JPH1120079A - 積層板の製造方法 - Google Patents
積層板の製造方法Info
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- JPH1120079A JPH1120079A JP17337597A JP17337597A JPH1120079A JP H1120079 A JPH1120079 A JP H1120079A JP 17337597 A JP17337597 A JP 17337597A JP 17337597 A JP17337597 A JP 17337597A JP H1120079 A JPH1120079 A JP H1120079A
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- insulating plate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ブラインドビアホールを有する積層板の製造
方法であって、副資材の無駄が少ない積層板の製造方法
を提供する。 【解決手段】 貫通する穴11を備えた複数枚の基板1
0を、間に熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸したプリプ
レグ20を挟みながら重ねて形成したシート状被圧着体
30と、絶縁板40との、それぞれの一端面部で金属箔
50を折り曲げることにより、間に絶縁板40を挟んで
隣り合う被圧着体30間で金属箔50が連続化するよう
に、被圧着体30、絶縁板40及び金属箔50を重ね、
かつ、その金属箔50が被圧着体30表面に露出する穴
11を覆うように重ねた後、金属箔50に給電し、抵抗
加熱により加熱して製造する。
方法であって、副資材の無駄が少ない積層板の製造方法
を提供する。 【解決手段】 貫通する穴11を備えた複数枚の基板1
0を、間に熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸したプリプ
レグ20を挟みながら重ねて形成したシート状被圧着体
30と、絶縁板40との、それぞれの一端面部で金属箔
50を折り曲げることにより、間に絶縁板40を挟んで
隣り合う被圧着体30間で金属箔50が連続化するよう
に、被圧着体30、絶縁板40及び金属箔50を重ね、
かつ、その金属箔50が被圧着体30表面に露出する穴
11を覆うように重ねた後、金属箔50に給電し、抵抗
加熱により加熱して製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に使用される積層板の製造方法に関するものであ
る。
製造に使用される積層板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、多層のプリント配線板は、例
えば以下の方法で製造されている。材料として、表面に
金属箔の層を有する基板と、ガラスクロス等の基材にエ
ポキシ樹脂組成物等の熱硬化性樹脂組成物を含浸した
後、加熱乾燥してBステージ化(半硬化)させたプリプ
レグと、外層用の金属箔とを用いる。そして、基板の表
面の金属箔をエッチングして回路を形成した後、その回
路の表面に、プリプレグを所要枚数積層すると共に、外
層用の金属箔をそのプリプレグの外側に積層する。次い
で、この積層物を平板に挟み、更に成形プレスの加圧板
に挟んで加圧すると共に、加圧板からの伝熱により加熱
して、内層に回路を有する多層の積層板を製造する。
えば以下の方法で製造されている。材料として、表面に
金属箔の層を有する基板と、ガラスクロス等の基材にエ
ポキシ樹脂組成物等の熱硬化性樹脂組成物を含浸した
後、加熱乾燥してBステージ化(半硬化)させたプリプ
レグと、外層用の金属箔とを用いる。そして、基板の表
面の金属箔をエッチングして回路を形成した後、その回
路の表面に、プリプレグを所要枚数積層すると共に、外
層用の金属箔をそのプリプレグの外側に積層する。次い
で、この積層物を平板に挟み、更に成形プレスの加圧板
に挟んで加圧すると共に、加圧板からの伝熱により加熱
して、内層に回路を有する多層の積層板を製造する。
【0003】次いで、この積層板の内層に回路を有する
部分に、積層板を貫通する穴をあけた後、この穴の壁面
にメッキ皮膜を形成して内層の回路と外層の金属箔を導
通し、次いで外層の金属箔等をエッチングして外層用の
