JPH11202115A - カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタを製造するための原盤およびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタを製造するための原盤およびその製造方法

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JPH11202115A
JPH11202115A JP355198A JP355198A JPH11202115A JP H11202115 A JPH11202115 A JP H11202115A JP 355198 A JP355198 A JP 355198A JP 355198 A JP355198 A JP 355198A JP H11202115 A JPH11202115 A JP H11202115A
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尚男 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料の使用効率が高く、かつ工程数の短縮を
図ることにより、従来のカラーフィルタよりもコストダ
ウンが図れるカラーフィルタの製造方法の提供。 【解決手段】 (a)カラーフィルタの各画素を仕切る
仕切部材を形成するための凹部(14)を有する原盤(2)を
製造する工程と、(b)原盤(2)の凹部(14)に遮光性材
料を充填して遮光性層(15)を形成する工程と、(c)遮
光性層(15)が形成された原盤(2)上に樹脂層(10)を形成
する工程と、(d)原盤(2)上に形成した遮光性層(15)
および樹脂層(10)を原盤(2)から一体的に剥離する工程
と、(e)剥離した遮光性層(15)および樹脂層(10)によ
り形成された凹部(11)に着色インクを充填して着色パタ
ーン層(11)を形成する工程と、を備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等に
用いられるカラーフィルタに係り、特に、フィルタの画
素を区分けするパターン上に、安価に、かつ、精度よく
遮光性材料を形成するための、カラーフィルタの製造技
術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタは、液晶パネルの基板に
取り付けられ、画質を向上したりカラー表示装置の各画
素に各原色の色彩を与えたりする役割を有する。
【0003】カラーフィルタの製造方法としては、染色
法、顔料分散法、印刷法または電着法等があった。染色
法は、まずガラス基板に遮光性部位(一般にブラックマ
トリクスという)を形成する。そして水溶性高分子材料
に感光剤が添加された染色用材料を、ブラックマトリク
スが形成されたガラス基板に塗布する。次いでマスクを
介して所望の領域の染色用材料のみを露光し現像するこ
とで、所望の原色についてパターン付けが完了する。こ
れを総ての原色について行うことで、カラーフィルタを
製造していた。
【0004】顔料分散法は、予め着色された感光性樹脂
を基板に塗布するものである。
【0005】印刷法は、熱硬化性樹脂に顔料を分散させ
た塗料を、繰り返し印刷して原色を塗り分けた後、樹脂
を熱で硬化させて着色層を得るものである。
【0006】電着法は、パターン化された透明電極をガ
ラス基板に形成してから、顔料、樹脂および電解液等の
入った電着塗装液に浸漬して一色についてのパターンを
得る。これを総ての原色について繰り返してカラーフィ
ルタを製造するものである。これら技術については、例
えば「フラットパネル・ディスプレイ ‘95」pp185
に記載されている。
【0007】上記製造方法のうち、印刷法は精度の点で
欠点があり、電着法はパターンが限られ、多様化した画
素配置に対応できないという問題があった。染色法や顔
料分散法では、各原色の画素を形成するごとに毎回リソ
グラフィを行うため、製造工程が多くなって大量生産に
不向きであるという欠点があった。
【0008】このため、プリンタに用いる記録ヘッドを
用いて着色パターンを形成する製造方法が考案された。
例えば、特開昭59−75205号公報や特開昭61−
245106号公報には、インクジェット式記録ヘッド
によりプリンタ用インクに代わって顔料を含むインクを
吐出させ、着色パターンを形成する製造方法が記載され
ている。記録ヘッドを用いて着色パターンを形成する場
合には、インクの広がりや混色を防止するために、画素
を仕切る仕切部材を形成し、その仕切部材で囲まれる画
素部分にインクを充填することが行われていた。この方
法によれば、材料の使用効率の向上が図れ、工程数を減
らすことができ、さらに着色パターンを自由に制御でき
る等の効果があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記カ
ラーフィルタの製造方法によれば、リソグラフィ法によ
り、画素を仕切る仕切部材、例えばブラックマトリクス
を一枚ごとに形成する必要があるため、材料の使用効率
の向上や工程数の短縮が一定限度以上図れないという不
都合があった。
【0010】そこで、本発明は上記不都合に鑑み、材料
の使用効率が高く、かつ工程数の短縮を図ることによ
り、従来のカラーフィルタよりもコストダウンの図れる
カラーフィルタの製造技術を提供することを目的とす
る。
【0011】そのために本発明の第1の課題は、カラー
フィルタの画素を仕切る仕切部材および遮光性層を同時
に製造可能なカラーフィルタの製造方法を提供すること
である。
【0012】本発明の第2の課題は、カラーフィルタの
