JPH11201037A - 圧縮機のピストン及びピストンの製造方法 - Google Patents

圧縮機のピストン及びピストンの製造方法

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JPH11201037A
JPH11201037A JP10001930A JP193098A JPH11201037A JP H11201037 A JPH11201037 A JP H11201037A JP 10001930 A JP10001930 A JP 10001930A JP 193098 A JP193098 A JP 193098A JP H11201037 A JPH11201037 A JP H11201037A
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JP
Japan
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piston
contact
rotation
coating
contact portion
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Application number
JP10001930A
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English (en)
Inventor
Manabu Sugiura
学 杉浦
Takahiro Hamaoka
貴裕 濱岡
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2253/00Other material characteristics; Treatment of material
    • F05C2253/12Coating

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストでコート層が形成された圧縮機のピ
ストンを提供すること。 【解決手段】 ピストン20は、シリンダボア12aに
挿入される頭部22と、シリンダボア12aの外方に配
置される首部23とを備えている。ピストン20はシュ
ー21を介して斜板18に係留されている。当接部は、
ピストン20の首部23において斜板18の回転方向前
後に一対が突設されている。ピストン20の自身の軸線
Sを中心とした回動は、当接部が当接面を以ってフロン
トハウジング11の回動規制部11aに当接することで
規制される。コート層は、ピストン20の頭部22の外
周面22a及び各当接部の当接面にそれぞれ被膜形成さ
れている。コート層を形成するのにあたり、外周面22
a及び当接面へのコーティング材料の塗布は、ロールコ
ーティング装置によりなされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両空調
装置に適用される圧縮機のピストン及びピストンの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧縮機としては、図12及び図
13に示すような構成のものが存在する。すなわち、駆
動軸101 はハウジング102 に回転可能に支持されてい
る。カムプレートとしての斜板103 は駆動軸101 に一体
回転可能に連結されている。シリンダボア102aはハウジ
ング102 に形成されている。片頭型のピストン104 は頭
部104aを以ってシリンダボア102aに挿入されている。ピ
ストン104 の首部104bはシリンダボア102aの外方に配置
されている。シュー座104cはピストン104 の首部104bの
内側に凹設されている。シュー105 はピストン104 の首
部104bに内装され、シュー座104cによって球面受けされ
ている。斜板103 の外周部はシュー105 によって摺動可
能に狭持されている。当接部106 は、ピストン104 の首
部104bにおいて斜板103 の回転方向前後にそれぞれ突設
されている。回動規制部102bは、当接部106 と対向する
ハウジング102 の内壁面が構成する。そして、駆動軸10
1 の回転にともなう斜板103 の回転運動は、シュー105
を介してピストン104 の往復運動に変換される。従っ
て、シリンダボア102aへの冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐
出の圧縮サイクルが行われる。
【0003】前記ピストン104 と斜板103 とのシュー10
5 を介した連結構造は、ピストン104 の自身の軸線Sを
中心とした回動を許容する。ピストン104 の回動量が多
いと、その首部104b付近が回転する斜板103 に干渉し、
振動や騒音を発するおそれがある。しかし、図13にお
いて二点鎖線で示すように、前記構成の圧縮機において
は、当接部106 が当接面106aを以って回動規制部102bに
当接され、ピストン104 の回動量を少なくすることがで
きる。従って、ピストン104 が斜板103 に干渉すること
はない。
【0004】ところが、前記当接部106 は、ピストン10
4 の往復運動によって当接面106aが回動規制部102bに摺
接されるため、摩耗劣化の問題が生じていた。当接部10
6 が摩耗劣化するとピストン104 の回動量が多くなり、
回動規制部102bとの衝突による打音が大きくなるばかり
か、やがてはピストン104 と斜板103 との干渉を防止す
