対応するシンボルの生起確率Pを求め、その値を用いて
エントロビーを計算する。
【0041】本例ではエントロビの計算式は、 Entropy=Σ(−p*log2(p)) であるが、この式に限られるものではない。
【0042】ステップS104では、同一のシンボルに
関して前回計算したエントロピーと新エントロビーとの
間に差があるか否かを判定し、差がある場合のみステッ
プS105で累積近似確率パラメータQ[k]を再計算
する。
【0043】Q[k]の計算フローを図5のフローチャ
ートに示す。図5は確率近似アルゴリズムである。以下
の様に計算する。
【0044】シンボルkに対する確率近似パラメータで
は、ステップS501で、k=N−1について、 Q’[N−1]=〔(2nxp[N−1])〕 の計算を行う。そして、ステップS506、S502、
S503、S507、S504では、次式によるQ’
[k]の計算をk=N−2からk=0まで行う。
【0045】
【数3】
【0046】尚、ステップS503では、p[k]>0
かつQ’[k]<1の時はQ’[k]=1とする。
【0047】ステップS505では、以下の式から累積
近似確率パラメータQ[k]を計算する。
【0048】
【数4】
【0049】上記のように、Q[k]の計算はループ計
算が多いので 処理時間がかかるものである。しかし、
本実施の形態の如く、状態(本例ではエントロピー値)
の変化があった時のみ再計算するようにしたので、必要
最低限の更新で済ませることが、高速化に非常に効果が
ある。
【0050】尚、上記符号化や復号の動作手順はフロー
チャートで示したが、各構成要素はソフトウエアによっ
てもハードウエアによっても実現できることは、明白で
ある。
【0051】<第2の実施の形態>上記算術符号化方法
を予測符号化に適応した例を図6に示す。本例では参照
画素の状態により複数の予測状態に分け、その状態毎
に、発生回数のカウント値と累積確率Qとエントロピー
値とを、学習メモリ67に保存し、それらの値を用いて
算術符号化器68により、前述した符号化を実行する。
【0052】本実施の形態の予測符号化では、周囲画素
(例えば、符号化対象画素の上と左の画素)の平均値と
符号化対象画素との差分をとり、この差分値を符号化し
ていく。減算器62では、平均値処理部61の出力と対
象画素との差分をとり、その差分はレベル判定器65と
k変換器64と加算器63に供給される。尚、バッファ
メモリ60及び加算器63は周囲画素の平均を求めるた
めに用意されている。
【0053】k変換器64では、差分値を0〜N−1ま
での整数値(前述したシンボルk)に変換して算術符号
化器68でこれを符号化する。レベル判定器65では差
分値の大きさを(−大,−小,0,+小,+大)の5つ
のレベルに分けて、状態分け器66に記憶しておく。ま
た、状態分け器66では、既に記憶済の符号化対象画素
の上と左の画素に関するレベル判定結果を参照して、符
号化対象画素の予測状態を決定する。例えば、上左とも
0の時は状態a、上左とも−大または+大のいずれかで
ある時は状態c、それ以外の時は状態b、の3状態に分
ける。
【0054】この3つの状態毎に、k変換器64からの
シンボルk発生回数をカウントし、累積近似確率Q
[k]を計算する。算術符号化器68はこのQ[k]を
用い、シンボルkを符号化する。
【0055】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0056】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0057】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0058】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0059】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0060】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】本発明により、動的な確率推定手法を入
れることにより符号化効率を向上させると共に、符号化
の予測状態の変化を検出する手段をもうけることにより
最小回数で適応化速度の調整を行い、符号化/復号時間
を短縮した符号化及び復号方法とその装置、それを適用
した画像処理装置を提供できる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の更新処理のフローチャートであ
る。
【図2】符号化及び復号の処理の流れを示す図である。
【図3】符号化処理の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図4】復号処理の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】累積頻度近似パラメータの計算の処理手順を示
すフローチャートである。
【図6】第2実施の形態の予測状態分けを使った例を示
す図である。
【図7】本実施の形態の画像処理装置の構成例を示す図
である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化方法にお
    いて、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化シン
    ボルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする算術符号化方法。
  2. 【請求項2】 符号化シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化方法を含
    む予測符号化方法において、 前記算術符号化方法では、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化シン
    ボルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする予測符号化方法。
  3. 【請求項3】 符号化対象画素の周囲の予測状態に基づ
    いて、符号化シンボルの状態分けを行い、 各状態毎に発生頻度をカウントすることを特徴とする請
    求項2記載の予測符号化方法。
  4. 【請求項4】 符号化シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化装置にお
    いて、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化シン
    ボルの発生状態についてのエントロピーを計算するエン
    トロピー計算手段と、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定して、有意差がある
