JPH11203372A - 自動在庫引当が可能な在庫管理方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 在庫引当時に条件指定が曖昧であっても、予
め決められた方針に沿った自動的な在庫引当を実現する
ことにある。 【解決手段】 在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置
１０３上の在庫情報ツリーの各階層には商品の各属性が
割り当てられる。その在庫情報ツリーを構成するノード
には、商品の属性の種類と、その属性の値と、そのノー
ドのツリー内での位置によって表わされる分類条件を満
たす商品の在庫数と、他のノードとのリンク関係とが少
なくとも定義される。在庫引当装置１０４は、商品の属
性とその値の組合せによって指定される引当条件に従っ
て在庫情報ツリー上の各ノードを検索しながら、各ノー
ドの在庫数を更新する在庫引当を実行する。各ノードの
検索時に、引当条件に指定されていない属性が定義され
ている階層に対しては、その階層内での各ノードの位置
関係に対応する優先順位で各ノードが検索される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、販売物流業務にお
ける在庫引当処理に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】販売物
流業務における商品の在庫管理技術として、データベー
スシステムを用いて行う技術が普及している。

【０００３】このような在庫管理を目的とするデータベ
ース上のテーブルにおいては、一般に、１つの商品が１
つのレコードエントリとして登録され、各レコードは、
その商品の色、サイズ等の属性を示す複数の同一のフィ
ールドから構成される。

【０００４】このようなデータベース上のテーブルに対
して、特定の条件を満足する商品を抽出するための在庫
引当が行われる場合、従来は、そのテーブル上の属性
（フィールド）毎に問合せ条件を指定してデータベース
検索が行われていた。

【０００５】そして、このような従来の在庫引当処理に
おいては、条件が指定されている属性は在庫引当の結果
に影響を及ぼすが、特に条件が指定されない属性が在庫
引当の結果に影響を及ぼすことはなかった。

【０００６】従って、従来は、在庫引当の方針は全て、
所定の属性に対する条件の指定という形式で具現化する
必要があったため、条件の設定にある程度の経験が必要
であり、必ずしも柔軟な在庫引当処理ができているとは
言い難かった。

【０００７】具体的には、従来、例えば、Ｌサイズの商
品よりもＭサイズの商品が優先して引き当てられるよう
な在庫引当を行うためには、まず、サイズ属性に対して
Ｍサイズという条件を指定して在庫引当を行った後に、
サイズ属性に対してＬサイズという条件を指定して在庫
引当を行うという複数段階の在庫引当処理が必要であっ
た。従って、従来は、例えば、在庫引当時にサイズ指定
がなされなかった場合にＬサイズの商品よりもＭサイズ
の商品が優先して引き当てられる、というような自動的
な在庫引当のための方針をデータベースに対して設定す
ることは困難であった。

【０００８】本発明の課題は、在庫引当時に条件指定が
曖昧であっても、予め決められた方針に沿った自動的な
在庫引当を実現することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、管理対象に対
して在庫管理を行う在庫管理装置を前提とする。そして
まず、管理対象の属性の種類と、その属性の値と、各階
層に管理対象の各属性が割り当てられる２進木データ上
での位置によって表わされる分類条件を満たす管理対象
の在庫数と、他のノードとのリンク関係とが少なくとも
定義され、２進木データを構成するノードが割り当てら
れ、属性の種類とその属性の値と在庫数とリンク関係に
それぞれ対応するフィールドを有するレコードによって
構成されるデータベーステーブル（在庫情報ツリーＤ
Ｂ）を有する。

【００１０】次に、管理対象の属性とその値の組合せに
よって記述される引当条件に従って、データベーステー
ブルを介して、２進木データ上の各ノードを検索しなが
ら、その各ノードの在庫数を更新する在庫引当を実行
し、各ノードの検索時に、引当条件に指定されていない
属性が定義されている階層に対しては、その階層内での
各ノードの位置関係に対応する優先順位でその各ノード
を検索する在庫引当装置（１０４）を有する。

【００１１】上述の発明の構成により、在庫引当時に条
件指定が曖昧であっても、２進木データの木構造におけ
る検索の優先順位に対応する在庫引当戦略方針に沿った
自動的な在庫引当が実現される。

【００１２】上述の発明の構成において、管理対象の属
性とその値の組合せによって記述される仕入条件に従っ
て、データベーステーブルを介して、２進木データ上の
各ノードを検索しながら、その各ノードの在庫数を更新
する在庫仕入を実行する在庫仕入装置（１０５）を更に
含むように構成することができる。

【００１３】また、上述の発明の構成において、データ
ベーステーブルからメモリ装置上に２進木データを展開
する２進木データオンメモリ構造作成装置（在庫情報ツ
リーオンメモリ構造作成装置１０２）を更に含み、前述
の在庫引当装置又は在庫仕入装置は、メモリ装置上に展
開された２進木データに対して在庫引当又は在庫仕入を
実行するように構成することができる。

【００１４】この発明の構成により、２進木データへの
高速アクセスが可能となる。また、上述の発明の構成に
おいて、データベース上の各レコードは、２進木データ
上でのノードの位置関係に応じた値を有する識別情報を
格納する識別情報フィールドを更に含み、２進木データ
オンメモリ構造作成装置は、その識別情報フィールドの
内容に従って、データベーステーブルからメモリ装置上
に２進木データを展開するように構成することができ
る。

【００１５】この発明の構成により、データベーステー
ブルに対する簡単な問合せ文によって、データベーステ
ーブルからメモリ装置上に２進木データを展開すること
ができる。

【００１６】また、上述の発明の構成において、データ
ベース上の各レコードは、管理対象自体の種別を格納す
る管理対象種別フィールドを更に含み、２進木データオ
ンメモリ構造作成装置は、その管理対象種別フィールド
の内容に従って、データベーステーブルからメモリ装置
上に管理対象種別毎の２進木データを展開するように構
成することができる。

【００１７】この発明の構成でもやはり、データベース
テーブルに対する簡単な問合せ文によって、データベー
ステーブルからメモリ装置上に２進木データを展開する
ことができる。

【００１８】更に、上述の発明の構成において、メモリ
装置上に展開された２進木データを構成する各ノード
は、その各ノードに対応する在庫数が在庫引当装置又は
在庫仕入装置によって更新されたか否かを示すノード更
新情報を保持し、そのノード更新情報に従い、メモリ装
置上に展開された２進木データの更新状態をデータベー
ステーブルに反映させるデータベース更新装置（在庫情
報ツリーＤＢ更新装置１０６）を更に含むように構成す
ることができる。

【００１９】この発明の構成により、メモリ装置上の２
進木データとデータベーステーブルとの効率的な整合化
を図ることができる。また、本発明は、コンピュータに
より使用されたときに、上述の本発明の第１の態様の構
成によって実現される機能と同様の機能をコンピュータ
に行わせるためのコンピュータ読出し可能記録媒体とし
て構成することもできる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について詳細に説明する。本発明の実施の形態の構成及び基本原理 図１は、本発明の実施の形態の構成図である。

【００２１】本発明の実施の形態では、在庫情報がツリ
ー（２進木）構造を有するデータベースによって管理さ
れることが特徴であり、全ての在庫情報に関するツリー
構造は、ハードディスク等の補助記憶装置によって構成
される図１に示される在庫情報ツリーデータベース（在
庫情報ツリーＤＢ）記憶装置１０１に保持される。

【００２２】この場合、商品の１つの属性に在庫情報ツ
リーの１つの階層が割り当てられ、その階層に、その属
性が取り得る各値に対応する各ノードが配置される。在
庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１に記憶される在庫情報
ツリーＤＢのテーブル上では、図２に示されるように、
１つのノードは１つのレコードを構成する。各レコード
は、図２に示されるように、各ノードを識別するための
ノードＩＤを格納するフィールド、属性の種類（色、サ
イズ等）が格納されるフィールド、属性の値（赤、青、
Ｍサイズ、Ｌサイズ等）が格納されるフィールド、その
レコードに対応するノードのツリー構造上での位置によ
って表わされる分類条件を満たす商品の在庫数が格納さ
れるフィールド、及びツリー構造を表現するためにその
レコードに対応するノードにリンクする親ノードのノー
ドＩＤを格納するフィールド（親ＩＤフィールド）等を
有する。

【００２３】図２に示されるデータ構造を有する在庫情
報ツリーＤＢにより、商品毎に、図３(a) 及び(b) に示
される在庫情報ツリー構造を表現することが可能とな
る。図３において、矩形で囲まれた各部分がノードに対
応し、矩形間の直線が在庫情報ツリーＤＢ上の親ＩＤフ
ィールドに格納される情報で表現されるノード間のリン
クを表わしている。また“商品”、“色”、“サイズ”
等の別は在庫情報ツリーＤＢ上の属性フィールドに格納
される情報に対応し、“商品Ａ”、“商品Ｂ”、
“赤”、“青”、“黄”、“Ｍ”、“Ｌ”、“Ｓ”、等
の別は在庫情報ツリーＤＢ上の値フィールドに格納され
る情報に対応し、“８００”、“６００”等の別は在庫
情報ツリーＤＢ上の在庫数フィールドに格納される情報
に対応する。

