JPH11201272A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JPH11201272A
JPH11201272A JP10002521A JP252198A JPH11201272A JP H11201272 A JPH11201272 A JP H11201272A JP 10002521 A JP10002521 A JP 10002521A JP 252198 A JP252198 A JP 252198A JP H11201272 A JPH11201272 A JP H11201272A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feedback control
clutch
value
started
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10002521A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroatsu Endou
弘淳 遠藤
Hidehiro Oba
秀洋 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10002521A priority Critical patent/JPH11201272A/ja
Publication of JPH11201272A publication Critical patent/JPH11201272A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチツウクラッチ変速において、変速シ
ョックを低減させる。 【解決手段】 係合側クラッチの油圧を増加させ、イナ
ーシャ相開始と同時に該係合側クラッチの油圧を入力軸
回転速度が所定の態様で変化するようにフィードバック
制御を行うときに、フィードバック制御の初期値として
フィードバック制御の開始される直前における指示値を
所定量下げた値を用いることにより、変速ショックを緩
和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、係合側クラッチの
油圧を増加させることによってイナーシャ相を開始さ
せ、該イナーシャ相の開始の検出後、前記係合側クラッ
チの油圧を自動変速機の入力軸回転速度が所定の態様で
変化するように、フィードバック制御する自動変速機の
変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車では、自動変速機の変速制
御装置や車両の制動装置(ABS、TRCあるいはVS
C制御)等の制御を油圧を用いて行っており、様々な油
圧制御機器や、それを制御する制御装置が開発されてい
る。
【0003】一般に、自動変速機を搭載する車両は、エ
ンジンから出力された回転出力トルクを流体を内蔵する
トルクコンバータを介して、その回転出力トルクを自動
変速機に伝達する。
【0004】自動変速機は、遊星歯車機構の各部材の固
定状態と回転状態を切換えることによって変速を行う。
このときに、動力(回転出力トルク)を伝達する際に係
合側クラッチと解放側クラッチ等の摩擦係合要素の油圧
の制御を適切に行わないと、出力軸トルクが落ち込んだ
り、エンジンが吹き上がったりすることにより、変速シ
ョックが大きくなる。
【0005】特開平6−341535号の公報には、ク
ラッチツウクラッチ変速の際にトルク相では、係合側ク
ラッチの油圧は予め運転状態等にて設定された設定値に
基づいて制御し、その後のイナーシャ相では、自動変速
機の入力軸回転速度が目標値になるように、係合側クラ
ッチの油圧をリニアソレノイドバルブを用いてフィード
バック制御を実行している。
【0006】しかしながら、リニアソレノイドバルブを
用いるためには、電子制御装置からのデジタル信号をア
ナログ信号に変換しなければならない等、装置構成が複
雑となり、コストもかかるため、近年では電子制御装置
からのデジタル信号でそのまま制御できるデューティソ
レノイドバルブが広く用いられるようになってきてい
る。
【0007】即ち、所定のデューティパルス周期でオン
とオフを繰り返すデューティパルスに応じた油圧を発生
するデューティソレノイドバルブを備え、各デューティ
パルス周期におけるデューティパルスのオン時間とオフ
時間の割合を制御することによって、被制御油圧をデュ
ーティ制御する油圧制御機器が開発されている。
【0008】ところで、前記特開平6−341535号
の公報で開示された装置を含め、従来の装置において
は、イナーシャ相の開始から始められるフィードバック
制御における係合側クラッチ油圧の初期の値(油圧初期
値)が、トルク相で行っていた予め設定された設定値に
基づいた値(直前の指示値)と同じ値で制御が開始され
ている。これは制御の連続性を確保するために必須のこ
とと考えられていたためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発明者
らの研究の結果、イナーシャ相開始と同時に行われるフ
ィードバック制御の初期値において、これを直前の値と
同じに設定すると、むしろ制御が不適正になることがわ
かった。即ち、油圧の応答の遅れ等により、指示した値
と実際の油圧値との間には若干の開きが発生しており、
又、後述する理由により却って適正な設定値ではなくな
ってイナーシャ相でのフィードバック制御が良好に行わ
れないことがわかった。
【0010】又、前記「直前の指示値」による油圧を、
イナーシャ相開始時のタービン回転速度に応じて学習補
正する技術も提案されているが、この学習制御をクラッ
チツウクラッチ制御に適用した場合、該「直前の指示
値」による油圧を、学習補正によって変更すると、クラ
ッチのつかみ替えのタイミングのそのものがずれてしま
うことがわかった。
【0011】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものであって、特に係合側クラッチにおけるフィー
ドバック制御を適正化することによって、出力軸トルク
を安定させ、変速ショックの低減を実現すると共に、ク