画素を仕切る仕切部材および遮光性材料を同時に製造す
るために適する原盤を提供することである。
【0013】本発明の第3の課題は、カラーフィルタの
画素を仕切る仕切部材および遮光性材料を同時に製造す
るために適する原盤の製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
る発明は、表示装置に用いられるカラーフィルタの製造
方法であって、(a)前記カラーフィルタの各画素を仕
切る仕切部材を形成するための凹部が形成された、カラ
ーフィルタを製造するための原盤の凹部に、遮光性材料
を充填して遮光性層を形成する工程、(b)前記遮光性
層が形成された原盤上に樹脂層を形成する工程、(c)
前記原盤上に形成された前記遮光性層および前記樹脂層
を前記原盤から一体的に剥離する工程、および(d)剥
離された前記樹脂層の、前記遮光性層および前記樹脂層
により形成された凹部に着色インクを充填して着色パタ
ーン層を形成する工程と、を備えている。
【0015】ここで凹部に遮光性材料を充填する工程に
おいて、前記遮光性材料はインクジェット方式によって
充填されることが好ましい。インクジェット方式によれ
ば、インクジェットプリンタ用に実用化された技術を応
用することで細かいピッチで並ぶ凹部に確実にかつ高速
に遮光性材料を滴下できるからである。さらに材料の利
用効率をほぼ100%にすることができ、材料を無駄に
することがない。
【0016】また前記樹脂層として、光、熱または光及
び熱の双方のいずれかのエネルギーの付与により硬化可
能な樹脂を用いることは好ましい。このような樹脂であ
れば、原盤に樹脂層を形成後、一般的な材料および設備
を用いて、容易に樹脂層を硬化させることができるから
である。
【0017】特に、樹脂層として紫外線硬化性樹脂によ
り樹脂層を形成することは好ましい。光の照射により容
易に硬化させることができ、かつ豊富な材料を選択する
ことができるからである。
【0018】また着色インクを充填する工程において、
インクジェット方式によって充填されることが好まし
い。インクジェット方式によれば、インクジェットプリ
ンタ用に実用化された技術を応用することで細かいピッ
チで並ぶ凹部に確実にかつ高速に遮光性材料を滴下でき
るからである。さらに材料の利用効率をほぼ100%に
することができ、材料を無駄にすることがない。
【0019】上記第2の課題を解決する発明は、表示装
置に用いられるカラーフィルタを製造するための原盤で
あって、前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切部材
を形成するための凹部が原盤上に形成されており、当該
凹部の側面が当該凹部の開口部に向けて広がったテーパ
形状に形成されいてる。このように凹部をテーパ形状に
形成すれば、ヘッドから吐出したインクを確実に凹部に
導くことができるため、特に高解像度の液晶パネルに使
用するカラーフィルタに適するからである。
【0020】また本発明は、表示装置に用いられるカラ
ーフィルタを製造するための原盤であって、前記カラー
フィルタの各画素を仕切る仕切部材を形成するための凹
部が原盤上に形成されており、当該凹部の開口端部が一
部テーパ形状に形成されている。このように凹部を形成
すれば、ヘッドから吐出したインクを確実に凹部に導く
ことができる他、着色パターン層の厚さの差が小さいた
め、色調や明るさに差が生じる等の色むらを少なくし、
明るい画像を提供するカラーフィルタを製造できるから
である。
【0021】ここで前記原盤をシリコンまたは石英によ
り構成することは好ましい。シリコンまたは石英は、リ
ソグラフィ法を介するエッチングによる加工性がよいか
らである。
【0022】上記第3の課題を解決する発明は、カラー
フィルタを製造するための原盤の製造方法であって、
(a)前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切り部材
を形成するための凹部に対応させて、レジスト層のパタ
ーンを基板上に形成する工程と、(b)前記レジスト層
が形成された前記基板をエッチングして前記凹部を形成
する工程と、を備えている。
【0023】また本発明は、カラーフィルタを製造する
ための原盤の製造方法であって、(a)前記カラーフィ
ルタの各画素を仕切る仕切部材を形成するための凹部に
対応させて、レジスト層のパターンを基台上に形成する
工程と、(b)前記基台の前記レジストパターンが形成
された面上に導体化層を形成する工程と、(c)前記導
体化層上に電気鋳造法(電気メッキ法)により金属層を
形成する工程と、(d)前記金属層を前記基台から剥離
する工程と、を備えている。
【0024】ここで前記凹部の側面を当該凹部の開口部
に向けて広がったテーパ形状に形成することは好まし
い。このように凹部をテーパ形状に形成すれば、ヘッド
から吐出したインクを確実に凹部に導くことができるた
め、特に高解像度の液晶パネルに使用するカラーフィル
タに適するからである。
【0025】また前記凹部の開口端部を一部テーパ形状
に形成することも好ましい。このように凹部を形成すれ
ば、ヘッドから吐出したインクを確実に凹部に導くこと
ができる他、着色パターン層の厚さの差が小さいため、
色調や明るさに差が生じる等の色むらを少なくし、明る
い画像を提供するカラーフィルタを製造できるからであ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
を、図面を参照して説明する。
【0027】<実施形態1>本発明の実施形態1は、原
盤に遮光性材料を充填した後に樹脂層を設けることによ
り、遮光性層、すなわちブラックマトリクスが形成され
たカラーフィルタを少ない工程で製造するものである。