【００２４】本発明の実施の形態では、商品毎の在庫情
報ツリーへの高速アクセスを可能とするために、在庫情
報ツリーオンメモリ構造作成装置１０２によって、図３
(a)及び(b) 等として示される商品毎の在庫情報ツリー
のオンメモリ構造が、補助記憶装置である在庫情報ツリ
ーＤＢ記憶装置１０１から半導体記憶装置である在庫情
報ツリーオンメモリ構造記憶装置１０３に展開される。

【００２５】図４及び図５は、在庫情報ツリーオンメモ
リ構造記憶装置１０３に展開される在庫情報ツリーオン
メモリ構造のデータ構成図である。在庫情報ツリーオン
メモリ構造においては、図４に示されるように、ノード
毎に、ノードＩＤ、ノード更新フラグ、属性、値、在庫
数、親ノードＩＤ、子ノードへのポインタのリストから
なるデータ構造体（或いはオブジェクトインスタンス）
が保持される。

【００２６】また、図５に示されるように、ノードＩＤ
毎に、それに対応するノードのデータ構造体のアドレス
へのポインタを保持するマップテーブルが保持される。
図４に示されるノード毎のデータ構造体において、ノー
ドＩＤ、属性、値、在庫数、親ノードＩＤは、それぞ
れ、在庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１に記憶される図
２に示される在庫情報ツリーＤＢ上のＩＤフィールド、
属性フィールド、値フィールド、在庫数フィールド、及
び親ＩＤフィールドに対応する。

【００２７】ノード更新フラグは、それが含まれるノー
ドの在庫数が図１に示される後述する在庫引当装置１０
４及び在庫仕入装置１０５により更新された場合に１に
セットされる。図１に示される後述する在庫情報ツリー
ＤＢ更新装置１０６は、在庫情報ツリーオンメモリ構造
において、ノード更新フラグ＝１がセットされているノ
ードについてのみ、在庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１
に記憶されている在庫情報ツリーＤＢのテーブル上のそ
のノードに対応するレコードの在庫数フィールドを更新
することにより、在庫情報ツリーＤＢと在庫情報ツリー
オンメモリ構造との効率的な整合化を図ることができ
る。

【００２８】子ノードへのポインタのリストは、このリ
ストが含まれるノードを親ノードとするノードのデータ
構造体のアドレスへのポインタのリストであり、在庫引
当装置１０４が、在庫情報ツリーオンメモリ構造上で、
上位階層のノードから下位階層のノードへの効率的なナ
ビゲーションを可能とするためのデータである。

【００２９】また、図５に示されるマップテーブルは、
後述する在庫情報ツリーオンメモリ構造作成装置１０２
によって作成及び使用される。図１の在庫引当装置１０
４は、在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置１０３に
記憶される図４に示されるデータ構成を有する在庫情報
ツリーオンメモリ構造に対して、その在庫情報ツリーに
より表現される在庫引当戦略方針に沿った自動的な在庫
引当を、図６及び図７に示されるようにして実現するこ
とができる。

【００３０】今、在庫引当装置１０４に対し、“サイズ
Ｌの商品Ａを２５０個引き当てる”という引当条件が指
定されたとする。この場合には、在庫情報ツリーオンメ
モリ構造記憶装置１０３上の図６(a) に示される在庫情
報ツリーオンメモリ構造がアクセスされる。

【００３１】まず、在庫引当装置１０４は、在庫情報ツ
リーオンメモリ構造上の最上位のノードから最下位階層
の末端ノードに向かって、以下に示されるナビゲーショ
ンアルゴリズムに従ってナビゲーションを実行する。 （１）引当条件に指定されている属性に対応する下位階
層へのナビゲーションの実行時には、引当条件に指定さ
れている属性の値と同じ値が設定されているノードへの
ナビゲーションが実行される。 （２）引当条件に指定されていない属性に対応する下位
階層へのナビゲーションの実行時には、引当条件が満た
されるまで、ツリー上の左端から右端に向かってリカー
シブにナビゲーションが実行される。今、“サイズＬの
商品Ａを２５０個引き当てる”という引当条件が入力さ
れた場合に、図６(a) の例では、まず、引当条件に
“色”属性は指定されていないため、“商品Ａ”属性値
が設定されている最上位のノードからそれが含まれる最
上位の階層の１つ下の階層の左端の“色＝赤”属性値が
設定されている中間ノードが検索される。

【００３２】続いて、更に１つ下の“サイズ”属性に対
応する階層の各末端ノードが左端から順次検索される。
その結果、引当条件に合致する“サイズ＝Ｌ”属性値が
設定されている末端ノードから、それに設定されている
在庫数“２００”に等しい数の商品Ａが引き当てられ
る。この結果、図６(b) に示されるように、その末端ノ
ードの在庫数は“０”になる。

【００３３】ここで、引当条件は“２５０”であるた
め、図７(c) に示されるように、上記末端ノードからそ
れが含まれる階層の１つ上の階層の“色＝赤”属性値が
設定されている中間ノードに対して、不足数“５０”が
返され、その結果、その中間ノードにおいて、引当条件
が“サイズＬの商品Ａを５０個引き当てる”に変更され
る。

【００３４】その中間ノードの子ノードには、上記新た
な引当条件に合致する未検索の末端ノードは存在しない
ため、その中間ノードからそれが含まれる階層の１つ上
の最上位の階層の“商品Ａ”属性値が設定されている最
上位のノードに対して、上記不足数“５０”が返され
る。

【００３５】この結果、引当条件に“色”属性は指定さ
れていないため、図７(c) に示されるように、“商品
Ａ”属性値が設定されている最上位のノードからそれが
含まれる最上位の階層の１つ下の階層の未検索の“色＝
青”属性値が設定されている中間ノードが検索される。

【００３６】続いて、更に１つ下の“サイズ”属性に対
応する階層の各末端ノードが左端から順次検索される。
その結果、引当条件に合致する“サイズ＝Ｌ”属性値が
設定されている末端ノードから、それに設定されている
在庫数“１００”に等しい数の商品Ａが引き当てられ
る。この結果、図７(d) に示されるように、その末端ノ
ードの在庫数は“５０”になる。

【００３７】そして、図７(c) に示されるように、上記
末端ノードからそれが含まれる階層の１つ上の階層の
“色＝青”属性値が設定されている中間ノードに対し
て、不足数“０”が返され、更にその中間ノードからそ
れが含まれる階層の１つ上の最上位の階層の“商品Ａ”
属性値が設定されている最上位のノードに対して、上記
不足数“０”が返される。

【００３８】上記最上位のノードでは、不足数“０”が
判定されることにより、在庫引当が完了する。上述の在
庫引当処理は、在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置
１０３上の在庫情報ツリーオンメモリ構造ではなく、在
庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１上の在庫情報ツリーＤ
Ｂに対して直接行うことも可能であるが、在庫情報ツリ
ーオンメモリ構造を介して実行される方が、高速アクセ
スが可能となる。

【００３９】以上のようにして、在庫情報ツリーに対し
て、前述したナビゲーションアルゴリズムに従って在庫
引当処理のナビゲーションが実行が実行されることによ
り、在庫引当時に条件指定が曖昧であっても、ツリー構
造における検索の優先順位に対応する在庫引当戦略方針
に沿った自動的な在庫引当が実現される。在庫情報ツリーオンメモリ構造作成装置１０２の動作の
詳細 図８は、在庫情報ツリーオンメモリ構造作成装置１０２
の動作を示す動作フローチャートである。

【００４０】まず、“商品”属性の特定の値（例えば商
品Ａ）に対応する在庫情報ツリーオンメモリ構造を作成
するために、在庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１に記憶
される在庫情報ツリーＤＢ上のテーブルから、上記特定
商品値に対応するレコード群を抽出するためのＳＱＬ
（構造化問合せ言語）文が実行される（図８のステップ
８０１）。

【００４１】なお、本実施の形態では、在庫情報ツリー
ＤＢは、ＳＱＬデータベースとして実装されている。ま
た、本実施の形態では、特定商品値に対応するレコード
群を、１つのＳＱＬ文で抽出可能とするために、在庫情
報ツリーＤＢのテーブル構造において、図２に示される
構成に加えて、図９に示されるように、“商品コード”
フィールドが追加されている。

