JPH11203570A - 制御システムおよび伝送方法 - Google Patents

制御システムおよび伝送方法

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JPH11203570A
JPH11203570A JP10018087A JP1808798A JPH11203570A JP H11203570 A JPH11203570 A JP H11203570A JP 10018087 A JP10018087 A JP 10018087A JP 1808798 A JP1808798 A JP 1808798A JP H11203570 A JPH11203570 A JP H11203570A
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JP
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unit
information
transmission message
transmission
control system
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JP10018087A
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English (en)
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Sander Kent
サンデル ケント
Stakkestad Christer
スタッケスタッド クリスタ
Tetsuo Kimura
徹男 木村
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Nittan Co Ltd
Original Assignee
Nittan Co Ltd
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Publication date
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    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B26/00Alarm systems in which substations are interrogated in succession by a central station
    • G08B26/001Alarm systems in which substations are interrogated in succession by a central station with individual interrogation of substations connected in parallel

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  • Emergency Management (AREA)
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  • Fire Alarms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ユニット間で伝送メッセージにより情報の
授受を行なわせる場合に、各ユニット間での情報の授受
のセキュリティ性などをより高めることの可能な制御シ
ステムおよび伝送方法を提供する。 【解決手段】 複数のユニットU1〜Un間で伝送メッセ
ージにより情報の授受がなされる制御システムであっ
て、前記各ユニットU1〜Unには、それぞれ、固有のI
D情報が割り当てられており、前記伝送メッセージに
は、発信先のアドレス情報と演算コードとが少なくとも
含まれており、前記演算コードは、少なくとも、発信先
のID情報を考慮して算出されたものとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防災システムなど
の制御システムおよび伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、防災システムなどの制御システム
として、図12に示すような形態のシステムが知られて
いる。図12の例では、システムは、コントローラユニ
ットU1と、各種のユニット(被制御ユニット)U2〜Un
とが接続されて構成されている。このようなシステムに
おいて、コントローラユニットU1と各ユニットU2〜U
nとの間での情報の授受には、通信制御プロトコルに基
づく伝送メッセージが用いられる。
【0003】この種の制御システムにおける伝送メッセ
ージとしては、一般に、例えば図13(a)に示すような
伝送メッセージが用いられている。図13(a)の例で
は、伝送メッセージは、ヘッダーと、アドレス(発信先
のアドレス)と、コマンドと、データと、チェックサム
とにより構成されている。ここで、チェックサムは、伝
送メッセージの通信の信頼性を高めるために付加されて
おり、これは、例えば次式による演算によって算出され
るようになっている。なお、次式において、EXORは
排他的論理和である。
【0004】
【数1】〈チェックサム〉=〈ヘッダー〉EXOR〈ア
ドレス〉EXOR〈コマンド〉EXOR〈データ〉
【0005】図13(a)の伝送メッセージが用いられる
場合には、被制御ユニット(受信側ユニット)では、自己
に設定されているアドレスを、この伝送メッセージ中の
アドレス(発信先のアドレス)と比較し、一致したときに
は、自己宛の伝送メッセージと判断し、この伝送メッセ
ージを取り込み、この伝送メッセージ中のコマンドに従
った処理を行なうようにしている。
【0006】あるいは、伝送メッセージとして、図13
(a)のかわりに、図13(b)に示すようなものも用いら
れている。図13(b)の伝送メッセージでは、図13
(a)の型式の伝送メッセージにさらに種別データ(タイ
プデータ)が付加されたものとなっている。
【0007】そして、この場合、チェックサムは、例え
ば次式による演算によって算出されるようになってい
る。
【0008】
【数2】〈チェックサム〉=〈ヘッダー〉EXOR〈ア
ドレス〉EXOR〈タイプ〉EXOR〈コマンド〉 EXOR〈データ〉
【0009】図13(b)の伝送メッセージが用いられる
場合には、被制御ユニット(受信側ユニット)では、自己
に設定されているアドレスを、この伝送メッセージ中の
アドレス(発信先のアドレス)と比較し、一致したときに
は、自己宛の伝送メッセージと判断し、さらにこの伝送
メッセージが必要なメッセージか否かをこの伝送メッセ
ージ中の種別データ(タイプデータ)に基づいて判断し、
必要なメッセージと判断できた場合にのみ、この伝送メ