回路を形成すること等により多層のプリント配線板は製
造されている。
部分に、積層板を貫通する穴をあけた後、この穴の壁面
にメッキ皮膜を形成して内層の回路と外層の金属箔を導
通し、次いで外層の金属箔等をエッチングして外層用の
回路を形成すること等により多層のプリント配線板は製
造されている。
【0004】近年のプリント配線板の小型化等の要求に
伴い、プリント配線板の全板厚を導通する穴に代えて、
任意の複数の層の回路間を導通し、プリント配線板全体
では非導通の、ブラインドビアホールと呼ばれる穴を用
いることにより、プリント配線板を小型化する方法が検
討されている。
伴い、プリント配線板の全板厚を導通する穴に代えて、
任意の複数の層の回路間を導通し、プリント配線板全体
では非導通の、ブラインドビアホールと呼ばれる穴を用
いることにより、プリント配線板を小型化する方法が検
討されている。
【0005】このブラインドビアホールを有するプリン
ト配線板の製造に用いる積層板は、例えば以下の方法で
製造されている。材料として、両面に金属箔の層を有す
る基板と、上記と同様のプリプレグを用いる。そして、
両面に金属箔の層を有する基板に貫通する穴を形成した
後、この穴の壁面にメッキ皮膜を形成して、表裏の金属
箔間の電気的接続を行い、次いで一方の面の所定の部分
と他方の面全面にエッチングレジストを施した後、その
エッチングレジストで覆われていない露出した部分の金
属箔をエッチングすることにより、図3に示すような、
一方の面全体に金属箔12の層を有すると共に、壁面に
メッキ皮膜を形成した貫通する穴11を有する基板10
を形成する。
ト配線板の製造に用いる積層板は、例えば以下の方法で
製造されている。材料として、両面に金属箔の層を有す
る基板と、上記と同様のプリプレグを用いる。そして、
両面に金属箔の層を有する基板に貫通する穴を形成した
後、この穴の壁面にメッキ皮膜を形成して、表裏の金属
箔間の電気的接続を行い、次いで一方の面の所定の部分
と他方の面全面にエッチングレジストを施した後、その
エッチングレジストで覆われていない露出した部分の金
属箔をエッチングすることにより、図3に示すような、
一方の面全体に金属箔12の層を有すると共に、壁面に
メッキ皮膜を形成した貫通する穴11を有する基板10
を形成する。
【0006】次いで、基板10の回路を形成した面がプ
リプレグ20と接するように、2枚の基板10,10の
間にプリプレグ20を挟んで重ねて被圧着体30を形成
した後、被圧着体30の表面に露出する上記穴11を覆
うように、保護シート90を積層し、次いで、その外側
から平板95で挟み、更に成形プレスの加圧板70に挟
んで加圧すると共に、加圧板70からの伝熱により加熱
して製造されている。
リプレグ20と接するように、2枚の基板10,10の
間にプリプレグ20を挟んで重ねて被圧着体30を形成
した後、被圧着体30の表面に露出する上記穴11を覆
うように、保護シート90を積層し、次いで、その外側
から平板95で挟み、更に成形プレスの加圧板70に挟
んで加圧すると共に、加圧板70からの伝熱により加熱
して製造されている。
【0007】なお、上記プリプレグ20は、熱硬化性樹
脂組成物を基材に含浸して半硬化させたものであるた
め、この樹脂は加熱するといったん溶融して樹脂が流
れ、更に加熱すると硬化して樹脂が流れなくなる挙動を
示す。そのため、プリプレグ20の取り扱いにおいては
半硬化しているため扱いやすく、また、加熱・加圧して
成形する途中である程度流動性を有するため、多少の樹
脂量のばらつきがあっても樹脂が流れてほぼ均一の厚み
の積層板が得られるという特徴があり汎用されている。
脂組成物を基材に含浸して半硬化させたものであるた
め、この樹脂は加熱するといったん溶融して樹脂が流
れ、更に加熱すると硬化して樹脂が流れなくなる挙動を
示す。そのため、プリプレグ20の取り扱いにおいては
半硬化しているため扱いやすく、また、加熱・加圧して
成形する途中である程度流動性を有するため、多少の樹
脂量のばらつきがあっても樹脂が流れてほぼ均一の厚み
の積層板が得られるという特徴があり汎用されている。
【0008】しかし、上記方法でブラインドビアホール
を有する積層板を製造する場合、加熱・加圧して流動性
を有した樹脂は、穴11を介して流れ出し、得られる積
層板表面の、穴11の周囲の金属箔12の部分を覆って