【００４２】更に本実施の形態では、在庫情報ツリーの
上位階層に含まれるノードほど、それに対応するレコー
ドのＩＤフィールドには小さな値のノードＩＤが設定さ
れ、また、同一階層内では左側のノードほどそれに対応
するレコードのＩＤフィールドには小さな値のノードＩ
Ｄが設定される。この結果、小さいな値のノードＩＤを
有するノードほど、在庫情報ツリー上での在庫引当処理
におけるナビゲーションの優先順位が高くなる。

【００４３】なお、ＩＤフィールドの値が非連続の飛び
番号に設定されることにより、ノードの追加を容易に行
うことができる。図８のステップ８０１で実行されるＳ
ＱＬ文は、例えば下記に示される。select from テーブ
ル名 where 商品コード＝商品Ａ order by ＩＤこのよ
うにして抽出されたレコード群は、在庫情報ツリーの構
造に対応してノードＩＤの値が小さなノードから順に並
ぶ。このようなレコード群に対して、図８のステップ８
０２〜８０６のループ処理によって、図１０(a) に示さ
れるように先頭から順次１回だけ走査が行われることに
より、図１０(b) に示されるように、在庫情報ツリーの
最上位の階層から下位階層に向けて順次、在庫情報ツリ
ーオンメモリ構造を作成することができる。

【００４４】即ちまず、抽出されたレコード群から、１
レコードが取得される（ステップ８０２）。次に、レコ
ードが取得できたか否かが判定される（ステップ８０
３）。

【００４５】レコードが取得できステップ８０３の判定
がＹＥＳの場合には、取得されたレコードのデータを用
いてノードが作成される（ステップ８０４）。具体的に
は、在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置１０３上
に、図４に示されるデータ構成を有する１つのノードの
データ構造体（或いはオブジェクトインスタンス）が確
保され、そのデータ構造体のノードＩＤ、属性、値、在
庫数、及び親ノードＩＤの各変数メンバに、在庫情報ツ
リーＤＢのテーブルから取得された上記レコード上のＩ
Ｄフィールド、属性フィールド、値フィールド、在庫数
フィールド、及び親ＩＤフィールドに格納されている各
値がコピーされる。また、上記データ構造体のノード更
新フラグに０がセットされる。

【００４６】またステップ８０４では、作成されたノー
ドのノードＩＤと、そのノードのデータ構造体へのポイ
ンタとが、図５に示されるマップテーブルに登録され
る。次に、図５のマップテーブルが検索されることによ
り、ステップ８０４で作成されたノードのデータ構造体
に設定された親ノードＩＤに対応するノードのデータ構
造体が検索される（ステップ８０５）。

【００４７】そして、ステップ８０５で検索されたデー
タ構造体の子ノードへのポインタのリストに、ステップ
８０４で作成されたノードのデータ構造体へのポインタ
が登録される（ステップ８０６）。なお、このリストは
実際には、上記データ構造体とは独立した記憶エリアに
確保され、上記データ構造体にはその記憶エリアへのポ
インタが記憶される。

【００４８】その後、ステップ８０２の処理に戻り、ス
テップ８０１で取得されたレコード群から次のレコード
が取得され、上記ステップ８０２〜８０６の一連の処理
が実行される。

【００４９】レコードが取得できずステップ８０３の判
定がＮＯとなると、１つの商品（例えば商品Ａ）に対応
する在庫情報ツリーオンメモリ構造の作成が終了する。在庫引当装置１０４の動作の詳細 図１１〜図１４は、在庫引当装置１０４の動作を示す動
作フローチャートであり、図１１はメイン動作フローチ
ャートである。

【００５０】まず、最上位のノードに引当依頼がなされ
る（図１１のステップ１１０１）。この場合の入力は引
当条件と引当数であり、返却値は不足数となる。前述し
た図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００５１】図１２は、図１１のステップ１１０１から
コールされる引当依頼処理を示す動作フローチャートで
ある。まず、自ノードのデータ構造体（図４）に設定さ
れている属性が引当条件に含まれているか否かが判定さ
れる（図１２のステップ１２０１）。図６(a) の例で
は、最上位の階層のノードのデータ構造体に設定されて
いる属性“商品”は、上記引当条件に含まれているた
め、ステップ１２０１の判定はＹＥＳとなる。

【００５２】ステップ１２０１の判定がＹＥＳの場合
は、自ノードのデータ構造体に設定されている値が引当
条件に合致しているか否かが判定される（図１２のステ
ップ１２０２）。図６(a) の例では、最上位の階層のノ
ードのデータ構造体に設定されている値“商品Ａ”は、
上記引当条件に合致するため、ステップ１２０２の判定
はＹＥＳとなる。

【００５３】ステップ１２０２の判定がＹＥＳの場合に
は、自ノードが末端ノードであるか否かが判定される
（ステップ１２０３）。図６(a) の例では、最上位の階
層のノードは末端ノードではないため、ステップ１２０
３の判定はＮＯとなる。

【００５４】ステップ１２０３の判定がＮＯの場合は、
中間ノードの処理が実行される（図１２のステップ１２
０４）。この場合の入力は引当条件と引当数であり、返
却値は不足数となる。前述した図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００５５】図１３は、図１２のステップ１２０４から
コールされる中間ノードの処理を示す動作フローチャー
トである。まず、子ノードが検索される（図１３のステ
ップ１３０１）。図６(a) の例では、最上位の階層のノ
ードのデータ構造体には子ノードへのポインタのリスト
の先頭に、“色＝赤”属性値が設定されているノードへ
のポインタが記憶されているため、ステップ１３０１の
判定がＹＥＳとなる。

【００５６】ステップ１３０１の判定がＹＥＳの場合
は、対象子ノードに引当依頼がなされる（図１３のステ
ップ１３０２）。この場合の入力は引当条件と引当数で
あり、返却値は不足数となる。前述した図６(a) の例で
は、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００５７】図１３のステップ１３０２からコールされ
る引当依頼処理は、前述した図１２の動作フローチャー
トによって示される。まず、自ノードのデータ構造体に
設定されている属性が引当条件に含まれているか否かが
判定される（図１２のステップ１２０１）。図６(a) の
例では、“色＝赤”属性値が設定されているノードのデ
ータ構造体に設定されている属性“色”は、上記引当条
件に含まれていないため、ステップ１２０１の判定はＮ
Ｏとなる。

【００５８】ステップ１２０１の判定がＮＯの場合は、
自ノードが末端ノードであるか否かが判定される（ステ
ップ１２０３）。図６(a) の例では、“色＝赤”属性値
が設定されているノードは末端ノードではないため、ス
テップ１２０３の判定はＮＯとなる。

【００５９】ステップ１２０３の判定がＮＯの場合は、
中間ノードの処理が実行される（図１２のステップ１２
０４）。この場合の入力は引当条件と引当数であり、返
却値は不足数となる。前述した図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００６０】この結果、図１２のステップ１２０４から
再び図１３の動作フローチャートの中間ノードの処理が
コールされる。まず、子ノードが検索される（図１３の
ステップ１３０１）。図６(a) の例では、“色＝赤”属
性値が設定されているノードのデータ構造体には子ノー
ドへのポインタのリストの先頭に、“サイズ＝Ｍ”属性
値が設定されているノードへのポインタが記憶されてい
るため、ステップ１３０１の判定がＹＥＳとなる。

【００６１】ステップ１３０１の判定がＹＥＳの場合
は、前述したように、対象子ノードに引当依頼がなされ
る（図１３のステップ１３０２）。この場合の入力は引
当条件と引当数であり、返却値は不足数となる。前述し
た図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００６２】この結果、図１３のステップ１３０２から
再び図１２の動作フローチャートで示される引当依頼処
理がコールされる。まず、自ノードのデータ構造体に設
定されている属性が引当条件に含まれているか否かが判
定される（図１２のステップ１２０１）。図６(a) の例
では、“色＝赤”属性値が設定されているノードの配下
の“サイズ＝Ｍ”属性値が設定されているノードのデー
タ構造体に設定されている属性“サイズ”は、上記引当
条件に含まれているため、ステップ１２０１の判定はＹ
ＥＳとなる。

【００６３】ステップ１２０１の判定がＹＥＳの場合
は、自ノードのデータ構造体に設定されている値が引当
条件に合致しているか否かが判定される（図１２のステ
ップ１２０２）。図６(a) の例では、“サイズ＝Ｍ”属
性値は、上記引当条件に合致しないため、ステップ１２
０２の判定はＮＯとなる。

【００６４】ステップ１２０２の判定がＮＯの場合は、
不足数に引当数がセットされて（ステップ１２０６）、
図１３のステップ１３０２の引当依頼処理を終了する。
図６(a) の例では、不足数＝２５０である。

【００６５】図１３において、ステップ１３０２の処理
の後、不足数が引当数に等しいか否かが判定される（ス
テップ１３０３）。図６(a) の例では、色＝赤”属性値
が設定されているノードの“サイズ＝Ｍ”属性値が設定
されている子ノードに対する引当依頼処理からのリター
ン時には、上述のように不足数＝２５０＝引当数である
ため、ステップ１３０３の判定がＹＥＳとなる。

