JP2000296730A - 作業車両の変速制御装置 - Google Patents

作業車両の変速制御装置

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JP2000296730A
JP2000296730A JP11107753A JP10775399A JP2000296730A JP 2000296730 A JP2000296730 A JP 2000296730A JP 11107753 A JP11107753 A JP 11107753A JP 10775399 A JP10775399 A JP 10775399A JP 2000296730 A JP2000296730 A JP 2000296730A
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speed
shift
rotation speed
signal
fuel injection
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JP11107753A
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Satoru Tanaka
中 哲 田
Hiroharu Uematsu
弘治 植松
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンを制御する時間を学習する必要がな
く、走行路の勾配、積載量及び路面状態に拘らず優れた
変速操作性が得られる作業車両の変速制御装置を提供す
る。 【解決手段】 コントローラは、変速開始時に変速前ク
ラッチの油圧をゼロ値にする指令と、変速後クラッチの
油圧を時間的に漸増させる指令とを電磁比例制御弁に出
力すると共に、燃料噴射装置への燃料噴射量指令信号を
アクセルペダル操作量に基づくアクセル噴射量信号か
ら、入力軸換算相対速度の絶対値が小さくなるようにエ
ンジン回転速度を制御する同期噴射量信号に変更し、入
力軸換算相対速度の絶対値が所定の閾値より小さくなっ
たときに、燃料噴射量指令信号を同期噴射量信号からア
クセル噴射量信号に変更することを特徴とする作業車両
の変速制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業車両の変速制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】作業車両としてのダンプトラックは、重
負荷を積載し、発進、停止、登坂及び降坂を繰り返すた
め多段の速度段をもつトランスミッションが使用され、
多段であるためオペレータの操作性を考慮して自動変速
装置を有している。トランスミッションの内部には複数
の油圧式のクラッチが設けられていて、クラッチへの油
圧を入り切りし、油圧がかけられているクラッチとかけ
られていないクラッチの組み合わせで速度段が設定され
る。自動変速装置はアクセルペダル操作量とトランスミ
ッション出力軸回転速度に基づいて設定されている変速
線図により、トランスミッション出力軸回転速度が所定
の回転速度より大きくなると増速するためにアップシフ
ト、所定の回転速度より小さくなると減速するためにダ
ウンシフトと決定し、対応する速度段のクラッチの油圧
を制御する電磁比例制御弁に指令を出力して変速する。
変速が決定された時、決定した新しい速度段に対応する
変速後クラッチは、トランスミッション出力軸回転速
度、変速前速度段の減速比及び変速後速度段の減速比で
決定される相対速度を有している。この状態で、クラッ
チ油圧を時間的に漸増させて、クラッチを滑らせながら
係合させているとき、エンジンの回転慣性も含めたトラ
ンスミッション入力軸側の回転慣性が回転加速度をもつ
ため、回転慣性に回転加速度を乗じて演算するイナーシ
ャトルクが発生する。このイナーシャトルクが変速ショ
ックが発生する要因のひとつとなっている。イナーシャ
トルクは、クラッチ油圧の時間的に漸増させる勾配を小
さくすることで低減できるが、クラッチの滑る時間が長
くなるため、クラッチで発生する熱量が多くなり、クラ
ッチの耐久性を損なうことになる。また、クラッチ油圧