ラッチツウクラッチの変速においてもクラッチのつかみ
替えタイミングをずらすことなく、スムーズな変速を可
能とする自動変速機の変速制御装置を提供することをそ
の課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、係合側クラッチの油圧を増加させることによってイ
ナーシャ相を開始させ、該イナーシャ相の開始の検出
後、前記係合側クラッチの油圧を自動変速機の入力軸回
転速度が所定の態様で変化するように、フィードバック
制御する自動変速機の変速制御装置において、該フィー
ドバック制御の開始時点における初期値として、該フィ
ードバック制御の開始される直前における指示値より所
定量下げた値を用いる手段と、を備えたことにより、上
記課題を解決したものである。
【0013】請求項2に記載の発明は、前記フィードバ
ック制御の開始時点における初期値を下げる前記所定量
を、前記フィードバック制御開始時点から所定時間経過
後における、前記自動変速機の入力軸回転速度の変化態
様に応じて学習補正することにより、製品間のばらつき
等に拘らず、変速開始時の油圧の最適化が図れる。
【0014】請求項3に記載の発明は、更に、解放側ク
ラッチと係合側クラッチの掴み替えのタイミングを当初
タイアップ気味に設定しておき、学習によって該タイア
ップの度合を低減してゆく学習システムを備え、該学習
システムの学習進度が低いときほど、前記所定量を大き
く設定することにより、掴み替えタイミング学習初期で
の変速ショックを低減することができ、少ない学習回数
でスムーズな変動が可能になる。
【0015】請求項4に記載の発明は、更に、当該変速
の終了直前を検出する終了直前判定手段を備え、該判定
手段が変速の終了直前を検出後、前記フィードバック制
御を、それから変速終了後に亘る所定時間継続すること
により、クラッチの係合終了時の変速ショックを低減す
ることができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、更に、前記係合
側クラッチの入力トルクを検出する手段と、前記係合側
クラッチの油圧のフィードバック制御中に、該クラッチ
の入力トルクが変化したことが検出された場合に、前記
フィードバック制御の指示値を、該クラッチの入力トル
クに応じて可変とする手段と、を備えたことにより、変
速中にアクセル操作が発生した場合の変速特性の設定自
由度を大きくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0018】以下に説明する実施形態は、クラッチ係合
圧をデューティソレノイドバルブにより制御することに
よって、クラッチ・ツウ・クラッチ制御を行う自動変速
機の変速制御装置に関する。
【0019】図8は、本発明の一実施形態に係る自動変
速機の変速制御装置の概略構成図である。ここでは、パ
ワーオンアップシフトの例を示す。
【0020】この自動変速機は、トルクコンバータ2及
び変速部4を備える。トルクコンバータ2は、図示せぬ
エンジン出力軸10と連結されたポンプ12と、一方向
クラッチ14により変速機のケース15に連結されたス
テータ16及びタービン18を含む。タービン18は変
速機の入力軸20と連結され、変速機の入力軸20は、
ハイギヤクラッチCH(高速段側クラッチ)を介してハ
イギヤ対22に連結されると共に、ローギヤクラッチC
L(低速段側クラッチ)を介してローギヤ対24に連結
されている。ハイギヤ対22は駆動側ギヤ22aと従動
側ギヤ22bとからなり、ローギヤ対24は駆動側ギヤ
24aと従動側ギヤ24bとからなる。
【0021】各ギヤ対22、24の従動側ギヤ22b、
24bは変速機の出力軸26に連結され、常時同一回転
をしている。
【0022】各クラッチCH、CLの解放あるいは係合
は、油圧制御装置30内のデューティソレノイドバルブ
(後述)がコンピュータ40からの指令に基づいて駆動
されることによって実行される。コンピュータ40に
は、各種センサ群50からの信号、例えば車速センサ5
1からの車速信号(出力軸26の回転速度の信号)、ス
ロットルセンサ52からのスロットル開度信号(アクセ
ル開度信号:エンジン負荷信号)、シフトポジションス
イッチ53からのシフトポジション信号、ブレーキスイ
ッチ54からのフットブレーキ信号等の基本的な信号の
他に、入力軸速度センサ55からの変速機入力軸20の
回転速度(タービン回転速度)NTの信号や油温センサ
56からの油温検出信号等が入力されている。
【0023】図9に、ハイギヤクラッチCHの油圧制御
回路を示す。なお、ローギヤクラッチCLの構造も基本
的にはこれと同一である。この実施形態では、パワーオ
ンアップシフト(運転者がアクセルペダルを踏んで加速
している際に行われるアップシフト)のクラッチ・ツウ
・クラッチ制御に本発明を適用している。この場合ハイ
ギヤクラッチCHが係合側クラッチ、ローギヤクラッチ
CLが解放側クラッチとなるが、パワーオフ・アップシ
フトやパワーオフ・ダウンシフトにも本発明は適用でき
る。更には解放側のクラッチの代わりにワンウェイクラ
ッチを用いたタイプの自動変速機にも適用することがで
きる。
【0024】コンピュータ40によって制御されるデュ
ーティソレノイドバルブ60(60h、60l)には、
油路L1よりライン圧PLが導入される。デューティソ
レノイドバルブ60は、そのデューティパルス周期にお
けるオン信号、オフ信号の割合に応じて、油路L2から
ローギヤクラッチCLの油圧室62へライン圧PLを導
入すると共に、油路L3からドレンする。
【0025】ハイギヤクラッチCHあるいはローギヤク
ラッチCLは、多板式クラッチであり、油圧室62に油
圧PhiあるいはPloが導入されるとピストン63が
移動し、クラッチ板66が押圧された結果、該クラッチ
板66と相手側のクラッチ板68が係合する構成とされ
ている。なお、油路L2にはアキュムレータ70が設け
られている。
【0026】ここで、ピストン63が移動してクラッチ
板66が相手側のクラッチ板68に接触するまでの空走
期間は、いわば無駄時間に相当するものであるため、こ
の期間をできるだけ短くするために変速初期にデューテ