【0028】(カラーフィルタの構造)図1に、本発明
の製造方法で製造されるカラーフィルタの平面図を示
す。同図に示すように、本発明のカラーフィルタ1は、
仕切部材(樹脂層)10によって仕切られた画素開口部
に、着色パターン層11を設けて構成されている。
【0029】仕切部材10は、例えば樹脂等により形成
されており、その表面(同図で観察できる表面)には遮
光性材料よりなる遮光性層15が設けられている。
【0030】着色パターン層11は、複数の原色の着色
パターン層が集合して1つのカラー画素を構成してい
る。本実施形態では、赤色、緑色および青色の三原色に
よりカラー画素を構成するために、着色パターン層
(赤)11R、着色パターン層(緑)11Gおよび着色
パターン層(青)11Bの各画素を配列し、1カラー画
素が構成されている。同図では、説明を簡単にするた
め、カラー画素の配置を5列×4行で示してあるが、実
際の製品では、液晶パネルの解像度に合わせた画素配置
に製造される。例えば、VGA仕様の液晶パネルに用い
るカラーフィルタの場合では、カラー画素を640列×
480行で構成する。これら着色パターン層11(以
下、符号11で示すときは、11R、11Gおよび11
Bからなるカラー画素を示すものとする)は、透過性の
ある着色インクを充填することで形成されている。各画
素は例えば約100μmピッチに配列される。
【0031】なお、各画素の配列および仕切部材のパタ
ーンは、図1に限らず、液晶パネルの画素配列に応じて
種々に変形して形成可能である。
【0032】上記構成のカラーフィルタを液晶パネルに
装着すれば、液晶パネルの各画素からの光が、いずれか
の着色パターン層を透過して射出されることになる。カ
ラーフィルタにおける着色パターン層の色と、液晶パネ
ルにおける画素の色配置とを対応させてカラーフィルタ
を液晶パネルに取り付ければ、カラー表示が行える。
【0033】(製造方法)次に、本実施形態におけるカ
ラーフィルタの製造方法を、図2乃至図5を参照して説
明する。これらの図は、図1においてA−Aで示した切
断面を模式的に示した製造工程断面図である。
【0034】(原盤製造)本発明のカラーフィルタを製
造するにあたり、まず、カラーフィルタの形状を転写す
るための原盤を製造する。図5に、原盤の製造方法を説
明する製造工程断面図を示す。
【0035】レジスト層形成工程(図5(a)): レ
ジスト層形成工程では、基板20上にレジスト層21を
形成する。基板20の材料としては、シリコンまたは石
英を用いるのが好ましい。シリコンまたは石英によれ
ば、エッチングが容易で、高精細度加工が可能だからで
ある。ただし、表面に凹凸形状を形成可能な材料であれ
ば、ガラス、金属またはセラミック等の基板やフィルム
を適用することが可能である。
【0036】レジスト材料は、ネガ型といわれるもので
は一定強度以上の光の照射により現像液に対して非溶性
の硬膜に変化する材料であり、ポジ型といわれるもので
は一定強度以上の光の照射により現像液に対して易溶性
となる材料である。本実施形態ではポジ型のレジスト材
料を用いる。レジスト材料としては、例えば、半導体デ
バイス製造において一般的に用いられる、クレゾールノ
ボラック系樹脂に感光剤としてジアゾナフトキノン誘導
体を配合した、市販のポジ型レジストをそのまま利用で
きる。
【0037】レジスト層の形成方法は、スピンコーティ
ング法、ディッピング法、スプレーコート法、ロールコ
ート法、バーコート法等の方法を利用可能である。例え
ば、基板上にスピンコーティング法により1μm程度の
厚さでレジスト材料を塗布し、熱処理して固定する。
【0038】露光工程(同図(b)): 露光工程で
は、レジスト層21上を所定のパターンに応じたマスク
23で覆って光22を照射することにより露光する。
【0039】マスク23は、露光領域24に対応した領
域のみ光22が透過するようにパターンが形成された遮
へい部材である。このパターンは、カラーフィルタ1の
各画素を仕切る仕切部材の形状となるように形成する。
総画素数は、例えば、VGA用のカラーフィルタであれ
ば、640列×480行×3画素、すなわち約90万画
素となる。
【0040】現像工程(同図(c)): 現像工程で
は、レジスト層21を光22によって露光した後、一定
条件で現像処理を行って、露光領域24のレジスト材料
を除去する。この処理により、光22にさらされていた
露光領域24のレジスト材料が選択的に取り除かれて基
板20が露出した状態となる。
【0041】エッチング工程(同図(d)): エッチ
ング工程では、パターン化されたレジスト層21にエッ
チャント25によってエッチングを施すことにより、仕
切部材10の形状にパターン化された凹部14を形成す
る。
【0042】エッチングの方法としては、ウェット方式
およびドライ方式を適用できる。基板20の材質に合わ
せて、エッチング断面形状、エッチングレート、面内均
一性等の観点から、最適な方法及びエッチング条件を選
択する。エッチング深度や形状の制御性の観点からいえ
ばドライ方式の方が優れている。ドライ方式には、例え
ば、平行平板型リアクティブイオンエッチング(RI
E)方式、誘導結合型(ICP)方式、エレクトロンサ
イクロトロン共鳴(ECR)方式、ヘリコン波励起方
式、マグネトロン方式、プラズマエッチング方式、イオ
ンビームエッチング方式等が使用できる。
【0043】除去工程(同図(e)): 除去工程で
は、エッチング後の基板20からレジスト層21を取り
除く。レジスト層21が除去された基板20には、マス
ク23のパターン形状に対応した凹部14が形成されて
いる。この基板20がすなわち原盤2となる。
【0044】(カラーフィルタ製造)上記のようにして