ることができなくなるおそれがあった。特に、ピストン
104 (当接部106 )をアルミニウム系の金属材料により
構成すると、例えば、鉄系の金属材料により構成した場
合と比較して当接部106 の摩耗劣化が早められていた。
【0005】従来、前述した問題を解決するため、フッ
素樹脂等からなるコート層を、ピストン104 の当接部10
6 の当接面106aに被膜形成することが提案されている。
コート層が形成された当接部106 は耐摩耗性に優れる。
当接部106 へのコーティング材料の塗布方法としては、
コーティング材料を吹き付けるスプレーコーティング法
が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記スプレ
ーコーティング法には次のような問題点が存在する。 (1)ピストン104 に吹き付けられたコーティング材料
は、当接部106 の当接面106aに付着されるのみならず、
当接面106a以外の部位にまで付着されたり、ピストン10
4 に付着せず周囲に飛散されるものも多く存在する。こ
のため、コーティング材料の消費量が多かった。
【0007】(2)例えば、コート層をピストン104 の
シュー座104cに形成することは不適である。つまり、シ
ュー105 とシュー座104cとの間のクリアランスは、ピス
トン104 のスムーズな往復運動を達成するために精度が
要求される。従って、コート層がシュー座104cに形成さ
れると、コート層の厚み分だけシュー105 との間のクリ
アランスが変化されてしまい、このクリアランスについ
て圧縮機の製作時における管理が面倒となるからであ
る。このため、ピストン104 のシュー座104cをマスキン
グする必要があり、ピストン104 に対するマスクの着脱
工程が増加されていた。
【0008】(3)コーティング作業中にコーティング
材料が周囲に飛散されるため、それを抑制するための防
護壁等の周辺設備を必要とするし、この周辺設備に付着
されたコーティング材料を定期的に除去する等の清掃を
行う必要があった。
【0009】(4)当接部106 の当接面106aの面粗度が
高いとムラが生じ易く、それを解消するために、過分な
量のコーティング材料を吹き付けなくてはならなかっ
た。以上のように、コーティング材料をピストン104 に
対して塗布するに際し、スプレーコーティング法を用い
るのはコストが嵩み、ひいては圧縮機の単価が上昇され
ていた。
【0010】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、低コス
トでコート層が形成された圧縮機のピストン及びピスト
ンの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、当接部の当接面に対し、転写手
段によってコーティング材料を塗布することでコート層
を形成してなるピストンである。
【0012】請求項2の発明では、シリンダボアの内周
面に接触する頭部の外周面に対し、転写手段によってコ
ーティング材料を塗布することでコート層を形成してな
るものである。
【0013】請求項3の発明では、当接部は双方向への
回動を規制するための一対が設けられている。請求項4
の発明では、少なくともカムプレートの回転方向と同じ
側への回動を規制する当接部の当接面にコート層を形成
した。
【0014】請求項5の発明では、カムプレートの回転
方向とは逆側への回動を規制する当接部の当接面にもコ
ート層を形成した。請求項6の発明では、首部には、両
方の当接部の当接面を連続させる接続面が形成されてい
る。
【0015】請求項7の発明では、接続面にコート層を
形成した。請求項8の発明では、接続面にはコート層を
形成しない。請求項9の発明では、首部には、両方の当
接部の当接面を不連続とする凹部が形成されている。
【0016】請求項10の発明では、転写手段はロール
コーティング装置であって、ロールコーティング装置の
転写ロールに供給されたコーティング材料が所定面に転
写・塗布される。
【0017】請求項11の発明では、転写手段はスクリ
ーン印刷装置であって、スクリーン印刷装置のスクリー
ンに供給されたコーティング材料が、スクリーンの網目
を介して所定面に転写・塗布される。
【0018】請求項12の発明では、複数のピストンを
軸方向に接続して一体化したピストン素材を製作する工
程と、ピストン素材において各ピストンの当接部の当接
面に対し、転写手段によってコーティング材料を塗布す
ることでコート層を形成する工程と、ピストン素材を個
々のピストンに切り離す工程とを備えたピストンの製造
方法である。
【0019】請求項13の発明では、ピストン素材にお
いて、シリンダボアの内周面に接触する各ピストンの頭
部の外周面に対し、転写手段によってコーティング材料
を塗布することでコート層を形成する工程を備えた。
【0020】(作用)上記構成の請求項1及び10〜1
2の発明においては、周囲にマスクを装着しなくとも、
コーティング材料を当接部の当接面にのみ塗布すること
ができ、低コストでコート層を形成することが可能とな
る。特に、請求項12の発明においては、複数のピスト
ンを軸線方向に接続して一体化したピストン素材によ
り、転写手段に対する一度のセッティングで、同時に複
数のピストンの当接面に対してコーティング材料を塗布
することが可能となり、コーティング工程を効率良く行
い得る。
【0021】請求項2及び13の発明においては、周囲
にマスクを装着しなくとも、コーティング材料を頭部の
外周面にのみ塗布することができ、低コストでコート層
