JPH11202234A - 走査光学装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、単数の弾性部材によってレンズの装
着が可能で、部品点数の削減、及び組立工数の削減を図
ることができ、コストの低減化を実現することのできる
走査光学装置を提供することを目的としている。 【解決手段】本発明は、光源部と、該光源部からの光束
を偏光する偏向器と、該偏光器により偏光された光束を
所定面に集光するためのレンズと、レンズ取付け用形状
部が設けられた光学箱と、を有する走査光学装置であっ
て、前記レンズの中央部を単数の弾性部材により押圧す
ることによって、前記光学箱のレンズ取付け用形状部に
該レンズを装着するように構成したことを特徴とするも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームプリ
ンタ、レーザファクシミリ等に使用される走査光学装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】レーザビームプリンタ、レーザファクシ
ミリ等で使用されている走査光学装置においては、感光
体を偏向器により偏向された光束で走査し、静電潜像を
形成する。この静電潜像は現像装置によってトナー像に
顕像化され、このトナー像が記録紙に転写され、この後
前記トナー像の転写後の記録紙に定着装置によってトナ
ーが加熱定着されることによってプリントが行われる。
図４は、レーザビームプリンタにおいて用いられ、感光
体を光束によって走査するための従来の走査光学装置の
構成を説明する平面図であり、偏向面（偏向器の偏向反
射面で偏向された光束が経時的に形成する光線束面）で
の機能を説明するための図である。

【０００３】走査光学装置は、スキャナ本体（光学箱）
１０内に収納され、図４にはその蓋体を取り除いた平面
図が示されている。走査光学装置は、半導体レーザ、Ｂ
Ｄ受光部を有するレーザホルダ１、前記半導体レーザか
ら発生する光束を平行光束にするコリメータレンズ２、
前記コリメータレンズ２からの平行光束を、線状に集光
するシリンドリカルレンズ３１を含む複合レンズ３、前
記シリンドリカルレンズ３１によって集光されて出来る
光束の線像の近傍に偏向反射面４ａを有する回転多面鏡
４、前記回転多面鏡４を回転駆動するモータ５、結像レ
ンズ６、光束の向きを感光体の方向に変えるための表面
反射鏡７等を含んで構成されている。偏向反射面４ａに
おいて偏向反射された光束は、結像レンズ６、表面反射
鏡７を介して光学箱１０のレーザビームの出射する開口
部を通過し、感光体を照射する。走査光の書き出しタイ
ミングは、偏向反射面４ａにおいて偏向反射された光束
が、シリンドリカルレンズ３１と一体成型されたＢＤレ
ンズ３２を経て、レーザホルダ１上のＢＤ受光部９に入
射することをトリガとして設定されている。

【０００４】結像レンズ６は、偏向反射面４ａにおいて
反射される光束が感光体上においてスポットを形成する
ように集光され、また前記スポットの走査速度が等速に
保たれるように設計されている。回転多面鏡４の回転に
よって、感光体においては光束による主走査が行われ、
また感光体がその円筒の軸線まわりに回転駆動すること
によって副走査が行われる。このようにして感光体の表
面には静電潜像が形成される。結像レンズ６は、レンズ
部の上下側にそれぞれフランジ面が設けられている。ま
た、長手方向の両端部には、光軸方向の突き当て基準形
状部６４、６５を設けている。下側のフランジ部には、
中心位置決め突起形状部６３があり、光学箱側の位置決
めピン１０１に挟持されて、レンズの長手方向中心の位
置が設定される。光学箱上には、高さ基準部（図示しな
い）が形成されていて、この上面に結像レンズ下側フラ
ンジが当設する事で、レンズの光軸高さが設定される。
レンズの両端部の突き当て基準面は、光学箱の突起リブ
形状部１０２、１０３に突き当てられ、レンズの光軸方
向の位置、及び光軸に対する傾きが設定される。結像レ
ンズ６は上側フランジ面を下方向に、両端部の突き当て
基準面裏側を回転多面鏡側に、それぞれ弾性部材９１、
９２によって付圧されて固定されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】以上のようなレーザビ
ームプリンタにおいて、近年、小型化と、低価格化が進
み、部品点数の削減、及び組立工数の削減が要求されて
来ている。しかしながら、上記した従来例の走査光学装
置では、プラスチックレンズの取付けに、板ばねを複数
枚使用しているため、上記した部品点数の削減、及び組
立工数の削減の要求を満たす点において問題があった。

【０００６】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、単数の弾性部材によってレンズの装着
が可能で、部品点数の削減、及び組立工数の削減を図る
ことができ、コストの低減化を実現することのできる走
査光学装置を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、走査光学装置をつぎのように構成したこと
を特徴とするものである。すなわち、本発明の走査光学
装置は、光源部と、該光源部からの光束を偏光する偏向
器と、該偏光器により偏光された光束を所定面に集光す
るためのレンズと、レンズ取付け用形状部が設けられた
光学箱と、を有する走査光学装置であって、前記レンズ
の中央部を単数の弾性部材により押圧することによっ
て、前記光学箱のレンズ取付け用形状部に該レンズを装
着するように構成したことを特徴としている。また、本
発明の走査光学装置は、前記レンズの中央部には、該レ
ンズの光学的有効部外に突出部が形成され、該突出部を
単数の弾性部材により押圧することによって、前記光学
箱のレンズ取付け用形状部に該レンズを装着することを
特徴としている。また、本発明の走査光学装置は、前記
弾性部材が、板ばねであることを特徴としている。ま
た、本発明の走査光学装置は、前記取付け用形状部に
は、レンズ挿入方向に対して狭くなる片斜面が形成され
ていることを特徴としている。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明は、上記構成によって、よ
り具体的には、光学箱上のレンズ取付け部に斜面形状を
設け、そこへ中央部に突起形状を設けたプラスチックレ
ンズを挿入し、突起形状を板ばねで押圧する構成とする
ことによって、一枚の板ばねでレンズの装着を実現する
ようにしたものである。本発明の上記構成によれば、一
枚の板ばねでプラスチックレンズを高精度で光軸と垂直
な方向及び光軸方向に加圧位置決めをして固定すること
ができる。また、レンズ中心部を拘束するのみなので、
レンズは熱膨張が生じても歪みが発生しにくいという利
点を有している。

