JPH11201039A - 空気圧縮装置の運転方法 - Google Patents

空気圧縮装置の運転方法

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JPH11201039A
JPH11201039A JP863298A JP863298A JPH11201039A JP H11201039 A JPH11201039 A JP H11201039A JP 863298 A JP863298 A JP 863298A JP 863298 A JP863298 A JP 863298A JP H11201039 A JPH11201039 A JP H11201039A
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air
temperature
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oil
air compressor
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Toshitaka Seto
利孝 勢登
Satoru Nishimura
悟 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、潤滑油がドレンが空気中の水分凝縮
により悪影響を受けることを防止した空気圧縮装置の運
転方法をい提供することを課題とする。 【解決手段】潤滑とシールを行う潤滑油を圧縮室に送込
む空気圧縮機と、この空気圧縮機から吐出された圧縮空
気とこの圧縮空気に含まれる潤滑油とを分離する分油器
と、この分油器を通過した圧縮空気を蓄積して所定機器
に供給する空気溜めとを備えた空気圧縮装置において、
空気圧縮機を運転している際に分油器において分離され
た潤滑油の温度を連続的に測定し、この油温度が所定値
未満の時には、空気溜めの空気圧力が所定の値に達した
後にも空気圧縮機の運転を続行するとともに、この空気
圧縮機の運転を続行する間は分油器を通過した空気を大
気中に放出し、さらに分油器における潤滑油の温度が所
定の値に達した時に空気圧縮機の運転を停止することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば鉄道車両に装
備される空気圧縮装置を運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鉄道車両では、ブレーキ装置やド
ア開閉装置を駆動するために圧縮空気を用いており、こ
のためこれらの機器に圧縮空気を供給する空気圧縮装置
を装備している。
【0003】図4は鉄道車両に装備される一般的な空気
圧縮装置の概略的な構成を示している。図4において、
1は空気圧縮機、2はこの空気圧縮機を駆動する電動
機、3はアフタークーラ、4は除湿装置、5は空気溜
め、6は調圧器である。空気溜め5は圧縮空気を溜めて
車両のブレーキ装置やドア開閉装置へ供給するものであ
り、調圧器6は空気溜め5における空気の上限設定圧力
と下限設定圧力を設定するものである。
【0004】そして、空気溜め5に溜めた圧縮空気を車
両のブレーキ装置やドア開閉装置へ供給して、空気溜め
5の圧力が調圧器6の下限設定圧力(通常は6〜8kgf
/cm2 )以下まで下降すると、調圧器6の作用により同
期回路が「ON」となり、電動機2が駆動されて空気圧
縮機1が運転される。空気圧縮機1の運転により大気が
取り入れられて圧縮され、圧縮されて高温となった空気
はアフタークーラ3にて約40℃前後まで冷却され、冷
却された圧縮空気は相対湿度100%の状態でミストと
ともに除湿装置4に入る。除湿装置4は内部にゼオライ
トやシリカゲルなどの乾燥剤を充填したエレメントを有
し、通過する圧縮空気に存在する水蒸気を吸着して出口
において圧縮空気を相対湿度約30〜40%の乾燥圧縮
空気とする。この乾燥した圧縮空気は空気溜め5に溜め
られる。空気溜め5内の圧力が上限設定圧力(通常は7
〜9kgf /cm2 )を越えると、調圧器6が作用して同期
回路が「OFF」となり、電動機2の駆動が停止して空
気圧縮機1の運転が停止される。
【0005】このように鉄道車両における空気圧縮装置
では、車両が運転中であっても空気圧縮機は連続運転で
なく、その運転率は車両の運転条件(乗客数の多寡、駅
間距離、加減速の頻度など)により大きく変動する。
【0006】ところで、車両において各機器に圧縮空気
を供給する空気圧縮装置では、空気圧縮機としては従来