を形成することが可能となる。特に、請求項13の発明
においては、複数のピストンを軸線方向に接続して一体
化したピストン素材により、転写手段に対する一度のセ
ッティングで、同時に複数のピストンの頭部の外周面に
対してコーティング材料を塗布することが可能となり、
コーティング工程を効率良く行い得る。
【0022】請求項3の発明においては、ピストンの自
身の軸線を中心とした回動が何れの方向になされても規
制することが可能となる。請求項4の発明においては、
ピストンはカムプレートの回転方向と同じ側に回動し易
い。従って、コート層をカムプレートの回転方向と同じ
側への回動を規制する当接部の当接面に形成すること
は、回動規制構造の耐久性の向上、及び回動規制構造を
備えることでの圧縮機の動力損失の軽減に特に有効であ
る。
【0023】請求項5の発明においては、回動規制構造
の耐久性のさらなる向上、及び回動規制構造を備えるこ
とでの圧縮機の動力損失のさらなる軽減を達成し得る。
請求項6及び7の発明においては、例えば、ロールコー
ティング装置の転写ロールを、一方の当接面から他方の
当接面へ接続面を介して連続して接触させることがで
き、コーティング材料の塗布がスムーズになされる。
【0024】請求項8及び9の発明においては、首部に
おいて当接面にのみコート層が形成され、コーティング
材料を節約できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を片頭ピストン式の
可変容量型圧縮機において具体化した第1〜第4実施形
態について説明する。なお、第2〜第4実施形態におい
ては第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第1
実施形態と同一又は相当部材には同じ番号を付して説明
を省略する。
【0026】(第1実施形態)図1に示すように、フロ
ントハウジング11は、センタハウジングとしてのシリ
ンダブロック12のフロント側の端部に接合固定されて
いる。リヤハウジング13は、シリンダブロック12の
リヤ側の端部に弁形成体14を介して接合固定されてい
る。
【0027】クランク室15は、フロントハウジング1
1とシリンダブロック12とに囲まれて区画形成されて
いる。駆動軸16は、クランク室15を通るようにフロ
ントハウジング11とシリンダブロック12との間で回
転可能に架設支持されている。図示しないが、駆動軸1
6は、外部駆動源としての車両エンジンに電磁クラッチ
等のクラッチ機構を介して作動連結されている。従っ
て、駆動軸16は、車両エンジンの起動時において電磁
クラッチの接続により回転駆動される。
【0028】回転支持体17は、クランク室15におい
て駆動軸16に止着されている。カムプレートとしての
斜板18は、駆動軸16に傾動可能に支持されている。
ヒンジ機構19は回転支持体17と斜板18との間に介
在されている。斜板18は、回転支持体17に対するヒ
ンジ機構19を介したヒンジ連結により、駆動軸16と
一体回転可能であるとともに駆動軸16に対して傾動可
能である。
【0029】シリンダボア12aは、シリンダブロック
12において駆動軸16の軸線L周りに複数(図面中に
は一個所のみ示す)が貫設形成されている。複数の片頭
型のピストン20は各シリンダボア12aに収容されて
いる。ピストン20はシュー21を介して斜板18に係
留されている。従って、駆動軸16の回転運動は、斜板
18及びシュー21を介して、ピストン20のシリンダ
ボア12aでの往復運動に変換される。
【0030】吸入室27及び吐出室28は、リヤハウジ
ング13にぞれぞれ区画形成されている。吸入ポート2
9、吸入弁30、吐出ポート31及び吐出弁32は、そ
れぞれ弁形成体14に形成されている。そして、吸入室
27の冷媒ガスは、ピストン20の復動動作により吸入
ポート29及び吸入弁30を介してシリンダボア12a
に吸入される。シリンダボア12aに吸入された冷媒ガ
スは、ピストン20の往動動作により所定の圧力となる
まで圧縮され、吐出ポート31及び吐出弁32を介して
吐出室28に吐出される。
【0031】給気通路33は吐出室28とクランク室1
5を接続する。抽気通路34はクランク室15と吸入室
27とを接続する。容量制御弁35は給気通路34上に
介在されている。感圧通路36は吸入室27と容量制御
弁35とを接続する。容量制御弁35は、感圧部材とし
てのダイヤフラム35aと、このダイヤフラム35aに
作動連結された弁体35bとを備えている。
【0032】容量制御弁35は、感圧通路36を介して
導入される吸入圧にダイヤフラム35aが感応すること
で、弁体35bを開閉動作させて給気通路33の開度を
変更する。給気通路33の開度が変更されると、クラン
ク室15への吐出冷媒ガスの導入量が変更され、冷媒ガ
スの抽気通路34を介した吸入室27への逃がし量との
関係から、クランク室15の圧力が変更される。従っ
て、クランク室15の圧力とシリンダボア12aの圧力
とのピストン20を介した差が変更され、斜板18の傾
角が変更される。その結果、ピストン20のストローク
量が変更され、吐出容量が調節される。
【0033】次に、前記ピストン20の構成について詳
述する。図1〜図3に示すように、前記ピストン20
は、シリンダボア12aに挿入される円柱状をなす頭部
22と、シリンダボア12aの外方に配置される首部2
3とが、アルミニウム合金等のアルミニウム系の金属材
料により一体に形成されてなる。シュー座23aは首部
23の内側に凹設されている。シュー21は首部23に
内装されており、シュー座23aによって球面受けされ