しまう場合があった。そして、その流れ出した樹脂で覆
われた部分の金属箔12をエッチングして回路を形成し
た場合、その樹脂で覆われた部分の金属箔12はエッチ
ングされずに、ショート不良が発生する場合があるとい
う問題があった。そのため、フッ素樹脂シート等の多少
弾性のある樹脂シートを上記保護シート90として用い
て、その保護シート90を穴11に多少くい込ませるよ
うにして覆う方法により、ブラインドビアホールを有す
る積層板は製造されている。
を有する積層板を製造する場合、加熱・加圧して流動性
を有した樹脂は、穴11を介して流れ出し、得られる積
層板表面の、穴11の周囲の金属箔12の部分を覆って
しまう場合があった。そして、その流れ出した樹脂で覆
われた部分の金属箔12をエッチングして回路を形成し
た場合、その樹脂で覆われた部分の金属箔12はエッチ
ングされずに、ショート不良が発生する場合があるとい
う問題があった。そのため、フッ素樹脂シート等の多少
弾性のある樹脂シートを上記保護シート90として用い
て、その保護シート90を穴11に多少くい込ませるよ
うにして覆う方法により、ブラインドビアホールを有す
る積層板は製造されている。
【0009】しかし、この保護シート90は、加熱・加
圧して積層板を製造した後には、穴11と接触していた
部分が変形しており、再利用できないため、副資材の無
駄が多いという問題があった。そのため、ブラインドビ
アホールを有する積層板の製造方法であって、副資材の
無駄が少ない製造方法が求められている。
圧して積層板を製造した後には、穴11と接触していた
部分が変形しており、再利用できないため、副資材の無
駄が多いという問題があった。そのため、ブラインドビ
アホールを有する積層板の製造方法であって、副資材の
無駄が少ない製造方法が求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、ブラインドビアホールを有する積層板の製造方法
であって、副資材の無駄が少ない積層板の製造方法を提
供することにある。
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、ブラインドビアホールを有する積層板の製造方法
であって、副資材の無駄が少ない積層板の製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
積層板の製造方法は、その壁面にメッキ皮膜を形成した
貫通する穴を備えた基板を、少なくとも一方の面に配設
して形成すると共に、複数枚の基板を、間に熱硬化性樹
脂組成物を基材に含浸したプリプレグを挟みながら重ね
て形成したシート状被圧着体と、絶縁板との、それぞれ
の一端面部で金属箔を折り曲げることにより、間に絶縁
板を挟んで隣り合う被圧着体間で金属箔が連続化するよ
うに、被圧着体、絶縁板及び金属箔を重ね、かつ、その
金属箔が被圧着体表面に露出する上記穴を覆うように重
ねた後、上記金属箔に給電し、抵抗加熱により被圧着体
を加熱すると共に、加圧して製造することを特徴とす
る。
積層板の製造方法は、その壁面にメッキ皮膜を形成した
貫通する穴を備えた基板を、少なくとも一方の面に配設
して形成すると共に、複数枚の基板を、間に熱硬化性樹
脂組成物を基材に含浸したプリプレグを挟みながら重ね
て形成したシート状被圧着体と、絶縁板との、それぞれ
の一端面部で金属箔を折り曲げることにより、間に絶縁
板を挟んで隣り合う被圧着体間で金属箔が連続化するよ
うに、被圧着体、絶縁板及び金属箔を重ね、かつ、その
金属箔が被圧着体表面に露出する上記穴を覆うように重
ねた後、上記金属箔に給電し、抵抗加熱により被圧着体
を加熱すると共に、加圧して製造することを特徴とす
る。
【0012】本発明の請求項2に係る積層板の製造方法
は、請求項1記載の積層板の製造方法において、金属箔
の、被圧着体表面に露出する穴を覆う面が、平滑面であ
ることを特徴とする。
は、請求項1記載の積層板の製造方法において、金属箔
の、被圧着体表面に露出する穴を覆う面が、平滑面であ
ることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項3に係る積層板の製造方法
は、請求項1又は請求項2記載の積層板の製造方法にお
いて、金属箔が、電解銅箔であることを特徴とする。
は、請求項1又は請求項2記載の積層板の製造方法にお
いて、金属箔が、電解銅箔であることを特徴とする。