往復動式が主流であったが、近年車両の低振動化、低騒
音化への要求からロータリー式、スクリュー式、あるい
は渦巻式空気圧縮機が用いられるようになってきた。こ
れらのロータリー式、スクリュー式、あるいは渦巻式空
気圧縮機は可動体が一方向へ回転して圧縮空気を連続的
に送出すために、往復動式のような脈動は殆どなく静寂
である。
【0007】また、空気圧縮機では、潤滑と各のシール
の両方の作用を行う潤滑油を圧縮室に送込み、圧縮する
空気を冷却して等温圧縮に近付け、圧縮動力の増加を押
えるようにすることが行われつつある。ロータリー式、
スクリュー式、あるいは渦巻式空気圧縮機では、潤滑油
は本来の潤滑の目的のほかに圧縮機における各部の微小
隙間をシールし、また圧縮過程で高温となっている空気
を直接冷却するための冷却剤としての役目も有してお
り、潤滑油の品質管理が従来の往復動式のものより重要
となってきている。これらの空気圧縮機において前述し
た方式を採用するためには、空気圧縮機から吐出された
圧縮空気を分油器に通して、圧縮空気とこの圧縮空気に
含まれる潤滑油とを分離して、分離した潤滑油を再び圧
縮機に送込むようにしている。
【0008】ロータリー式、スクリュー式、あるいは渦
巻式空気圧縮機において前述した方式を採用する場合に
は潤滑油の温度管理が最も重要となり、従来は高温にお
ける潤滑油の劣化に着目してその温度管理が行われてい
る。すなわち、潤滑油は100℃を超える高温では加速
度的に劣化が進む。このため、圧縮空気から分離されて
空気圧縮機に送込まれる潤滑油の温度を80℃を超えな
いように冷却ファンなどを用いて温度管理を行ってい
る。さらに、油温度が125℃以上になった場合には、
異常と判断して空気圧縮機の運転を停止するようになっ
ている。ここで、潤滑油温度の管理値を80℃は、日本
の気候風土から実験的、経験的に決まった値である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、大気温度が
低い場合、および空気圧縮機における圧縮空気の使用量
が少い運転条件の場合には、空気圧縮機全体の温度、圧
縮空気の温度および潤滑油の温度が低温に保たれたまま
長時間運転されることがある。この事態が発生する場合
は、外気温度が低く自然冷却効果が大きい場合、および
空気圧縮機の運転率が低い時が挙げられる。空気圧縮機
の運転中は空気の圧縮熱により急激に油温度が上昇する
が、休止中は自然冷却により潤滑油温度が低下する。車
両の走行中はその効果がより大きい。空気圧縮機は空気
溜めの圧力により運転、停止を行うので、その運転率は
圧縮空気の使用量に比例する。圧縮空気は車両のブレー
キ装置、ドア開閉装置などの機器に使用されるので、車
両運転中に加速、減速が少い時および駅間距離が長い時
は、空気圧縮機の運転率は低くなる。
【0010】すなわち、このように潤滑油の温度を低温
に保ったまま空気圧縮機を長時間運転する場合は、図3
におけるA線に示すように潤滑油の温度を長い時間TA
をかけて管理値80℃まで上昇させる場合(潤滑油温度
を低温に保ったまま空気圧縮機を長時間運転する)場合
である。
【0011】そして、このように圧縮空気の温度が露点
より低く潤滑油が低い温度の状態で空気圧縮機を運転す
ると、圧縮空気の水分が凝縮してドレンが生じ、この結
果ドレンにより潤滑油が悪影響を受けるという問題を生
じている。この問題としては、まず潤滑油を浮化させ
て、その潤滑性能およびシール性能を低下させる。ま
た、潤滑油に含まれる水が空気圧縮機を構成する金属部
品の表面を活性化し、金属(Fe、Al、Zn、Cu、
Moなど)の触媒効果を促進し、潤滑油の劣化を早めて
短時間でヘドロ化して潤滑性能およびシール性能を著し
く劣化させる。
【0012】従来は前述したように潤滑油の高温領域で
の劣化に着目されて、その対策が積極的になされてきた
が、しかし反面低温領域での潤滑油の劣化については積
極的な対策がなされていなかった。このため、前述した
ように潤滑油からドレンが発生して種々の問題を生じて
いる。
【0013】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、潤滑油が空気中の水分凝縮により悪影響を受けるこ
とを防止した空気圧縮装置の運転方法を提供することを
課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の空気圧縮装置の
運転方法によれば、空気を吸込んで圧縮室で圧縮して吐
出するとともに潤滑とシールを行う潤滑油を圧縮室に送
込む空気圧縮機と、この空気圧縮機から吐出された圧縮