の勾配を小さくすると、オペレータに間延び感覚を与え
変速操作性がよくない。
【0003】以上説明したダンプトラックの変速ショッ
クを低減して変速操作性を向上し、クラッチの寿命長さ
を維持する目的で、変速時に係合させるクラッチの相対
回転速度を小さくして油圧をかける方法が考案されてい
る。例えば、特表平9−509237号公報に記載され
たものがある。同公報によると、相対回転速度が所定の
設定値より小さくなるように、所望するトランスミッシ
ョン入力軸回転速度に対応する所望のエンジン回転速度
を演算し、この所望するエンジン回転速度と実際のエン
ジン回転速度の差がゼロになるようにエンジン回転速度
を制御している。またエンジン回転速度の制御は、変速
が決定された後ある一定時間経過して始まる変速後クラ
ッチの油圧立ち上がり開始時から開始され、トランスミ
ッション入出力軸回転速度を変速時毎に計測したデータ
を学習することにより調整される制御持続時間の間継続
されている。また、同公報では、制御持続時間を学習す
ることで、持続時間の終了時は変速後クラッチの係合終
了と一致するとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術においては、以下のような問題がある。エンジン制御
する時間はそれぞれの走行条件のもとで学習された平均
値であり、かつ一定時間である。このため、走行路の勾
配、積載量及び路面状態が常に変化する実際の作業現場
においては、学習の結果は意図した制御機能を十分発揮
できないという問題がある。また、作業現場が変更され
た場合、それぞれの作業現場を学習して適応するまでの
間、変速制御性能が十分でなく変速操作性がよくないと
いう問題がある。
【0005】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、エンジンを制御する時間を学習する必要
がなく、走行路の勾配、積載量及び路面状態に拘らず優
れた変速操作性が得られる作業車両の変速制御装置を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明に記載の発明は、アクセ
ルペダル操作量検出器と、アクセル操作量に基づく燃料
噴射量指令信号を出力するコントローラと、燃料噴射量
指令信号に基づき燃料を噴射する燃料噴射装置と、燃料
噴射装置から噴射される燃料により回転速度が制御され
るエンジンと、複数の油圧クラッチの係合又は離脱、及
び複数ギアの組み合わせにより速度段に応じてエンジン
の出力回転速度を変速するトランスミッションと、トラ
ンスミッション出力軸回転速度検出器と、トランスミッ
ションの速度段に応じて各油圧クラッチに所定の油圧を
供給する電磁比例制御弁と、アクセルペダル操作量とト
ランスミッション出力軸回転速度に基づいて設定されて
いる変速線図により速度段を決定し、速度段に応じて電
磁比例制御弁に指令信号を出力して変速する自動変速制
御手段とを備えた作業車両の変速制御装置において、ト
ランスミッション入力軸回転速度検出器を付設し、コン
トローラは、トランスミッション入力軸回転速度信号と
トランスミッション出力軸回転速度信号とが入力されて
いて、変速開始時に変速前クラッチの油圧をゼロ値にす
る指令と、変速後クラッチの油圧を時間的に漸増させる
指令とを電磁比例制御弁に出力すると共に、燃料噴射装
置への燃料噴射量指令信号をアクセルペダル操作量に基
づくアクセル噴射量信号から、入力したトランスミッシ
ョン入力軸回転速度と入力したトランスミッション出力
軸回転速度の変速後速度段における入力軸換算回転速度
との差である入力軸換算相対速度の絶対値が小さくなる
ようにエンジン回転速度を制御する同期噴射量信号に変
更し、入力軸換算相対速度の絶対値が所定の閾値より小
さくなったときに、燃料噴射量指令信号を同期噴射量信
号からアクセル噴射量信号に変更する構成としている。
【0007】第1発明に記載の発明によると、コントロ
ーラにて速度段変更と判断されたとき、変速前クラッチ
の油圧をゼロ値にする指令が自動変速制御手段の電磁弁
指令出力部を介して電磁弁に指令される。これにより、
トランスミッション内の全てのクラッチが係合していな
い状態にされる。同時に、エンジンの燃料噴射装置への
燃料噴射量指令信号はアクセルペダル操作量に基づくア