【0014】本発明の積層板の製造方法は、抵抗加熱に
より加熱するため、金属箔全体が発熱し、従来の加圧板
からの伝熱により加熱する方法と比較してプリプレグが
急激に加熱され、プリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物が
急速に硬化する。そのため熱硬化性樹脂組成物が溶融す
る時間が短くなって、溶融した樹脂が穴を介して流れ出
にくくなっていると考えられ、穴を覆うように金属箔を
重ねると、従来の多少弾性のある樹脂シートを用いて穴
に多少くい込ませるようにしなくても、溶融した樹脂の
流れ出しを防ぐことが可能となる。なお、この金属箔は
圧縮強度が高く、加熱加圧して積層板を製造した後で
も、穴と接触していた部分が変形しにくいため、再利用
可能となり、副資材の無駄が少ない製造が可能となる。
より加熱するため、金属箔全体が発熱し、従来の加圧板
からの伝熱により加熱する方法と比較してプリプレグが
急激に加熱され、プリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物が
急速に硬化する。そのため熱硬化性樹脂組成物が溶融す
る時間が短くなって、溶融した樹脂が穴を介して流れ出
にくくなっていると考えられ、穴を覆うように金属箔を
重ねると、従来の多少弾性のある樹脂シートを用いて穴
に多少くい込ませるようにしなくても、溶融した樹脂の
流れ出しを防ぐことが可能となる。なお、この金属箔は
圧縮強度が高く、加熱加圧して積層板を製造した後で
も、穴と接触していた部分が変形しにくいため、再利用
可能となり、副資材の無駄が少ない製造が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る積層板の製造方法を
図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る積層板の
製造方法の、一実施の形態を説明する断面図であり、図
2は本発明に係る積層板の製造方法の、他の実施の形態
の要部を説明する断面図である。
図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る積層板の
製造方法の、一実施の形態を説明する断面図であり、図
2は本発明に係る積層板の製造方法の、他の実施の形態
の要部を説明する断面図である。
【0016】本発明に係る積層板の製造方法の、一実施
の形態は、図1に示すように、その中の少なくとも1枚
には壁面にメッキ皮膜を形成した貫通する穴11を備え
た基板10と、熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸したプ
リプレグ20と、金属箔50と、絶縁板40とを用い
る。
の形態は、図1に示すように、その中の少なくとも1枚
には壁面にメッキ皮膜を形成した貫通する穴11を備え
た基板10と、熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸したプ
リプレグ20と、金属箔50と、絶縁板40とを用い
る。
【0017】そして、その壁面にメッキ皮膜を形成した
貫通する穴11を備えた基板10を、少なくとも一方の
面に配設して形成すると共に、複数枚の基板10,10
を、間にプリプレグ20を挟みながら重ねて、シート状
被圧着体30を形成する。
貫通する穴11を備えた基板10を、少なくとも一方の
面に配設して形成すると共に、複数枚の基板10,10
を、間にプリプレグ20を挟みながら重ねて、シート状
被圧着体30を形成する。
【0018】なお、1枚の被圧着体30内に重ねる基板
10の枚数は、2枚に限定するものではなく、得ようと
する積層板の層数に応じて適宜調整する。なお、3枚以
上の場合も、それぞれの基板10の間にそれぞれプリプ
レグ20を挟みながら重ねることが必要である。また、
積層するプリプレグ20は、1枚に限定するものではな
く、形成しようとする絶縁層の厚みに応じて適宜調整す
る。なお、この被圧着体30は、基板10間の位置合わ
せのために、ハトメピン等を用いて固定されていても良
い。
10の枚数は、2枚に限定するものではなく、得ようと
する積層板の層数に応じて適宜調整する。なお、3枚以
上の場合も、それぞれの基板10の間にそれぞれプリプ
レグ20を挟みながら重ねることが必要である。また、
積層するプリプレグ20は、1枚に限定するものではな