空気とこの圧縮空気に含まれる潤滑油とを分離する分油
器と、この分油器を通過した圧縮空気を蓄積して所定機
器に供給する空気溜めとを備えた空気圧縮装置におい
て、前記空気圧縮機を運転している際に前記分油器にお
いて分離された潤滑油の温度を連続的に測定し、この潤
滑油の温度が所定値未満の時には、前記空気溜めにおけ
る空気圧力が所定の値に達した後にも前記空気圧縮機の
運転を続行するとともに、この空気圧縮機の運転を続行
する間は前記分油器を通過した空気を大気中に放出し、
さらに前記分油器における潤滑油の温度が前記所定の値
に達した時に前記空気圧縮機の運転を停止することを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1ないし図3を参照して説明する。まず、本発明が対象
とする空気圧縮装置について図1を参照して説明する。
この実施の形態では空気圧縮機として渦巻式空気圧縮機
11を用いている。渦巻式空気圧縮機11は、本体ケー
ス12、この本体ケース12に設けられた駆動軸13、
本体ケース12に設けられた固定渦巻き体14、本体ケ
ース12内部に配置されて駆動軸13に取付けられ固定
渦巻き体14とともに渦巻圧縮室16を形成する可動渦
巻き体15、駆動軸13を回転駆動する電動機17を備
えている。18は渦巻圧縮室16に連通する吸込口、1
9は渦巻圧縮室16に連通する吐出口である。なお、駆
動軸13および可動渦巻き体15の支持部には軸受部
(固定および可動スラスト軸受部、駆動軸軸受部)およ
びシール部(メカニカルシール部)が形成される。
【0016】21は空気圧縮機11の吐出口19に接続
する分油器で、これはサイクロン部22、フィルタ部2
3および油溜め部24を有している。フィルタ部23
は、圧力制御弁31、アフタ−クーラ32、切換弁3
3、2組の除湿装置34、逆弁弁35を介して空気溜め
36に接続されている。油溜め部24は油プレフィルタ
41、回転ファン43を有する油冷却器42、油フィル
タ43を介して渦巻式空気圧縮機11の各軸受部、各シ
ール部へ連通している。アフタクーラ32と切換え弁3
3とを結ぶ通路には、アンロード吐出弁37が分岐して
接続されている。分油器21の油溜め部24には温度セ
ンサ51と本発明の特徴である温度センサ52が夫々設
けられている。なお、61は塵漉し、62は逆止弁で、
これらは互いに接続されて空気圧縮機11の吸込み口1
8に接続されている。
【0017】このように構成された空気圧縮装置を運転
する場合に説明する。電動機17の回転により空気圧縮
機11の駆動軸13を回転して可動渦巻き体15を回転
する。空気は塵漉し61、逆止弁62を介して吸込口1
8から渦巻圧縮室16に吸込まれて圧縮され、渦巻圧縮
室16中央の吐出口19から分油器21へ送り出され
る。送り出される圧縮空気には空気圧縮機11で潤滑お
よびシールに使用された潤滑油が含まれている。分油器
21ではサイクロン部22にて圧縮空気から潤滑油が一
次分離され、次いでフィルタ部23にてさらに圧縮空気
から潤滑油が分離され、分離された潤滑油は油溜め部2
4に溜められる。
【0018】圧力制御弁31は空気圧縮機11の起動時
に空気溜め36の圧力がいかなる値でも空気圧縮機11
の各部位に圧送するために油溜め部24の圧力を確保す
る。その設定圧力は例えば約5kgf /cm2 である。すな
わち、5kgf /cm2 以下では、圧力制御弁31は圧縮空
気を締め切り分油器21圧力のみを上昇する。分油器2
1内圧力が圧力制御弁31の設定圧力以上であれば、圧
縮空気はアフタクーラ32、切換弁33を経て除湿装置
34で乾燥圧縮空気となって空気溜め36に送り出され
る。この時、アンロード吐出弁37は閉じている。除湿
装置34は2組あり、一方が空気乾燥を行っている時
に、他方で一部分岐した乾燥空気を通して乾燥剤の再活
性化を行う。この作用は切換弁33の切換えにより交互
に行う。
【0019】次に空気圧縮機11における潤滑油の流れ
について説明する。空気圧縮機11から圧縮空気が送り
出されて分油器21の内部圧力が上昇すると、油ため部
24の潤滑油は油プレフィルタ41、回転ファン43を
有する油冷却器42、油フィルタ43を介して渦巻式空
気圧縮機11における固定および可動スラスト軸受部、
駆動軸軸受部およびメカニカルシール部へ圧送される。
圧送された潤滑油は渦巻式空気圧縮機11における各部
隙間をシールしながら潤滑し、最終的には渦巻圧縮室1
6を通り、圧縮空気とともに吐出口19から分油器21
へ送り出される。一方、分岐された潤滑油の一部は渦巻
圧縮室16へ直接送込まれ、圧縮空気を冷却しながら分