製造された原盤2を用いてカラーフィルタを製造する方
法を、図2を参照して説明する。
【0045】遮光性層形成工程(図2(a)): 遮光性
層形成工程では、原盤2の凹部14に遮光性材料を充填
してブラックマトリクスである遮光性層15を形成す
る。遮光性材料は、光透過性のない材料であって耐久性
があれば種々の材料を適用可能である。例えば、富士ハ
ント社製ネガ型樹脂ブラック、凸版印刷者製高絶縁性ブ
ラックマトリクス用レジストHRBー#01、日本合成
ゴム(JSR)社製樹脂ブラック等の黒色の樹脂を有機
溶剤に溶かしたものを用いる。本実施形態ではインクジ
ェット式記録ヘッドからインクのように吐出させるた
め、ある程度流動性を確保する必要がある。有機溶媒と
しては、特にその種類に限定されるものではなく種々の
有機溶剤を適用可能である。例えば、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノプロピルエーテル、メトキシメチルプロピオネ
ート、メトキシエチルプロピオネート、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、エチルラクテート、
エチルピルビネート、メチルアミルケトン、シクロヘキ
サノン、キシレン、トルエン、ブチルアセテート等のう
ち一種または複数種類の混合溶液を利用できる。
【0046】遮光性材料の充填方法は、図3に示すよう
に、インクジェット式記録ヘッド3から、遮光性材料を
有機溶剤に溶かした遮光性インクを吐出させて行う。こ
のとき、原盤2に形成された凹部14に均一なインクの
量が充填されるように、同図矢印方向にヘッド3を動か
す等の制御により、遮光性インクの打ち込み位置を制御
して充填する。凹部14の隅々にまで均一に遮光性イン
クが満たされたら、充填を完了する。溶剤成分が含まれ
ている遮光性インクを用いた場合には、熱処理によりそ
の溶剤成分を除去する。なお遮光性層は溶剤成分の除去
によって収縮するため、必要な遮光性が確保できるイン
クの厚みが収縮後でも残されるように、十分なインクの
量を充填しておくことが必要である。
【0047】樹脂層形成工程(図2(b)): 樹脂層
形成工程では、遮光性層を形成した原盤2に樹脂を塗布
して樹脂層10、すなわちカラーフィルタの仕切部材を
形成する。まず、原盤2の凹部14が設けられた面に樹
脂を塗布する。次いで、補強板16を原盤2上に塗布し
た樹脂上に密着させて、樹脂を端部まで十分に広げた
後、補強板16側から紫外線を所定時間照射して樹脂を
硬化させ、樹脂層10を形成する。
【0048】樹脂を塗布する方法としては、公知の方
法、例えば、スピンコート法、ディッピング法、スプレ
ーコート法、ロールコート法、バーコート法等が利用で
きる。
【0049】ここで、原盤2に塗布する樹脂は、光、
熱、または光および熱の双方のいずれかのエネルギーに
より硬化する材料であることが好ましい。このような材
料によれば、汎用の露光装置やベイク炉、ホットプレー
トが利用でき、設備の低コスト化や省スペース化を図る
ことができるからである。
【0050】特に紫外線硬化型の樹脂が、樹脂層10の
材料として好適である。具体的には、紫外線硬化型のア
クリル系樹脂を用いることが好ましい。アクリル系樹脂
ならば、市場に多く出回っており、感光剤も入手し易
い。
【0051】紫外線硬化型のアクリル系樹脂としては、
具体的な基本組成として、プレポリマー、オリゴマー、
モノマーまたは光重合開始剤があげられる。
【0052】プレポリマーまたはオリゴマーとしては、
例えば、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレー
ト類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアク
リレート類、スピロアセタール系アクリレート類等のア
クリレート類、エポキシメタクリレート類、ウレタンメ
タクリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリ
エーテルメタクリレート類等のメタクリレート類等が利
用できる。
【0053】モノマーとしては、例えば、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、N−ビニル−2−ピロリド
ン、カルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロ
ペンテニルアクリレート、1,3−ブタンジオールアク
リレート等の単官能性モノマー、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレート等の二官能性モノマー、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト等の多官能性モノマーが挙げられる。
【0054】光重合開始剤としては、例えば、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフ
ェノン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イ
ソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン等のブ
チルフェノン類、p−tert−ブチルジクロロアセト
フェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェ
ノン、α、α−ジクロル−4−フェノキシアセトフェノ
ン等のハロゲン化アセトフェノン類、ベンゾフェノン、
N,N−テトラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンジルジメチル
ケタール等のベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインアル
キルエーテル等のベンゾイン類、1−フェニル−1,2
−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オ
キシム等のオキシム類、2−メチルチオキサントン、2
−クロロチオキサントン等のキサントン類、ベンゾイン
エーテル、イソブチルベンゾインエーテル等のベンゾイ
ンエーテル類、ミヒラーケトン類のラジカル発生化合物
が利用できる。
【0055】なお、必要に応じて、酸素による硬化阻害
を防止する目的でアミン類等の化合物を添加したり、塗
布を容易にする目的で溶剤成分を添加したりしてもよ
い。その溶剤成分としては、特にその種類に限定される
ものではなく種々の有機溶剤を適用可能である。例え
ば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、メト
キシメチルプロピオネート、メトキシエチルプロピオネ
ート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテー
ト、エチルラクテート、エチルピルビネート、メチルア
ミルケトン、シクロヘキサノン、キシレン、トルエン、
ブチルアセテート等のうち一種または複数種類の混合溶
液を利用できる。
【0056】補強板16は、カラーフィルタを補強する
目的で用いられるもので、製造しようとするカラーフィ
ルタに応じて選ばれる。補強板16としては、適度の機
械的強度を有するとともに、表示パネルからの光を十分
に透過できるように高い光透過性を有するものがよい。
例えば、ガラス基板や、ポリカーボネート、ポリアクリ
レート、ポリエーテルサルフォン、アモルファスポリオ
レフィン、ポリエチレンテレフタレートまたはポリメチ
ルメタクリレート等のプラスチック製の基板またはフィ
ルム等が利用可能である。なおこの補強板16は必須の
部材ではない。
【0057】剥離工程(同図(c)): 剥離工程で
は、硬化した樹脂層10を、原盤2から剥離する。樹脂
層10が十分に硬化すると、樹脂層10と補強板16,
樹脂層10と遮光性層15とがそれぞれ密着する。した
がって、原盤2から補強板16を引き剥がすと、補強板
16,樹脂層10および遮光性層15が一体として取り
外される。
【0058】着色パターン層形成工程(同図(d)):
着色パターン層形成工程では、原盤2から剥離された
樹脂層10、すなわち仕切部材の画素部分を構成する凹
部17に着色パターン層11を形成する。
【0059】着色インクの充填方法としては特に限定さ
れるものではないが、ヘッドよりインクを吐出して行う
インクジェット方式であれば種々に適用できる。インク
ジェット方式によれば、インクジェット式記録ヘッドに
より慣用された技術を使用して、高速かつ無駄なくイン
クを充填することができるからである。インクジェット
方式にはインクの吐出原理に応じて、圧電体素子を用い
たピエゾジェット式、あるいはエネルギー発生素子とし
て電気熱変換体を用いた気泡ジェット式等が使用可能で
あり、着色面積および着色パターンに応じて適宜選択し
て使用することができる。
【0060】ヘッドから吐出させる着色インクとして
は、乾燥時に透明性を備えているものであればよい。特
にヘッドから吐出させる場合には、低粘度、高濃度を有
していることが好ましく、各色の顔料や染料を有機溶媒
あるいは水に混入させて製造されたものであることが好
ましい。
【0061】インクジェット方式による場合、図4に示
すように、インクジェット式記録ヘッド3から各原色に
相当する着色インクを吐出し、それぞれ対応する色が割
り当てられている画素形成用凹部17に着色インクを充
填する。例えば、同図では、赤色の着色インクR、緑色
の着色インクGおよび青色の着色インクBが、隣接する
列にそれぞれ打ち込まれる。充填する手順は、ヘッド3
を同図の手前から奥方向へ往復させながら、カラー画素
一列についてインクを充填し、その後同図矢印の方向に
ヘッド3を移送して隣のカラー画素列についてインクを
充填していくものである。これを繰り返すことによっ
て、すべての凹部17に着色パターン層11を形成する
ことができる。
【0062】例えば、ヘッド3にR、G、B用のノズル
を各20個ずつ配列し、一つの画素凹部17に着色イン
クを3滴吐出させるものとした場合、ヘッド3を駆動周
波数14.4kHzで動作させると、約90万画素の1
0型VGA仕様のカラーフィルタには、90万画素×3
滴/(14400回/秒×20個×3色)=約3秒でイ
ンクの充填ができることになる。ただしヘッド3の移動
時間を考慮する必要があるため、実際には2分〜3分で
総ての凹部17に着色インクを充填できる。
【0063】着色インクが充填されたら、熱処理を行っ
て着色インク中の溶剤成分を揮発させ、固化した着色パ
ターン層11を形成させる。熱処理は、例えばヒータを
用いて行われ、補強板16を所定の温度(例えば70度
程度)に加熱して行われる。インクの溶媒が蒸発する
と、同図(d)に示すようにインクの体積が減少する。体
積減少が激しい場合は、カラーフィルタとして十分なイ
ンク膜の厚みが得られるまで、インク吐出と加熱とを繰
り返す。この処理により、インクの溶媒が蒸発し、最終
的にインクの固形分のみ残留し、着色パターン層が形成
される。
【0064】着色パターン層形成後、インク滴を完全に
乾燥させるため、所定の温度(例えば120℃)で所定
時間(1時間程度)の加熱を行ってから、保護およびフ
ィルタ表面の平坦化のため、所定の樹脂を用いて保護膜
を形成する。最後に保護膜上に透明電極を設ければ、本