ィソレノイドバルブ60にデューティ比100%の信号
(完全油圧供給指令)を所定時間T0 だけ出力する。こ
れがいわゆる「ファーストクイックフィル」と呼ばれる
操作である。
【0027】本発明は、ハイギヤクラッチCHとローギ
ヤクラッチCLの油圧の制御を適正に行うことによって
クラッチツウクラッチ変速をよりスムーズに行うように
する。
【0028】図1は、アップシフトの変速タイムチャー
トである。このタイムチャートは高速段側デューティ比
SCDUH(ハイギヤクラッチCHの油圧制御のための
デューティソレノイドバルブ60(60h)へ出力する
デューティ比)と、低速段側デューティ比SCDUL
(ローギヤクラッチCLの油圧制御のためのデューティ
ソレノイドバルブ60(60l)へ出力するデューティ
比)と、タービン回転速度NT(=変速機入力回転速
度)と出力軸トルクTOと、係合側クラッチの入力軸と
出力軸の相対回転速度NDEF(以後、入出力軸相対回
転速度という)との相互の関係を示している。
【0029】図のAで示す部分がファーストクイックフ
ィルに相当しており、デューティ比が100%とされる
ことによりハイギヤクラッチCHにライン圧が100%
供給される。なお、デューティ比が0%のときは各クラ
ッチCH、CLの油圧はドレンされる。
【0030】但し、回路構成によっては、デューティ比
が100%のときに完全ドレン、0%のときに完全供給
とされることもある。これはオン(100%)、オフ
(0%)に対するドレンポートと供給ポートとの対応が
逆になっているときに生じるもので、この場合はデュー
ティ比を0%とすることによってファーストクイックフ
ィルが実現される。
【0031】このクラッチツウクラッチアップシフト
は、ハイギヤクラッチCHが解放、ローギヤクラッチC
Lが係合の状態から、ハイギヤクラッチCHが係合、ロ
ーギヤクラッチCLが解放の状態に切換えることにより
実現される。
【0032】時刻t0 において、このアップシフトを実
行すべき走行状態であると判断されると、公知の多重変
速に対処するためのタイマT1 が経過した後、時刻t1
において低速段側デューティ比SCDULを50%程度
の値(Plo1 )に低下させる指令を出す(変速制御開始
指令)。
【0033】ローギヤクラッチCLの油圧はしばらくこ
の約50%の値(Plo1 )を維持する。一方、ハイギヤ
クラッチCHは、時刻t2 までデューティ比0%を維持
し、時刻t2 からファーストクイックフィルを開始する
べくデューティ比100%の状態にする。時刻t1 から
t2 まで時間Ts だけデューティ比0%を維持するの
は、次の理由による。クラッチツウクラッチに関わる2
つのクラッチ圧を独立に制御するタイプの自動変速機に
おいては、ハイギヤクラッチCHとローギヤクラッチC
Lの同時係合によるダブルロック状態(調圧ソレノイド
のフェイル等で発生する)を回避するために、通常ダブ
ルロック防止用のフェイルセーフバルブが設けられてい
る。このフェイルセーフバルブは、一方のクラッチ圧が
所定値以下にならない限り、他方(もう一方)のクラッ
チへのアプライ(油圧供給)を禁止する構成となってい
る。従って、変速開始時点で先ずローギヤクラッチCL
のクラッチ圧が所定値以下になるのを待ってからハイギ
ヤクラッチCHのクラッチ圧のファーストクイックフィ
ルを開始する必要があり、この待ち時間のためにt1か
らt2 の間は高速段側デューティ比SCDUHを0%と
している。
【0034】ファーストクイックフィルは、ここではタ
イマセットした所定時間T0 だけ作動させる。ファース
トクイックフィルが終了したら高速段側デューティ比S
CDUHは、該ハイギヤクラッチCHが容量をもたない
程度のレベルPhi1に一旦落としておき、時刻t3 から
高速段側デューティ比SCDUHを漸次上昇させる。ロ
ーギヤクラッチCLは、これを解放させるためのデュー
ティ比の低下を時刻t4 から開始する。
【0035】このときに、エンジンが吹き上がる状態
(図示せず)が発生した場合には、それに基づいて低速
段側デューティ比SCDULをフィードバック制御し、
エンジンの吹き上がってしまう状態や、2つのクラッチ
が同時に係合する状態にならないようにする。やがて、
ハイギヤクラッチCHは、徐々に容量を持っていくよう
になり、時刻t5 で、高速段側デューティ比SCDUH
を一旦、Phi2に維持しておく。なお低速段側デューテ
ィ比SCDULは、ハイギヤクラッチCHの係合が進ん
でエンジン吹きが収束した時刻t6 で0%(完全ドレ
ン)とする。
【0036】ハイギヤクラッチCHは、時刻t7 でター
ビン回転速度NTが低速段側同期回転速度より所定値γ
より小さく(差が所定値γ以上に)なったことにより、
イナーシャ相が開始されたと検出されると、(本発明に
係る)フィートバック制御を開始する。このフィードバ
ック制御によりタービン回転速度NTが、高速段同期回
転速度付近になるまで所定の速度で低下するように、高
速段側デューティ比SCDUHが上昇してゆく。
【0037】ここで、図1におけるフィードバック制御
区間(期間T2 )のV部の拡大図を図5に示す。
【0038】従来は、係合側クラッチ(この場合、パワ
ーオン・アップシフト変速なので高速段側クラッチC
H)の入出力軸相対回転速度NDEFが零(時刻t11)
になる前にフィードバック制御を終了している。つま
り、図5で示すように、入出力軸相対回転速度NDEF
が所定値β以下になったことが検出されたときにフィー
ドバック制御を終了させている。本来は、入出力軸相対
回転速度NDEFが丁度零(時刻t11)と判定される時
点で、フィードバック制御を終了させるのが好ましい。
しかし、入出力軸相対回転速度NDEFが零になるまで
フィードバック制御を行うように構成した場合は、制御
機器の精度上、検出装置が入出力軸相対回転速度NDE
Fが零であることを判定することは現実には難しく、例
えば互いに入出力軸が安定した回転速度(収束値)に達
していながらも、検出装置(センサ類)のわずかな検出
誤差により入出力軸相対回転速度NDEFが零と判定さ
れない状態が続き、フィードバック制御の終了判定がさ
れない事態が発生してしまうことがある。そのため、従