油器21にて油溜め部24に回収される。
【0020】この時、油溜め部24に設けた温度センサ
51により潤滑油温度を油温度を検出し、この検出情報
に基づいて回転ファン43を回転、停止させることによ
り潤滑油温度が80℃を超えないように制御する。
【0021】空気溜め36の圧力が設定値(7〜9kgf
/cm2 )以上になれば、空気圧縮機11の駆動を停止す
る。この時、逆止弁62は空気圧縮機11の内部空気が
空気吸込み側へ逆流することを阻止する。逆止弁35は
空気溜め36の空気が逆流することを阻止する。また、
空気圧縮機11の停止後にタイマーリレーによりアンロ
ード吐出弁37を開き分油器21内部の圧縮空気を大気
中に排出して次の起動に備える。この間にサイクロン部
22およびその他の部分の油は油溜め部24に回収さ
れ、油溜め部24内部の油中気泡も分離消滅する。そし
て、空気溜め36に溜められ圧縮空気は車両におけるブ
レーキ装置やドア開閉装置の駆動に使用される。
【0022】次に空気圧縮機の低温運転によってもたさ
れる空気中の水分凝縮(ドレン発生)に伴う潤滑油の劣
化を防止するために、潤滑油温度を所定温度まで上昇さ
せる運転方法について説明する。空気圧縮機11が大気
を取込み圧縮空気を形成する場合、圧縮空気中に大気中
に含まれる水蒸気分を持込むことは回避できない。そし
て、圧縮空気に持込まれる水分量に対して圧縮後の温度
と圧力で決まる圧縮空気の許容水分量が小さい場合にド
レンが発生し、その差がドレン発生量となる。空気圧縮
機11が取込む大気の条件は次の通りとする。大気温度
X℃、大気温度Y%RH、大気圧力0kgf/cm2 、1m3
(標準大気圧状態)に含まれる水分量Ag/m3 。空
気圧縮機11が吐出する圧縮空気の条件は次に示す通り
である。吐出温度=油溜め内部温度TX ℃、吐出圧力=
設定圧力の上限、下限の平均値。1m3 (標準大気圧状
態)に含まれる水分量Bg/m3 。ドレンの発生量はA
−B>0である。
【0023】図2に示す線図は、縦軸に大気温度をと
り、横軸に大気湿度をとり、且つ分油器の油溜め部内部
の温度をパラメータとし、空気圧縮機11の吐出圧力を
8.5kgf /cm2 (設定圧力の平均値)とした時のドレ
ンの発生限界を示したものである。すなわち、各潤滑油
温度(圧縮空気温度)の線は、大気温度と相対湿度の任
意の空気を取込み、吐出圧力を8.5kgf /cm2 、例示
する潤滑油温度(圧縮空気温度)=90℃、80℃、6
5℃、40℃)に圧縮した時の計算上のドレン発生限界
点を結んだものである。各温度の線の右側はドレンの発
生しない領域しない領域であり、左側はドレンが発生す
る領域である。線図においてプロットした各点は国内の
ある地区における過去のデータからドレン発生限界点を
計算して表示したものである。
【0024】潤滑油の管理する所定温度は、気候風土を
考慮してドレンが発生しない範囲でできるだけ低い温度
に設定することが望ましい。多湿地域では高い温度に設
定することになり、乾燥地域では低く設定できる。図2
において例えば温度30℃、相対湿度90%の場合、油
温を80℃に調整することは、油温をドレン発生限界に
おくものである。そして、この線図から潤滑油温度を8
0℃に調整することが妥当であることが分かる。潤滑油
温度が80℃以上であるとドレンは発生しないが油の劣
化が加速され、80℃未満であると空気からドレンが発
生して潤滑油がドレンにより悪影響を受ける。高温劣化
がなくドレンによる悪影響を受けないようにするために
は80℃に調整することが妥当であるといえる。潤滑油
温度を80℃に調整することは、日本の気候風土から実
験的、経験的に見て妥当であるといえる。
【0025】本発明の運転方法は、専用の温度センサ5
2を設けて分油器21の油溜め部24における潤滑油温
度を測定し、潤滑油温度が所定温度未満(例えば80℃
未満)、すなわちドレンが発生する温度領域である時に
は暖気運転(自動車のアイドリングに相当する。)を行
い、速やかに所定温度にするものである。つまり、図3
に温度上昇曲線Aのように適正な温度に至る時間TAが
長い場合に、曲線Bで示すように速やかに所定温度まで
上昇させる方法である。
【0026】次に具体的な運転方法について説明する。
油溜め部24における潤滑油の温度を測定する温度セン
サ52を分油器21に設ける。そして、空気圧縮機11
を運転する場合に、温度センサ52により分油器21の
油溜め部24における潤滑油の温度を測定する。
【0027】温度センサ52が測定した分油器21の油
溜め部24における潤滑油の温度が所定温度、例えば8