発明のカラーフィルタ1が完成する。
【0065】なお、上記実施形態では、カラーフィルタ
を製造するために3原色の着色インクを用いたが、加色
法を適用するか減色法を適用するか等に応じて、他の原
色構成を用いてもよい。また、カラー表示の他に、単色
の着色インクを用いたり、紫外線等除去効果のある材料
が混入されたインクを用いたりすることで、単一色の表
示用フィルタあるいは紫外線等除去効果のある表示用フ
ィルタを製造することもできる。
【0066】上記レジスト層21の形成にはポジ型のレ
ジストを適用したが、ネガ型のレジストを用いてもよ
い。この場合、上記マスク23とは露光部分と非露光部
分の関係が反転したマスクを用いる。
【0067】また、露光方法としては、マスクを用いず
に、レーザ光や電子線によって直接レジストをパターン
状に露光するものでもよい。
【0068】上記したように、本実施形態1によれば、
遮光性材料を充填してからカラーフィルタの画素を仕切
る樹脂層を転写法により形成するので、遮光性層と仕切
部材とを同時に製造可能である。したがって、従来と異
なり材料の使用効率が高く、かつ工程数の短縮を図るこ
とができる。このため、従来のカラーフィルタよりもコ
ストダウンが図ることができる。
【0069】また、原盤を一旦製造すれば、原盤の耐久
性の許す限り何度でも繰り返し利用ができるため、2枚
目以降のカラーフィルタにおける原盤製造工程を省くこ
とができ、さらに工程数の短縮を図ることができ、従来
のカラーフィルタよりもコストダウンを図ることができ
る。
【0070】<実施形態2>本発明の実施形態2は、上
記実施形態1における原盤の他の製造方法を提供するも
のである。
【0071】本実施形態2においては、原盤の製造工程
を除く他の製造工程については上記実施形態1と同様な
ので、その説明を省略する。
【0072】図6および図7に、本実施形態2における
原盤の製造方法を説明する製造工程断面図を示す。
【0073】レジスト層形成工程(図6(a)): レ
ジスト層形成工程では、基台30上にレジスト層31を
形成する。基台30の材料としては、レジスト層をリソ
グラフィ法によりパターン化する際の支持体としての役
割を担うものであるため、プロセス流通に必要とされる
機械的強度や薬液耐性等を有し、レジスト層との付着が
よく、密着可能なものであれば、その種類に限定されな
い。例えば、基台30としては、ガラス、石英、シリコ
ンウェハ、樹脂、金属、セラミックス等を利用できる。
本実施形態では、表面を酸化セリウム系の研磨剤を用い
て平坦に研磨した後、洗浄、乾燥したガラス製原盤を用
いる。
【0074】レジスト層31の材料および形成方法につ
いては、上記実施形態1と同様に考えられるので、説明
を省略する。
【0075】露光工程(同図(b)): 露光工程で
は、レジスト層31上を所定のパターンに応じたマスク
33で覆って光32を照射することにより露光する。
【0076】マスク33は、露光領域34に対応した領
域のみ光32が透過するようにパターンが形成された遮
へい部材である。このパターンは、画素領域の凹部17
に相当する領域に光32を透過させるためのものであ
る。すなわち、上記実施形態1と比べると、光を透過す
る領域と透過しない領域との関係が反転している。もち
ろん、ネガ型のレジストを用いれば、上記関係を反転さ
せることができる。
【0077】現像工程(同図(c)): 現像工程で
は、レジスト層31を光32によって露光した後、一定
条件で現像処理を行って、露光領域34のレジスト材料
を除去する。この処理により、光32にさらされていた
露光領域34のレジスト材料が選択的に取り除かれて基
台30が露出した状態となる。
【0078】導体化工程(図7(a)): 導体化工程
では、基台30に導体化層35を形成して表面を導体化
する。
【0079】導体化層35の材料としては、メッキ(金
属)層36を成長させるために導電性を備えれば十分で
あり、例えば、Niを500Å〜1000Åの厚みで形
成する。導体化層35の形成方法としては、スパッタリ
ング法、CVD法、蒸着法、無電界メッキ法等の種々の
方法を適用することができる。なお、導体化層を形成せ
ずにメッキ層36を成長させることが可能であれば、こ
の工程は不要である。
【0080】メッキ(金属)層形成工程(同図
(b)): メッキ層形成工程では、メッキ層36を成
長させる。まず、導体化層35により導体化されたレジ
スト層31および基台30が陰極に、チップ状あるいは
ボール状のNiが陽極になるように、図示しないメッキ
装置の電極を接続する。そして電気鋳造法(電気メッキ
法)によりNiを電着させ、メッキ層36を形成する。
【0081】電気メッキ液としては、例えば以下の組成
のメッキ液を適用可能である。
【0082】 スルファミン酸ニッケル :500g/l 硼酸 : 30g/l 塩化ニッケル : 5g/l レベリング剤 : 10mg/l 剥離工程(同図(c)): 剥離工程では、導体化層3
5およびメッキ層36を基台30およびレジスト層31
から剥離する。剥離後に、必要に応じて洗浄することに
より、原盤2bを完成させることができる。なお、導体
化層35は、必要に応じて剥離処理を施して、メッキ層
36から除去してもよい。
【0083】上記のようにして製造された原盤2bを実
施形態1における原盤として使用すれば、本発明のカラ
ーフィルタを製造できる。カラーフィルタの製造方法に
ついては、上記実施形態1と同様である。
【0084】なお、上記レジスト層31の形成にはポジ
型のレジストを適用したが、ネガ型のレジストを用いて
もよい。この場合、上記マスク33とは露光部分と非露
光部分の関係が反転したマスクを用いる。
【0085】また、露光方法としては、マスクを用いず