来は高速段側デューティ比SCDUH(クラッチ圧の指
示値)のフィードバック制御が、いつまでも継続されて
しまってハイギヤクラッチCHがいつまでも係合できな
い状態となることを防止するため、係合側クラッチの入
出力軸回転速度NDEFが所定値β以下になったことが
検出された時点でフィードバックを終了させていた。
【0039】このため従来ではフィードバック制御終了
後は運転状態や予め設定された値により見込み制御され
ている。そのためこの設定された値が適切でないと、例
えば、破線で示すように出力軸トルクTOが急激に盛り
上がり、変速ショックを与えていた。
【0040】本実施形態においては、フィードバック制
御の終了時点付近に、出力軸トルクTOを急激に盛り上
がらせないようにするために、入出力軸相対回転速度N
DEFが所定値βとなる時点(時刻t10)で係合側クラ
ッチの係合終了直前の判定を行い、更に、その判定から
係合終了時点後に亘る所定時間T3 が経過する時点(時
刻t12)までフィードバック制御を継続させるようにす
る。こうして、入出力軸相対回転速度NDEFが零にな
る前に必ず通過する所定値β(従来と同様)以下となっ
た時点(時刻10)から、所定時間T3 を経過するまでフ
ィードバック制御を継続することにすることにより、完
全に係合が終了するまで確実にきめ細かな制御を実行す
ることが可能となり、出力軸トルクTOが急激に盛り上
がることを防止でき、クラッチ係合終了時の変速ショッ
クが低減され、スムーズな変速を実現できる。なお、ハ
イギヤクラッチCHが係合する瞬間はショックが発生し
易いが、今日の油圧機器の応答性ならば十分に対応可能
である。この場合、フィードバック制御の目標値が係合
完了の時点(時刻t11)で折れ線とならないように配慮
すれば一層ショックを低減できる。
【0041】図1に戻る。時刻t12において、フィード
バック制御が終了した後に、更に所定時間T5 (ドレン
完了タイマ)が経過した時刻t13をもって変速完全終了
時と判断する。以後は高速段側デューティ比SCDUH
を100%、低速段側デューティ比SCDULを0%に
固定する。以上でクラッチツウクラッチ変速を終了す
る。
【0042】ここで図1のII部の拡大図を図2に示す。
【0043】フィードバック制御を開始する以前は公知
のトルク相制御を行っており、予め設定された設定値
や、運転条件等に応じてマップ等で設定された値により
制御されている。その後に、入出力軸相対回転速度ND
EFが下がり始めてイナーシャ相が開始され、該イナー
シャ相が開始されたことが検出された後に該入出力軸相
対回転速度NDEF(入力軸回転速度と同義)に基づい
て、クラッチ圧指示値(高速段側デューティ比)SCD
UHをフィードバック制御することを開始する。その場
合にもしフィードバック制御の初期値を直前の指示値の
ままとしておくと破線で示すように入出力軸相対回転速
度NDEFがフィードバック制御の開始初期に目標より
早く低下してしまうことが発生する。
【0044】この第1の原因として、次のようなことが
挙げられる。
【0045】イナーシャ相が開始されるまで、高速段
(係合)側クラッチは入力トルクを持ち得るぎりぎりの
状態になるようにその高速段側デューティ比SCDUH
が制御されるのが理想である。しかし、現実として、高
速段側クラッチが「丁度」容量を持ち得る状態になるよ
うに高速段側デューティ比SCDUHを設定しておく
と、待機時の油圧(Phi2)のばらつきにより、所定値
に到達できずにいつまでも変速(イナーシャ相)が開始
されない恐れがある。そのため、高速段側デューティ比
SCDUHはこれより若干高めに設定し、「確実にイナ
ーシャ相が開始できる」(所定量以上の容量をもてる)
状態で待機する必要がある(図2のC部で示すSCDU
H1)。
【0046】しかしながら一度イナーシャ相が開始して
しまえば、この確実に開始できる油圧は最適な油圧(図
2のD部で示すSCDUH2)に対して当然に高過ぎる
油圧ということになる。
【0047】従って、従来はイナーシャ相が開始された
後のフィードバック制御の初期値が高すぎるために、入
出力軸相対回転速度NDEFは破線のような特性を示し
てしまい、出力軸トルクTOも破線のように盛り上がっ
てしまっていた(E部)。そのため変速ショックが大き
くなり、更には、油圧を安定させるために、フィードバ
ック制御に長時間を要してしまい、結果的に、変速時間
を長くしてしまっていた。
【0048】そこで、本実施形態では出力軸トルクTO
の急な立ち上がりを防止するために、イナーシャ相開始
直後は、高速段側クラッチを係合し得るのに十分な少し
でも低い値に設定し、係合し得るぎりぎりの油圧で係合
させるように制御するようにする。
【0049】即ち、イナーシャ相が開始が検出された時
刻t7 でフィードバック制御を開始する際の指示値(初
期値)をフィードバック制御が開始される直前における
指示値より下げるようにする。
【0050】その結果、実線のように、目標どおりの
(理想的な)フィードバック制御を開始するための油圧
値に戻すことによりフィードバック制御開始時の入出力
軸相対回転速度NDEFの低下や、急激な出力軸トルク
TOの盛り上がりを抑制することができる。
【0051】一方、入出力軸相対回転速度NDEFがフ
ィードバック制御を開始初期に目標より速く低下してし
まう第2の原因として、「油圧の応答の遅れ」が考えら
れる。これは、指示した値に対して実際の油圧が遅れて
追従してくるため差が発生してしまうためである。
【0052】ここで、便宜上同じ図2を利用して説明す
ると、フィードバック制御の開始時点におけるクラッチ
圧指示値(高速段側デューティ比)SCDUHをSCD
UH1(図2のC部)とすると、油圧の応答遅れが発生
したときに、実際の油圧は(図2のD部で示すように)
SCDUH2であるとする。その時の油圧差(SCDU
H1−SCDUH2)をαとすると、この油圧差αは、
目標値より実値がαだけ低いことを意味することになる
ため、ハイギヤクラッチCHを係合方向に向かわせる働
きをしてしまい、急激な出力軸トルクTOが発生してし
まう原因となると考えられる。
【0053】そこで、本発明の実施形態では上記第1、
第2の原因を考慮してフィードバック制御の初期値とし