【００６６】ステップ１３０３の判定がＹＥＳの場合に
は、次の子ノードが検索される（図１３のステップ１３
０１）。図６(a) の例では、“色＝赤”属性値が設定さ
れているノードのデータ構造体において子ノードへのポ
インタのリストの２番目に、“サイズ＝Ｌ”属性値が設
定されているノードへのポインタが記憶されているた
め、ステップ１３０１の判定がＹＥＳとなる。

【００６７】ステップ１３０１の判定がＹＥＳの場合
は、前述したように、対象子ノードに引当依頼がなされ
る（図１３のステップ１３０２）。この場合の入力は引
当条件と引当数であり、返却値は不足数となる。前述し
た図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００６８】この結果、図１３のステップ１３０２から
再び図１２の動作フローチャートで示される引当依頼処
理がコールされる。まず、自ノードのデータ構造体に設
定されている属性が引当条件に含まれているか否かが判
定される（図１２のステップ１２０１）。図６(a) の例
では、“色＝赤”属性値が設定されているノードの配下
の“サイズ＝Ｌ”属性値が設定されているノードのデー
タ構造体に設定されている属性“サイズ”は、上記引当
条件に含まれているため、ステップ１２０１の判定はＹ
ＥＳとなる。

【００６９】ステップ１２０１の判定がＹＥＳの場合
は、自ノードのデータ構造体に設定されている値が引当
条件に合致しているか否かが判定される（図１２のステ
ップ１２０２）。図６(a) の例では、“サイズ＝Ｌ”属
性値は、上記引当条件に合致するため、ステップ１２０
２の判定はＹＥＳとなる。

【００７０】ステップ１２０２の判定がＹＥＳの場合に
は、自ノードが末端ノードであるか否かが判定される
（ステップ１２０３）。図６(a) の例では、“色＝赤”
属性値が設定されているノードの配下の“サイズ＝Ｌ”
属性値が設定されているノードは末端ノードであるた
め、ステップ１２０３の判定はＮＯとなる。

【００７１】ステップ１２０３の判定がＹＥＳの場合に
は、末端ノードの処理が実行される（図１２のステップ
１２０５）。この場合の入力は引当条件と引当数であ
り、返却値は不足数となる。前述した図６(a) の例で
は、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：２５０ である。

【００７２】図１４は、図１２のステップ１２０５から
コールされる末端ノードの処理を示す動作フローチャー
トである。まず、その末端ノードのデータ構造体に設定
されている在庫数が引当数より多いか否かが判定される
（図１４のステップ１４０１）。図６(a) の例では、
“色＝赤”属性値が設定されているノードの配下の“サ
イズ＝Ｌ”属性値が設定されている末端ノードのデータ
構造体に設定されている在庫数＝２００は引当数＝２５
０より少ないため、ステップ１４０１の判定はＮＯとな
る。

【００７３】ステップ１４０１の判定がＮＯの場合に
は、引当数から現在の在庫数を減算して得られる値が不
足数にセットされ、新たな在庫数が０にされる（図１４
のステップ１４０３）。図６(a) →図６(b) →図７(c)
の例では、“色＝赤”属性値が設定されているノードの
配下の“サイズ＝Ｌ”属性値が設定されている末端ノー
ドの処理においては、 不足数＝引当数−在庫数＝２５０−２００＝５０ とされ、データ構造体には新たな在庫数として、 在庫数＝０ がセットされる。

【００７４】その後、上記末端ノードのデータ構造体の
ノード更新フラグが１にセットされて（図１４のステッ
プ１４０４）、図１２のステップ１２０５の末端ノード
の処理を終了し、続いて、図１３のステップ１３０２の
引当依頼処理を終了する。

【００７５】図１３において、ステップ１３０２の処理
の後、不足数が引当数に等しいか否かが判定される（ス
テップ１３０３）。図６(a) の例では、色＝赤”属性値
が設定されているノードの“サイズ＝Ｌ”属性値が設定
されている子ノードに対する引当依頼処理からのリター
ン時には、上述のように不足数＝５０≠引当数＝２５０
であるため、ステップ１３０３の判定がＮＯとなる。

【００７６】ステップ１３０３の判定がＮＯの場合に
は、現在の中間ノードのデータ構造体のノード更新フラ
グに１がセットされる（図１３のステップ１３０４）。
即ち、配下のノードで在庫数が更新され、その親ノード
である自ノードの在庫数も次のように更新されるため、
ノード更新フラグがセットされることになる。図７(c)
の例では、色＝赤”属性値が設定されているノードのデ
ータ構造体のノード更新フラグが１にセットされる。

【００７７】続いて、引当数から不足数を減算して得ら
れる値を、現在の中間ノードのデータ構造体の在庫数か
ら減算して得られる値が、新たな在庫数としてセットさ
れ、また、不足数が新たな引当数にセットされる（図１
３のステップ１３０５）。図６(b) →図７(c) の例で
は、色＝赤”属性値が設定されているノードのデータ構
造体の在庫数について、 在庫数＝在庫数−（引当数−不足数） ＝６００−（２５０−５０）＝４００ となり、新たな引当数は、 引当数＝不足数＝５０ となる。

【００７８】上記処理の後、不足数が０になったか否か
が判定される（図１３のステップ１３０６）。上記例で
は、不足数＝５０≠０であるため、ステップ１３０６の
判定はＮＯとなる。

【００７９】ステップ１３０６の判定がＮＯの場合は、
次の子ノードが検索される（図１３のステップ１３０
１）。図６(a) の例では、“色＝赤”属性値が設定され
ているノードのデータ構造体において子ノードへのポイ
ンタのリストの３番目に、“サイズ＝Ｓ”属性値が設定
されているノードへのポインタが記憶されているため、
ステップ１３０１の判定がＹＥＳとなる。

【００８０】ステップ１３０１の判定がＹＥＳの場合
は、前述したように、対象子ノードに引当依頼がなされ
る（図１３のステップ１３０２）。この場合の入力は引
当条件と引当数であり、返却値は不足数となる。図７
(c) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：５０ となる。

【００８１】この結果、図１３のステップ１３０２から
再び図１２の動作フローチャートで示される引当依頼処
理がコールされる。まず、自ノードのデータ構造体に設
定されている属性が引当条件に含まれているか否かが判
定される（図１２のステップ１２０１）。図７(c) の例
では、“色＝赤”属性値が設定されているノードの配下
の“サイズ＝Ｓ”属性値が設定されているノードのデー
タ構造体に設定されている属性“サイズ”は、上記引当
条件に含まれているため、ステップ１２０１の判定はＹ
ＥＳとなる。

【００８２】ステップ１２０１の判定がＹＥＳの場合
は、自ノードのデータ構造体に設定されている値が引当
条件に合致しているか否かが判定される（図１２のステ
ップ１２０２）。図７(c) の例では、“サイズ＝Ｓ”属
性値は、上記引当条件に合致しないため、ステップ１２
０２の判定はＮＯとなる。

【００８３】ステップ１２０２の判定がＮＯの場合は、
不足数に引当数がセットされて（ステップ１２０６）、
図１３のステップ１３０２の引当依頼処理を終了する。
図７(c) の例では、不足数＝５０である。

【００８４】図１３において、ステップ１３０２の処理
の後、不足数が引当数に等しいか否かが判定される（ス
テップ１３０３）。図７(c) の例では、色＝赤”属性値
が設定されているノードの“サイズ＝Ｓ”属性値が設定
されている子ノードに対する引当依頼処理からのリター
ン時には、上述のように不足数＝５０＝引当数であるた
め、ステップ１３０３の判定がＹＥＳとなる。

【００８５】ステップ１３０３の判定がＹＥＳの場合
は、次の子ノードが検索される（図１３のステップ１３
０１）。図７(c) の例では、“色＝赤”属性値が設定さ
れているノードのデータ構造体において子ノードへのポ
インタのリストの３番目以降にはポインタは記憶されて
いないため、ステップ１３０１の判定がＮＯとなる。

【００８６】ステップ１３０１の判定がＮＯの場合に
は、図１２のステップ１２０４の中間ノードの処理を終
了し、更に図１３のステップ１３０２の引当依頼処理を
終了する。図７(c) の例では、“色＝赤”属性値が設定
されている中間ノードに対する引当依頼処理が終了し、
制御が、最上の階層のノードについての図１２の動作フ
ローチャートで示される中間ノードの処理のステップ１
３０２の直後に戻る。