クセル噴射量信号から、入力軸換算相対速度の絶対値が
所定の閾値より小さくなるようにエンジン回転速度を制
御する同期噴射量信号に変更される。この同期噴射量に
より、アップシフトの場合は燃料噴射量を小さくしてエ
ンジン回転速度を減少させ、またダウンシフトのときは
噴射量を大きくしてエンジン回転速度を増加させる。そ
の後、入力軸換算相対速度が閾値より小さくなってから
燃料噴射装置へアクセル噴射信号を出力して通常のオペ
レータによる車速操作とする。エンジン回転速度を制御
し、入力軸換算相対速度を小さくすることにより係合時
の回転加速度に起因するイナーシャトルクは小さくな
り、変速ショックは低減する。加えて、アップシフトの
ときはエンジンへの燃料噴射量を小さくするのでエンジ
ン出力トルクも小さくなり、エンジン回転速度制御しな
いときに比較して、より小さいクラッチ油圧で変速後ク
ラッチの係合が完了する。これにより、クラッチ油圧の
時間的な勾配をエンジン回転速度制御しないときに比較
して小さく設定できるため、変速ショックをさらに低減
できる。また、速度段変更が判断された時から、入力軸
換算相対速度が閾値より小さくなるまで、即ちクラッチ
の相対回転速度が確実に小さい状態になるまでエンジン
の回転速度を制御しているので、走行路の勾配の大小ま
たは積載量の大小に係わらず常にショックの小さい安定
した変速操作性を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施形態を
図面を参照して説明する。ハード構成を図1に示す。エ
ンジン11の出力軸23には、クラッチ油圧の入り切り
により複数のクラッチを係合または開放して速度段を選
ぶトランスミッション12がトルクコンバータ13を介
して装着されている。トランスミッション12の出力軸
には、駆動輪である後輪22が装着されている。トラン
スミッション12の所定の場所には、速度段を選ぶ複数
のクラッチにっ所定の油圧を供給する電磁比例制御弁1
6(以下、各クラッチ毎の電磁比例制御弁を総称して電
磁弁16と呼ぶ)が取着されている。また、エンジン1
1の所定の場所に、エンジン11の各気筒への燃料噴射
量を設定する電気信号により制御する燃料噴射装置19
が取着されている。オペレータの足元には、オペレータ
が操作するアクセルペダル20が設けられている。
【0009】検出器としては、トランスミッション入力
軸回転速度Ni(以下、入力速度Niと呼ぶ)を計測す
るトランスミッション入力軸回転速度検出器17(以
下、入力速度検出器17と呼ぶ)がトランスミッション
入力軸の周囲近傍に取着されており、トランスミッショ
ン出力軸回転速度No(以下、出力速度Noと呼ぶ)を
計測するトランスミッション出力軸回転速度検出器18
(以下、出力速度検出器18と呼ぶ)がトランスミッシ
ョン出力軸の周囲近傍に取着されている。また、アクセ
ルペダル20の下方にはアクセルペダル操作量Acを検
出するアクセルペダル操作量検出器21が設けられてい
る。
【0010】従来からの自動変速制御手段31は、アク
セル開度Acと出力速度Noに基づいた変速線図により
速度段を決定する速度段判断部41と、変速前クラッチ
油圧及び変速後クラッチ油圧の時間的な変化を制御する
電磁弁信号Spを出力する電磁弁信号出力部42とから
構成されている。速度段判断部41へはアクセルペダル
操作量Acと出力速度Noが入力回路(図示せず)を介
して入力されている。また、速度段判断部41からは、
変速するか否かを判断した変速決定信号Siが、変速時
にエンジン回転速度を制御するコントローラ32へ出力
されている。電磁弁信号出力部42へは、コントローラ
32から変速前クラッチ油圧の立ち下げ時期及び変速後
クラッチ油圧の時間的な勾配の変更時期を指令する油圧
タイミング指令Cpが入力されている。また、電磁弁信
号出力部42からは、電磁弁信号Spが電磁弁16へ出
力駆動部(図示せず)を介して出力されている。コント
ローラ32へは、アクセルペダル操作量Ac、入力速度
Ni、出力速度Noが入力回路(図示せず)を介して入
力されている。また、コントローラ32からは、油圧タ
イミング指令Cpが電磁弁信号出力部42へ出力されて
いる。また、燃料噴射量指令信号Fiが出力駆動部(図