て、該フィードバック制御の開始される直前における指
示値(高速段側デューティ比SCDUH)を所定量αだ
け下げた値を与えることにより、出力軸トルクTOの急
激な盛り上がり(E部)を防ぎ、クラッチ係合開始時で
の変速ショックを低減する。
【0054】なお、ここでいうフィードバック制御開始
時の油圧の指示値を下げる所定量α(低減量α)を設定
するにあたって、前記第1の原因と第2の原因とを分け
て考える必要はなく、フィードバック制御により安定し
て入力軸相対回転速度NDEFが低下できるように予め
実験等で得られた値を与えてもよいし、又、運転状況に
応じてマップ等によって与えてもよい。このようにし
て、フィードバック制御の初期値(油圧指示値)を直前
の指示値より下げ、特にイナーシャ相開始直後における
フィードバック制御が安定して実行できるように設定す
る。
【0055】図3は、低減量αをフィードバック制御開
始時点から所定時間T6 経過後における自動変速機の係
合側クラッチの入力軸回転速度Ninの変化態様に応じて
決定する(学習する)制御法を示している。
【0056】入力軸回転速度Ninの変化の態様とは、こ
こでは、フィードバック制御開始時点(時刻t7 )から
所定時間T6 が経過するまでの間の、入力軸回転速度N
inの変化量もしくはその勾配を表している。その入力軸
回転速度Ninの変化量もしくはその勾配のどちらか一方
を利用し、その変化の割合や傾きによってフィードバッ
ク開始時の低減量αを設定し、学習補正をする。
【0057】なお、低減量αを設定する際に、前記変化
の割合や傾きに応じてマップ等を与えてもよい。
【0058】ここで、図3について、更に詳しく説明す
る。
【0059】フィードバック制御が開始(時刻t7 )さ
れてから、所定時間T6 経過後における係合側クラッチ
の入力軸回転速度Ninの変化量(の例)を図3で示すよ
うに、ΔNin1 、ΔNin2 、ΔNin3 とし、その勾配を
それぞれθ1 、θ2 、θ3 とする。この場合、係合側ク
ラッチのクラッチ圧指示値(高速段側デューティ比SC
DUH)の低減量αは図のようにそれぞれα1 、α2 、
α3 とされる。
【0060】今、指示値の低減量をα2 としたときに、
係合側クラッチの入力軸回転速度Ninのフィードバック
制御開始時点(時刻t7 )から所定時間T6 経過後の変
化量がΔNin2 (勾配θ2 )となり、出力軸トルクは太
線で示したような(適正値である)TO2になるとす
る。この場合に、入力軸回転速度Ninの変化量(傾き)
がΔNin2 (θ2 )に比べて大きいΔNin3 (θ3 )で
あったと検出されたときは、入力軸回転速度Ninが速く
減少していることであるため、ハイギヤクラッチ(係合
側クラッチ)CHの係合が速すぎる、即ち低減量αが小
さすぎたということになる。その結果、出力軸トルクT
Oは太線のTO2に比べ急速に上昇するTO3のように
なる傾向となる。そのため、この場合には出力軸トルク
TOが太線のTO2のように滑らかにするべく、ハイギ
ヤクラッチCHの指示値(デューティ比)をα2 より下
げた低減量α3 とし、より解放側からフィードバック制
御を開始することにより、急激な出力軸トルクTOを抑
制する。
【0061】同様に、逆のパターンでΔNin1 (θ1 )
のときは出力軸トルクTO1となり、変速時間が長くな
りすぎる恐れがあるとして低減量をα2 より小さなα1
と設定するように学習制御をする。
【0062】ところで、クラッチの掴み換え替えのタイ
ミングは、変速する環境や状態、個体ばらつき等により
フィードバック制御の初期における低減量αはかなり異
なる。そこで、一早く、変速ショックの少ないクラッチ
の掴み換えを実現するために、(前記学習とは異なる)
学習機能を設定することがある。この掴み換えに関する
学習機能は、一般に当初、(例えば、工場で初めて取付
けたとき、あるいは、バッテリが外され、再度接続時
等)故意に、タイアップ(係合側クラッチと解放側クラ
ッチの同時係合による引き摺り状態)気味に設定してお
き、学習によって該タイアップの度合を低減していくシ
ステムが採用される。それは当初若干タイアップぎみに
セットしておかないと、ばらつきによって変速が開始し
ないことが考えられるためである。
【0063】図4に示されるように、この場合、前記掴
み換えの学習システムの初期(学習進度が低いとき)ほ
ど高速段側デューティ比(クラッチ圧指示値)SCDU
Hの低減量αを大きく設定し、掴み換え不良に伴う変速
ショックを少しでも緩和し、掴み換えの学習進度が進む
に連れ、低減量αを小さく設定するようにすると、掴み
換えの学習の初期でタイアップの程度が強くてもそれを
緩和して変速ショックを低減できる。
【0064】図6の(a)、(b)は、係合側クラッチ
の入力トルクを検出する手段( 図示せず) を備え、係合
側クラッチ油圧のフィードバック制御中に、ドライバの
アクセル操作によりスロットルが更に開にされ、該クラ
ッチの入力トルクの変化したことが検出された場合に、
フィードバック制御の指示値(クラッチ圧の指示値)S
CDUH又はフィードバックゲインを該クラッチの入力
トルクに応じて可変としたことを表した図である。
【0065】今、図6の(a)(b)共に、時刻t7 か
ら時刻t9 の間の時刻t8 において、ドライバのアクセ
ル操作によりスロットル開度が更に開けられると、入力
軸回転速度Ninが変化するのでそれに伴い、入出力軸相
対回転速度NDEFも変化する。更に、入出力軸相対回
転速度NDEFが変化すると、それに応じてクラッチ圧
指示値(フィードバック制御の指示値)SCDUHが変
化する。その場合において、入力トルクやスロットル開
度に応じて、入出力軸相対回転速度NDEFの設定を仕
様に応じて入出力軸相対回転速度NDEFの目標勾配を
変化させる。
【0066】図6の(a)は、時刻t8 から時刻t9 ま
でスロットルが開にされたときに、「摩擦材(公知のク
ラッチ板)の熱負荷低減を重視」することによってフィ
ードバック制御の目標勾配を変化させた例を示す。
【0067】又、図6の(b)は、同様にスロットルが
開にされたときに、「変速ショックの低減を重視」した
例を示す。