ている。斜板18は、その外周部の表裏面がシュー21
によって摺動可能に狭持されている。
【0034】当接部24A,24Bは、ピストン20の
首部23において斜板18の回転方向前後に一対が突設
されている。円弧面である当接面24aは、各当接部2
4A,24Bの外周側に形成されている。各当接面24
aは、クランク室15においてフロントハウジング11
の内壁面に対向されている。このフロントハウジング1
1の内壁面が回動規制部11aをなしている。円弧面で
ある接続面23bは、両当接部24A,24Bを接続す
るようにして首部23の外周側に形成されている。両当
接部24A,24Bの当接面24aは接続面23bを介
して連続されている。両当接面24a及び接続面23b
は、同一円弧凸面上に存在する。当接面24a及び接続
面23bの曲率半径は、頭部22の外周面22aの曲率
半径より大きくなるように設定されている。この円弧凸
面23b,24aに対向する回動規制部11aは円弧凹
面をなす。
【0035】図3に示すように、前述したピストン20
と斜板18とのシュー21を介した連結構造は、ピスト
ン20の自身の軸線Sを中心とした回動を許容する。従
って、ピストン20は、何らかの理由により外力を受け
ると自身の軸線Sを中心として回動することがある。特
に、シュー21は、斜板18との摺動により斜板18の
回転方向と同じ側に回動しようとする。このため、圧縮
機の運転中においてピストン20は、シュー21を介し
て受ける斜板18の回転力により、斜板18の回転方向
と同じ側(図3において時計周り)に回動しがちであ
る。
【0036】しかし、図面中に二点鎖線で示すように、
ピストン20の斜板18と同じ側への回動は当接部24
Aが、また、斜板18とは逆側(図3において反時計周
り)への回動は当接部24Bが、それぞれ当接面24a
を以って回動規制部11aに当接することで規制され
る。このように、ピストン20の回動量を少なくでき、
例えば、ピストン20の首部23付近が斜板18に干渉
されることはない。従って、ピストン20と斜板18と
の干渉に基づく、振動や騒音の発生を防止できる。
【0037】前述した冷媒ガス中には潤滑油が含まれて
いる。シリンダボア12aに吸入された冷媒ガスから
は、慣性や比重差等によって潤滑油が分離される。油掻
き溝22bは、ピストン20の頭部22の外周面22a
において環状に形成されている。油掻き溝22bはピス
トン20が往復運動されることで、シリンダボア12a
の内周面に付着された潤滑油を掻き集める。長孔状をな
す縦溝22cは、ピストン20の頭部22の外周面22
aにおいて、油掻き溝22b付近から首部23に向かっ
て形成されている。縦溝22cは、油掻き溝22bにて
掻き集められた潤滑油をクランク室15に導くためのも
のである。このように、油掻き溝22b及び縦溝22c
を頭部22に形成することで、ピストン20の往復運動
を利用して、シリンダボア12aの潤滑油をクランク室
15に積極供給するようになっている。つまり、クラン
ク室15には、詳述しないベアリングや駆動軸16を封
止する軸封部材、斜板18・シュー21・ピストン20
の各間等の摺動部分が存在するからである。
【0038】図2において網掛けにて示すように、コー
ト層25は、ピストン20の頭部22の外周面22a、
各当接部24A,24Bの当接面24a、及び首部23
の接続面23bにそれぞれ被膜形成されている。コート
層25はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の
フッ素樹脂により構成されている。コート層25は20
μm〜40μmの厚みを有する。
【0039】次に、前記ピストン20の製造方法につい
て説明する。図4に示すように、ピストン素材41は、
二つのピストン20を軸線S方向に接続して一体化する
ことで製作されている。二つのピストン20は首部23
同士で接続されている。ピストン素材41はアルミニウ
ム合金等のアルミニウム系の金属材料により、鋳造や鍛
造等で製作されている。保持部42は、各ピストン20
の頭部22の端面に軸線S位置で突設されている。
【0040】前記ピストン素材41を切削加工すること
により、各ピストン20の外周面22a、当接面24a
及び接続面23bが形成される。
【0041】図5は、ロールコーティング装置45を模
式的に示している。ロールコーティング装置45は、コ
ーティング材料Cが貯留された材料パン46と、材料パ
ン46のコーティング材料C中に一部が没入されたメタ
ルロール47と、コンマロール48と、合成ゴム製の転
写ロール49(図中は頭部用転写ロール49A)と、保
持部42をチャックすることで前記ピストン素材41を
回転可能に保持するワークホルダ50と、各ロール47
〜49及びワークホルダ50をそれぞれ回転駆動する駆
動部51とを備えている。
【0042】コーティング材料Cは、PTFEを主とし
て、バインダ樹脂、Nメチルピロリドン等の溶剤及び添
加剤等が含まれている。添加剤としては、二硫化モリブ
デン等の固体潤滑剤、弗化カルシウム等の耐摩耗剤、顔
料、消泡剤等が挙げられる。転写ロール49は、頭部用
転写ロール49Aと当接部用転写ロール49Bとが準備
され、両ロール49A,49Bは、外周面22aへの転
写或いは接続面23b及び当接面24aへの転写に応じ
て適宜取り替えられる。ワークホルダ50は、バネ等に
より転写ロール49側に付勢されることで、ピストン素
材41の外周面22a或いは接続面23b及び当接面2
4aを転写ロール49に圧接させている。