示せず)を介して燃料噴射装置19へ出力されている。
【0011】図2にコントローラ32の制御フローチャ
ートを示す。図3にアップシフト時の、変速前クラッチ
油圧Pn及び変速後クラッチ油圧Pa、入力速度Ni、
出力速度No、入力速度Niから出力速度Noの変速後
速度段における入力軸換算回転速度を差し引いた値であ
る変速後速度段トランスミッション入出力相対回転速度
Nr(以下、入力軸換算相対速度Nrと呼ぶ)の時間的
変化を示す。また、図4にダウンシフト時の、図3で示
した同じ状態量の時間的変化を示す。これらの図により
本実施形態の処理動作を説明する。なお、図2における
説明では、各処理のステップ番号にSを付して表す。変
速前は、変速が決定するまで係合しているクラッチの油
圧を表す変速前クラッチ油圧Pnは所定の最大油圧Pm
に、また決定した新しい速度段に対応するクラッチの油
圧を表す変速後クラッチ油圧Paはゼロ値に設定されて
いる。燃料噴射装置19への燃料噴射量指令信号Fiは
アクセルぺダル操作量Acに基づくアクセル噴射量信号
THoの値と設定されている(S21)。
【0012】自動変速制御手段31の速度段判断部41
により、出力速度Noが所定のアップシフト判断基準回
転速度Nusより大きいならアップシフトと、また所定
のダウンシフト判断基準回転速度Ndsより小さいなら
ダウンシフトと判断される。この判断結果に基づき変速
が決定されたら「1」、決定されないときは「0」である変
速決定信号Siがコントローラ32へ出力される。コン
トローラ32で変速決定信号Siが「1」か「0」かを判断
する(S22)。「0」のときは、S21の処理に戻り、
変速決定信号Siが「1」に変化するのを待つ。「1」と判
断したときは、変速前クラッチ油圧Pnをゼロ値にし、
変速後クラッチ油圧Paを立ち上げる油圧タイミング指
令Cpが電磁弁信号出力部42へ出力され(S23)、
電磁弁信号出力部42から電磁弁信号Spが電磁弁16
に出力される。この時刻を図3、4に示す変速開始時刻
Tsとする。変速後クラッチ油圧Paは、変速後クラッ
チの部屋に油が充満するまでの時間を表すフィリングタ
イムTfが経過した後から所定の時間的な勾配m1をも
つ第1勾配M1で立ち上がり始める。同時に変速後変速
段の減速比をρとするとき数式「Ni−ρ×No」で示す
入力軸換算相対速度Nrが演算される(S24)。入力
軸換算相対速度Nrが正であればその大きさに応じて燃
料噴射量を小さくするように、負であればその大きさに
応じて燃料噴射量を大きくするように同期噴射量信号T
Hcが演算される(S25)。燃料噴射装置19への燃
料噴射量指令信号Fiは同期噴射量信号THcと設定さ
れてエンジン回転速度制御を始める(S26)。
【0013】その後、入力軸換算相対速度Nrの絶対値
が所定の相対速度閾値dNrより小さいか否か判断する
(S27)。相対速度閾値dNr以上ならばS24に戻
って処理を繰り返し、演算される同期噴射量信号THc
により、引き続きエンジン回転速度制御される。その
後、入力軸換算相対速度Nrの絶対値が相対速度閾値d
Nrより小さくなった時刻をエンジン同期完了時刻Te
cとし、同期噴射量によるエンジン回転速度制御を終了
し、アクセルぺダル操作量検出器21からの検出信号A
cに基づくアクセル噴射量信号THoが噴射量指令信号
Fiとして燃料噴射装置19に指令される(S28)。
相対速度閾値dNrは、マップの形で予めコントローラ
32に記憶されていて、燃料噴射量、アクセル開度及び
エンジンの応答性に基づいて設定される。次に、入力軸
換算相対速度Nrの絶対値が係合判断相対速度閾値dN
r0より小さいか否か判断する(S29)。入力軸換算
相対速度Nrが係合判断相対速度閾値dNr0以上であ
れば、S29の処理を繰り返す。小さいならば、変速後
クラッチ油圧Paの勾配を第1勾配M1から所定の時間
的な勾配m2をもつ第2勾配M2に変更し(S30)、
所定の最大油圧Pmまで漸増して処理を完了する。ここ
で、係合判断相対速度閾値dNr0は変速後クラッチが
係合完了したことを判断する閾値であり、相対速度閾値
dNrより小さい値で測定誤差等を考慮した値とし、例
えば30rpmとする。
【0014】本実施形態によると、コントローラ32に
より速度段変更が判断されたとき、変速前クラッチ油圧