【0068】図6(a)(b)共に入出力軸相対回転速
度NDEFの目標勾配を変更させた場合を太線で示し、
変更しない場合を破線で示し、入力トルクの変化がない
場合を細線で示す。
【0069】初めに、図6(a)の「摩擦材熱負荷低減
を重視」について説明する。
【0070】通常、変速を行う際に、クラッチは、公知
のクラッチ板の係合や解放によって変速を行っている
が、その摩擦材を係合する際に必ず摩擦により熱が発生
する。この熱は入力トルクが大きいほど、又、半係合状
態(完全係合ではなく、クラッチが滑っている状態)が
長ければ長いほど多く発生する。
【0071】ここで、「摩擦材負荷低減を重視」とは、
入力トルクが大きい状態で半係合状態が長く続くと熱が
発生してしまうので極力半係合状態の時間を短く設定
し、変速時間を全体的に短くするように設定するように
することをいう。入力トルクが途中で増大すると係合側
クラッチはより滑ってしまうため、相対回転速度NDE
Fは一時的に増大する(破線)。この場合目標値の変更
がなければフィードバック制御によりやがて細線に収束
してくるが、入力トルクが高い状態なのに高くないとき
と同じ時間滑らせることになり、それだけ摩擦材の熱負
荷が大きくなってしまう。そこで入出力軸相対回転速度
NDEFの太線で示すように、より速く入出力軸相対回
転速度NDEFを零になるように設定し、それに応じて
フィードバック制御の指示値(クラッチ圧指示値)SC
DUHを変更させる。このことにより、係合側クラッチ
は速く係合されるため、出力軸トルクTOは太線で示す
ように急激に盛り上がる現象を示し、変速ショックは若
干大きくなるが、変速時間を短縮でき、且つ摩擦材の耐
久性向上が実現できる。
【0072】一方、図6(b)は「変速ショックの低減
を重視」を表している。
【0073】前述したように破線が目標値を変更しなか
ったときの特性を示している。この場合、入力トルクが
増大したにも拘らず同じ時間で変速が終了させられるこ
とから、発生する変速ショックは入力トルクが増大しな
いときに比べ当然に増大してしまう。そこで「変速ショ
ックの低減を重視」する場合、変速ショックを低減する
ために、スロットルが開とされた後は、入出力軸相対回
転速度NDEFの目標勾配を太線で示すようになだらか
に(零に収束するまでの時間を長く)とることによっ
て、フィードバック指示値(クラッチ圧指示値)SCD
UHを太線で示すよう変更する。この結果、入力トルク
が増大したにも拘らず出力軸トルクTOの急激に変化す
るのを防止し、変速ショックの増大を防止している。
【0074】図6(a)、(b)で示すような2つのパ
ターンは、そのうちのいずれかを当該車両の性質(スポ
ーツカーか、後部座席優先カーか等)によって選択す
る。あるいはセレクトスイッチ等によってユーザーがマ
ニュアル操作で切り替えられるようにしてもよい。又、
例えばパワーオフダウンシフトのようにアクセルペダル
を緩めたことによって発生するアップシフトを行うとき
のフィードバック制御中に更にアクセルペダルが緩めら
れたときには、より燃費を向上させるモード等を設定し
てもよく、特にこの「摩擦材熱負荷低減」と「変速ショ
ック低減」の目的に限るものではない。即ち、入力トル
クの変化があった場合にフィードバック制御の指示値や
フィードバックゲインを入力トルクやスロットル開度に
応じて所定の目的のために変更するものであればよい。
【0075】図7は、本発明の実施形態の全体の制御の
フローチャートを示した図である。このルーチンは、図
示しない変速制御のメインルーチンの周回前に実行され
る。
【0076】個々のルーチンの具体的内容は既に詳述し
ているため、ここでは手順の概略を説明するに止める。
このフローがスタートすると、ステップ100でクラッ
チの入出力軸相対回転速度NDEFとスロットル開度の
算出をし、102で変速中か否かを判定する。変速中の
場合でないときは、リターンステップに進む。又、変速
中の場合には、104のフィードバック制御開始判定成
立か否かを判定し、成立しない場合は122のクラッチ
待機状態時の制御(トルク相における制御)を行う。ス
テップ104のフィードバック制御開始判定が成立する
と、前回はフィードバック制御が実行中であったか否か
を判定する。
【0077】当初は、ステップ106で前回はフィード
バック制御実行中でなかったと判断されるため、ステッ
プ124に進んでフィードバック制御初期値を設定(ク
ラッチ圧指示値の低減量αを算出)し、低減量αの学習
値を読みにいき、クラッチの掴み替えタイミングの学習
進度を読み込み、学習進度が少ないときは大きく低減量
αを設定するようにしてフィードバック制御を開始す
る。この結果、次回の周回ではステップ106で「前回
フィードバック制御が既に実行中であった」と判定され
るためステップ108へ進み、クラッチの入出力軸相対
回転速度NDEFが所定値βより小さいか否かを判定す
る。そのときに、所定値βより大きい場合はステップ1
26のフィードバック制御の実行を続け、アクセル開度
の変化に応じたフィードバック目標値を算出し、又、ハ
イギヤクラッチCHの指示値の補正量を算出し、フィー
ドバック制御開始時から所定時間後の係合側クラッチの
入出力軸相対回転速度NDEFの変化量のサンプルをと
り、次回変速でのステップ124における低減量学習に
反映できるように記憶しておく。
【0078】やがて、ステップ108のクラッチの入出
力軸相対回転速度NDEFが所定値βより小さいと判定
されるとステップ110においてフィードバック制御終
了判定を行うための回転同期判定タイマTfbe をスター
トさせ、そのタイマTfbe が所定値T3 より大きくなっ
たと判定された段階でフィードバック制御を終了する
(ステップ114)。
【0079】フィードバック制御終了後はステップ11
6で、(ステップ126で記憶した情報に基づいて)フ
ィードバック制御の初期値(低減量)αを学習するため
の演算を行い、ローギヤクラッチCLのドレンタイマが
所定値T5 より大きくなった時点で変速終了判定をす
る。(ステップ118、120)。なおステップ128
では各段階でのクラッチ油圧指示圧が出力される。。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