に、レーザ光や電子線によって直接レジストをパターン
状に露光するものでもよい。
【0086】上記したように本実施形態2によれば、電
気メッキによりカラーフィルタの製造に適する原盤を製
造することができる。この原盤の形態は実施形態1と同
様なので、上記実施形態1と同様な効果を得ることがで
きる。また、本実施形態により製造される原盤は金属で
あって堅牢なため、耐久性がよく、もって製造コストを
さらに下げることができるという効果も奏する。
【0087】<実施形態3>本実施形態3は、上記第2
の課題を解決するための原盤の製造方法および原盤に関
する。
【0088】上記実施形態では、原盤に形成する凹部1
4の形状は、図8(a)に示すように、その側面が平行
に向き合っているものであった。このためこの凹部14
に遮光性材料および樹脂を充填して製造される遮光性層
15および樹脂層10の形状も、同図(b)に示すよう
なものになっていた。
【0089】液晶パネルの画素密度が高くなって仕切部
材10の幅が狭くなった場合、上記側面が開口部付近ま
で向き合っている凹部の形状では遮光性インクを打ち込
む標的である開口部の面積が狭くなる。このため確実に
凹部14の内部に遮光性インクを充填することが困難に
なることも考えられる。
【0090】そこで本実施形態では、原盤に設ける凹部
をその側面が傾斜したテーパ形状に形成する。例えば、
図9(a)では、原盤2cに設けられた凹部14bにお
いて、その側面が傾斜したテーパ形状を備えている。こ
のように側面が傾斜した凹部を形成すれば、凹部の奥部
に比べ開口部の面積が広くなっているので、仕切部材1
0の幅が細密化しても遮光性インクを確実に凹部14b
に充填できる。しかも原盤からの遮光性層および樹脂層
の剥離が容易となる。
【0091】このような原盤を使用して製造されたカラ
ーフィルタは、例えば同図(b)に示すように、遮光性
層15bが設けられる側壁部分がテーパ形状に形成され
る。
【0092】また、原盤に設ける凹部の側面のうち、開
口端部にのみテーパ形状を形成することはさらに好まし
い。例えば、図10(a)に示すように、原盤2dにお
いて仕切部材10を構成する凹部14cの開口端部にの
みテーパ形状を形成する。このように開口端部がテーパ
形状となった凹部を形成すれば、凹部の奥部に比べて開
口部の面積が広くなっているので、仕切部材10の幅が
細密化しても遮光性インクを確実に凹部14cに充填で
きる。
【0093】特に、開口端部にのみテーパ形状を設けた
凹部を形成すれば、その凹部から転写された仕切部材の
側壁において、着色パターン層の周辺領域に色むらが生
じにくいという効果を奏する。すなわち、同図(b)に
示すように、開口端部にのみテーパ形状を設けた凹部1
4cから転写された樹脂層10cは、その側壁の基部の
みがテーパ形状をなしている。着色パターン層11cを
観察方向(同図では上方)から見ると、テーパ形状にな
っている部分の着色パターン層11cの厚みd2は、側
壁の基部から離れた部分における厚みd1と差が少な
い。着色パターン層における厚みの差は、色調や明るさ
の差となって観察されるので、厚みの差が少ないこの形
態によれば、色調や明るさ等のずれに伴う色むらが可能
な限り小さく抑えられる。特に、開口端部のテーパ形状
の傾斜を、遮光性インクが凹部に導ける限度で緩く形成
すれば、この厚みの差をさらに少なくでき、色むらをほ
とんど生じさせない。
【0094】上記したように本実施形態3によれば、原
盤の凹部の側面を傾斜させてテーパ形状に形成したので
遮光性インクを容易に確実に凹部に導き入れることがで
きる。したがって、ヘッドの制御が容易で、製造上の歩
留まりが良くなるという効果を奏する。特に凹部の開口
端部にのみテーパ形状を設ければ、カラーフィルタにお
ける色むらを最小限に抑えることができる。
【0095】
【発明の効果】本発明によれば、カラーフィルタの画素
を仕切る仕切部材および遮光性層を同時に製造可能な製
造方法を提供したので、材料の使用効率が高く、かつ工
程数の短縮を図ることにより、従来のカラーフィルタよ
りもコストダウンが図れる。
【0096】また、本発明によれば、カラーフィルタの
画素を仕切る仕切部材および遮光性層を同時に製造する
ために、原盤の凹部にテーパ形状を設けたので、遮光性
材料の充填が容易となるため、ヘッドの制御が容易で、
歩留まり良くカラーフィルタを製造できる。特に凹部の
開口端部にのみテーパ形状を設ければ、カラーフィルタ
の色むらを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1において製造されるカラー
フィルタの平面図である。
【図2】本発明のカラーフィルタの製造工程断面図であ
る。(a)は遮光性層形成工程であり、(b)は樹脂層
形成工程であり、(c)は剥離工程であり、(d)は着
色パターン層形成工程である。
【図3】遮光性材料充填工程を詳しく説明する図であ
る。
【図4】着色インク充填工程を詳しく説明する図であ
る。
【図5】実施形態1における原盤の製造工程断面図であ
る。(a)はレジスト層形成工程であり、(b)は露光
工程であり、(c)は現像工程であり、(d)はエッチ
ング工程であり、(e)は除去工程である。
【図6】実施形態2における原盤の製造工程断面図であ
る。(a)はレジスト層形成工程であり、(b)は露光
工程であり、(c)は現像工程である。
【図7】実施形態2における原盤の製造工程断面図であ
る。(a)は導体化層形成工程であり、(b)は金属層
形成工程であり、(c)は剥離工程である。
【図8】通常の原盤における遮光性インクの充填の様子
を説明した図である。(a)は原盤断面図であり、
(b)はカラーフィルタの断面図である。
【図9】実施形態3の原盤における遮光性インクの充填