【００８７】図１３において、ステップ１３０２の処理
の後、不足数が引当数に等しいか否かが判定される（ス
テップ１３０３）。図７(c) の例では、最上位の階層の
ノードの“色＝赤”属性値が設定されている子ノードに
対する引当依頼処理からのリターン時には、不足数＝５
０であり、また、引当数は、図６(a) の状態であるから
２５０である。このため、ステップ１３０３の判定がＮ
Ｏとなる。

【００８８】ステップ１３０３の判定がＮＯの場合に
は、前述したように、現在の中間ノードのデータ構造体
のノード更新フラグに１がセットされる（図１３のステ
ップ１３０４）。図７(c) の例では、最上位の階層のノ
ードのデータ構造体のノード更新フラグが１にセットさ
れる。

【００８９】続いて、引当数から不足数を減算して得ら
れる値を、現在の中間ノードのデータ構造体の在庫数か
ら減算して得られる値が、新たな在庫数としてセットさ
れ、また、不足数が新たな引当数にセットされる（図１
３のステップ１３０５）。図６(b) →図７(c) の例で
は、最上位の階層のノードのデータ構造体の在庫数につ
いて、 在庫数＝在庫数−（引当数−不足数） ＝８００−（２５０−５０）＝６００ となり、新たな引当数は、 引当数＝不足数＝５０ となる。

【００９０】上記処理の後、不足数が０になったか否か
が判定される（図１３のステップ１３０６）。上記例で
は、不足数＝５０≠０であるため、ステップ１３０６の
判定はＮＯとなる。

【００９１】ステップ１３０６の判定がＮＯの場合は、
次の子ノードが検索される（図１３のステップ１３０
１）。図７(c) の例では、最上位の階層のノードのデー
タ構造体において子ノードへのポインタのリストの２番
目に、“色＝青”属性値が設定されているノードへのポ
インタが記憶されているため、ステップ１３０１の判定
がＹＥＳとなる。

【００９２】ステップ１３０１の判定がＹＥＳの場合
は、前述したように、対象子ノードに引当依頼がなされ
る（図１３のステップ１３０２）。この場合の入力は引
当条件と引当数であり、返却値は不足数となる。図７
(c) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：５０ となる。

【００９３】この結果、図１３のステップ１３０２から
再び図１２の動作フローチャートで示される引当依頼処
理がコールされる。まず、自ノードのデータ構造体に設
定されている属性が引当条件に含まれているか否かが判
定される（図１２のステップ１２０１）。図７(c) の例
では、“色＝青”属性値が設定されているノードのデー
タ構造体に設定されている属性“色”は、上記引当条件
に含まれていないため、ステップ１２０１の判定はＮＯ
となる。

【００９４】ステップ１２０１の判定がＮＯの場合は、
自ノードが末端ノードであるか否かが判定される（ステ
ップ１２０３）。図７(c) の例では、“色＝青”属性値
が設定されているノードは末端ノードではないため、ス
テップ１２０３の判定はＮＯとなる。

【００９５】ステップ１２０３の判定がＮＯの場合は、
中間ノードの処理が実行される（図１２のステップ１２
０４）。この場合の入力は引当条件と引当数であり、返
却値は不足数となる。前述した図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：５０ である。

【００９６】この結果、図１２のステップ１２０４から
再び図１３の動作フローチャートの中間ノードの処理が
コールされる。まず、子ノードが検索される（図１３の
ステップ１３０１）。図７(c) の例では、“色＝青”属
性値が設定されているノードのデータ構造体には子ノー
ドへのポインタのリストの先頭に、“サイズ＝Ｌ”属性
値が設定されているノードへのポインタが記憶されてい
るため、ステップ１３０１の判定がＹＥＳとなる。

【００９７】ステップ１３０１の判定がＹＥＳの場合
は、前述したように、対象子ノードに引当依頼がなされ
る（図１３のステップ１３０２）。この場合の入力は引
当条件と引当数であり、返却値は不足数となる。前述し
た図６(a) の例では、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：５０ である。

【００９８】この結果、図１３のステップ１３０２から
再び図１２の動作フローチャートで示される引当依頼処
理がコールされる。まず、自ノードのデータ構造体に設
定されている属性が引当条件に含まれているか否かが判
定される（図１２のステップ１２０１）。図７(c) の例
では、“色＝青”属性値が設定されているノードの配下
の“サイズ＝Ｌ”属性値が設定されているノードのデー
タ構造体に設定されている属性“サイズ”は、上記引当
条件に含まれているため、ステップ１２０１の判定はＹ
ＥＳとなる。

【００９９】ステップ１２０１の判定がＹＥＳの場合
は、自ノードのデータ構造体に設定されている値が引当
条件に合致しているか否かが判定される（図１２のステ
ップ１２０２）。図７(c) の例では、“サイズ＝Ｌ”属
性値は、上記引当条件に合致するため、ステップ１２０
２の判定はＹＥＳとなる。

【０１００】ステップ１２０２の判定がＹＥＳの場合に
は、自ノードが末端ノードであるか否かが判定される
（ステップ１２０３）。図７(c) の例では、“色＝青”
属性値が設定されているノードの配下の“サイズ＝Ｌ”
属性値が設定されているノードは末端ノードであるた
め、ステップ１２０３の判定はＮＯとなる。

【０１０１】ステップ１２０３の判定がＹＥＳの場合に
は、末端ノードの処理が実行される（図１２のステップ
１２０５）。この場合の入力は引当条件と引当数であ
り、返却値は不足数となる。前述した図７(c) の例で
は、 引当条件：“サイズＬの商品Ａ” 引当数：５０ である。

【０１０２】末端ノードの処理は、前述した図１４の動
作フローチャートで示される。まず、その末端ノードの
データ構造体に設定されている在庫数が引当数より多い
か否かが判定される（図１４のステップ１４０１）。図
７(c) の例では、“色＝青”属性値が設定されているノ
ードの配下の“サイズ＝Ｌ”属性値が設定されている末
端ノードのデータ構造体に設定されている在庫数＝１０
０は引当数＝５０より多いため、ステップ１４０１の判
定はＹＥＳとなる。

【０１０３】ステップ１４０１の判定がＹＥＳの場合に
は、在庫数から引当数を減算して得られる値が新たな在
庫数としてセットされると共に、不足数が０にされる
（図１４のステップ１４０２）。図７(c) →図７(d) の
例では、“色＝青”属性値が設定されているノードの配
下の“サイズ＝Ｌ”属性値が設定されている末端ノード
の処理においては、 在庫数＝在庫数−引当数＝１００−５０＝５０ 不足数＝０ とされる。

【０１０４】その後、上記末端ノードのデータ構造体の
ノード更新フラグが１にセットされて（図１４のステッ
プ１４０４）、図１２のステップ１２０５の末端ノード
の処理を終了し、続いて、図１３のステップ１３０２の
引当依頼処理を終了する。

【０１０５】図１３において、ステップ１３０２の処理
の後、不足数が引当数に等しいか否かが判定される（ス
テップ１３０３）。図７(d) の例では、色＝青”属性値
が設定されているノードの“サイズ＝Ｌ”属性値が設定
されている子ノードに対する引当依頼処理からのリター
ン時には、上述のように不足数＝０≠引当数＝５０であ
るため、ステップ１３０３の判定がＮＯとなる。

【０１０６】ステップ１３０３の判定がＮＯの場合は、
現在の中間ノードのデータ構造体のノード更新フラグに
１がセットされる（図１３のステップ１３０４）。図７
(d)の例では、色＝青”属性値が設定されているノード
のデータ構造体のノード更新フラグが１にセットされ
る。

【０１０７】続いて、引当数から不足数を減算して得ら
れる値を、現在の中間ノードのデータ構造体の在庫数か
ら減算して得られる値が、新たな在庫数としてセットさ
れ、また、不足数が新たな引当数にセットされる（図１
３のステップ１３０５）。図７(c) →図７(d) の例で
は、色＝青”属性値が設定されているノードのデータ構
造体の在庫数について、 在庫数＝在庫数−（引当数−不足数） ＝２００−（５０−０）＝１５０ となり、新たな引当数は、 引当数＝不足数＝０ となる。

【０１０８】上記処理の後、不足数が０になったか否か
が判定される（図１３のステップ１３０６）。上記例で
は、不足数＝０であるため、ステップ１３０６の判定は
ＹＥＳとなる。

【０１０９】ステップ１３０６の判定がＹＥＳの場合
は、図１２のステップ１２０４の中間ノードの処理を終
了し、更に図１３のステップ１３０２の引当依頼処理を
終了する。図７(d) の例では、“色＝青”属性値が設定
されている中間ノードに対する引当依頼処理が終了し、
制御が、最上の階層のノードについての図１２の動作フ
ローチャートで示される中間ノードの処理のステップ１
３０２の直後に戻る。