【0043】さて、駆動部51を起動して各ロール47
〜49及びワークホルダ50(ピストン素材41)を回
転させると、材料パン46中のコーティング材料Cがメ
タルロール47に付着される。メタルロール47に付着
されたコーティング材料Cは、コンマロール48により
膜厚が調節された後、転写ロール49へ移動される。転
写ロール49に移動されたコーティング材料Cは、転写
ロール49に圧接される各ピストン20の外周面22a
或いは接続面23b及び当接面24aにのみ転写・塗布
される。
【0044】さらに詳述すれば、図4(a)に示すよう
に、前記転写ロール49として頭部用転写ロール49A
を用いることで、それに接触される各ピストン20の頭
部22の外周面22aに対してのみコーティング材料C
が塗布される。
【0045】図4(b)に示すように、前記頭部用転写
ロール49Aに替えて当接部用転写ロール49Bを用い
ることで、それに接触される各ピストン20の首部23
の接続面23b及び各当接部24A,24Bの当接面2
4aに対してのみコーティング材料Cが塗布される。な
お、当接面24a及び接続面23bの円弧中心がピスト
ン20の軸線S、つまり、ワークホルダ50の回転中心
に対してずれていることは、当接面24a或いは接続面
23bに応じて、ワークホルダ50が当接部用転写ロー
ル49Bに対して、バネによって近接・離間方向へ追従
移動可能なことで対応されている。
【0046】コーティング材料Cが外周面22a、接続
面23b及び当接面24aに塗布されたピストン素材4
1は、ワークホルダ50から取り外され、乾燥工程にお
いてコーティング材料C中の溶剤が除去されるととも
に、焼成工程において焼成される。焼成工程を終えたピ
ストン素材41の外周面22a、接続面23b及び当接
面24aには、例えば、50μm程度の膜厚を有するコ
ート層25が形成される。従って、コート層25を所定
の膜厚(20μm〜40μm)とするため、ピストン素
材41の外周面22a、接続面23b及び当接面24a
には研磨処理が施される。
【0047】外周面22a、接続面23b及び当接面2
4aの研磨処理の後、ピストン素材41は保持部42が
切除されるとともに、個々のピストン20に切り離され
る。切り離された各ピストン20は、頭部22や首部2
3の端面の研磨処理が行われる。
【0048】上記構成の本実施形態においては次のよう
な効果を奏する。 (1)コート層25を形成したくない部位、例えば、シ
ュー座23a等にマスキングを施さなくとも、外周面2
2a、接続面23b及び当接面24aにのみコーティン
グ材料Cを塗布することが可能である。従って、マスク
をピストン20に対して着脱する工程を削除できるし、
コーティング材料Cの無駄な使用が回避される。また、
コーティング作業中にコーティング材料Cが周囲に飛散
されないため、装置45の周囲に防護壁等の周辺設備を
必要としない。以上のように、コート層25を低コスト
でピストン20に形成でき、ひいてはピストン20が組
み込まれる圧縮機を安価に提供することが可能となる。
【0049】(2)コーティング材料Cを塗布するのに
あたり、ピストン20の外周面22a、接続面23b及
び当接面24aと転写ロール49とが圧接される。従っ
て、例えば、外周面22a、接続面23b或いは当接面
24aの面粗度が高くとも、ムラなく確実にコーティン
グ材料Cを塗布することが可能となる。
【0050】(3)ピストン20は頭部22の外周面2
2aにコート層25が形成されている。従って、ピスト
ン20は、シリンダボア12aの内周面との低摩擦摺動
が達成されるとともに耐摩耗性が向上されている。その
結果、圧縮機の動力損失を軽減できるし、一般には鉄系
の材料により構成されていたピストン20を、それより
も耐摩耗性に劣るとされていた、軽量なアルミニウム系
の金属材料により構成できた。これは、圧縮機の軽量化
につながる。
【0051】(4)上述したように、ピストン20の斜
板18と同じ側への回動を規制するための当接部24A
は、他方の当接部24Bよりも回動規制部11aとの低
摩擦摺動及び耐摩耗性の向上が要求されている。従っ
て、少なくとも当接部24Aの当接面24aにコート層
25を形成することは、ピストン20の回動規制構造を
備えることでの圧縮機の動力損失の軽減や、ピストン2
0と斜板18との干渉を防止する効果を長期に渡って奏
すること等において、特に有効となる。
【0052】(5)コート層25を他方の当接部24B
の当接面24aにも形成した。従って、回動規制構造の
耐久性のさらなる向上、及び回動規制構造を備えること
での圧縮機の動力損失のさらなる軽減を達成できる。
【0053】(6)両方の当接部24A,24Bの当接
面24aは、首部23の接続面23bを介して一つの円
弧として連続されるとともに、コート層25は接続面2
3bにも形成されている。このため、転写ロール49
を、一方の当接面24aから他方の当接面24aへ接続
面23bを介して連続して接触させることができ、コー
ティング材料Cの塗布がスムーズになされる。また、後
述する第3実施形態のように、転写ロール49に接続面
23bが対向する間において、ワークホルダ50を転写
ロール49に対して離間方向へ積極移動させなくとも良
く、駆動部51の構成を簡単にできる。
【0054】(7)両方の当接部24a,24bの当接
面24a、及び首部23の接続面23bは同一円弧凸面
上に存在する。従って、これらに対するコーティング工
程中において、ワークホルダ50の当接部用転写ロール
49Bに対するバネによる追従性が良好となる。その結