ッセージを取り込み、この伝送メッセージ中のコマンド
に従った処理を行なうようにしている。
【0010】なお、図13(a),(b)の各伝送メッセー
ジにおいて、コマンドの種類としては、例えば、「被制
御ユニット(受信側ユニット)からのデータを収集するた
めのコマンド」「被制御ユニット(受信側ユニット)に所
定の情報(例えば警報)を表示させるための制御信号を与
えるためのコマンド」,「被制御ユニット(受信側ユニ
ット)を自動試験するためのコマンド」などがある。こ
こで、コントローラユニットU1からの伝送メッセージ
に含まれているコマンドが「被制御ユニットからのデー
タを収集するためのコマンド」である場合には、コント
ローラユニットU1からの伝送メッセージには、データ
が含まれている必要がなく、この場合、この伝送メッセ
ージを取り込んだ被制御ユニットでは、伝送メッセージ
のコマンドに従って収集したデータ(例えば火災検知に
関するデータ)をコントローラユニットU1に返送するよ
うになっている。
【0011】また、コントローラユニットU1からの伝
送メッセージに含まれているコマンドが「被制御ユニッ
トに所定の情報(例えば警報)を表示させるための制御信
号を与えるためのコマンド」,「被制御ユニットを自動
試験するためのコマンド」である場合には、コントロー
ラユニットU1からの伝送メッセージには、「警報を表
示させるための制御信号(制御データ)」あるいは「被制
御ユニットを自動試験するための試験用制御データ」が
データとして含まれている必要があり、この場合、伝送
メッセージ中のデータは、被制御ユニットに取り込まれ
た後、被制御ユニットにおいて、伝送メッセージ中のコ
マンドに従って、伝送メッセージ中のデータに基づく処
理動作がなされ、被制御ユニットからはこの処理結果の
データ(例えば、警報を表示した旨のデータ、あるい
は、試験結果データ)をコントローラユニットU1に返送
するようになっている。
【0012】このように、伝送メッセージにおいて、デ
ータは必要に応じて付加されるものであり、データが含
まれないこともある。伝送メッセージ中にデータが含ま
れない場合には、数1,数2のチェックサムの算出にお
いて、〈データ〉は含まれない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図13(a)
あるいは図13(b)の型式の伝送メッセージを用いる場
合、被制御ユニット(受信側ユニット)では、伝送メッセ
ージが自己宛のものか否かを確認するための条件は、伝
送メッセージに含まれている発信先のアドレスだけであ
るので、各ユニット間での情報の授受のセキュリティ性
などを高めるには限界があった。
【0014】本発明は、各ユニット間で伝送メッセージ
により情報の授受を行なわせる場合に、各ユニット間で
の情報の授受のセキュリティ性などをより高めることの
可能な制御システムおよび伝送方法を提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、複数のユニット間で伝送メ
ッセージにより情報の授受がなされる制御システムであ
って、前記各ユニットには、それぞれ、固有のID情報
が割り当てられており、前記伝送メッセージには、発信
先のアドレス情報と演算コードとが少なくとも含まれて
おり、前記演算コードは、少なくとも、発信先のID情
報を考慮して算出されたものとなっていることを特徴と
している。
【0016】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の制御システムにおいて、前記演算コードは、少なく
とも前記発信先のアドレス情報と前記発信先のID情報
とのチェックサムとして算出されたものとなっているこ
とを特徴としている。
【0017】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の制御システムにおいて、前記各ユニ
ットには不揮発性メモリが設けられており、各ユニット
の不揮発性メモリには、各ユニットごとに割り当てられ
たID情報が設定されることを特徴としている。
【0018】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の制御システムにおいて、前記各ユニットの不揮発性
メモリは、ワンタイム不揮発性メモリであって、該不揮
発性メモリには、前記ID情報の書き込みが1回だけ許
容されることを特徴としている。
【0019】また、請求項5記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の制御システムにおいて、発信元のユ
ニットから発信先のユニットに前記伝送メッセージが伝
送されたとき、発信先のユニットでは、受信した伝送メ
ッセージ中の演算コードを自己のID情報と照合するこ
とによって、自己宛の伝送メッセージであるか否かを判
断するようになっていることを特徴としている。
【0020】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項5のいずれか一項に記載の制御システムにおい
て、前記各ユニットに割り当てられるID情報は、伝送
メッセージによる情報の授受を行なわせようとするユニ
ット間では、同一のものに設定されることを特徴として
いる。
【0021】また、請求項7記載の発明は、各ユニット
間で伝送メッセージにより情報の授受を行なわせる伝送
方法であって、前記各ユニットに、それぞれ、固有のI
D情報を割り当て、発信元のユニットから発信先のユニ
ットに伝送メッセージを送信する場合、該伝送メッセー
ジには、少なくとも、発信先のアドレス情報と演算コー
ドとを含ませ、その際、前記演算コードは、少なくとも
発信先のID情報を考慮して算出されたものとなってい
ることを特徴としている。
【0022】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の伝送方法において、発信元のユニットから発信先の
ユニットに前記伝送メッセージが伝送されたとき、発信
先のユニットでは、受信した伝送メッセージ中のアドレ
ス情報が自己のアドレスと一致するか否かを判断し、ま
た、受信した伝送メッセージ中の演算コードと自己のI
D情報とを照合することによって自己のID情報が指定
されたものか否かを判断し、アドレス情報が自己のアド
レスと一致し、かつ、自己のID情報が指定されたもの
であると判断されたときに、自己宛の伝送メッセージで
あると判断するようになっていることを特徴としてい
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係る制御システムの
構成例を示す図である。図1を参照すると、制御システ
ムは、複数のユニットU1〜Unが伝送路を介して互いに
情報の授受を行なうことが可能に構成されている。ここ
で、各ユニットU1〜Unは、互いに同質のものであって
も良いし(例えば、各ユニットU1〜Unは、それぞれ、