【０１１０】図１３において、ステップ１３０２の処理
の後、不足数が引当数に等しいか否かが判定される（ス
テップ１３０３）。図７(d) の例では、最上位の階層の
ノードの“色＝青”属性値が設定されている子ノードに
対する引当依頼処理からのリターン時には、不足数＝０
であり、また、引当数は、図７(c) の状態であるから５
０である。このため、ステップ１３０３の判定がＹＥＳ
となる。

【０１１１】ステップ１３０３の判定がＮＯの場合に
は、前述したように、現在の中間ノードのデータ構造体
のノード更新フラグに１がセットされる（図１３のステ
ップ１３０４）。図７(d) の例では、最上位の階層のノ
ードのデータ構造体のノード更新フラグが１に再度セッ
トされる。

【０１１２】続いて、引当数から不足数を減算して得ら
れる値を、現在の中間ノードのデータ構造体の在庫数か
ら減算して得られる値が、新たな在庫数としてセットさ
れ、また、不足数が新たな引当数にセットされる（図１
３のステップ１３０５）。図７(c) →図７(d) の例で
は、最上位の階層のノードのデータ構造体の在庫数につ
いて、 在庫数＝在庫数−（引当数−不足数） ＝６００−（５０−０）＝５５０ となり、新たな引当数は、 引当数＝不足数＝０ となる。

【０１１３】上記処理の後、不足数が０になったか否か
が判定される（図１３のステップ１３０６）。上記例で
は、不足数＝０であるため、ステップ１３０６の判定は
ＹＥＳとなる。

【０１１４】ステップ１３０６の判定がＹＥＳの場合に
は、図１２のステップ１２０４の中間ノードの処理を終
了し、更に図１３のステップ１３０２の引当依頼処理を
終了する。図７(d) の例では、最上位のノードに対する
引当依頼処理が終了し、制御が、図１１の動作フローチ
ャートで示される引当処理のステップ１１０１の直後に
戻る。

【０１１５】図１１において、不足数が０であるか否か
が判定される（図１１のステップ１１０２）。図７(d)
の例では、不足数＝０であるため、ステップ１１０２の
判定はＹＥＳとなる。

【０１１６】ステップ１１０２の判定がＹＥＳの場合に
は、引当成功が通知されて、在庫引当装置１０４による
在庫引当処理が終了する。一方、ステップ１１０２の判
定がＮＯの場合には、ノード更新が全て破棄され（図１
１のステップ１１０３）、在庫情報ツリーオンメモリ構
造記憶装置１０３の記憶内容は変化しない。

【０１１７】そして、引当不能が通知されて、在庫引当
装置１０４による在庫引当処理が終了する。なお、中間
ノードのデータ構造体に設定されている属性と値が引当
条件に合致している場合であって（図１２のステップ１
２０１の判定がＹＥＳ→１２０２の判定がＹＥＳ→１２
０３の判定がＮＯ→１２０４）、その中間ノードの処理
（図１３）における対象子ノードに対する引当依頼処理
（図１３のステップ１３０２、図１２）において、その
子ノードが末端ノードである場合には、その末端ノード
のデータ構造体に設定されている属性が引当条件に含ま
れていない場合であっても、末端ノードの処理（図１２
のステップ１２０５、図１４）において、在庫引当処理
が実行される。分散化が可能な在庫引当処理 上述の在庫引当処理においては、末端ノードにおいて、
在庫数が０になるまでの限度で在庫引当処理が実行され
る。

【０１１８】これに対して、中間ノードのデータ構造体
に設定されている属性と値が引当条件に合致している場
合であって、その中間ノードの処理における対象子ノー
ドである末端ノードに対する引当依頼処理において、そ
の末端ノードのデータ構造体に設定されている属性が引
当条件に含まれていない場合には、所定の在庫数下限ま
での限度で在庫引当処理が実行されるように構成するこ
ともできる。

【０１１９】図１５は、図１２を置き換える引当依頼処
理の動作フローチャートである。図１５において、図１
２の場合と同じ番号が付されたステップは、図１２の場
合と同じ機能を実現する。

【０１２０】図１２の動作フローチャートと異なる点と
して、図１５の動作フローチャートでは、中間ノードの
データ構造体に設定されている属性と値が引当条件に合
致している場合であって（図１５のステップ１５０１の
判定がＹＥＳ→１５０２の判定がＹＥＳ→１５０３の判
定がＮＯ→１５０４）、その中間ノードの処理（図１
３）における対象子ノードに対する引当依頼処理（図１
３のステップ１３０２、図１５）において、子ノードの
データ構造体に設定されている属性が引当条件に含まれ
ておらず（図１５のステップ１２０１の判定がＮＯ）、
かつ自ノードが末端ノードである場合（図１５のステッ
プ１５０１）には、ステップ１２０５とは異なる在庫数
下限までの限度での末端ノードの処理が実行される（図
１５のステップ１５０２）。

【０１２１】図１６は、図１５のステップ１５０２の末
端ノードの処理を示す動作フローチャートである。ま
ず、その末端ノードのデータ構造体に設定されている在
庫数から所定の在庫数下限を減算して得られる数が引当
数より多いか否かが判定される（図１６のステップ１６
０１）。

【０１２２】ステップ１６０１の判定がＹＥＳの場合に
は、図１４のステップ１４０２の場合と同様に、在庫数
から引当数を減算して得られる値が新たな在庫数として
セットされると共に、不足数が０にされる（図１６のス
テップ１６０２）。

【０１２３】一方、ステップ１６０１の判定がＮＯの場
合には、在庫数から在庫数下限を減算して得られる値
を、引当数から減算して得られる値が不足数にセットさ
れ、新たな在庫数が在庫数下限にされる（図１６のステ
ップ１６０３）。

【０１２４】ステップ１６０４の処理は図１４のステッ
プ１４０４の処理と同様である。以上示したように、在
庫数下限までの限度での末端ノードの処理が実行される
ことにより、特定のノードに偏って在庫引当が行われて
しまうという傾向を回避することができ、在庫引当の分
散化を図ることができる。在庫仕入装置１０５の動作の
詳細 在庫仕入が発生した場合には、在庫仕入装置１０５が在
庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置１０３に記憶され
ている在庫情報ツリーオンメモリ構造に対して在庫仕入
処理を実行する。

【０１２５】在庫仕入処理においては、仕入条件に合致
するノードは、ただ１つの末端ノードと、その末端ノー
ドが含まれる上位の中間ノードである。図１７〜図１９
は、在庫仕入装置１０５の動作を示す動作フローチャー
トであり、図１７はメイン動作フローチャートである。

【０１２６】まず、最上位のノードに仕入依頼がなされ
る（図１７のステップ１７０１）。この場合の入力は仕
入条件と仕入数であり、返却値はＯＫ又はＮＧとなる。
図１８は、図１７のステップ１７０１からコールされる
仕入依頼処理を示す動作フローチャートである。

【０１２７】仕入依頼処理においては、現在処理中のノ
ードのデータ構造体に設定されている属性と値が仕入条
件に合っていなければ、即座にＮＧが返答される（図１
８のステップ１８０１の判定がＮＯ→１８１１、又はス
テップ１８０１の判定がＹＥＳ→１８０２の判定がＮＯ
→１８１１）。

【０１２８】逆に、現在処理中のノードのデータ構造体
に設定されている属性と値が仕入条件に合っており、か
つ自ノードが中間ノードである場合には、中間ノードの
処理が実行される（図１８のステップ１８０１の判定が
ＹＥＳ→１８０２の判定がＹＥＳ→１８０３の判定がＮ
Ｏ→１８０４）。この場合の入力は仕入条件と仕入数で
あり、返却値はＯＫ又はＮＧである。

【０１２９】図１９は、図１８のステップ１８０４から
コールされる中間ノードの処理を示す動作フローチャー
トである。中間ノードの処理においては、そのデータ構
造体の子ノードへのポインタのリストが検索されなが
ら、対象子ノードに対して仕入依頼処理が実行される
（図１９のステップ１９０１の判定がＹＥＳ→１９０２
→１９０３→１９０１のループ処理）。

【０１３０】対象子ノードに対する仕入依頼処理では、
図１８の動作フローチャートが再度実行され、子ノード
が中間ノードであれば再帰的に中間ノードの処理が実行
される（図１８のステップ１８０１の判定がＹＥＳ→１
８０２の判定がＹＥＳ→１８０３の判定がＮＯ→１８０
４）。

【０１３１】一方、子ノードが末端ノードであって、か
つそのデータ構造体に設定されている属性と値が仕入条
件に合っていれば（図１８のステップ１８０の判定がＹ
ＥＳ→１８０２の判定がＹＥＳ→１８０３の判定がＹＥ
Ｓ）、その末端ノードのデータ構造体の在庫数に仕入数
が加算され（図１８のステップ１８０８）、そのデータ
構造体のノード更新フラグに１がセットされ（図１８の
ステップ１８０９）、親ノードに対してＯＫが返答され
る（図１８のステップ１８１０）。