果、コーティング材料Cをスムーズかつ確実に塗布する
ことが可能となる。
【0055】(8)ピストン素材41は、二つのピスト
ン20を軸線S方向に接続して一体化したものである。
従って、ピストン20の生産性が向上するし、ロールコ
ーティング装置45に対する一度のセッティングで、同
時に二つのピストン20の外周面22a、接続面23b
及び当接面24aに対してコーティング材料Cを塗布す
ることが可能となり、コーティング工程を効率良く行い
得る。
【0056】(9)下記第2実施形態にて説明するスク
リーン印刷装置55のスクリーン57は、ある程度の印
刷回数をこなした後には、網目に目詰まりが生じる等し
て新しいものと取り替える必要があり、一般に消耗品と
考えられている。しかし、ロールコーティング装置45
の転写ロール49は、清掃等のメンテナンスを定期的に
行うことにより、長期に渡って同一のものを継続使用可
能である。従って、装置45のランニングコストは低い
ものとなる。
【0057】(第2実施形態)図6(a)及び図6
(b)においては第2実施形態を示す。本実施形態は、
ロールコーティング装置45に替えてスクリーン印刷装
置55を用いることで、コーティング材料Cを、ピスト
ン素材41の外周面22a、接続面23b及び当接面2
4aに対して塗布する点が上記第1実施形態とは異な
る。
【0058】前記スクリーン印刷装置55は、保持部4
2をチャックすることで前記ピストン素材41を回転可
能に保持するワークホルダ56と、網目を備えたスクリ
ーン57と、スクリーン57を直線移動させるとともに
ワークホルダ56を回転駆動するための駆動部58と、
スクリーン57の上面に当接可能なスキージ59とを備
えている。スクリーン57は、頭部用スクリーン57A
(図6(a)に示す)と当接部用スクリーン57B(図
6(b)に示す)とが準備され、両スクリーン57A,
57Bは、外周面22a或いは接続面23b及び当接面
24aに応じて適宜取り替えられる。
【0059】さて、コーティング材料Cをピストン素材
41の外周面22a、接続面23b及び当接面24aに
塗布するには、先ず、図示しない供給手段によりスクリ
ーン57の上面にコーティング材料Cを供給する。そし
て、駆動部58の起動によりワークホルダ56を回転さ
せるとともに、スクリーン57をスライド移動させる。
この時、スキージ59がスクリーン57の上面に当接さ
れ、スキージ59とピストン素材41の外周面22a或
いは接続面23b及び当接面24aとの間でスクリーン
57が狭持された状態となる。従って、コーティング材
料Cがスキージ59によりスクリーン57に押し付けら
れ、スクリーン57の網目を通過されて外周面22a、
接続面23b及び当接面24aにのみ塗布される。
【0060】なお、当接面24a及び接続面23bの円
弧中心がワークホルダ56の回転中心(軸線S)からか
らずれていることは、当接部用スクリーン57Bが有す
る可撓性により対応されている。
【0061】本実施形態においても、上記第1実施形態
の(1)〜(8)と同様な効果を奏する。 (第3実施形態)図7は第3実施形態を示す。本実施形
態においては、コート層25がピストン20の首部23
の接続面23bに形成されていない点が、上記第1実施
形態及び第2実施形態とは異なる。
【0062】従って、例えば、第1実施形態のように、
ロールコーティング装置45を用いて、両方の当接部2
4A,24Bの各当接面24aにコーティング材料Cを
塗布する場合、当接部用転写ロール49Bと接続面23
bとが対向された時には、両者49B,23bの接触を
避ける必要がある。このため、駆動部51は、当接部用
転写ロール49Bに接続面23bが対向する間におい
て、ワークホルダ50を当接部用転写ロール49Bに対
して離間方向へ積極移動させる機能を有する。
【0063】また、第2実施形態のように、スクリーン
印刷装置55を用いた場合には、当接部用スクリーン5
7Bにおいて、接続面23bに対応する位置に網目を形
成しないようにする。従って、接続面23bとスキージ
59とで当接部用スクリーン57Bが狭持されたとして
も、コーティング材料Cはスクリーン57Bを通過せ
ず、接続面23bに塗布されることはない。このよう
に、スクリーン印刷装置55は、スクリーン57の網目
の形成パターンを替えるのみで非塗布面に対応でき、ロ
ールコーティング装置45のようにワークホルダ50に
複雑な動きをさせる必要がなく、駆動部58の構成を簡
単にできる。
【0064】本実施形態においては上記第1実施形態と
同様な効果を奏する他、接続面23bにコート層25を
形成しない分だけコーティング材料Cを節約できる。 (第4実施形態)図8は第4実施形態を示す。本実施形
態においては、ピストン20の首部23において、上述
した接続面23bに対応する位置に凹部23cが形成さ
れ、両当接部24A,24Bの当接面24aが不連続と
なっている点が上記第3実施形態とは異なる。従って、
例えば、コーティング材料Cの塗布にロールコーティン
グ装置45を用いた場合でも、駆動部51は、当接部用
転写ロール49Bに接続面23bが対向する間におい
て、ワークホルダ50を当接部用転写ロール49Bに対
して離間方向へ積極移動させる機能を有する必要がなく
なる。つまり、凹部23cによりピストン20側で転写
ロール49Bとの接触を避ける構成なのである。
【0065】本実施形態においても、上記第3実施形態
と同様な効果を奏する他、駆動部51の構成を簡単にす
ることができる。なお、本発明の趣旨から逸脱しない範
囲で以下の態様でも実施できる。