係合側クラッチの油圧を増加させ、イナーシャ相開始検
出と同時に開始するフィードバック制御開始時点におい
て、該フィードバック制御の初期値としてフィードバッ
ク制御の開始される直前における指示値より所定量下げ
た値を採用するようにしたため、油圧の応答の遅れ、あ
るいは指示値自体が高すぎることによる変速ショックを
低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるアップシフトの変速タイムチャ
ート
【図2】本発明におけるフィードバック制御開始時の指
示値の設定を示したタイムチャート
【図3】本発明におけるフィードバック制御開始時の指
示値の学習補正を示したタイムチャート
【図4】アップシフトのクラッチ掴み替えタイミング学
習におけるフィードバック制御初期の指示値の低減量の
設定に関するグラフ
【図5】フィードバック制御終了時の係合側デューティ
比の制御を示したタイムチャート
【図6】アクセル踏み込み時の摩擦材熱負荷低減を重視
した制御、あるいは変速ショック低減を重視した制御を
示したタイムチャート
【図7】制御全体のルーチンを示したフローチャート
【図8】本発明が適用された自動変速機を表わす概略構
成図
【図9】上記自動変速機における係合側クラッチを示す
油圧制御回路図
【符号の説明】
CH…ハイギヤクラッチ CL…ローギヤクラッチ SCDUH…高速段側デューティ比 SCDUL…低速段側デューティ比 NDEF…ハイギヤクラッチの入出力軸相対回転速度 Nin…入力軸回転速度 2…トルクコンバータ 4…変速部 10…エンジン出力軸 12…ホンプ 14…一方向クラッチ 15…ケース 16…ステータ 18…タービン 20…変速機入力軸 22…ハイギヤ対 24…ローギヤ対 26…変速機出力軸 30…油圧制御装置 40…コンピュータ 50…各種センサ群 60…デューティソレノイドバルブ 62…油圧室 63…ピストン 66…クラッチ板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】係合側クラッチの油圧を増加させることに
    よってイナーシャ相を開始させ、 該イナーシャ相の開始の検出後、前記係合側クラッチの
    油圧を自動変速機の入力軸回転速度が所定の態様で変化
    するように、フィードバック制御する自動変速機の変速
    制御装置において、 該フィードバック制御の開始時点における初期値とし
    て、該フィードバック制御の開始される直前における指
    示値より所定量下げた値を用いる手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記フィードバック制御の開始時点における初期値を下
    げる前記所定量を、前記フィードバック制御開始時点か
    ら所定時間経過後における、前記自動変速機の入力軸回
    転速度の変化態様に応じて学習補正することを特徴とす
    る自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、更に、 解放側クラッチと係合側クラッチの掴み替えのタイミン
    グを当初タイアップ気味に設定しておき、学習によって
    該タイアップの度合を低減してゆく学習システムを備
    え、 該学習システムの学習進度が低いときほど、前記所定量
    を大きく設定することを特徴とする自動変速機の変速制
    御装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、更に、 当該変速の終了直前を検出する終了直前判定手段を備
    え、 該判定手段が変速の終了直前を検出後、前記フィードバ
    ック制御を、それから変速終了後に亘る所定時間継続す
    ることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、更に、 前記係合側クラッチの入力トルクを検出する手段と、 前記係合側クラッチの油圧のフィードバック制御中に、
    該クラッチの入力トルクが変化したことが検出された場
    合に、前記フィードバック制御の指示値を、該クラッチ
    の入力トルクに応じて可変とする手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
JP10002521A 1998-01-08 1998-01-08 自動変速機の変速制御装置 Withdrawn JPH11201272A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10002521A JPH11201272A (ja) 1998-01-08 1998-01-08 自動変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10002521A JPH11201272A (ja) 1998-01-08 1998-01-08 自動変速機の変速制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11201272A true JPH11201272A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11531692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10002521A Withdrawn JPH11201272A (ja) 1998-01-08 1998-01-08 自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11201272A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2828259A1 (fr) * 2001-08-01 2003-02-07 Toyota Motor Co Ltd Dispositif de commande de changement de rapport de vehicule et procede de commande de celui-ci