【０１３２】末端ノードからＯＫが返答されると、図１
９の中間ノードの処理において、ステップ１９０３の判
定がＯＫとなって、その中間ノードのデータ構造体のノ
ード更新フラグに１がセットされ（図１９のステップ１
９０４）、そのデータ構造体の在庫数に仕入数が加算さ
れ（図１９のステップ１９０５）、ＯＫが返答される
（図１９のステップ１９０６）。

【０１３３】一方、中間ノードの処理において、何れの
子ノードからもＯＫが返答されず、ステップ１９０１の
判定がＮＯとなった場合には、ＮＧが返答される（図１
９のステップ１９０７）。

【０１３４】中間ノードの処理においてＯＫが返答され
た場合には、その中間ノードに対して仕入依頼処理を実
行させた親ノードに対してＯＫが返答され（図１８のス
テップ１８０４→１８０５の判定がＯＫ→ステップ１８
０６）、逆に、ＮＧが返答された場合には、その中間ノ
ードに対して仕入依頼処理を実行させた親ノードに対し
てＮＧが返答される（図１８のステップ１８０４→１８
０５の判定がＮＧ→ステップ１８０７）。

【０１３５】以上のようにして、仕入処理の結果が在庫
情報ツリーオンメモリ構造の最上位の階層のノードまで
戻ってくると、図１７のステップ１７０１の仕入依頼処
理が終了し、ＯＫが返されたか否かが判定される（図１
７のステップ１７０２）。

【０１３６】ステップ１７０２でＯＫが返されたと判定
された場合には、仕入成功が通知されて、在庫仕入装置
１０５による在庫仕入処理が終了する。一方、ステップ
１７０２でＮＧが返されたと判定された場合には、ノー
ド更新が全て破棄され（図１７のステップ１７０３）、
在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置１０３の記憶内
容は変化しない。

【０１３７】そして、引当不能が通知されて、在庫仕入
装置１０５による在庫仕入処理が終了する。在庫情報ツリーＤＢ更新装置１０６の動作の詳細 在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置１０３に記憶さ
れる在庫情報ツリーオンメモリ構造の更新内容は、一定
期間毎に在庫情報ツリーＤＢ更新装置１０６によって在
庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１に記憶される在庫情報
ツリーＤＢに反映させられる。

【０１３８】前述したように、在庫情報ツリーオンメモ
リ構造における各ノードに対応するデータ構造体に記憶
されるノード更新フラグは、それが含まれるノードの在
庫数が在庫引当装置１０４及び在庫仕入装置１０５によ
り更新された場合に１にセットされる。在庫情報ツリー
ＤＢ更新装置１０６は、在庫情報ツリーオンメモリ構造
において、図２４に示されるように、ノード更新フラグ
＝１がセットされているノードについてのみ、在庫情報
ツリーＤＢ記憶装置１０１に記憶されている在庫情報ツ
リーＤＢのテーブルに対して、データ更新のためのＳＱ
Ｌ文を実行する。これにより、在庫情報ツリーＤＢと在
庫情報ツリーオンメモリ構造との効率的な整合化を図る
ことができる。

【０１３９】図２０〜図２３は、在庫情報ツリーＤＢ更
新装置１０６の動作を示す動作フローチャートであり、
図２０はメイン動作フローチャートである。まず最上位
のノードに更新依頼がなされる（図２０のステップ２０
０１）。

【０１４０】図２１は、図２０のステップ２００１から
コールされる更新依頼処理を示す動作フローチャートで
ある。更新依頼処理においては、自ノードが中間ノード
であれば中間ノードの更新処理が実行され（図２１のス
テップ２１０１の判定がＮＯ→２１０２）、自ノードが
末端ノードであれば末端ノードの更新処理が実行される
（ステップ２１０１の判定がＹＥＳ→２１０３）。

【０１４１】図２２は、図２１のステップ２１０２から
コールされる中間ノードの更新処理を示す動作フローチ
ャートである。中間ノードの更新処理においては、ま
ず、自ノードのデータ構造体に記憶されているノード更
新フラグの値が１なら、そのノードに関する以下に示さ
れるＳＱＬ文が発行される（図２２のステップ２２０１
の判定がＹＥＳ→２２０２）。update テーブル名 set
在庫数＝＜在庫数＞ where ＩＤ＝＜ノードＩＤ＞上
記ＳＱＬ文において、＜在庫数＞と＜ノードＩＤ＞は、
それぞれデータ構造体に記憶されている在庫数及びノー
ドＩＤである。

【０１４２】その後、自ノードのデータ構造体に記憶さ
れているノード更新フラグの値が０に戻される（ステッ
プ２２０３）。続いて、自ノードのデータ構造体の子ノ
ードへのポインタのリストが検索されながら、対象子ノ
ードに対して更新依頼処理が実行される（図２２のステ
ップ２２０４の判定がＹＥＳ→２２０５→２２０４のル
ープ処理）。

【０１４３】対象子ノードに対する更新依頼処理では、
図２１の動作フローチャートが再度実行され、子ノード
が中間ノードであれば再帰的に中間ノードの更新処理が
実行される（図２１のステップ２１０１の判定がＮＯ→
２２０２）。

【０１４４】一方、更新依頼処理において、自ノードが
末端ノードであれば末端ノードの更新処理が実行される
（ステップ２１０１の判定がＹＥＳ→２１０３）。図２
３は、図２１のステップ２１０３からコールされる末端
ノードの更新処理を示す動作フローチャートである。

【０１４５】末端ノードの更新処理では、自ノードのデ
ータ構造体に記憶されているノード更新フラグの値が１
でなければ何も実行されず、ノード更新フラグの値が１
であるなら、そのノードに関して中間ノードの場合と同
様の以下に示されるＳＱＬ文が発行される（図２３のス
テップ２３０１の判定がＹＥＳ→２３０２）。 update テーブル名 set 在庫数＝＜在庫数＞ where
ＩＤ＝＜ノードＩＤ＞ その後、自ノードのデータ構造体に記憶されているノー
ド更新フラグの値が０に戻される（ステップ２３０
３）。

【０１４６】以上のようにして、更新処理の再帰処理が
終了して最上位の階層のノードに対する更新依頼処理に
制御が戻ってくると、図２０のステップ２００１の更新
処理が終了し、在庫情報ツリーＤＢ更新装置１０６によ
る更新処理が終了する。在庫情報ツリーＤＢの他の実施の形態 図２５(a) は、在庫情報ツリーＤＢ記憶装置１０１に記
憶される在庫情報ツリーＤＢの他の実施の形態を示す図
である。

【０１４７】図２又は図９に示される在庫情報ツリーＤ
Ｂの実施の形態では、在庫情報ツリーの上位階層に含ま
れるノードほど、それに対応するレコードのＩＤフィー
ルドには小さな値のノードＩＤが設定され、また、同一
階層内では左側のノードほどそれに対応するレコードの
ＩＤフィールドには小さな値のノードＩＤが設定される
ことにより、小さいな値のノードＩＤを有するノードほ
ど、在庫情報ツリー上での在庫引当処理におけるナビゲ
ーションの優先順位が高くなるように構成される。

【０１４８】これに対して、図２５(a) に示される他の
実施の形態では、異階層間の優先順位は、親ＩＤフィー
ルドでの設定関係によって規定され、また、同一階層内
での優先順位は、新たに設けられる前ノードＩＤでの設
定関係によって規定されるように、在庫情報ツリーＤＢ
が構成される。

【０１４９】この結果、前ノードＩＤフィールドでの設
定内容に従って、例えば図２５(b)に示されるようなナ
ビゲーションの優先順位を規定することができる。ま
た、このような構成により、図２６に示されるように、
任意の階層に対して任意の優先順位のノードを簡単に追
加等することが可能となる。本実施の形態を実現するプログラムが記録された記録媒
体についての補足 本発明は、コンピュータにより使用されたときに、上述
の本発明の実施の形態の各構成によって実現される機能
と同様の機能をコンピュータに行わせるためのコンピュ
ータ読出し可能記録媒体として構成することもできる。

【０１５０】この場合に、図２７に示されるように、例
えばフロッピィディスク、ＣＤ−ＲＯＭディスク、光デ
ィスク、リムーバブルハードディスク等の可搬型記録媒
体２４０２や、ネットワーク回線２７０３経由で、本発
明の実施の形態の各種機能を実現するプログラムが、Ｎ
ＭＳサーバ２７０１の本体２７０４内のメモリ（ＲＡＭ
又はハードディスク等）２７０５にロードされて、実行
される。

【０１５１】

【発明の効果】本発明によれば、在庫引当時に条件指定
が曖昧であっても、２進木データの木構造における検索
の優先順位に対応する在庫引当戦略方針に沿った自動的
な在庫引当を実現することが可能となる。