他のユニットに対するコントロールユニットとしての機
能とともに他のユニットの被制御ユニットとしての機能
を有しているものであっても良いし)、あるいは、図1
2の形態のように、または、後述のように、そのうちの
一部(例えば1つのユニットU1)がコントロールユニッ
トであり、他の一部(例えばユニットU2〜Un)がコント
ロールユニットU1に対する被制御ユニットとして構成
されていても良い。
【0024】上記いずれの場合であっても、各ユニット
1〜Un間で情報の授受を行なうときには、通信制御プ
ロトコルに基づく伝送メッセージが用いられる。伝送メ
ッセージの形態としては、本実施形態でも、例えば図1
3(a)あるいは図13(b)に示すような伝送メッセージ
を用いることができる。すなわち、図13(a)の例で
は、伝送メッセージは、ヘッダーと、発信先のアドレス
と、コマンドと、データと、チェックサムとにより構成
されている。また、図13(b)の例では、伝送メッセー
ジは、図13(a)の型式の伝送メッセージにさらに種別
データ(タイプデータ)が付加されたものとなっている。
【0025】ここで、チェックサムは、伝送メッセージ
の通信の信頼性を高めるために付加されており、この場
合、本実施形態では、このチェックサムは、少なくと
も、発信先のID情報を考慮して算出されたものとなっ
ている。具体的に、図13(a)の型式の伝送メッセージ
が用いられる場合には、チェックサムは、例えば次式に
よる演算によって算出されるようになっている。なお、
次式において、EXORは排他的論理和である。
【0026】
【数3】〈チェックサム〉=〈ヘッダー〉EXOR〈ア
ドレス〉EXOR〈コマンド〉EXOR〈データ〉 EXOR〈ID情報〉
【0027】また、図13(b)の型式の伝送メッセージ
が用いられる場合には、チェックサムは、例えば次式に
よる演算によって算出されるようになっている。
【0028】
【数4】〈チェックサム〉=〈ヘッダー〉EXOR〈ア
ドレス〉EXOR〈タイプ〉EXOR〈コマンド〉 EXOR〈データ〉EXOR〈ID情報〉
【0029】ここで、ID情報としては、例えば、ユニ
ットの製造メーカに特有のコードや、顧客先データや、
代理店を示すコードや、情報の授受に関してセキュリテ
ィ性を高めるのに必要とされるコードなどを用いること
ができる。
【0030】このように、本実施形態では、基本的に
は、図13(a)あるいは図13(b)に示したと同様の型
式の伝送メッセージを用いているものの、チェックサム
には発信先ユニットのID情報が考慮されたものとなっ
ているので(ID情報が埋め込まれているので)、受信側
ユニット(発信先ユニット)では、このチェックサムから
自己のID情報と一致するID情報が指定されているか
を判断でき、伝送メッセージ中の発信先のアドレスと一
致したアドレスを有しているのみならず、チェックサム
に埋め込まれているID情報と一致するID情報をもつ
受信側ユニットでのみ、この伝送メッセージを取り込ま
せることができる。
【0031】換言すれば、受信側ユニットが伝送メッセ
ージ中の発信先のアドレスと一致したアドレスを有して
いても、チェックサムに埋め込まれているID情報と一
致するID情報をもっていないときには、この受信側ユ
ニットでは伝送メッセージを取り込むことができない。
これにより、ユニット間での伝送メッセージのセキュリ
ティ性などを著しく高めることができる。
【0032】また、本実施形態では、ID情報をさらに
考慮する場合にも、伝送メッセージは、基本的には、図
13(a)あるいは図13(b)に示したと同様の型式のも
のであり、伝送メッセージの長さは図13(a)あるいは
図13(b)に示した型式の伝送メッセージの長さと同じ
であり、長さが増加しない(長くならない)ことから、I
D情報が付加されても伝送効率が低下するという事態を
有効に防止できる。
【0033】また、図1の制御システムでは、同一伝送
路に最大アドレス数のユニットをID情報の数だけ接続
することができる。
【0034】図2は図1の制御システムの具体例を示す
図である。図2の例では、制御システムは、各ユニット
のうちの一部(例えば1つのユニットU1)がコントロー
ルユニットであり、他の一部(例えばユニットU2〜Un)
がコントロールユニットU1に対する被制御ユニットと
して構成されている。すなわち、図2の制御システム
は、図12の制御システムと同様に、伝送路3に1つの
コントローラユニットU1と複数の被制御ユニットU2
nとが接続されており、1つのコントローラユニット
1と各被制御ユニットU2〜Unとの間で伝送メッセー
ジによる情報の授受がなされるように構成されている。
【0035】また、図3は図1の制御システムの他の具
体例を示す図である。図3の例でも、各ユニットのうち
の一部がコントロールユニットであり、他の一部がコン
トロールユニットに対する被制御ユニットとして構成さ
れているが、図3の制御システムでは、伝送路3に1つ
のコントローラユニットUi1と複数の被制御ユニットU
i2〜Uinとが接続され、また、この伝送路3に、他のコ
ントローラユニットUj1と複数の被制御ユニットUj2
jmとが接続されており、1つのコントローラユニット
i1と各被制御ユニットUi2〜Uinとの間で伝送メッセ
ージによる情報の授受がなされ、また、他のコントロー
ラユニットUj1と各被制御ユニットUj2〜Ujmとの間で
伝送メッセージによる情報の授受がなされるように構成
されている。
【0036】なお、図3の例では、コントローラユニッ
トUi1と複数の被制御ユニットUi2〜Uinとが接続され
て一まとまりとなり、コントローラユニットUi1と複数
の被制御ユニットUi2〜Uinとが接続されて一まとまり
となって伝送路3に接続されているが、図4に示すよう
に、コントローラユニットUi1と、複数の被制御ユニッ
トUi2〜Uinと、コントローラユニットUj1と、複数の
被制御ユニットUj2〜Ujmとがランダムな接続形態で伝
送路3に接続されていても良い。
【0037】図5は図2あるいは図3あるいは図4のコ
ントローラユニットU1あるいはUi1,Uj1の構成例を
示す図であり、図5の例では、コントローラユニット,
例えばU1は、全体の制御処理を行なう中央処理部11
と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信
制御部15とを備えている。ここで、記憶部12には、
例えばROMが用いられ、記憶部12には、中央処理部
11のプログラム(例えば、この制御システムが防災シ
ステムであるような場合には、防災管理に必要な処理プ
ログラム各被制御ユニットに対する監視制御などを行な
う処理プログラムなど)や、このコントローラユニット
1に割り当てられたID情報などが格納されている。
また、表示部14には、この制御システムが例えば防災
システムであって各被制御ユニットで例えば火災などが
検知されたときには、火災の警報などが表示されるよう