【０００９】

【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 ［実施例１］図１は本発明の実施例１の平面図である。
装置の基本的な構成は、先に図４で説明した装置と同様
であるので、同一の機能を有する部材には、同一の符号
を付し説明は省略する。図２は図１の断面指示部におけ
る断面説明図である。本実施例で光学箱１０上には、レ
ンズ固定形状部があり、光軸中心付近に位置決めピン１
０１、光軸中心から離れた位置にＺ軸突き当て基準斜面
形状１１２、１１３、板ばね固定形状、光軸方向の突き
当て基準形状１２２、１２３が設けられている。位置決
めピン１０１、は光学箱上で、画像中心に対して線対称
となる位置に一対設けられている。

【００１０】結像レンズ１６は、レンズ部の上下側にそ
れぞれフランジ面が設けられている。また、長手方向の
両端部には、光軸方向の突き当て基準形状部１６４、１
６５を設けている。下側のフランジ部には、図３に示す
ように、中心位置決め突起形状部１６３があり、又、中
心位置決め突起形状部の反対側には、押圧用の突起形状
部１６６が形成されている。レンズは中心位置決め突起
形状部１６３が位置決めピン１０１によって挟持されて
長手方向の中心が設定される。レンズ両端部がＺ軸突き
当て斜面形状に挿入され、両端部の厚みが斜面幅と同一
になった所で、レンズの光軸高さが設定される。更に、
押圧用突起形状部１６６が板ばね９３によって押圧され
ることによって、レンズには図で時計回りのモーメント
が発生し、レンズの光軸方向の突き当て基準形状部１６
４、１６５がそれぞれ、光学箱の光軸突き当て形状部１
２２、１２３にならった位置で固定され光軸に対する傾
きが設定される。

【００１１】［実施例２］図３は本発明の実施例２の断
面説明図である。装置の基本的な構成は、先に図４で説
明した装置と同様であるので、同一の機能を有する部材
には、同一の符号を付し説明は省略する。長手方向両端
部の光軸突き当て基準形状部２２３は、中心位置決め突
起形状部２６６と同じ側にある。レンズは、中心位置決
め突起形状部が位置決めピンによって挟持されると共
に、押圧用板ばね９４によって下方に加圧される。レン
ズ両端部がＺ軸突き当て斜面２１３に挿入されると、レ
ンズには左方向の力と反時計回りのモーメントが発生
し、斜面上の一定位置でＺ方向高さが定まると同時に、
光軸方向の突き当て基準面にならって、光軸方向に対す
る傾きが設定される。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レンズの中央部を単数の弾性部材によって押圧して、光
学箱のレンズ取付け用形状部に該レンズを装着するよう
に構成したことにより、部品点数の削減及び工数の削減
が実現でき、コストの低減化を図ることが可能となる。
また、本発明においては、レンズの中央部を押圧する弾
性部材を、一枚の板ばねで構成することにより、レンズ
を高精度で光軸と垂直な方向及び光軸方向に加圧位置決
めをして固定することができ、また、この板バネによっ
てレンズの中心部を拘束するのみであるから、レンズに
熱膨張が生じても歪みが生じにくい状態で、レンズを光
学箱に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の平面図。

【図２】本発明の実施例１の断面説明図。

【図３】本発明の実施例２の断面説明図。

【図４】従来例の構成を説明する平面図。

【符号の説明】

１：レーザホルダ ２：コリメータレンズ ３：シリンドリカルレンズ ４：回転多面鏡 ５：モータ ６、１６、２６：結像レンズ ７：表面反射鏡 １０：光学箱 ９３：板ばね １６６：押圧用突起形状部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光源部と、該光源部からの光束を偏光する
   偏向器と、該偏光器により偏光された光束を所定面に集
   光するためのレンズと、レンズ取付け用形状部が設けら
   れた光学箱と、を有する走査光学装置であって、 前記レンズの中央部を単数の弾性部材により押圧するこ
   とによって、前記光学箱のレンズ取付け用形状部に該レ
   ンズを装着するように構成したことを特徴とする走査光
   学装置。
2. 【請求項２】前記レンズの中央部には、該レンズの光学
   的有効部外に突出部が形成され、該突出部を単数の弾性
   部材により押圧することによって、前記光学箱のレンズ
   取付け用形状部に該レンズを装着することを特徴とする
   請求項１に記載の走査光学装置。
3. 【請求項３】前記弾性部材が、板ばねであることを特徴
   とする請求項１または請求項２に記載の走査光学装置。
4. 【請求項４】前記取付け用形状部には、レンズ挿入方向
   に対して狭くなる片斜面が形成されていることを特徴と
   する請求項１〜請求項３のいずれか１項に記載の走査光
   学装置。