0℃未満の場合に、空気溜め36の圧力が設定値以上に
なり、電気回路上で空気圧縮機11の運転を停止する指
示が出ても、空気圧縮機11の運転を継続するように制
御する。すなわち、空気圧縮機11を暖機運転する。そ
して、アンロード吐出弁37を閉成から開放へ切換え
る。これにより暖気運転中に空気圧縮機11から吐出さ
れる圧縮空気を大気中に放出して、除湿装置24より先
の配管に送らないようにする。また、空気溜め36の手
前に設けられる逆止弁35により空気溜め36から圧縮
空気が逆流することを阻止する。
【0028】このような方法により外気温度が低く自然
冷却効果が大きい場合、および空気圧縮機の運転率が低
い場合、すなわち圧縮空気の温度が低く空気中の水分が
凝縮(ドレン発生)する状態にあって潤滑油の温度が低
い場合でも、潤滑油の温度が速やかに上昇する。そし
て、潤滑油の温度が予め設定した所定温度(ドレン発生
しない限界の温度)例えば80℃になると空気圧縮機1
1の運転を停止する。
【0029】このようにこの空気圧縮装置の運転方法に
よれば、空気圧縮機11に使用される潤滑とシールを行
う潤滑油の温度が所定温度未満、例えば80℃未満の状
態にある時に、この潤滑油温度を速やかに所定温度、例
えば80℃まで上昇させることにより、空気圧縮機の低
温運転によってもたされる空気中の水分凝縮に伴う(ド
レン発生に伴う)潤滑油の劣化を防止することができ
る。また、潤滑油温度が所定温度、例えば80℃で保持
することにより、高温における潤滑油の劣化も防止する
ことができる。
【0030】なお、先の暖機運転中にアンロード吐出弁
37を切換えることなく、例えば圧力制御弁31とアフ
タークーラ32との間の配管途中に吐出電磁弁を設け、
ここから圧縮空気を大気中に排出するようにしても良
い。ただし、分油器21の油溜め部24の管理温度の設
定については、ドレンの発生する限界点は地域特性や気
象条件により異なるためにこれらの条件を考慮して設定
する。なお、本発明は前述した実施の形態に限定され
ず、種々変形して実施することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の空気圧縮装
置の運転方法によれば、空気圧縮機に使用される潤滑と
シールを行う潤滑油の温度が所定温度未満の状態にある
時に、この潤滑油温度を速やかに所定温度まで上昇させ
ることにより、空気圧縮機の低温運転によってもたされ
る空気中の水分凝縮に伴う潤滑油の劣化を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかわる空気圧縮装置
の構成を示す図。
【図2】同実施の形態において潤滑油温度とドレン発生
領域との関係を示す線図。
【図3】同実施の形態において潤滑油温度と時間との関
係を示す線図。
【図4】一般的な鉄道車両用の空気圧縮装置の構成を示
す図。
【符号の説明】
11…圧縮機、 12…本体ケース、 14…固定渦巻体、 15…可動渦巻体、 16…渦巻圧縮室、 17…電動機、 21…分油器、 22…サイクロン部、 23…フィルタ部、 24…油溜め部、 31…圧力制御弁、 32…クーラ、 33…切換え弁、 34…除湿装置、 35…逆止弁、 36…空気溜め、 37…アンロード吐出弁、 41…油プリフィルタ、 42…油冷却器、 43…ファン、 44…油フィルタ、 51…温度センサ、 52…温度センサ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を吸込み圧縮室で圧縮して吐出する
    とともに潤滑とシールを行う潤滑油を圧縮室に送込む空
    気圧縮機と、この空気圧縮機から吐出された圧縮空気と
    この圧縮空気に含まれる潤滑油とを分離する分油器と、
    この分油器を通過した圧縮空気を蓄積して所定機器に供
    給する空気溜めとを備えた空気圧縮装置において、 前記空気圧縮機を運転している際に前記分油器において
    分離された潤滑油の温度を連続的に測定し、この潤滑油
    の温度が所定値未満の時には、前記空気溜めにおける空
    気圧力が所定の値に達した後にも前記空気圧縮機の運転
    を続行するとともに、この空気圧縮機の運転を続行する
    間は前記分油器を通過した空気を大気中に放出し、さら
    に前記分油器における潤滑油の温度が前記所定の値に達
    した時に前記空気圧縮機の運転を停止することを特徴と
    する空気圧縮装置の運転方法。
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