になっている。
【0038】また、通信制御部15は、被制御ユニット
との間で伝送路(通信線)3を介した情報の送受信制御を
行なうように構成されており、被制御ユニットに向けて
情報を送信する場合には、例えば図13(a)あるいは図
13(b)に示すような型式でチェックサムに送信先被制
御ユニットのID情報を埋め込んだ伝送メッセージを生
成し、これを被制御ユニットに送信するようになってい
る。また、通信制御部15は、被制御ユニットに対して
伝送メッセージを送信した後、被制御ユニットから伝送
メッセージが返送されるとき、この伝送メッセージを受
信して、この伝送メッセージに含まれる情報を中央処理
部11に与えて、中央処理部11に所定の処理を行なわ
せるようになっている。例えば、被制御ユニットからの
伝送メッセージに、例えば火災検知データなどが含まれ
ているときには、中央処理装置11は、火災警報処理な
どを行なうようになっている。
【0039】また、図6は図2あるいは図3あるいは図
4の被制御ユニットU2〜UnあるいはUi2〜Uin,Uj2
〜Ujmの構成例を示す図であり、図6の例では、各被制
御ユニット,例えばU2は、伝送インタフェース部21
と、記憶部22と、センサ23と、信号処理回路24
と、固有アドレス設定部25と、アドレス比較部26
と、チェックサム演算部27と、誤まり検出部28と、
AND(論理積)回路29と、コマンド識別部30とを有
している。
【0040】ここで、伝送インタフェース部21は、コ
ントローラユニットU1との間での情報の送受信を行な
う機能を有しており、コントローラユニットU1からの
伝送メッセージを受信するとき、この伝送メッセージに
含まれているアドレス,コマンド,データ,チェックサ
ムを、アドレス比較部26,コマンド識別部30,信号
処理回路24,チェックサム演算部27に、それぞれ、
与えるようになっている。また、伝送インタフェース部
21は、コントローラユニットU1に情報(返送データ)
を返送するときには、例えば図13(a)あるいは図13
(b)に示すような型式でチェックサムにコントローラユ
ニットU1のID情報を埋め込んだ伝送メッセージ(例え
ばチェックサムが後述の数5のように算出された伝送メ
ッセージ)を生成し、これをコントローラユニットU1
送信するようになっている。なお、被制御ユニットから
コントローラユニットU1に送信される伝送メッセージ
は、必ずしも図13(a)あるいは図13(b)のものでな
くても良い。例えば、被制御ユニットからコントローラ
ユニットU1に送信される伝送メッセージは、図13
(a)あるいは図13(b)において、アドレス(コントロ
ーラユニットU1のアドレス)やコマンドは、必ずしも含
まれなくても良い。
【0041】また、被制御ユニットの記憶部22には、
EPROMやヒューズメモリなどの不揮発性メモリが用
いられ、記憶部22には、この被制御ユニットU2に割
り当てられたID情報などが予め格納されている。ま
た、固有アドレス設定部25には、この被制御ユニット
2に固有のアドレスが予め設定されており、アドレス
比較部26は、伝送路3を介してこの被制御ユニットU
2にコントローラユニットU1から伝送メッセージが送ら
れると、この伝送メッセージに含まれている発信先のア
ドレスと固有アドレス設定部25に設定されているアド
レスとを比較し、これらが一致した場合には、論理値
“1”を出力するようになっている。
【0042】また、チェックサム演算部27は、伝送メ
ッセージの受信時には、伝送メッセージに含まれている
チェックサムとこの被制御ユニットU2の記憶部22に
格納されているID情報との排他的論理和EXORをと
り、この排他的論理和をとった結果が全て“0”であれ
ば、伝送メッセージのチェックサムに埋め込まれている
ID情報とこの被制御ユニットU2の記憶部22に格納
されているID情報とが一致していると判断し、この場
合、誤まり検出部28は、チェックサム演算部27から
の排他的論理和をとった上記結果が全て“0”であると
きに、誤まりがないと判断し(コントローラユニットU1
からの伝送メッセージに埋め込まれているID情報がこ
の被制御ユニットU2のID情報と一致していると判断
し)、“1”を出力するようになっている。
【0043】また、チェックサム演算部27は、この受
信側ユニットU2からコントローラユニットU1へのデー
タの返送時には、この受信側ユニットU2の記憶部22
からのID情報と、固有アドレス設定部25に設定され
ているアドレス情報と、返送用データとによってチェッ
クサムを例えば次式のように算出するようになってい
る。
【0044】
【数5】〈チェックサム〉=〈ID情報〉EXOR〈ア
ドレス〉EXOR〈返送用データ〉
【0045】また、コマンド識別部30は、伝送メッセ
ージの受信時に、伝送メッセージに含まれているコマン
ドを識別するようになっており、アドレス比較部26の
出力が“1”、誤まり検出部28の出力が“1”となっ
て、AND回路29の出力が“1”となるとき、コマン
ド識別部30では、コマンドを識別して信号処理回路2
4に加わり、信号処理回路24ではこのコマンドを実行
するようになっている。
【0046】なお、コントローラユニットU1からの伝
送メッセージに含まれているコマンドの種類としては、
例えば、「センサ23からのデータを収集するためのコ
マンド」「センサ23に所定の情報(例えば警報)を表示
させるための制御信号を与えるためのコマンド」,「セ
ンサ23を自動試験するためのコマンド」などがある。
ここで、コントローラユニットU1からの伝送メッセー
ジに含まれているコマンドが「センサ23からのデータ
を収集するためのコマンド」である場合には、コントロ
ーラユニットU1からの伝送メッセージには、データが
含まれている必要がなく、この場合、この伝送メッセー
ジを取り込んだ被制御ユニットの信号処理回路24は、
コマンド識別部30で識別されたコマンドに従って、セ
ンサ23からのデータ(センサ23がアナログ式センサ
である場合にはアナログデータ、また、センサ23がオ
ンオフ型センサである場合にはデジタルデータ)を取り
込み(収集し)、収集したデータを伝送インタフェース部
21を介して前述したような伝送フォーマットの型式
で、コントローラユニットU1に返送するようになって
いる。
【0047】また、コントローラユニットU1からの伝
送メッセージに含まれているコマンドが「センサ23に
所定の情報(例えば警報)を表示させるための制御信号を
与えるためのコマンド」,「センサ23を自動試験する
ためのコマンド」である場合には、コントローラユニッ
トU1からの伝送メッセージには、「警報を表示させる
ための制御信号(制御データ)」あるいは「センサ23を
自動試験するための試験用制御データ」がデータとして
含まれている必要があり、この場合、伝送メッセージ中
のデータは、被制御ユニットの信号処理回路24に取り
込まれた後、コマンド識別部30で識別されたコマンド