く、形成しようとする絶縁層の厚みに応じて適宜調整す
る。なお、この被圧着体30は、基板10間の位置合わ
せのために、ハトメピン等を用いて固定されていても良
い。
【0019】そして、この被圧着体30と、絶縁板40
との、それぞれの一端面部で金属箔50を折り曲げるこ
とにより、間に絶縁板40を挟んで隣り合う被圧着体3
0,30間で金属箔50が連続化するように、被圧着体
30、絶縁板40及び金属箔50を重ね、かつ、その金
属箔50が被圧着体30表面に露出する上記穴11を覆
うように重ねる。なお、重ねる被圧着体30の数は、2
枚に限定するものではなく、被圧着体30、絶縁板40
及び金属箔50を上記のように重ねていれば、3枚以上
重ねることも可能である。
との、それぞれの一端面部で金属箔50を折り曲げるこ
とにより、間に絶縁板40を挟んで隣り合う被圧着体3
0,30間で金属箔50が連続化するように、被圧着体
30、絶縁板40及び金属箔50を重ね、かつ、その金
属箔50が被圧着体30表面に露出する上記穴11を覆
うように重ねる。なお、重ねる被圧着体30の数は、2
枚に限定するものではなく、被圧着体30、絶縁板40
及び金属箔50を上記のように重ねていれば、3枚以上
重ねることも可能である。
【0020】次いで、この重ねたものの表裏を絶縁板4
0で挟み、更に成形プレスの加圧板70に挟んで加圧し
た後、加圧板70を介して電源80から金属箔50に給
電し、抵抗加熱により被圧着体30を加熱して、プリプ
レグ20中の熱硬化性樹脂組成物を硬化させ、次いで、
金属箔50を引き剥がして積層板を製造する。なお、抵
抗加熱は、電気抵抗を有する導体に給電し、ジュール効
果で発生する熱により加熱する方法である。なお、給電
する電圧及び電流としては、プリプレグ20中の熱硬化
性樹脂組成物が硬化する温度になるよう適宜調整すれば
よい。
0で挟み、更に成形プレスの加圧板70に挟んで加圧し
た後、加圧板70を介して電源80から金属箔50に給
電し、抵抗加熱により被圧着体30を加熱して、プリプ
レグ20中の熱硬化性樹脂組成物を硬化させ、次いで、
金属箔50を引き剥がして積層板を製造する。なお、抵
抗加熱は、電気抵抗を有する導体に給電し、ジュール効
果で発生する熱により加熱する方法である。なお、給電
する電圧及び電流としては、プリプレグ20中の熱硬化
性樹脂組成物が硬化する温度になるよう適宜調整すれば
よい。
【0021】この抵抗加熱により加熱する方法の場合、
金属箔50全体が発熱するため、従来の加圧板70から
の伝熱により加熱する方法と比較して、プリプレグ20
が急激に加熱されてプリプレグ20中の熱硬化性樹脂組
成物が急速に硬化する。そのため熱硬化性樹脂組成物が
溶融する時間が短くなって、溶融した樹脂が穴11を介
して流れ出にくくなっていると考えられ、穴11を覆う
ように金属箔50を重ねると、従来の多少弾性のある樹
脂シートを用いて穴11に多少くい込ませるようにしな
くても、溶融した樹脂の流れ出しを防ぐことが可能とな
る。なお、この金属箔50は圧縮強度が高く、加熱・加
圧して積層板を製造した後でも、穴11と接触していた
部分が変形しにくいため、再利用可能となり、副資材の
無駄が少ない積層板の製造が可能となる。
金属箔50全体が発熱するため、従来の加圧板70から
の伝熱により加熱する方法と比較して、プリプレグ20
が急激に加熱されてプリプレグ20中の熱硬化性樹脂組
成物が急速に硬化する。そのため熱硬化性樹脂組成物が
溶融する時間が短くなって、溶融した樹脂が穴11を介
して流れ出にくくなっていると考えられ、穴11を覆う
ように金属箔50を重ねると、従来の多少弾性のある樹
脂シートを用いて穴11に多少くい込ませるようにしな
くても、溶融した樹脂の流れ出しを防ぐことが可能とな
る。なお、この金属箔50は圧縮強度が高く、加熱・加
圧して積層板を製造した後でも、穴11と接触していた
部分が変形しにくいため、再利用可能となり、副資材の
無駄が少ない積層板の製造が可能となる。
【0022】なお、加圧板70と絶縁板40の間には、
必要に応じて、セルロースペーパーやアラミド繊維ペー
パー等のクッション材や熱伝導調整材等を間に挟んで加
熱・加圧してもよい。
必要に応じて、セルロースペーパーやアラミド繊維ペー
パー等のクッション材や熱伝導調整材等を間に挟んで加
熱・加圧してもよい。
【0023】本発明に用いる基板10としては、その中
の少なくとも1枚には、壁面にメッキ皮膜を形成した貫