【０１５２】また、データベーステーブルからメモリ装
置上に２進木データを展開し、その２進木データに対し
て在庫引当又は在庫仕入を実行することにより、２進木
データへの高速アクセスが可能となる。

【０１５３】また、データベース上の各レコード上の識
別情報フィールドの内容に従ってデータベーステーブル
からメモリ装置上に２進木データを展開することによ
り、データベーステーブルに対する簡単な問合せ文によ
って、データベーステーブルからメモリ装置上に２進木
データを展開することが可能となる。

【０１５４】また、データベース上の各レコード上の管
理対象種別フィールドの内容に従って、データベーステ
ーブルからメモリ装置上に管理対象種別毎の２進木デー
タを展開することにより、やはり、データベーステーブ
ルに対する簡単な問合せ文によって、データベーステー
ブルからメモリ装置上に２進木データを展開することが
可能となる。

【０１５５】更に、２進木データを構成する各ノード
に、その各ノードに対応する在庫数が更新されたか否か
を示すノード更新情報を保持し、そのノード更新情報に
従ってメモリ装置上に展開された２進木データの更新状
態がデータベーステーブルに反映させられることによ
り、メモリ装置上の２進木データとデータベーステーブ
ルとの効率的な整合化を図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態のシステム構成図である。

【図２】在庫情報ツリーＤＢのデータ構成例（その１）
を示す図である。

【図３】在庫情報ツリーの例を示す図である。

【図４】在庫情報ツリーオンメモリ構造のデータ構成図
（その１）である。

【図５】在庫情報ツリーオンメモリ構造のデータ構成図
（その２）である。

【図６】在庫引当の手順例を示す図（その１）である。

【図７】在庫引当の手順例を示す図（その２）である。

【図８】在庫情報ツリーオンメモリ構造作成装置の動作
フローチャートである。

【図９】在庫情報ツリーＤＢのデータ構成例（その２）
を示す図である。

【図１０】在庫情報ツリーオンメモリ構造作成処理の説
明図である。

【図１１】引当処理のメイン動作フローチャートであ
る。

【図１２】引当依頼処理の動作フローチャートである。

【図１３】引当処理における中間ノードの処理の動作フ
ローチャートである。

【図１４】引当処理における末端ノードの処理の動作フ
ローチャートである。

【図１５】分散化が可能な引当依頼処理の動作フローチ
ャートである。

【図１６】引当処理における在庫数下限がある末端ノー
ドの処理の動作フローチャートである。

【図１７】仕入処理のメイン動作フローチャートであ
る。

【図１８】仕入依頼処理の動作フローチャートである。

【図１９】仕入処理における中間ノードの処理の動作フ
ローチャートである。

【図２０】更新処理のメイン動作フローチャートであ
る。

【図２１】更新依頼処理の動作フローチャートである。

【図２２】更新処理における中間ノードの処理の動作フ
ローチャートである。

【図２３】更新処理における末端ノードの処理の動作フ
ローチャートである。

【図２４】更新処理の動作説明図である。

【図２５】在庫情報ツリーＤＢの他の実施の形態の構成
図である。

【図２６】在庫情報ツリーＤＢの他の実施の形態の説明
図である。

【図２７】本実施の形態を実現するプログラムが記録さ
れた記録媒体の説明図である。

【符号の説明】 １０１ 在庫情報ツリーＤＢ記憶装置 １０２ 在庫情報ツリーオンメモリ構造作成装置 １０３ 在庫情報ツリーオンメモリ構造記憶装置 １０４ 在庫引当装置 １０５ 在庫仕入装置 １０６ 在庫情報ツリーＤＢ更新装置

フロントページの続き (72)発明者 山本 里枝子 神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番 １号 富士通株式会社内 (72)発明者 桜井 浩 神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番 １号 富士通株式会社内

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 管理対象に対して在庫管理を行う在庫管
   理方法であって、 各階層に前記管理対象の各属性が割り当てられる２進木
   データを構成するノードに、前記管理対象の属性の種類
   と、該属性の値と、そのノードの前記２進木データ上で
   の位置によって表わされる分類条件を満たす前記管理対
   象の在庫数と、他のノードとのリンク関係とを少なくと
   も定義し、 在庫引当時に引当条件として前記管理対象の属性とその
   値とを指定し、 該引当条件に従って前記２進木データ上の前記各ノード
   を検索しながら、該各ノードの在庫数を更新する在庫引
   当を実行し、 前記各ノードの検索時に、前記引当条件に指定されてい
   ない属性が定義されている階層に対しては、該階層内で
   の前記各ノードの位置関係に対応する優先順位で該各ノ
   ードを検索する、 過程を含むことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫
   管理方法。
2. 【請求項２】 管理対象に対して在庫管理を行う在庫管
   理装置であって、 前記管理対象の属性の種類と、該属性の値と、各階層に
   前記管理対象の各属性が割り当てられる２進木データ上
   での位置によって表わされる分類条件を満たす前記管理
   対象の在庫数と、他のノードとのリンク関係とが少なく
   とも定義され、前記２進木データを構成するノードが割
   り当てられ、前記属性の種類と該属性の値と前記在庫数
   と前記リンク関係にそれぞれ対応するフィールドを有す
   るレコードによって構成されるデータベーステーブル
   と、 前記管理対象の属性とその値の組合せによって記述され
   る引当条件に従って、前記データベーステーブルを介し
   て、前記２進木データ上の前記各ノードを検索しなが
   ら、該各ノードの在庫数を更新する在庫引当を実行し、
   前記各ノードの検索時に、前記引当条件に指定されてい
   ない属性が定義されている階層に対しては、該階層内で
   の前記各ノードの位置関係に対応する優先順位で該各ノ
   ードを検索する在庫引当装置と、 を含むことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫管理
   装置。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の装置であって、 前記管理対象の属性とその値の組合せによって記述され
   る仕入条件に従って、前記データベーステーブルを介し
   て、前記２進木データ上の前記各ノードを検索しなが
   ら、該各ノードの在庫数を更新する在庫仕入を実行する
   在庫仕入装置を更に含む、 ことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫管理装置。
4. 【請求項４】 請求項２又は３の何れか１項に記載の装
   置であって、 前記データベーステーブルからメモリ装置上に前記２進
   木データを展開する２進木データオンメモリ構造作成装
   置を更に含み、 前記在庫引当装置又は前記在庫仕入装置は、前記メモリ
   装置上に展開された２進木データに対して前記在庫引当
   又は在庫仕入を実行する、 ことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫管理装置。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の装置であって、 前記レコードは、前記２進木データ上での前記ノードの
   位置関係に応じた値を有する識別情報を格納する識別情
   報フィールドを更に含み、 前記２進木データオンメモリ構造作成装置は、該識別情
   報フィールドの内容に従って、前記データベーステーブ
   ルからメモリ装置上に前記２進木データを展開する、 ことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫管理装置。
6. 【請求項６】 請求項４に記載の装置であって、 前記レコードは、前記管理対象自体の種別を格納する管
   理対象種別フィールドを更に含み、 前記２進木データオンメモリ構造作成装置は、該管理対
   象種別フィールドの内容に従って、前記データベーステ
   ーブルからメモリ装置上に前記管理対象種別毎の前記２
   進木データを展開する、 ことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫管理装置。
7. 【請求項７】 請求項４に記載の装置であって、 前記メモリ装置上に展開された２進木データを構成する
   各ノードは、該各ノードに対応する在庫数が前記在庫引
   当装置又は前記在庫仕入装置によって更新されたか否か
   を示すノード更新情報を保持し、 該ノード更新情報に従い、メモリ装置上に展開された２
   進木データの更新状態を前記データベーステーブルに反
   映させるデータベース更新装置を更に含む、 ことを特徴とする自動在庫引当が可能な在庫管理装置。
8. 【請求項８】 コンピュータにより使用されたときにそ
   れによって読み出されるプログラムを記録した記録媒体
   であって、 各階層に在庫管理の管理対象の各属性が割り当てられる
   ２進木データを構成するノードに、前記管理対象の属性
   の種類と、該属性の値と、そのノードの前記２進木デー
   タ上での位置によって表わされる分類条件を満たす前記
   管理対象の在庫数と、他のノードとのリンク関係とを少
   なくとも定義する機能と、 在庫引当時に引当条件として前記管理対象の属性とその
   値とを指定する機能と、 該引当条件に従って前記２進木データ上の前記各ノード
   を検索しながら、該各ノードの在庫数を更新する在庫引
   当を実行する機能と、 前記各ノードの検索時に、前記引当条件に指定されてい
   ない属性が定義されている階層に対しては、該階層内で
   の前記各ノードの位置関係に対応する優先順位で該各ノ
   ードを検索する機能と、 を前記コンピュータに行わせるためのプログラムを記録
   したコンピュータ読出し可能記録媒体。