に従って、センサ23に制御出力信号DOとして出力さ
れる。これにより、センサ23では、この制御出力信号
DOに基づく処理動作がなされ、センサ23からはその
結果のデータが出力され、信号処理回路24は、センサ
23からのデータ(センサ23がアナログ式センサであ
る場合にはアナログデータAI、また、センサ23がオ
ンオフ型センサである場合にはデジタルデータDI)を
取り込み(収集し)、収集したデータを伝送インタフェー
ス部21を介して前述したような伝送フォーマットの型
式で、コントローラユニットU1に返送するようになっ
ている。
【0048】図7は図1の制御システム(例えば、図2
の制御システム)において各ユニットU1〜Unのそれぞ
れに設定されるアドレスとID情報との例を示す図であ
る。ここで、コントローラユニットU1は、各被制御ユ
ニットU2〜Unへ伝送メッセージを送信する際、送信先
の被制御ユニットのアドレスとID情報とを伝送メッセ
ージに考慮して送信するが、例えば図7の例において被
制御ユニット,例えばU3のID情報だけが正規のもの
でないときには(具体的には、ユニットU1,U2,U4
nに設定されているID情報が、例えば正規の製造メ
ーカあるいは正規のユーザなどによって正しく設定され
ているID情報(例えば、“01”)であるのに対し、ユ
ニットU3に設定されているID情報は、上記製造メー
カとは異なる製造メーカ、あるいは、正規ではないユー
ザなどによってユニットU1,U2,U4〜Unに設定され
ているID情報“01”とは異なるもの,例えば“0
2”として設定されている場合には)、コントローラユ
ニットU1からの伝送メッセージ(正規のID情報が考慮
された伝送メッセージ)を、ユニットU2,U4〜Un
(より詳しくは、ユニットU2,U4〜Unのうち、伝送メ
ッセージに含まれているアドレスと自己のアドレスが一
致したユニットに)取り込ませることができるが、ID
情報が相違するユニットU3には取り込ませることがで
きない。これにより、コントローラユニットU1からの
伝送メッセージを正規のユニット(正規のID情報が設
定されているユニット)にのみ取り込ませ(コマンドを実
行させ)、正規のID情報が設定されていないユニット
には取り込ませないようにする(コマンドを実行させな
いようにする)ことができ、情報の授受のセキュリティ
性を著しく高めることができる。
【0049】また、図3あるいは図4の例のように、1
つの伝送路3に複数のコントローラユニットUi1,Uj1
が接続されており、コントローラユニットUi1と複数の
被制御ユニットUi2〜Uinとの間でのみ情報の受信を行
なわせ、また、コントローラユニットUj1と複数の被制
御ユニットUj2〜Ujmとの間でのみ情報の受信を行なわ
せる場合には、コントローラユニットUi1と複数の被制
御ユニットUi2〜Uinとに、同一のID情報,例えば
“01”を設定し、コントローラユニットUj1と複数の
被制御ユニットUj2〜Ujmとには、コントローラユニッ
トUi1と複数の被制御ユニットUi2〜Uinとに設定され
ているID情報(“01”)とは別のID情報,例えば
“02”を設定することができる。
【0050】この場合、1つのコントローラユニットU
i1からの伝送メッセージには、ID番号として被制御ユ
ニットUi2〜Uinに割り当てられているID番号“0
1”を設定することができ、これにより、このコントロ
ーラユニットUi1からの伝送メッセージは、被制御ユニ
ットUi2〜Uinのいずれかにのみ取り込まれ、他のコン
トローラユニットUj1,被制御ユニットUj2〜Ujmには
取り込まれない。
【0051】同様に、他のコントローラユニットUj1
らの伝送メッセージには、ID番号として被制御ユニッ
トUj2〜Ujmに割り当てられているID番号“02”を
設定することができ、これにより、このコントローラユ
ニットUj1からの伝送メッセージは、被制御ユニットU
j2〜Ujmのいずれかにのみ取り込まれ、他のコントロー
ラユニットUi1,被制御ユニットUi2〜Uinには取り込
まれない。
【0052】これにより、コントローラユニットUi1
複数の被制御ユニットUi2〜Uinととの間でのセキュリ
ティ性を確保することができ、コントローラユニットU
j1と複数の被制御ユニットUj2〜Ujmとの間でのセキュ
リティ性を確保することができる。
【0053】具体的に、図1〜図4のシステムにおい
て、伝送メッセージにID情報を考慮して各ユニット間
での情報のセキュリティ性を高める利点として、例え
ば、量産化する伝送機能を組み込んだセンサに上記のI
D情報を顧客先データとして割り振ることによって、顧
客先のコントローラが承認済みのセンサとしか伝送でき
ないようにすることができ、システム全体の信頼性など
を確保することができる。すなわち、粗悪品のセンサが
接続される場合にも、このセンサとの間で情報の授受が
できないようにすることができる。
【0054】次にこのような構成の制御システムの具体
的な処理動作について説明する。先ず、制御システムが
図2のような構成となっている場合の処理動作について
説明する。なお、図2の構成例において、各ユニットU
1〜UnのアドレスおよびID情報は、例えば図7に示す
ように設定されているとする。すなわち、図7の例で
は、各ユニットU1〜Unのアドレスは、それぞれ互いに
相違するものとして設定され、また、各ユニットU1
nのID情報は、ユニットU1,U2,U4〜Unが“0
1”に設定され、ユニットU3は、上記各ユニットとは
異なるもの“02”として設定されているものとする。
【0055】図2,図7の構成例において、コントロー
ラユニットU1が例えば被制御ユニットU2に対し、所定
の処理を行なわせる場合、コントローラユニットU
1は、被制御ユニットU2宛の伝送メッセージを作成す
る。具体的に、ヘッダーと、被制御ユニットU2のアド
レス(#0002)と、コマンドと、必要に応じデータ
と、ID情報“01”と、これらのチェックサムからな
る伝送メッセージを作成し、これを通信制御部15から
伝送路3に送出する。
【0056】伝送路3に接続されている各被制御ユニッ
トU2〜Unでは、伝送路3を介して送られてくるコント
ローラユニットU1からの伝送メッセージ受信した後、
この伝送メッセージに含まれているアドレス(#000
2)が自己に設定されている固有のアドレスと一致して
いるか否かを判断するとともに、チェックサム中のID
情報(“01”)が自己に設定されているID情報と一致
するか否かを判断する。いまの場合、各被制御ユニット
2〜Unのうち、被制御ユニットU2だけがアドレス(#
0002)が一致し、また、被制御ユニットU2のID情
報“01”が一致するので、被制御ユニットU2におい
て、伝送メッセージが取り込まれ、伝送メッセージのコ
マンドで指示された処理が実行される。
【0057】そして、この被制御ユニットU2で処理さ
れた結果を伝送メッセージの形で伝送インタフェース2