通する穴11を備えた板であれば特に限定するものでは
なく、例えば、熱硬化性樹脂組成物を硬化させた板や、
ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミド、木
綿等の有機質繊維のクロス、ペーパー等の基材を、熱硬
化性樹脂組成物で接着した板等が挙げられ、その中の少
なくとも1枚に、壁面にメッキ皮膜を形成した貫通する
穴11を形成する。なお、この基板10の表面や、内層
に、回路を有していてもよい。
の少なくとも1枚には、壁面にメッキ皮膜を形成した貫
通する穴11を備えた板であれば特に限定するものでは
なく、例えば、熱硬化性樹脂組成物を硬化させた板や、
ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミド、木
綿等の有機質繊維のクロス、ペーパー等の基材を、熱硬
化性樹脂組成物で接着した板等が挙げられ、その中の少
なくとも1枚に、壁面にメッキ皮膜を形成した貫通する
穴11を形成する。なお、この基板10の表面や、内層
に、回路を有していてもよい。
【0024】なお、壁面にメッキ皮膜を形成した貫通す
る穴11や、回路を基板10に形成する方法としては、
例えば、両面に金属箔12の層を有する基板10に貫通
する穴10を形成した後、メッキを行って、この穴10
の壁面にメッキ皮膜を形成し、次いで一方の面の所定の
部分と他方の面全面にエッチングレジストを施した後、
そのエッチングレジストで覆われていない露出した部分
の金属箔12をエッチングし、次いでエッチングレジス
トを除去することにより形成する。
る穴11や、回路を基板10に形成する方法としては、
例えば、両面に金属箔12の層を有する基板10に貫通
する穴10を形成した後、メッキを行って、この穴10
の壁面にメッキ皮膜を形成し、次いで一方の面の所定の
部分と他方の面全面にエッチングレジストを施した後、
そのエッチングレジストで覆われていない露出した部分
の金属箔12をエッチングし、次いでエッチングレジス
トを除去することにより形成する。
【0025】なお、上記熱硬化性樹脂組成物としては、
エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂
系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂系等の単独、変性物、混合物のように、熱硬化性
樹脂組成物全般を用いることができる。なお、熱硬化性
樹脂組成物がエポキシ樹脂系の場合、得られる積層板の
電気特性及び接着性のバランスが良好であり好ましい。
エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂
系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂系等の単独、変性物、混合物のように、熱硬化性
樹脂組成物全般を用いることができる。なお、熱硬化性
樹脂組成物がエポキシ樹脂系の場合、得られる積層板の
電気特性及び接着性のバランスが良好であり好ましい。
【0026】本発明に用いられるプリプレグ20は、熱
硬化性樹脂組成物を基材に含浸したものであり、例え
ば、上記熱硬化性樹脂組成物に溶剤を添加して粘度を調
整した後、その液に基材を浸漬して含浸し、次いで加熱
することにより溶剤を乾燥すると共に、熱硬化性樹脂組
成物を半硬化して得られるものや、室温で固体の熱硬化
性樹脂組成物を加熱溶融させた状態で基材に塗布して含
浸することにより得られるものである。
硬化性樹脂組成物を基材に含浸したものであり、例え
ば、上記熱硬化性樹脂組成物に溶剤を添加して粘度を調
整した後、その液に基材を浸漬して含浸し、次いで加熱
することにより溶剤を乾燥すると共に、熱硬化性樹脂組
成物を半硬化して得られるものや、室温で固体の熱硬化
性樹脂組成物を加熱溶融させた状態で基材に塗布して含
浸することにより得られるものである。
【0027】この基材としては、ガラス等の無機質繊維
やポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリイミ
ド等の有機質繊維や、木綿等の天然繊維の織布、不織
布、紙等を用いることができる。なお、ガラス繊維製の
織布(ガラスクロス)を用いると、得られる積層板の耐
熱性、耐湿性が優れ好ましい。なお、基材の厚みは0.