Pnはゼロにし、変速後クラッチ油圧Paはフィリング
タイムを経て漸増してゆく。同時に、燃料噴射装置19
へはアクセルペダル操作量Acに基づくアクセル噴射量
信号THoの替わりに同期噴射信号THcが出力され
る。この入力軸換算相対速度Nrに基づいて演算された
同期噴射量信号THcにより、アップシフトの場合は燃
料噴射量を小さくしてエンジン回転速度を減少させ、ま
たダウンシフトのときは噴射量を大きくしてエンジン回
転速度を増加させて入力軸換算相対速度Nrを所定の相
対速度閾値dNrより小さくなるまでエンジン回転速度
を制御する。これにより、イナーシャトルクの発生を低
く抑え、走行路の勾配の大小または積載量の大小に係わ
らず常にショックの小さい安定した変速操作性を得るこ
とができる。入力軸換算相対速度Nrが係合判断相対速
度閾値dNr0より小さくなった時、変速後クラッチの
係合が完了したと判断し、変速後クラッチ油圧は、その
時間的な勾配を第1勾配M1から第2勾配M2へ変更し
所定の最大油圧Pmへ漸増する。また、この時、同期噴
射量信号によるエンジン回転速度制御はエンジン同期完
了時刻Tecで既に停止されているが、エンジンの応答
性により暫くの間はエンジン回転速度制御の効果が持続
される。したがって、相対速度閾値dNrを係合判断相
対速度閾値dNr0より大きく設定し、かつ相対速度閾
値dNrと係合判断相対速度閾値dNr0との差をエン
ジンの応答性を考慮して設定することでショックを低減
すると共に、間延び感のない優れた変速操作性をもつこ
とができる。
【0015】登坂時のダウンシフトのときは、入力軸換
算相対速度Nrを小さくするために、エンジン回転速度
を大きくしようとする。その上、全てのクラッチに油圧
がかかっていない短い時間の間に車速が急速に小さくな
る、即ちエンジン出力回転速度が小さくなるため、入力
軸換算相対速度Nrが迅速に所定の相対速度閾値dNr
より小さくなり変速が速やかに完了する。また降坂時の
アップシフトのときは、エンジン回転速度を小さくしよ
うとしている状態にある。このとき、降坂姿勢のために
全てのクラッチに油圧がかかっていない間に降坂速度が
大きくなる、即ちエンジン出力回転速度が大きくなるた
め、入力軸換算相対速度Nrが迅速に相対速度閾値dN
rより小さくなり変速が速やかにショックなく完了す
る。
【0016】登坂時のアップシフトまたは降坂時のダウ
ンシフトにおいても、速度段変更が判断されたときから
エンジン回転速度を入力軸換算速度Nrが所定の相対速
度閾値dNrより小さくなるまで制御する。これにより
走行路の勾配の大小または積載量の大小に係わらず常に
ショックの小さい安定した変速操作性を得ることができ
る。
【0017】なお、本実施形態では、エンジン回転速度
制御における燃料噴射量の演算として、入力軸換算相対
速度Nrが正であればその大きさに応じて燃料噴射量を
小さくするように、負であればその大きさに応じて燃料
噴射量を大きくするように同期噴射量信号THcが演算
されるとしているが、入力軸換算相対速度Nrが正であ
れば小さい燃料噴射量の所定の一定値、負であれば大き
い燃料噴射量の所定の一定値としても差し支えない。
【0018】以上本発明によると、アップシフトのとき
は燃料噴射量を小さくしてエンジン回転速度を減少さ
せ、またダウンシフトのときは燃料噴射量を大きくして
エンジン回転速度を増加させることにより、入力軸換算
相対速度を小さくし、トランスミッション入力側慣性の
回転加速度によるイナーシャトルクの発生を低く抑え
る。これにより、走行路の勾配の大小または積載量の大
小に係わらず常にショックの小さい安定した変速操作性
を得ることができる。また、エンジン回転速度を制御す
る時間を学習する必要もない。また、入力軸換算相対速
度が相対速度閾値より小さくなった後に、通常のアクセ
ル操作によるエンジン回転速度制御に復帰する。相対速
度閾値はエンジンの応答性を考慮して設定されているの
で、エンジンの回転速度が同期噴射信号による制御から
通常のアクセル操作による制御に切り換る時も連続的で
切れ目のない変速操作感覚が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハード構成図である。
【図2】コントローラのフローチャートである。