1から伝送路を介してコントローラユニットU1に返送
することができる。すなわち、被制御ユニットU2にお
いて、コントローラユニットU1からの伝送メッセージ
に従って処理がなされ、被制御ユニットU2のセンサ2
3からのデータが信号処理回路24に入力すると、信号
処理回路24は、この返送データをチェックサム演算部
27に与える。チェックサム演算部27ではコントロー
ラユニットU1のID情報“01”とコントローラユニ
ットU1のアドレス(#0001)と返送データとのチェ
ックサムを例えば数5に従って算出し、これを伝送イン
タフェース21に与え、これにより、伝送インタフェー
ス21では、コントローラユニットU1のID情報“0
1”とコントローラユニットU1のアドレス(#000
1)と返送データとともに、チェックサム演算部27か
らのチェックサムを付加して、伝送メッセージを作成
し、これを伝送路を介してコントローラユニットU1
返送することができる。
【0058】これに対し、図2,図7の構成例におい
て、コントローラユニットU1が例えば被制御ユニット
3宛の伝送メッセージを作成する場合を考える。この
場合、コントローラユニットU1は、具体的に、ヘッダ
ーと、被制御ユニットU2のアドレス(#0003)と、
コマンドと、必要に応じデータと、ID情報“01”
と、これらのチェックサムからなる伝送メッセージを作
成し、これを通信制御部15から伝送路3に送出する。
【0059】伝送路3に接続されている各被制御ユニッ
トU2〜Unでは、伝送路3を介して送られてくるコント
ローラユニットU1からの伝送メッセージ受信した後、
この伝送メッセージに含まれているアドレス(#000
3)が自己に設定されている固有のアドレスと一致して
いるか否かを判断するとともに、チェックサム中のID
情報(“01”)が自己に設定されているID情報と一致
するか否かを判断する。いまの場合、各被制御ユニット
2〜Unのうち、被制御ユニットU3だけがアドレス(#
0003)が一致するが、被制御ユニットU3のID情報
は“01”ではなく“02”であり、ID情報が一致し
ないので、被制御ユニットU3では、伝送メッセージを
取り込むことができない。すなわち、正規のID情報を
もたないユニットU3にコントローラユニットU1からの
情報が取り込まれてしまうのを有効に防止できる。そし
て、この場合には、コントローラユニットU1には伝送
メッセージが返送されないので、コントローラユニット
1はアドレス#0003のユニットU3が正規のもので
ないと判断できる。
【0060】上述の処理動作例では、制御システムが図
2の構成例となっている場合を想定したが、制御システ
ムが図3あるいは図4の構成例となっている場合にも、
同様の処理がなされる。
【0061】また、上述の各構成例では、チェックサム
の演算,ID情報が一致しているか否かの演算には、排
他的論理和(EXOR)が用いられているが、上記の各演
算としては、排他的論理和(EXOR)に限定されるもの
ではなく、データの加減算等の任意の演算ルールを用い
ることができる。
【0062】また、上述の各構成例では、情報の授受が
許容されるユニット間では、同一のID情報(例えば
“01”)を設定したが、情報の授受が許容されるユニ
ット間であっても、互いに異なるID情報を設定するこ
とも可能である。但し、この場合には、情報の授受が許
容されるユニット間において、互いのID情報が何であ
るかが事前に認識(確認)されている必要がある。
【0063】このように、本発明では、伝送メッセージ
のチェックサムが正しく認識され、正しいID情報のメ
ッセージの内容のみがコントローラ内部に取り込まれ処
理されるので、処理効率を高めることができる。従っ
て、適切なメッセージのみが適切なコントローラとユニ
ット間で情報の授受ができ、かつ、コントローラとユニ
ット内部の処理効率の向上も図れる。
【0064】また、上述の各構成例では、伝送メッセー
ジには、チェックサムが含まれているが、チェックサム
は、より広義には演算コードとして捉えることができ
る。すなわち、演算コードの1つの形態としてチェック
サムを用いることができる。従って、伝送メッセージに
含まれる演算コードとしては、上述の各構成例のような
チェックサムを用いることもできるし、あるいは、CR
C(サイクリック・リダンダンシー・チェック)の生成多
項式の初期値としてこのID情報を用いることもできる
し、あるいは、他の任意のコードを用いることもでき
る。例えば、演算コードとして、ID情報そのものを用
いることもできる。
【0065】換言すれば、本発明の制御システムは、ユ
ニット間で伝送メッセージにより情報の授受がなされる
制御システムであって、各ユニットには、それぞれ、固
有のID情報が割り当てられており、伝送メッセージに
は、発信先のアドレス情報とコマンドと演算コードとが
少なくとも含まれており、演算コードは、少なくとも、
発信先のID情報とに基づいて算出されたものとなって
いるものであれば良い(ID情報が埋め込まれたものと
なっていれば良い)。
【0066】そして、この制御システムにおいて、演算
コードは、少なくとも、発信先のアドレス情報とコマン
ドと発信先のID情報とのチェックサムとして算出され
たものを用いることもできるし、あるいは、発信先のI
D情報そのものを用いたりすることもできる。
【0067】また、上述の各構成例において、各ユニッ
トの記憶部12,22には不揮発性メモリを用いること
ができ、各ユニットの不揮発性メモリには、特に、ID
情報の書き込みが1回だけ許容されるものが用いられる
のが良い。すなわち、情報の授受のセキュリティ性をよ
り一層高めるためには、この不揮発性メモリとして、ワ
ンタイムの書き込み可能なメモリ(ワンタイム不揮発性
メモリ)を用いることが好ましい。
【0068】図8は本発明の制御システムの一例として
の防災システムの具体例を示す図である。図8の例の防
災システムは、火災受信機51と、火災受信機51に対
し、主伝送路53−1,副伝送路53−2を介して接続
されている主中継器(図示の例では、3つの主中継器5
2−1〜52−3)とを有している。また、各主中継器
52−1〜52−3には、それぞれ、伝送路56−1〜
56−3を介して、アナログ式感知器および/または中
継器が接続されている。例えば、主中継器52−2から
の伝送路56−2には、アナログ式感知器AS1〜AS4
と中継器54とが接続されている。また、図8の例で
は、中継器54には、伝送路57を介してオンオフ式感
知器DS1〜DS2が接続されている。
【0069】図9,図10,図11は図8の火災受信機
51,主中継器(例えば52−2),アナログ式感知器
(例えばAS1)の構成例をそれぞれ示す図である。図9
を参照すると、火災受信機51は、全体を制御するCP
U61と、CPU61の制御プログラムなどが格納され
ているROM62と、CPU61のワークエリアなどと
して機能するRAM63と、この火災受信機51のID