04〜0.3mmのものが一般に使用される。
やポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリイミ
ド等の有機質繊維や、木綿等の天然繊維の織布、不織
布、紙等を用いることができる。なお、ガラス繊維製の
織布(ガラスクロス)を用いると、得られる積層板の耐
熱性、耐湿性が優れ好ましい。なお、基材の厚みは0.
04〜0.3mmのものが一般に使用される。
【0028】プリプレグ20中の熱硬化性樹脂組成物の
量は、熱硬化性樹脂組成物及び基材の合計重量100重
量部に対し、40〜70重量部であると好ましい。40
重量部未満の場合は、得られる積層板の内部に気泡が残
留して電気的特性が低下する場合があり、70重量部を
超える場合は、得られる積層板の板厚のばらつきが大き
くなる場合がある。
量は、熱硬化性樹脂組成物及び基材の合計重量100重
量部に対し、40〜70重量部であると好ましい。40
重量部未満の場合は、得られる積層板の内部に気泡が残
留して電気的特性が低下する場合があり、70重量部を
超える場合は、得られる積層板の板厚のばらつきが大き
くなる場合がある。
【0029】また、本発明に用いられる金属箔50は、
導電性のある金属のシートであれば特に限定するもので
はなく、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル等の単独、
合金、複合の箔を用いることができる。この金属箔50
の厚みとしては、0.012〜0.070mmのものが
一般的に使用される。なお、銅箔を金属箔50として用
いると、導電性が優れると共に、加熱・加圧時に穴11
と接触していた部分が特に変形しにくいため、再利用回
数を増やすことが可能となり、特に副資材の無駄が少な
い製造が可能となる。この銅箔としては、圧延銅箔、電
解銅箔等が挙げられるが、電解銅箔が入手しやすく好ま
しい。なお、図2に示すように、一方の面に凹凸部51
を有し、粗面化されている金属箔50を用いる場合に
は、凹凸部51のない平滑面の側を、被圧着体30表面
に露出する基板10を貫通する穴11の部分を覆うよう
に重ねると、加熱・加圧した後で、金属箔50を引き剥
がすときの剥がす力が小さくて済むため、作業性が優れ
好ましい。
導電性のある金属のシートであれば特に限定するもので
はなく、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル等の単独、
合金、複合の箔を用いることができる。この金属箔50
の厚みとしては、0.012〜0.070mmのものが
一般的に使用される。なお、銅箔を金属箔50として用
いると、導電性が優れると共に、加熱・加圧時に穴11
と接触していた部分が特に変形しにくいため、再利用回
数を増やすことが可能となり、特に副資材の無駄が少な
い製造が可能となる。この銅箔としては、圧延銅箔、電
解銅箔等が挙げられるが、電解銅箔が入手しやすく好ま
しい。なお、図2に示すように、一方の面に凹凸部51
を有し、粗面化されている金属箔50を用いる場合に
は、凹凸部51のない平滑面の側を、被圧着体30表面
に露出する基板10を貫通する穴11の部分を覆うよう
に重ねると、加熱・加圧した後で、金属箔50を引き剥
がすときの剥がす力が小さくて済むため、作業性が優れ
好ましい。
【0030】また、本発明に用いられる絶縁板40は、
加熱・加圧時の温度及び圧力に耐える絶縁物であれば特
に限定するものではなく、例えば、金属板の表面全体
に、酸化金属やフッ素樹脂等の絶縁層を形成したものが
挙げられる。なお、この絶縁板40が導電性を有してい
ると、絶縁板40内に電流が流れてしまい、金属箔50
には均一に電流が流れなくなって、均一に抵抗発熱し難
くなり、その部分の被圧着体30は加熱不足となって、
得られる積層板の特性が低くなるため、絶縁性を有する
板が用いられる。
加熱・加圧時の温度及び圧力に耐える絶縁物であれば特
に限定するものではなく、例えば、金属板の表面全体
に、酸化金属やフッ素樹脂等の絶縁層を形成したものが
挙げられる。なお、この絶縁板40が導電性を有してい
ると、絶縁板40内に電流が流れてしまい、金属箔50
には均一に電流が流れなくなって、均一に抵抗発熱し難
くなり、その部分の被圧着体30は加熱不足となって、
得られる積層板の特性が低くなるため、絶縁性を有する
板が用いられる。
【0031】なお、上記方法は、予め被圧着体30を形
成した後、被圧着体30、絶縁板40及び金属箔50を
重ねる方法を説明したが、本発明は重ねた後の形状が同