【図3】アップシフト時の状態量の時間的変化の説明図
である。
【図4】ダウンシフト時の状態量の時間的変化の説明図
である。
【符号の説明】
11…エンジン、12…トランスミッション、13…ト
ルクコンバータ、16…電磁比例制御弁、17…トラン
スミッション入力軸回転速度検出器、18…トランスミ
ッション出力軸回転速度検出器、19…燃料噴射装置、
20…アクセルペダル、21…アクセルペダル操作量検
出器、22…後輪、31…自動変速制御手段、32…コ
ントローラ、41…速度段判断部、42…電磁弁信号出
力部、Ac…アクセルペダル操作量、Fi…燃料噴射量
指令信号、Si…変速決定信号、Cp…油圧タイミング
指令、Sp…電磁弁信号、…、Ni…トランスミッショ
ン入力軸回転速度、No…トランスミッション出力軸回
転速度。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 61/04 F16H 61/04 63/40 63/40 // F16H 59:18 59:40 59:42 59:66 Fターム(参考) 3D041 AA53 AB07 AC02 AC09 AC15 AD10 AD30 AD31 AE07 AE14 AE31 3G093 AA05 AA10 AB01 BA03 CB08 DA06 DB01 DB11 EA05 EB03 EB07 EC01 FA11 FB01 FB03 3J052 AA01 AA11 CA33 EA04 FB34 GC13 GC32 GC43 GC44 GD05 LA05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダル操作量検出器と、 アクセル操作量に基づく燃料噴射量指令信号を出力する
    コントローラと、 燃料噴射量指令信号に基づき燃料を噴射する燃料噴射装
    置と、 燃料噴射装置から噴射される燃料により回転速度が制御
    されるエンジンと、 複数の油圧クラッチの係合又は離脱、及び複数ギアの組
    み合わせにより速度段に応じてエンジンの出力回転速度
    を変速するトランスミッションと、 トランスミッション出力軸回転速度検出器と、 トランスミッションの速度段に応じて各油圧クラッチに
    所定の油圧を供給する電磁比例制御弁と、 アクセルペダル操作量とトランスミッション出力軸回転
    速度に基づいて設定されている変速線図により速度段を
    決定し、速度段に応じて電磁比例制御弁に指令信号を出
    力して変速する自動変速制御手段とを備えた作業車両の
    変速制御装置において、 トランスミッション入力軸回転速度検出器を付設し、 コントローラは、トランスミッション入力軸回転速度信
    号とトランスミッション出力軸回転速度信号とが入力さ
    れていて、変速開始時に変速前クラッチの油圧をゼロ値
    にする指令と、変速後クラッチの油圧を時間的に漸増さ
    せる指令とを電磁比例制御弁に出力すると共に、燃料噴
    射装置への燃料噴射量指令信号をアクセルペダル操作量
    に基づくアクセル噴射量信号から、入力したトランスミ
    ッション入力軸回転速度と入力したトランスミッション
    出力軸回転速度の変速後速度段における入力軸換算回転
    速度との差である入力軸換算相対速度の絶対値が小さく
    なるようにエンジン回転速度を制御する同期噴射量信号
    に変更し、入力軸換算相対速度の絶対値が所定の閾値よ
    り小さくなったときに、燃料噴射量指令信号を同期噴射
    量信号からアクセル噴射量信号に変更することを特徴と
    する作業車両の変速制御装置。
JP11107753A 1999-04-15 1999-04-15 作業車両の変速制御装置 Pending JP2000296730A (ja)

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GB0312020A GB2385895B (en) 1999-04-15 2000-04-08 Shift control apparatus of working vehicle
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