情報などが設定されるEEPROM64と、表示部65
と、操作部66と、各主中継器52−1〜52−3との
間で情報の送受信(授受)を行なう送受信部67とを有し
ている。
【0070】また、図10を参照すると、1つの主中継
器(例えば52−2)は、全体を制御するCPU71と、
CPU71の制御プログラムなどが格納されているRO
M72と、CPU71のワークエリアなどとして機能す
るRAM73と、この主中継器52−1のID情報など
が設定されるEEPROM74と、火災受信機51,他
の主中継器52−1,52−3との間で情報の送受信
(授受)を行なう送受信部77と、アナログ式感知器およ
び/または中継器との間で情報の送受信(授受)を行なう
送受信部78とを有している。
【0071】また、図11を参照すると、1つのアナロ
グ式感知器(例えばAS1)は、全体を制御するCPU8
1と、CPU81の制御プログラムなどが格納されてい
るROM82と、CPU81のワークエリアなどとして
機能するRAM83と、このアナログ式感知器AS1
ID情報などが設定されるEEPROM84と、主中継
器52−2との間で情報の送受信(授受)を行なう送受信
部87と、検出部(センサ)88とを有している。
【0072】ここで、監視部分における火災処理は全て
主中継器52−1〜52−3によって行なわれている。
また、火災受信機51は主中継器52−1〜52−3か
らの情報を統轄している。すなわち、図8の例では、複
数のR型システムをLANにより接続した構成(分散型
システムの構成)となっている。このシステムにおいて
は、火災受信機51から各主中継器52−1〜52−3
に対してアドレスを設定することができる。また、各主
中継器52−1〜52−3は、接続されているアナログ
式感知器、中継器にアドレスを設定することができる。
【0073】このように、図8乃至図11のシステム
は、分散処理システムとして構成されているが、このよ
うなシステムに本発明を適用する場合、火災受信機51
と各主中継器52−1〜52−3との関係については、
火災受信機51を図2のコントローラユニットU1とし
て捉えることができ、各主中継器52−1〜52−3を
火災受信機51(U1)に対する被制御ユニットU2〜U4
として捉えることができる。また、各主中継器52−
1,52−2,52−3とこれらにそれぞれに接続され
るアナログ式感知器および中継器との関係については、
各主中継器52−1,52−2,52−3を図3あるい
は図4のようなコントローラユニットUi1,Uj1,Uk1
として捉えることができ、これらにそれぞれに接続され
るアナログ式感知器および中継器をUi2〜Uin,Uj2
jm,Uk2〜Uklとして捉えることができる。
【0074】より具体的に、例えば、火災受信機51
(U1)にID情報“01”を設定し、主中継器52−1
〜52−3(U1(Uj1)〜U3(Uk1))にID情報“02”
〜“04”をそれぞれ設定し、例えばアナログ式感知器
AS1(Uj2)にID情報“06”を設定した場合、通常
監視は、ID情報が“03”の主中継器52−2(U
3(Uj2))で行ない、火災試験はID情報が“02”の主
中継器52−1(U2(Ui1))で行ない、その結果のみを
火災受信機51(U1)に返送するようにすることがで
き、このような分散処理を行なうことで、受信機や主中
継器の負担を減少させることも可能となる。
【0075】なお、図2乃至図11に基づく説明では、
ユニットU1〜Unのうちの一部(例えば1つのユニット
1)がコントロールユニットであり、他の一部(例えば
ユニットU2〜Un)がコントロールユニットU1に対する
被制御ユニットとして構成されているとしたが、前述の
ように、各ユニットU1〜Unは、互いに同質のものであ
っても良い(例えば、各ユニットU1〜Unは、それぞ
れ、他のユニットに対するコントロールユニットとして
の機能とともに他のユニットの被制御ユニットとしての
機能を有しているものであっても良い)。この場合、各
ユニットU1〜Unのそれぞれは、例えば、図5の構成と
図6の構成とを混合させた構成にすることができる。
【0076】また、上述の説明では、伝送メッセージに
は、図13(a)または図13(b)のようにコマンドが含
まれているが、伝送メッセージとしてはコマンドを含ま
ないものも可能であり(必要に応じコマンドを省くこと
も可能であり)、この場合にも、本発明を同様に適用で
きる。
【0077】また、上述の説明では、制御システムが防
災システムであるとしたが、制御システムは防災システ
ムに限定されず、任意の用途のものとして構成できる。
例えば、防犯システムなどとして構成されていても良
く、この場合にも本発明を適用できる。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1乃至請求
項6記載の発明によれば、複数のユニット間で伝送メッ
セージにより情報の授受がなされる制御システムであっ
て、各ユニットには、それぞれ、固有のID情報が割り
当てられており、伝送メッセージには、発信先のアドレ
ス情報と演算コードとが少なくとも含まれており、演算
コードは、少なくとも、発信先のID情報を考慮して算
出されたものとなっており、また、発信元のユニットか
ら発信先のユニットに伝送メッセージが伝送されたと
き、発信先のユニットでは、受信した伝送メッセージ中
の演算コードを自己のID情報と照合することによっ
て、自己宛の伝送メッセージであるか否かを判断するよ
うになっているので、各ユニット間で伝送メッセージに
より情報の授受を行なわせる場合に、情報の授受のセキ
ュリティ性などを高めることができる。さらに、本発明
では、伝送メッセージにID情報をさらに考慮する場合
にも、伝送メッセージの長さを従来の伝送メッセージの
長さに同じにすることができ、長さが増加しない(長く
ならない)ことから、ID情報を付加することによって
も伝送効率が低下するという事態を有効に防止できる。
【0079】特に、請求項3,請求項4記載の発明によ
れば、各ユニットには不揮発性メモリが設けられ、各ユ
ニットの不揮発性メモリには、ID情報の書き込みが1
回だけ許容されるワンタイム不揮発性メモリが用いら
れ、これにID情報を書き込むので、情報のセキュリテ
ィ性をより一層高めることができる。
【0080】また、請求項7乃至請求項8記載の発明に
よれば、各ユニットに、それぞれ、固有のID情報を割
り当て、発信元のユニットから発信先のユニットに伝送
メッセージを送信する場合、該伝送メッセージには、少
なくとも、発信先のアドレス情報と演算コードとを含ま
せ、その際、演算コードは、少なくとも発信先のID情
報を考慮して算出されたものとなっており、また、発信
元のユニットから発信先のユニットに伝送メッセージが
伝送されたとき、発信先のユニットでは、受信した伝送
メッセージ中のアドレス情報が自己のアドレスと一致す
るか否かを判断し、また、受信した伝送メッセージ中の
演算コードと自己のID情報とを照合することによって