じになる方法であれば、別の方法も含むものである。こ
の別の方法としては、例えば、絶縁板40の上に金属箔
50を重ねた後、基板10、プリプレグ20、壁面にメ
ッキ皮膜を形成した貫通する穴11を備えた基板10を
順々に重ねて被圧着体30を形成した後、金属箔50を
重ね、次いで、絶縁板40、金属箔50、基板10・・
・と、一方の加圧板70の側から他方の加圧板70に向
かって、順番に重ねる方法が挙げられる。
成した後、被圧着体30、絶縁板40及び金属箔50を
重ねる方法を説明したが、本発明は重ねた後の形状が同
じになる方法であれば、別の方法も含むものである。こ
の別の方法としては、例えば、絶縁板40の上に金属箔
50を重ねた後、基板10、プリプレグ20、壁面にメ
ッキ皮膜を形成した貫通する穴11を備えた基板10を
順々に重ねて被圧着体30を形成した後、金属箔50を
重ね、次いで、絶縁板40、金属箔50、基板10・・
・と、一方の加圧板70の側から他方の加圧板70に向
かって、順番に重ねる方法が挙げられる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る積層板の製造方法は、被圧
着体表面に露出する穴を覆うように金属箔を重ねた後、
抵抗加熱により加熱して製造するため、本発明による
と、副資材の無駄が少ない積層板の製造が可能となる。
着体表面に露出する穴を覆うように金属箔を重ねた後、
抵抗加熱により加熱して製造するため、本発明による
と、副資材の無駄が少ない積層板の製造が可能となる。
【図1】本発明に係る積層板の製造方法の、一実施の形
態を説明する断面図である。
態を説明する断面図である。
【図2】本発明に係る積層板の製造方法の、他の実施の
形態の要部を説明する断面図である。
形態の要部を説明する断面図である。
【図3】従来の積層板の製造方法を説明する断面図であ
る。
る。
10 基板 11 穴 20 プリプレグ 30 被圧着体 40 絶縁板 50 金属箔 70 加圧板 80 電源 90 保護シート 95 平板
Claims (3)
- 【請求項1】 その壁面にメッキ皮膜を形成した貫通す
る穴を備えた基板を、少なくとも一方の面に配設して形
成すると共に、複数枚の基板を、間に熱硬化性樹脂組成
物を基材に含浸したプリプレグを挟みながら重ねて形成
したシート状被圧着体と、絶縁板との、それぞれの一端
面部で金属箔を折り曲げることにより、間に絶縁板を挟
んで隣り合う被圧着体間で金属箔が連続化するように、
被圧着体、絶縁板及び金属箔を重ね、かつ、その金属箔
が被圧着体表面に露出する上記穴を覆うように重ねた
後、上記金属箔に給電し、抵抗加熱により被圧着体を加
熱すると共に、加圧して製造することを特徴とする積層
板の製造方法。 - 【請求項2】 金属箔の、被圧着体表面に露出する穴を
覆う面が、平滑面であることを特徴とする請求項1記載
の積層板の製造方法。 - 【請求項3】 金属箔が、電解銅箔であることを特徴と
する請求項1又は請求項2記載の積層板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17337597A JPH1120079A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17337597A JPH1120079A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 積層板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1120079A true JPH1120079A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=15959234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17337597A Pending JPH1120079A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 積層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1120079A (ja) |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP17337597A patent/JPH1120079A/ja active Pending
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