の様子を説明した図である。(a)は原盤断面図であ
り、(b)はカラーフィルタの断面図である。
【図10】実施形態3の原盤の変形例における遮光性イ
ンクの充填の様子を説明した図である。(a)は原盤断
面図であり、(b)はカラーフィルタの断面図である。
【符号の説明】
1…カラーフィルタ 2、2b、2c、2d…原盤 3…ヘッド 10…仕切部材(樹脂層) 11、11R、11G、11B…着色パターン層 14、14b、14c…凹部 15,15b、15c…遮光性層 17…画素部形成用凹部 20…基板 21、31…レジスト層 23、33…マスク 24、34…露光領域 30…基台
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示装置に用いられるカラーフィルタの
    製造方法であって、 前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切部材を形成す
    るための凹部が形成された、カラーフィルタを製造する
    ための原盤の凹部に、遮光性材料を充填して遮光性層を
    形成する工程と、 前記遮光性層が形成された原盤上に樹脂層を形成する工
    程と、 前記原盤上に形成された前記遮光性層および前記樹脂層
    を前記原盤から一体的に剥離する工程と、 剥離された前記樹脂層の、前記遮光性層および前記樹脂
    層により形成された凹部に着色インクを充填して着色パ
    ターン層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする
    カラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記凹部に遮光性材料を充填する工程に
    おいて、 前記遮光性材料は、インクジェット方式によって充填さ
    れる請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層として、光、熱または光及び
    熱の双方のいずれかのエネルギーの付与により硬化可能
    な樹脂を用いる請求項1に記載のカラーフィルタの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層として、紫外線硬化性樹脂を
    用いる請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記着色インクを充填する工程におい
    て、 前記着色インクは、インクジェット方式によって充填さ
    れる請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 表示装置に用いられるカラーフィルタを
    製造するための原盤であって、 前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切部材を形成す
    るための凹部が原盤上に形成されており、当該凹部の側
    面が当該凹部の開口部に向けて広がったテーパ形状に形
    成されいてることを特徴とするカラーフィルタを製造す
    るための原盤。
  7. 【請求項7】 表示装置に用いられるカラーフィルタを
    製造するための原盤であって、 前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切部材を形成す
    るための凹部が原盤上に形成されており、当該凹部の開
    口端部が一部テーパ形状に形成されていることを特徴と
    するカラーフィルタを製造するための原盤。
  8. 【請求項8】 前記原盤は、シリコンまたは石英により
    構成されている請求項6または請求項7のいずれか一項
    に記載のカラーフィルタを製造するための原盤。
  9. 【請求項9】 カラーフィルタを製造するための原盤の
    製造方法であって、 前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切り部材を形成
    するための凹部に対応させて、レジスト層のパターンを
    基板上に形成する工程と、 前記レジスト層が形成された前記基板をエッチングして
    前記凹部を形成する工程と、を備えたことを特徴とする
    カラーフィルタを製造するための原盤の製造方法。
  10. 【請求項10】 カラーフィルタを製造するための原盤
    の製造方法であって、 前記カラーフィルタの各画素を仕切る仕切部材を形成す
    るための凹部に対応させて、レジスト層のパターンを基
    台上に形成する工程と、 前記基台の前記レジストパターンが形成された面上に導
    体化層を形成する工程と、 導体化層上に電気鋳造法により金属層を形成する工程
    と、 前記金属層を前記基台から剥離する工程と、を備えたこ
    とを特徴とするカラーフィルタを製造するための原盤の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 前記凹部の側面を当該凹部の開口部に
    向けて広がったテーパ形状に形成する請求項9または請
    求項10のいずれか一項に記載のカラーフィルタを製造
    するための原盤の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記凹部の開口端部を一部テーパ形状
    に形成する請求項9および請求項10のいずれか一項に
    記載のカラーフィルタを製造するための原盤の製造方
    法。
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