KR100673037B1 (ko) * 2002-01-24 2007-01-22 현대중공업 주식회사 클러치 대 클러치형 자동변속기의 변속제어방법
JP2008057760A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Toyota Motor Corp 車両の制御装置、制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびプログラムを記録した記録媒体
JP2008169867A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Toyota Motor Corp 変速制御装置
KR20170135943A (ko) * 2015-04-14 2017-12-08 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 차량의 변속 제어 장치

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2828259A1 (fr) * 2001-08-01 2003-02-07 Toyota Motor Co Ltd Dispositif de commande de changement de rapport de vehicule et procede de commande de celui-ci
US6962552B2 (en) 2001-08-01 2005-11-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle shift control device and control method therefor
KR100673037B1 (ko) * 2002-01-24 2007-01-22 현대중공업 주식회사 클러치 대 클러치형 자동변속기의 변속제어방법
JP2008057760A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Toyota Motor Corp 車両の制御装置、制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびプログラムを記録した記録媒体
JP2008169867A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Toyota Motor Corp 変速制御装置
KR20170135943A (ko) * 2015-04-14 2017-12-08 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 차량의 변속 제어 장치
JPWO2016167201A1 (ja) * 2015-04-14 2018-01-25 日産自動車株式会社 車両の変速制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8160789B2 (en) Control device for vehicle and control method thereof
JPH1182712A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2002089672A (ja) 自動変速機の変速制御装置
US6503165B1 (en) Hydraulic control device for automatic transmission
JP3750328B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2000110929A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH11201272A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2002054732A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2001173766A (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
JPH1061760A (ja) ロックアップクラッチ制御装置
JP3492295B2 (ja) 自動変速機の変速制御方法
KR100260158B1 (ko) 자동변속기의 학습제어 및 총합 제어방법
JPH09133205A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3591239B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3837610B2 (ja) 自動変速機のロックアップ制御装置
JP3424161B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
KR100279420B1 (ko) 자동 변속기의 변속 제어 방법
JP2001208193A (ja) トルクコンバータのスリップ制御装置
JP2827774B2 (ja) 自動変速機のワンウェイクラッチ係合ショック防止装置
JP3525585B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2002089683A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH08175229A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH0989093A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2000296730A (ja) 作業車両の変速制御装置
JP3033566B1 (ja) 自動変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20040121