自己のID情報が指定されたものか否かを判断し、アド
レス情報が自己のアドレスと一致し、かつ、自己のID
情報が指定されたものであると判断されたときに、自己
宛の伝送メッセージであると判断するようになっている
ので、各ユニット間で伝送メッセージにより情報の授受
を行なわせる場合に、情報の授受のセキュリティ性など
をより高めることができる。さらに、本発明では、伝送
メッセージにID情報をさらに考慮する場合にも、伝送
メッセージの長さを従来の伝送メッセージの長さに同じ
にすることができ、長さが増加しない(長くならない)こ
とから、ID情報を付加することによっても伝送効率が
低下するという事態を有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御システムの構成例を示す図で
ある。
【図2】図1の制御システムのより具体的な構成例を示
す図である。
【図3】図1の制御システムのより具体的な他の構成例
を示す図である。
【図4】図3の制御システムの変形例を示す図である。
【図5】コントローラユニットの構成例を示す図であ
る。
【図6】被制御ユニットの構成例を示す図である。
【図7】図2の制御システムにおいて各ユニットU1
nのそれぞれに設定されるアドレスとID情報との例
を示す図である。
【図8】本発明の制御システムの一例としての防災シス
テムの具体例を示す図である。
【図9】図8の火災受信機の構成例を示す図である。
【図10】図8の主中継器の構成例を示す図である。
【図11】図8のアナログ式感知器の構成例を示す図で
ある。
【図12】防災システムなどの制御システムの構成例を
示す図である。
【図13】伝送メッセージのフォーマット例を示す図で
ある。
【符号の説明】
3 伝送路 11 中央処理部 12 記憶部 13 操作部 14 表示部 15 通信制御部 21 伝送インタフェース部 22 記憶部 23 センサ 24 信号処理回路 25 固有アドレス設定部 26 アドレス比較部 27 チェックサム演算部 28 誤まり検出部 29 AND回路 30 コマンド識別部 51 火災受信機 52 主中継器 53 伝送路 54 中継器 61,71,81 CPU 62,72,82 ROM 63,73,83 RAM 64,74,84 EEPROM 65 表示部 66 操作部 67,77,78,87 送受信部 88 検出部 U1〜Un,Ui1〜Uin,Uj1〜Ujm ユニット AS1〜AS4 アナログ式感知器 DS1〜DS2 オンオフ式感知器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリスタ スタッケスタッド スウェーデン イエテボリ,ヴァストラ・ フロルンダ, ソドラ・ランゲベルグスガ タン 34,エス−421 32 ニッタン・シ ステム・エービー内 (72)発明者 木村 徹男 東京都渋谷区幡ケ谷1丁目11番6号 ニッ タン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のユニット間で伝送メッセージによ
    り情報の授受がなされる制御システムであって、前記各
    ユニットには、それぞれ、固有のID情報が割り当てら
    れており、前記伝送メッセージには、発信先のアドレス
    情報と演算コードとが少なくとも含まれており、前記演
    算コードは、少なくとも、発信先のID情報を考慮して
    算出されたものとなっていることを特徴とする制御シス
    テム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の制御システムにおいて、
    前記演算コードは、少なくとも前記発信先のアドレス情
    報と前記発信先のID情報とのチェックサムとして算出
    されたものとなっていることを特徴とする制御システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の制御シス
    テムにおいて、前記各ユニットには不揮発性メモリが設
    けられており、各ユニットの不揮発性メモリには、各ユ
    ニットごとに割り当てられたID情報が設定されること
    を特徴とする制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の制御システムにおいて、
    前記各ユニットの不揮発性メモリは、ワンタイム不揮発
    性メモリであって、該不揮発性メモリには、前記ID情
    報の書き込みが1回だけ許容されることを特徴とする制
    御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の制御シス
    テムにおいて、発信元のユニットから発信先のユニット
    に前記伝送メッセージが伝送されたとき、発信先のユニ
    ットでは、受信した伝送メッセージ中の演算コードを自
    己のID情報と照合することによって、自己宛の伝送メ
    ッセージであるか否かを判断するようになっていること
    を特徴とする制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
    記載の制御システムにおいて、前記各ユニットに割り当
    てられるID情報は、伝送メッセージによる情報の授受
    を行なわせようとするユニット間では、同一のものに設
    定されることを特徴とする制御システム。
  7. 【請求項7】 各ユニット間で伝送メッセージにより情
    報の授受を行なわせる伝送方法であって、前記各ユニッ
    トに、それぞれ、固有のID情報を割り当て、発信元の
    ユニットから発信先のユニットに伝送メッセージを送信
    する場合、該伝送メッセージには、少なくとも、発信先
    のアドレス情報と演算コードとを含ませ、その際、前記
    演算コードは、少なくとも発信先のID情報を考慮して
    算出されたものとなっていることを特徴とする伝送方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の伝送方法において、発信
    元のユニットから発信先のユニットに前記伝送メッセー
    ジが伝送されたとき、発信先のユニットでは、受信した
    伝送メッセージ中のアドレス情報が自己のアドレスと一
    致するか否かを判断し、また、受信した伝送メッセージ
    中の演算コードと自己のID情報とを照合することによ
    って自己のID情報が指定されたものか否かを判断し、
    アドレス情報が自己のアドレスと一致し、かつ、自己の
    ID情報が指定されたものであると判断されたときに、
    自己宛の伝送メッセージであると判断するようになって
    いることを特徴とする伝送方法。
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