    と判定された場合に、前記累積確率を更新する更新手段
    とを備えることを特徴とする算術符号化装置。
  5. 【請求項5】 符号化シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化部を含む
    予測符号化装置において、 前記算術符号化部では、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化シン
    ボルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする予測符号化装置。
  6. 【請求項6】 符号化対象画素の周囲の予測状態に基づ
    いて、符号化シンボルの状態分けを行う状態分け手段
    と、 各状態毎に発生頻度をカウントする手段を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項5記載の予測符号化装置。
  7. 【請求項7】 復号シンボルの発生頻度が許容最大値を
    越えた場合に累積確率を更新する算術復号方法におい
    て、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、復号シンボ
    ルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする算術復号方法。
  8. 【請求項8】 復号シンボルの発生頻度が許容最大値を
    越えた場合に累積確率を更新する算術復号方法を含む予
    測復号方法において、 前記算術復号方法では、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、復号シンボ
    ルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする予測復号方法。
  9. 【請求項9】 復号対象画素の周囲の予測状態に基づい
    て、復号シンボルの状態分けを行い、 各状態毎に発生頻度をカウントすることを特徴とする請
    求項8記載の予測復号方法。
  10. 【請求項10】 復号シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術復号装置におい
    て、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、復号シンボ
    ルの発生状態についてのエントロピーを計算するエント
    ロピー計算手段と、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定して、有意差がある
    と判定された場合に、前記累積確率を更新する更新手段
    とを備えることを特徴とする算術復号装置。
  11. 【請求項11】 復号シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術復号部を含む予
    測復号装置において、 前記算術復号部では、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、復号シンボ
    ルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする予測復号装置。
  12. 【請求項12】 復号対象画素の周囲の予測状態に基づ
    いて、復号シンボルの状態分けを行う状態分け手段と、 各状態毎に発生頻度をカウントする手段を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項11記載の予測復号装置。
  13. 【請求項13】 画像を符号化装置により符号化して記
    憶した後に、復号装置により復号して出力する画像処理
    装置において、 前記符号化装置が、符号化シンボルの発生頻度が許容最
    大値を越えた場合に累積確率を更新する算術符号化部を
    含み、 前記算術符号化部では、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化シン
    ボルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    し、 前記復号装置が、復号シンボルの発生頻度が許容最大値
    を越えた場合に累積確率を更新する算術復号部を含み、 前記算術復号部では、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、復号シンボ
    ルの発生状態についてのエントロピーを計算し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記符号化装置が、符号化対象画素の
    周囲の予測状態に基づいて、符号化シンボルの状態分け
    を行う状態分け手段と、各状態毎に発生頻度をカウント
    する手段を更に備え、 前記復号装置が、復号対象画素の周囲の予測状態に基づ
    いて、復号シンボルの状態分けを行う状態分け手段と、
    各状態毎に発生頻度をカウントする手段を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項13記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 算術符号化又は復号方法において、符
    号化又は復号シンボルの発生頻度が許容最大値を越えた
    場合に累積確率を更新する方法であって、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化又は
    復号シンボルの発生状態についてのエントロピーを計算
    し、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定し、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 符号化又は復号シンボルの発生頻度が
    許容最大値を越えた場合に累積確率を更新する算術符号
    化及び復号を実行するプログラムを、コンピュータ読取
    り可能に記憶する記憶媒体であって、 前記プログラムは、 前記発生頻度が許容最大値を越えた場合に、符号化又は
    復号シンボルの発生状態についてのエントロピーを計算
    するステップと、 今回計算されたエントロピーと前回計算されたエントロ
    ピーとに有意差があるか否かを判定するステップと、 有意差があると判定された場合に、前記累積確率を更新
    するステップとを含むことを特徴とする記憶媒体。
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