【0066】・上記実施形態のピストン20を、図9或
いは図10に示すような形状のものに変更すること。こ
れらピストン20は、頭部22の外周面22aに肉抜き
22dが施されて軽量化が図られている。このように、
肉抜き22dを施すことにより複雑な形状となる頭部2
2の外周面22aに対しても、上述したロールコーティ
ング装置45或いはスクリーン印刷装置55を用いてコ
ーティング材料Cを塗布することにより、低コストで外
周面22a、接続面23b及び当接面24aにのみコー
ト層25を形成できる。
【0067】・上記実施形態を変更し、図11に示すよ
うな回動規制構造を備えた圧縮機のピストン20におい
て具体化すること。すなわち、図1においても一部が表
されているが、前記ハウジング11〜13は、それらを
挿通する複数の通しボルト61により締結固定されてい
る。一対の通しボルト61は、クランク室15において
ピストン20の首部23の両側方近傍を通過されてい
る。この通しボルト61が回動規制部をなす。そして、
図面中に二点鎖線で示すように、ピストン20の自身の
軸線Sを中心とした回動は、当接部24A,24Bが当
接面24aを以って通しボルト61に当接することで規
制されている。この構成においては、フロントハウジン
グ11の内壁面11aをそれ程高精度に加工する必要が
なく、その製作が容易となる。
【0068】・コート層25を形成する材料としては、
PTFE以外にも、例えば、二硫化モリブデン、グラフ
ァイト、二硫化タングステン等の固体潤滑剤を混合した
ものや、スズメッキ等、コート層25を形成する以前よ
りも、外周面22a、接続面23b及び当接面24aの
低摩擦摺動性及び耐摩耗性を向上し得る材料であればな
んでも良い。
【0069】・ピストン20の斜板18の回転方向と同
じ側への回動を規制する当接部24Aには、その当接面
24aにコート層25を形成し、斜板18と逆側への回
動を規制する当接部24Bの当接面24aにはコート層
25を形成しないこと。この場合、コート層25を接続
面23bに形成しても良いし、形成しなくとも良い。こ
のようにすれば、コーティング材料を節約できる。
【0070】・二つのピストン20を、頭部22同士で
軸線S方向に接続して一体化することでピストン素材4
1を製作すること。 ・複数のピストン20の首部23及び当接部24を鍛造
や鋳造等により一体に形成するとともに、それとは別工
程にて各ピストン20の頭部22を製作し、これらを溶
接等により接合して一体化することで、図6に示すよう
なピストン素材41を製作すること。
【0071】・一対の当接面24aは必ずしも同一円弧
面上に存在する必要はなく、それぞれの円弧中心がずら
された円弧面により当接面24aを構成すること。 ・当接面24aを平面にて構成すること。
【0072】・片頭ピストン式の固定容量型圧縮機のピ
ストンにおいて具体化すること。 ・両頭ピストン式の固定容量型圧縮機のピストンにおい
て具体化すること。 ・前述した固定容量型圧縮機において、カムプレートを
ウエーブカムとすること。
【0073】上記実施形態から把握できる技術的思想に
ついて記載する。 (1)前記両方の当接部24A,24Bの当接面24a
及び首部23の接続面23bは同一円弧面上に存在する
請求項7に記載のピストン。
【0074】このようにすれば、コーティング材料Cの
塗布をスムーズに行い得る。 (2)前記頭部22、首部23及び当接部24はアルミ
ニウム系の金属材料により構成されている請求項1〜1
1のいずれかに記載のピストン。
【0075】このようにすれば、圧縮機の軽量化を図り
得る。 (3)前記ハウジングは複数のハウジング構成体11〜
13を通しボルト61により締結固定してなり、通しボ
ルト61はピストン20の首部23付近を通過されてお
り、この通しボルト61が回動規制部をなす請求項1〜
11のいずれかに記載のピストン。
【0076】このようにすれば、ハウジング11の製作
が容易となる。 (4)前記頭部22には肉抜き22dが施されている請
求項1〜11のいずれかに記載のピストン。
【0077】このようにすれば、圧縮機の軽量化を図り
得る。 (5)前記コート層25はフッ素樹脂よりなる請求項1
〜11のいずれかに記載のピストン。
【0078】このようにすれば、コート層25が形成さ
れた当接部24或いは頭部22の低摩擦摺動及び耐摩耗
性の向上を達成し得る。
【0079】
【発明の効果】上記構成の本発明によれば、コーティン
グ材料の塗布に転写手段を用いることで、ピストンに対
して低コストでコート層を形成でき、ひいては圧縮機を
安価に提供できる。また、ピストン素材は複数のピスト
ンを一体化したものである。従って、転写手段に対する
一度のセッティングで、同時に複数のピストンの所定面
に対してコーティング材料を塗布することが可能とな
り、コーティング工程を効率良く行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 片頭ピストン式の可変容量型圧縮機の縦断面
図。
【図2】 ピストンの斜視図。
【図3】 ピストンの回動規制構造の動作を説明する
図。
【図4】 (a),(b)はピストン素材の所定面に対
するコーティング材料の塗布工程を示す図。
【図5】 ロールコーティング装置の模式図。
【図6】 (a),(b)は第2実施形態を示す図であ
り、スクリーン印刷装置の模式図。
【図7】 第3実施形態を示すピストンの斜視部分図。
【図8】 第4実施形態を示すピストンの斜視部分図。
【図9】 別例を示すピストンの斜視図。
【図10】 他の別例を示すピストンの斜視図。
【図11】 他の別例を示す図であり、ピストンの回動
規制構造の動作を説明する図。
【図12】 従来の可変容量型圧縮機の断面部分図。
【図13】 ピストンの回動規制構造の動作を説明する
図。
【符号の説明】
11…ハウジングを構成するフロントハウジング、11
a…回動規制部、12…同じくシリンダブロック、12
a…シリンダボア、13…同じくリヤハウジング、16
…駆動軸、18…カムプレートとしての斜板、20…ピ
ストン、21…シュー、22…ピストンの頭部、23…
ピストンの首部、24A,24B…当接部、24a…当
接面、25…コート層、45…転写手段としてのロール
コーティング装置、C…コーティング材料。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図7】
【図8】
【図11】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングにより回転可能に支持された
    駆動軸にはカムプレートが一体回転可能に連結され、ハ
    ウジングに形成されたシリンダボアにはピストンの頭部
    が挿入され、シリンダボアの外方に位置するピストンの
    首部にはシューが内装されるとともに当接部が形成さ
    れ、ハウジングにはピストンの当接部に対向するように
    して回動規制部が設けられ、カムプレートの外周部はシ
    ューによって摺動可能に狭持されており、駆動軸の回転
    にともなうカムプレートの回転運動がシューを介してピ
    ストンの往復運動に変換されるとともに、当接部が当接
    面を介して回動規制部に当接することで、ピストンの自
    身の軸線を中心とした回動を規制する構成の圧縮機のピ
    ストンにおいて、 前記当接部の当接面に対し、転写手段によってコーティ
    ング材料を塗布することでコート層を形成してなるピス
    トン。
  2. 【請求項2】 前記シリンダボアの内周面に接触する頭
    部の外周面に対し、転写手段によってコーティング材料
    を塗布することでコート層を形成してなる請求項1に記
    載のピストン。
  3. 【請求項3】 前記当接部は双方向への回動を規制する
    ための一対が設けられている請求項1又は2に記載のピ
    ストン。
  4. 【請求項4】 少なくともカムプレートの回転方向と同
    じ側への回動を規制する当接部の当接面にコート層を形
    成した請求項3に記載のピストン。
  5. 【請求項5】 前記カムプレートの回転方向とは逆側へ
    の回動を規制する当接部の当接面にもコート層を形成し
    た請求項4に記載のピストン。
  6. 【請求項6】 前記首部には、両方の当接部の当接面を
    連続させる接続面が形成されている請求項3〜5のいず
    れかに記載のピストン。
  7. 【請求項7】 前記接続面にコート層を形成した請求項
    6に記載のピストン。
  8. 【請求項8】 前記接続面にはコート層を形成しない請
    求項6に記載のピストン。
  9. 【請求項9】 前記首部には、両方の当接部の当接面を
    不連続とする凹部が形成されている請求項3〜5のいず
    れかに記載のピストン。
  10. 【請求項10】 前記転写手段はロールコーティング装
    置であって、ロールコーティング装置の転写ロールに供
    給されたコーティング材料が所定面に転写・塗布される
    請求項1〜9のいずれかに記載のピストン。
  11. 【請求項11】 前記転写手段はスクリーン印刷装置で
    あって、スクリーン印刷装置のスクリーンに供給された
    コーティング材料が、スクリーンの網目を介して所定面
    に転写・塗布される請求項1〜9のいずれかに記載のピ
    ストン。
  12. 【請求項12】 ハウジングにより回転可能に支持され
    た駆動軸にはカムプレートが一体回転可能に連結され、
    ハウジングに形成されたシリンダボアには片頭型のピス
    トンの頭部が挿入され、シリンダボアの外方に位置する
    ピストンの首部にはシューが内装されるとともに当接部
    が形成され、ハウジングにはピストンの当接部に対向す
    るようにして回動規制部が設けられ、カムプレートの外
    周部はシューによって摺動可能に狭持されており、駆動
    軸の回転にともなうカムプレートの回転運動がシューを
    介してピストンの往復運動に変換されるとともに、当接
    部が当接面を介して回動規制部に当接することで、ピス
    トンの自身の軸線を中心とした回動を規制する構成の圧
    縮機のピストンの製造方法であって、 複数のピストンを軸方向に接続して一体化したピストン
    素材を製作する工程と、 ピストン素材において各ピストンの当接部の当接面に対
    し、転写手段によってコーティング材料を塗布すること
    でコート層を形成する工程と、 ピストン素材を個々のピストンに切り離す工程とを備え
    たピストンの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ピストン素材において、シリンダ
    ボアの内周面に接触する各ピストンの頭部の外周面に対
    し、転写手段によってコーティング材料を塗布すること
    でコート層を形成する工程を備えた請求項12に記載の
    ピストンの製造方法。
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